JPH05303167A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05303167A
JPH05303167A JP21811791A JP21811791A JPH05303167A JP H05303167 A JPH05303167 A JP H05303167A JP 21811791 A JP21811791 A JP 21811791A JP 21811791 A JP21811791 A JP 21811791A JP H05303167 A JPH05303167 A JP H05303167A
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film
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silver halide
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JP21811791A
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Yasuo Kuraki
康雄 椋木
Narikazu Hashimoto
斉和 橋本
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】現像処理後の巻きぐせが解消し易く、同時に熱
変形しにくくかつ曲げ弾性の優れたハロゲン化銀写真感
光材料を提供する。 【構成】ポリエステルフィルム支持体上に少くとも1層
の感光層を有してなるハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該ポリエステルフィルム支持体が、以下の特性を有
することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 なおAは平衡含水率(%、25°C/相対湿度50%/
10日調湿後)を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
〔0001〕 〔産業上の利用分野〕本発明は写真用感光材料に関する
ものであり、特に現像処理後のカール解消性が優れると
共に現像処理済みフィルムの経時でのパトローネ内保存
による巻き癖が改良され、かつ耐熱性と曲げ弾性に優れ
たハロゲン化銀写真感光材料(以下、感材、写真感材又
は写真フィルムと記す)に関するものである。 〔0002〕 〔従来の技術〕写真感光材料は一般的にプラスチックフ
ィルム支持体上に少なくとも1層の写真感光性層を塗布
することによって製造される。このプラスチックフィル
ムとしては一般的にトリアセチルセルロース(以下「T
AC」と記す)に代表される繊維系のポリマーとポリエ
チレンテレフタレート(以下(PET)と記す)に代表
されるポリエステル系のポリマーが使用される。従来よ
りPETフィルムは優れた生産性、機械的強度、ならび
に寸度安定性を有するためTACに代替するものと考え
られてきたが、写真感光材料としては広範囲に用いられ
ているロール形態では巻きぐせカールが強く残留するた
め現像処理後の取り扱い性が悪く、上記の優れた性質が
ありながら、その使用範囲が限定されてきた。一般に写
真光感材料としては、Xレイ用フィルム、製版用フィル
ム及びカットフィルムの如くシート状の形態のものと、
ロールフィルムの代表的なものは、35m/m巾又はそ
れ以下の巾でパトローネ内に収められており、一般のカ
メラに装填して撮影に用いるカラー又は黒白ネガフィル
ムである。 〔0003〕一方、ロールフィルムに主として用いられ
ているTACフィルムの写真用支持体としての最大の特
徴は、光学的に異方性が無く透明度が高いことである。
さらにもう一点優れた特徴があり、それは現像処理後の
カール解消性についても優れた性質を有している点であ
る。即ち、TACフィルムはその分子構造からくる特徴
として比較的プラスチックフィルムとしては吸水性が高
い為、ロールフィルムとして巻かれた状況で経時される
ことによって生じる巻きぐせカールが現像処理における
吸水で分子鎖が流動し、巻き経時で固定化された分子鎖
が再配列を起こす。その結果一旦形成された巻きぐせカ
ールが解消するという優れた性質を有している。この様
なTACのごとき巻きぐせカール回復性を有さないフィ
ルムを用いた写真感光材料では、ロール状態で用いられ
た際に、例えば現像後写真印画紙に画像を形成させる焼
き付け工程等で、スリ傷の発生、焦点ボケ、搬送時のジ
ャミング等の問題が生じてしまう。 〔0004〕ところで、近年写真感光材料の、用途は多
様化しており、撮影時のフィルム搬送の高速化、撮影倍
率の高倍率化、ならびに撮影装置の小型化が著しく進ん
でいる。その際には、写真感光材料用の支持体として
は、強度、寸度安定性、薄膜化等の性質が要求される。
一方、従来の写真フィルムパトローネは写真フィルムが
パトローネ内部でスプールに密に巻かれてはいず、巻き
ゆるんだ状態で収納されていたためスプールをフィルム
巻き方向と逆の方向に回転させても写真フィルムをパト
ローネ外部に送り出すことはできなかった。このため、
パトローネ外部に写真フィルム先端部を予め適当な長さ
だけ引き出しておき、撮影者がこの写真フィルム先端部
をカメラ内のフィルム送機構に装填するという操作を必
要としていた。 〔0005〕しかし、この操作は、手間がかかるもので
あるとともに、ある程度の熟練を要するので装填ミスを
生じることも多く、装填ミスを生じた場合には未撮影の
写真フィルムを露光してしまうという問題があった。こ
のため、このような操作を必要としないカメラシステム
が望まれていた。かかるシステムにおいては、カメラの
コンパクト化、操作性の改善、情報記録を可能とするも
のであり、フィルム片面の全面あるいは、ストライプ状
に情報記録層を有する薄手支持体が利用される。そのた
め本システムには従来以上の機械的性質が要求される。
しかし、上記TACでは剛直な分子構造からくる性質で
製膜したフィルムの膜質が脆弱でこれらの用途には使用
できないのが現状であり、現像処理後も巻きぐせカール
が問題になるロールフィルム分野においては、PETフ
ィルムはその優れた機械的性質を有するものの使用出来
ないという問題があった。
【0006】このため、特開平1−244446に記載
されているような手法により、PETに金属スルホネー
トを有する芳香族ジカルボン酸と炭素数4〜20の脂肪
族ジカルボン酸を共重合させることにより、PETに吸
水性を付与させ、現像処理後のカール解消性を改善した
例がある。しかし、この手法ではカール解消の改善効果
はあるものの、熱変形温度が低下し、耐熱性が不十分で
あるという欠点があった。さらに又、ガラス転移温度
(Tg)と結晶化度(X)を一定の条件にしたポリエス
テルで改良する方法が特願平3−に示されている(Tg
≦32.1A+55,X≧−0.74Tg+71.
7,ここでAは25℃,相対湿度50%で10日間調湿
後の平衡含水率(%)を表わす)。しかしながら、この
方法では確かにカール解消効果は見られるものの曲げ弾
性が小さくいわゆる腰のないフィルムとなり大きな問題
である。
【0007】
【発明が解決しようとする問題】従って本発明の目的
は、現像処理後のカール解消性と巻き癖かつ耐熱性と透
明性に優れた支持体を有するハロゲン化銀写真感光材料
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの目的は、ポリエ
ステルフィルム支持体上に少くとも1層の感光層を有し
てなるハロゲン化銀写真感光材料において、該ポリエス
テルフィルム支持体が、以下の特性を有することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。 なおAは平衡含水率(%、25°C/相対湿度50%/
10日調湿後)を表す。これらの特性を満足するポリエ
ステルフィルムを得るためには、親水性基を有するポリ
エステルを用いるか、又は吸水性を有する物質を混合し
たポリエステルを用い、延伸や熱処理により結晶化度、
ステフネスや耐熱性、吸光度を制御すれば良い。
【0009】これらの本発明に用いられるポリエステル
支持体について詳細に説明する。本発明において、ポリ
エステルとは、二塩基酸とグリコールを主要な構成成分
とするポリエステルである。従来ポリエステル材料とし
てよく知られているものとして、ポリエチレンテレフタ
ーレート(PET)があり、本発明において、親水性基
を有するポリエステルとは、PETに対して、より含水
率の高いポリエステルを指す。本発明のポリエステルに
おける親水性基は、構成成分である二塩基酸、あるい
は、グリコールのいずれに導入してもよい。導入可能な
親水性基としては、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホ
ン酸、カルボン酸あるいはその塩、ポリアルキレンオキ
シ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、スルフ
ァモイル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、スルホ
ンアミド基、ジスルホンアミド基、ウレイド基、ウレタ
ン基、アルキルスルホニル基、アルコキシスルホニル基
等、種々の1ないし2価の置換基を挙げることができる
が、この中で、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン
酸、カルボン酸あるいはその塩、ポリアルキレンオキシ
基、ジスルホンアミド基が特に好ましい。このような親
水性基を有する構成成分のうち、好ましい二塩基酸とし
ては5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウ
ムスルホテレフタル酸、4−ナトリウムスルホフタル
酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸モノナト
リウム塩、
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】等を挙げることができる。これらの二塩基
酸において、ナトリウム塩を有する化合物は、水素原子
や、他の金属原子、たとえばリチウムやカリウムで置換
されたものであってもよい。また、これらの二塩基酸に
おけるカルボキシル基は、製造上の必要等に応じて、エ
ステル(アルキルまたはアリールエステル)化されてい
てもよいし、酸クロリドの形にして用いてもよい。親水
性基を有する好ましいグリコールとしては、HO−(C
−(OCHCH−O(CH−O
H(nは1ないし約20の整数を表す)、HO−(CH
(CH)CHO)−H(nは2ないし約20の整
数を表す)、
【0013】
【化3】
【0014】等を挙げることができる。また、これらの
他にジオール成分として、ヒドロキシポリエステル、ヒ
ドロキシポリアセタール、ヒドロキシエステルアミド類
も用いることができる。ヒドロキシ基を有するポリエス
テルは、多価(主として二価)アルコールと二塩基性カ
ルボン酸との反応生成物である。ヒドロキシアセタール
はグリコール(例えば、ジエチレングリコール)とホル
ムアルデヒドから得ることができる。ヒドロキシエステ
ルアミドは、例えば二塩基性カルボン酸とアミノアルコ
ール単独あるいはジアミン、ポリアミン類との混合物か
ら得られる縮合物である。本発明のポリエステルの構成
成分としては、上記に挙げたもの以外に種々の化合物を
用いることができる。使用可能な二塩基酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水
コハク酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ジフェニレン−P,P′−ジカルボン酸、テトラク
ロロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒド
ロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】等を挙げることができる。使用可能なジオ
ールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オク
タンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−
ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロ
ヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノー
ル、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、1,4
−ベンゼンジメタノール、
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】等を挙げることができる。また、必要に応
じて、単官能または、3以上の多官能の水酸基含有化合
物あるいは、酸含有化合物が共重合されていても構わな
い。また、本発明のポリエステルには、分子内に水酸基
とカルボキシル基(あるいはそのエステル)を同時に有
する化合物が共重合されていても構わない。このような
化合物の例としては、以下が挙げられる。
【0021】
【化8】
【0022】本発明のポリエステルは、その主成分がエ
チレングリコールとテレフタル酸からなる共重合ポリエ
ステルが特に好ましい。このような共重合ポリエステル
中に導入する前記親水性構成成分の量は、構成成分自身
の親水性や生成するポリエステルの物理的性質(屈折
率、機械的強度、等)により種々変わりうるが、好まし
くは、ポリエステルの全重量に対し1ないし50重量
%、特に好ましくは、2ないし40重量%である。ま
た、エチレングリコール、テレフタル酸、及び前記親水
性構成成分以外の共重合可能な構成成分も、生成するポ
リエステルの親水性や、屈折率、透明性、ガラス転移温
度、融点、耐折性等の物理的・機械的性質を勘案して、
任意に導入することが可能であるが、その量はポリエス
テルの全重量に対し、好ましくは0ないし50重量%、
特に好ましくは、0ないし40重量%である。
【0023】本発明のポリエステルの合成は、従来公知
のポリエステルの製造法に従って行うことができる。例
えば、酸成分をグリコール成分と直接エステル化する
か、または酸成分をジアルキルエステルとして用いる場
合はグリコール成分とのエステル交換反応を用いること
ができる。あるいは、酸成分を酸ハライドとしておき、
グリコールと反応させてもよい。この際、必要に応じて
エステル交換反応触媒あるいは重合反応触媒を用いた
り、耐熱安定剤を添加してもよい。以上述べた、ポリエ
ステル構成成分及び合成法については、例えば高分子実
験学第5巻「重縮合と重付加」(共立出版、1980
年)第103頁〜第136頁、「合成高分子V」(朝倉
書店、1971年)第187頁〜第286頁の記載を参
考に行うことができる。本発明で用いるポリエステルの
好ましい平均分子量の範囲は、約3,000ないし約1
00,000である。次に本発明に用いるポリエステル
の好ましい具体的化合物例を示すが、本発明がこれに限
定されるものではない。 ポリエステル化合物例 ( )内の数字は各成分のモル比を表す。
【0024】P−1 TPA/AA/SSIA/EG
(88/5.3/6.7/100) P−2 TPA/AA/SSIA/EG(90/7.2
/2.8/100) P−3 TPA/AA/SSIA/EG(88/7.2
/4.8/100) P−4 TPA/SSIA/EG/DEG(95/5/
85/15) P−5 TPA/SSIA/EG/TEG(93/7/
80/20) P−6 TPA/AA/SPIA/EG(90/4/6
/100) P−7 TPA/AA/SSIA/EG/DEG(88
/5/7/90/10) 略称説明
【0025】
【化9】
【0026】上記の共重合比は、二塩基酸成分はいずれ
も仕込みモル比を表す。グリコール成分のうち、EG以
外の成分は、全酸成分に対する仕込みモル百分率を表
す。EGは、通常のエステル交換法を用いた合成に従
い、酸成分に対して過剰に用いているが本具体例におい
ては、最終生成物における二塩基酸とグリコールの量が
各々100となる様に計算して表記した。
【0027】次にポリエステルフィルムに混合可能な吸
水性を有する物質として、スルホン酸基、スルフィン酸
基、ホスホン酸基、カルボン酸基、およびこれらの塩、
ポリアルキレンオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシ
ルアミノ基、スルホンアミド基、ジスルホンアミド基、
ウレイド基、ウレタン基、アルキルスルホニル基、アル
コキシスルホニル基のうち少くとも1つの官能基を有す
るポリマーもしくは、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、Si、Al、Zr、Mo、Fe、Sb、Pbの酸化
物、硫化物、硫酸塩、亜硫酸塩、炭酸塩、水酸化物、ハ
ロゲン化物、硝酸塩の少くとも1つの化合物を含有する
無機物質が挙げられる。また、これらの吸水性を有する
ポリマーと無機物質を併用しても良い。また、前に述べ
た親水性基を有する共重合ポリエステルを混合すると透
明性が高く更に好ましい。
【0028】これらの吸水性ポリマーとPETをブレン
ドして押し出し法等によってフィルムに成膜することが
できる。この時、PETとこれらのポリマーのブレンド
比は、PETが20〜95重量%にするのが好ましく、
30〜80重量%にするのが、より好ましい。これは、
PETが多すぎると支持体中への吸水が不十分であり、
また、少なすぎるとPETの耐熱性が低下するためであ
る。これらのポリマーはPETと相容していても良く、
また透明性を有している限りに於て相分離していても良
い。また相容性を良化させる目的で種々の相容化促進剤
を添加しても良い。このような吸水性を有するポリマー
とPETの比は、1〜50重量%、好ましくは3〜30
重量%で用いると良い。また、上述の吸水性を有する無
機化合物の代表的な例としては、シリカ、アルミナ、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、
タルク、酸化チタン等が挙げられる。これらは市販され
ており容易に入手できる。これらの化合物は、そのまま
PETに添加しても良く、また、PETとの親和性を向
上させるために、表面処理(例えば、長鎖脂肪酸の添加
やシランカップリング処理)を行っても良い。
【0029】添加量は、少なすぎると、効果が無く、ま
た多すぎるとヘイズの原因となるため、好ましくは、
0.1〜30重量%、さらに好ましくは、0.2〜20
重量%である。この添加は、ポリマー重合中あるいは重
合後に、これらの無機化合物を添加しても良く、またこ
れらの無機化合物を前駆体の形でポリマー重合系に添加
し、重合反応中に目的無機化合物としても良い。これら
の吸水性の無機化合物の添加は、支持体への吸水性を増
加し、現像処理後のカール解消性を促すのみならず、耐
熱性の向上にも寄与する効果もあった。さらに、本発明
のポリエチレンテレフタレートフィルム中には種々の添
加剤を含有せしめることができる。たとえば、ポリエス
テルフィルムを写真感光材料用支持体として使用する際
に問題となる性質の一つに支持体が高屈折率であるため
に発生するふちかぶりの問題があげられる。写真用支持
体としてはトリアセチルセルロース(TAC)ならびに
ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポ
リエステル系のポリマーが一般的に用いられているが、
このTACとPETとの光学的性質の大きな差の一つ
は、屈折率である。この屈折率はPETが1.6程度に
対してTACは1.5と小さい。一方、下びき層ならび
に写真乳剤層にもっぱら用いられるゼラチンの屈折率は
1.50〜1.55であり、ゼラチンの屈折率の比をと
るとPETでは1.5/1.6と1より小さく、光がフ
ィルムエッジから入射した時、ベースと乳剤層の界面で
反射しやすい。従って、ポリエステル系のフィルムはい
わゆるライトパイピング現象(ふちかぶり)を起こす。
【0030】この様なライトパイピング現象を回避する
方法としては染料を添加する方法等が知られている。フ
ィルム染色に使用する染料については特に限定を加える
ものでは無いが色調は感光材料の一般的な性質上グレー
染色が好ましく、また染料はポリエステルフィルムの製
膜温度域での耐熱性に優れ、かつポリエステルとの相溶
性に優れたものが好ましい。染料としては、上記観点か
ら三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKay
aset等ポリエステル用として市販されている染料を
混合することにより目的を達成することが可能である。
染色濃度に関しては、マクベス社製の色濃度計にて可視
光域での色濃度を測定し少なくとも0.01以上である
ことが必要である。更に好ましくは0.03以上であ
る。以上、述べてきたようなフィルム形成材料即ち親水
性基を有するポリエステルや、吸水性物質を混合したP
ETや、色素等添加物を混合し、溶融押し出して未延伸
シートを形成する。次いでこれを2軸延伸および熱処理
することにより、目的とするフィルムを得ることができ
る。
【0031】2軸延伸は、縦、横の遂次延伸あるいは2
軸同時延伸のいずれでもよく、延伸倍率は特に限定され
るものではないが通常は2.0〜5.0倍が適当であ
る。また縦、横延伸後、縦、横方向のいずれかに再延伸
してもかまわない。本発明における溶融押出前の乾燥方
法としては、真空乾燥法、脱湿乾燥法が好ましい。本発
明における延伸時の温度としては、縦延伸は70〜10
0℃、横延伸は80〜160℃であることが望ましい。
熱固定温度としては150〜210℃、特に160〜2
00℃であることが好ましい。
【0032】本発明のポリエステルフィルム支持体の厚
みは写真フィルムの用途分野により適宜設定できるが、
25〜300μmが望ましく、更に30〜250μm、
より好ましくは40〜180μmが好ましい。本発明の
ポリエステルが有するポリエステルフィルム支持体のガ
ラス転移点(Tg)、結晶化度(X)、スチフネス
(S)耐熱性(T)及び透過率(K)が以下の条件を満
たすものである。 ガラス転移点(Tg、℃):Tg≦32.1A+55 結晶化度 (X,%) :X ≧−0.74Tg+7
1.7 スチフネス (S,g) :S ≧13(70μm) 耐熱性 (T,%) :T ≦0.25(TD,M
D平均値) 透過率 (K,%) :K ≦80(400μm) なおAは平衡含水率(%、25°C/相対湿度50%/
10日調湿後)を表す。本発明における物性の測定方法
及び効果の評価方法について述べる。 〔ガラス転移点(Tg)〕ポリエステルフィルム10m
gを走査型熱量計にセットし窒素気流下で20℃/分の
昇温速度で昇温していき、ベースラインが偏奇し始める
温度と、新たなリベースラインに戻る温度との算術平均
値を用いる。サンプルによっては、ベースラインが偏奇
せず、吸熱ピークとなって現われる場合はその頂点温度
を用いる。
【0033】〔平衡含水率(A)〕ポリエステルフィル
ムを25℃、50%RHに10日間調湿し、約8mgを
精秤し微量水分計(カールフィッシャー法)を用いて1
50℃にて測定する。 〔結晶化度(X)〕ポリエステルの完全非晶時の密度を
、完全結晶時の密度をd、サンプルの密度をdと
すると X(%)={(d−d/d−d)}×100 〔透過率〕フイルムのヘイズをASTM−D1003−
52に従って測定した。 〔スチフネス(S)〕試料フィルムを巾35mm、長さ
100mmに裁断し、23℃,相対湿度50%で24時
間調湿後、同一条件下で乳剤面が外側になるようにルー
プを作り両端を合わせて東洋精機製ループスチフネステ
スターで押込速度3.5mm/分に加重し、ループの押
込長さが12mmの時の必要とした荷重(g/5mm)
を評価した。数値が大きい程スチフネスが大きいことを
示す。
【0034】(耐熱性;T)サンプルサイズ35mm×
12cmに裁断後、25℃、相対湿度60%で24時後
湿湿後、更に80℃で7時間熱処理した。熱処理後再度
25℃、相対湿度60%に24時間調湿した後長さを測
定し、最初との熱による収縮を評価した。評価は百分率
で行ない、数値が大きい程耐熱性が悪いことを表わす。
なお耐熱性は縦方向、横方向の両方を測定しその平均値
で表わした。 (透過率)サンプルを25℃、相対湿度60%に調湿し
てその400nmでの透過率を測定し、空気の透過率を
100%とした時のサンプルの透過率を評価した。なお
サンプルは予め185℃に30分加熱したものについて
も検討した。
【0035】次に本発明で得られる写真フィルムの特性
について記す。本発明によって得られるフィルムは破断
強度および初期弾性率が大きく、引き裂き強度も強くか
つカール回復性の富むものである。 〔引き裂き強度の測定〕軽荷重式引き裂き強度試験機
(東洋精機(株)製)を用いサンプルサイズ51×64
mmで13mmの切れ込みを入れ残り51mmを引き裂
いた時の指示値を読み取った。本発明で得られた写真フ
ィルムは現像処理後のカール解消性(以下、カール回復
率と記す)が優れることに特徴がある。本発明に於ては
以下の方法で測定に於てカール回復率が50%以上、特
に80%以上であることが好ましい。
【0036】〔カール回復率の測定〕サンプルサイズ1
2cm×35mmの写真フィルムを直径10mmの写真
フィルム用巻芯に巻き、60℃×30%RH×72時間
の処理を行ない、その後に巻き芯から解放して40℃の
蒸留水に15分間浸漬後、50gの荷重をかけ、55℃
の空気恒温槽で3分間乾燥した。そしてサンプルを垂直
に吊し、そのサンプル長さを測定した。元のサンプル長
さ(12cm)に対してその変化量を調べ、どれだけ回
復したかを評価した。 〔巻き癖の評価〕各試料を35mm巾にスリットして得
られた写真フィルムを図6の新カートリッジに装填し
た。この時のカートリッジの外径は23mm、内径は2
1mm、又スプール101は7mmであり、装填した写
真フィルムの長さは1.5mであった。この写真フィル
ムを40℃、相対湿度60%で24時間経時させた後、
25℃、相対湿度25%の温湿度下でカートリッジから
写真フィルムを取り出し最外周部の直径を測定して評価
した。数字が大きい程巻き癖がつきにくいとを示す。写
真フィルムは未現像のもの、又、現像処理後の両方につ
いて評価した。
【0037】〔パトローネから写真フィルムの送り出し
トルクの評価〕で得られた写真フィルムを収納したカー
トリッジを25℃、70%RHに3日調湿し、この試料
を同温湿度下でアルミニウム/ポリエチレン製防湿袋に
入れて密封し40℃、3日間経時させた。取り出した試
料を25℃、70%RH条件下でスプールを回転させ、
フィルム引き出し口から出て来る時のトルクを測定、評
価した。数値が大きいほど送り出し性が悪いことを表わ
す。なお写真フィルムは現像済みについて評価した。 〔プリンターでの搬送性評価〕前記1−5)の2)で作
成し経時させたと同じ写真フィルムをを長さ50cm
(巾35mm)に切断し3本をセロテープで接合して、
富士写真フィルム株式会社プリンターFAP−7000
を用いて、これを100組通した。実験は25℃、55
%RHで実施した。評価はプリンター内で搬送不良を発
生した回数で示した。 〔磁気記録の出力エラーの評価〕前述の世界公開90−
04205号に開示された信号入力方式で、現像処理後
のバック側から磁気入力した感材を磁気ヘッドで500
回出力操作をし、そのエラーした回数を示した。なお評
価での温湿度は25℃、30%RHで行なった。
【0038】本発明の写真フィルムを形成しているポリ
エステルフィルムを用いることによって前述の写真フィ
ルムの特性を大きく改良することができる。すなわち、
ガラス転移点や結晶化度の観点は従来種々の観点から検
討されており、例えば特願平3− 号を挙げるこ
とができるが、それらだけでは本発明で望まれている写
真フィルムの特性特にカール回復性や巻き癖改良を達す
ることができなかった。本発明は更にスチフネスと耐熱
性及び吸光度を本発明の特性値で規定する範囲にポリエ
ステル支持体を限定することによって従来問題とされて
いた写真フィルムの短所を大きく改良したものである。
特にスチフネスは写真フィルムが高温、高湿に長時間保
存された場合に、写真フィルムが変形せず平面性を保持
させるために重要な特性値であり、従来不明確な特性値
として十分考慮されていなかったものであり、本発明の
進歩を示す評価観点である。
【0039】なお、本発明のガラス転移点(Tg)は平
衡含水率の関数として相関する値であるが、ポリエステ
ルフィルムの平衡含水率が大きい程Tgは大きくても良
く、これは平衡含水率の大きいポリエステルフィルムは
現像処理中に吸水することによってカール回復しやすく
かつ巻き癖も改良しやすいためTgを大きくしてもカー
ル回復性や巻き癖に対して許容されることを示すもので
ある。平衡含水率(A)は好ましくは0.05〜2.5
%であり、より好ましく0.1〜2%であり、その場合
Tgは好ましくは55〜256℃以下より好ましくは5
5〜200℃以下である。再に又、結晶化度はガラス転
移点の関数であり、好ましくは25%以上であり、より
好ましくは35%以上である。又スチフネスは、13g
以上であるが、好ましくは14g以上、更に好ましくは
15g以上である。又耐熱性は、0.25%以下である
が好ましくは0.27%以下、より好ましくは0.29
%以下である。又透過率は80%以上、好ましくは82
%以上、より好ましくは84%以上である。
【0040】次に本発明のポリエステル支持体を用いて
形成される写真フィルムについて述べる本発明のポリエ
ステルフィルムは接着性向上およびコーティング液のぬ
れ特性を改良するため、予めコロナ放電処理、薬液処
理、火災処理などの各種表面処理を必要に応じて施すこ
とができる。これらの表面処理の中で、本発明に最も好
ましく用いられるのは、フィルム表面への低重合物の析
出が少なコロナ放電処理である。本発明のポリエステル
支持体は、その上に塗設される感光性層等の写真層との
接着力を増す為に下びき層を有することが好ましい。下
びき層としては、スチレン−ブタジエン系共重合体又は
塩化ビニルデン系共重合体からなるポリマーラテックス
を用いる下びき層、ゼラチンの如き親水性バインダーを
用いる下びき層がある。本発明に好ましく用いられる下
びき層は親水性バインダーを用いる下びき層である。本
発明に使用する親水性バインダーとしては水溶性ポリマ
ー、セルロースエステル、ラテックスポリマー、水溶性
ポリエステルなどが例示される。水溶性ポリマーとして
は、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒天、アル
ギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニールアルコール、ポ
リアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などで
あり、セルロースエステルとしてはカルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラ
テックスポリマーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩
化ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共
重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重
合体などである。この中でも最も好ましのはゼラチンで
ある。
【0041】本発明に使用される支持体を膨潤させる化
合物として、レゾルシン、クロルレゾルシン、メチルレ
ゾルシン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、フェノール、o−クロルフェノール、p−クロ
ルフェノール、ジクロルフェノール、トリクロルフェノ
ール、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢
酸、抱水クロラールなどがあげられる。この中で好まし
いのは、レゾルシンとp−クロルフェノールである。本
発明の下びき層には種々のゼラチン硬化剤を用いること
ができる。ゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明
ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタ
ールアルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲ
ン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−ト
リアジンなど)、エピクロルヒドリン樹脂などを挙げる
ことができる。本発明の下びき層にはSiO、TiO
、の如き無機物微粒子又はポリメチルメタクリレート
共重合体微粒子(1〜10μm)をマット剤として含有
することができる。
【0042】本発明に係る下びき層は一般によく知られ
た塗布方法、例えばデップコート法、エアーナイフコー
ト法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラ
ビアコート法、エクストルージョンコート法等により塗
布することが可能である。本発明の感光材料には感光性
層の他に、ハーレーション防止層、中間層、バック層、
表面保護層の如き非感光性層を有することができる。バ
ック層のバインダーとしては、疎水性ポリマーでもよ
く、下びき層に用いる如き親水性ポリマーであってもよ
い。
【0043】本発明の感光材料のバック層には、帯電防
止剤、易滑剤、マット剤、界面活性剤、染料等を含有す
ることができる。本発明のバック層で用いられる帯電防
止剤としては、特に制限はなく、たとえばアニオン性高
分子電解質としてはカルボン酸及びカルボン酸塩、スル
ホン酸塩を含む高分子で例えば特開昭48−22017
号、特公昭46−24159号、特開昭51−3072
5号、特開昭51−129216号、特開昭55−95
942号に記載されているような高分子である。カチオ
ン性高分子としては例えば特開昭49−121523
号、特開昭48−91165号、特公昭49−2458
2号に記載されているようなものがある。またイオン性
界面活性剤もアニオン性とカチオン性とがあり、例えば
特開昭49−85826号、特開昭49−33630
号、US2,992,108、US3,206,31
2、特開昭48−87826号、特公昭49−1156
7号、特公昭49−11568号、特開昭55−708
37号などに記載されているような化合物を挙げること
ができる。
【0044】本発明のバック層の帯電防止剤として最も
好ましいものは、ZnO、TiO、SnO、Al
、In、SiO、MgO、BaO、MoO
の中から選ばれた少なくとも1種の結晶性の金属酸化
物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。本発明
に使用される導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物
の微粒子はその体積抵抗率が10Ωcm以下、より好
ましくは10Ωcm以下である。またその粒子サイズ
は0.01〜0.7μ、特に0.02〜0.5μでする
ことが望ましい。本発明に使用される導電性の結晶性金
属酸化物あるいは複合酸化物の微粒子の製造方法につい
ては特開昭56−143430号及び同60−2585
41号の明細書に詳細に記載されている。第1に金属酸
化物微粒子を焼成により作製し、導電性を向上させる異
種原子の存在下で熱処理する方法、第2に焼成により金
属酸化物微粒子を製造するときに導電性を向上せる為の
異種原子を共存させる方法、第3に焼成により金属微粒
子を製造する際に雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠
陥を導入する方法等が容易である。異種原子を含む例と
してはZnOに対してAl、In等、TiOに対して
はNb、Ta等、SnOに対してはSb、Nb、B、
P、ハロゲン元素等が挙げられる。異種原子の添加量は
0.01〜30mol%の範囲が好ましいが0.1〜1
0mol%であれば特に好ましい。
【0045】次に本発明の写真感材について詳細に述べ
る。本発明の感材はハロゲン化銀乳剤層、バック層、保
護層、中間層、アンチハレーション層などで、構成され
ているが、これらは主に親水性コロイド層で用いられ
る。その場合の親水性コロイド層のバインダーとして
は、例えばゼラチン、コロイド状アルブミン、カゼイン
などの蛋白質;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース等のセルロース化合物;寒天、アル
ギン酸ソーダ、でんぷん誘導体等の糖誘導体;合成親水
性コロイド例えばポリビニルアルコール、ポリ−N−ビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリ
ルアミドまたはこれらの誘導体および部分加水分散物、
デキストラン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステ
ル、ロジン等が挙げられる、必要に応じてこれらのコロ
イドの二つ以上の混合物を使用してもよい。この中で最
も用いられるのはゼラチンあるいはその誘導体であるが
ここに言うゼラチンはいわゆる石灰処理ゼラチン、酸処
理ゼラチンおよび酵素処理ゼラチンを指す。
【0046】本発明に於いては又アニオン、ノニオン、
カチオン、ベタイン性含フッ素界面活性剤を併用するこ
とができる。これらの含弗素界面活性剤は特開昭49−
10722号、英国特許第1,330,356号、特開
昭53−84712号、同54−14224号、同50
−113221号、米国特許第4,335,201号、
同4,347,308号、英国特許第1,417,91
5号、特公昭52−26687号、同57−26719
号、同59−38573号、特開昭55−149938
号、同54−48520号、同54−14224号、同
58−200235号、同57−146248号、同5
8−196544号、英国特許第1,439,402
号、などに記載されている。これらの好ましい具体例を
以下に記す。
【0047】
【化10】
【0048】
【化11】
【0049】本発明においてはノニオン性界面活性剤を
用いてもよい。以下に本発明に好ましく用いられるノニ
オン界面活性剤の具体例を示す。
【0050】
【化12】
【0051】本発明で使用される含弗素界面活性剤及び
ノニオン界面活性剤の添加する層は写真感光材料の少な
くとも1層であれば特に限定されず、例えば表面保護
層、乳剤層、中間層、下塗層、バック層などを挙げるこ
とができる。本発明で使用される及び含弗素界面活性
剤、ノニオン界面活性剤の使用量は写真感光材料の1平
方メートルあたり0.0001g〜1gであればよい
が、より好ましくは0.0005〜0.5g、特に好ま
しいのは0.0005g〜0.2gである。又、本発明
のこれらの界面活性剤は2種類以上混合してもよい。
【0052】又、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,1,1−トリメチロールプロパン等特開昭
54−89626号に示されようなポリオマール化合物
を本発明の保護層あるいは他の層に添加することができ
る。本発明の写真構成層には他の公知の界面活性剤を単
独または混合して添加してもよい。それらは塗布助剤と
して用いられるものであるが、時としてその他の目的、
例えば乳化分散、増感その他の写真特性の改良等のため
にも適用される。又、本発明に於ては、滑性化組成物、
例えば米国特許第3,079,837号、同第3,08
0,317号、同第3,545,970号、同第3,2
94,537号及び特開昭52−129520号に示さ
れるような変性シリコーン等を写真構成層中に含むこと
ができる。本発明の写真感光材料は写真構成層中に米国
特許第3,411,911号、同3,411,912
号、特公昭45−5331号等に記載のポリマーラテッ
クスを含むことができる。本発明の写真感光材料におけ
るハロゲン化銀乳剤層およびその他の親水性コロイド層
は各種の有機または無機の硬化剤(単独または組合せ
て)により硬化されうる。
【0053】特に本発明で好ましいハロゲン化銀カラー
写真感光材料の代表例としてカラーリバーサルフィルム
とカラーネガフィルムをあげることができる。特に一般
用カラーネガフィルムが好ましいカラー写真感光材料で
ある。以下一般用カラーネガフィルムを用いて説明す
る。本発明の感光材料は、支持体上に青感色性層、緑感
色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも
1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳剤層およ
び非感光性層の層数および層順に特に制限はない。典型
的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じで
あるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成
る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感
光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、および赤
色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多
層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に
単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、
緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的
に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層
中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとりえ
る。
【0054】上記、ハロゲン化銀感光性層の間および最
上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号明細書に記載
されているようなカプラー、DIR化合物等が含まれて
いてもよく、通常用いられるように混色防止剤を含んで
いてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン
化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるい
は英国特許第923,045号、特開昭57−1127
51号、同62−200350号、同62−20654
1号、同62−206543号、同56−25738
号、同62−63936号、同59−202464号、
特公昭55−34932号、同49−15495号明細
書に記載されている。
【0055】ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十
四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状
のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結
晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよ
い。ハロゲン化銀の粒径は、約0.2ミクロン以下の微
粒子でも投影面積直径が約10ミクロンに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよ
い。本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例え
ばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.176
43(1978年12月)、22〜23頁、“I.乳剤
製造(Emulsion preparation a
nd types)”および同No.18716(19
79年11月)、648頁、グラフキデ著「写真の物理
と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glafkide
s,Chemie et Phisique Phot
ographique,Paul Montel,19
67)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレ
ス社刊(G.F.Duffin,Photograph
ic Emulsion Chemistry(Foc
al Press,1966))、ゼリクマンら著「写
真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.
L.Zelikman et al.,Making
and Coating Photographic
Emulsion,Focal Press,196
4)などに記載された方法を用いて調製することができ
る。
【0056】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約5以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,Photographic Science
and Engineering)、第14巻、248
〜257頁(1970年);米国特許第4,434,2
26号、同4,414,310号、第4,433,04
8号、同4,439,520号および英国特許第2,1
12,157号などに記載の方法により簡単に調製する
ことができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外部
とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構
造をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合によ
って組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよ
く、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以
外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形
の粒子の混合物を用いてもよい。ハロゲン化銀乳剤は、
通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったもの
を使用する。本発明の効率は、金化合物と含イオウ化合
物で増感した乳剤を使用したときに特に顕著に認められ
る。このような工程で使用される添加剤はリサーチ・デ
ィスクロージャーNo.17643および同No.18
716に記載されており、その該当箇所を後掲の表にま
とめた。
【0057】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。
【0058】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性
能の劣化を防止するために、米国特許4,411,98
7号や同第4,435,503号に記載されたホルムア
ルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に
添加することが好ましい。本発明には種々のカラーカプ
ラーを使用することができ、その具体例は前出のリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643、V
II−C〜Gに記載された特許に記載されている。水中
油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第
2,322,027号などに記載されている。水注油滴
分散法に用いられる常圧での沸点が175℃以上の高沸
点有機溶剤の具体例としては、フタル酸エステル類、リ
ン酸またはホスホン酸のエステル類、安息香酸エステル
類、アミド類、アルコール類またはフェノール類、脂肪
族カルボン酸エステル類、アニリン誘導体、炭化水素類
などが挙げられる。また補助溶剤としては、沸点が約3
0℃以上、好ましくは50℃以上約160℃以下の有機
溶剤などが使用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸
ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメ
チルホルムアミドなどが挙げられる。
【0059】ラテックス分散法の工程、効果および含浸
用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,3
63号、西独特許出願(OLS)第2,541,274
号および同第2,541,230号などに記載されてい
る。本発明の感光材料は乳剤層を有する側の全親水性コ
ロイド層の膜厚の総和が28μm以下であり、かつ、膜
膨潤速度T1/2が30秒以下が好ましい。膜厚は、2
5℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意
味し、膜膨潤速度T1/2は、当該技術分野において公
知の手法に従って測定することができる。例えばエー・
グリーン(A.Green)らによりフォトグラフィッ
ク・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Phot
ogr.Sci.Eng.)、19巻、2号、124〜
129頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用
することにより測定でき、T1/2は発色現像液で30
℃、3分15秒処理した時に到達する最大膨潤厚の90
%を飽和膜厚とし、このT1/2の膜厚に到達するまで
の時間と定義する。
【0060】膜膨潤速度T1/2は、バインダーとして
のゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経
時条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率と
は、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:
(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚に従って計算できる。こ
のようにして調製した写真感材は、所定の幅に裁断した
後(例えば、135であれば、35mm幅、110であ
れば10mm幅)、パーフォレーション加工を行い、所
定のパトローネ等に収納し、カメラ撮影に供する。本発
明に従ったカラー写真感光材料は、前述のRD.No.
17643の28〜29頁、および同No.18716
の615左欄〜右欄に記載された通常の方法によって現
像処理することができる。
【0061】本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には
処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内臓し
ても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の各種プレ
カーサーを用いるのが好ましい。例えば米国特許第3,
342,597号のインドアニリン系化合物、同第3,
342,599号、リサーチ・ディスクロージャー1
4,850号及び同15,159号記載のシッフ塩基型
化合物、同第13,924号記載されている。次に、本
発明の写真感光材料を用いるに好ましい新規な写真シス
テムについて述べる。
【0062】このシステムの第一の特徴は、フィルムの
カメラへの装填が容易であることである。従来の写真フ
ィルムパトローネは写真フィルムがパトローネ内部でス
プールに密に巻かれてはいず、巻きゆるんだ状態で収納
されていたためスプールをフィルム巻き方向と逆の方向
に回転させても写真フィルムをパトローネ外部に送り出
すことはできなかった。このため、パトローネ外部に写
真フィルム先端部を予め適当な長さだけ引き出してお
き、撮影者がこの写真フィルム先端部をカメラ内のフィ
ルム送り機構に装填するという操作を必要としていた。
しかし、この操作は手間がかかるものであるとともに、
ある程度の熟練を要するので装填ミスを生じることも多
く、装填ミスを生じた場合には未撮影の写真フィルムを
露光してしまうという問題があった。このため、このよ
うな操作を必要としないカメラシステムが望まれてい
た。かかるカメラシステムは写真フィルムをパトローネ
内部から送り出し可能とすることにより実現することが
できる。写真フィルムをパトローネ内部から送り出し可
能とすれば、フィルム先端を送り出すことによりフィル
ムをカメラ内のフィルム送り機構に係合させることがで
きるので、フィルム端部をカメラ内のフィルム送り機構
に装填する操作は不要となる。
【0063】このような目的には、従来から用いられて
いるパトローネを用いることはできず、新たな様式のも
のを用いる必要がある。以下にこのパトローネについて
説明する。このパトローネは、合成プラスチックを主成
分とする。このプラスチックスの成形には、必要に応じ
て可塑剤をプラスチックスに混合する。可塑剤として
は、例えば、トリオクチルホスフェート、トリブチルホ
スフェート、ジブチルフタレート、ジエチルセバゲー
ト、メチルアミルケトン、ニトロベンゼン、γ−バレロ
ラクトン、ジ−n−オクチルサクシネート、ブロモナフ
タレン、ブチルパルミテートなどが代表的なものであ
る。本発明に用いるプラスチックス材料の具体例を以下
に挙げるが、これらに限定されるものではない。具体例
にはポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リモノクロロトリフルオロエチレン、塩化ビニリデン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹
脂、メチルメタクリル樹脂、ビニルホルマール樹脂、ビ
ニルブチラール樹脂、ポリエチレンテレフタレート、テ
フロン、ナイロン、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が
ある。
【0064】本発明に特に好ましいプラスチック材料は
ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどであ
る。更に本発明のパトローネは、各種の帯電防止剤を含
有してもよい。帯電防止剤は特に限定されないが、カー
ボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオン、
カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等を好
ましく用いることができる。これらの帯電防止されたパ
トローネとして特開平1−312537号、同1−31
2538号、に記載されている。特に25℃、25%R
Hでの抵抗が1012Ω以下が好ましい。通常パトロー
ネは、遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料
などを練り込だプラスチックを使って製作される。パト
ローネのサイズは現在のままでもよいし現在の25m/
mのカートリッジの径を22m/m以下、好ましくは2
0m/m以下、14m/m以上とするとカメラの小型化
に有効である。パトローネのケースの容積は、30cm
以下好ましくは25cm以下さらに好ましくは20
cm以下とすることが好ましい。パトローネおよびパ
トローネケースに使用されるプラスチックの重量は1g
以上25g以下好ましくは5g以上15g以下である。
【0065】パトローネケースの内容積とパトローネお
よびパトローネケースに使用されるプラスチックの比率
は4〜0.7好ましくは3〜1である。本発明における
好ましい135カラー感材を内蔵したパトローネの場
合、パトローネおよびパトローネケースに使用されるプ
ラスチックの総重量は通常1g以上25g以下、好まし
くは5g以上15g以下である。本発明のパトローネ
は、その形態について特に限定されない。本発明の感材
を内蔵したパトローネに適合する新たなカメラに用いる
事が好ましくこれらの具体的なパトローネを図1に、更
に内部構造については図2〜図4へ、後述する磁気記録
トラックは5に挙げる。更に本発明で用いられるスプー
ルを回転してフィルムを送り出すパトローネについて記
す。そのパトローネの例として特願平1−21862号
に記載のパトローネが挙げられる。
【0066】図7および図8に本発明に使用するパトロ
ーネを示す。写真フィルムパトローネ120はスプール
101、スプール101に一端を係止してスプール10
1にロール状に巻かれた写真フィルム102及びパトロ
ーネ本体103らなる。スプール101はパトローネ本
体103内部に軸線回りに回転可能に取り付けられ、パ
トローネ本体103外部から回転させることができる。
パトローネ本体103には写真フィルム102を引き出
すための写真フィルム引き出し口104が設けられてお
り、この写真フィルム引き出し口104の内面にはパト
ローネ本体103内部を遮光状態に保つ遮光部材104
aが取り付けられている。この写真フィルムパトローネ
120においては、パトローネ本体103の内面に沿っ
て円周方向に延び、フイルム幅の15〜20%程度の幅
を有する一対のリブ108がフィルム102の幅方向の
両端部に設けられている。リブ108は写真フィルム1
02をフィルム引き出し口104から引き出すことがで
きるようにフィルム引き出し口104の方向に開口して
いる。また、フィルム102の先端106は写真フィル
ム引き出し口104の先端107に合わせて配置されて
いる。
【0067】リブ108はフィルム102の最外周面に
当接してロール状に巻かれたフィルム102を最外周面
から押圧してフィルム102がスプール101に密に巻
かれた状態を維持する。スプール101の外径は次のよ
うに決定される。フィルム最内周面102aをスプール
101外周に接触させたまま、フィルム102をスプー
ル101にロール状に密に巻くことは前述の通り困難で
ある。このため、フィルム最内周面102aとスプール
101との間に隙間ができることを避けることができな
い。前述のように、フィルム最内周面102aとスプー
ル101との間隔hが大きすぎると、図9に示したよう
なフィルム102の反転現像を生じる。このため、スプ
ール101の外径はフィルム最内周面102aとスプー
ル101との間に隙間ができたときの両者の間隔hが2
mm以下となるように設定する。すなわち、スプールの
外径aは、パトローネ本体内径をb、リブの厚さをt、
フィルムの厚さをc、フィルム長さによって変わるロー
ルの巻き数をdとすれば、 b/2=a/2+h+c・d+t であるので、 a/2=b/2−t−h−c・d となる。間隔hは h=b/2−a/2−c・d−t であるので、h≦2mmとする場合のスプールの外径a
は b/2−t−c・d−2≦a/2 となる。
【0068】間隔hを2mm以下とすることにより、ス
プール回転トルクを0.8kgf・cm以下に設定すれ
ば、写真フィルム2の反転現像を防止することができ
る。リブ108はパトローネ本体103の内面に沿って
円周方向全体に設けることは必要ではなく、パトローネ
本体103の内面の円周方向の一部にのみ設けてもよ
い。また、本実施例のようにフィルム102の幅方向の
両端部においてのみ設けることの他、フィルム102の
幅方向全体にわたって設けてもよい。リブ108の材質
は、例えばプラスチック等のようなフィルム102を傷
つけにくいものを選ぶ(但し完璧ではない)。この場
合、例えばウレタンのようにある程度の弾性を有する部
材を選んでもよい。フィルム102をスプール101に
密に巻いた状態でパトローネ本体103に装填するとき
に、ウレタンからなるリブ108が収縮するようにリブ
108の厚さを決定すれば、収縮したリブ108の弾性
力によってフィルム102のロールの外周が押圧される
ので、フィルム102を相当程度の長さ引き出してフィ
ルム102のロールの外径が小さくなってもフィルム1
02を密に巻いた状態を維持することができる。
【0069】なおフィルム引き出し口の遮光方法は任意
である。従来のように「テレンプ」とよばれるフェルト
状の遮光部材を設けてもよく、またフィルム引き出し口
を開閉可能に形成して必要時以外は閉じた状態に保って
おくようにしてもよい。また、フィルム102の先端1
06は必ずしもフィルム引き出し口104の先端107
に合わせて配置する必要はなく、パトローネ本体103
内部に収納されていればよいが、フィルム引き出し口1
04内に収納されていることが望ましい。更に又、特願
平1−172594号記載のパトローネも挙げることが
できる。これらはスプールフランジを変形させてフィル
ムロール最外周部の端面も押圧しながらスプールを回転
させることによりフィルムを送り出す形式である。この
写真フィルムパトローネを分解した状態を示す図10に
おいて、写真フィルムパトローネ201は、写真フィル
ム205をロール状に巻き回したスプール206と、こ
れを収納するパトローネ本体207と、スプール206
を回動自在に支持するとともに、パトローネ本体207
を側方から光密に閉じる側板208,209とから構成
される。
【0070】前記スプール206は、可撓性を有するよ
うに厚みを薄く形成したフランジ206aと、厚く形成
した可撓性のないフランジ206bとを備え、プラスチ
ックで一体に成形されている。写真フィルム205は、
その終端部がフランジ206a,206b間のスプール
206に固定され、それぞれの端面をフランジ206
a,206bの内側に沿わせるようにスプール206に
ロール状に巻かれており、先端まで完全にパトローネ本
体207内に巻き込まれている。前記パトローネ本体2
07には、遮光用のテレンプ211が接合されたフィル
ム出入り口212が設けられている。前記側板208の
中央部には、スプール206の端部206c(図11参
照)を回動自在に支持する軸受け開口208aが設けら
れ、また内壁面にはフランジ206aの一部を押圧する
突条部208bが設けられている。前記側板209の中
央部には、スプール206の端部206dを回動自在に
支持する軸受け開口209aが設けられ、その近傍に
は、側板209の内壁面とフランジ206bとの摩擦を
軽減するための突起209b(図11参照)が設けられ
ている。
【0071】写真フィルムパトローネ201の縦断面を
示す図9において、突条部208bと突起209bとの
内側寸法はフランジ206a,206bの外側寸法より
小さくなるように設定されており、突条部208bはフ
ランジ206aを押圧して変形させる。これによって、
内側よりも、外側の写真フィルム205の端面がより強
くフィルム206a,206bに挟持される。したがっ
て、スプール206を図10に示す矢印A方向に回転さ
せれば、フランジ206a,206bと写真フィルム2
05端面との摩擦係合によって、写真フィルム205の
先端部205aはフィルム出入り口212からパトロー
ネ本体207の外部へ送り出される。
【0072】また、以上の構成においても、突条部20
8bと突起209bとの内側寸法をフランジ206a,
206bの外側寸法より大きくすることができる。その
場合は、カメラの部品にてスプール206をフランジ2
06bからフランジ206aの方向に押すことにより、
フランジ206a,206bの内側寸法が写真フィルム
205より小さくなって写真フィルム205の端面を押
圧可能となり、写真フィルム205をスプール206の
回転によってパトローネ本体207の外部に送り出すこ
とができる。
【0073】更に又、US4834306号、同484
6418号、同4832,275号記載のパトローネを
好ましく使用される。(図12、図13、図14)それ
らの例として図12に示すように、スプール75にロー
ル状に密に巻かれた写真フィルム76はその両端部にお
いて一対のリング77a、77bによりスプール75に
密に巻かれた状態に保持される。カートリッジ本体78
内部にはリング77a、77bが嵌合する溝79a、7
9bがカートリッジ本体78の軸方向に対して傾いた角
度をなすように形成されている。このため、図13、図
14に示すように、リング77a、77bはカートリッ
ジ本体78内部では、スプール75の軸に対して傾いた
角度で写真フィルム76のロールの外周に当接し、写真
フィルム76の巻きゆるみを防止している。リング77
a、77bは溝79a、79b内を摺動しながら、溝7
9a、79bに沿って回転可能である。写真フィルム7
6はリング77a、77bによってスプール75にロー
ル状に密に巻かれた状態を保っているため、スプール7
5をフィルム巻き方向と逆の方向に回転させると、写真
フィルム76は写真フィルム引き出し口(図示せず)か
ら送り出される。次にこのシステムの第2の特徴につい
て述べる。これは、写真フィルム中に磁気記録層を有し
ていることであり、ここに種々の情報を記入できること
である。
【0074】従来写真感材はカメラ撮影時の各種の情報
(例えば、撮影日、天候、拡大比、プリント枚数など)
を入力することはほとんど不可能であり、わずかに光学
的に撮影日を入力できるのみであった。又、プリント時
においても感材自身への情報入力は全く不可能であり、
高速かつコストダウンへの大きな障害となっている。感
材へ各種の情報を入力することは、今後のカメラの操作
性アップ及びより簡便化を進める上で非常に重要な手段
である。その情報入力手段として磁気記録方法は任意に
入・出力ができること又安価であることから重要であり
従来も研究されてきた。
【0075】例えば、磁気記録層に含有される磁化性粒
子の量、サイズなどの適切な選択によって、撮影時感材
に必要な透明性を有し、さらに粒状度への悪影響を与え
ない磁気記録層を透明な支持体を有する感材のバック面
に設けることは、米国特許第3782947号、同42
79945号、同4302523号などに記載されてい
る。又、この磁気記録層への信号入力方式が世界公開9
0−4205号、同90−04212号などに開示され
ている。これらの磁気記録層の付与及び入出力法によっ
て従来困難であった各種の情報を感材中に組み込むこと
が可能となり、例えば撮影の日時、天候、照明条件、縮
小/拡大比等の撮影時の条件、再プリント枚数、ズーム
したい箇所、メツセツジ等の現像、プリント時の条件等
を感材の磁気層に入出力できるようになった。更に又、
テレビ/ビデオ映像へ感材から直接出力して画像とする
場合の信号入出力手段としても応用できるという将来性
を有するものである。
【0076】このような磁気記録層を有する写真感材は
次のような方法により作ることができる。まず、前述の
方法と同様にして、親水性基を有するポリエステルや吸
水性物質を混合したPETや添加剤等を混合し溶融押し
出しし、これを二軸延伸及び熱処理によりTgと吸水率
と、結晶化度をコントロールした支持体を形成する。こ
のようにして得られた支持体上に磁気記録層を塗設す
る。塗設は全面に透明に行っても良く、またストライプ
状に透明又は不透明に行ってもよい。
【0077】この磁気記録用磁性体層に用いられる強磁
性体としては、強磁性体酸化鉄、Co含有強磁性酸化
鉄、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合金、バ
リウムフェライトなどが使用できる。強磁性合金の例と
しては、金属分が75wt%以上であり、金属分の80
wt%以上が少なくとも一種類の強磁性金属あるいは合
金(Fe、Co、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co
−Ni、Co−Fe−Niなど)であり、該金属分の2
0wt%以下で他の成分(Al、Si、S、Sc、T
i、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、Rh、P
d、Ag、Sn、Sb、B、Ba、Ta、W、Re、A
u、Hg、Pb、P、La、Ce、Pr、Nd、Te、
Biなど)を含むものをあげることができる。また、上
記強磁性金属分が少量の水、水酸化物、または酸化物を
含むものであってもよい。
【0078】これらの強磁性体の製法は既知であり、本
発明で用いられる強磁性体についても公知の方法にした
がって製造することができる。強磁性体の形状・サイズ
は特に制限なく広く用いることができる。形状としては
粉末の場合は針状、米粒状、球状、立方体状、板状等い
ずれでもよいが針状、板状が電磁変換特性上好ましい。
結晶子サイズ、比表面積もとくに制限はないが、結晶子
サイズ400Å以下、SBETで20m/g以上が好
ましく、30m/g以上がとくに好ましい。強磁性粉
末のpH、表面処理はとくに制限なく用いる事ができる
(チタン、珪素、アルミニウム等の元素を含む物質で表
面処理されていてもよいし、カルボン酸、スルホン酸、
硫酸エステル、ホスホン酸、燐酸エステル、ベンゾトリ
アゾール等の含チッ素複素環をもつ吸着性化合物の様な
有機化合物で処理されていてもよい)。好ましいpHの
範囲は5〜10である。強磁性体酸化鉄微粉末の場合、
2価の鉄/3価の鉄の比に特に制限されることなく用い
ることができる。透明支持体1mあたりの強磁性微粉
末の含有量は、4×10−4〜3g、好ましくは10
−3〜2g、より好ましくは4×10−3〜1gであ
る。本発明に用いられる磁気記録層の結合剤(バインダ
ー)は従来、磁気記録媒体用の結合剤として使用されて
いる公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性
樹脂、反応型樹脂およびこれらの混合物使用することが
できる。但し蒸着の場合は不用である。
【0079】上記樹脂のTgは−40℃〜150℃、重
量平均分子量は1万〜30万、好ましくは1万〜10万
である。上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアル
コール、マレイン酸および/またはアクリル酸との共重
合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体などのビニル系共重合体、ニトロセルロース、
セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセ
テートブチレート樹脂などのセルロース誘導体、アクリ
ル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラ
ール樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテ
ルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹
脂、アミノ樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ブタジエン
アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹
脂、フッ素系樹脂、あるいは生分解性を有するバインダ
ーを挙げることができる。
【0080】又放射線硬化型樹脂としては上記熱可塑性
樹脂に放射線硬化官能基として炭素−炭素不飽和結合を
有する基を結合させたものが用いられる。好ましい官能
基としてはアクリロイル基、メタクリロイル基などがあ
る。以上列挙の結合剤分子中に、極性基(エポキシ基、
COM、OH、NR、NRX、SOM、OSO
M、PO、OPO、ただしMは水素、ア
ルカリ金属またはアンモニウムであり、一つの基の中に
複数のMがあるときは互いに異っていてもよい、Rは水
素またはアルキル基である)を導入してもよい。以上列
挙の高分子結合剤は単独または数種混合で使用され、イ
ソシアネート系の公知の架橋剤、および/あるいは放射
線硬化型ビニル系モノマーを添加して硬化処理すること
ができる。また、本発明の磁気記録層に親水性バインダ
ーを使用できる。
【0081】使用する親水性バインダーとしては、リサ
ーチ・ディスクロージャーNo.17643、26頁、
および同No.18716、651頁に記載されてお
り、水溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテックス
ポリマー、水溶性ポリエステルなどが例示されている。
水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、
カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビ
ニールアルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレ
イン酸共重合体などであり、セルロースエステルとして
はカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロースなどである。ラテックスポリマーとしては塩化ビ
ニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、アク
リル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合
体、ブタジエン含有共重合体などである。この中でも最
も好ましいのはゼラチンである。
【0082】ゼラチンは、その製造過程において、ゼラ
チン抽出前、アルカリ浴に浸漬される所謂アルカリ処理
(石灰処理)ゼラチン、酸浴に浸漬される酸処理ゼラチ
ンおよびその両方の処理を経た二重浸漬ゼラチン、酵素
処理ゼラチンのいずれでもよい。必要に応じて一部分を
コロイド状アルブミン、カゼイン、カルボキシメチルセ
ルローズ、ヒドロキシエチルセルローズなどのセルロー
ス誘導体、寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体、
デキストランなどの糖誘導体、合成親水性コロイド、た
とえばポリビニルアルコール、ポリN−ビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルアミドまた
はこれらの誘導体、部分加水分解物、ゼラチン誘導体な
どをゼラチンと併用してもよい。
【0083】ゼラチンを含む磁気記録層を硬膜するのは
好ましく、磁気記録層に使用できる硬膜剤としては、た
とえば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如き
アルデヒド系化合物類、ジアセチル、シクロペンタンジ
オンの如きケトン化合物類、ビス(2−クロロエチル尿
素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5
−トリアジン、そのほか米国特許第3,288,775
号、同2,732,303号、英国特許第974,72
3号、同1,167,207号などに記載されている反
応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニルスルホン、
5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−
1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許第3,63
5,718号、同3,232,763号、英国特許第9
94,869号などに記載されている反応性のオレフィ
ンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイミ
ド、その他米国特許第2,732,316号、同2,5
86,168号などに記載されているN−メチロール化
合物、米国特許第3,103,437号等に記載されて
いるイソシアナート類、米国特許第3,017,280
号、同2,983,611号等に記載されているアジリ
ジン化合物類、米国特許第2,725,294号、同
2,725,295号等に記載されている酸誘導体類、
米国特許第3,091,537号等に記載されているエ
ポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲンカルボ
キシアルデヒド類をあげることができる。あるいは無機
化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコニウ
ム、特公昭56−12853号、同58−32699
号、ベルギー特許825,726号、特開昭60−22
5148号、特開昭51−126125号、特公昭58
−50699号、特開昭52−54427号、米国特許
3,321,313号などに記載されているカルボキシ
ル基活性型硬膜剤などを例示できる。硬膜剤の使用量
は、通常乾燥ゼラチンに対して0.01〜30重量%、
好ましくは0.05〜20重量%である。
【0084】次に磁性体層に用いられる酸、アルカリ分
解性バインダーあるいは生分解性バインダーについて記
す。まず酸、又はアルカリ分解性バインダーとしては、
酸性、又はアルカリ性条件下(一般に水溶液又は水混和
性有機溶媒)で長時間(1時間以上)処理でその溶解性
が急激に向上し支持体から遊離するもの、あるいは酸
性、又はアルカリ性条件下で化学的に分解して支持体か
ら遊離するものであれば特に限定されない。これらのバ
インダーで好ましいのは、セルロース誘導体類(モノア
セチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセ
ルロースなど)、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類
(例えば、エステル残基としてヒドロキシアルキル−又
はアリル基(例えばヒドロキシエチル、ヒドロキシエチ
ルフェニル)、カルボキシアルキル−又はアリル基(例
えばカルボキシエチル、カルボキシフェニルなど)、ア
ミノアルキル−又はアリル基(例えばアミノエチル、ア
ミノエチルフェニルなど)など)、ポリ(メタ)アクリ
ルアミド類(例えば、ポリ(N,N−ジヒドロキシエチ
ルアクリルアミド)など)を挙げることができる。
【0085】次に生分解性バインダーとして好ましいの
は、ポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)、ポリカプ
ロラクトン、スターチ、スターチ含有ポリマー(ポリエ
チレン、ポリプロピレン)などを挙げることができ、よ
り好ましいのはポリ(3−ヒドロキシバレート)、ポリ
(3−ヒドロキシプチレート)、ポリ(4−ヒドロキシ
ブチレート)を主体とするポリマー、スターチ含有ポリ
エチレン、スターチ含有ポリプロピレンである。これら
は生分解性プラスチックス−海外動向調査報告書−(財
団法人バイオインダストリー協会発行1989年6月)
に詳細に記載されている。本発明の酸・アルカリあるい
は生分解性を有するバインダーからなる磁性体層あるい
は支持体側の一層を形成するバインダー層を写真感材か
ら除去して支持体を回収する際に、バインダーの溶解性
や分解性を促進するために、写真感材を予め微細に裁断
することが、好ましく、更に分解するための処理浴を適
度に加熱したり攪拌したりあるいは空気を吹き込んだり
することは好ましい。この時酸、アルカリあるいは生分
解性バインダーを有する写真感材を処理する場合は処理
液を使用することが一般的であるが、使用する溶媒は特
に限定されなく例えば水、アルコール(メタノール、エ
タノール、プロパノールなど)、ケトン(アセトン、メ
チルエチルケトン、アセトフェノンなど)が好ましくこ
れらの混合溶媒であっても良い。
【0086】又本発明で用いられる酸・アルカリ性を与
える化合物としては、好ましくは、塩酸、硫酸、硝酸、
リン酸、酢酸などの酸性化合物、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、ア
ンモニアなどのアルカリ化合物を挙げることができ、こ
の中でも特に塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムが好ましい。更に生分解性バインダーを用いた場
合の感材の分解処理方法について記す。本発明において
は、回収された感材をまず細かく裁断し、ゼラチン乳剤
がある場合はゼラチン分解酵素(例えばアミラーゼ)で
処理してゼラチン乳剤層を除去し、その後磁気記録層を
除くために活性汚泥中で分解するのが好ましい。この時
用いられる活性汚泥は特に限定されないが、例えば財団
法人化学品検査協会化学品安全センター(CBC)の標
準活性汚泥を利用することができる。
【0087】これらは空気を吹き込んでかつ温度を20
〜35℃に保つことによってより分解速度を速めること
ができる。本発明の生分解性ポリマーを上記方法で分解
するのに要する時間は長い程良いが本発明では回収効率
を考えると半日以上20日以内、より好ましくは1日以
上7日以内である。本発明の酸、アルカリあるいは生分
解性バインダーからなる磁性体層あるいは磁性体層より
支持体側の構成層中には、架橋剤を加えてもよく例えば
エポキシ系、イソシアネート系、シランカップリング系
の架橋剤を使用することができる。磁気記録層の厚みは
0.1μ〜10μ、好ましくは0.2〜5μ、より好ま
しくは0.5μ〜3μである。本発明の磁気記録層は、
感光材料の裏面に設けるのが好ましい。磁気記録層は、
透明支持体の裏面に塗布又は印刷によって全面又はスト
ライプ状に設けることができる。又、磁化粒子を分散し
たポリマーの溶液と透明支持体作成用のポリマーの溶液
をストライプ状に共流延して、磁気記録層を有する透明
支持体を作成することも好ましい。この場合、2種類の
ポリマーの組成を実質的に同一にするのが好ましい。
【0088】ストライプ状記録層の付与は、特開昭55
−151639号、特公昭55−31455号、同29
−4221号等に記載されている。この磁気記録層をス
トライプ状に塗布する方法としてはエアードクターコー
ト、ブレードコート、エアナイフコート、スクイズコー
ト、含浸コート、リバースロールコート、トランスファ
ーロールコート、グラビヤコート、キスコート、キャス
トコート、スプレイコート等が利用出来、その他の方法
も可能であり、これらの具体的説明は朝倉書店発行の
「コーティング工学」253頁〜277頁(昭和46.
3.20.発行)に詳細に記載されている。
【0089】このような方法により、支持体状に塗布さ
れた磁性層は必要により層中の磁性粉末を直ちに乾燥し
ながら配向させる処理を施したのち、形成した磁性層を
乾燥する。このときの支持体の搬送速度は、通常10m
/分〜500m/分でおこなわれ、乾燥温度が20℃〜
120℃で抑制される。又必要により表面平滑化加工を
施したりして、本発明の磁気記録体を製造する。これら
は、例えば、特公昭40−23625号公報、特公昭3
9−28368号公報、米国特許第3473960号明
細書、等にしめされている。又、特公昭41−1318
1号公報にしめされる方法はこの分野における基本的、
且つ重要な技術と考えられる。更に蒸着法でストライプ
状に磁気記録層を付与しても良くその場合強磁性鉄を用
いて、非ストライプ部を何らかの方法でおおう事で達成
できる。例えば、非ストライプ部にテープを貼って蒸着
させる方法、又は蒸着装置に窓を付けてストライプ状に
蒸着する方法などを挙げることができる。
【0090】これらは、例えば特開昭56−13909
5号、同56−181479号、同60−157717
号等の技術を応用すればよい。本発明のストライプ状磁
気記録層は、フィルムの画像以外の部分に存在すること
が好ましくその本数は1本以上であればよく例えば、フ
ィルムの片方の端部に1本でもよく2本以上でもよい。
その場合1本は多量の磁気材料を有し不透明で他方が少
量の磁気材料を有したものでもよい。又ストライプ状磁
気記録層をフィルムの両端に有していてもよく1方が不
透明で他方が透明であってもよい。透明ストライプ状磁
気記録層とすることでこの上に光学的な記録を付与する
ことができ、従来の光学システムを損うことなく磁気記
録層化できるというメリットを持たせることができる。
又、ストライプが透明であっても特に問題はない。更に
又、本発明のストライプ状磁気記録層を付与した場合、
非ストライプ部はストライプ部に比べ一般に陥没してい
るため種々の問題例えば感材が高温高湿下に長時間保存
された時の密着の悪化、ストライプ周辺の写真性上の圧
力カブリ、あるいは又ストライプ端部の粉落ち等の問題
を生じる。
【0091】この解決方法として、ストライプ状磁気記
録層部と非ストライプ部を同一平面とすればよいことが
挙げられる。すなわちストライプ状磁気記録層以外の非
ストライプ部にストライプ層と同一の厚さの非磁気記録
層を付与すればよい。この非磁気層部の付与方法は、ど
のような方法を用いても良い。例えば、磁気記録層を塗
布、印刷、蒸着、転写などの方法でストライプ状に感材
に塗設した後、他の非磁気記録層を磁気記録層と区別し
て後で塗設することで達成できる。又、磁気記録層と非
磁気記録層を同時に付与してもよく、例えば、同一平面
に分割されたギーサーを用いて磁気記録層用塗布液と非
磁気記録層用塗布液を交互に押し出してもよいし、グラ
ビアコーターを用いる場合は同様に交互に各々の塗布液
を付与してもよい。更に又同一平面に塗布液を押し出す
方法以外に異なる塗布面に塗布液を押し出し分割してス
トライプを形成してもよく、こうすることによって、ス
トライプ状磁気記録層と非磁気記録層を同じ厚さとする
ことができる。
【0092】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止などの機能を合せ持たせてもよい
し、別の機能性層を設けて、これらの機能を付与させて
もよい。必要に応じて磁気記録層に隣接する保護層を設
けて耐傷性を向上させてもよい。磁気記録層を有する透
明支持体の裏面をカレンダリング処理して平滑性を向上
させ、磁気信号のS/N比を向上できる。この場合、カ
レンダリング処理を施した後に透明支持体上に感光層を
塗布するのが好ましい。このようにして調製した磁気記
録層を有する支持体上に、前述の通常の形式の写真感材
の調製法と同様にして、接着性改良のための表面処理、
感光性層等の写真層との接着力を増すための下びき層の
塗設、バック層の塗設を必要に応じて実施する。この
後、前述の通常形式の写真感材と同様にして、感材層を
塗布する。写真感材層は、磁気記録層と反対の支持体面
に塗設する方が好ましい。
【0093】このようにして得られた感光材料は、カメ
ラやプリンターでフィルム搬送時に透明磁気記録層に信
号入力が容易にできるロール状のフィルムが本発明の感
光材料の好ましい形態である。このロール状フィルムに
おいては、画像露光部1駒の面積が350mm以上1
200mm以下とし、磁気的情報記録可能スペース
が、上記の画像露光部1駒の面積の15%以上とするの
が好ましい。具体的には、1画面あたりのパーフオレー
ションの数を135フオーマツトより少くするのが好ま
しい。1駒あたりのパーフオレーションの数を4コ以下
にするのが特に好ましい。磁気的情報記録可能スペース
に、LEDなどの発光体を使って光学的に情報を入力す
ることもできる。該スペースに、磁気的情報と光学的情
報を重ねて入力することも好ましい。磁気記録フオーマ
ツトは、世界公開90−04205号に開示された方式
に従うのが好ましい。この感光材料の現像処理は、前述
の処理方法と同様にして行うことができる。
【0094】
【実施例】本発明を以下の実施例で実証するが、これに
限定されるものではない。 (実施例1) 1)支持体の作成 表1のごとく、ポリエステルの成分及び共重合比率の異
なるポリエステル支持体を作成した。なお、合成は共重
合比となるように各共重合成分を添加し、常法にしたが
って酢酸カルシウム、三酸化アンチモンを添加してポリ
エステルを作成した。得られた生成物にリン酸トリメチ
ルエステルを添加し、徐々に昇温し減圧処理し最終的に
280℃、1mmHg以下で重合して目的とするポリエ
ステルを作成した。なお得られたポリエステルは、溶融
押し出し、キャスト条件の最適化、熱処理条件の制御に
より表2に示す特定の物性を有する厚さ80μmの二軸
延伸フィルムを得た。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】2)下びき層の塗設 表2の9種の支持体の両面にコロナ放電処理した後、下
記組成の下びき層を設けた。コロナ放電処理の程度は、
0.02KVA・分/mであった。 ゼラチン 3g 蒸留水 250cc ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート 0.05g ホルムアルデヒド 0.02g
【0098】3)バッキング層の塗設 塩化第二スズ水和物230重量部と三塩化アンチモン2
3重量部をエタノール3000重量部に溶解し均一溶液
を得た。この溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を前記
溶液がpH3になるまで滴下し、コロイド状酸化第二ス
ズと酸化アンチモンの共沈澱物を得た。得られた共沈澱
を50℃に24時間放置し、赤褐色のコロイド状沈澱を
得た。赤褐色コロイド状沈澱を遠心分離により分離し
た。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心分離に
よって水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオンを
除去した。過剰イオンを除去したコロイド状沈澱200
重量部を水1500重量部に再分散し、500℃に加熱
した焼成▲ろ▼に噴霧し、青味がかった平均粒径0.1
5μmの酸化第二スズ一酸化アンチモン複合物の微粒子
粉末を得た。この微粒子粉末の比抵抗は25Ω・cmで
あった。上記微粉末40重量部と水60重量部の混合液
をpH7.0に調製し、攪拌機で粗分散の後横型サンド
ミル(ダイノミル,Willy A.Bachofen
AG製)で滞留時間が30分になるまで分散して調製し
た。
【0099】下記処方(A)を乾燥膜厚が0.3μにな
るように塗布し、130℃で30秒間乾燥した。この上
に更に下記の被覆層用塗布液(B)を乾燥膜厚が0.1
μになるように塗布し、130℃で2分間乾燥した。 〔処方A〕 ・導電性微粒子分散液(SnO/Sb、0.15μm)10重量部 ・ゼラチン 1 〃 ・水 27 〃 ・メタノール 60 〃 ・レゾルシン 2 〃 ・ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.01 〃 〔被覆層用塗布液(B)〕 ・セルローストリアセテート 1重量部 ・アセトン 70 〃 ・メタノール 15 〃 ・ジクロルメチレン 10 〃 ・P−クロルフェノール 1 〃
【0100】4)磁気記録層の塗設 帯電防止層塗設後に、下記組成の磁性体含有物をグラビ
アコーターを用い、塗布厚1.0μmになるように各サ
ンプルに塗布した後90℃、10分間乾燥し磁気記録層
を塗設した。 ・コバルトドープ酸化鉄微粉末(比表面積45m/g) 1重量部 ・ 〃 ( 〃 80 〃 ) 1 〃 ・バリウムフェライト微粉末 ( 〃 15 〃 ) 2 〃 ・ 〃 ( 〃 40 〃 ) 2 〃 ・酢酸ブチル/塩化ビニル共重合体(重合モル比1:1) 20 〃 ・ポリウレタン樹脂 10 〃 ・トルエンジイソシアナート 40 〃 ・酢酸ブチル 100 〃 ・メチルエチルケトン 50 〃 ・トリアセチルセルロース 2 〃
【0101】5)すべり層の塗設 磁気記録層を塗設した後、下記組成のすべり層を、各サ
ンプルに塗設した。 ・ジアセチルセルロース 0.2g/m ・コロイダルシル(エアロジル) 0.02〃 ・C1531COOC40810.02〃 ・C2143COO(CHCHO)COC19 0.01 〃 ・ポリ(ニフッ化ビニリデン/四フッ化ビニリデン)0.01〃 (モル比9:1) ・ポリ(メチルメタグリレート/ジビニルベンゼン)0.03〃 (モル比9:1,平均粒径1.0μm) ・シリカ(平均粒径1.0μm) 0.005〃 得られたベースの抗磁力は900〜1000Oeで角型
比は0.6〜0.7であり世界公開90−04205号
に開示された信号入力方式が可能であることを確認し
た。
【0102】6)感光材層の塗設 磁気記録層を有する面と反対面に、特開昭2−9364
1号の実施例1に記載の感光材料層を全く同様にして重
層塗布し、多層カラーネガ感光材料である試料を作成し
た。なお層構成は支持体に近い順番に第1層はハレーシ
ョン防止層、第2層は中間層、第3層〜第13層は感剤
層そして第14層〜第15層は保護層である。 7)サンプルの加工 各試料を35mm巾にスリットした後、長さ1.5mに
裁断し図1に示したパトローネに入れた。
【0103】8)現像処理 写真フィルムは必要に応じて以下の現像処理を行なっ
た。 次に、処理液の組成を記す。
【0104】
【0105】 水道水をH型強酸性カチオナ交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/l以下に処理し、続いて二塩
化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/lと硫酸ナト
リウム1.5g/lを添加した。この液のpHは6.5
−7.5の範囲にあった。 なお、用いた処理機は富士写真フィルム株式会社製のシ
ネ式自動現像機FNCP−900を用いた。得られた写
真フィルム試料について表3のごとく評価した。
【0106】
【表3】
【0107】表2、表3で表わされるように本発明のT
g、結晶化度、スチフネス、耐熱性及び透過率を有する
ポリエステル支持体を用いた本発明の写真フィルム1−
3S、1−5S、1−7Sは透明性、引裂き強度、カー
ル回復率、巻き癖、パトローネ送り出しトルク、プリン
ター搬送性、及び磁気出力エラーのすべての点を満足す
るすぐれたものであった。これに対し本発明の特性値を
とりえないポリエステル支持体を用いた試料1−1S、
1−2S、1−4S、1−6S、1−8S、1−9S及
び1−10Sは前述の写真フィルムが必要とする性能の
すべてを満足することはできなかった。なお本発明の試
料1−3S、1−5S、1−7Sはすぐれた画像を与え
るものであった。
【0108】実施例2 実施例1において感材層と保護層を特開昭2−854号
実施例1試料101記載の反転カラー乳剤層を塗布する
以外は実施例1と全く同様にして写真フィルム試料2−
1a〜2−10aを作成した。ここで感材層の塗布層は
支持体に近い順に第1層としてハレーション防止層、第
2層は中間層、第3層〜第13層は感材層、第14層〜
第15層は保護層であった。本発明の写真フィルム2−
3S、2−5S、2−7Sは優れた透明性、引裂き強
度、カール回復性、巻き癖、パトローネ送り出しトル
ク、プリンター搬送性、及び磁気出力エラーを有するも
のであり、これに対する比較写真フィルム2−1S、2
−2S、2−4S、2−6S、2−8S、2−9Sがす
べてを同時に満足しなかったことに対して、大きく優る
ものであった。
【0109】
【発明の効果】本発明は以下の特性を有するポリエステ
ルフィルムを支持体として有するハロゲン化銀感光材料
の現像処理後のカール解消性に優れかつパトローネ内で
の巻き癖が改良され、耐熱性と透明性に優れたものであ
る。 なおAは平衡含水率(%、25°C/相対湿度50%/
10日調湿後)を表す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る写真フィルムパトローネの斜視図
である
【図2】図1中の写真フィルムの先端部分の状能を示す
平面図
【図3】図1のパトローネの断面図
【図4】図1のパトローネの一部破断図
【図5】写真フィルムバック層の磁気記録トラック層の
平面図
【図6】写真フィルムバック層の磁気記録トラック層の
断面図
【図7】本発明に係る写真フィルムパトローネ側面図
【図8】同上の正面図
【図9】本発明に係る写真フィルムパトローネ側面図
【図10】本発明に係る写真フィルムパトローネ全体図
【図11】本発明に係る写真フィルムパトローネの内部
【図12】本発明に係る写真フィルムパトローネの外ケ
ース部
【図13】同上の内スプールと写真フィルムの状態図
【図14】同上の内部
【符号の説明】
1 写真フィルムパトローネ 2 スプール 3 写真フィルム 4 パトローネ本体 5 フィルム引き出し口 7 パーフォレーション 8 隆起部 9 突状部 10 孔 11 切り欠き 12 フィルム引き出し通路 13 段部 14 乳剤構成層 15 支持体 16 透明磁性体層 17 帯電防止層+耐傷性層+潤滑層 18 1コマ分 19 パーフォレーション 0t〜3t 磁気記録トラック 00f〜29f 〃 120 写真フィルムパトローネ 101 スプール 102 写真フィルム 103 パトローネ本体 104 フィルム引き出し口 104a 遮光部材 106 フィルム先端 107 〃 108 リブ 102a フィルム最内周面 201 写真フィルムパトローネ 205 写真フィルム 206 スプール 206a フランジ 206b フランジ 206c 端部 207 パトローネ本体 208 側板 209 〃 208a 軸受け開口 209a 〃 208b 突条部 209b 〃 211 テレンプ 212 フィルム出入口 75 スプール 76 写真フィルム 77a リング 77b 〃 78 カートリッジ本体 79a 溝 79b 〃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/00 E 1/81 3/00 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフィルム支持体上に少くとも
    1層の感光層を有してなるハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、該ポリエステルフィルム支持体が、以下の特性
    を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 なおAは平衡含水率(%、25°C/相対湿度50%/
    10日調湿後)を表す。
  2. 【請求項2】 ポリエステルフィルム支持体が、親水性
    基を有するポリエステルからなるか、又は吸水性を有す
    る物質を混合したポリエチレンテレフタレートを主成分
    としたポリエステルからなることを特徴とする請求項1
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 親水性基を有するポリエステルが、二塩
    基酸とグリコールを主成分とし、親水性基がヒドロキシ
    基、ポリオキシアルキレン基、又はイオン性基であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
  4. 【請求項4】 親水性基のポリオキシアルキレン基が
    (ポリ)オキシエチレン誘導体もしくは(ポリ)オキシ
    グリセリン誘導体、イオン性基がカルボン酸誘導体、ス
    ルホン酸誘導体、スルフィン酸誘導体、硫酸誘導体もし
    くは燐酸誘導体、およびこれらの塩、であることを特徴
    とする請求項3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 吸水性を有する物質が、スルホン酸基、
    スルフィン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、および
    これらの塩、ポリオキシアルキレン基、アルコキシ基、
    アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、カルバモ
    イル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ジスルホ
    ンアミド基、ウレイド基、ウレタン基、アルキルスルホ
    ニル基、アルコキシスルホニル基のうち、少くとも1つ
    の官能基を有するポリマーであることを特徴とする請求
    項2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 吸水性を有する物質が、アルカリ金属、
    アルカリ土類金属、Si,Al,Zr,Mo,Fe,S
    b,Pbの酸化物、硫化物、硫酸塩、亜硫酸塩、炭酸
    塩、水酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩のうち少くとも1
    つの化合物であることを特徴とする請求項5記載のハロ
    ゲン化銀写真材料。
  7. 【請求項7】パトローネ本体内に回転自在に設けられた
    スプールをフィルム給送方向に回転させることにより、
    スプールに巻き付けられたハロゲン化銀写真感光材料先
    端をパトローネ本体のフィルム引出口から外部に送り出
    すパトローネシステムを有し、かつ抗磁力が400 O
    e以上の磁性体層を少くとも片面に、全面あるいはスト
    ライプ状に有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該ハロゲン化銀写真感光材料が請求項1〜6に記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料。
JP21811791A 1991-01-21 1991-02-07 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH05303167A (ja)

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EP19920100924 EP0496346A1 (en) 1991-01-21 1992-01-21 Silver halide photographic material
US08/316,490 US5472831A (en) 1991-01-21 1994-10-03 Silver halide photographic material

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062465A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Canon Inc ポリエステル樹脂、その製造方法、成形品用組成物及び成形品
JP2015147881A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 住友化学株式会社 液晶ポリエステル組成物

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