JP2729713B2 - 磁気記録材料及び写真材料 - Google Patents

磁気記録材料及び写真材料

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JP2729713B2 JP3265496A JP26549691A JP2729713B2 JP 2729713 B2 JP2729713 B2 JP 2729713B2 JP 3265496 A JP3265496 A JP 3265496A JP 26549691 A JP26549691 A JP 26549691A JP 2729713 B2 JP2729713 B2 JP 2729713B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気材料に関する物で
あり、特に分散安定性が改良され磁気記録層の透明性の
改良された磁気材料を提供することにある。更に、前記
磁性材料を含有した磁気記録層を有したハロゲン化銀写
真感光材料(以下写真感材、写真フィルム、感材と省略
する)を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】磁気記録は、ビデオテープ、オーディオ
テープ、フロッピィーディスク、磁気カードなど重要で
一般的な記録方法となっている。これらの磁気記録は、
それぞれ用途や利用方法を異にしているが、基本的には
いずれも強磁性材料をバインダー中に分散させて磁性材
料の塗布液を作成し、それらを支持体上に薄く均一塗布
して磁気記録層を形成させるものである。この磁気記録
層に音声や音楽等のアナログ信号やコンピューターのデ
ィジタル信号が磁気ヘッドを介して微小磁石の連続とし
て磁気記録される。したがって、それらの情報をできる
だけ原信号に忠実に記録・再生することが磁気記録層に
課せられた使命である。その場合、磁気記録、再生特性
の良否は、磁性材料の磁気的性質に大きく左右されるこ
とは勿論であるが、同時にその磁性材料のバインダー中
での分散性にも大きく依存している。すなわち、分散性
に左右される磁性材料の配列、凝集体、バインダーの吸
着性更に2次凝集体の大きさなどが磁気特性に大きな影
響を与える。しかし、従来磁性材料の分散に関する知見
はほとんどなくその使用に当っては困難を極めていた。
一般的な製造は、磁性材料、例えば針状の磁性酸化第二
鉄γFe2 3 又は針状酸化クロムCrO2 などは、バ
インダー、溶剤と共に混合分散機(例えばニーダー、サ
ンドミルなど)で分散後、濾過して塗布液とし、塗布、
磁場配向して用いられる。しかしながら、分散が不十分
であったり、塗布液中で短時間で凝集して粗粒子化した
りして磁性材料を微細化することは非常に困難である。
【0003】又最近になり、この磁気記録層を写真フィ
ルムに適用することが試みられている。すなわち従来の
写真フィルムは、光学的に情報(例えば日時)を写し込
んでいることは知られているが、それ以上の情報(例え
ば撮影条件、被撮影者、プリント枚数、トリミング情報
など)は付与できなかったが、磁気記録層を写真フィル
ムに付与することで任意に上記の情報を付与するという
利点がある。磁気記録層を写真フィルムに付与するため
には、写真性能を悪化させないことが必須であり、かつ
磁気特性も十分に発現させる必要もある。例えば、特公
昭42−4539号、同57−6576号等にこれらに
ついて開示されている。これらの写真性能上特に問題と
なる透明性悪化、磁性材料の凝集による粗大粒子が引き
起こす粒状性の悪化は大きな問題となる。一方、従来の
磁気記録層は磁気材料を多量に用いてかつバインダーは
少量であり高粘度で用いる方法でその磁性材料の塗布液
安定性は製造できる程度に安定であった。しかし、この
従来の高粘度の磁性材料塗布液を写真フィルムに適用す
ると薄膜化することができず透明性の大きく劣るもので
あった。
【0004】そこで、写真フィルムでの透明性を大きく
する方法として、磁気記録をデジタル信号で行なうよう
にすれば必要なS/N比が小さくてもよく、その場合に
磁性材料の塗布量をビデオテープ、オーディオテープ等
の1/10〜1/100の量にまですることができ透明
性を保つことができる。しかしながら、磁気材料を減少
させ薄膜化するためには塗布液中での磁気材料の濃度を
低くする必要がある。その場合、塗布液中で磁気材料が
容易に合一,凝集してブツとなり写真性能上問題とな
る。これらの解決方法として、磁性材料の分散安定性を
高めるべく磁性材料の表面修飾が試みられ(例えば表面
にごく薄い酸化チタンを付与する)検討されて来た。例
えば特開昭60−196905号、同58−22243
3号、同59−23505号などを挙げることができ
る。これらの方法で確かに若干の分散安定性は改良され
るが、写真フィルムに必要とされる十分な分散安定性を
得ることはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の第
1の目的は、塗布液中での分散安定性に優れた磁性材料
を提供することにある。第2の目的は、透明性に優れた
磁気記録層を与える磁性材料を提供することにある。第
3の目的は、磁気特性に優れた写真フィルムを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気粒子がバ
インダー中に分散された磁気記録材料において、該磁気
粒子と該バインダーの重量比が1:100〜30:10
0からなる磁気記録層を有し、磁気粒子の表面に磁気粒
子の粒径の0.05倍以上の厚さの有機重合物からなる
被覆層を有し、更に磁気記録層側の静摩擦係数が0.2
5以下であることを特徴とする磁気記録材料及び、パト
ローネ本体内に回転自由に設けられたスプールをフィル
ム給送方向に回転させることにより、スプールに巻き付
けられたハロゲン化銀感光材料先端をパトローネ本体の
フィルム引出し口から外部に送り出すパトローネと、磁
気粒子とバインダーの重量比が1:100〜30:10
0であり、該磁気粒子の表面に該磁気粒子の粒径の0.
05倍以上の厚さの有機重合物からなる被覆層を有し、
更に磁気記録層側の静摩擦係数が0.25以下である全
面磁気記録層を有する現像処理されたハロゲン化銀感光
材料とからなることを特徴とする写真材料により達成さ
れた。以下、本発明について詳細に述べる。本発明の磁
性材料の内部に存在する磁性粒子についてまず記述す
る。本発明で用いられる磁性粒子は、強磁性酸化鉄、C
oドープの強磁性酸化鉄、強磁性二酸化クロム、強磁性
金属、強磁性合金、バリウムフェライト、Co含有マグ
ネタイトなどが使用できる。強磁性合金の例としては、
金属分が75wt%以上であり、金属分の80wt%以
上が少なくとも一種類の強磁性金属あるいは合金(F
e、Co、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co−N
i、Co−Fe−Niなど)であり、該金属分の20w
t%以下で他の成分(Al、Si、S、Sc、Ti、
V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、Rh、Pd、
Ag、Sn、Sb、B、Ba、Ta、W、Re、Au、
Hg、Pd、P、La、Ce、Pr、Nd、Te、Bi
など)を含むものをあげることができる。また、上記強
磁性金属分が少量の水、水酸化物、または酸化物を含む
ものであってもよい。
【0007】これらの強磁性粉末の製法は既知であり、
本発明で用いられる強磁性体についても公知の方法にし
たがって製造することができる。強磁性体の形状・サイ
ズは特に制限なく広く用いることができる。形状として
は針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよ
い。結晶子サイズ、比表面積もとくに制限はないが、結
晶子サイズ、球形の場合は、0.01μm〜5μmが好
ましく特に0.02〜4μmが好ましい。又、針状の場
合は長軸が0.02〜10μm、短軸は0.01〜2μ
mで長軸と短軸の比は100:1〜3:1が好ましく、
更に長軸は0.4〜8μm、短軸は0.02〜1μmが
より好ましく長軸と短軸の比は100:1〜5:1がよ
り好ましい。又、磁性粒子がバリウムフェライトのよう
な板状の場合は板状の最大の長さが0.1〜20μmで
その厚さが0.02〜3μmであり、より好ましくは板
状の最大の長さが0.1〜10μmでその厚さが0.0
2〜2μmが好ましい。この時の板状の最大の長さと厚
さの比(いわゆるアスペクト比)は2〜100であり好
ましくは4〜30である。更に、磁気粒子が立方体又は
多面体の場合は、一辺の長さが0.05〜3μmであ
り、より好ましくは0.15〜1.5μmである。
【0008】本発明のこれらの磁性粒子はその表面に有
機重合物からなる被覆層を有し、以下にその層について
記す。本発明の被覆層を構成する有機重合物は特に限定
されない。好ましくは、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、天然ポリマーお
よびこれらの混合物を使用することができる。上記熱可
塑性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マレイン
酸および/またはアクリル酸との共重合体、塩化ビニル
・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニト
ロル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのビ
ニル系共重合体・ニトロセルロース、セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、セルロースアセテ
ートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート
樹脂などのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエ
ステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン、
ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、
スチレンブタジエン樹脂、ブタジエンアクリロニトリル
樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂
を挙げることができる。
【0009】上記熱硬化性樹脂または、反応型樹脂とし
ては加熱により分子量がきわめて大きくなる物で、たと
えばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、
硬化型ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、エ
ポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラミン樹
脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポ
リマーの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量
グリコール/高分子量ジオール/ポリイソシアネートの
混合物、ポリアミン樹脂、およびこれらの混合物が挙げ
られる。
【0010】上記放射線硬化型樹脂としては上記熱可塑
性樹脂に放射線硬化官能基として炭素−炭素不飽和結合
を有する基を結合させたものが用いられる。好ましい官
能基としてはアクリロイル基、メタクリロイル基などが
ある。以上列挙の結合剤分子中に、極性基(エポキシ
基、CO2 M、OH、NR2、NR3 X、SO3 M、O
SO3 M、PO3 2 、OPO3 2 、ただしMは水
素、アルカリ金属またはアンモニウムであり、一つの基
の中に複数のMがあるときは互いに異なっていてもよ
い、Rは水素またはアルキル基である)を導入したもの
でもよい。極性基の含有量としてはポリマー1グラム当
り10-7〜10-3当量が、好ましくはさらには10-6
10-4当量が好ましい範囲である。以上列挙の磁気粒子
の表面被覆用有機化合物は単独または数種混合で使用さ
れ、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の公
知の架橋剤、および/あるいは放射線硬化型ビニル系モ
ノマーを添加して硬化処理することができ、特に好まし
い使用形態である。例えば、イソシアネート系架橋剤と
してはイソシアネート基を2個以上有するポリイソシア
ネート化合物が好ましく、たとえばトリレンジイソシア
ネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネー
ト、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネートな
どのイソシアネート類、これらのイソシアネート類とポ
リアルコールとの反応生成物、及びこれらのイソシアネ
ート類の縮合により生成したポリイソシアネートなどを
あげられる。
【0011】放射線硬化ビニル系モノマーとしては、放
射線照射によって重合可能な化合物であって、炭素−炭
素不飽和結合を分子中に1個以上有する化合物であり、
(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミ
ド類、アリル化合物、ビニルエステル類、ビニルエステ
ル類、ビニル異節環化合物、N−ビニル化合物、スチレ
ン、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、オ
レフィン酸等があげられる。これらのうち好ましいもの
として(メタ)アクリロイル基を2個以上有する、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、などのポリエチ
レングリコールの(メタ)アクリレート類、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリイソシアネ
ートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との反応
物、等がある。これらの架橋剤は、架橋剤を含む全結合
剤の5から45wt%であることが好ましい。また、本発
明の磁気粒子の表面被覆用有機重合物として親水性バイ
ンダーを使用できる。使用する親水性バインダーとして
は、リサーチ・ディスクロージャー No.17643、2
6頁、および同 No.18716、651頁に記載されて
おり、水溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテック
スポリマー、水溶性ポリエステルなどが例示されてい
る。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導
体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポ
リビニールアルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水
マレイン酸共重合体などであり、セルロースエステルと
してはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロースなどである。ラテックスポリマーとしては塩
化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、
アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重
合体、ブタジエン含有共重合体などである。この中で最
も好ましいのはゼラチンである。ゼラチンは、その製造
過程において、ゼラチン抽出前、アルカリ浴に浸漬され
る所謂アルカリ処理(石灰処理)ゼラチン、酸浴に浸漬
される酸処理ゼラチンおよびその両方の処理を経た二重
浸漬ゼラチン、酵素処理ゼラチンのいずれでもよい。必
要に応じて一部分をコロイド状アルブミン、カゼイン、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ースなどのセルロース誘導体、寒天、アルギン酸ソー
ダ、デンプン誘導体、デキストランなどの糖誘導体、合
成親水性コロイド、たとえばポリビニルアルコール、ポ
リ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸共重合体、
ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体、部分加水分
解物、ゼラチン誘導体などをゼラチンと併用してもよ
い。
【0012】ゼラチンを被覆した磁気材料を硬膜するの
は好ましい。磁気材料に使用できる硬膜剤としては、た
とえば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如き
アルデヒド系化合物類、ジアセチル、シクロペンタンジ
オンの如きケトン化合物類、ビス(2−クロロエチル尿
素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5
−トリアジン、そのほか米国特許第3,288,775
号、同2,732,303号、英国特許第974,72
3号、同1,167,207号などに記載されている反
応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニルスルホン、
5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−
1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許第3,63
5,718号、同3,232,763号、英国特許第9
94,869号などに記載されている反応性のオレフィ
ンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイミ
ド、その他米国特許第2,732,316号、同2,5
86,168号などに記載されているN−メチロール化
合物、米国特許第3,103,437号等に記載されて
いるイソシアナート類、米国特許第3,017,280
号、同2,983,611号等に記載されているアジリ
ジン化合物類、米国特許第2,725,294号、同
2,725,295号等に記載されている酸誘導体類、
米国特許第3,091,537号等に記載されているエ
ポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲンカルボ
キシアルデヒド類をあげることができる。あるいは無機
化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコニウ
ム、特公昭56−12853号、同58−32699
号、ベルギー特許825,726号、特開昭60−22
5148号、特開昭51−126125号、特公昭58
−50699号、特開昭52−54427号、米国特許
3,321,313号などに記載されているカルボキシ
ル基活性型硬膜剤などを例示できる。硬膜剤の使用量
は、通常乾燥ゼラチンに対して0.01〜30重量%、
好ましくは0.05〜20重量%である。
【0013】本発明の有機重合物の磁性粒子への被覆方
法は特に限定されない。好ましいのは本発明の磁性粒子
を分散した液(例えば有機溶媒又は水分散液)に前期有
機重合物を加えた後、該有機重合物が溶解しない溶媒中
に添加分散し、目的とする磁気材料を作成することが出
来る。このとき有機重合物を硬化させ得る前述の硬化剤
を使用して磁性粒子表面に有機重合物を固定化すること
が特に好ましい。また、本発明の磁性粒子を分散した液
(例えば有機溶媒又は水分散液)に重合しうるモノマー
を加えた後、磁気粒子表面で重合させ該有機重合物を被
覆した磁気材料とすることも好ましい。本発明において
は、磁性材料の表面に被覆される有機重合物の厚さは、
磁性粒子の粒径の0.05倍以上であり、好ましくは
0.07倍以上、更に好ましくは0.1〜10倍であ
る。ここで磁性粒子の粒径とは、磁性粒子が球形又は多
面体の場合はその直径を示し、針状粒子の場合は短軸の
長さを示し、板状の場合はその厚さを示す。又、立方体
の場合は、一辺の長さを示す。また、本発明の磁性材料
の表面に被覆される有機重合物の分子量は1000以上
であり特に3000〜100万が好ましい。
【0014】次に本発明の磁性材料は、磁気記録層とし
て使用されるがその場合に好ましく用いられるバインダ
ーについて以下に記す。本発明に用いられるバインダー
は従来、磁気記録媒体用の結合剤として使用されている
公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹
脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解性ポリマーお
よびこれらの混合物を使用することができる。上記脂肪
のTgは−40℃〜150℃、重量平均分子量は1万〜
100万、好ましくは1万〜30万である。上記熱可塑
性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マレイン酸
および/またはアクリル酸との共重合体、塩化ビニル・
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニトロ
ル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのビニ
ル系共重合体・ニトロセルロース、セルロースジアセテ
ート、セルローストリアセテート、セルロースアセテー
トプロピオネート、セルロースアセテートブチレート樹
脂などのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニル
アセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエス
テルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン、ポ
リカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、スチ
レンブタジエン樹脂、ブタジエンアクリロニトリル樹脂
等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂を挙
げることができる。上記熱硬化性樹脂または、反応型樹
脂としては加熱により分子量がきわめて大きくなる物
で、たとえばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキ
シ樹脂、硬化型ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応
樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメ
ラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネー
トプレポリマーの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、
低分子量グリコール/高分子量ジオール/ポリイソシア
ネートの混合物、ポリアミン樹脂、およびこれらの混合
物が挙げられる。
【0015】
【0016】
【0017】ゼラチンを含む磁気記録材料を硬膜するの
は好ましい。磁性記録層に使用できる硬膜剤としては、
たとえば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如
きアルデヒド系化合物類、ジアセチル、シクロペンタン
ジオンの如きケトン化合物類、ビス(2−クロロエチル
尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,
5−トリアジン、そのほか米国特許第3,288,77
5号、同2,732,303号、英国特許第974,7
23号、同1,167,207号などに記載されている
反応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニルスルホ
ン、5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒド
ロ−1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許第3,
635,718号、同3,232,763号、英国特許
第994,869号などに記載されている反応性のオレ
フィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイ
ミド、その他米国特許第2,732,316号、同2,
586,168号などに記載されているN−メチロール
化合物、米国特許第3,103,437号等に記載され
ているイソシアナート類、米国特許第3,017,28
0号、同2,983,611号等に記載されているアジ
リジン化合物類、米国特許第2,725,294号、同
2,725,295号等に記載されている酸誘導体類、
米国特許第3,091,537号等に記載されているエ
ポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲンカルボ
キシアルデヒド類をあげることができる。あるいは無機
化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコニウ
ム、特公昭56−12853号、同58−32699
号、ベルギー特許825,726号、特開昭60−22
5148号、特開昭51−126125号、特公昭58
−50699号、特開昭52−54427号、米国特許
3,321,313号などに記載されているカルボキシ
ル基活性型硬膜剤などを例示できる。
【0018】硬膜剤の使用量は、通常乾燥ゼラチンに対
して0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20
重量%である。磁気記録層の厚みは0.1μ〜10μ、
好ましくは0.2μ〜5μ、より好ましくは0.5μ〜
3μである。磁気粒子とバインダーの重量比は好ましく
は1:100〜40:100からなり、より好ましくは
5:100〜30:100である。本発明の磁性材料を
有した磁気記録層はハロゲン化銀写真感光材料(以下、
写真フィルム、写真感材あるいは感材と称する)に好ま
しく用いられる。以下この写真感材について記す。本発
明の磁気材料を含有する磁気記録層は、写真用支持体の
裏面に塗布又は印刷によって全面に設けることができ
る。また、磁性材料を分散したバインダーの溶液と支持
体作成用のバインダーの溶液を全面に当時に塗布(共流
延)して磁気記録層を有する支持体を作成することも好
ましい。この場合、2種類のバインダーの組成は異なっ
てもよいが同一にするのが好ましい。又、二層以上の多
層共流延でもよく、例えば他の層としては帯電防止層、
アンチハレーション層、耐傷性層、滑り層、耐接着防止
層、染料層、下塗り接着層、UV吸収層などを挙げるこ
とができる。共流延にもちいられるギーサーは、各層の
塗布液がギーサーの先端で合流するタイプでもよく、或
いはまた内部で各塗布液が合流する方式でもよく、先
端,内部合流を組み合わせてもちいた方法でもよい。ま
た支持体への塗布方式でもよく、その塗布する方法とし
てはエアードクターコート、ブレードコート、エアナイ
フコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロー
ルコート、トランスファーロールコート、グラビヤコー
ト、キスコート、キャストコート、スプレイコート等が
利用出来、その他の方法も可能であり、これらの具体的
説明は朝倉書店発行の「コーティング工学」253頁〜
227頁(昭和46.3.20.発行)に詳細に記載さ
れている。このような方法により、支持体上に塗布され
た磁気記録層は必要により層中の磁性材料を直ちに乾燥
しながら配向させる処理を施したのち、形成した磁気記
録層を乾燥する。このときの支持体の搬送速度は、通常
2m/分〜500m/分でおこなわれ、乾燥速度は20
℃〜120℃で制御される。又必要により表面平滑化加
工を施したりして、本発明の磁気記録層を製造する。こ
れらは、例えば、特公昭40−23625号公報、特公
昭39−28368号公報、米国特許第3473960
号明細書、等にしめされている。又、特公昭41−13
181号公報にしめされる方法はこの分野における基本
的、且つ重要な技術と考えられる。
【0019】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止などの機能を合せ持たせてもよい
し、別の機能性層を設けて、これらの機能を付与させて
もよい。必要に応じて磁気記録層に隣接する保護層を設
けて耐傷性を向上させてもよい。磁気記録層を有する支
持体の裏面をカレンダリング処理して平滑性を向上さ
せ、磁気信号のS/N比を向上できる。この場合、カレ
ンダリング処理を施した後に支持体上に感光層を塗布す
るのが好ましい。次に写真感材で好ましく用いられる支
持体について記す。本発明に用いられる感材の支持体の
素材としては、特に限定されないが、各種のプラスチッ
クフィルムが使用でき好ましいものとしては、セルロー
ス誘導体(例えばジアセチル、トリアセチル、プロピオ
ニル、ブタノイル、アセチルプロピオニル−アセテート
など)、ポリアミド、米国特許第3,023,101号
記載のポリカーボネート、特公昭48−40414号な
どに記載のポリエステル(例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート ポリエチレンナフタレートなど)、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホ
ン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどであり、
特に好ましいのはトリアセチルセルロース、ポリエチレ
ンテレフタレートである。これらのフィルムの中には極
性基(エポキシ、COOM、OH、NR2 、NR3 X、
SO3 M、OSO3 M、PO3 2 、OP3 OM2 、た
だしMはH、アルカリ金属、アンモニアでありRはH、
又は炭素数1〜20のアルキル基)を有してもよい。本
発明のこれらの支持体は、その厚さが75μm以上30
0μmでありより好ましくは90μm〜200μmであ
る。
【0020】75μmより薄いと急激な引っ張り強度が
加えられた時に切断されやすく、又300μmより大き
いと膜強度としては強くなるが、長時間フィルムカート
リッジ中に保管された場合に磁気ヘッドとの接触不良を
生じる。特に米国特許4,913,368号などの給送
型カートリッジ中に保存された場合に磁気特性の劣化が
著しい。これら、支持体は柔軟性付与等の目的で可塑剤
を添加、使用される事もある。特にセルロースエステル
では、トリフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェ
ニルフォスフェート、ジメチルエチルフォスフェート、
トリメトキシエチルトリメリテート等の可塑剤含有物が
好ましい。これら支持体上に写真層(例えば感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層、中間層、フィルター層、本発明の透明
マグネ層や、導電性層など)を強固に接着させるために
薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫
外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ
処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、など
の表面活性化処理をした後、直接写真乳剤を塗布して接
着力を得てもよいし、一旦これらの表面処理をした後、
あるいは表面処理なしで下塗層を設けこの上に写真乳剤
層を塗布する方法でもよい。その際、セルロース誘導体
に対しては、メチレンクロライド/ケトン/アルコール
混合系有機溶剤に分散したゼラチン液を単層塗布し、下
塗層を付与するのが用いられる。ゼラチン硬化剤として
はクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホル
ムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシア
ネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6
−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、エピクロルヒド
リン樹脂、ビニルスルホアルキル系硬化剤などを挙げる
ことができる。これら下塗液には、必要に応じて各種の
添加剤を含有させることができる。例えば界面活性剤、
帯電防止剤、アンチハレーション剤着色用染料、顔料、
塗布助剤、カブレ防止剤等である。本発明の下塗液を使
用する場合には、レゾルシン、抱水クロラール、クロロ
フェノール等の如きエッチング剤を下塗液中に含有させ
ることもできる。
【0021】本発明の下びき層にはSi02 、Ti
2 、の如き無機物微粒子又はポリメチルメタクリレー
ト共重合体微粒子(0.05〜10μm)をマット剤と
して含有することができる。本発明にかかわる下塗液
は、一般によく知られた塗布方法、例えばディップコー
ト法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ロー
ラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート
法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記
載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等
により塗布することができる。必要に応じて、米国特許
第2,761,791号、3,508,947号、2,
941,898号、及び3,526,528号明細書、
原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年
朝倉書店発行)等に記載された方法により2層以上の層
を同時に塗布することができる。次に写真感材について
以下に述べる。本発明の磁気記録層を有する感材はハロ
ゲン化銀乳剤層、バック層、保護層、中間層、アンチハ
レーション層などで、構成されているが、これらは主に
親水性コロイド層で用いられる。その場合の親水性コロ
イド層のバインダーとしては、例えばゼラチン、コロイ
ド状アルブミン、カゼインなどの蛋白質;カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース化合物;寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘導
体等の糖誘導体;合成親水性コロイド例えばポリビニル
アルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導
体および部分加水分散物、デキストラン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリル酸エステル、ロジン等が挙げられる、
必要に応じてこれらのコロイドの二つ以上の混合物を使
用してもよい。この中で最も用いられるのはゼラチンあ
るいはその誘導体であるがここに言うゼラチンはいわゆ
る石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンおよび酵素処理ゼ
ラチンを指す。
【0022】本発明に於いては又アニオン、ノニオン、
カチオン、ベタイン性含フッ素界面活性剤を併用するこ
とができる。これらの含弗素界面活性剤は特開昭49−
10722号、英国特許第1,330,356号、特開
昭53−84712号、同54−14224号、同50
−113221号、米国特許第4,335,201号、
同4,347,308号、英国特許第1,417,91
5号、特公昭52−26687号、同57−26719
号、同59−38573号、特開昭55−149938
号、同54−48520号、同54−14224号、同
58−200235号、同57−146248号、同5
8−196544号、英国特許第1,439,402
号、などに記載されている。これらの好ましい具体例を
以下に記す。
【0023】
【化1】
【0024】
【化2】
【0025】本発明においてはノニオン性界面活性剤を
用いてもよい。以下に本発明に好ましく用いられるノニ
オン界面活性剤の具体例を示す。
【0026】
【化3】
【0027】本発明で使用される含弗素界面活性剤及び
ノニオン界面活性剤の添加する層は写真感光材料の少な
くとも1層であれば特に限定されず、例えば表面保護
層、乳剤層、中間層、下塗層、バック層などを挙げるこ
とができる。本発明で使用される及び含弗素界面活性
剤、ノニオン界面活性剤の使用量は写真感光材料の1平
方メートルあたり0.0001g〜1gであればよい
が、より好ましくは0.0005〜0.5g、特に好ま
しいのは0.0005g〜0.2gである。又、本発明
のこれらの界面活性剤は2種類以上混合してもよい。
又、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
1,1−トリメチロールプロパン等特開昭54−896
26号に示されるようなポリオマール化合物を本発明の
保護層あるいは他の層に添加することができる。本発明
の写真構成層には他の公知の界面活性剤を単独または混
合して添加してもよい。それらは塗布助剤として用いら
れるものであるが、時としてその他の目的、例えば乳化
分散、増感その他の写真特性の改良等のためにも適用さ
れる。また、本発明に於いては、滑り剤と写真フィルム
に含有させることが好ましい。本発明に用いられる滑り
剤の代表的なものとしては、例えば米国特許第3,04
2,522号、英国特許第955,061号、米国特許
第3,080,317号、同4,004,927号、同
4,047,958号、同3,489,567号、英国
特許第1,143,118号、特開平1−234843
号等に記載のシリコーン系すべり剤、米国特許第2,4
54,043号、同2,732,305号、同2,97
6,148号、同3,206,311号、独国特許第
1,284,295号、同1,284,294号、等に
記載の高級脂肪酸系、アルコール系、酸アミド系すべり
剤、英国特許第1,263,722号、米国特許第3,
933,516号等に記載の金属石けん、米国特許第
2,588,765号、同3,121,060号、英国
特許第1,198,387号等に記載のエステル系、エ
ーテル系すべり剤、等が挙げられる。この場合滑り剤を
含有した感材の表面の滑り性が静摩擦係数0.25以下
が好ましい。本発明が言う静摩擦係数0.25以下とは
試料を温度25℃、湿度60%RHで2時間調湿した
後、HEIDON−10静摩擦係数測定機により、5mm
φのステンレス鋼球を用いて測定した値であり、数値が
小さい程滑り性は良い。静摩擦係数を小さくすることに
よって、後述するパトローネからスプール回転により送
り出される時にフィルムの乳剤面とバック面あるいはパ
トローネ内側面とフィルム、更にフィルムとパトローネ
出口部との間の摩擦が小さくでき、駆動トルクの低減を
達成でき、かつフィルムの傷つきを防止することができ
る。現像処理前後のフィルムの静摩擦係数は、好ましい
のは0.25以下であるが、より好ましくは0.23以
下更に好ましくは0.21以下であり特に好ましくは
0.20以下である。この時乳剤面とバック面が共に小
さい程好ましいが、バック面が小さい程更に良い。本発
明の現像処理済みの静摩擦係数を0.25以下にするに
はフィルムの乳剤層及びバック層に滑り剤を含有させれ
ば良く特に両面の最外層に滑り剤を含有させることが好
ましい。滑り剤の含有方法は、塗布液中に含有させて塗
布することで達成できるし、フィルムを作成した後フィ
ルムに後で付着させてもよくその方法として液浸漬法、
スプレー法、デップコート法、バーコート法、スピンコ
ート法などを用いる手段もある。本発明は、接着防止の
ためにマット剤を含有させればよい。この時、使用され
るマット剤としてはその組成において特に限定されず、
無機物でも有機物でもよく2種類以上の混合物でもよ
い。本発明に用いられる粒子は、現像処理後も感材中に
残存する粒子であり、処理液に溶けないことを特徴と
し、著しい親水性あるいはアルカリ性又は酸性で溶解す
るような基を多量含有しない方が望ましい。
【0028】
【0029】本発明の写真感光材料におけるハロゲン化
銀乳剤層およびその他の親水性コロイド層は各種の有機
または無機の硬化剤(単独または組合せて)により硬化
されうる。特に本発明で好ましいハロゲン化銀カラー写
真感光材料の代表例としてカラーリバーサルフィルムと
カラーネガフィルム、あるいは白/黒ネガフィルム、映
画用ネガ,ポジフィルムをあげることができる。特に一
般用カラーネガフィルムとリバーサルフィルムが好まし
いカラー写真感光材料である。以下一般用カラーネガフ
ィルムを用いて説明する。この感光材料は、支持体上に
青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳
剤層の少なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲ
ン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特に
制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質的
に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン
化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハ
ロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、
緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感
光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料に
おいては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から
順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置され
る。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、
また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような
設置順をもとりえる。上記、ハロゲン化銀感光性層の間
および最上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層
を設けてもよい。
【0030】
【0031】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。本発明
の効率は、金化合物と含イオウ化合物で増感した乳剤を
使用したときに特に顕著に認められる。このような工程
で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャーNo
17643および同No18716に記載されており、そ
の該当箇所を後掲の表にまとめた。本発明に使用できる
公知の写真用添加剤も上記の2つのリサーチ・ディスク
ロージャーに記載されており、下記の表に関連する記載
箇所を示した。 添加剤種類 RD17643 RD18716 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 5 かぶり防止剤、 24〜25頁 649頁右欄〜 および安定剤 6 光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12 塗布助剤、 26〜27頁 同上 表面活性剤 また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防
止するために、米国特許4,411,987号や同第
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと
反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加するこ
とが好ましい。本発明には種々のカラーカプラーを使用
することができ、その具体例は前出のリサーチ・ディス
クロージャー(RD)No17643、VII −C〜Gに記
載された特許に記載されている。水中油滴分散法に用い
られる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,027
号などに記載されている。
【0032】
【0033】
【0034】磁気的情報記録可能スペースに、LEDな
どの発光体を使って光学的に情報を入力することもでき
る。該スペースに、磁気的情報と光学的情報を重ねて入
力することも好ましい。磁気記録フォーマットは、世界
公開90−04205号に開示された方式に従うのが好
ましい。この感光材料をロール状の形態で使用する場合
にはカートリッジに収納した形態を取るのが好ましい。
カートリッジとして最も一般的なものは、現在の135
フォーマットのパトローネである。その他下記特許で提
案されたカートリッジも使用できる。(実開昭58−6
7329号、特開昭58−181035号、特開昭58
−182634号、実開昭58−195236号、米国
特許4,221,479号、特願昭63−57785
号、特願昭63−183344号、特願昭63−325
638号、特願平1−21862号、特願平1−253
62号、特願平1−30246号、特願平1−2022
2号、特願平1−21863号、特願平1−37181
号、特願平1−33108号、特願平1−85198
号、特願平1−172595号、特願平1−17259
4号、特願平1−172593号、米国特許48464
18号、米国特許4848693号、米国特許4832
275号)カメラ内におけるカートリッジの姿勢制御手
段を有するカートリッジは、特に好ましい。(特願平1
−214896号)次に使用されるカートリッジは合成
プラスチックを主成分とする。本発明のプラスチックス
の成形には、必要に応じて可塑剤をプラスチックスに混
合する。可塑剤としては、例えば、トリオクチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート、ジブチルフタレー
ト、ジエチルセバケート、メチルアミルケトン、ニトロ
ベンゼン、γ−バレロラクトン、ジ−n−オクチルサク
シネート、ブロモナフタレン、ブチルパルミテートなど
が代表的なものである。以下にプラスチックス材料の具
体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではな
い。
【0035】具体例にはポリスチレン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリモノクロロトリフルオロエチレ
ン、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合樹脂、メチルメタクリル樹脂、ビニ
ルホルマール樹脂、ビニルブチラール樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、テフロン、ナイロン、フェノール樹
脂、メラミン樹脂等がある。特に好ましいプラスチック
材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どである。更に本発明のカートリッジは、各種の帯電防
止剤を含有してもよい。帯電防止剤は特に限定されない
が、カーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、ア
ニオン、カチオン、ベタイン系界面活性剤、ノニオン、
アニオン、カチオン及びベタインポリマー等を好ましく
用いることができる。これらの帯電防止されたカートリ
ッジとして特開平1−312537号、同1−3125
38号に記載されている。通常カートリッジは、遮光性
を付与するためにカーボンブラックや顔料などを練り込
んだプラスチックを使って製作される。更に又その形態
は現在のサイズのままでもよいが、現在25m/m のカー
トリッジの径を22m/m 以下、好ましく20m/m 以下、
8m/m 以上とするとカメラの小型化に有効である。又現
在のカートリッジでは、カメラのフィルム駆動部と係合
する側のスプールの先端が出ており、カメラの小型化の
障害になっているのでこの部分をなくすのは好ましい。
この結果として現在約35cm3 あるカートリッジの容積
を減少できる。カートリッジケースの容積は、30cm3
以下好ましくは25cm3 以下さらに好ましくは20cm3
以下とすることが好ましい。カートリッジおよびカート
リッジケースに使用されるプラスチックの重量は1g以
上25g以下好ましくは5g以上15g以下である。
【0036】カートリッジケースの内容積とカートリッ
ジおよびカートリッジケースに使用されるプラスチック
の比率は4〜0.7好ましくは3〜1である。本発明に
おけるカラー感材を内蔵したカートリッジの場合、カー
トリッジおよびカートリッジケースに使用されるプラス
チックの総重量は通常1g以上25g以下、好ましくは
5g以上15g以下である。次にカラー感材を内蔵した
カートリッジの形態について記す。このカートリッジ
は、その形態について特に限定されないが、市販されて
いるカメラに適合するものであることが好ましい。更に
又、カラー感材を内蔵したカートリッジに適合する新た
なカメラに用いても良い。これらの具体的なカートリッ
ジについての例を図1(更に内部構造については図2〜
図4、フィルムの磁気記録トラックについて図5)に挙
げる。図5において、t−0、t−1、t−2、t−
3、t00、t29、f00〜f29は磁気記録トラックを示
す。
【0037】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の主旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 実施例1 (磁気材料の作成)一辺が0.25μmの立方体である
Co含有マグネタイト(保磁力850 Oe,飽和磁化
65emu/g)10gを水200cc中でジー2−
エチルヘキシルスルホサクシナート ソジウム塩 0.
2gを用いて、ホモジナイザーで1000rpm,2時
間よく分散後、ジビニルベンゼン/スチレン(モル比1
0:90、添加量は表1の被覆量になるように調製し
た)を加えて、更に2000rpm,10分間攪拌し
た。この分散液を80°Cに加熱後、過硫酸カリウムと
亜硫酸水素ナトリウムをそれぞれ0.1gづつ同時に加
えて、ジビニルベンゼン/スチレンを共重合させた。8
0°C,1000rpmで2時間攪拌した後、さらに9
0°Cで2時間攪拌した(1000rpm)。この液を
室温に冷却後、メタノール1リットル中に注加し沈澱し
た微粒子をろ過後、メタノールで良く洗浄した。得られ
た微粒子の平均粒子サイズを表1に掲げた。 (磁気記録層の作成)このようにして得たジビニルベン
ゼン/スチレンを被覆したCo含有マグネタイト磁気材
料2.5gに、塩化ビニル/酢酸ビニル(モル比1:
1)共重合体25g及び酢酸ブチル150gを加え、C
o含有マグネタイト磁気粒子の塗布量が0.1g/m2
となるようにセルローストリアセテート(厚さ113μ
m)上に塗布した。塗布直後にソレノイドで3000ガ
ウスの磁場をかけて、磁場配向させた。なお、ジビニル
ベンゼン/スチレンを被覆していないCo含有マグネタ
イト2.5を塩化ビニル/酢酸ビニル(モル比1:1)
共重合体25g及び酢酸ブチル150gを加え、ボール
ミル中で分散し同様にして作成した試料をコントロール
試料として作成した。なお、得られた試料の塗布液につ
いても以下の評価を行なった。 イ)塗布液の安定性評価 塗布液の一部を採取し電気泳動光散乱光度計(大塚電子
ELS−800)でその粒径を測定し評価した。塗布液
は分散直後と24時間、25℃に静置した時の塗布液を
評価した。 ロ)透明性の評価 得られた塗布済みのフィルムの透過率を測定した。な
お、評価は試料1−1の分散直後の試料を100%とし
相対評価した。数値が大きい程透明性が良好であること
を示す。 ハ)磁気特性の評価 フィルム試料の塗布面側からトラック巾1.5mm、ヘッ
ドギャップ5μm、ターン数1000の入出力可能なヘ
ッドを用いて、30mm/sの送り速度で500bpi の記
録密度信号を記録した後、同じヘッド、同一速度で信号
を読み出した時のS/N比を求めた。S/N比が大きい
程優れた磁気特性を表わす。評価結果を表1に表わす。
【0038】
【表1】
【0039】表1からわかるように本発明の厚さの有機
重合物(ジビニルベンゼン/スチレン共重合体)を被覆
したCo含有マグネタトを用いた塗布液及びフィルム試
料1−2〜1−5は塗布液安定性、透明性及び磁気特性
に優れたものであった。これに対し、有機重合物を全く
被覆しないコントロール試料1−1や有機重合物を被覆
しているもののその量の少ない比較試料1−6、1−7
は塗布液安定性が悪くかつ経時での透明性と磁気特性の
点で大きく劣るものであった。なお本発明の試料1−2
〜1−5の塗布面状は優れたものであったのに対し、コ
ントロール試料1−1や比較試料1−6、1−7は塗布
液を室温で24時間経時後の塗布面状はザラツキの著し
く発生したものであった。以上から本発明の有機重合物
を一定量以上被覆した磁気粒子は優れた分散性、塗膜の
透明性と磁気特性を与えるものであった。
【0040】実施例2 実施例1中の磁気粒子のCo含有マグネタイトを六角板
状バリウムフェライト(磁性体粒子の厚さ0.15μ
m,長さ0.4μで保磁力850Oe、磁化80emu/g
の)に変える以外は実施例1と全く同様にして、ジビニ
ルベンゼン/スチレンを被覆した磁性材料を作成した。
得られた有機化合物を表面に被覆したバリウムフェライ
ト1gをトリアセチルセルロース25g及び塩化メチレ
ン150gに加え、ボールミルで分散した。この塗布液
を分散直後と25℃、24時間静置後ポリエチレンテレ
フタレート(厚さ100μm)に塗布し膜厚2μmのフ
ィルムを得た。得られた塗布液及びフィルムは実施例1
と全く同様にして性能評価した。
【0041】
【表2】
【0042】表2からわかるように本発明の厚さのジビ
ニルベンゼン/スチレンを被覆したバリウムフェライト
から作成された試料2−2〜2−5は塗布液安定性、透
明性及び磁気特性に優れたものであり、かつ塗布面状も
良好なものであった。これに対し、コントロール試料2
−1やジビニルベンゼン/スチレンの被覆厚さの少ない
比較試料2−6、2−7は塗布液安定性が悪くかつ透明
性と磁気特性の著しく劣るものであった。
【0043】実施例3 実施例1に於いてスチレンの代わりにメチルメタクリレ
ートを用いる以外は全く同様にして表3の試料を得た。
【0044】
【表3】
【0045】表3のごとく、本発明の有機化合物である
ジビニルベンゼン/メチルアクリレートを表面に被覆し
たCo含有マグネタイトからなる塗布液及びフィルム
は、塗布液安定性、透明性及び磁気特性の点で優れたも
のであった。これに対しジビニルベンゼン/メチルアク
リレを全く被覆していないコントロール試料3−1やそ
の被覆量の少ない比較試料3−6、3−7は塗布液の安
定性が悪く、透明性及び磁気特性の悪いものであり、本
発明が著しく優れたものであることは明白である。
【0046】実施例4 実施例1に於いてセルローストリアセテートのかわりに
テレフタル酸/アジピン酸/5−スルホイソフタル酸/
エチレングリコール(88/5.3/6.7/100)
縮合物を用いる以外は実施例1と全く同様にして試料4
−1〜4−7を作成した。作成したフィルムは、本発明
の試料4−2〜4−5は透明性、磁気特性に優れたもの
であるのに対し、コントロール試料4−1や比較試料4
−6、4−7は透明性と磁気特性の両方とも24時間塗
布液を経時後の性能が著しく悪いものであった。
【0047】実施例5 実施例1で得られたフィルム試料の塗布層の上に下記の
塗布層を付与した。 5−1)写真フィルムバック第一層の付与 ・二酢酸セルロース 0.1g/m2 ・エチレングリコール 0.08 〃 ・SnO2 /Sb2 3 /SiO2 (モル比90/10/1、 平均粒径0.12μm) 0.1g/m2
【0048】
【化4】
【0049】 5−2)バック第二層の塗設 ・ジアセチルセルロース 0.2g/m2 ・コロイダルシリカ(エアロジル) 0.02 〃 ・C1531COOC4081 0.02 〃 ・C2143COO(CH2 CH2 O) 3 −COC9 19 0.01 〃 ・C2143OOC(CH2)18−COOC1837 0.01 〃 ・ポリ(二フッ化ビニリデン/四フッ化ビニリデン) (モル比9:1) 0.01 〃 ・ポリ(メチルメタクリレート/ジビニルベンゼン) (モル比9:1・平均粒径1.0μm) 0.03 〃 ・シリカ(平均粒径1.0μm) 0.005 〃
【0050】5−3)感光材料の調製 前記で得られたバック層の反対側にコロナ放電処理した
後、下記の組成の各層を重層塗布し、カラーラガ写真フ
ィルムを作成した。 (感光層組成)特開平2−93641号実施例1に記載
の感材と全く同様にして感材を作成した。すなわち、第
1層としてハレーション防止層、第2層として中間層、
第3層〜第13層は感光性層、そして第14層〜第15
層は保護層の構成である。 5−4)写真フィルムの現像処理 得られた写真フィルムは、後述する評価で現像を必要と
する場合は以下の方法によった。現像機は富士写真フイ
ルム株式会社製のシネ式自動現像機FNCP−900を
用いた。これらの試料の現像は以下の様に行った。 カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
【0051】 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ) −2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0l pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0l pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0g 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0l pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテ ル(平均重合度10) 0.3g 水を加えて 1.0l 次に得られた試料の性能評価を行った。
【0052】5−5)磁気記録の出力エラーの評価 世界公開特許90−04205号に開示された信号入力
方式で、現像処理後のバック側から磁気入力した感材を
磁気ヘッドで500回出力操作をし、そのエラーした回
数を示した。なお評価での温湿度は25℃、30%RH
で行なった。得られた試料5−1〜5−7について性能
評価し表4にその結果を示した。
【0053】
【表4】
【0054】表4からわかるごとく本発明の試料である
写真フィルム5−2〜5−5は磁気記録出力エラーの非
常に少なく優れたものであるのに対し、コントロール試
料5−1や比較試料5−6、5−7のごとく本発明の有
機重合物を表面に有しない又は少ない磁性粒子から作成
された写真フィルムは分散経時後の磁気記録出力エラー
の著しく劣るものであった。なお、本発明の写真フィル
ム5−2〜5−5から得られた写真画像は、鮮鋭度、階
調、色再現性、シャープネスの点で優れたものであっ
た。これに対しコントロール試料5−1、比較試料5−
6、5−7はシャープネス(分散経時後の)が著しく悪
く、画像の悪いものであった。なお、磁気記録層側の静
摩擦係数は現像処理前,後共に0.10であり、滑り性
が良くかつナイロンタワシでの傷つきテストでも傷の付
きにくい優れたものであった。
【0055】実施例6 実施例5において感材を特開平2−854号、実施例1
試料101記載の反転カラー乳剤層を塗布する以外は実
施例5と全く同様にして試料6−1〜6−7を作成し
た。なお乳剤層の層構成は、第1層がハレーション防止
層、第2層が中間層、第3層〜第5層が赤感乳剤層、第
7層〜第9層は緑感乳剤層、第11層〜第13層は青感
乳剤層、第14層〜第15層は保護層、又第6、10層
は中間層である。なお現像処理は富士写真フイルム株式
会社、カラー反転処理のCR−56処理を用いた。な
お、使用した現像機は、ノーリツ鋼機株式会社製E−6
360を用いた。本発明の試料6−2〜6−5は磁気記
録出力エラーのほとんどない優れたものであったのに対
し、コントロール試料6−1や比較試料6−6、6−7
は分散経時後の磁気記録出力エラーの著しく悪いもので
あった。なお、本発明の写真フィルム6−2〜6−5は
優れた画像を与えるものであった。 実施例7 実施例5において写真フィルムバック第一層とバック第
二層を磁気記録層と支体のトリアセチルセルロースとを
同時に流延(4層同時塗布)して支持体を作成すること
以外は実施例5と全く同様にして試料7−1〜7−7を
作成した。本発明の試料7−2〜7−5は磁気記録出力
エラーのほとんどない優れたものであったのに対し、コ
ントロール試料7−1や比較試料7−6、7−7は分散
経時後の磁気記録出力エラーの著しく悪いものであっ
た。なお、本発明の写真フィルム7−2〜7−5は優れ
た画像を与えるものであった。且つ又、図1〜図4で表
されるスプールを送り出すことによって搬送されるカー
トリッジ内んいおいても優れた搬送性と耐傷性および耐
接着性を与えるものであった。
【0056】
【発明の効果】分散安定性が改良された磁気材料を提供
し、更に、該磁性材料を含有した磁気記録層を有する透
明性に優れかつ磁気特性に優れたハロゲン化銀写真感光
材料を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図−1】本発明に係る写真フィルムパトローネの斜視
図である。
【図−2】図−1中の写真フィルムの先端部分の状態を
示す平面図を示す。
【図−3】図−1のパトローネの断面図を示す。
【図−4】図−1のパトローネの一部破断図を示す。
【図−5】写真フィルムバック層の磁気記録トラック層
の平面図を示す。
【符号の説明】
1 写真フィルムパトローネ 2 スプール 3 写真フィルム 4 パトローネ本体 5 フィルム引き出し口 7 パーフォレーション 8 隆起部 9 突状部 10 孔 11 切り欠き 12 フィルム引き出し通路 13 段部 14 乳剤構成層 15 支持体 16 透明磁性体層 17 帯電防止層+耐傷性層+潤滑層 18 1コマ分 19 パーフォレーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/11 H01F 1/11 H

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気粒子がバインダー中に分散された磁
    気記録材料において、該磁気粒子と該バインダーの重量
    比が1:100〜30:100からなる磁気記録層を有
    し、磁気粒子の表面に磁気粒子の粒径の0.05倍以上
    の厚さの有機重合物からなる被覆層を有し、更に磁気記
    録層側の静摩擦係数が0.25以下であることを特徴と
    する磁気記録材料。
  2. 【請求項2】 パトローネ本体内に回転自由に設けられ
    たスプールをフィルム給送方向に回転させることによ
    り、スプールに巻き付けられたハロゲン化銀感光材料先
    端をパトローネ本体のフィルム引出し口から外部に送り
    出すパトローネと、磁気粒子とバインダーの重量比が
    1:100〜30:100であり、該磁気粒子の表面に
    該磁気粒子の粒径の0.05倍以上の厚さの有機重合物
    からなる被覆層を有し、更に磁気記録層側の静摩擦係数
    が0.25以下である全面磁気記録層を有する現像処理
    されたハロゲン化銀感光材料とからなることを特徴とす
    る写真材料。
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