JPH05134332A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05134332A
JPH05134332A JP29902491A JP29902491A JPH05134332A JP H05134332 A JPH05134332 A JP H05134332A JP 29902491 A JP29902491 A JP 29902491A JP 29902491 A JP29902491 A JP 29902491A JP H05134332 A JPH05134332 A JP H05134332A
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JP
Japan
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silver halide
sensitive material
layer
photographic light
halide photographic
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JP29902491A
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Hiroshi Kawasaki
博史 川崎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像処理後カ−トリッジに収納してもブロッ
キングを起こさず、写真特性に優れた磁気記層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 支持体の少なくとも一方の側に、ハロゲン化
銀乳剤層を有し、現像処理後カ−トリッジに保存する磁
気記層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、カ
−トリッジに収納時の写真フィルムの感光性層が、処理
硬膜されているハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撮影後、現像処理の行わ
れた写真感光材料の保存方法で、ブロッキング性、写真
特性の優れた磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平1ー279250号、特開平1ー
289948号、特願平1ー1240978号にはフィ
ルムを巻いた状態でカートリッジ又は容器に収納、保管
する方法が記載されている。しかし、カートリッジは防
湿性が良くかつ内部空間が狭い。そのため現像処理後の
フィルムが高い含水率を保持したままカートリッジに巻
き込まれると、乳剤層を構成する層と支持体を介して反
対側の層(バック層と呼ぶ)との間でブロッキングが起
こり、画像の欠落や磁気性能の低下を生じる。ブロッキ
ング防止剤としてマット剤を使用すると耐ブロッキング
性を付与する事ができるが、処理後もフィルムにマット
剤が大量に残ると、焼き付け時に光が散乱しシャープな
画像が得られなくなるため、処理後にも残存するマット
剤量は制限される。
【0003】又、写真感光性層の主なバインダーである
ゼラチンは、その含水率が高くなる程ブロッキングを起
こしやすい性質を持っている。現像処理乾燥後の含水率
を低下させる手段として、乳剤層の主バインダーである
ゼラチンの架橋剤量を殖やし予備硬膜をする方法がある
が、この手段は現像の進行を遅らせ写真性に影響を与え
るうえ耐ブロッキング性の効果も薄い。現像処理後に低
湿雰囲気に晒し含水率を低下させる方法もあるが、コス
トの観点から実用性はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、現像処理後カートリッジに収納してもブロッキング
を起こさず、優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることである。本発明の第2の目的は、現像処理後カー
トリッジに収納してもブロッキングを起こさず、写真特
性に優れた磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光材
料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの目的
は、支持体の少なくとも一方の側に、ハロゲン化銀乳剤
層を有し、現像処理後カートリッジに保存するハロゲン
化銀写真感光材料において、カートリッジに収納時の写
真フィルムの感光性層が、処理硬膜されているハロゲン
化銀写真感光材料によって達成された。
【0006】以下に本発明のフィルム形状について詳細
に記述する。本発明の感光材料は、カメラやプリンター
でフィルム搬送時に透明磁気記録層に信号入力が容易に
できるロール状のフィルムが好ましい形態である。この
ロール状フィルムにおいては、画像露光部1駒の面積が
350mm2 以上1200mm2 以下とし、磁気的情報記録
可能スペースが、上記の画像露光部1駒の面積の15%
以上とするのが好ましい。具体的には、1画面あたりの
パーフォレーションの数を135フォーマットより少く
するのが好ましい。1駒あたりのパーフォレーションの
数を4個以下にするのが特に好ましい。
【0007】磁気的情報記録可能スペースに、LEDな
どの発光体を使って光学的に情報を入力することもでき
る。該スペースに、磁気的情報と光学的情報を重ねて入
力することも好ましい。磁気記録フォーマットは、世界
公開90−04205号に開示された方式に従うのが好
ましい。
【0008】以下に本発明のカートリッジについて詳細
に記述する。この感光材料をロール状の形態で使用する
場合にはカートリッジに収納した形態を取るのが好まし
い。カートリッジとして最も一般的なものは、現在の1
35フォーマットのパトローネである。その他下記特許
で提案されたカートリッジも使用できる。(実開昭58
−67329号、特開昭58−181035号、特開昭
58−182634号、実開昭58−195236号、
米国特許4,221,479号、特願昭63−5778
5号、特願昭63−183344号、特願昭63−32
5638号、特願平1−21862号、特願平1−25
362号、特願平1−30246号、特願平1−202
22号、特願平1−21863号、特願平1−3718
1号、特願平1−33108号、特願平1−85198
号、特願平1−172595号、特願平1−17259
4号、特願平1−172593号、米国特許48464
18号、米国特許4848693号、米国特許4832
275号)カメラ内におけるカートリッジの姿勢制御手
段を有するカートリッジは、特に好ましい。(特願平1
−214896号)
【0009】次に使用されるカートリッジは合成プラス
チックを主成分とする。本発明のプラスチックスの成形
には、必要に応じて可塑剤をプラスチックスに混合す
る。可塑剤としては、例えば、トリオクチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、ジブチルフタレート、ジ
エチルセバケート、メチルアミルケトン、ニトロベンゼ
ン、γ−バレロラクトン、ジ−n−オクチルサクシネー
ト、ブロモナフタレン、ブチルパルミテートなどが代表
的なものである。以下にプラスチックス材料の具体例を
以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0010】具体例にはポリスチレン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリモノクロロトリフルオロエチレ
ン、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合樹脂、メチルメタクリル樹脂、ビニ
ルホルマール樹脂、ビニルブチラール樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、テフロン、ナイロン、フェノール樹
脂、メラミン樹脂等がある。特に好ましいプラスチック
材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どである。更に本発明のカートリッジは、各種の帯電防
止剤を含有してもよい。帯電防止剤は特に限定されない
が、カーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、ア
ニオン、カチオン、ベタイン系界面活性剤、ノニオン、
アニオン、カチオン及びベタインポリマー等を好ましく
用いることができる。これらの帯電防止されたカートリ
ッジとして特開平1−312537号、同1−3125
38号に記載されている。
【0011】通常カートリッジは、遮光性を付与するた
めにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラスチ
ックを使って製作される。更に又その形態は現在のサイ
ズのままでもよいが、現在25m/m のカートリッジの径
を22m/m 以下、好ましく20m/m 以下、8m/m 以上と
するとカメラの小型化に有効である。又現在のカートリ
ッジでは、カメラのフィルム駆動部と係合する側のスプ
ールの先端が出ており、カメラの小型化の障害になって
いるのでこの部分をなくすのは好ましい。この結果とし
て現在約35cm3 あるカートリッジの容積を減少でき
る。カートリッジケースの容積は、30cm3 以下好まし
くは25cm3 以下さらに好ましくは20cm3 以下とする
ことが好ましい。カートリッジケースの内容積とカート
リッジおよびカートリッジケースに使用されるプラスチ
ックの比率は4〜0.7好ましくは3〜1である。カー
トリッジおよびカートリッジケースに使用されるプラス
チックの重量は、1g以上25g以下好ましくは5g以
上15g以下である。
【0012】次にカラー感材を内蔵したカートリッジの
形態について記す。このカートリッジは、その形態につ
いて特に限定されないが、市販されているカメラに適合
するものであることが好ましい。更に又、カラー感材を
内蔵したカートリッジに適合する新たなカメラに用いて
も良い。これらの具体的なカートリッジについての例を
図1(更に内部構造については図2〜図4、フィルムの
磁気記録トラックについて図5)に挙げる。図5におい
て、t−0、t−1、t−2、t−3、t00、t29、f
00〜f29は磁気記録トラックを示す。
【0013】以下に本発明の処理硬膜方法について詳細
に記述する。本発明の感光材料は乳剤層を有する側の全
親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下である事
が好ましい。感光材料は、40℃相対湿度60%で16
時間インキュベーション処理し、25℃相対湿度55%
で2日間調湿した物を用いる。処理硬膜は、アルミによ
る処理硬膜が好ましい。アルミによる処理硬膜の工程は
定着工程以降に行う。一般的な処理乾燥後、アルミによ
る処理硬膜液に再度浸漬しても良く、またアルミを含ん
だ定着液で処理を行っても良いが、より好ましくは、一
般的な定着液で処理した後乾燥工程を経る前に、アルミ
による処理硬膜の工程で処理するのが好ましい。本発明
に用いるハロゲン化銀写真感光材料がハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料である場合、下記の処理液組成を持つ処
理液で処理を行う。
【0014】 カラー現像 38℃ 3分15秒 漂白 38℃ 6分30秒 水洗 25℃ 2分10秒 定着 38℃ 4分20秒 アルミ処理 38℃ 10秒から6分間の処理が好ましく、より好ましくは3
0秒から3分00秒である。 水洗 25℃ 3分15秒 安定 25℃ 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りである。
【0015】 アルミ硬膜液 硫酸アルミニウム(27%) X g 添加量で蒸留水膨潤率を変化する事ができる 酒石酸 5.0 g 水 750.0 g 酢酸 (90%) 20.0 g 硫酸アンモニウム 130.0 g 硫酸ナトリウム(SS) 15.0 g 水を加えて 1.0 lアンモニア (29%) PH 4.2 硫酸アルミニウム(27%) X は、10から80g が好まし
く、20から40g が更に好ましい。
【0016】以下に本発明の透明な磁気記録層について
詳細に記述する。本発明の透明磁気記録層に用いられる
磁性体としては、強磁性γ−酸化鉄微粉末、Co含有の強
磁性γ−酸化鉄微粉末、強磁性マグネタイト微粉末、Co
含有の強磁性マグネタイト微粉末、強磁性二酸化クロム
微粉末、強磁性合金粉末、バリウムフェライト粉末等が
ある。強磁性合金粉末の例としては、金属分が75wt% 以
上であり、金属分の80wt% 以上が少なくとも一種類の強
磁性金属あるいは合金(Fe,Co,Ni,Fe-Co,Fe-Ni,Co-Ni,C
o-Fe-Ni など)であり、該金属分の20wt% 以下で他の成
分(Al,Si,S,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Cu,Zn,Y,Mo,Rh,Pd,Ag,Sn,S
b,B,Ba,Ta,W,Re,Au,Hg,Pb,P,La,Ce,Pr,Nd,Te,Biなど)
を含むものをあげることができる。また、上記強磁性金
属分が少量の水、水酸化物、または酸化物を含むもので
あってもよい。これらの磁性体の製法は既知であり、本
発明で用いられる磁性体についても公知の方法にしたが
って製造することができる。磁性体の形状・サイズは特
に制限なく広く用いることができるが、透明磁気記録層
として好ましい形状は、針状、米粒状、球状、立方体
状、板状であり、特に好ましいのは米粒状、立方体状、
板状である。結晶子サイズ、比表面積も特に制限ない
が、SBETで1m2/g以上で60m2/g以下が好ましく、1m2
/g以上で20m2/g以下が特に好ましい。磁性体のpH、表面
処理は特に制限なく用いることができる。(チタン、珪
素、アルミニウム等の元素を含む物質で表面処理されて
いてもよい)強磁性酸化鉄微粉末の場合、2価の鉄/3
価の鉄の比に特に制限されることなく用いることができ
る。
【0017】次に本発明における透明の意味について述
べる。本発明における透明とは、具体的には磁気記録層
の光学濃度の最大値DMAX が0.3以下である場合を指
す。本発明における光学濃度とは、Xライト濃度計ステ
ータスAモードを用いて各フィルターB,G,Rを通し
て測定した光学濃度DB 、DG 、DR のことを指す。こ
れらの中で最大となるものをDMAX と定義する。本発明
における磁気記録層の光学濃度の最大値DMAX は、0.
3以下であればよいが、写真画像への影響を考慮すると
小さいことが好ましく、好ましくは0.15以下、特に
好ましくは0.05以下である。本発明における透明磁
気記録層1平方mあたりの磁性体の含有量は0.01g
〜1gが好ましいが、上記光学的透明性を保てる範囲で
あればいくらでもかまわなく、S/N比を高くするため
にできるだけ多いことが好ましい。
【0018】次に本発明に使用される磁気記録層のバイ
ンダーについて記す。本発明に用いられる磁気記録層の
バインダーは従来磁気記録媒体用のバインダーとして使
用されている公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射
線硬化性樹脂、反応型樹脂およびこれらの混合物の他に
親水性バインダーを使用することができる。上記熱可塑
性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マレイン酸
および/またはアクリル酸との共重合体、塩化ビニル・
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリ
ル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのビニ
ル系共重合体、ニトロセルロース、ジアセチルセルロー
ス、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートプ
ロピオネート、セルロースアセテートブチレート樹脂な
どのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル
ポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン、ポリカ
ーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
エーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、スチレン
ブタジエン樹脂、ブタジエンアクリロニトリル樹脂等の
ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂を挙げる
ことができる。
【0019】また、親水性バインダーとしては、リサー
チ・ディスクロージャーNo.17643、26頁、お
よび同No.18716、651頁に記載されており、
水溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテックスポリ
マー、水溶性ポリエステルなどが挙げられる。水溶性ポ
リマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイ
ン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共
重合体などであり、セルロースエステルとしてはカルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースな
どである。ラテックスポリマーとしては塩化ビニル含有
共重合体、無水ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エ
ステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジ
エン含有共重合体などである。この中でももっとも好ま
しいのはゼラチンである。また、ゼラチン誘導体などを
ゼラチンと併用しても良い。
【0020】ゼラチンとしてはいわゆる石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、およびゼラチ
ン誘導体、変性ゼラチンなどのいずれも用いることがで
きるが、中でも石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンが好
ましく用いられる。ゼラチンを含む磁気記録層は硬膜す
ることが好ましい。磁気記録層に使用できる硬膜剤とし
ては、たとえば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ドの如きアルデヒド系化合物類、ジアセチル、シクロペ
ンタンジオンの如きケトン化合物類、ビス(2−クロロ
エチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−
1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許第3,28
8,775号、同2,732,303号、英国特許第9
74,723号、同1,167,207号などに記載さ
れている反応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニル
スルホン、5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキ
サヒドロ−1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許
第3,635,718号、同3,232,763号、英
国特許第994,869号などに記載されている反応性
のオレフィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフ
タルイミド、そのほか米国特許第2,732,316
号、同2,586,168号などに記載されているN−
メチロール化合物、米国特許第3,103,437号等
に記載されているイソシアナート類、米国特許第3,0
17,280号、同2,983,611号等に記載され
ているアジリジン化合物類、米国特許第2,725,2
94号、同2,725,295号等に記載されている酸
誘導体類、米国特許第3,091,537号等に記載さ
れているエポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロ
ゲンカルボキシアルデヒド類を挙げることができる。あ
るいは無機化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジ
ルコニウム、特公昭56−12853号、同58−32
699号、ベルギー特許825,726号、特開昭60
−225148号、同51−126125号、特公昭5
8−50699号、特開昭52−54427号、米国特
許3,321,313号等に記載されているカルボキシ
ル基活性型硬膜剤などを例示できる。
【0021】硬膜剤の使用量は通常乾燥ゼラチンに対し
て、0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20
重量%である。本発明における磁気記録層の磁性体とバ
インダーとの混合割合は重量比で磁性体100重量部に
対してバインダー100〜3000重量部の範囲が好ま
しい。バインダーが少ないと分散性や耐久性が劣り、ま
たバインダーが多すぎると磁性層の充填度が減少し好ま
しくない。本発明の磁気記録層には更に従来公知の潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤を含んでもよい。本発明におい
て、以上のいずれのバインダーも使用可能であるが、ジ
アセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ゼラチ
ンが分散性、透明性の点から好ましい。
【0022】本発明における磁気記録層の厚みは0.1
〜10μm、好ましくは0.2〜5μm、より好ましく
は0.3〜3μmである。本発明の磁気記録層は、感光
材料のハロゲン化銀乳剤層と同じ面に設けても良いし、
反対の面に設けても良い。好ましくは、ハロゲン化銀乳
剤層の反対の面に設ける方がよい。
【0023】本発明の磁気記録層は、塗布、印刷、蒸
着、熱融着、熱転写、テープ接着法のいずれによっても
設けることができる。また、磁性体を分散したポリマー
の溶液と、支持体作成用のポリマーの溶液とを共流延し
て磁気記録層を有する支持体を作成しても良い。この場
合、磁性体を分散するポリマーは支持体作成用のポリマ
ーと実質的に同一であることが好ましい。また、磁気記
録層を設ける際、既に公知の磁場配向処理を施すことが
好ましい。磁気記録層を塗布によって付与する方法とし
ては、一般の塗布方法、具体的にはドクターコート、エ
クストルージョンコート、スライドコート、ローラーコ
ート、グラビアコート等が使用できる。また、磁性体分
散液の調製方法としては、既に公知であり、本発明の磁
気記録層もこれらの方法によって調製された分散液を使
用することによって製造することができる。
【0024】また、磁気記録層に潤滑性向上、カール調
整、帯電防止、接着防止などの機能を合わせ持たせても
よいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を付与さ
せてもよい。必要に応じて磁気記録層に隣接する保護層
を設けて耐傷性を向上させてもよい。磁気記録層を有す
る透明磁性体をカレンダリング処理して平滑性を向上さ
せ、S/N比を向上できる。この場合、カレンダリング
処理を施した後に支持体上に感光層を塗布するのが好ま
しい。
【0025】本発明における感材の支持体としては、特
に限定されないが、各種のプラスチックフィルムが使用
でき、好ましいものとしてはセルロース誘導体(例え
ば、ジアセチル−、トリアセチル−、プロピオニル−、
ブタノイル−、アセチルプロピオニル−アセテートな
ど)、ポリアミド、米国特許第3、023、101号記
載のポリカーボネート、特公昭48−40414号など
に記載のポリエステル(特にポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ−1、4−シクロヘクサンジメチレンテレフタ
レート、ポリエチレン1、2−ジフエノキシエタン−
4、4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルベンテン、
ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレ
ート、ポリエーテルイミド等であり、特に好ましくはト
リアセチルセルロース、二塩基酸とグリコールを主要な
構成成分とするポリエステルである。これら支持体は、
柔軟性付与等の目的で可塑剤を添加、使用されることも
ある。特にセルロースエステルでは、トリフェニルフォ
スフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート、ジ
メチルエチルフォスフェート等の可塑剤含有物が通常使
用される。
【0026】本発明に用いられるポリエステル支持体に
ついて詳細に説明する。本発明において、ポリエステル
とは、二塩基酸とグリコールを主要な構成成分とするポ
リエステルである。 従来ポリエステル材料としてよく
知られているものとして、ポリエチレンテレフタレート
(PET)があるが、より含水率の高い親水性基を有す
るポリエステルが好ましい。親水性基は、構成成分であ
る二塩基酸、あるいは、グリコールのいずれに導入して
もよい。導入可能な親水性基としては、スルホン酸、ス
ルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸あるいはその塩、
ポリアルキレンオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシ
ルアミノ基、スルホンアミド基、ジスルホンアミド基、
ウレイド基、ウレタン基、アルキルスルホニル基、アル
コキシスルホニル基等、種々の1ないし2価の置換基を
挙げることができるが、この中で、スルホン酸、スルフ
ィン酸、ホスホン酸、カルボン酸あるいはその塩、ポリ
アルキレンオキシ基、ジスルホンアミド基が特に好まし
い。このような親水性基を有する構成成分のうち、好ま
しい二塩基酸としては5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、4−ナトリウ
ムスルホフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカル
ボン酸モノナトリウム塩、
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】等を挙げることができる。これらの二塩基
酸において、ナトリウム塩を有する化合物は、水素原子
や他の金属原子、たとえばリチウムやカリウムで置換さ
れたものであってもよい。また、これらの二塩基酸にお
けるカルボキシル基は、製造上の必要等に応じてエステ
ル(アルキルまたはアリールエステル)化されていても
よいし、酸クロリドの形にして用いてもよい。親水性基
を有する好ましいグリコールとしては、HO−(CH2)2−(O
CH2CH2) n -O(CH2)2−OH(nは1ないし約20の整数を
表す)、HO−(CH(CH3)CH2O) n -H(nは2ないし約20
の整数を表す)、
【0030】
【化3】
【0031】等を挙げることができる。また、これらの
他にジオール成分として、ヒドロキシポリエステル、ヒ
ドロキシポリアセタール、ヒドロキシエステルアミド類
も用いることができる。ヒドロキシ基を有するポリエス
テルは、多価(主として二価)アルコールと二塩基性カ
ルボン酸との反応生成物である。ヒドロキシアセタール
はグリコール(例えば、ジエチレングリコール)とホル
ムアルデヒドから得ることができる。ヒドロキシエステ
ルアミドは、例えば二塩基性カルボン酸とアミノアルコ
ール単独あるいはジアミン、ポリアミン類との混合物か
ら得られる縮合物である。本発明のポリエステルの構成
成分としては、上記に挙げたもの以外に種々の化合物を
用いることができる。使用可能な二塩基酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水
コハク酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ジフェニレン−p,p′−ジカルボン酸、テトラク
ロロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒド
ロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、
【0032】
【化4】
【0033】
【化5】
【0034】等を挙げることができる。使用可能なジオ
ールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オク
タンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−
ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロ
ヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノー
ル、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、1,4
−ベンゼンジメタノール、
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】
【0037】等を挙げることができる。また、必要に応
じて単官能または、3以上の多官能の水酸基含有化合物
あるいは、酸含有化合物が共重合されていても構わな
い。また、本発明のポリエステルには、分子内に水酸基
とカルボキシル基(あるいはそのエステル)を同時に有
する化合物が共重合されていても構わない。このような
化合物の例としては、以下が挙げられる。
【0038】
【化8】
【0039】本発明のポリエステルは、その主成分がエ
チレングリコールとテレフタル酸からなる共重合ポリエ
ステルが特に好ましい。このような共重合ポリエステル
中に導入する前記親水性構成成分の量は、構成成分自身
の親水性や生成するポリエステルの物理的性質(屈折
率、機械的強度、等)により種々変わりうるが好ましく
は、ポリエステルの全重量に対し1ないし50重量%、
特に好ましくは、2ないし40重量%である。また、エ
チレングリコール、テレフタル酸、及び前記親水性構成
成分以外の共重合可能な構成成分も、生成するポリエス
テルの親水性や屈折率、透明性、ガラス転移温度、融
点、耐折性等の物理的、機械的性質を勘案して任意に導
入することが可能であるが、その量は、ポリエステルの
全重量に対し、好ましくは0ないし50重量%、特に好
ましくは、0ないし40重量%である。
【0040】本発明のポリエステルの合成は、従来公知
のポリエステルの製造法に従って行うことができる。例
えば、酸成分をグリコール成分と直接エステル化する
か、または酸成分をジアルキルエステルとして用いる場
合はグリコール成分とのエステル交換反応を用いること
ができる。あるいは、酸成分を酸ハライドとしておき、
グリコールと反応させてもよい。この際、必要に応じて
エステル交換反応触媒あるいは重合反応触媒を用いた
り、耐熱安定剤を添加してもよい。以上述べた、ポリエ
ステル構成成分及び合成法については、例えば高分子実
験学第5巻「重縮合と重付加」(共立出版、1980
年)第103頁〜第136頁、「合成高分子V」(朝倉
書店、1971年)第187頁〜第286頁の記載を参
考に行うことができる。次に本発明に用いるポリエステ
ルの好ましい具体的化合物例を示すが本発明がこれに限
定されるものではない。 ポリエステル化合物例 ( )内の数字は各成分のモル比を表す。
【0041】P−1 TPA/AA/SSIA/EG
(88/5.3/6.7/100) P−2 TPA/AA/SSIA/EG(90/7.
2/2.8/100) P−3 TPA/AA/SSIA/EG(88/7.
2/4.8/100) P−4 TPA/SSIA/EG/DEG(95/5
/85/15) P−5 TPA/SSIA/EG/TEG(93/7
/80/20) P−6 TPA/AA/SPIA/EG(90/4/
6/100) P−7 TPA/PEG(4000)/EG(100
/0.5/99.5) P−8 TPA/IPA/SSIA/PEG(400
0)/EG(95/4/1/0.3/99.7) P−9 TPA/SSIA/SA/TEEG/EG
(95/3/2/5/95) P−10 TPA/SCPP/AA/EG(90/5/
5/100) P−11 TPA/AA/SSIA/EG/DEG(8
8/5/7/90/10) P−12 TPA/PISB/AA/EG(94/3/
3/100) P−13 TPA/PISB/EG/DEG(97/3
/95/5) P−14 TPA/EG/DMPS(100/95/
5) P−15 TPA/SSIA/SA/EG/BHPP
(90/2/8/95/5) 略称説明
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】上記の共重合比は、二塩基酸成分はいずれ
も仕込みモル比を表す。グリコール成分のうち、EG以
外の成分は全酸成分に対する仕込みモル百分率を表す。
EGは、通常のエステル交換法を用いた合成に従い、酸
成分に対して過剰に用いているが本具体例においては、
最終生成物における二塩基酸とグリコールの量が各々1
00となる様に計算して表記した。
【0045】これら支持体はポリマー種によって異なる
が、厚みは1mm程度のシートから20μm程度の薄膜
フィルムまで用途によって使い分けられるが、常用され
るのは50μm〜300μmの厚み範囲である。これら
支持体ポリマーの分子量は、1万以上のものが好まし
く、更に2万〜8万のものが好ましい。支持体はベース
色味のニュートラル化、ライトパイピング防止、ハレー
ション防止などの目的のために染料を含有してもよい。
【0046】これら支持体状に写真層(例えば、感光性
ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルター層、磁気記録
層、導電性層)を強固に接着させるために、薬品処理、
機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、
高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レー
ザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理などの表面活性化
処理をした後、直接写真乳剤を塗布して接着力を得ても
良いし、一旦これらの表面処理をした後、あるいは表面
処理無しで下塗り層を設け、この上に写真乳剤層を塗布
しても良い。セルロース誘導体に対しては、メチレンク
ロライド/ケトン/アルコール混合系有機溶媒に分散し
たゼラチン液を単層塗布し、下塗り層を付与する方法が
用いられる。ゼラチン硬化剤としては、前述の硬膜剤を
使用することができる。下塗り液には、必要に応じて各
種の添加剤を含有させることができる。例えば、界面活
性剤、帯電防止剤、アンチハレーション剤着色用染料、
顔料、塗布助剤、カブレ防止剤等である。本発明の下塗
り液を使用する場合には、レゾルシン、抱水クロラー
ル、クロロフェノール等の如きエッチング剤を下塗り液
中に含有させることもできる。
【0047】本発明に関わる下塗り液は、一般によく知
られた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイ
フコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワ
イヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特
許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使
用するエクストルージョンコート法等により塗布するこ
とができる。必要に応じて、米国特許第2,761,7
91号、3,508,947号、2,941,898
号、及び3,526,528号明細書、原崎勇次著「コ
ーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)
等に記載された方法により2層以上の層を同時に塗布す
ることができる。
【0048】また、本発明の感材はハロゲン化銀乳剤
層、磁気記録層、バック層、保護層、中間層、アンチハ
レーション層等で構成されているが、これらは主に親水
性コロイド層で用いられる。その場合の親水性コロイド
層のバインダーとしては、例えばゼラチン、コロイド状
アルブミン、ガゼイン等のタンパク質;カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ
ース化合物;寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘導体
などの糖誘導体:合成親水性コロイド、例えばポリビニ
ルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアク
リル酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘
導体及び部分加水分散物、デキストラン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリル酸エステル、ロジン等が挙げられる。
必要に応じてこれらのコロイドの2つ以上の混合物を使
用しても良い。この中でもっとも用いられるのはゼラチ
ン或いはその誘導体であるが、ここに言うゼラチンはい
わゆる石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン及び酵素処理
ゼラチンを指す。
【0049】本発明においては、またアニオン、ノニオ
ン、カチオン、ベタイン性含フッ素界面活性剤を併用す
ることができる。これらの含フッ素界面活性剤は特開昭
49−10722号、英国特許第1,330,356
号、特開昭53−84712号、同54−14224
号、同50−113221号、米国特許第4,335,
201号、同4,347,308号、英国特許第1,4
17,915号、特公昭52−26687号、同57−
26719号、同59−38573号、特開昭55−1
49938号、同54−48520号、同54−142
24号、同58−200235号、同57−14624
8号、同58−196544号、英国特許第1,43
9,402号等に記載されている。本発明で使用される
含フッ素界面活性剤の添加する層は、写真感光材料の少
なくとも1層であれば特に限定されず、例えば表面保護
層、乳剤層、中間層、下塗り層、バック層などを挙げる
ことができる。本発明で使用される含フッ素界面活性剤
の使用量は写真感光材料の1平方メートル当たり0.0
001g〜1gであれば良いが、より好ましくは0.0
005g〜0.5g、特に好ましいのは0.0005g
〜0.2gである。また、本発明のこれらの界面活性剤
は2種類以上混合しても良い。また、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,1,1−トリメチロー
ルプロパン等特開昭54−89626号に示されるよう
なポリオール化合物を本発明の保護層或いは他の層に添
加することができる。
【0050】本発明の写真構成層には、他の公知の界面
活性剤を単独または混合して添加しても良い。それらは
塗布助剤として用いられるものであるが、時としてその
他の目的、例えば乳化分散、増感その他の写真特性の改
良などのためにも適用される。また、本発明において
は、滑性化組成物、例えば米国特許第3,079,83
7号、同3,080,317号、同3,545,970
号、同3,284,537号及び特開昭52−1295
20号に示されるような変性シリコーン等を写真構成層
中に含むことができる。更に、高級脂肪酸エステルも有
効である。本発明の写真感光材料は写真構成層中に米国
特許第3,411,911号、同3,411,912
号、特公昭45−5331号等に記載のポリマーラテッ
クスを含むことができる。本発明の写真感光材料におけ
るハロゲン化銀乳剤層及びその他の親水性コロイド層
は、各種の有機または無機の硬化剤(単独または組み合
わせて)により予備硬化され得る。
【0051】特に本発明で好ましいハロゲン化銀カラー
写真感光材料の代表例として、カラーリバーサルフィル
ムとカラーネガフィルムを挙げることができる。以下、
一般用カラーネガフィルムを用いて説明する。本発明の
感光材料は、支持体上に青感色性層、緑感色性層、赤感
色性層のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が設けら
れていれば良く、ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性層の
層数及び層順に特に制限はない。典型的な例としては、
支持体上に、実質的に感色性は同じであるが、感光度の
異なる複数のハロゲン化銀乳剤層からなる感光性層を少
なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料であり、
該感光性層は青色光、緑色光、及び赤色光の何れかに感
色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配
列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感
色性層の順に設置される。しかし、目的に応じて、上記
設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感
光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。 上記、
ハロゲン化銀感光性層の間及び最上層、最下層には各層
の中間層などの非感光性層を設けても良い。
【0052】該中間層には、特開昭61−43748
号、同59−113438号、同59−113440
号、同61−20037号、同61−20038号明細
書に記載されているようなカプラー、DIR化合物など
が含まれていても良く、通常用いられるように混色防止
層を含んでいても良い。 各単位感光性層を構成する複
数のハロゲン化銀乳剤層は、西独特許第1,121,4
70号或いは英国特許第923,045号、特開昭57
−112751号、同62−200350号、同62−
206541号、同62−206543号、同56−2
5738号、同62−63936号、同59−2024
64号、特公昭55−34932号、同49−1549
5号明細書に記載されている。ハロゲン化銀粒子は、立
方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有する
もの、球状、板状のような変則的な結晶を有するもの、
双晶面などの結晶欠陥を有するもの、それらの複合形で
も良い。
【0053】ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm以下
の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でも良
い。本発明に使用できるハロゲン化銀乳剤は、例えばリ
サーチ・ディスクロージャー(RD)No.17643
(1978年12月)、22〜23頁、”I.乳剤製造
(Emulsion preparation and types)”、及び同No.
18716(1979年11月)、648頁、グラフキ
デ著「写真の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P. G
lafkides,Chmicet Phisique Photographique ,Paul Mon
tel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカ
ルプレス社刊(G.F.Duffin, Photographic Emulsion Ch
emistry (Focal Press, 1966))、ゼクマン等著「写真
乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zeli
kman et al., Making and Coating Photographic Emuld
ion, Focal Press, 1964)等に記載された方法を用いて
調整することができる。
【0054】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号及び英国特許第1,413,748号
等に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アスペク
ト比が約5以上であるような平板状粒子も本発明に使用
できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィック
・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff, Ph
otographic Science and Engineering)、第14巻24
8〜257頁(1970年);米国特許第4,434,
226号、同4,414,310号、同4,433,0
48号、同4,439,520号及び英国特許第2,1
12,157号等に記載の方法により簡単に調整するこ
とができる。
【0055】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン化組成からなるものでもよく、層状構
造をなしていても良い。また、エピタキシャル接合によ
って組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよ
く、また、例えばロダン銀、酸化鉛等のハロゲン化銀以
外の化合物と接合されていても良い。また、種々の結晶
形の粒子の混合物を用いても良い。ハロゲン化銀乳剤
は、通常、物理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったも
のを使用する。本発明の効率は、金化合物と含硫黄化合
物で増感した乳剤を使用したときに特に顕著に認められ
る。このような工程で使用される添加剤はリサーチ・デ
ィスクロージャーNo.17643及びNo.1871
6に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまとめ
た。
【0056】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。
【0057】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性
能の劣化を防止するために、米国特許第4,411,9
87号や同4,435,503号に記載されたホルムア
ルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に
添加することが好ましい。本発明には種々のカラーカプ
ラーを使用することができ、その具体例は前出のリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643、VI
I−C〜Gに記載された特許に記載されている。
【0058】イエローカプラーとしては、例えば米国特
許第3,933,501号、同4,022,620号、
同4,326,024号、同4,401,752号、
4,248,961号、特公昭58−10739号、英
国特許第1,425,020号、同1,476,760
号、米国特許第3,973,968号、同4,314,
023号、同4,511,649号、欧州特許第24
9,473A号等に記載のものが好ましい。
【0059】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾールアゾール系の化合物が好ましく、米国
特許第4,310,619号、同4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同3,725,067号、リサーチ・デ
ィスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24230(1984年6月)、特開
昭60−43659号、同61−72238号、同60
−35730号、同55−118034号、同60−1
85951号、米国特許第4,500,630号、同
4,540,654号、同4,556,630号、WO
(PCT)88/04795号等に記載のものが特に好
ましい。
【0060】シアンカプラーとしては、フェノール系及
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同4,146,396号、同4,22
8,233号、同4,296,200号、同2,36
9,929号、同2,801,171号、同2,77
2,162号、同2,895,826号、同3,77
2,002号、同3,758,308号、同4,33
4,001号、同4,327,173号、西独特許公開
第3,329,729号、欧州特許第121,365A
号、同249,453A号、米国特許第3,446,6
22号、同4,333,999号、同4,753,87
1号、同4,451,559号、同4,427,767
号、同4,690,889号、同4,254,212
号、同4,296,199号、特開昭61−42658
号などに記載のものが好ましい。
【0061】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o.17643のVII−G項、米国特許第4,163,
670号、特公昭57−39413号、米国特許第4,
004,929号、同4,138,258号、英国特許
第1,146,368号に記載のものが好ましい。発色
色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、米国特
許第4,366,237号、英国特許第2,125,5
70号、欧州特許第96,570号、西独特許(公開)
第3,234,533号に記載のものが好ましい。ポリ
マー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特許第
3,451,820号、同4,080,211号、同
4,367,282号、同4,409,320号、同
4,576,910号、英国特許2,102,173号
などに記載されている。カップリングに伴って写真に有
用な残基を放出するカプラーもまた本発明で好ましく使
用できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前
述のRD17643、VII−F項に記載された特許、特
開昭57−151944号、同57−154234号、
同60−184248号、同63−37346号、米国
特許第4,248,962号に記載されたものが好まし
い。
【0062】現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同2,131,188号、特開昭59−
157638号、同59−170840号に記載のもの
が好ましい。その他、本発明の感光材料に用いることの
できるカプラーとしては、米国特許第4,130,42
7号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,
472号、同4,338,393号、同4,310,6
18号などに記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号などに記載のD
IRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放
出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もし
くは、DIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特
許第173,302A号に記載の離脱後復色する色素を
放出するカプラー、R.D.No.11449、同24
241、特開昭61−201247号などに記載の漂白
促進剤放出カプラー、米国特許第4,553,477号
等に記載のリガンド放出するカプラー、特開昭63−7
5747号に記載のロイコ色素を放出するカプラーなど
が挙げられる。
【0063】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号等に記載されている。水中油滴分散法に用いら
れる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の具
体例としては、フタル酸エステル類、リン酸またはホス
ホン酸のエステル類、安息香酸エステル類、アミド類、
アルコール類またはフェノール類、脂肪族カルボン酸エ
ステル類、アニリン誘導体、炭化水素類等が挙げられ
る。また、補助溶剤としては、沸点が30℃以上、好ま
しくは50℃以上約160℃以下の有機溶剤などが使用
でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピ
オン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、
2−エトキシエチルアセテート、ジエチルホルムアルデ
ヒド等が挙げられる。ラテックス分散法の工程、効果お
よび願信用のラテックスの具体例は、米国特許第4,1
99,363号、西独特許願(OLS)第2,541,
274号及び同2,541,230号などに記載されて
いる。
【0064】本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には
処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵し
ても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の各種プレ
カーサーを用いるのが好ましい。例えば、米国特許第
3,342,597号のインドアニリン系化合物、同
3,342,597号、リサーチ・ディスクロージャー
14,850号及び同15,159号記載のシッフ塩基
型化合物、同13,924号に記載されている。
【0065】以下に本発明の蒸留水膨潤率の測定方法に
ついて詳細に記述する。蒸留水膨潤率は、当該技術分野
において公知の手法に従って測定することができる。例
えばエー・グリーン(A.Green)らによりフォト
グラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Photogr.Sci.Eng.)、19巻、2号、124〜129
頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用するこ
とにより測定できる。熱膨張による測定誤差を少なくす
るため測定部の端子部分がセラミック製に改良した物を
用いる。膜厚は、上記の処理液組成で全工程処理し乾燥
した感光材料を、2日間25℃相対湿度55%で調湿し
た後測定した乳剤層の膜厚を意味する。この感光材料を
25℃の蒸留水に3分間浸漬させる。膨潤率とは、25
℃での乳剤層の最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚
−膜厚)/膜厚に従って計算できる。蒸留水膨潤率(2
5°C)は、1.40以下が好ましく、更に好ましくは
1.30以下である。
【0066】本発明は、耐ブロッキングのためにマット
剤を含有させても良い。この時、使用されるマット剤と
してはその組成において特に限定されず、無機物でも有
機物でもよく2種類以上の混合物でもよい。用いられる
粒子は、現像処理後も感材中に残存する粒子であり、処
理液に溶けないことを特徴とする。
【0067】マット剤の無機化合物、有機化合物は、例
えば、硫酸バリウム、マンガンコロイド、二酸化チタ
ン、硫酸ストロンチウムバリウム、二酸化ケイ素、など
の無機物の微粉末があるが、さらに例えば湿式法やケイ
酸のゲル化より得られる合成シリカ等の二酸化ケイ素や
チタンスラッグと硫酸により生成する二酸化チタン(ル
チル型やアナタース型)等が挙げられる。また、粒径の
比較的大きい、例えば20μm以上の無機物から粉砕し
た後、分級(振動濾過、風力分級など)することによっ
ても得られる。又、ポリテトラフルオロエチレン、セル
ロースアセテート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリ
レート、ポリプロピレンメタクリレート、ポリメチルア
クリレート、ポリエチレンカーボネート、澱粉等の有機
高分子化合物の粉砕分級物もあげられる。あるいは又懸
濁重合法で合成した高分子化合物、スプレードライ法あ
るいは分散法等により球型にした高分子化合物、または
無機化合物を用いることができる。また重合しうる各種
の単量体化合物の1種又は2種以上の重合体である高分
子化合物を種々の手段によって粒子としたものであって
もよい。これらのモノマー化合物のうち、アクリル酸エ
ステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル
類、スチレン類、オレフィン類が好ましく用いられる。
また、本発明には特開昭62−14647号、同62−
17744号、同62−17743号に記載されている
ようなフッ素原子あるいはシリコーン原子を有する粒子
を用いてもよい。これらのマット剤は、好ましくは1〜
3.5μmの平均粒径を有するものであり、4μm以上
の含有量は5%以下が好ましい。更に好ましくは平均粒
径1.5〜2.8μmでかつ3.5μm以上の含有量が
5%以下のマット剤が好ましい。現像処理後残存するマ
ット剤が多いほど、現像処理後の感光材料のカートリッ
ジのブロッキング性は良化するが、ヘイズ上昇と粒状性
やシャープネス等の写真性悪化につながる。しかし、本
発明のアルミによる処理硬膜を併用すると、マット剤が
少なくても耐ブロッキング性は良好である。更にまた、
現像処理工程で溶解するマット剤を含有しても良く、そ
れらの基として極性基(例えばCOOM、SO3 M、O
SO3 M、PO3 2 、OP3 OM 2 、ただしMはH、
アルカリ金属、アンモニアである)を挙げることができ
る。
【0068】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例 1 (磁気材料の作成)一辺が0.25μmの立方体である
Co含有マグネタイト(保磁力850 Oe,飽和磁化
65emu/g)10gを水200cc中でジー2−
エチルヘキシルスルホサクシナート ソジウム塩 0.
2gを用いて、ホモジナイザーで1000rpm,2時
間よく分散後、ジビニルベンゼン/スチレン(モル比1
0:90)を加えて、更に2000rpm,10分間攪
拌した。この分散液を80°Cに加熱後、過硫酸カリウ
ムと亜硫酸水素ナトリウムをそれぞれ0.1gづつ同時
に加えて、ジビニルベンゼン/スチレンを共重合させ
た。80°C,1000rpmで2時間攪拌した後、さ
らに90°C、1000rpmで2時間攪拌した。この
液を室温に冷却後、メタノール1リットル中に注加し沈
澱した微粒子をろ過後、メタノールで良く洗浄した。
【0069】(磁気記録層の作成)このようにして得た
ジビニルベンゼン/スチレンを被覆したCo含有マグネ
タイト磁気材料2.5gに、塩化ビニル/酢酸ビニル
(モル比1:1)共重合体25g及び酢酸ブチル150
gを加え、Co含有マグネタイト磁気粒子の塗布量が
0.1g/m2 となるようにセルローストリアセテート
(厚さ113μm)上に塗布した。塗布直後にソレノイ
ドで3000ガウスの磁場をかけて、磁場配向させた。
【0070】このようにして得られたフィルム試料の塗
布層の上に下記の塗布層を付与した。 1−1)写真フィルムバック第一層の付与 ・二酢酸セルロース 0.10g/m2 ・エチレングリコール 0.08 〃 ・SnO2 /Sb2 3 /SiO2 (モル比90/10/1、 平均粒径0.12μm) 0.1g/m2
【0071】
【化11】
【0072】 0.04g/m2 1−2)写真フィルムバック第二層の付与 ・ジアセチルセルロース 0.2g/m2 ・コロイダルシリカ(エアロジル) 0.02 〃 ・C1531COOC4081 0.02 〃 ・C2143COO(CH2 CH2 O) 3 −COC9 19 0.01 〃 ・C2143OOC(CH2)18−COOC1837 0.01 〃 ・ポリ(二フッ化ビニリデン/四フッ化ビニリデン) (モル比9:1) 0.01 〃 ・ポリ(メチルメタクリレート/ジビニルベンゼン) (モル比9:1・平均粒径1.0μm) 0.03 〃 ・シリカ(平均粒径1.0μm) 0.005 〃
【0073】 1−3)感光材料の調整前記で得られたバック層の反対
側にコロナ放電処理した後、下記の組成の各層を重層塗
布し、カラーラガ写真フィルムを作成した。 (感光層組成)特開平2−93641号実施例1に記載
の感材と全く同様にして感材を作成した。すなわち、第
1層としてハレーション防止層、第2層として中間層、
第3層〜第13層は感光性層、そして第14層〜第15
層は保護層の構成である。比較例として、実施例1と同
じ硬膜剤化合物12を第15層(第2保護層)に全ゼラ
チン量の3.75重量%になるように添加した物を作成
した。
【0074】
【化12】
【0075】1−4)サンプルの加工 試料を35mm巾の24枚撮りのフィルムに裁断加工した。こ
れらの試料の現像は以下の様に行った。 カラー現像 3分15秒 漂白 6分30秒 水洗 2分10秒 定着 4分20秒 アルミ硬膜 1分00秒 水洗 3分15秒 安定 1分05秒 アルミ硬膜液 硫酸アルミニウム(27%) X g 酒石酸 5.0 g 水 750.0 g 酢酸 (90%) 20.0 g 硫酸アンモニウム 130.0 g 硫酸ナトリウム(SS) 15.0 g 水を加えて 1.0 lアンモニア (29%) PH 4.2 硫酸アルミニウム(27%) は、実施例1に示す添加量とし
た。他の処理液組成及び処理時間は前述と同じである。
【0076】次に、これらの試料の評価について記す。 1)耐ブロッキング性 現像処理済の試料を25℃相対湿度85%で3時間調湿
した後、カートリッジ本体に収納した状態で40℃、1
日の熱処理を行い、乳剤側とバック層のブロッキング性
を評価した。ブロッキングのレベルを○,△,×の3段
階で評価した。 ブロッキングレベル:○ (接着しない) :△ (0−49%接着する) :× (50%以上接着する) ○以外は許容できない。実施例1において作成した試料
について上記評価を行った結果を表1に記した。表1か
ら判るように、処理硬膜を行った水膨潤率1.40以下
の物は、耐ブロッキング性が良好である事が判る。
【0077】
【表1】
【0078】実施例 2 実施例1中の磁気粒子のCo含有マグネタイトを六角板
状バリウムフェライト(磁性体粒子の厚さ0.15μ
m,長さ0.4μで保磁力850Oe、磁化80emu/
g)に変える以外は実施例1と全く同様にして、ジビニ
ルベンゼン/スチレンを被覆した磁性材料を作成した。
得られた有機化合物を表面に被覆したバリウムフェライ
ト1gをトリアセチルセルロース25g及び塩化メチレ
ン150gに加え、ボールミルで分散した。この塗布液
をポリエチレンテレフタレート(厚さ100μm)に塗
布し膜厚2μmのフィルムを得た。感光材料の調整は、
実施例1と同様にし、比較例として硬膜剤化合物12を
第15層(第2保護層)に全ゼラチン量の3.5、5.
0重量%になるように添加したを作成した。また、第1
5層の保護層に添加されたマット剤の平均粒子サイズと
添加量を表2に示す。アルミ硬膜液中の硫酸アルミニウ
ム(27%) の添加量を表2に示す。アルミ処理硬膜時間は
1分である。他の処理液組成及び処理時間は実施例1と
全く同じである。
【0079】1)ヘイズ度 試料を未露光にて現像処理し、乾燥後の試料を測定し
た。測定機器は、日本電色工業の濁度計を用いた。 ヘイズ度=(散乱光/ 全透過光)×100 (%) ヘイズ度が小さいほど透明性がよい。 2)光学的濃度(Xライト濃度)の測定 Xライト濃度計310TRでステ−タスAモ−ドで、
B、G、R各フィルタ−を通した光学濃度(透過濃度)
が最大となるような露光条件で露光した。この時のRフ
ィルタ−を通したNO1−1(比較例)濃度との差(低
下分)を表2に示す。表2から判るように、アルミで処
理硬膜された写真フィルムの感光性層の水膨潤率が、温
度25°Cで1.4以下である本発明のハロゲン化銀写
真感光材料は、耐ブロッキング性が良好でかつヘイズ度
や最高濃度等の写真性にも影響を与えない事が判る。一
方、硬膜剤化合物12を増量した物は水膨潤率は低下す
るが、耐ブロッキング性の改良は見られず、また最高濃
度を低下させる欠点がある。
【0080】
【表2】
【0081】実施例 3 感材を特開平2−854号、実施例1試料101記載の
反転カラー乳剤層を塗する以外は実施例1と全く同じで
ある。なお乳剤層の層構成は、第1層がハレーション防
止層、第2層が中間層、第3層〜第5層が赤感乳剤層、
第7層〜第9層は緑感乳剤層、第11層〜第13層は青
感乳剤層、第14層〜第15層は保護層、又第6、10
層は中間層である。アルミ処理硬膜工程は定着工程の後
に設けた。アルミ硬膜液中の硫酸アルミニウム(27%) の
添加量及び処理時間を、表3に示す。他の処理液組成及
び処理時間はカラー反転処理のCR−56処理と同じで
ある。表3から判るように、アルミで処理硬膜された写
真フィルムの感光性層の水膨潤率が、温度25°Cで
1.4以下である本発明のハロゲン化銀写真感光材料
は、耐ブロッキング性が良好でかつヘイズに影響を与え
ない事が判る。
【0082】
【表3】
【0083】
【発明の効果】現像処理後カートリッジに収納してもブ
ロッキングを起こさず、写真特性に優れた磁気記録層を
有するハロゲン化銀写真感光材料を提供を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る写真フィルムパトローネの斜視図
である。
【図2】図1中の写真フィルムの先端部分の状態を示す
平面図を示す。
【図3】図1のパトローネの断面図を示す。
【図4】図1のパトローネの一部破断図を示す。
【図5】写真フィルムバック層の磁気記録トラック層の
平面図を示す。
【符号の説明】
1 写真フィルムパトローネ 2 スプール 3 写真フィルム 4 パトローネ本体 5 フィルム引き出し口 7 パーフォレーション 8 隆起部 9 突状部 10 孔 11 切り欠き 12 フィルム引き出し通路 13 段部 14 乳剤構成層 15 支持体 16 透明磁性体層 17 帯電防止層+耐傷性層+潤滑層 18 1コマ分 19 パーフォレーション

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の側に、ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有し、現像処理後カートリッジに保存す
    るハロゲン化銀写真感光材料において、カートリッジに
    収納時の写真フィルムの感光性層が、処理硬膜されてい
    るハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 該写真感光材料に透明な磁気記録層を少
    なくとも1層有し、該磁気記録層に使用される磁性体
    が、強磁性γ−酸化鉄微粉末、Co含有の強磁性γ−酸化
    鉄微粉末、強磁性マグネタイト微粉末、Co含有の強磁性
    マグネタイト微粉末、強磁性二酸化クロム微粉末、強磁
    性合金粉末、バリウムフェライト粉末である請求項1に
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 カートリッジ本体内に回転自由に設けら
    れたスプールをフィルム給送方向に回転させる事によ
    り、スプールに巻き付けられたハロゲン化銀感光材料先
    端をパトローネ本体のフィルム引き出し口から外部に送
    り出すカートリッジシステムを有し、かつ磁気記録層が
    少なくとも一層片面に全面またはストライプ状に有する
    ハロゲン化銀感光材料において、該ハロゲン化銀感光材
    料が請求項1〜2記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 該写真感光材料の支持体がトリアセチル
    セルロース、ポリエチレンテレフタレート及びその誘導
    体である請求項1〜3に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  5. 【請求項5】 該磁気記録層を構成するバインダーがト
    リアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、ゼラチ
    ンである請求項2〜4に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  6. 【請求項6】 該磁気記録層が該ハロゲン化銀感光材料
    の支持体と共流延によって作成された請求項2〜5記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】 該ハロゲン化銀写真感光材料において、
    現像処理後カートリッジに収納時の写真フィルムの感光
    性層が、アルミで処理硬膜されている請求項1〜6記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  8. 【請求項8】 該ハロゲン化銀写真感光材料が、ハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料でありアルミで処理硬膜され
    ている乳剤層の水膨潤率(25°C)が1.4以下であ
    る請求項1〜7記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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