JP3458206B2 - 写真用支持体 - Google Patents

写真用支持体

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JP3458206B2
JP3458206B2 JP13207796A JP13207796A JP3458206B2 JP 3458206 B2 JP3458206 B2 JP 3458206B2 JP 13207796 A JP13207796 A JP 13207796A JP 13207796 A JP13207796 A JP 13207796A JP 3458206 B2 JP3458206 B2 JP 3458206B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの小型化や
磁気情報の入出力機能の付与を可能とする写真用支持体
に関し、特にバック層との接着力が改良されたポリエス
テルフィルムからなる写真用支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真感光材料への要求は多様化し
ており、特にカメラの小型化や磁気情報の入出力機能の
付与に対する要求がある。
【0003】カメラの小型化には、写真感光材料の薄膜
化が効果的であるが、従来から使われてきたトリアセチ
ルセルロースフィルム(以下TACフィルム)は、機械
的強度が小さいため薄膜化ができず、支持体としては用
いることができなかった。これに代わる新たな支持体用
のポリマーフィルムとして、機械的強度が大きいポリエ
チレンナフタレンジカルボキシレートフィルム(以下P
ENフィルム)が提案されている(公開技報94−60
23)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、PENフィ
ルムはもともと耐薬品性や耐溶剤性に優れていることに
加え、磁気記録の入出力の際に磁気ヘッドに接触しなが
ら搬送されるという従来の写真感光材料にはなかった厳
しい要求性能に対して、バック層とPENフィルムの接
着力が必ずしも十分ではなく、磁気情報の入出力の際に
磁気ヘッドとバック層が強く接触した場合などに、バッ
ク層がPENフィルムから剥がれてしまうという問題が
あった。
【0005】従って本発明の目的は、バック層との接着
力が改良されたポリエステルフィルムからなる写真用支
持体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成される。
【0007】1.バック層を有するポリエステルフィル
ムからなる写真用支持体であって、該バック層を有する
側の該ポリエステルフィルムの表面から5μmまでの表
層部分の結晶化度とそれ以外の残りの部分の結晶化度が
0.1〜0.2%異なるポリエステルフィルムであるこ
とを特徴とする写真用支持体。
【0008】2.前記ポリエステルフィルムの表面から
5μmより内部の結晶化度と表面から5μmまでの表層
部分の結晶化度との差が0.1%以上、かつ該表面から
5μmより内部の結晶化度が35.0%以上であること
を特徴とする前記1に記載の写真用支持体。
【0009】3.前記ポリエステルフィルムがTg−3
0℃以上Tg以下で熱処理されていることを特徴とする
前記1または2に記載の写真用支持体(但しTgはポリ
エステルフィルムのガラス転移温度である)。
【0010】4.前記ポリエステルフィルムがポリエチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分
とすることを特徴とする前記1、2または3に記載の写
真用支持体。
【0011】
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明のポリエステルフィルムを構成する
ポリエステルは、特に限定されるものではないが、ジカ
ルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフ
ィルム形成性を有するポリエステルであることが好まし
い。
【0014】主要な構成成分のジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニル
ケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸な
どを挙げることができる。また、ジオール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、テト
ラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
フェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイド
ロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙げることが
できる。これらを主要な構成成分とするポリエステルの
中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸及び/または
2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分とし
て、エチレングリコール及び/または1,4−シクロヘ
キサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステ
ルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレートま
たはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタ
ル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリ
コールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポ
リエステルの二種以上の混合物を主要な構成成分とする
ポリエステルが好ましい。特にポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレートを主成分とするポリエス
テルを用いることにより、透明性、機械的強度、寸法安
定性などに高度に優れたフィルムを得ることができる。
【0015】本発明のポリエステルフィルムを構成する
ポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲であれ
ば、さらに他の共重合成分が共重合されていても良い
し、他のポリエステルが混合されていても良い。これら
の例としては、先に挙げたジカルボン酸成分やジオール
成分、またはそれらから成るポリエステルを挙げること
ができる。
【0016】本発明のポリエステルフィルムを構成する
ポリエステルには、フィルムのデラミネーションを起こ
し難くするため、スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸またはそのエステル形成性誘導体、ポリオキシア
ルキレン基を有するジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体、ポリオキシアルキレン基を有するジオール
などを共重合してもよい。中でもポリエステルの重合反
応性やフィルムの透明性の点で、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、4
−ナトリウムスルホフタル酸、4−ナトリウムスルホ−
2,6−ナフタレンジカルボン酸およびこれらのナトリ
ウムを他の金属、(例えばカリウム、リチウムなど)や
アンモニウム塩、ホスホニウム塩などで置換した化合物
またはそのエステル形成性誘導体などが好ましい。この
目的で共重合される割合としては、ポリエステルを構成
する二官能性ジカルボン酸を基準として、0.1〜10
モル%が好ましい。
【0017】また、フィルムの耐熱性を向上する目的で
は、ビスフェノール系化合物、ナフタレン環またはシク
ロヘキサン環を有する化合物を共重合することができ
る。これらの共重合割合としては、ポリエステルを構成
する二官能性ジカルボン酸を基準として、1〜20モル
%が好ましい。
【0018】本発明のポリエステルフィルムに用いられ
るポリエステルには、ライトパイピング現象を防止する
目的で、染料を含有させることが好ましい。このような
目的で配合される染料としては、その種類に特に限定が
あるわけではないが、フィルムの製造上、耐熱性に優れ
ていることが必要であり、アンスラキノン系やペリノン
系の染料が挙げられる。また、色調としては、一般の写
真感光材料に見られるようにグレー染色が好ましい。こ
れらの染料としては、Bayer社製のMACROLE
Xシリーズ、住友化学株式会社製のSUMIPLAST
シリーズ、三菱化成株式会社製のDiaresinシリ
ーズなどの中から一種単独で、もしくは二種以上の染料
を必要な色調となるように混合して用いることができ
る。この際、フィルムの分光透過率を400〜700n
mの波長範囲で50%以上85%以下とするように染料
を用いることが、ライトパイピング現象を防止し、かつ
良好な写真プリントを得る上で好ましい。
【0019】本発明のポリエステルフィルムには、必要
に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与手
段としては、特に限定はないが、ポリエステルに不活性
無機粒子を添加する外部粒子添加方法、ポリエステルの
合成時に添加する触媒を析出させる内部粒子析出方法、
あるいは界面活性剤などをフィルム表面に塗布する方法
などが一般的である。これらの中でも、析出する粒子を
比較的小さくコントロールできる内部粒子析出方法が、
フィルムの透明性を損なうことなく易滑性を付与できる
ので好ましい。内部粒子の生成方法は例えばポリエステ
ルの重縮合過程でグリコールに可溶性のカルシウム化合
物、マンガン化合物、マグネシウム化合物、リチウム化
合物などの少なくとも一種と、リン酸塩、亜リン酸、ホ
スホン酸およびこれらのエステル類などのリンの酸やエ
ステル化合物を添加することによって生成される。
【0020】本発明のポリエステルフィルムは異種のポ
リエステルからなる多層構成であっても良い。例えば、
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
を主構成成分とするポリエステルからなる層をA層、他
のポリエステルからなる層をB層あるいはC層とした場
合、A層とB層とからなる二層構成でも良いし、A層/
B層/A層、A層/B層/C層、B層/A層/B層また
はB層/A層/C層などの三層構成でも良い。さらに四
層以上の構成であってもかまわない。A層の厚みは、ポ
リエステルフィルムの全体の厚みに対し、30%以上の
厚みであることが好ましく、さらに50%以上の厚みで
あることが好ましい。B層あるいはC層を構成するポリ
エステルとして、透明性、機械的強度、寸法安定性など
の優れたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレンジカルボキシレートあるいは他のホモポリエス
テル、あるいは他の共重合ポリエステルを用いること
で、A層単独では得られない、その他のポリマーの特性
を付与することができる。さらに、本発明の二軸延伸ポ
リエステルフィルムが多層構成を有する場合は、上記の
ライトパイピング防止、易滑性などの機能付与、または
紫外線吸収剤などの上記以外の各種添加剤は、表面層の
みに添加すればよいので、フィルムの透明性を高く維持
できる。
【0021】本発明のポリエステルフィルムの原料のポ
リエステルの合成方法は、特に限定があるわけではな
く、従来公知のポリエステルの製造方法に従って製造で
きる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接
エステル化反応させる直接エステル化法、初めにジカル
ボン酸成分としてジアルキルエステルを用いて、これと
ジオール成分とでエステル交換反応させ、これを減圧下
で加熱して余剰のジオール成分を除去することにより重
合させるエステル交換法を用いることができる。この
際、必要に応じてエステル交換触媒あるいは重合反応触
媒を用い、あるいは耐熱安定剤を添加することができ
る。また、合成時の各過程で着色防止剤、酸化防止剤、
結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫
外線吸収剤、粘度調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止
剤、pH調整剤、染料、顔料などを添加させてもよい。
【0022】本発明のポリエステルフィルムは、下記の
方法で求めたフィルムの巻ぐせカールが110m-1以下
であることが好ましい。フィルムの巻ぐせカールがあま
り大きいと、写真感光材料の現像処理工程で、プレスプ
ライス工程の搬送性や仕分け作業時の作業性が劣る。ま
た、巻ぐせカールは適度にある方が、フィルムカートリ
ッジからフィルム先端部を出させるのが容易となり、い
わゆるベロ出し性に優れるので好ましい。従って、フィ
ルムの巻ぐせカールのより好ましい範囲は5〜90m-1
である。
【0023】〈巻ぐせカール〉幅35mm、長さ120
0mmの寸法の写真感光材料を、23℃、55%RHの
条件下で1日調湿した後、その写真感光層側を内側にし
て直径7mmの巻き芯に巻き付け戻らないように固定す
る。次いで、このフィルムをポリエチレン製のパトロー
ネケースに入れ、50℃、20%RHの条件下で4時間
加熱処理し、さらに23℃、55%RHの条件下で1時
間放冷する。その後フィルムを巻き芯から解放し、フィ
ルムの巻きの外側の端を上にしてクリップでつまみ、ぶ
らさげる。この状態でさらに、23℃、55%RHの条
件下で1時間放置する。こうした後、フィルムの下端の
巻ぐせカールの程度を曲率半径の逆数で求める。単位は
-1である。
【0024】本発明のポリエステルフィルムには、幅方
向のカール(いわゆるアンチカール)を付与すること
が、写真印画紙への焼付け工程で、すり傷の発生やピン
トのぼけなどの問題がない写真感光材料を得る上で好ま
しい。なお、フィルムのカールの凸側に写真感光層を設
け、かつその面を内側にして巻いた場合にその効果が発
揮される。
【0025】この様な目的でフィルムに付与するカール
の程度は、設ける写真感光層の厚み、弾性率、吸湿膨張
係数などにより変化するので一概に決められないが、写
真感光材料としたときに写真感光層側が凸にならない範
囲でできるだけフラットになるように付与すればよく、
通常、23℃、20%RHの条件下で5m-1〜50m-1
である。なお、カールの程度は、以下の様にして求めた
値である。
【0026】〈幅方向のカール度〉フィルムから幅35
mm、長さ2mmの寸法に切出した試験片を、23℃、
20%RHの条件下で1日調湿した後、サンプルの幅方
向のカールの曲率半径をメートルで求め、その逆数で幅
方向のカール度を表す。単位はm-1である。
【0027】フィルムに幅方向のカールを付与する方法
は、特に限定があるわけではなく、例えば、吸湿膨張係
数の異なる層を積層する方法、共重合成分や主構成成分
の異なるポリエステルを積層する方法、固有粘度の異な
る同種または異種のポリエステルを積層する方法、さら
に三層構成とし、両外層の厚みを変化させる方法、表裏
の延伸条件や熱固定条件を変化させフィルムの厚み方向
で分子配向や結晶化度の分布を持たせる方法などが挙げ
られる。また、レゾルシンなどで薬液処理する方法など
も挙げられる。
【0028】また、本発明のポリエステルフィルムは、
ヘーズが3%以下であることが好ましい。さらに好まし
くは1%以下0.1%以上である。ヘーズが3%より大
きいとフィルムを写真感光材料用支持体として用いた場
合、写真用印画紙に焼付けた画像がぼけてしまい不鮮明
になる。ヘーズがあまり小さすぎるとフィルムの取扱い
性が著しく悪くなる。上記ヘーズは、ASTM−D10
03−52に従って測定したものである。
【0029】本発明のポリエステルフィルムのTgは、
60℃以上が好ましく、さらに70℃以上が好ましい。
Tgは示差走査熱量計で測定するところのベースライン
が偏奇し始める温度と、新たにベースラインに戻る温度
との平均値として求められる。写真フィルムの現像処理
機の乾燥工程では50℃〜60℃の熱風で乾燥が行われ
ており、Tgがこの値以上であると、フィルム変形を防
止できる。
【0030】本発明のポリエステルフィルムの厚みは、
20μm以上125μm以下が好ましく、更に40μm
以上90μm以下であることが好ましい。この範囲より
薄いと、必要な強度が得られない場合があり、厚いと従
来の写真用支持体に対しての優位性がなくなってしま
う。
【0031】次に、本発明のポリエステルフィルムの製
膜方法について説明する。
【0032】本発明の溶融キャスティング方法は、特に
限定はなく、従来公知の方法で実施できる。つまり、原
料のポリエステルをペレット状に成型し、熱風乾燥また
は真空乾燥した後、溶融押出し、Tダイよりシート状に
押出して、静電印加法などにより冷却ドラムに密着さ
せ、冷却固化させ、未延伸シートを得る方法である。
【0033】ポリエステルを積層する場合も、従来公知
の方法でよい。例えば、複数の押出機およびフィードブ
ロック式ダイあるいはマルチマニフォールド式ダイによ
る共押出法、積層体を構成する単層フィルムまたは積層
フィルム上に積層体を構成するその他の樹脂を押出機か
ら溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化させる押出ラミ
ネート法、積層体を構成する単層フィルムまたは積層フ
ィルムを必要に応じてアンカー剤や接着剤を介して積層
するドライラミネート法などが挙げられる。中でも、製
造工程が少なくてすみ、各層間の接着性が良好な共押出
法が好ましい。
【0034】本発明の二軸延伸をする方法は、従来公知
の方法で行うことができる。例えば、得られた未延伸シ
ートを複数のロール群および/または赤外線ヒーターな
どの加熱装置を介してポリエステルのガラス転移温度
(Tg)からTg+100℃の範囲内に加熱し、一段ま
たは多段縦延伸する。延伸倍率は、通常2.5倍〜6倍
の範囲で、続く横延伸が可能な範囲とする必要がある。
シートが多層構成の場合の延伸温度の設定は各構成層の
ポリエステルのTgのなかで最も高いTgを基準にする
ことが好ましい。
【0035】この様にして得られた縦方向に一軸延伸さ
れたポリエステルフィルムを、Tg〜Tm−20℃の温
度範囲内で、横延伸し、次いで熱固定する。横延伸倍率
は通常3〜6倍であり、また、縦、横延伸倍率の比は、
得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、好ましい特
性を有するように適宜調整する。
【0036】この時、2つ以上に分割された延伸領域で
温度差を1〜50℃の範囲で順次昇温しながら横延伸す
ると幅方向の物性の分布が低減でき好ましい。さらに横
延伸後、フィルムを、その最終横延伸温度以下でTg−
40℃以上の範囲に0.01〜5分間保持すると幅方向
の物性の分布がさらに低減でき好ましい。熱固定は、そ
の最終横延伸温度より高温で、Tm−20℃以下の温度
範囲内で通常0.5〜300秒間熱固定する。この際、
2つ以上に分割された領域で温度差を1〜100℃の範
囲で順次昇温しながら熱固定することが好ましい。熱固
定されたフィルムは通常Tg以下まで冷却され、フィル
ム両端のクリップ把持部分をカットしロール状に巻き取
られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上の温度
範囲内で、幅方向及び/または長手方向に0.1〜10
%弛緩処理することが好ましい。また、冷却は、最終熱
固定温度から室温までを毎秒1℃以上100℃以下の冷
却速度で徐冷することが寸法安定性の点で好ましい。特
に、Tg+50℃からTgまでを、毎秒1℃以上100
℃以下の冷却速度で徐冷することが好ましい。冷却、弛
緩処理する手段は特に限定はなく、従来公知の手段で行
えるが、特に複数の温度領域で順次冷却しながら、これ
らの処理を行うことが、フィルムの寸法安定性向上の点
で好ましい。なお、冷却速度は、最終熱固定温度を
1、フィルムが最終熱固定温度からTgに達するまで
の時間をtとしたとき、(T1−Tg)/tで求めた値
である。これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件のより
最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルにより
異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定
し、好ましい特性を有するように適宜調整することによ
り決定すればよい。
【0037】また、上記フィルム製造に際し、ポリエス
テルフィルムの強度を向上させる目的で、多段縦延伸、
再縦延伸、再縦横延伸、横・縦延伸など公知の延伸フィ
ルムに用いられる延伸を行ってもよい。縦延伸と横延伸
の順序を逆にしてもよい。
【0038】本発明では、このようにして得られたポリ
エステルフィルムのバック層を有する側の該ポリエステ
ルフィルムの表層部分の結晶化度と該ポリエステルフィ
ルムの内部の結晶化度が0.1%以上、好ましくは0.
1〜0.2%異なることによって、本発明の効果を奏す
るものである。
【0039】本発明においてポリエステルフィルムの表
層部分とは、表面から、ポリエステルフィルムの厚さの
10%に相当する深さまでの領域を示し、ポリエステル
フィルムの内部とは、該表層部分よりも深い領域を示
す。
【0040】また本発明においては、バック層を有する
側の上記ポリエステルフィルムの表層部分の結晶化度
(X)を30.0%以上、42.5%以下にすることに
特徴がある。フィルム表層部分の結晶化度をこの範囲と
することで、後述するバック層との接着性が良好となる
のである。結晶化度は、下記式で定義される。単位は%
である。フィルム表層部分の密度は、フィルムをミクロ
トームにより厚さ5μmの断片に切り取り密度勾配管法
により求めた値である。
【0041】 X=100×(ρ−ρa)/(ρc−ρa) ρ :フィルムサンプルの密度(g/cm3) ρa:非晶密度,PENの場合1.325(g/cm3) ρc:結晶密度,PENの場合1.407(g/cm3) 本発明のポリエステルフィルムの表層部分の結晶化度を
調整する方法は、特に限定されないが、例えば熱固定温
度条件の調整により可能である。つまり、熱固定温度を
低くすると結晶化度は低くなるのである。しかし、この
方法ではフィルム表面だけではなく内部の結晶化度も変
化する。内部結晶化度があまり低すぎるとポリエステル
フィルムの弾性率が低くなり過ぎるので内部結晶化度は
35.0%以上が好ましく、製造上50.0%以下が好
ましい。また、表層の結晶化度を内部の結晶化度より低
く抑えるとより効果的であり好ましい。
【0042】フィルム内部の結晶化度は変化させず表面
だけ調整する方法としては、熱固定を熱風式オーブンで
行う場合、熱風の吹きだし温度や速度を低くするなど熱
伝達係数を低く抑えて加熱すること、赤外線ヒーターな
どで行う場合は、フィルム内部まで加熱可能な波長を選
択することも有効である。これは、フィルムの加熱は表
面からの熱伝達に依存するので、どうしてもフィルム内
部より表面が多く加熱され、フィルム表面の結晶化度が
高くなるので、これを防ごうとするものである。さら
に、上記の熱固定を水蒸気の存在する雰囲気下で行うこ
とや、一軸延伸をロール縦延伸で行う場合、縦延伸の終
了を冷却ロールで行わず、ポリエステルのTg以上、T
g+30℃以下に保たれたニップ式の加熱ロールを用い
ることも非常に効果的な方法である。
【0043】こうして二軸延伸および熱固定されたポリ
エステルフィルムは、エッジ部分が切除されロール状に
巻き取られる。
【0044】ポリエステルフィルムをロール状に巻き取
るに際しては、そのポリエステルフィルムの幅方向の両
端部を嵩高くし、ポリエステルフィルムの表裏が接触し
にくくするためにエンボス加工を行うことが好ましい。
エンボス加工は、通常、金属やゴムなどのバックロール
上でポリエステルフィルムに刻印の刻まれたエンボスリ
ングを押し当てることで、加工できる。加工は常温でも
可能であるが、Tg+20℃以上、融点(Tm)+30
℃以下で加工することにより、エンボスの嵩高さの耐熱
性が向上するので好ましい。
【0045】エンボス加工する位置は、フィルムを巻き
取る際にフィルム同志が強く密着するのを防止できれば
よいので少なくともフィルムの両端に加工すればよい
が、フィルム幅が広い場合は中央部分が密着する場合が
あるので、必要に応じて中央部分にも加工することが好
ましい。フィルム幅方向に2m以下の間隔でエンボス加
工することが好ましく、さらに1m以下の間隔でエンボ
ス加工することが好ましい。
【0046】エンボスの幅は巻きずれを十分に防止する
ために、5mm以上50mm以下が好ましい。一ヶ所に
加工するエンボスの条数は、一条でも二条でもそれ以上
であってもかまわない。エンボスの嵩高さは、通常5〜
100μmが好ましく、さらに好ましくは6〜30μm
である。低すぎるとフィルム同志の密着を防止できない
場合があり、高すぎるとフィルム端部が変形する場合が
ある。個々のエンボスの嵩高さの差は通常10μm以内
が巻きずれを防止することができるので好ましい。
【0047】以上のようにして得られたポリエステルフ
ィルムは、さらにそのTg以下、Tg−30℃以上の温
度で熱処理を行うことにより、高度に巻ぐせを付き難く
することができるので好ましい。処理温度は高いほど短
時間で巻ぐせカールの低減効果が得られるが、あまり高
温では、フィルムのシワや押されや折れが発生しやすく
なる場合がある。処理温度が低いときは長い処理時間が
必要となるが、低すぎると十分な巻ぐせカールの低減効
果が得られなくなる。処理時間は、特に限定はないが、
0.1時間以上から巻ぐせカールの低減効果が認めら
れ、長時間にするほど高い効果が得られるので所望の効
果が得られるように適宜設定することができるが、あま
り長いと生産性に劣るので通常1500時間までが現実
的である。好ましくは0.5時間以上200時間であ
る。なお、この時間には、昇温および冷却に要する時間
は含まれていない。昇温および冷却は、ロール内部の温
度分布の均一化のために可能な限りゆっくり行うことが
好ましい。通常24時間以上168時間以内の時間を掛
けて室温からTg−30℃以上Tg以下の温度まで昇温
し、24時間以上168時間以内の時間を掛けてTg−
30℃以上Tg以下の温度から室温まで冷却するのが好
ましい。
【0048】また、ポリエステルフィルムをロール状で
熱処理する場合、フィルムの自重のため、ロールの上部
に当たるフィルムの変形が強くなる場合がある。これを
防止するには熱処理中にロールを連続で、または断続的
に回転させることが好ましい。
【0049】巻芯としては、特に限定はされないが、熱
処理温度やポリエステルフィルムロールの重量に耐える
ことが必要であり、アルミ、ステンレス、真鍮、銅、
鉄、ジュラルミン、チタンなどの金属製の巻芯、3Al
23−2SiO2,BaTiO3,ZrO2などのセラミ
ック製の巻芯、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊
維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、綿、紙などにフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ポ
リイミド樹脂、ナイロン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、
ポリアクリル樹脂、ポリメタクリル樹脂、フッ素樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、セルロースエステル樹脂、ゴム、酢酸ビニ
ル、塩化ビニルおよびこれらの共重合体やブレンド物を
含浸させた繊維強化樹脂製の巻芯などが挙げられる。中
でもガラス繊維またはポリエステル繊維などで強化され
た繊維強化樹脂製の巻芯が好ましい。
【0050】尚、巻芯の表面は平滑なほどよく、表面粗
さ(RMAX)で2.0μm以下が好ましい。これらの例
としては上記の巻芯の表面を研磨したものが挙げられ
る。巻芯の直径は、あまり小さすぎると巻芯部にしわな
どが発生しやすく、大きすぎると設備が大型になり過ぎ
るので、通常75mm以上1000mm以内、さらに1
50mm以上400mm以内が好ましい。もちろん断面
は真円で偏芯が少ないほど好ましい。
【0051】次ぎに本発明のバック層について説明す
る。
【0052】本発明では、上記二軸延伸、熱固定が完了
する前まで、または二軸延伸、熱固定が完了した後に、
上記ポリエステルフィルムの表層部分の結晶化度が本発
明の範囲にある面にバック層を塗設する。
【0053】本発明のバック層は、写真乳剤層と反対の
面を構成する層を意味し、一層または二層以上から構成
されていてもよい。通常、密着防止層、帯電防止層、易
滑性層、耐くっつき防止層、カール防止層、耐傷性付与
層、接着層および透明磁気記録層などから構成されてお
り、さらに必要に応じて、バリアー層、アンチハレーシ
ョン層、クロスオーバーカット層、紫外線吸収層などが
含まれていても良い。
【0054】これらのバック層は、それぞれの機能を有
する素材、例えば、帯電防止剤、アンチハレーション
剤、クロスオーバーカット剤、着色染料、顔料、増粘
剤、塗布助剤、カブリ防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、紫外線安定剤、エッチング処理剤、磁性粉、マット
剤などの各種添加剤だけから構成されていてもよいが、
通常これらだけでは、必要な塗膜強度が得られないこと
が多いので、バインダーと共に用いられることが好まし
い。
【0055】本発明のバック層に用いるバインダーとし
ては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹
脂、反応型樹脂、天然物重合体およびこれらの混合物を
用いることができる。
【0056】例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブ
タジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸を出発原料とする共重合体を始めとして、
ポリエチレンイミン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リウレタン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニト
ロセルロースなどやこれらの混合物などを挙げることが
できる。特に塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸を出発原
料とする共重合体やポリエステルが好ましい。これらバ
ック層中には界面活性剤や硬膜剤などが含有していても
よい。
【0057】バック層を塗設する方法は特に限定はな
く、従来から知られている各種の方法を用いることがで
きる。例えば上記の素材を適当な溶媒に溶かした溶液あ
るいは分散液とし、エアーナイフコーター、ディップコ
ーター、カーテンコーター、ワイヤーバーコーター、グ
ラビアコーター、エクストルージョンコーターなどを用
いてフィルム表面に塗布し、乾燥する方法が挙げられ
る。この際、必要に応じてコロナ放電処理、紫外線処
理、グロー放電処理、プラズマ処理、火炎処理などの表
面活性化処理する方法やレゾルシン処理、フェノール類
処理、アルカリ処理、アミン処理、トリクロル酢酸処理
などのエッチング処理する方法を用いても良い。もちろ
んこれらの処理を組合せてもよい。中でもコロナ放電処
理が好ましく用いられる。また、作業環境の点から塗布
液は水分散液(ポリマ−ラテックス)あるいは水溶液で
あることが好ましい。
【0058】ポリマーラテックスは、通常のラテックス
合成法によってつくることができる。
【0059】(合成例) P−1の合成 1リットルの4つ口フラスコに撹拌器、温度計、滴下ロ
ート、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを導入
し、脱酸素を行いつつ、蒸留水350mlを加えて内温
が80℃となるまで加熱した。分散剤としてドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムを4.5g添加し、さらに
重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.45gを添加
し、次いでブチルアクリレート120g、スチレン60
g、グリシジルメタクリレート120gの混合モノマー
を1時間かけてゆっくりと滴下し、8時間撹拌を続けた
後、反応させ乳白色のラテックスコポリマーを得た。こ
れを水蒸気蒸留で未反応のモノマーを除去する。その
後、冷却しアンモニア水でpH6に調整しポリマーラテ
ックスP−1を得た。
【0060】本発明で有用なポリマーラテックスの例を
下記に示したが、これらに限定されるものではない。こ
れらP−2〜P−12のコポリマーラテックスはP−1
と同様に合成し得たものである。
【0061】
【化1】
【0062】
【化2】
【0063】
【化3】
【0064】水性コポリエステル樹脂の合成は、従来公
知のポリエステルの製造法に従って行うことができる。
【0065】(CP−1の合成)テレフタル酸ジメチル
エステル38.74重量部、イソフタル酸ジメチルエス
テル31.95重量部、ナトリウム−5−スルホイソフ
タル酸ジメチルエステル10.34重量部、エチレング
リコール54.48重量部を混合し、酢酸カルシウム−
水塩0.073重量部および酢酸マンガン0.024重
量部を添加し、窒素気流下において170〜220℃で
メタノールを留去しながらエステル交換反応を行った
後、リン酸トリメチル0.05重量部、重合触媒として
三酸化アンチモン0.04重量部および1,4−シクロ
ヘキシルジカルボン酸17.17重量部を加え220〜
235℃の反応温度でほぼ理論量の水を留去してエステ
ル化を行った。その後さらに反応系内を減圧、昇温し、
最終的に280℃、0.2mmHgで2時間重縮合を行
った。得られた水性コポリエステル樹脂の固有粘度は
0.45であった。得られ水性コポリエステルは帯電防
止組成物に使用するため95℃の熱水中で3時間撹拌し
30重量%の水溶液とした。
【0066】(CP−2の合成)テレフタル酸83重量
部、イソフタル酸41.5重量部、エチレングリコール
77重量部に酢酸カルシウム−水和物0.1重量部を添
加し、常法によりエステル化反応を行った。得られた生
成物に5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチ
ル)イソフタル酸55重量部をエチレングリコール溶液
(濃度35重量%)として加え、ポリエチレングリコー
ル(数平均分子量2,000)13重量部、三酸化アン
チモン0.05重量部、テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド0.15重量部、リン酸トリメチルエス
テル0.13重量部を添加した。その後さらに反応系内
を減圧、昇温し、最終的に280℃、0.2mmHgで
1.5時間重合を行った。得られた水性コポリエステル
樹脂の固有粘度は0.52であった。得られ水性コポリ
エステルは帯電防止組成物に使用するため95℃の熱水
中で3時間撹拌し30重量%の水溶液とした。
【0067】次に、写真感光材料を形成する方法につい
て説明する。
【0068】写真感光材料は、本発明の写真用支持体の
少なくとも一方の側に写真乳剤層が設けられており、写
真乳剤層はハロゲン化銀乳剤を塗設することによって形
成することができる。写真乳剤層は、写真用支持体の片
面または両面に設けることができる。また、写真乳剤層
は、それぞれの面に一層または二層以上設けることがで
きる。ハロゲン化銀乳剤は、写真用支持体上に直接ある
いは他の層、例えば、ハロゲン化銀乳剤を含まない親水
性コロイド層を介して塗設することができる。また、ハ
ロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例えば高感度および
低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分けて塗設してもよ
い。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の間に中間層を設
けてもよい。さらに、ハロゲン化銀乳剤層の上や中間
層、あるいはハロゲン化銀乳剤層と写真用支持体の間の
任意の場所に親水性コロイド層、保護層、アンチハレー
ション層、バッキング層、マスキング層などの非感光性
層を設けてもよい。
【0069】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は、
例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略
す。)No.17643、22〜23頁(1979年1
2月)の“1.乳剤製造法(Emulsion pre
paration andtypes)”、およびRD
No.18716、648頁、グラフキデ著「写真の
物理と化学」ポールモンテル社刊(P.Glafkid
es,Chemieet Phyzique Phot
ographiques,Paul Montel,1
967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプ
レス社刊(G.F.Daffin,Photograp
hic Emulsion Chemistry Fo
cal Press 1966)、ゼリクマン等著「写
真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.
L.Zelikman etal,Making an
d coating Photographic Em
ulsion,Focal Press 1964)な
どに記載された方法を用いて調製することができる。
【0070】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は、
米国特許3,574,628号、同3,665,394
号および英国特許1,413,748号などに記載され
た単分散乳剤も好ましい。
【0071】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤に
は、物理熟成、化学熟成及び分光増感を行うことができ
る。このような工程で使用される添加剤は、RD N
o.17643、RD No.18716及びRD N
o.308119(それぞれ、以下、RD17643、
RD18716及びRD308119と略す。)に記載
されている。表1にその記載箇所を示す。
【0072】
【表1】
【0073】写真感光材料がカラー写真感光材料である
場合、使用することができる写真用添加剤は上記RDに
記載されている。表2にその関連のある記載箇所を示
す。
【0074】
【表2】
【0075】写真感光材料がカラー写真感光材料である
場合、種々のカプラーを使用することができ、その具体
例は下記RD17643、RD308119及びRD1
8716に記載されている。表3にその関連ある記載箇
所を示す。
【0076】
【表3】
【0077】またこれら添加剤は、RD308119
1007頁XIV項に記載されている分散法などにより、
写真感光層に添加することができる。
【0078】写真感光材料がカラー写真感光材料である
場合には、前述のRD308119VII−K項に記載さ
れているフィルター層や中間層などの補助層を設けるこ
とができる。
【0079】上記カラー写真感光材料を構成する場合、
前述のRD308119VII−K項に記載されている順
層、逆層、ユニット構成などの様々な層構成をとること
ができる。
【0080】写真感光材料を現像処理するには、例えば
T.H.ジェームズ著、セオリイオブ ザ フォトグラ
フィック プロセス第4版(The Theory o
fThe Photografic Process
Forth Edition)第291頁〜第334頁
およびジャーナル オブ ザ アメリカン ケミカル
ソサエティ(JournaI of the Amer
ican Chemical Society)第73
巻、第3,100頁(1951)に記載されている公知
の現像剤を使用することができる。また前記カラー写真
感光材料は前述のRD17643 28〜29頁、RD
18716 615頁及びRD308119XIXに記載
された通常の方法によって、現像処理することができ
る。
【0081】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
詳述する。
【0082】以下の実施例において、ガラス転移温度お
よび融点、フィルムヘーズ、固有粘度、弾性率、結晶化
度の各物性値およびバック層とポリエステルフィルムと
の接着性(すなわちバック層の膜ハガレ)の評価ランク
は下記により求められたものである。
【0083】(1)ガラス転移温度Tgおよび融点Tm フィルムあるいはペレット10mgを、毎分300cm
3の窒素気流中、300℃で溶融し、直ちに液体窒素中
で急冷する。この急冷サンプルを示差走査型熱量計(理
学電器社製、DSC8230型)にセットし、毎分10
0ccの窒素気流中、毎分10℃の昇温速度で昇温し、
TgおよびTmを検出する。Tgはベースラインが偏奇
し始める温度と、新たにベースラインに戻る温度との平
均値、Tmはその吸熱ピークのピーク温度とした。な
お、測定開始温度は、測定されるTgより50℃以上低
い温度とする。
【0084】(2)フィルムヘーズ ASTM−D1003−52に従って測定した。
【0085】(3)固有粘度 フィルムあるいはペレットを、フェノールと1,1,
2,2−テトラクロロエタンの混合溶媒(重量比60/
40)に溶かし、濃度0.2g/dl、0.6g/d
l、1.0g/dlの溶液を作製し、ウベローデ型粘度
計により、20℃で、それぞれの濃度(C)における比
粘度(ηsp)を求める。次いで、ηsp/CをCに対して
プロットし、得られた直線を濃度ゼロに補外して を求める。単位は、dl/gで示される。
【0086】(4)弾性率 フィルムを、幅10mm、長さ200mmの大きさに切
出し、23℃、55%RHの条件下で12時間調湿した
後、(株)オリエンテック社製テンシロン(RTA−1
00)を用い、チャック間を100mmにし、引張り速
度100mm/分で引張り試験をし弾性率を求めた。
【0087】(5)結晶化度 フィルムをミクロトームにより厚さ5μmの断片に切り
取り表層部分のサンプルとし、残りの部分を中央部分の
サンプルとした。結晶化度は、密度勾配管法により求め
たサンプルの密度の値を用いて、下記式から求めた。単
位は%である。
【0088】 X=100×(ρ−ρa)/(ρc−ρa) ρ :フィルムサンプルの密度(g/cm3) ρa:非晶密度,PENの場合1.325(g/cm3) ρc:結晶密度,PENの場合1.407(g/cm3) (6)バック層の膜剥がれの評価 磁気ヘッドとフィルムの間に異物が混入した場合のバッ
ク層の膜剥がれを想定し、以下のようにして評価した。
なおランク付けの実用性は、写真感光材料としての品質
の許容性に基づいて決定されたものであり、ランク○以
上であることが必要である。
【0089】先端の直径が25μmのサファイア製の針
をフィルム面に垂直に当たるようにセットし、その針の
先端に、150gの荷重がかかるようにする。この状態
でフィルムを10mm/秒の速度で移動させて傷をつけ
る。このときの傷の程度を目視で観察し、以下の基準に
よりランク付けした。
【0090】 ランク 傷の程度 ◎ 表面にのみかすかに傷が認められる(バック層は剥がれていない) ○ 表面にのみ傷が認められる(バック層は剥がれていない) × 強い傷が入り、その周囲のバック層が剥がれている 〈実施例1〉以下のようにして、ポリエステルフィルム
を準備した。
【0091】(ポリエステルA)2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチル100重量部、エチレングリコール
60重量部にエステル交換触媒として酢酸カルシウム水
和物0.1重量部を添加し、常法に従ってエステル交換
反応を行った。得られた生成物に、三酸化アンチモン
0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.03重
量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧にし、29
0℃、0.5mmHgで重合を行い、固有粘度0.60
のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得た。
【0092】(ポリエステルB)ポリエステルAにバイ
エル社製染料マクロレックス グリーンG、マクロレッ
クス バイオレットB、マクロレックス レッドEGを
1:1:1の割合で添加し、押出し機を用いて染料濃度
が2000ppmのマスターペレットを作製した。
【0093】以上のようにして得られた各々のポリエス
テルを用いて、以下のようにしてフィルムを得た。
【0094】ポリエステルAとポリエステルBを重量比
9:1の割合になるようにタンブラー型混合機でブレン
ドした。この後、150℃で8時間真空乾燥した後、3
00℃でTダイから層状に溶融押出し、50℃の冷却ド
ラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ,未
延伸ポリエステルシートを得た。
【0095】この未延伸ポリエステルシートをロール式
縦延伸機を用いて、135℃で縦方向に3.3倍延伸し
た。
【0096】更に続けてテンター式横延伸機を用いて、
第一延伸ゾーン145℃で総横延伸倍率の50%延伸
し、さらに第二延伸ゾーン155℃で総横延伸倍率3.
3倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間
熱処理し、さらに第一熱固定ゾーン200℃で5秒間熱
固定した。第二熱固定ゾーンは、フィルム表面に水蒸気
を吹き付けられるようにし、水蒸気中および空気中で、
表4に示した温度でそれぞれ15秒間熱固定した。次い
で横方向に5%弛緩処理しながらTgまで60秒かけて
冷却し、さらに室温まで60秒かけて冷却し、フィルム
をクリップから解放した。
【0097】次いで、幅1mにスリットしその幅方向の
両端部に270℃にコントロールされたエンボスリング
を押込み量と押込み圧力を調節して押付けながら高さ1
5μm、幅10mmのエンボス加工を施した。
【0098】以上の様にして得られたポリエステルフィ
ルムを、直径150mmのガラス繊維強化樹脂製の巻芯
に、初期張力40kgf、最終張力35kgfとなるよ
うに張力を変化させながら長さ1000m巻き取った。
【0099】この後、巻ぐせ低減のための熱処理を施し
た。温度制御可能な熱風式オーブンを用いて48時間か
けて室温(25℃)から110℃まで定速度で昇温し、
そのまま24時間保持し、さらに48時間かけて定速度
で室温まで冷却した。
【0100】以上により得られたポリエステルフィルム
の厚みはいずれも85μmで、物性値は、表4に示した
通りであった。内部の結晶化度が低いと著しく弾性率が
低下することが分かる。
【0101】
【表4】
【0102】次に、ポリエステルフィルムのエアー面
に、8W/m2・minのコロナ放電処理を施し、下記
のバック層側の下引液(b−1)を、乾燥後の膜厚が
0.1μmになるように塗布し、115℃で乾燥した。
フィルムの反対の面には、8W/m2・minのコロナ
放電処理を施し、下記の感光層側の下引液(a−1)
を、乾燥後の膜厚が0.1μmになるように塗布し、1
15℃で乾燥した。さらに下引液(a−1)の塗設面に
8W/m2・minのコロナ放電処理を施し、下記の下
引上層塗布液(a−2)を、乾燥後の膜厚が0.1μm
になるように塗布し、115℃で乾燥した。続いて下引
液(b−1)の塗設面に下記の帯電防止塗布液(b−
2)、帯電防止上層塗布液(b−3)、磁気記録層塗布
液(b−4)をそれぞれ乾燥後の膜厚が0.1μm、
0.1μm、1.0μmになるように順次塗布乾燥(乾
燥温度90℃)した。
【0103】以上の様にして得られた各水準について、
バック層側の膜剥がれの評価を行った。結果を表5に示
した。
【0104】
【表5】
【0105】〈実施例2〉実施例1で帯電防止塗布液
(b−2)、帯電防止上層塗布液(b−3)の代わり
に、下記の帯電防止塗布液(b−11)、帯電防止上層
塗布液(b−12)を使用し、実施例1と同様にして行
った。以上の様にして得られた各水準について、バック
層側の膜剥がれの評価を行った。結果を表6に示した。
【0106】
【表6】
【0107】〈実施例3〉実施例1と同様にして一軸延
伸ポリエステルフィルムを得た。
【0108】得られた一軸延伸ポリエステルフィルムの
両面に8W/m2・minのコロナ放電処理を施し、該
フィルムのエアー面には、下記のバック層側の下引液
(b−20)、そしてフィルムの反対の面には、下記の
感光層側の下引液(a−20)を、それぞれ二軸延伸・
熱固定後の出来上り膜厚が0.1μmとなるように塗設
した。更に続けてテンター式横延伸機を用いて、実施例
1と同様にして横延伸、熱固定を行った。次いで横方向
に5%弛緩処理しながらTgまで60秒かけて冷却し、
さらに室温まで60秒かけて冷却し、ポリエステルフィ
ルムをクリップから解放した。
【0109】次いで、幅1mにスリットしその幅方向の
両端部に270℃にコントロールされたエンボスリング
を押込み量と押込み圧力を調節して押付けながら高さ1
5μm、幅10mmのエンボス加工を施した。
【0110】次に、下引液(a−20)の塗設面に8W
/m2・minのコロナ放電処理を施し、下引液(a−
1)の塗設面に上層塗布液(a−2)を、乾燥後の膜厚
が0.1μmになるように塗布し、115℃で乾燥し
た。さらに、バック層側の下引液(b−20)の塗設面
に磁気記録層塗布液(b−4)を乾燥後の膜厚が1.0
μmになるように塗布乾燥(乾燥温度90℃)した。
【0111】 〈感光層側の下引き液(a−1)の調製〉 P−2(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.8g ヘキサメチレン−1,6−ビスエチレンウレア 0.6g 水で1リットルに仕上げる。
【0112】 〈上層塗布液(a−2)の調製〉 ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g N,N′,N″−トリスアクリロイル −1,3,5−トリメチレントリアミン 0.1g シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.1g 水で1リットルに仕上げる。
【0113】 〈バック層側の下引き液(b−1)の調製〉 P−1(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.8g ヘキサメチレン−1,6−ビスエチレンウレア 0.6g 水で1リットルに仕上げる。
【0114】〈金属酸化物複合体微粒子導電性帯電防止
剤の作製〉塩化第二錫230重量部、三酸化アンチモン
23重量部をエタノール3,000重量部に溶解し均一
溶液を得た。この溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液
を上記溶液のpHが3になるまで滴下し、コロイド状態
の酸化第二錫と酸化アンチモンの共沈殿物を得た。得ら
れた共沈殿物を50℃に24時間放置し、赤褐色のコロ
イド状沈殿物を得た。赤褐色のコロイド状沈殿物を遠心
分離により分離した。過剰なイオンを除くため沈殿物に
水を加えさらに遠心分離により水洗した。この操作を3
回繰り返し過剰イオンを除去した。過剰イオンを除去し
たコロイド状沈殿物200重量部を1,500重量部に
分散し、600℃に加熱した焼成炉に噴霧し、青みがか
った平均粒径0.2μmの酸化錫−酸化アンチモン複合
体の微粒子粉末を得た。この微粒子粉末の比抵抗は25
Ω・cmであった。上記微粒子粉末40重量部と水60
重量部の混合液をpH7.0に調整し、撹拌機で粗分散
の後、横型サンドミル(商品名ダイノミル;WILLY
A.BACHOFENAG社製)で滞留時間が30分に
なるまで分散して調製した。
【0115】 〈帯電防止塗布液(b−2)〉 上記金属酸化物複合体微粒子導電性帯電防止剤 100重量部 ゼラチン 10重量部 水 100重量部 メタノール 600重量部 化合物(UL−1) 0.1重量部 〈帯電防止上層塗布液(b−3)〉 セルローストリアセテート 10重量部 アセトン 700重量部 メタノール 150重量部 ジクロルメタン 140重量部 〈磁気記録層塗布液(b−4)〉カルナバワックス10
重量部をトルエン150重量部で加熱溶解後冷却し、こ
れにシクロヘキサノン75重量部とメチルエチルケトン
150重量部を混合した後、旭化成(株)製ニトロセル
ロースBTH−1/2 100重量部(固形分70重量
%)およびCo被着γ−Fe23(長軸0.8μm、F
2+/Fe3+=0.2、Hc=600エルステッド)5
重量部を加え、ディゾルバーで1時間混和し、その後サ
ンドミルで分散し、分散液とした。
【0116】 〈帯電防止塗布液(b−11)〉 ゼラチン 20g 下記π電子系導電性ポリマー(成分) 100mg/m2になる重量 架橋剤A 5g 化合物(UL−1) 0.6g 化合物(UL−2) 0.2g シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.1g 水で1リットルに仕上げる。
【0117】〈帯電防止上層塗布液(b−12)〉 (a−2)と同じ なお、上記π電子系導電性ポリマーはポリ(3,4−エ
チレンジオキシ−チオフェン)であり、下記のように合
成される。
【0118】〈ポリ(3,4−エチレンジオキシ−チオ
フェン)の合成〉ポリスチレンスルホン酸(数平均分子
量3,700)30gを1.5リットルの水に溶かし、
窒素気流下、その中に72ミリモルのK228、0.
375ミリモルのFe2(SO43、210ミリモルの
3,4−ジエトキシチオフェンを加え、20℃で24時
間撹拌反応させた。これにさらに750mlの水を加
え、強酸性および弱塩基性イオン交換樹脂(それぞれア
ンバーライト(商品名)IR120とIRA400)を
その中に加えミックスベッドとして室温で8時間撹拌し
て脱塩を行った。その後、イオン交換樹脂をろ別し、ポ
リ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)の分散液
を得た。濃縮精製したポリマーを元素分析とNMRによ
り分析したところ平均重合度40であった。
【0119】 〈感光層側の下引き液(a−20)の調製〉 前記CP−1 540g 化合物(UL−3) 60g 架橋剤C 12g 硫酸アンモニウム 0.5g ポリエチレングリコール 6g 水で1リットルに仕上げる。
【0120】〈バック層側の下引き液(b−20)の調
製〉感光層側の下引き液(a−20)と同じ。
【0121】
【化4】
【0122】
【化5】
【0123】
【化6】
【0124】以上の様にして得られた下引層およびバッ
ク層を有するポリエステルフィルムを、直径150mm
のガラス繊維強化樹脂製の巻芯に、初期張力40kg
f、最終張力35kgfとなるように張力を変化させな
がら長さ1000m巻き取った。
【0125】この後、巻ぐせ低減のための熱処理を施し
た。温度制御可能な熱風式オーブンを用いて48時間か
けて室温(25℃)から110℃まで定速度で昇温し、
そのまま24時間保持し、さらに48時間かけて定速度
で室温まで冷却した。
【0126】以上の様にして得られた各水準について、
バック層側の膜剥がれの評価を行った。結果を表7に示
した。
【0127】
【表7】
【0128】〈実施例4〉実施例1で感光層側の下引液
(a−1)とバック層側の下引液(b−1)を、下記の
感光層側の下引液(a−30)とバック層側の下引液
(b−30)に変更し、帯電防止塗布液(b−2)、帯
電防止上層塗布液(b−3)の使用をやめた以外は同様
にして実施した。
【0129】 〈感光層側の下引き液(a−30)の調製〉 クレハロンラテックス DOAX−1 270g (10%水溶液、呉羽化学株式会社製) 化合物(UL−1) 0.2g 水で1リットルに仕上げる。
【0130】〈バック層側の下引き液(b−30)の調
製〉感光層側の下引き液(a−30)と同じ。
【0131】以上の様にして得られた各水準について、
バック層側の膜剥がれの評価を行った。結果を表8に示
した。
【0132】
【表8】
【0133】表4〜8から、本発明によれば、バック層
の膜剥がれ耐性が向上していることが分かる。
【0134】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
り、バック層との接着力が改良されたポリエステルフィ
ルムからなる写真用支持体を提供することができた。さ
らに、フィルムの薄膜化が可能となり、カメラの小型化
や磁気情報の入出力機能の付与を可能にすることができ
た。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バック層を有するポリエステルフィルム
    からなる写真用支持体であって、該バック層を有する側
    の該ポリエステルフィルムの表面から5μmまでの表層
    部分の結晶化度とそれ以外の残りの部分の結晶化度が
    0.1〜0.2%異なるポリエステルフィルムであるこ
    とを特徴とする写真用支持体。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステルフィルムの表面から5
    μmより内部の結晶化度と表面から5μmまでの表層部
    分の結晶化度との差が0.1%以上、かつ該表面から5
    μmより内部の結晶化度が35.0%以上であることを
    特徴とする請求項1に記載の写真用支持体。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステルフィルムが、Tg−3
    0℃以上Tg以下で熱処理されていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の写真用支持体(但しTgはポ
    リエステルフィルムのガラス転移温度である)。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステルフィルムがポリエチレ
    ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主成分と
    することを特徴とする請求項1、2または3に記載の写
    真用支持体。
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