JPH0990552A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0990552A
JPH0990552A JP7243163A JP24316395A JPH0990552A JP H0990552 A JPH0990552 A JP H0990552A JP 7243163 A JP7243163 A JP 7243163A JP 24316395 A JP24316395 A JP 24316395A JP H0990552 A JPH0990552 A JP H0990552A
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silver halide
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JP7243163A
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Inventor
Mineko Ito
峰子 伊東
Akira Kawakami
晃 川上
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐傷性に優れ、十分な支持体強度が得られ、
更に支持体の回収性にも優れる磁気記録層を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤
層を、他方の側に磁気記録層を少なくとも一層有する写
真感光材料において、該磁気記録層側の支持体の下引層
が塩化ビニリデン共重合体を含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録層を有し、耐傷
性、支持体強度に優れ、更に支持体の回収性にも優れる
ハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、ハロゲン化銀写真感光材料(以
下、感光材料とも言う。)への撮影時に、撮影日時・絞
り・露光時間等の情報を光学的に入力していた。これに
対して米国特許第3,782,947号、同4,27
9,945号、同4,302,523号の各明細書に記
載されている様に、感光材料の裏面に透明な磁気記録層
を設けることによって、例えば感光材料の種類・製造番
号・メーカー名・乳剤No.等の各種情報や、撮影日時
・天候・絞り・露出時間・照明の条件・使用フィルター
・撮影枠の大きさ等の撮影時の各種情報、及びプリント
枚数・トリミング枠の大きさ・メッセージ・現像やプリ
ント条件等を感光材料に入力することが提案されてい
る。
【0003】一方、カメラの小型化を達成するために支
持体の厚さを薄くする手段として、従来ロールフィルム
に用いられているトリアセテートフィルム支持体に代え
て、機械的強度に優れた各種ポリエステルフィルムを用
いることが提案されている。
【0004】ポリエステルフィルムを感光材料用支持体
に用いる場合、通常下引層を設けるが、作業環境及び防
爆設備が不要であるとの観点から水溶性又は水分散性樹
脂を用いている。
【0005】一方、磁気記録層は、裏面に設けられる為
に、搬送時や磁気ヘッドで擦られる時に傷が付くと、プ
リント画像に映ってしまったり、磁気情報再生時にエラ
ーを発生するという問題がある。特に、支持体と親水性
の下引層との接着が不十分であると、現像処理時に剥が
れる部分が生じたり、現像処理後の搬送時やプリントで
の磁気読み取りの際等で、裏面層の剥がれが発生すると
いう致命的な欠点があった。
【0006】従来、印刷用写真感光材料の寸度安定性の
改良のために、ポリエステル支持体を塩化ビニリデン共
重合体で被覆する技術が特開平3−109545号や特
開平4−184431号等に開示されているが、これら
の技術は寸度安定性を重視したために接着性に乏しく、
特に、苛酷な現像処理条件や磁気ヘッドを通過する搬送
に対しては十分では無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
よりなされたものであり、その目的は、耐傷性、支持体
強度に優れ、更に支持体の回収性にも優れるハロゲン化
銀写真感光材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0009】1) 支持体の一方の側に感光性ハロゲン
化銀乳剤層を、他方の側に磁気記録層を少なくとも一層
有する写真感光材料において、該磁気記録層側の支持体
の下引層が塩化ビニリデン共重合体を含有することを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】2) 上記支持体がポリエステルフィルム
であり、かつ、前記下引層が水系ポリイソシアネート系
化合物を含有することを特徴とする前記1記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。
【0011】3) 前記ポリエステル支持体がポリエチ
レンナフタレートを主成分であることを特徴とする前記
1または2記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】以下、本発明を詳述する。本発明において
塩化ビニリデン共重合体とは、塩化ビニリデンを主成分
として含む共重合体であり、ラテックスや粉体の形態で
市販されているが、ラテックスが好ましい。この様なラ
テックスは、例えば、旭化成株式会社、呉羽化学株式会
社より市販されている。これらの市販塩化ビニリデン共
重合体として以下の例示化合物を示す。
【0013】 化合物例V−1 サランラテックス L502 V−2 サランラテックス L106C V−3 サランラテックス L108 V−4 サランラテックス L110A V−5 サランラテックス L115A V−6 クレハロンラテックス DOA・X−1 V−7 クレハロンラテックス DOA・X−2。
【0014】本発明の下引層中は水系ポリイソシアネー
ト系化合物を含むことが好ましい。本発明における水系
ポリイソシアネート系化合物とは水分散型の2個以上の
イソシアネート基を有する化合物である。従来、ポリイ
ソシアネート化合物は有機溶剤型で水系で安定に使用す
ることは困難であったが、近年、ポリイソシアネート化
合物にノニオン性の親水性基を含有させることにより、
分散剤なしで水への分散が可能になった化合物が市販さ
れている。この様な化合物としては、例えば、以下のも
のが挙げられる。
【0015】 N−1 日本ポリウレタン工業株式会社製 DC−3900 N−2 日本ポリウレタン工業株式会社製 DC−3901 N−3 日本ポリウレタン工業株式会社製 DC−3712 N−4 武田薬品工業株式会社 タケラックW−6015 N−5 武田薬品工業株式会社 タケラックW−7004。
【0016】本発明においては、下引層中に水系ポリイ
ソシアネート系化合物を含有することで、現像処理後に
磁気ヘッドを通る様な、厳しい条件においても十分な接
着性を得ることが出来る。これは、水系ポリイソシアネ
ート系化合物が下引層のみならず、支持体表面の官能基
と反応するためと推定する。
【0017】本発明において、支持体はポリエステル支
持体が好ましい。そして、ポリエステル支持体がポリエ
チレンテレフタレート(PET)の場合よりも本来接着
しにくいポリエチレンナフタレートを主成分とする支持
体の場合の方が、より有効である。
【0018】水系イソシアネート系化合物の添加量は、
塩化ビニリデン共重合体に対して0.5〜20wt%が
好ましいが、更に好ましくは1〜10wt%である。こ
の範囲であれば、上記効果を得ることが出来る。
【0019】本発明の下引層は他のバインダーを添加し
ても良い。このようなバインダーに特に制限はない。塩
化ビニリデン共重合体は耐水性が高く、支持体の回収を
困難にするが、ゼラチンやゼラチン誘導体、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリエステル、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースヘキサハイドロフタレート、セルロースア
セテートヘキサハイドロフタレート、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースアセチルフタレートなどの親水性ポ
リマーを混合すると、熱水中での煮沸等で支持体の回収
が可能になる。
【0020】本発明の効果を損なわずに、かつ支持体の
回収を容易にするためには、この様な親水性バインダー
を塩化ビニリデンに対して、1〜30wt%添加する。
【0021】本発明における下引層の厚みは、均一に塗
布可能で、且つ接着性を損なわない範囲で薄い程、支持
体の回収が容易になり、更に、フィルムの薄膜化によっ
てカートリッジの小型化を可能にするため好ましい。こ
の様な厚みは、0.001〜0.5μm、より好ましく
は0.01〜0.3μmである。
【0022】更に、下引層中に塗布助剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、マット剤などの各種添加剤を含有しても
構わない。
【0023】次に、磁気記録層について説明する。本発
明の磁気記録層に用いられる磁性体微粉末としては、金
属磁性体粉末、酸化鉄磁性体粉末、Coドープ酸化鉄磁
性体粉末、二酸化クロム磁性体粉末、バリウムフェライ
ト磁性体粉末などが使用できる。これらの磁性体粉末の
製法は既知であり、本発明で用いられる磁性体粉末につ
いても公知の方法にしたがって製造することができる。
【0024】磁性体粉末の形状・サイズは特に制限はな
く、広く用いることができる。形状としては針状、米粒
状、球状、立方体状、板状などいずれの形状を有するも
のであってもよいが、針状、板状であることが電磁変換
特性上好ましい。結晶子サイズ、比表面積ともにとくに
制限はない。磁性体粉末は表面処理されたものであって
もよい。例えば、チタン、珪素、アルミニウムなどの元
素を含む物質で表面処理されたものでもよいし、カルボ
ン酸、スルホン酸、硫酸エステル、ホスホン酸、燐酸エ
ステル、ベンゾトリアゾールなどの含チッ素複素環をも
つ吸着性化合物のような有機化合物で処理されていても
よい。磁性体粉末のpHも特に制限はないが、5〜10
の範囲にあるのが好ましい。
【0025】磁性体粒子のサイズについては、そのサイ
ズと透明性との間に相関があることが「テレビジョン」
第20巻、第2号「超微粒子半透明磁気記録媒体の特性
とその応用」に記載されている。例えば、γ−Fe23
の針状粉末においては粒子サイズを小さくすると光透過
率が向上する。
【0026】米国特許第2,950,971号明細書に
は、バインダー中に分散された磁性酸化鉄からなる磁気
層が赤外線を透過させることが記載されており、米国特
許第4,279,945号明細書には、磁気層中におけ
る磁性体粒子の濃度が比較的多い場合にも粒子サイズを
小さくすると波長632.8nmのヘリウム・ネオンレ
ーザー光の透過性がよくなることが記載されている。
【0027】しかしながら、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の画像形成領域に磁気記録層を設ける場合、赤色
領域だけでなく、緑色領域、青色領域の光透過率も高く
なければならない。
【0028】赤色領域、緑色領域、青色領域の光透過率
を高くするためには、磁性体粒子の粒径を小さくすると
共に、磁性体粒子の塗設量も制限される。
【0029】磁性体粒子は、ある程度以上に粒径を小さ
くすると必要な磁気特性が得られなくなる。したがっ
て、磁性体粉末の粒径は必要な磁気特性が得られる範囲
で小さくすることが好ましい。また、磁性体粒子の塗設
量も、ある程度以上に少なくすると必要な磁気特性が得
られなくなるので、必要な磁気特性が得られる範囲で少
なくすることが好ましい。
【0030】実用的には、磁性体粉末の塗設量は0.0
01〜3g/m2であり、より好ましくは0.01〜1
g/m2である。
【0031】磁気記録層に用いるバインダーとしては、
従来、磁気記録媒体用として使用されている公知の熱可
塑性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の
反応型樹脂およびこれらの混合物を使用することができ
る。
【0032】熱可塑性樹脂は、ガラス転移点Tgが−4
0℃〜150℃、好ましくは60℃〜120℃であるも
のであり、重量平均分子量は10,000〜300,0
00であるものが好ましく、さらに好ましくは、重量平
均分子量が50,000〜200,000のものであ
る。
【0033】本発明における磁気記録層のバインダーは
セルロースエステルを主成分とすることが好ましく、具
体的には、セルロースジアセテート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート
等のセルロースアセテート系;硝酸セルロース;硫酸セ
ルロース、及びそれらの混合エステル等があり、好まし
くはセルロースジアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、特に
はセルロースジアセテートである。
【0034】バインターは硬膜しても良い。使用できる
硬膜剤としては、アルデヒド系化合物類、ケトン化合物
類、反応性のハロゲンを有する化合物類、反応性のオレ
フィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイ
ミド、N−メチロール化合物、イソシアナート類、アジ
リジン化合物類、酸誘導体類、エポキシ化合物類、ハロ
ゲンカルボキシアルデヒド類及び無機化系硬膜剤を挙げ
ることができる。
【0035】硬膜剤は、通常、バインダーに対して0.
01〜30重量%用いられ、好ましくは0.05〜20
重量%である。
【0036】磁性体粉末は、必要に応じ溶剤を用いて結
合剤中に分散され、塗布液が形成される。磁性体粉末の
分散にはボールミル、ホモミキサー、サンドミルなどを
用いることができる。この場合、磁性体粒子を破損する
ことなく、できるだけ磁性体粒子一個一個をバラバラに
して分散することが好ましい。
【0037】光学的に透明な磁気記録層を形成する場合
には、結合剤は、磁性体粉末1重量部に対して1〜20
重量部用いるのが好ましい。さらには好ましくは、磁性
体粉末1重量部に対して2〜15重量部である。また、
溶剤は塗布が容易に行えるような量で用いられる。
【0038】磁気記録層の厚みは、0.1〜10μmが
好ましく、より好ましくは0.2〜5μm、さらに好ま
しくは0.5〜3μmである。
【0039】磁気記録層を形成する塗布液には、磁気記
録層に、潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨
粍特性向上などの機能を持たせるために、潤滑剤、帯電
防止剤など種々の添加剤を添加することができる。ま
た、塗布液には他に、例えば、磁気記録層に柔軟性を与
えるために可塑剤を、塗布液中での磁性体の分散を助け
るために分散剤を、磁気ヘッドの目づまりを防止するた
めの研磨剤を添加することができる。
【0040】必要に応じて磁気記録層に隣接する最外層
に保護層を設けて耐傷性を向上させても良い。耐傷性の
付与のためには、一般的に滑り剤として知られる化合物
を用いることができるが、好ましくは高級脂肪酸エステ
ルが挙げられる。また、磁気記録層をストライプ状に設
ける場合、この上に磁性体を含有しない透明なポリマー
層を設けて、磁気記録層による段差をなくしても良い。
この場合、この透明なポリマー層に上記の各種の機能を
持たせてもよい。
【0041】本発明では、磁気記録層を有する側に帯電
防止層を有することが好ましい。帯電防止層に含まれる
導電性材料は特に制限は無いが、金属酸化物を主成分と
することが好ましい。
【0042】金属酸化物の例としては、Nb25+xのよ
うな酸素過剰な酸化物、RhO2-x、Ir23-x等の酸素欠
損酸化物、あるいはNi(OH)xのような不定比水酸
化物、HfO2、ThO2、ZrO2、CeO2、ZnO、
TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、M
gO、BaO、MoO2、V25等、或はこれらの複合
酸化物が好ましく、特にZnO、TiO2及びSnO2
好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZnOに
対してはAl、In等の添加、TiO2に対してはN
b、Ta等の添加、又SnO2に対しては、Sb、N
b、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異種
原子の添加量は0.01mol%〜25mol%の範囲
が好ましいが、0.1mol%〜15mol%の範囲が
特に好ましい。
【0043】金属酸化物の粒子サイズは特に制限はない
が、1次粒子の大きさが10μ以下が好ましく、更に好
ましくは5μ以下、特に1μ以下が好ましい。
【0044】粒子サイズに関しては、沈降法、レーザー
回折法などによる粒度分布計の測定により求められた平
均粒子径を採用するのが好ましいが、電子顕微鏡写真よ
り粒子径を決定してもよい。しかし電子顕微鏡を採用し
た場合には、視野内において高次構造を形成している場
合には、高次構造の単位で計測する。
【0045】金属酸化物粒子のバインダーに対する添加
量は特に制限はないが、50vol%以下が好ましく、
更に好ましくは40vol%以下、更には30vol%
以下が好適である。金属酸化物の使用量は写真感光材料
1m2当たり0.00005〜1gである。
【0046】また、これらの金属酸化物粒子の体積抵抗
率は1010Ωcm以下好ましくは107Ωcm特に105
Ωcm以下であることが好ましい。
【0047】体積抵抗率の値に関しては、大きな単結晶
の得られる酸化物の場合には、単結晶の体積固有抵抗の
値を意味し、大きな単結晶の得られない場合は、粉体を
成形して得られた焼結体の体積固有抵抗を意味する。こ
れらの値が未知の場合には、粉体の状態で一定圧力をか
けて得られた成形体の体積固有抵抗を102で除した値
を採用する。一定圧力については、特に制限をしない
が、好ましくは10kg/cm2以上の圧力が良く、さ
らに好ましくは、100kg/cm2以上の圧力をかけ
て成形した材料の体積固有抵抗を102で除した値を採
用する。一般に粉体にかけられた圧力とその成形体の体
積固有抵抗に関しては、圧力が高くなると、体積固有抵
抗が低くなる傾向にある。しかし、静水圧加圧装置で3
t/cm2の等方圧をかけた場合でも、単結晶で得られ
る体積固有抵抗値よりも低い値は得られず、100倍程
度高い値となる。ゆえに、粉体の状態で一定圧力をかけ
て得られた成形体の体積固有抵抗を102で除した値を
採用する。
【0048】これらの帯電防止剤は感光材料構成層の少
なくとも1層に存在させれば良く、例えば裏面側の下引
層又は裏面層を挙げることができる。
【0049】金属酸化物はバインダーに対して50vo
l%以下、好ましくは30vol%以下とすると隣接層
との接着性を損なわずに好ましい。
【0050】帯電防止層のバインダーは特に制限はない
が、水溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテックス
ポリマー、水溶性ポリエステルなどの親水性バインダー
が好ましい。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラ
チン誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共
重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、セルロー
スエステルとしては、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシメチルセルロースなどである。ラテックスポリ
マーとしては、塩化ビニル共重合体、アクリル酸エステ
ル共重合体、酢酸ビニル共重合体、ブタジエン共重合体
などである。
【0051】帯電防止層は硬膜することができる。使用
できる硬膜剤としては、アルデヒド系化合物類、ケトン
化合物類、反応性のハロゲンを有する化合物類、反応性
のオレフィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフ
タルイミド、N−メチロール化合物、イソシアナート
類、アジリジン化合物類、酸誘導体類、エポキシ化合物
類、ハロゲンカルボキシアルデヒド類及び無機化合物系
硬膜剤を挙げることができる。
【0052】次に、本発明に係るポリエステル支持体に
ついて説明する。
【0053】本発明の支持体はジカルボン酸成分とジオ
ール成分を主要な構成成分とするポリエステルである。
【0054】主要な構成成分のジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニル
ケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸な
どを挙げることができる。また、ジオール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、テト
ラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、9,
9−ビス(4,4′−ジ−β−ヒドロキシエチル)フル
オレン、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙
げることができる。これらを主要な構成成分とするポリ
エステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性など
の点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸及び
/または2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成
分として、エチレングリコール及び/または1,4−シ
クロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリ
エステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、テレフタ
ル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレング
リコールからなるポリエステルおよびこれらのポリエス
テルの二種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエ
ステルが好ましい。ポリエステルに対してエチレンテレ
フタレートユニット及び/またはエチレン−2,6−ナ
フタレートユニットが70重量%以上含有されている
と、透明性、機械的強度、寸法安定性などに高度に優れ
たフィルムが得られる。
【0055】本発明に係るポリエステルフィルムを構成
するポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲で
あれば、さらに他の共重合成分が共重合されていても良
いし、他のポリエステルが混合されていても良い。これ
らの例としては、先に挙げたジカルボン酸成分やジオー
ル成分、またはポリエステルを挙げることができる。
【0056】本発明に用いられるポリエステルには、ラ
イトパイピング現象を防止する目的で、染料を含有させ
ることが好ましい。このような目的で配合される染料と
しては、その種類に特に限定があるわけではないが、フ
ィルムの製造上、耐熱性に優れていることが必要であ
り、アンスラキノン系やペリノン系の染料が挙げられ
る。また、色調としては、一般の写真感光材料に見られ
るようにグレー染色が好ましい。
【0057】本発明のポリエステルフィルムの厚みは特
に限定がある訳ではないが、20〜125μm、特に4
0〜90μmであることが好ましい。
【0058】また、本発明のポリエステルフィルムは、
ヘーズが3%以下であることが好ましい。さらに好まし
くは1%以下である。ヘーズが3%より大きいとフィル
ムを写真感光材料用支持体として用いた場合、写真用印
画紙に焼付けた画像がぼけてしまい不鮮明になる。上記
ヘーズは、ASTM−D1003−52に従って測定し
たものである。
【0059】本発明のポリエステルフィルムのガラス転
移点Tgは、60℃以上が好ましく、さらに70℃以上
150℃以下が好ましい。Tgは示差走査熱量計で測定
することによって求められる。Tgがこの範囲にあるこ
とで、現像処理機の乾燥工程でのフィルムが変形がな
く、現像処理後の巻きぐせカールの小さい感光材料が得
られる。
【0060】次に、本発明のポリエステルフィルムの製
造方法について説明するが、特に限定される訳ではな
い。
【0061】未延伸シートを得る方法および縦方向に一
軸延伸する方法は、従来公知の方法で行うことができ
る。例えば、原料のポリエステルをペレット状に成型
し、熱風乾燥または真空乾燥した後、溶融押出し、Tダ
イよりシート状に押出して、静電印加法などにより冷却
ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得
る。次いで、得られた未延伸シートを複数のロール群お
よび/または赤外線ヒーターなどの加熱装置を介してポ
リエステルのTgからTg+100℃の範囲内に加熱
し、一段または多段縦延伸する方法である。延伸倍率
は、通常2.5倍〜6倍の範囲で、続く横延伸が可能な
範囲とする必要がある。
【0062】上記の様にして得られた縦方向に一軸延伸
されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tm(融点)−
20℃の温度範囲内で、横延伸し、次いで熱固定する。
横延伸倍率は通常3〜6倍であり、また、縦、横延伸倍
率の比は、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、
好ましい特性を有するように適宜調整する。一般には巾
方向と長手方向の物性をバランスさせることが好ましい
が、使用目的に応じて変化させても良い。この時、2つ
以上に分割された延伸領域で温度差を1〜50℃の範囲
で順次昇温しながら横延伸すると巾方向の物性の分布が
低減でき好ましい。さらに横延伸後、フィルムを、その
最終横延伸温度以下でTg−40℃以上の範囲に0.0
1〜5分間保持すると巾方向の物性の分布がさらに低減
でき好ましい。
【0063】熱固定は、その最終横延伸温度より高温
で、Tm−20℃以下の温度範囲内で通常0.5〜30
0秒間熱固定する。この際、2つ以上に分割された領域
で温度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しながら熱固
定することが好ましい。
【0064】熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで
冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし
巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上
の温度範囲内で、巾方向及び/または長手方向に0.1
〜10%弛緩処理することが好ましい。また、冷却は、
最終熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃以下の冷
却速度で徐冷することが好ましい。
【0065】これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件の
より最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルに
より異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測
定し、好ましい特性を有するように適宜調整することに
より決定すればよい。
【0066】ポリエステルフィルムについては、巻癖を
低減するため種々の方法がとられる。例えば特開昭51
−16358号に記載されている様に、ポリエステルフ
ィルムのガラス転移点Tgを30℃乃至5℃下回る温度
で熱処理する方法がある。又、特開平1−131550
号には、逐次2軸延伸工程において、縦延伸と横延伸の
間でフィルム表裏に温度勾配をつけることで結晶性、配
向性の差を持たせて永久カールをつける方法が記載され
ている。又、製品として巻き取るときにカールと逆向き
に巻き取り製品貯蔵時につく経時カールと相殺する方法
や、延伸時に温度差を持たせて製膜したポリエステルフ
ィルムをガラス転移点以下50℃以上の温度で熱処理す
る方法も知られている。熱処理で効果的に巻癖が付きに
くくなる支持体は、ガラス転移点が90℃以上200℃
以下のポリエステルである。これは、この熱処理の効果
がガラス転移点を越える温度にさらされると消失するた
め、一般ユーザーが使用する際にさらされる最も高温
(夏季の車中の温度、80℃を越える場合もある。)を
基準として、90℃以上のガラス転移点を有することが
必要だからである。又、透明性を有しガラス転移点20
0℃を越える汎用ポリエステルフィルムは今のところ存
在しない。このようなポリエステルとして特に好ましい
ものはポリエチレンナフタレートを主成分とする支持体
である。該支持体は、ポリエチレンテレフタレート若し
くはその共重合物からなるフィルム又はこれらを原料と
する組成物からなるフィルムである。該支持体は、2軸
延伸後、熱固定処理して用いるのが好ましく、必要によ
り熱弛緩させてもよい。
【0067】この場合、熱処理は、50℃以上、ガラス
転移点温度以下の温度で0.1時間以上1500時間以
下行うことが必要である。このうち特に好ましい熱処理
方法は、例えば、ポリエチレンナフタレートの場合はT
gが約120℃であり、従って119℃以下の温度で
0.2〜72時間熱処理することが好ましく、更に好ま
しいのは115℃以下で24時間程度熱処理することで
ある。特に短時間で熱処理をするために、Tg以上に一
度昇温し、Tg近辺で徐々に冷却することが非常に効率
的で好ましい。ポリエチレンナフタレートの場合、一例
として、一度130℃以上200℃の間の温度に保った
後125℃まで冷却し、その後100℃まで40分間で
徐冷することで熱処理時間を著しく短縮できる。このよ
うな熱処理を行った支持体を示差熱分析計で測定する
と、Tg近傍に吸熱ピークが出現し、この吸熱ピークが
大きいほど巻癖は付きにくい。又、100mcal/g
以上、更には200mcal/g以上となるように熱処
理するのが好ましい。
【0068】また、本発明に係るポリエステルフィルム
支持体は、その表面が疎水性であるため通常はこれらの
下引層のみならず、各種表面処理を予め行うことによっ
てその接着性を補っている。このような表面処理とは、
コロナ放電処理、火陥処理、紫外線処理、高周波処理、
グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理など
の表面活性化処理の他、レゾルシン、フェノール類、ア
ルカリ、アミン、トリクロル酢酸などの薬品でエッチン
グ処理する方法が挙げられる。
【0069】表面活性化処理のうち、コロナ放電処理
は、最もよく知られている方法であり、従来公知のいず
れの方法、例えば特公昭48−5043号、同47−5
1905号、特開昭47−28067号、同49−83
769号、同51−41770号、同51−13157
6号等に開示された方法により達成することができる。
【0070】放電周波数は50Hz〜5000kHz、
好ましくは5kHz〜数100kHz が適当である。
放電周波数が小さすぎると、安定な放電が得られずかつ
被処理物にピンホールが生じ、好ましくない。また周波
数が高すぎると、インピーダンスマッチングのための特
別な装置が必要となり、装置の価格が大となり、好まし
くない。被処理物の処理強度に関しては、通常のポリエ
ステル、ポリオレフィン等のプラスチックフィルムの濡
れ性改良のためには、0.001KV・A・分/m2
5KV・A・分/m2、好ましくは0.01KV・A・
分/m2〜1KV・A・分/m2、が適当である。電極と
誘電体ロールのギャップクリアランスは0.5〜2.5
mm、好ましくは1.0〜2.0mmが適当である。
【0071】多くの場合、最も効果的な表面処理である
グロー放電処理は、従来知られているいずれの方法、例
えば特公昭35−7578号、同36−10336号、
同45−22004号、同45−22005号、同45
−24040号、同46−43480号、米国特許3,
057,792号、同3,057,795号、同3,1
79,482号、同3,288,638号、同3,30
9,299号、同3,424,735号、同3,46
2,335号、同3,475,307号、同3,76
1,299号、英国特許997,093号、特開昭53
−129262号等を用いることができる。グロー放電
処理条件は、一般に圧力は0.005〜20Torr、
好ましくは0.02〜2Torr が適当である。圧力
が低すぎると表面処理効果が低下し、また圧力が高すぎ
ると過大電流が流れ、スパークが起こりやすく、危険で
もあるし、被処理物を破壊する恐れもある。放電は、真
空タンク中で1対以上の空間を置いて配置された金属板
あるいは金属棒間に高電圧を印加することにより生じ
る。この電圧は、雰囲気気体の組成、圧力により色々な
値をとり得るものであるが、通常上記圧力範囲内では、
500〜5000Vの間で安定な定常グロー放電が起こ
る。接着性を向上せしめるのに特に好適な電圧範囲は、
2000〜4000Vである。また、放電周波数とし
て、従来技術に見られるように、直流から数1000M
Hz、好ましくは50Hz〜20MHz が適当であ
る。放電処理強度に関しては、所望の接着性能が得られ
ることから0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・
分/m2、好ましくは0.15KV・A・分/m2〜1K
V・A・分/m2、が適当である。
【0072】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤は、
例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.1
7643、22〜23頁(1978年12月)“I.乳
剤製造(Emulsion prepara−tion
and types)”及び同(RD)No.187
16、648頁、グラフキデ著『写真の物理と化学』ポ
ールモンテル社刊(P.Glafkides,Chem
ic et Phisique Photograph
ique,Paul Montel,1967)、ダフ
ィン著『写真乳剤化学』フォーカルプレス社刊(G.
F.Duffin,Photographic Emu
lsion Chemistry,Focal Pre
ss 1966)、ゼリクマンら著『写真乳剤製造と塗
布』フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman
et al,Making and Coating
Photographic Emulsion,Fo
cal Press,1964)などに記載された方法
を用いて調製することができる。
【0073】乳剤は米国特許3,574,628号明細
書、同3,665,394号明細書及び英国特許1,4
13,748号明細書に記載された単分散乳剤も好まし
い。
【0074】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成、化学熟
成及び分光増感を行うことができる。このような工程で
使用される添加剤は、RDNo.17643,同No.
18716及び同No.308119(それぞれ、以下
RD17643、RD18716及びRD308119
と略す)に記載されている。
【0075】本発明の写真感光材料がカラー写真感光材
料である場合、使用することができる写真用添加剤も上
記RDに記載されている。また、種々のカプラーを使用
することができ、その具体例もRD17643及びRD
308119に記載されている。
【0076】また、これら添加剤は、RD308119
1007頁 XIV項に記載されている分散法などによ
り、写真感光層に添加することができる。
【0077】カラー写真感光材料には、前述のRD30
8119 VII−K項に記載されているフィルター層や
中間層などの補助層を設けることができる。
【0078】カラー写真感光材料を構成する場合、前述
のRD308119 VII−K項に記載されている順
層、逆層、ユニット構成などの様々な層構成をとること
ができる。
【0079】この発明のハロゲン化銀写真感光材料を現
像処理するには、例えばT.H.ジェームズ著、セオリ
イ オブ ザ ホトグラフィック プロセス第4版(T
heTheory of The Photograf
ic Process Forth Edition)
第291頁〜第334頁及びジャーナル オブ ザアメ
リカン ケミカル ソサエティ(Journal of
the American Chemical So
ciety)第73巻、第3,100頁(1951)に
記載されている、それ自体公知の現像剤を使用すること
ができる。また、カラー写真感光材料は前述のRD17
643 28〜29頁,RD18716 615頁及び
RD308119 XIXに記載された通常の方法によっ
て、現像処理することができる。
【0080】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0081】実施例1 《支持体の作成》2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チル 100重量部、エチレングリコール 60重量部
にエステル交換触媒として酢酸カルシウム水和物 0.
1重量部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行
った。得られた生成物に、三酸化アンチモン 0.05
重量部、リン酸トリメチルエステル 0.03重量部を
添加した。次いで徐々に昇温、減圧にし、290℃、
0.05mmHgの条件で重合を行ない固有粘度0.6
0のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得た。
【0082】これを、150℃で8時間真空乾燥した
後、300℃でTダイから層状に溶融押出し、50℃の
冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化さ
せ、未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式
縦延伸機を用いて、135℃で縦方向に3.3倍延伸し
た。
【0083】得られた一軸延伸フィルムをテンター式横
延伸機を用いて、第一延伸ゾーン145℃で総横延伸倍
率の50%延伸し、さらに第二延伸ゾーン155℃で総
横延伸倍率3.3倍となるように延伸した。次いで、1
00℃で2秒間熱処理し、さらに第一熱固定ゾーン20
0℃で5秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン240℃で1
5秒間熱固定した。次いで、横方向に5%弛緩処理しな
がら室温まで30秒かけて徐冷して、厚さ85μmのポ
リエチレンナフタレートフィルムを得た。
【0084】これをステンレス製のコアに巻き付け、1
10℃で48時間熱処理して支持体を作成した。
【0085】更に、厚さ90μmのポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムを用意した。
【0086】この支持体の両面に12W/m2/min
のコロナ放電処理を施し、一方の面に下引塗布液B−1
を乾燥膜厚0.4μmになるように塗布し、その上に1
2W/m2/minのコロナ放電処理を施し、下引塗布
液B−2を乾燥膜厚0.06μmになるように塗布し
た。
【0087】12W/m2/minのコロナ放電処理を
施した他方の面には、それぞれ、下引塗布液B−3は1
50mg/m2、B−4は200mg/m2塗布し、B−
5は表1に示す塗布付量になるように塗布した。その上
に12W/m2/minのコロナ放電処理を施し、水分
散性塗布液R−1を乾燥膜厚0.2μmになるように塗
布した。
【0088】各層はそれぞれ塗布後90℃で10秒間乾
燥し、4層塗布後引き続いて110℃で2分間熱処理を
行った後、50℃で30秒間冷却処理を行った。
【0089】 〈下引塗布液B−1〉 ブチルアクリレート30重量%,t−ブチルアクリレート20重量%, スチレン25重量%,および2−ヒドロキシエチルアクリレート 25重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−2〉 ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g 化合物(UL−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−3〉 ゼラチン 10g 水 10g 酢酸 10g メタノール 50g エチレンジクロライド 50g p−クロロフェノール 4g 〈下引塗布液B−4〉ジカルボン酸成分としてテレフタ
ル酸ジメチル60モル%、イソフタル酸ジメチル30モ
ル%、5−スルホイソフタル酸ジメチルのナトリウム塩
10モル%、グリコール成分としてエチレングリコール
50モル%、ジエチレングリコール50モル%を常法に
より共重合した。この共重合体Aを95℃の熱水中で3
時間攪拌し、15重量%の水分散液Aとした。
【0090】この水分散液を130gと、化合物(UL
−1)を0.4gを混合し、水で1000mlにうすめ
た。
【0091】 〈下引塗布液B−5〉 塩化ビニリデン共重合体 表1に化合物例および付量を示す 水系ポリイソシアネート化合物 表1に化合物例および付量を示す 共重合体A 表1に付量を示す。
【0092】
【化1】
【0093】 〈塗布液R−1〉 酸化スズ−酸化アンチモン複合微粒子(平均粒径0.2μ) の水分散液(固形分40重量%) 109g 水分散液A 67g 水で仕上げる 1000ml 次に、R−1塗布液の塗布面上に下記磁気記録層塗布液
M−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗布し、その
上に滑り層O−1を乾燥膜厚0.02μmになるように
塗布した。各層はそれぞれ塗布後80℃で10秒間乾燥
し、引き続いて100℃で2分間熱処理を行った。
【0094】〈塗布液M−1〉ジアセチルセルロース8
2g、Co被着γ−Fe23(長軸0.8μm、Fe2+
/Fe3+=0.2、Hc=600エルステッド)6.6
g及びα−アルミナ(平均粒径0.5μm)4g、アセ
トン990g及びシクロヘキサノン110gを混合し、
ディゾルバーで1時間混和し、その後サンドミルで2時
間分散して分散液とした。
【0095】 〈塗布液O−1〉 カルナウバワックス 7g トルエン 700g メチルエチルケトン 300g 《感光材料の調製》市販されているコニカ(株)製カラ
ーネガフィルム コニカカラーLV400と同一の写真
乳剤層を下引塗布液B−2塗布面にコロナ放電した後塗
設した。
【0096】得られた各試料の処理を以下の様に行っ
た。
【0097】 〈現像処理〉 1. カラー現像 ・・・・ 3分15秒 38.0±0.1℃ 2. 漂 白 ・・・・ 6分30秒 38.0±3.0℃ 3. 水 洗 ・・・・ 3分15秒 24〜41℃ 4. 定 着 ・・・・ 6分30秒 38.0±3.0℃ 5. 水 洗 ・・・・ 3分15秒 24〜41℃ 6. 安 定 ・・・・ 3分15秒 38.0±3.0℃ 7. 乾 燥 ・・・・ 50℃以下 各工程に用いる処理液組成を以下に示す。
【0098】 〈発色現像液〉 4−アミノ・3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1リットルとする(pH=10.1) 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH6.0に調整する。
【0099】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH6.0に調整する。
【0100】 〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1リットルとする。
【0101】得られたカラーネガフィルムの現像処理前
後の耐傷性及び支持体の回収性を以下の方法で評価し
た。又、JIS K7519−1982に記載のパーフ
ォレーション加工を施して以下の様にパーフォレーショ
ン強度を測定した。
【0102】(耐傷性)現像処理後の試料を23℃、5
5%RHで12時間放置した後、裏面に先端の直径が2
5μmのサファイア針を垂直に当て、連続荷重0〜50
gをかけて10mm/秒の速度で引っ掻く。引っ掻き後
の試料をシャーカステンにのせ透過で傷が見え始める耐
荷重強度を耐傷性とした。結果を表1に示すが数値が大
きい程耐傷性は良好である。
【0103】(回収性)フィルム試料を熱水中に浸漬し
煮沸した。下記の4段階に評価し、結果を表1に示す。
【0104】評価4:30分以内に自然に支持体から塗
布層が剥離する 評価3:30分から1時間以内に自然に支持体から塗布
層が剥離する 評価2:1時間後こすれば支持体から塗布層が剥離する 評価1:塗布層は剥離しない。
【0105】(パーフォレーション強度)(株)オリエ
ンテック製テンシロンRTA−100にて図1に示すパ
ーフォレーション強度測定治具の端部3をテンシロンの
チャックでつかむ。長さ250mmのフィルムのパーフ
ォレーション部をスプロケット部1にはめ込み、フィル
ムを通し、フィルム端部2に100gの重りを吊るす。
もう一方のフィルム端部4をチャックでつかみ40mm
/minの速度で引っ張り、パーフォレーション部が破
断した時の最大荷重をパーフォレーション強度とし結果
を表1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】表1の結果から本発明の構成を用いた場
合、現像処理前後とも耐傷性に優れる。更に、支持体が
PENの場合には、十分な支持体強度が得られる。ま
た、下引層中に共重合体Aを適量含む場合は、支持体の
回収性にも優れる。
【0108】また、本発明の場合、磁気特性も問題無か
ったが、比較の場合、現像処理後に磁気ヘッドを通過す
る際に、バック層の剥がれが生じた。
【0109】
【発明の効果】本発明により、ポリエチレンナフタレー
トを支持体として磁気記録層を有する場合、本発明の下
引組成物層を採用することにより耐傷性に優れ、十分な
支持体強度が得られ、更に支持体の回収性にも優れるこ
とが解る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料のパーフォレーション強度を
測定するために用いた試験機の概略構成を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 スプロケット部 2 フィルム端部 3 試験機端部 4 フィルム端部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀
    乳剤層を、他方の側に磁気記録層を少なくとも一層有す
    る写真感光材料において、該磁気記録層側の支持体の下
    引層が塩化ビニリデン共重合体を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 上記支持体がポリエステルフィルムであ
    り、かつ、前記下引層が水系ポリイソシアネート系化合
    物を含有することを特徴とする請求項1記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステル支持体がポリエチレン
    ナフタレートを主成分であることを特徴とする請求項1
    または2記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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