JPH1012424A - R2t17nx 系磁石粉末の製造方法 - Google Patents

R2t17nx 系磁石粉末の製造方法

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JPH1012424A
JPH1012424A JP8162734A JP16273496A JPH1012424A JP H1012424 A JPH1012424 A JP H1012424A JP 8162734 A JP8162734 A JP 8162734A JP 16273496 A JP16273496 A JP 16273496A JP H1012424 A JPH1012424 A JP H1012424A
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清司 小嶋
Takeshi Takahashi
岳史 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 希土類(R)−鉄(Fe)−窒素(N)系磁
石粉末の微粉砕に関し、乾式で量産性に優れ製造コスト
の安価な製造方法を実現すること。 【解決手段】 R2Fe17X 系磁石粉末を、空気を搬
送吹きつけガスとして用いてジェットミル粉砕し、3μ
m以下の微粉末にする微粉砕方法で、好ましくは気流式
ジェットミル粉砕で、また好ましくは高圧空気の温度が
30℃以下である製造方法であり、高価な不活性ガスを
使う事なく空気を搬送吹きつけガスとして使えるため製
造コストを安価にするができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、モ−タなど磁石応
用機器に多く用いられいるボンド磁石の主たる構成材料
である硬質磁性材料の合金粉末即ち磁石粉末の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】Sm−Co系の異方性磁石粉末やNd−
Fe−B系の等方性磁石粉末などの高性能な希土類系の
磁石粉末を用いた高性能なボンド磁石がモ−タを始めと
した磁石応用機器に使用されている。このボンド磁石の
使用分野は徐々に拡っており、それに応じて多様な特性
を持った磁石が要求されている。
【0003】このような背景から、新しい磁石粉末の開
発が活発に行われているが、そのなかで希土類(R)−
鉄(Fe)−窒素(N)系の磁石材料、特にサマリウム
(Sm)−鉄−窒素系の磁石材料が注目されている。し
かしながらその開発はまだ実験室段階であり、早い実用
化が望まれている。
【0004】このSm−Fe−N系磁石材料は、Th2
Zn17型構造を有するSm2 Fe17を窒化したものでS
2 Fe173 付近の組成を有するものが最も磁気特性
が優れており、飽和磁化4πIS =15.7kG,異方
性磁界Ha=260kOe,キュリ−点Tc=470℃
という基本物性が明らかにされている。
【0005】このSm−Fe−N系磁石材料はその保磁
力機構が核成長タイプであるために保磁力を大きくする
には、(1)反転磁区の核ができるキッカケとなる芽(欠
陥など)を少なくするか、(2)単磁区粒子の大きさにま
で磁石粉末を小さくするという二つの方法がある。欠陥
を無くするには焼結温度付近まで昇温しなければならな
いが、このSm−Fe−N系磁石材料は650℃以上で
SmNとα−Feに分解してしまうので650℃以上に
は昇温できない。このため保磁力を大きくするには(1)
の方法は無理で、(2)の方法である単磁区粒子(1〜3
μm)にまで小さく粉砕する方法がとられる。
【0006】今までこの微粉砕の方法としては、特開平
5−304008号公報や特開平6−45121号公報
に開示されているように、ジェット粉砕機(ジェットミ
ル)や湿式粉砕機(ボ−ルミル)が提案されている。
【0007】特開平5−304008号公報によると、
ジェットミル粉砕では粉末の結晶構造に大きなストレス
を与えること無く微粒子化が可能であるが、粒子径が小
さくなると粉砕効率が悪くなり、高価な不活性ガスを使
用するため大きなコスト負担になる。そこで上記公報の
発明は、まずジェットミル粉砕で適当な粒度(平均粒子
径で2.5〜20μm)まで粉砕し、それ以降の粉砕は
湿式粉砕機で平均粒子径で1〜3μmまで微粉砕するこ
とを開示し、この製造方法でジェットミル粉砕に用いる
高価なガス量が削減できることを明らかにし、またジェ
ットミル粉砕の方式は衝突式であることを実施例におい
て明らかにしている。
【0008】また特開平6−45121号公報には、微
粉砕時に保磁力の向上は図れるが飽和磁化が大きく低下
するためそれを解決する方法としてジェットミル粉砕機
を用いかつ酸素濃度が5vol%以下(0を含まず)好
ましくは0.01〜3vol%の雰囲気中で粉砕するこ
とを開示している。この酸素濃度に範囲限定した理由は
0vol%では粉砕され表面が活性になった粒子が粒子
同士または壁面に付着して粉砕の進行を遅らせ、また酸
素濃度が高いと活性な粒子表面で急激な酸化が起こり易
く粉塵爆発の可能性が出てきて取扱いが難しくなりまた
急激な酸化により粒子表面に軟磁性層ができて磁気特性
が低下するためであることを明らかにしている。この限
定された酸素濃度の雰囲気では粉砕された粒子表面に安
定な薄い酸化膜ができ、このため凝集性の低い微粒子が
得られ、ボンド磁石にする際に凝集が少なく、配向性に
優れたボンド磁石が得られることを明らかにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述で明らかなよう
に、Sm−Fe−N系磁石材料は極めて酸化しやすいと
いう欠点を有しているため、従来のジェットミル方式で
は主に不活性ガスを用いて粉砕している。この不活性ガ
スとしてはアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、窒素
(N2)が好ましいがコストが高く、このコスト削減が
大きな課題となっていた。上述の公報では、ある程度の
粒子径までジェットミルで粉砕し、最終的に必要な単磁
区粒子径(1〜3μm)には湿式粉砕機を用いる複合粉
砕を行ない、高価な不活性ガスを減らす方法を開示して
おり、また限定された酸素濃度雰囲気(5vol%以
下)で粉砕し、その際には空気を混合して不活性ガス量
を少なくする方法を開示している。
【0010】しかしそれでもジェットミルが必要とする
ガス量は極めて多いため、製造コストの多くwo占めてそ
の低減が実用化の鍵となっていた。
【0011】本発明は、このような従来の磁石粉末の製
造方法の課題を考慮し、R217X系の磁石粉末の製造
方法におけるジェットミル粉砕における搬送吹きつけガ
スのコストを削減できるR217X 系磁石粉末の製造
方法の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の製造方法は、R(R:SmあるいはSmの
一部を希土類元素の1種または2種以上で置換)とT
(T:FeあるいはFeの一部を他の元素の1種または
2種以上で置換)と窒素(N)とを主成分としたR2
17X 相を主とした合金粉末を、空気を搬送吹きつけガ
スとして用いてジェットミル粉砕し平均粒子径が3μm
以下の微粉末とする方法で、好ましくはジェットミル粉
砕が気流式方式であり、また吹き込む前の高圧空気の温
度が30℃以下である方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0014】本実施の形態で使用されるSm2Fe17X
の原料粉末の作成方法を一例を示して説明する。Sm
−Fe2元合金を高周波溶解して鋳造塊を作成し、それ
を約1100℃で10時間かけて均一化熱処理してSm
2Fe17相を主相とする合金塊にする。この合金塊を機
械粉砕や水素吸蔵粉砕して150μm以下の粉末にし、
次に窒素雰囲気中で熱処理して窒化する。その温度は4
70℃が最適で約100時間かける。Sm2Fe17相は
窒化によりSm2Fe17X になる。Xは2.8〜3.
0が良い。アンモニア中で熱処理すると窒化は速く行わ
れるが粉末の表面部分が窒素過多となりアモルファスに
なることがあり、その後に均一な窒素組成にするために
アニ−ル処理が必要となる。磁気特性は上述のX=2.
8〜3.0において一番良くなる。
【0015】本実施の形態の組成については、Sm−F
e−N系において磁石材料として使用可能な、既に多く
の論文や特許により開示されている組成範囲である。特
に、Smの一部を他の希土類元素の1種または2種以上
で置換したもので、これをRと表記し、またFeの一部
を他の元素の1種または2種以上で置換したもので、こ
れをTと表記している。これらの元素からなるTh2
17型構造を有するR217X 相を主とする構造の組
成物である。
【0016】窒化処理に使われるSm2Fe17X の原
料粉末の大きさは上述では150μm以下であるがこれ
は窒化を速く均一に行なうための粒径で、さらに小さけ
れば窒化時間は短縮できる。大きければ窒化時間は長く
なるが500μmが均一に窒化する限界の大きさである
と思われる。微粉砕に用いられるSm2Fe17X の原料
粉末の大きさは小さければ微粉砕時間が短くできる。窒
化されたSm2Fe17Xの粉末は比較的もろく、乳鉢に
入れて乳棒で軽く叩くことで45μm以下にできる。し
かしそれでは1工程増えることになり繁雑となる。窒化
したまま使えればそれが一番簡略で良い。本実施の形態
の方法では150μm以下の粉末を用いて十分に単磁区
粒子径の3μm以下、望ましくは2μm以下に十分微粉
砕できる。この微粉砕粒子の大きさは小さいほど保磁力
が大きく優れており平均粒子径2μmで約10kOeと
なり、実用性のある優れた特性となる。
【0017】ジェットミル粉砕には大きく分類すると2
種類の方式がある。一つは粉末を高速の搬送ガスに乗せ
てタ−ゲットに衝突させて粉砕する衝突式で、もう一つ
は粉末を高速の搬送ガスに乗せて廻旋し通路の壁面から
高速ガスを吹きつけて粉末同士を衝突させて粉砕する気
流式がある。
【0018】Sm2Fe17X 系磁石粉末では、衝突式
で粉砕すると磁気特性が悪く、その原因は粉砕の際に衝
撃的な大きな力がかかり粉末内部に欠陥や歪みが入るた
めと推定される。気流式では磁気特性は良好である。こ
れは衝突式のような大きな力が粉末にかからないためと
考えられる。その代わり衝突式に比べると粉砕効率が悪
く粉末が細かくなりにくい。このため分級器がある場合
には、粉砕機内に滞留する時間が長くなる。分級器を付
けない場合は粉砕回数を増やす必要がある。
【0019】本実施の形態では、優れた磁気特性を有し
た磁石粉末を製造するために、気流式ジェットミル粉砕
を用い、搬送吹き付けガスのコストを低減する方法を種
々検討し見出した方法である。
【0020】Sm2Fe17X 系磁石粉末は酸化されや
すく、製造工程ではできるだけ酸素に触れさせないよう
にするため酸素を除去している。ジェットミル粉砕にお
いても窒素ガスを用いて粉砕してきたが、コスト削減の
ためには空気を使うしか無いと考え、空気を搬送吹きつ
けガスとして用いて酸化を抑える工法を検討した。
【0021】ジェットミル粉砕では粉末が粉砕されて新
しい活性な破面が出るのは時間的には瞬時であると考え
られ、その時に酸化反応は起こるが燃えるような激しい
反応を起こさせないようにすれば得られる粉末の磁気特
性は悪くはならないと推定される。そこで粉砕時の酸化
反応を抑えるには低温にすれば可能と考え、粉砕時に粉
末の周りの温度を低温にして検討した。
【0022】実験に用いたジェットミル粉砕設備の概略
のフローシートを図1に示す。1はコンプレッサーで、
2は圧縮されたガスを貯めるリザーブタンク、3はジェ
ットミルに送り込まれるガスを冷却する冷却槽、4は気
流式ジェットミル、5はジェットミルの粉砕部分を冷却
する冷却パイプ、6は原料粉末を貯蔵しフィーダにその
原料粉末を供給するホッパー、7は原料粉末をジェット
ミルに定量供給するフィーダ、8は粉砕された粉末とガ
スを分離するバグフィルター、9は粉砕された粉末が入
る回収器である。
【0023】装置の粉砕部分については、ミルの粉砕部
の外側に冷却用パイプ5を配管してク−ラ−で冷やした
水や液体窒素により冷却を図り、ミルの粉砕部の温度を
測定した。また搬送吹き付けガスの温度については、ガ
スをジェットミル装置に高圧ガス配管により導入してい
るが、その高圧配管部分に冷却槽3を設け、配管自体を
冷却してガスを冷却できるようにした。ガス温度はジェ
ットミルの粉砕ノズル側の高圧配管に熱電対を付けて高
圧ガスの温度を測定した。この装置でミルの粉砕部の外
側温度と高圧ガス温度を測定してジェットミル粉砕を行
ない、得られた粉末について試料振動式磁気測定装置
(VSM)で磁気特性を測定した。
【0024】実験の結果以下のことが明らかになった。
まず空気を用いても粉末が燃えることはなかった。これ
は粉砕が瞬時に起きるので新しい破面が出たその瞬間に
酸化され粉末は空気流に揉まれるために発火するほどに
は反応熱が上がらず、冷却されたと推定される。磁気特
性も窒素ガスの場合と比べて残留磁化Brは2.5%ほ
ど低下しているにすぎなかった。
【0025】搬送吹きつけ空気圧力については、高い
程、得られる粉末の粒子径が小さくなったが、約6kg
f/cm2以上ではほぼ同じであった。一回の粉砕では
目的の粒子径まで細かくならない場合もありその場合は
複数回粉砕を行って目的の粒子径にし、実用性のある磁
気特性を有した粉末にすることができた。
【0026】ミルの粉砕部の外側温度は、粉砕実験の開
始のとともに低下したが、低下の程度は小さかった。こ
れはミルの粉砕部分がセラミック製であるため断熱され
た、粉砕時の粉砕部が低温になっていてもその温度が外
部にまで伝わっていないと考えられる。搬送吹き付けガ
スとしての高圧空気温度に付いては、30℃以下で磁気
特性が安定しており残留磁化Brの低下が少なかった。
30℃を越えるとBrの値にばらつきがあり、酸化が激
しく生じた部分のあることが予想される。ジェットミル
に吹き込む高圧空気は6kgf/cm2の圧力から大気
圧に瞬時に断熱膨張するので膨張した空気の温度は低下
し、粉砕時の粉末の温度を低下させると思われ、実際の
粉砕時の温度は高圧空気の温度より低いと考えられる。
【0027】回収器に入った粉砕された粉末は、周りの
酸素と反応して酸化が徐々に進行する。このため回収器
に溜った粉末は早く回収して酸素濃度の低いところで保
存することが望ましい。また粉砕を長時間大量に行う場
合は回収器に窒素ガスを少量流して窒素ガス雰囲気にし
ておくことが望ましい。
【0028】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0029】(実施例1)溶解鋳造し均一化熱処理した
Sm2Fe17合金を高圧容器に入れ、容器内を水素ガス
置換して室温から温度を上げる過程で水素吸蔵させて粉
末化し、350℃〜450℃の範囲で水素ガスを排気し
て粉末内の水素を抜き、続いて窒素ガスを入れてその窒
素ガス圧力を約50kgf/cm2 の高圧にして470
℃〜550℃の温度範囲に置いて窒化し、そのあと室温
に冷却して取り出し、150μm以下の粉末を取り分け
てジェットミル粉砕の試料とした。
【0030】使用した気流式ジェットミル粉砕機は旋回
形のもので、試料投入口から定量供給された粉末はプッ
シャーノズルから吐出されるガスでベンチュリーノズル
に押し込まれ、そこで超音速に加速されてミルの内部に
入り、ミルの壁面に設けられた粉砕ノズルから吐出され
るガスで粉末同志が相互衝突しまたはミルの壁面でこす
られぶつかって粉砕され、細かくなった粉末は出口から
ガスと一緒に排出されてバグフィルターでガスと分離さ
れて回収器に入り、粉砕が十分でない粉末はミルの中を
旋回して粉砕される、という粉砕状態の粉砕機である。
【0031】搬送吹きつけガスとして空気をコンプレッ
サーで圧縮して用いた。ジェットミルへの投入ガス圧力
は6kgf/cm2とし、投入粉末量は1.2g〜1.
5g/分とした。
【0032】高圧空気の温度は冷却槽で冷やして23℃
とし、始め高圧空気のみを5分ほど送り込んで粉砕機の
粉砕部分の温度を下げて安定化してから試料粉末の投入
を開始した。60分で80gを投入したところで試料粉
末の投入を停止し、高圧空気の吹き込みをその後1分間
続けて中止した。その後粉砕された粉末を回収し、大気
中に取り出したが燃えることは無かった。VSMにてそ
の磁気特性を測定したが、残留磁化Br=13.6k
G、保磁力iHc=5.7kOe、最大エネルギー積
(BH)max=25MGOeで、酸化による磁気特性
の大幅な低下は生じていなかった。しかし保磁力iHc
が10kOeに達していなかったので、回収した粉末を
再度同じ条件すなわちガス圧力は6kgf/cm2、投
入粉末量は1.2g〜1.5g/分で粉砕した。2度粉
砕した粉末を回収して磁気測定したところ、今度はiH
c=10.5kOeと実用性のある値となっていた。B
r=13.0kG、(BH)max=34MGOeであ
り、2回の粉砕によっても酸化はわずかであり、磁石と
して実用性のある磁気特性を有しており、粉砕時に空気
中の酸素によって強度に酸化されることは生じていな
い。因に窒素ガスを搬送吹きつけガスとして同様の2回
の粉砕を行った場合にはBr=13.3kG程度である
ので、残留磁化(Br)の低下は2.3%程度である。
【0033】得られた粉末について走査電子顕微鏡で粉
末の粒子径を観察した。1回目の粉砕での粉末は3μm
〜4μmのものが多く平均粒子径は約3.2μmであっ
た。2回目の粉砕粉末は1.5μm〜2μmが大部分で
平均粒子径は約1.8μmであった。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、酸化さ
れやすいSm2Fe17X (X=2.8〜3.0)の粉
末を空気を搬送吹きつけガスとして用いて気流式ジェッ
トミル粉砕を行うと、高圧空気の温度を一定以下にする
ことで燃える事なく粉砕でき、その磁気特性も保磁力は
粉末の平均粒子径を3μm以下に粉砕することで達成で
き、残留磁化Brは不活性ガスの窒素を用いたときに比
べて2.5%程度低下するだけで実用性のある磁石粉末
が得られる。
【0035】これで高価な窒素ガスを用いることなく、
空気を用いることができるため、磁石粉末の製造コスト
を安価にすることができ、実用化にとって顕著な効果を
出す製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に用いられる気流式ジェ
ットミル装置の概略フローシートである。 1 コンプレッサー 2 リザーブタンク 3 冷却層 4 気流式ジェットミル 5 冷却パイプ 6 ホッパー 7 フィーダ 8 バグフィルタ 9 回収器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R(R:SmあるいはSmの一部を希土
    類元素の1種または2種以上で置換)とT(T:Feあ
    るいはFeの一部を他の元素の1種または2種以上で置
    換)と窒素(N)とを主成分としたR217X 相を主
    とした合金粉末を、空気を搬送吹きつけガスとして用い
    てジェットミル粉砕し、平均粒子径が3μm以下の微粉
    末とすることを特徴とするR217X 系磁石粉末の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 ジェットミル粉砕が気流式方式である請
    求項1記載のR217X 系の磁石粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 吹き込む前の高圧空気の温度が30℃以
    下である請求項1記載のR217X 系磁石粉末の製造
    方法。
JP8162734A 1996-06-24 1996-06-24 R2t17nx 系磁石粉末の製造方法 Pending JPH1012424A (ja)

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