JPH10121800A - 施解錠確認装置 - Google Patents

施解錠確認装置

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JPH10121800A
JPH10121800A JP34280796A JP34280796A JPH10121800A JP H10121800 A JPH10121800 A JP H10121800A JP 34280796 A JP34280796 A JP 34280796A JP 34280796 A JP34280796 A JP 34280796A JP H10121800 A JPH10121800 A JP H10121800A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施解錠後において、鍵を見ただけで最新の施
解錠状態が容易に確認できるようにする。 【解決手段】 鍵の摘み10内に、重錘22を鍵のステ
ム部3dの幅方向に移動可能に案内されるように嵌装す
ると共に、摘み10の一部に重錘位置を表示させる表示
窓11cを設け、一方、鍵の摘み内に、外端が摘みの前
端面から鍵の長さ方向に沿って出没可能に案内され、内
端部が上記重錘と干渉するトリガー21を設け、鍵3が
鍵孔に挿入されていない常態においては、トリガー21
を重錘22と干渉する位置にまで移動するように付勢
し、施解錠時、トリガーが内筒の端面2aに当接して摘
み内に没入したとき、重錘をトリガーから解放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、錠前の最新の施
解錠状態を鍵に表示でき、その鍵の表示を視認すること
により、外出先でも住戸や自動車の施解錠状態を確認で
きる施解錠確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記した機能を有する所謂施解錠確認装
置は、現在種々のものが提案されているが、例えば特願
平2−145163(特開平4−38382)によって
提案された施解錠確認装置は、施解錠状態の表示の為に
電池を用いる必要が無い、という点において、着想が優
れている。
【0003】この施解錠確認装置は、半径方向に着磁さ
れた小さな円柱状の表示マグネットを鍵の摘み内に回転
自在に装着し、一方、シリンダ錠の端面の表示マグネッ
トの移動軌跡に沿って相互に着磁方向が異なるドライブ
マグネットを配設し、ドライブマグネットと表示マグネ
ットが近接したときに両者の間に生じる磁気吸引力及び
磁気反発力を利用して表示マグネットを反転させるもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記した施
解錠確認装置は、表示マグネットの回転動力として磁気
を利用しているため、ドライブマグネットと表示マグネ
ットとの間の距離に敏感であり、両者間の距離が大きく
なると表示マグネットの回転駆動力が急激に減少し、表
示の信頼性が低下するという問題がある。
【0005】また、鍵の長期使用によって部品が摩耗し
たり、表示マグネットを収容する空間に埃や水分が入り
込むと、表示マグネットが円滑に回転しなくなり、施解
錠確認機能が保持できなくなる事態も考えられる。
【0006】更にまた、鍵による施解錠操作時、表示マ
グネットは鍵の摘み内において単に静かに回るだけなの
で、覗き窓内の表示を視認しない限り、ユーザーに対し
て何らの積極的な顕示を及ぼすことがない。
【0007】従って、施解錠時、施解錠確認装置が確実
に動作したか否かの判断が容易に行えないという不安が
残る。
【0008】この発明は、上記した種々の不具合や使用
上の不安を取り除き、長期間確実に作動し、施解錠時に
は装置の動作を積極的にユーザーに伝えられる機能をも
合わせ持った施解錠確認装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、鍵の摘み内に重錘を鍵の
ステム部の幅方向に移動可能に案内されるように嵌装す
ると共に、摘みの一部に重錘位置を表示させる表示窓を
設け、一方、鍵の摘み内に、外端が摘みの前端面から鍵
の長さ方向に沿って出没可能に案内され、内端部が上記
重錘と干渉するトリガーを設け、鍵が鍵孔に挿入されて
いない常態においては、トリガーを重錘と干渉する位置
にまで移動するように付勢し、施解錠操作時、トリガー
が内筒の端面に当接して摘み内に没入したとき、重錘を
トリガーから解放するようにしたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、鍵の摘み
内に鍵のステム部の幅方向に揺動する重錘を枢着すると
共に、摘みの一部に重錘の揺動位置を表示させる表示窓
を設け、一方、鍵の摘み内に、外端が摘みの前端面から
鍵の長さ方向に沿って出没可能に案内されるトリガーを
設け、そのトリガーには重錘の揺動における両端部で該
重錘を不動に停止させる係止部を備え、鍵が鍵孔に挿入
されていない常態においては、トリガーはその係止部が
上記重錘を第1揺動位置又は第2揺動位置で停止させる
ように前方に向け付勢させてあり、施解錠操作時、トリ
ガーが内筒の端面に当接して摘み内に没入したとき、重
錘をトリガーから解放するようにしたことを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づい
てこの発明について説明する。ちなみに、現在使用され
ているシリンダ錠における鍵の操作態様は、勿論例外は
あるが大別して2種類ある。
【0012】そのうちの1つは、鍵本体のウォードを水
平にして鍵孔に挿入し、時計方向或は反時計方向に90
度回して施錠し、反時計方向或は時計方向に90度戻し
て鍵孔から抜き、解錠するときには、鍵孔に鍵本体を挿
入した後、反時計方向或は時計方向に90度回して解錠
し、挿入角度位置に戻して鍵を抜く第1のタイプであ
る。
【0013】他の1つは、鍵本体のウォードを垂直にし
て鍵孔に挿入し、時計方向或は反時計方向に180度回
して施錠し、そのままの状態で鍵孔から抜き、解錠する
ときには、鍵孔に鍵本体を挿入後、反時計方向或は時計
方向に180度回して解錠し、そのままの状態で鍵を抜
く第2のタイプである。
【0014】この発明は、上記どちらのタイプのシリン
ダ錠にも適用可能であるが、説明の都合上第1のタイプ
の錠前について先に説明する。
【0015】図1(A)及び(B)において、符号1は
シリンダ錠の外筒を、符号2は内筒を夫々正面から見た
図を示し、これらは建物の扉に取り付けられている。従
って、(B)に符号6で示すように重力の加速度は下方
に向け作用する。
【0016】このシリンダ錠の施解錠を行うには、図1
(A)に示すように、先ず鍵3のウォードを水平にして
内筒に形成された鍵孔(図示せず)に挿入する。
【0017】鍵3の挿入後この錠前を施錠するには、錠
前の掛け金機構の左勝手或いは右勝手の都合により、鍵
を時計方向又は反時計方向に90度回すが、この実施例
では仮に時計方向に回すものとし、鍵3を図1(A)の
矢印4の方向に回して図1の(B)に示したウォードが
垂直になる角度位置に置く。
【0018】錠前施錠後鍵3を鍵孔から抜くには、鍵3
を反時計方向、すなわち図1(B)の矢印5の方向に9
0度回して、図1(A)に示すように、再び鍵3を元の
角度位置である水平位置にしてから鍵3を抜く。
【0019】一方、施錠状態にある錠前を解錠するに
は、この実施例では、図2(A)に示すように、鍵3の
ウォードを水平にして、換言すれば施錠時と同じ角度位
置で鍵3を鍵孔に挿入する。
【0020】そして、鍵3を反時計方向、すなわち
(A)の矢印5の方向に回して図2(B)に示した角度
位置に置き、更に鍵3を鍵孔から抜く為、鍵3を時計方
向、すなわち図2(B)の矢印4の方向に回して、図2
(A)に示すように、再び鍵3を水平位置に置いてから
鍵3を鍵孔から抜く。
【0021】この施解錠操作において鍵のウォードの角
度位置について着目すると、図1及び図2に示すよう
に、施錠時には鍵の摘み部の一方の側端縁3aが下方に
なるのに対し、解錠時には他方の側端縁3bが下方に来
る。この発明では、後述するように、この相違を利用し
ている。
【0022】一方、上記した第2のタイプのシリンダ錠
の場合は、図3(A)に示すように、施錠時例えば鍵3
の摘み部3cの一方の側端縁3aを上にして鍵孔に挿入
してこれを矢印5方向に沿って反時計方向に180度回
し、上記一方の側端縁3aが下方になる図3(B)の角
度位置に置いた後、その儘鍵孔から鍵3を引き抜く。
【0023】これとは逆にこの錠前を解錠するには、図
4(A)に示すように、鍵の摘み部3cの一方の側端縁
3aが下方になる角度位置で鍵3を鍵孔に挿入し、矢印
4方向に沿って時計方向に180度回し、一方の側端縁
3aが上方になる図4(B)の角度位置、すなわち図3
(A)の角度位置、に戻してから鍵孔から鍵を引き抜
く。
【0024】上記したように、第2のタイプのシリンダ
錠においても、施解錠操作時鍵の摘み部3cの一方の側
端縁3aの上下方向が入れ替わり、この発明はこの逆転
を利用している。
【0025】この発明の成立の前提となった技術的背景
は各前述の如くであり、次にこの発明の構成について説
明する。
【0026】この発明の第1の実施例を示す図5乃至図
7において、鍵3の後部に形成された摘み部3cは、摘
み10の摘み本体11の凹陥部に保持され、蓋板12を
介して止めねじ13により固定されている。
【0027】摘み本体11内には、鍵のステム部3dと
平行をなすようにして延在し、横断面形状が矩形をなす
トリガー溝11aと、このトリガー溝11aと十字形に
交差する、換言すれば鍵のステム部3dの幅方向に延在
する横断面形状が矩形の重錘溝11bとが形成されてお
り、前者にはトリガー21が、後者には重錘22が、夫
々長手方向に移動可能に嵌装されている。
【0028】上記トリガー21は、その後端21bに当
接し、摘み本体11の一端に植設されたピン24に支持
されたトリガーばね23の弾力により、前方、すなわち
鍵のステム部3dの先端に向けて付勢されている。
【0029】一方、重錘22は、横断面形状が矩形の細
長い板状体であり、重錘溝11b内にその長さ方向に摺
動可能に配設され、その長さは重錘溝11bの長さの2
分の1よりもやや大きく設定されている。
【0030】また、図6に示すように、トリガー21の
中央部で鍵の摘み部3cに対向する部分は、所定の長さ
にわたって切り欠かれて凹部21dが形成されており、
この凹部21dの存在により、重錘22はトリガーと干
渉すること無く、トリガー21に対して垂直方向に移動
可能となっている。
【0031】しかして、鍵が鍵孔に挿入されない状態に
おいては、トリガー21はトリガーばね23の弾力によ
り前方に付勢され、その先端21aは摘み10の前端よ
りも突出しており、同時にトリガーの凹部21dの後端
の係合端縁21cが重錘22の側面に弾圧している。
【0032】従って、この状態においては、重錘22は
重錘溝11b内において摩擦力により移動が不可能とな
り、その位置が固定される。
【0033】一方、摘み本体11の一端には表示窓11
cが形成され、この表示窓を通じて外部から重錘の位置
を確認することができる。
【0034】すなわち、図5乃至図7の状態において
は、重錘22は、上側すなわち、表示窓側にあり、表示
窓を通じて重錘を確認することができる。
【0035】一方、施錠又は解錠の為鍵3のステム部3
dが鍵孔に挿入されると、トリガー21の先端21aは
内筒2の端面2aと当接して後方に押され、トリガー2
1はトリガーばね23の弾力に抗して後方に移動して摘
み10内に没入する。
【0036】この結果、トリガーの凹部21dの係合端
縁21cによる重錘22の側面に対する弾圧が解消され
るため、重錘22は重錘溝11bに沿ってその長手方向
に移動することができるようになる。
【0037】このとき、すなわち重錘22が自由状態に
あるとき、図8及び図9に示すように鍵のウォードが垂
直になると、重錘溝11bも垂直になり、従って、重錘
22は重力により落下して、表示窓11cから離間し、
表示窓の視野から消えることとなる。
【0038】この発明による施解錠確認装置は上記のよ
うに構成されているから、図1の(A)、(B)に示す
ように施錠操作を行うと、重錘22は鍵の摘みの一方の
側端縁3aの方向に移動し、逆に図2の(A)、(B)
示すように解錠操作を行うと、重錘は他方の側端縁3b
の方向に移動する。
【0039】この重錘22の施、解錠操作に応じた選択
的な移動は、図3及び図4に示す第2のタイプのシリン
ダ錠においても同様に生じる。
【0040】施解錠操作を終えて鍵3を鍵孔から引き抜
けば、トリガー21は内筒の端面2aから離れて自由に
なり、トリガーばね23の弾力によって前方に移動して
その係合端縁21cが重錘22と干渉するので、重錘2
2の位置はその儘固定されることになる。
【0041】従って、表示窓11cを覗いて重錘22の
有無を確認することにより、最新の施解錠状態を確認す
ることができる。
【0042】なお、重錘22の材料としては、比重の大
きい材料が適しており、鋼や鉛等の使用が好ましく、更
に表示窓を通して確認がし易いように重錘表面には鮮明
な色で着色されていることが望ましい。
【0043】なお、この実施例では重錘の横断面形状を
矩形としたが、重錘の横断面形状は矩形に限定されるこ
となく、円形であってもまた多角形であっても支障はな
い。
【0044】又、トリガーの先端21aは、鍵が鍵孔に
挿入されない常態において摘み10の前端面より突出し
て重錘22の動きを制止しているため、不用意に後方に
向けて没入させると、重錘22が移動してその位置が狂
ってくる可能性がある。
【0045】従って、上述の第1の実施例においては、
トリガー21の先端の摘み10からの突出量は設計上可
能な限り小さいほうが望ましく、また、その厚さは1乃
至2ミリ程度とする。
【0046】なお、上記の説明において、重錘22の確
認を表示窓11cを覗くことにより行うようにしている
が、視覚障害者や高齢者等に対しては、これに代えて、
手指の爪先等を表示窓に挿入して、その間隔で重錘の所
在を確認することも可能である。
【0047】図10乃至図12はこの発明の第2の実施
例を示し、この第2の実施例による施解錠確認装置は、
前述した第1の実施例による施解錠確認装置と比較し
て、重錘22の長手方向、すなわち鍵のステム部3dの
幅方向の寸法が短くなり、また、トリガーの係合端縁2
1cの形成位置が鍵のステム部3dの先端寄りに移動し
た点が異なる。
【0048】すなわち、重錘22の長さについては、図
10及び図12に示すように、重錘溝11の長さとトリ
ガー21の幅寸法との差の半分以下とする。
【0049】また、トリガーの係合端縁21cの形成位
置については、図10及び図11に示すように、鍵のス
テム部3dが鍵孔に挿入されていない状態において、係
合端縁21cが重錘溝11bに完全に入り込むようにす
る。
【0050】すると、常態においては、図10及び図1
1に示すように、トリガーの係合端縁21cより後方の
実体部が重錘溝11bを完全に二つに区画し、重錘22
は何れかの区画に選択的に収納されることになる。
【0051】そして、鍵3が鍵孔に挿入される施解錠操
作時には、図12に示すように、トリガーの係合端縁2
1cは重錘溝11b外に完全に退避するので、重錘22
の移動は自由になる。
【0052】この第2の実施例による施解錠確認装置
は、常態において例えば鍵をポケット等に入れて持ち運
ぶ際トリガー21が多少動いても、その係合端縁21c
が重錘溝11bから退避しない限り重錘22の保持機能
は変らない、という別の利点が生じる。
【0053】図13乃至図15はこの発明の第3実施例
を示す。この第3実施例において、図5乃至図9に示す
第1実施例及び図10乃至図12に示す第2実施例と同
一の符号で差し示す部材は等効の部材を表わしているの
で、ここではそれら第1及び第2実施例と相違している
部分について主として説明する。
【0054】第3実施例においては、摘み本体11内に
は、鍵3のステム部3dと平行をなすようにして延在
し、横断面が矩形をなすトリガー溝11aと、そのトリ
ガー溝11aの中央部分において連通する空間部11d
とが形成されている。
【0055】前者のトリガー溝11aにはトリガー21
が長手方向に移動可能に嵌装されており、また、後者の
空間部11dには該摘み本体11に植設された枢軸25
により鍵3のステム部3dの幅方向に揺動する重錘22
を枢着する。
【0056】図示例のトリガー21は、図16に明示す
るように、中央部にL字状をなす一体の係止部21eを
横向きに(図14及び図15では上方に向け)備えてお
り、その係止部21eは、前記の空間部11d内に突出
しており、重錘22の揺動における両端部で該重錘22
を不動な固定的状態に拘束できるようにしてある。
【0057】鍵3が鍵孔に挿入されていない常態におい
ては、トリガー21は、その係止部21eが上記重錘2
2を第1揺動位置(解錠位置)又は第2揺動位置(施錠
位置)で拘束停止できるように、前方に向け圧縮ばねそ
の他のトリガーばね23で付勢させてある。
【0058】第3実施例における重錘22は、図17に
明示するように、板体22aの先端及び基端に円柱体2
2b、22cをそれぞれ一体に突設して成る。
【0059】トリガー21の係止部21eは重錘22に
対しその先端の円柱体22bにおいて係合する。同図で
符号22dは上述の枢軸25が嵌め込まれる挿入孔であ
る。
【0060】次にこの発明に係る第3実施例の装置を実
施した鍵の操作・作用についてその1つの例を図18に
おいて説明する。
【0061】図18(A)は、鍵孔に挿入していない常
態の鍵3を示しており、対応するシリンダ錠(図示しな
い)は第1のタイプのものであって、解錠状態にある。
従って、重錘22は第1揺動位置においてトリガー21
の係止部21eで拘束停止されている。
【0062】鍵3のステム部3dを水平にして鍵孔に差
し込むと〔図18(B)参照〕、内筒(キーガイド)の
端面2aにより、トリガー21がトリガーばね23に抗
して没入位置に押し込まれ、その係止部21eによる重
錘22の拘束が解かれ、重錘22はフリーとなる。
【0063】そこで、鍵3を反時計方向に90度回して
シリンダ錠を施錠状態にすると、重錘22は重力により
揺動落下してトリガー21に近接し、もって、第2揺動
位置を占めることになる〔図18(C)参照〕。
【0064】ここで、鍵3を時計方向に90度回して戻
した後、鍵3をシリンダ錠から抜き出すと、トリガーば
ね23の付勢力によってトリガー21が突出位置に復帰
するので、重錘22は第2揺動位置において係止部21
eによって拘束され、その位置が固定的に保持される。
【0065】この状態においては、表示窓11cを通じ
て重錘22が第2揺動位置(施錠位置)にあることが確
認できるので、鍵3によって対応するシリンダ錠が施錠
されていることを知ることができる。
【0066】施錠されたシリンダ錠の解錠操作に伴う第
3実施例に係る鍵の作用については、施錠操作時の作用
とほぼ逆になり、すなわち、図18において(D)→
(C)→(B)→(A)の如く変化することになるの
で、その説明は省略する。
【0067】なお、図15において、符号11dは窓1
1cに必要に応じて嵌め込まれた透明板、11eは摘み
本体11及び蓋板12に設けられ、鍵3の摘み部3cが
嵌合される段部をそれぞれ示し、また、図16の符号2
1fはトリガー21の先端部における薄肉扁平部を示し
ている。
【0068】上述した各実施例においては、この発明を
既存のシリンダ錠及び合鍵に適用するものとしたが、こ
の発明の技術的思想を最初から取入れて鍵の設計をする
場合、摘み10内に鍵の摘み部3cを挿入する必要が無
いから、摘み10をその分薄くすることができる。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の施解錠確認装置は、磁石等を使用せず、鍵を施解錠
するときに行われる鍵の回動作用と重力の方向との関係
位置を利用するものであるから、確実な作動が期待でき
る。
【0070】また、シリンダ錠側には何の造作も加える
必要がないので、全体の構造が簡単であり、しかも既存
の錠前にも容易に適用できる。
【0071】更にまた、摘み内の重錘が位置変化を起こ
すとき、重錘が変位の両終端において衝突して摘みを持
つ指先に衝撃力を感じさせるので、確実に施解錠装置が
働いたことをユーザーに感知認識させ得る、等種々の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1のタイプのシリンダ錠の施錠操作の説明図
で、(A)は鍵挿入時及び引き抜き時を、(B)は施錠
操作の途中の状態で鍵を所定の角度回した状態を示す。
【図2】第1のタイプのシリンダ錠の解錠操作の説明図
で、(A)は鍵挿入時及び引き抜き時を、(B)は解錠
操作の途中の状態で鍵を所定の角度回した状態を示す。
【図3】第2のタイプのシリンダ錠の施錠操作の説明図
で、(A)は鍵挿入時を、(B)は施錠後鍵を引き抜く
角度位置を示す。
【図4】第2のタイプのシリンダ錠の解錠操作の説明図
で、(A)は鍵挿入時を、(B)は解錠後鍵を引き抜く
角度位置を示す。
【図5】この発明の第1の実施例の施解錠確認装置を備
えた鍵を一部切除して示す正面図。
【図6】図5のVI−VI線による断面図。
【図7】図5のVII−VII線による断面図。
【図8】図1の鍵をシリンダ錠に挿入したときの状態を
示す部分正面図。
【図9】図8のIX−IX線による断面図。
【図10】この発明の第2実施例の施解錠確認装置を備
えた鍵を一部切除して示す正面図。
【図11】図10のXI−XI線による断面図。
【図12】図10の鍵をシリンダ錠に挿入したときの状
態を示す部分正面図。
【図13】この発明の第3実施例の施解錠確認装置を備
えた鍵を示す正面図。
【図14】図13の鍵から蓋板及び鍵本体を取り除き要
部を示した正面図。
【図15】図13のXV−XV線による断面図。
【図16】図13の鍵から取り外したトリガーの斜視
図。
【図17】同じく図13の鍵から取り外した重錘の斜視
図。
【図18】(A)乃至(D)は図13の鍵の作用を説明
するため主要部材の変位過程を示す説明図。
【符号の説明】
1 外筒 2 内筒 2a 端面 3 鍵 3a 一方の側端縁 3b 他方の側端縁 3c 摘み部 4 矢印 5 矢印 6 重力の方向 10 摘み 11 摘み本体 11a トリガー溝 11b 重錘溝 11c 表示窓 12 蓋板 13 止めねじ 21 トリガー 21a 先端 21b 後端 21c 係合端縁 21d 凹部 21e 係止部 22 重錘 23 トリガーばね 24 ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵の摘み内に重錘を鍵のステム部の幅方
    向に移動可能に案内されるように嵌装すると共に、摘み
    の一部に重錘位置を表示させる表示窓を設け、一方、鍵
    の摘み内に、外端が摘みの前端面から鍵の長さ方向に沿
    って出没可能に案内され、内端部が上記重錘と干渉する
    トリガーを設け、鍵が鍵孔に挿入されていない常態にお
    いては、トリガーを重錘と干渉する位置にまで移動する
    ように付勢し、施解錠操作時、トリガーが内筒の端面に
    当接して摘み内に没入したとき、重錘をトリガーから解
    放するようにしたことを特徴とする施解錠確認装置。
  2. 【請求項2】 鍵の摘み内に鍵のステム部の幅方向に揺
    動する重錘を枢着すると共に、摘みの一部に重錘の揺動
    位置を表示させる表示窓を設け、一方、鍵の摘み内に、
    外端が摘みの前端面から鍵の長さ方向に沿って出没可能
    に案内されるトリガーを設け、そのトリガーには重錘の
    揺動における両端部で該重錘を不動に停止させる係止部
    を備え、鍵が鍵孔に挿入されていない常態においては、
    トリガーはその係止部が上記重錘を第1揺動位置又は第
    2揺動位置で停止させるように前方に向け付勢させてあ
    り、施解錠操作時、トリガーが内筒の端面に当接して摘
    み内に没入したとき、重錘をトリガーから解放するよう
    にしたことを特徴とする施解錠確認装置。
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JP2008267111A (ja) * 2007-03-28 2008-11-06 Opnus:Kk 施錠確認表示機能付き鍵
JP2009275411A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Opnus:Kk 施解錠表示機能付き鍵
JP2012246638A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Miwa Lock Co Ltd 施・解錠状態の表示鍵

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