JP3750937B2 - 引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種機器類を格納するボックス本体などの固定枠体に対して扉を錠止する引出し回転操作型の扉用ロックハンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特許第2969118号公報に記載されたように従来の引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置では、扉に固着されるハウジングに操作ハンドルの全体または主体部分を出没可能に収納し、操作ハンドルの基端連結部を施錠主軸の前端連結部に横断枢軸によって連結し、横断枢軸を中心に操作ハンドルをハウジングから所定角度まで引出し回転させた後、操作ハンドルで施錠主軸を回転させることによって、固定枠体に対する扉の錠止を解除するようになっている。
【0003】
この引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置では、操作ハンドルを没入あるいは引出し位置に保持するための保持機構として、施錠主軸の前端連結部に相対回転不能に嵌め合わせた円形バネ板が使用され、操作ハンドルの基端連結部の背面側に前記バネ板の前面に当接する断面山形の係止突起が形成されている。
そして、操作ハンドルがハウジング内に収納されているときは、前記係止突起の頂点部が前記横断枢軸を通る扉面と直角な基準線に関して操作ハンドルの握り部の反対側に位置する一方、操作ハンドルがハウジングから引出されたときには、係止突起の頂点部が前記基準線を握り部側に越えた位置に来るように、係止突起の両斜面の会合角度が設定されている。
【0004】
このように構成された保持機構は、構成部品数が極限まで減少しているため、製造コストの節減等に有利である反面、操作ハンドルがハウジングに没入するとき、係止突起の頂点部が前記基準線を越えた瞬間に操作ハンドルがバネ板の弾性反発力によって急速回転するため、操作ハンドルの握り部がハウジングの内底面に勢い良く衝突することになる。
【0005】
この操作ハンドルの没入時に発生する衝突音は周囲の執務環境や労務環境に不快感を引き起こす要因となり、また、衝撃振動ははロックハンドル装置自体あるいはその周辺に設置されている機器に内蔵されているセンサーやマイクロスイッチなどの電子部品または電気部品に有害な悪影響を及ぼすことがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の課題は、構成部品数が少なくて装置全体の奥行き寸法を増大させることなしに、操作ハンドルを当初の引出し角度に的確に保持できる保持機構を備え、操作ハンドルの没入時に不快な衝突音や有害な振動衝撃を発生させることがない引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
添付図面中の参照符号を用いて説明すると、前記課題を解決するために請求項1の発明は、扉1に固着されるハウジング2に操作ハンドル3の全体または主体部分を出没可能に収納し、操作ハンドル3の基端連結部4に縦断面扇形状の背面側空洞部19を背面側に開口して形成し、施錠主軸5の前面に細板状の前端連結部6を突出形成し、操作ハンドル3の前記背面側空洞部19に挿入した施錠主軸5の前端連結部6を、扉1の前面と平行な横断枢軸7によって操作ハンドル3の前記基端連結部4に枢着してあり、横断枢軸7を中心に操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出し回転させた後、操作ハンドル3で施錠主軸5を回転させることによって、固定枠体8に対する扉1の錠止を解除するようにしてあり、
操作ハンドル3の基端連結部4の背面側と施錠主軸5の前端連結部6の正面側のどちらか一方に横断枢軸7を曲率中心とする凸型円弧面9を形成し、操作ハンドル3の基端連結部4の背面側と施錠主軸5の前端連結部6の正面側の残る他方に横断枢軸7を曲率中心とする凹型円弧面10を形成し、凹型円弧面10または凸型円弧面に開口させて施錠主軸5または操作ハンドル3に受孔11を前後方向に形成し、該受孔11に前後方向に移動可能に収容した球体12をバネ部材13によって突出方向に付勢し、操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出したとき、球体12の一部が圧接係合する凹部14を凸型円弧面9または凹型円弧面10に形成してある引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置において、
球体12の一部が常時係合しており、操作ハンドル3の引出し回転に対応して球体12の一部がその中を移動する弧状溝15を、横断枢軸7を曲率中心とする同一の円弧に沿わせて、かつ、全長さにわたって同一深さにして、前記凸型円弧面9または凹型円弧面10であって操作ハンドル3の前記背面側空洞部19に重ならない部位に形成し、前記凹部14を該弧状溝15の一部に形成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の作用】
この引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置においては、操作ハンドル3がハウジング2に収納されているときには、球体12は凹部14以外の部分において凸型円弧面9または凹型円弧面10に圧接係合しており、バネ部材13の弾性反発力によって収納位置に安定に保持されている。
【0009】
横断枢軸7を中心に操作ハンドル3が所定角度に引出されるとき、凸型円弧面9または凹型円弧面10と球体12との接触点は凹部14に向かって移動し、操作ハンドル3が所定角度まで引出された瞬間に球体12の一部が凹部14に落込み係合する。この係合とバネ部材13の弾性反発力によって操作ハンドル3は当初の引出し位置に的確に保持される。
【0010】
操作ハンドル3によって施錠主軸5を回すことによって扉1は固定枠体8に対する錠止を解除され、扉1が機器の点検修理などのため開放される。所要の作業を終了した後、扉1を閉鎖し、操作ハンドル3を引出し当初の位置、すなわち操作ハンドル3がハウジング2のハンドル収容部と整列する位置に戻してからハウジング2内に押しこむ。
【0011】
このようにして操作ハンドル3がハウジング2に横断枢軸7を中心に没入回転するとき、回転の当初に球体12の一部が前記凹部14から脱出する。凹部14から脱出した球体12と凸型円弧面9または凹型円弧面10との接触点は、没入回転が進行するにつれ、凹部14から離れて行く。
前記凸型円弧面9または凹型円弧面10は曲率中心を横断枢軸7に置いているため、バネ部材13による弾性反発力は没入回転中まったく同等であり、この弾性反発力によって操作ハンドル3と横断枢軸7の間には適度な摩擦力が一貫して働いているため、操作ハンドル3が急速回転することがない。
操作ハンドル3は作業者の手によって適宜調整された速度でハウジング2に没入操作される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1から図8に示した実施例では、施錠主軸5はハウジング2の上部背面側に形成した軸受筒部16に前後方向に移動不能に嵌挿され、施錠主軸5の後端角軸部には略L字状板等よりなるロック部材17が相対回転不能に嵌められ、ボルト18によって締付け固着されている。操作ハンドル3の基端連結部4には縦断面扇形状の背面側空洞部19が背面側に開口して形成されており、該背面側空洞部19には施錠主軸5の前面に突出形成された細板状の前端連結部6が挿入され、扉1の前面と平行な横断枢軸7によって、操作ハンドル3の前記基端連結部4に枢着されている。
【0013】
操作ハンドル3は先端指掛け部20を除いて、ほぼ全体がハウジング2内に没入するようにプロフィールが形成されている。横断枢軸7を中心に操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出し回転させた後、操作ハンドル3と一緒に施錠主軸4を旋回させることによって、前記ロック部材17が固定枠体8側の受部21から離脱し、これによってハウジング2に対する扉1の錠止が解除される。
【0014】
操作ハンドル3の基端連結部4の背面側には、横断枢軸7を曲率中心とする凸型円弧面9が形成され、施錠主軸5の前端連結部6の正面側には横断枢軸7を曲率中心とする凹型円弧面10が形成されており、凸型円弧面9と凹型円弧面10は互いにに対面接触している。この凹型円弧面10に開口した受孔11が、施錠主軸5の主体部分に前後方向に形成されており、受孔11に収容された硬質の球体12は、圧縮コイルバネよりなるバネ部材13によって突出方向に付勢されている。
【0015】
球体12の一部が常時係合し、操作ハンドル3の引出し回転に対応して球体12の一部がその中を移動する弧状溝15は、凸型円弧面9に形成されており、操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出したとき、球体12の一部が圧接係合する凹部14は、この凸型円弧面9の弧状溝15の一部に形成されている。
【0016】
図9に示した実施例では、操作ハンドル3の基端連結部4の背面側には、横断枢軸7を曲率中心とする凹型円弧面10が形成され、施錠主軸5の前端連結部6の正面側には横断枢軸7を曲率中心とする凸型円弧面9が形成されており、凸型円弧面9と凹型円弧面10は互いにに対面接触している。この凸型円弧面9に開口した受孔11が、操作ハンドル3の基端連結部4に前後方向に形成されており、受孔11に収容された硬質の球体12は、圧縮コイルバネよりなるバネ部材13によって突出方向に付勢されている。
【0017】
球体12の一部が常時係合し、操作ハンドル3の引出し回転に対応して球体12の一部がその中を移動する弧状溝15は、凹型円弧面10に形成されており、操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出したとき、球体12の一部が圧接係合する凹部14は、この凹型円弧面10の弧状溝15の一部に形成されている。
【0018】
上記いずれの実施例においても、操作ハンドル3を没入状態においてハウジング2に錠止するための複合ロック機構が組込まれている。
以下、複合ロック機構の内容を説明すると、操作ハンドル3に組込んだ錠前ユニット22のロータ23には、ハウジング2側の受金部材24に係脱する止め金部材25を接続してあり、ロータ23の鍵孔26に挿入した鍵27の回転操作によって、ハウジング2に対する操作ハンドル3の引出し拘束を解除するようになっている。ハウジング2に摺動可能に収容された受金部材24には、止め金部材25が係脱する掛止め部28を形成してあり、ハウジング2に装着したソレノイド29のプランジャー30には受金部材24を連結し、止め金部材25と係合する位置に受金部材24を付勢保持してある。
【0019】
ソレノイド29への通電または前記鍵27の挿入回転によって止め金部材25と受金部材24との係合を解除するとともに、ハウジング2に検知スイッチ31を固着し、止め金部材25が受金部材24から離脱する位置に来たとき検知スイッチ31を作動させる仲介部材32を、検知スイッチ31と止め金部材25の間に挿入してある。ハウジング2に操作ハンドル3を押し込み操作するとき、受金部材24を退避位置に移動させるカム面部33を受金部材24に形成してある。
【0020】
この複合ロック機構によれば、図1に示したように扉1が閉鎖され、施錠主軸5に接続されたロック部材17によって扉1が機器ボックス本体などの固定枠体8に対して開扉不能に錠止されているときには、操作ハンドル3はハウジング2内にその主体部分が収納されており、錠前ユニット22の止め金部材25が受金部材24の掛止め部28に係合することによって、操作ハンドル3はハウジング2に対して引出し不能に拘束されている。
【0021】
機器ボックスに格納した機器の操作や点検修理のために作業者を機器ボックスに派遣するとき、機器ボックスの管理者は機器ボックスの設置場所から離隔した駐在場所において、制御パネルのスイッチをオン操作し、ソレノイド29に解錠信号としての所定電流を供給する。このソレノイド29の励磁によってプランジャー30がソレノイド本体側に吸引されるため、受金部材24が引き戻し摺動させられ、掛止め部28と止め金部材25との係合が解除される。
【0022】
このとき、錠前ユニット22に対しては何らの操作もなされないから、止め金部材25は当初位置に突出したままである。現場に派遣された作業者が操作ハンドル3をハウジング2から引出すとき、前記止め金部材25はハウジング2の内壁部に当たることなく、ハウジング2の外部空間に移動する。操作ハンドル3の引出し回転の終了後、ソレノイド29への通電が遮断され、受金部材24はソレノイド29のプランジャー30の付勢用バネ34の付勢によって、錠前ユニット22側に接近した元の位置に復帰する。
【0023】
図4に示したようにハウジング2より引出し回転させた操作ハンドル3を握って施錠主軸5を回転駆動すると、施錠主軸5に接続してあるロック部材17が固定枠体8側の受部21から離脱し、固定枠体8に対する扉1の錠止が解除される。そのため、操作ハンドル3を手前に引くことによって扉1は開放操作される。
【0024】
作業者が機器の点検修理などの終了後、操作ハンドル3をハウジング2内に押し戻すとき、止め金部材25の先端部が受金部材24のカム面部33を押すため、受金部材24は前記バネ34の付勢に抗して、ソレノイド本体側に一旦摺動し、止め金部材25の通過を許容する。止め金部材25の先端部が前記掛止め部28の位置を通過したとき、受金部材24はバネ34の付勢によって復帰摺動し、止め金部材25の先端部が受金部材24の掛止め部28に再係合する。
【0025】
ソレノイド29に解錠信号を送っても操作ハンドル3の引出し拘束が解除されないときには、ソレノイド29それ自体の故障かソレノイド29への通電系統の故障である。このような非常時には、錠前ユニット22の鍵27を使用して手動解錠する。
錠前ユニット22のロータ23の鍵孔26に鍵27を挿入し、ロータ23を所定方向に回転させると、ロータ23に連動装備されている止め金部材25が錠前ユニット22側に引き戻され、止め金部材25が受金部材24の掛け止め部28から離脱する。これによって操作ハンドル3はハウジング2から引出し可能になる。
【0026】
上記のように止め金部材25が解錠位置に引き戻されたときには、重力による付勢または検知スイッチ31の内蔵バネによる付勢によって、仲介部材32が検知スイッチ31から離反する方向に摺動する。この仲介部材32の離反摺動によって検知スイッチ31がオン操作されるため、検知スイッチ31が挿入されている管理パネルの表示灯などの報知手段が作動して、手動解錠の事実が報知されたり、検知信号が記憶装置に入力され、手動解錠の実行時刻などが記録管理される。
【0027】
ソレノイド29自体やソレノイド29への通電系統を点検修理したり、作業者が機器の点検修理などを終了した後、操作ハンドル3をハウジング2内に押し戻すとき、止め金部材25は錠前ユニット22側に引き戻された位置に保持されている。そのため、止め金部材25が受金部材24に干渉することなく、操作ハンドル3がハウジング2内に押し戻される。
【0028】
操作ハンドル3をハウジング2に所定通り収容した後、鍵27によって錠前ユニット22のロータ23を前記とは逆方向に回転させると、止め金部材25がソレノイド29側に向かって突き出し摺動させられる。この止め金部材25の突き出し摺動によって仲介部材32がソレノイド29側に押し返され、検知スイッチ31のアクチュエータ35を再び押圧し、検知スイッチ31をオフ操作する。
【0029】
前記錠前ユニット22は操作ハンドル3の先端部に埋込み固着されており、ロータ23を錠本体に錠止する内部錠機構としては、公知のディスクタンブラ錠機構が使用されている。ロータ23の後端面には回転中心から偏心した位置に駆動用カム突起36が突設されている。板状の止め金部材25にはその横幅方向に受動用溝孔37が形成されており、ロータ23を回したとき、前記カム突起36が溝孔37の内側面を押すことによって、止め金部材25が進退する。止め金部材25は操作ハンドル3に形成された上下方向のガイド溝38に挿入されている。
【0030】
ハウジング2の内側壁に固着具39によって固着され、操作ハンドル3の収容空間の背面側に配置されている内側ケース40には、厚板状の受金部材24が上下方向に摺動可能に収容されている。内側ケース40の受金部材24と向き合う背面板部41には、検知スイッチ31がボルト42とナット43によって締め付け固着されている。この背面板部41と受金部材24の間には板状の仲介部材32が上下方向に摺動可能に挿入されており、仲介部材32の前面側に形成した連動突起44は、受金部材24の背面側の牽引突起45に係合する。
【0031】
ソレノイド29に解錠信号が供給されてプランジャ30がソレノイド本体側に吸引されたとき、仲介部材32は前記牽引突起45によって牽引され、受金部材24と一緒に退避位置へと上方移動する。そのため、操作ハンドル3がハウジング2から引出されるとき、仲介部材32が止め金部材24に干渉することがない。
また、操作ハンドル3の押し戻しの際にソレノイド12が通電されていれば、仲介部材32が止め金部材25に干渉することがない。
【0032】
受金部材24の上端部には横方向の割溝部46と、該割溝部46にT字状に交差する縦溝部47が形成されている。ソレノイド29のプランジャ30の下端部には、前記割溝部46に嵌め込まれる大径軸部48が形成されており、大径軸部48の根元部の小径軸部49は前記縦溝部47に嵌め込まれている。この嵌め込みによって受金部材24はプランジャ30の吸引及び押出し動作に的確に連動するように連結されている。
【0033】
検知スイッチ31はマイクロスイッチによって構成されており、そのリード線50は、ソレノイド29のリード線と同様にハウジング2の外部に導かれている。前記内側ケース40の前面上部には、発光ダイオードなどの表示手段51が装備されており、操作ハンドル3の対応箇所には透明プラスチックの表示窓52が設けられている。
表示手段51は、検知スイッチ31のアクチュエータ35が仲介部材32によって押し上げられているとき、点灯等するように回路構成されており、操作ハンドル3が引き出し不能に拘束されていることを表示する。
【0034】
操作ハンドル3の背面側には、内部において屈曲した受孔53が形成されている。前記内側ケース40の前面下部には、操作ハンドル3をハウジング2に収容したとき、前記受孔53に弾性係合する折り曲げ指状の係止突起54が形成されており、操作ハンドル3は所定の収納位置に更に安定に保持される。
操作ハンドル3の先端部はハウジング2の下端部より多少突き出ており、指掛け部20となっている。
【0035】
上記実施例の引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置では、ハウジング2にソレノイド29を装着し、ハウジング2に摺動可能にハウジング2に装着した受金部材24に掛止め部28を形成し、ソレノイド29のプランジャー30に受金部材24を連結し、解錠信号としての所定電流をソレノイド29に流すことによって、受金部材24の掛止め部28と止め金部材25との係合を解除できるため、機器ボックスの管理者は機器ボックスの設置場所に自ら赴いて鍵27で錠前ユニット22を解錠操作する必要なしに、遠隔操作によって特定の1個または複数個の機器ボックスを開扉可能状態にセットすることができ、機器ボックスの開扉管理を1箇所で集中して行なうことができる。
【0036】
また、ソレノイド29それ自体やソレノイド29の通電系統に故障が発生した非常時には、錠前ユニット22のロータ23に鍵27を挿入して止め金部材25を引き戻し操作することによって、止め金部材24と受金部材25との係合を解除できるため、機器ボックスの開扉や保守点検に支障を招くことがないとともに、止め金部材25が受金部材24から離脱する位置に来たとき検知スイッチ31を作動させる仲介部材32を、検知スイッチ31と止め金部材25間に挿入してあるため、鍵27の挿入回転による解錠を的確に検知して、所要の表示パネルに逐次表示したり、手動解錠の実行時刻などを記録管理等することができる。
【0037】
また、ハウジング2に操作ハンドル3を押し込み操作するとき、受金部材24が退避位置に移動させるカム面部33を受金部材24に形成してあるため、操作ハンドル3の引出し操作後にソレノイド29への通電が遮断されていても、止め金部材25に押されて受金部材24が一旦退避摺動した後、止め金部材25と受金部材24が自動的に再係合することになる。このように手動解錠しても、復帰動作においてはオートロック機構となっているので、鍵のかけ忘れがなく、施錠確認のために管理者が機器ボックスの設置場所に赴く必要がない。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明の引出し回転型扉用ロックハンドル装置では、操作ハンドル3または施錠主軸5に形成される前記凸型円弧面9または凹型円弧面10は、いずれも曲率中心が横断枢軸7の中心にあり、また、受孔11は施錠主軸5または操作ハンドル3の前後方向に形成されているため、バネ部材13の弾性反発力は横断枢軸7の中心に向かって常に作用していることになり、操作ハンドル3の没入にあたって、バネ部材13による弾性反発力は操作ハンドル3を急速回転させるモーメントとしては働くことがない。そのため、本発明によれば、構成部品数が少なくて装置全体の奥行き寸法を増大させることなしに、操作ハンドルを当初の引出し角度に的確に保持できるとともに、操作ハンドルの没入時に不快な衝突音や有害な振動衝撃を発生させることがない引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置が提供される。
【0039】
また、本発明では、球体12の一部が常時係合しており、操作ハンドル3の引出し回転に対応して球体12の一部がその中を移動する弧状溝15を、横断枢軸7を曲率中心とする同一の円弧に沿わせて、かつ、全長さにわたって同一深さにして、前記凸型円弧面9または凹型円弧面10であって操作ハンドル3の前記背面側空洞部19に重ならない部位に形成し、前記凹部14を該弧状溝15の一部に形成してあるため、操作ハンドル3を所定角度まで引出し回転させたとき、球体12は弧状溝15と凹部14の合計の深さ分において係合することになり、操作ハンドル3の保持力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置の正面図であり、扉は閉鎖施錠状態にある。
【図2】 図1の扉用ロックハンドル装置の左側面図である。
【図3】 図1の扉用ロックハンドル装置のA−A線断面図である。
【図4】 図1の扉用ロックハンドル装置のA−A線縦断面図であり、ソレノイドへの通電によって止め金部材と受金部材の係合を解除したときの状態を示している。
【図5】 図1の扉用ロックハンドル装置のB−B線断面図である。
【図6】 図1の扉用ロックハンドル装置のB−B線断面図であり、ソレノイドへの通電によって止め金部材と受金部材の係合を解除したときの状態を示している。
【図7】 図1の扉用ロックハンドル装置に使用した施錠主軸の正面図である。
【図8】 図1の扉用ロックハンドル装置に使用した操作ハンドルの基端連結部の背面図である。
【図9】 本発明の別の実施例に係る引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置の図6に対応した断面図である。
【符号の説明】
1 扉
2 ハウジング
3 操作ハンドル
4 基端連結部
5 施錠主軸
6 前端連結部
7 横断枢軸
8 固定枠体
9 凸型円弧面
10 凹型円弧面
11 受孔
12 球体
13 バネ部材
14 凹部
15 弧状溝
Claims (1)
- 扉1に固着されるハウジング2に操作ハンドル3の全体または主体部分を出没可能に収納し、操作ハンドル3の基端連結部4に縦断面扇形状の背面側空洞部19を背面側に開口して形成し、施錠主軸5の前面に細板状の前端連結部6を突出形成し、操作ハンドル3の前記背面側空洞部19に挿入した施錠主軸5の前端連結部6を、扉1の前面と平行な横断枢軸7によって操作ハンドル3の前記基端連結部4に枢着してあり、横断枢軸7を中心に操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出し回転させた後、操作ハンドル3で施錠主軸5を回転させることによって、固定枠体8に対する扉1の錠止を解除するようにしてあり、
操作ハンドル3の基端連結部4の背面側と施錠主軸5の前端連結部6の正面側のどちらか一方に横断枢軸7を曲率中心とする凸型円弧面9を形成し、操作ハンドル3の基端連結部4の背面側と施錠主軸5の前端連結部6の正面側の残る他方に横断枢軸7を曲率中心とする凹型円弧面10を形成し、凹型円弧面10または凸型円弧面に開口させて施錠主軸5または操作ハンドル3に受孔11を前後方向に形成し、該受孔11に前後方向に移動可能に収容した球体12をバネ部材13によって突出方向に付勢し、操作ハンドル3をハウジング2から所定角度まで引出したとき、球体12の一部が圧接係合する凹部14を凸型円弧面9または凹型円弧面10に形成してある引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置において、
球体12の一部が常時係合しており、操作ハンドル3の引出し回転に対応して球体12の一部がその中を移動する弧状溝15を、横断枢軸7を曲率中心とする同一の円弧に沿わせて、かつ、全長さにわたって同一深さにして、前記凸型円弧面9または凹型円弧面10であって操作ハンドル3の前記背面側空洞部19に重ならない部位に形成し、前記凹部14を該弧状溝15の一部に形成したことを特徴とする引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置。
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