JPH10118204A - 荷電粒子ビーム装置およびその運転方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置およびその運転方法

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JPH10118204A
JPH10118204A JP9227759A JP22775997A JPH10118204A JP H10118204 A JPH10118204 A JP H10118204A JP 9227759 A JP9227759 A JP 9227759A JP 22775997 A JP22775997 A JP 22775997A JP H10118204 A JPH10118204 A JP H10118204A
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particle beam
irradiation
accelerator
emission
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和夫 平本
Hiroshi Akiyama
秋山  浩
Koji Matsuda
浩二 松田
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    • A61N2005/1085X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy characterised by the type of particles applied to the patient
    • A61N2005/1087Ions; Protons

Abstract

(57)【要約】 【課題】荷電粒子ビームの損失を低減した荷電粒子ビー
ム装置とその運転方法を提供する。 【解決手段】患部形状等の情報に基づき予め、演算装置
131でビームの水平方向の照射点と必要な線量を定め
ておく。水平方向の照射点の間隔は、散乱体300で広
げたビームの径の半分程度以下にすることが望ましい。
照射位置設定用の電磁石220,221の電源装置160を
制御装置132で制御する。 【効果】荷電粒子ビームの損失を少なくして、均一な照
射野を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビームを
癌治療や患部の診断に利用する荷電粒子ビーム装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子ビーム装置は、実公平5
−40479 号公報に記載されている。この従来技術を図1
7を用いて説明する。
【0003】図17において、荷電粒子ビーム82はz
方向に進む。x方向走査電磁石80,y方向走査電磁石
81に、位相差が90°の正弦波電流を流すと、それぞ
れの電磁石に発生する磁場によって、荷電粒子ビームは
円形に走査される。円形に走査される荷電粒子ビームを
散乱体83に当てると荷電粒子ビームの径は増大される
ので、照射領域での線量分布は図3(a)のようにな
る。2rにわたる領域では照射線量は均一になるが、2
rより外側になるほど照射線量は減少して不均一であ
る。従って、不均一な照射領域をコリメータでカット
し、照射線量の均一な照射領域のみを患部へ照射してい
た。
【0004】また、特開平7−275381 号公報は、患部の
形状に合わせて電磁石を制御することにより、照射範囲
を任意の形状に成形することを記載する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術で
は、不均一な照射領域をコリメータでカットしているの
で、荷電粒子ビームの損失が多い。また、広い照射野を
得るためには、ビーム径を増加させる散乱体83を厚く
しなくてはならず、荷電粒子ビームエネルギーの損失が
大きくなる問題がある。
【0006】本発明の目的は、荷電粒子ビームの損失を
低減した荷電粒子ビーム装置とその運転方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、散乱体が荷電粒子ビームの径を拡大し、出
射切り替え手段が荷電粒子ビームの出射および停止を切
り替え、電磁石が荷電粒子ビームの照射位置または照射
範囲を設定し、制御装置が荷電粒子ビームを停止中に電
磁石を制御して照射位置または照射範囲を変更させるこ
とにある。
【0008】この特徴によれば、出射切り替え手段が荷
電粒子ビームの出射を停止している間に、制御装置が照
射位置または照射範囲を変更させて荷電粒子ビーム照射
対象に照射するので、照射対象には照射位置または照射
範囲ごとに荷電粒子ビームが照射され、照射対象の全域
を覆うように散乱体で拡大された荷電粒子ビームを拡大
さする場合に比べて、照射対象の回りにできる不均一な
照射領域を小さくでき、荷電粒子ビームの損失を低減で
きる。また、散乱体を用いない場合に比べて、ビーム径
が大きいので照射位置または照射範囲の変更回数が少な
く、制御が簡単である。
【0009】また、本発明の他の特徴は、制御装置が拡
大された荷電粒子ビームの径に基づいて照射位置または
照射範囲を変更することにあり、散乱体で拡大された荷
電粒子ビームの照射線量は照射位置を中心として径方向
にほぼガウス分布であるので、荷電粒子ビームが重なっ
て照射線量が均一な照射領域をつくることができ、照射
対象に均一に荷電粒子ビームを照射できる。
【0010】本発明の他の特徴は、目標照射量設定装置
が照射対象の照射領域における目標照射量を定め、照射
量測定装置が各照射領域における荷電粒子ビームの照射
量を測定し、出射切り替え手段が目標照射量と照射量測
定装置で測定された照射量とに基づいて荷電粒子ビーム
の出射および停止を切り替えることにある。
【0011】この特徴によれば、照射領域の照射量が目
標照射量に達するまで出射切り替え手段が照射を継続さ
せるので、荷電粒子ビームの強度が時間的に変化した場
合でも、照射対象にビームの密度を一様に照射できる。
【0012】また、出射切り替え手段が、荷電粒子加速
器を周回する前記荷電粒子ビームのベータトロン振動の
周波数を含む高周波電磁界を前記荷電粒子ビームに加え
る高周波印加装置であれば、荷電粒子加速器を周回する
荷電粒子ビームのベータトロン振動が共鳴状態であると
きに、印加される高周波電磁界により荷電粒子ビームの
ベータトロン振動振幅が増加して共鳴の安定限界を超
え、荷電粒子ビームは荷電粒子加速器から出射される。
このとき、荷電粒子ビームは一定に出射されるので、一
様なビームの密度で荷電粒子ビームを照射対象に照射で
きる。
【0013】本発明の他の特徴は、ネルギー変化手段が
荷電粒子ビームのエネルギーを変化させることにあり、
照射停止中に荷電粒子ビームのエネルギーを変化させ
て、照射対象の照射領域を変更することができる。
【0014】本発明の他の特徴は、荷電粒子加速器が荷
電粒子ビームの出射および停止を切り替える出射切り替
え手段を有し、荷電粒子ビーム輸送系が荷電粒子ビーム
の輸送および停止を切り替える輸送切り替え装置とを有
し、照射装置は、荷電粒子ビームを拡大する散乱体と、
荷電粒子ビームの照射位置または照射範囲を設定する電
磁石と、拡大された荷電粒子ビームの径に基づいて照射
位置または照射範囲を変更する制御装置を備えることに
ある。
【0015】この特徴によれば、出射切り替え手段が荷
電粒子加速器を周回する荷電粒子ビームを照射装置へ出
射し、かつ、輸送切り替え装置が荷電粒子ビームを照射
装置へ輸送すれば、荷電粒子ビームは照射装置において
照射対象に照射される。出射切り替え手段が荷電粒子加
速器から照射装置への荷電粒子ビームの出射を停止、ま
たは、輸送切り替え装置が荷電粒子ビームを停止すれ
ば、荷電粒子ビームの照射対象への照射も停止される。
照射の切り替えが2つの切り替え手段によって行われる
から、より安全性が高い。また、出射切り替え手段もし
くは輸送切り替え装置がビームの出射を停止し、制御装
置が散乱体で拡大された荷電粒子ビームの径に基づいて
次の照射位置または照射範囲を変更し、それぞれの位置
で等しい線量を照射すると、散乱体で拡大された荷電粒
子ビームの照射線量は照射位置を中心として径方向にほ
ぼガウス分布であるので、荷電粒子ビームが重なって照
射線量が均一な照射領域をつくることができ、照射対象
に均一に荷電粒子ビームを照射できる。また、均一な照
射領域の周りにできる不均一な照射領域を小さくできる
ので、荷電粒子ビームの損失を低減できる。また、散乱
体を用いない場合に比べて、ビーム径が大きいので照射
位置または照射範囲の変更回数が少なく、制御が簡単で
ある。
【0016】また、本発明の他の特徴は、患者の動きを
検出する動き検出手段を備え、制御装置が、動き検出で
検出された患者の動きに基づいて、出射切り替え手段を
制御することにあり、患者の呼吸,咳等に起因する体の
動きを検知して、患部がほぼ静止している時に荷電粒子
ビームを照射し、照射対象を精度良く照射することがで
きる。
【0017】また、荷電粒子ビームによる癌治療では、
照射対象の深さによって照射する荷電粒子ビームのエネ
ルギーを変える必要がある。この場合、荷電粒子加速器
を周回する荷電粒子ビームのエネルギーを加速段階で変
更するか、照射装置の荷電粒子ビームが通過する所にグ
ラファイトなどの板上の物質を置いて、出射された荷電
粒子ビームのエネルギーを変えて照射する。
【0018】上記目的を達成する本発明の特徴は、散乱
体が荷電粒子ビームの径を拡大し、ビーム出射手段が荷
電粒子加速器から荷電粒子ビームを出射し、電磁石が荷
電粒子ビームの照射位置または照射範囲を設定し、制御
装置が荷電粒子加速器の入射運転,加速運転、または減
速運転中に電磁石を制御して照射位置または照射範囲を
変更させることにある。
【0019】この特徴によれば、ビーム出射手段が荷電
粒子ビームを出射した後、荷電粒子加速器が減速運転,
ビーム入射運転、または加速運転していてビームが出射
されていない間に、制御装置が照射位置または照射範囲
を変更させて荷電粒子ビーム照射対象に照射するので、
照射対象には照射位置または照射範囲ごとに荷電粒子ビ
ームが照射され、照射対象の全域を覆うように散乱体で
拡大された荷電粒子ビームを拡大する場合に比べて、照
射対象の回りにできる不均一な照射領域を小さくでき、
荷電粒子ビームの損失を低減できる。また、散乱体を用
いない場合に比べて、ビーム径が大きいので照射位置ま
たは照射範囲の変更回数が少なく、制御が簡単である。
【0020】上記目的を達成する本発明の特徴は、散乱
体が荷電粒子ビームの径を拡大し、キッカー電磁石が荷
電粒子ビームを周回軌道から出射軌道に移動させ、電磁
石が荷電粒子ビームの照射位置または照射範囲を設定
し、制御装置が拡大された荷電粒子ビームの径に基づい
て荷電粒子加速器の入射運転,加速運転、または減速運
転中に電磁石を制御して照射位置または照射範囲を変更
することにある。
【0021】この特徴によれば、キッカー電磁石が荷電
粒子ビームを周回軌道から出射軌道に移動させて出射し
た後、荷電粒子加速器が減速運転,ビーム入射運転、ま
たは加速運転していてビームが出射されていない間に、
制御装置が拡大された荷電粒子ビームの径に基づいて照
射位置または照射範囲を変更させて荷電粒子ビーム照射
対象に照射するので、照射対象には照射位置または照射
範囲ごとに荷電粒子ビームが照射され、照射対象の全域
を覆うように散乱体で拡大された荷電粒子ビームを拡大
する場合に比べて、照射対象の回りにできる不均一な照
射領域を小さくでき、荷電粒子ビームの損失を低減でき
る。また、散乱体を用いない場合に比べて、ビーム径が
大きいので照射位置または照射範囲の変更回数が少な
く、制御が簡単である。また、散乱体で拡大された荷電
粒子ビームの照射線量は照射位置を中心として径方向に
ほぼガウス分布であるので、荷電粒子ビームが重なって
照射線量が均一な照射領域をつくることができ、照射対
象に均一に荷電粒子ビームを照射できる。
【0022】また、キッカー電磁石が励磁されると直ち
に荷電粒子ビームは出射され、キッカー電磁石が励磁さ
れる時間はビームが周回軌道を1周する程度の時間であ
るから、加速器を周回する荷電粒子はこの時間ですべて
出射される。その後、荷電粒子加速器が減速運転,ビー
ム入射運転、または加速運転している間に、照射位置ま
たは照射範囲が変更されるから、ビームが周回軌道を1
周する程度の短い時間に出射されるビームを連続して利
用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明の第1の実施例の荷電粒子ビーム装
置を図1を用いて説明する。本実施例の荷電粒子ビーム
装置は、前段加速器98,シンクロトロン型の加速器1
00,回転照射装置110および制御装置群140から
主に構成される。低エネルギーのイオンが前段加速器9
8から加速器100に入射され、加速器100において
加速された後、治療室101の回転照射装置110に出
射されて、イオンビームが治療に用いられる。
【0024】加速器100を構成する主な機器について
説明する。加速器100は、加速器100を周回する荷
電粒子ビームに高周波電磁界を印加して荷電粒子ビーム
のベータトロン振動を増加し、共鳴の安定限界を超えさ
せ、荷電粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態にし
て荷電粒子ビームを加速器から出射する加速器である。
【0025】加速器100は、周回する荷電粒子ビーム
を曲げる偏向電磁石146,周回する荷電粒子ビームに
エネルギーを与える高周波加速空胴147,周回する荷
電粒子ビームに磁界を印加してベータトロン振動を共鳴
状態にする4極電磁石145や多極電磁石11、および
周回する荷電粒子ビームに高周波を印加してベータトロ
ン振動を増加する出射用高周波印加装置120を備えて
いる。また、偏向電磁石146,4極電磁石145、お
よび多極電磁石11に電流を、そして、高周波加速空胴
147に電力を供給する加速器用電源装置165と、出
射用高周波印加装置120に電力を供給する出射用高周
波電源166を備える。
【0026】加速器100から出射されて、輸送系17
1で治療室101に輸送されたビームは回転照射装置1
10で患者に照射される。
【0027】回転照射装置110を説明する。回転照射
装置110は、加速器100から出射された出射ビーム
を照射対象まで輸送するための4極電磁石150および
偏向電磁石151、および4極電磁石150および偏向
電磁石151に電流を供給する電源装置170を備え
る。
【0028】さらに、回転照射装置110は、照射ノズ
ル111を備える。照射ノズル111には、照射位置をx
方向およびy方向に動かすための電磁石220,221
を備える。ここで、x方向は偏向電磁石151の偏向面
に平行な方向、y方向は偏向電磁石151の偏向面に垂
直な方向である。電磁石220,221には電流を供給
する電源装置160が接続されている。電磁石220,
221の下流には、ビーム径を増加させるための散乱体
300を設置する。また、散乱体300のさらに下流に
は、ビームの照射線量分布を測定する線量モニタ301
を設置している。また、患部の周囲の正常組織を傷めな
いように、照射対象である患者の直前には、コリメータ
225を設置する。
【0029】図2(b)に散乱体300で拡大されたビ
ーム強度分布302を示す。散乱体で広げられたビーム
は、ほぼガウス分布をしている。従って、加速器からビ
ームの出射を停止した状態で、図2(b)に示すように
散乱体300で拡大されたビームの径の半分程度ずら
し、それぞれの位置で等しい線量を照射すると、それら
の重畳により、ビームの照射中心位置以外の場所でも概
略等しい照射線量303になる。従って、予め、治療計
画で定めた照射線量を照射したことを線量モニタ301
で確認した後、加速器からのビームを停止し、照射位置
を移動して、加速器からビームを出射する手順を繰り返
していくことにより患部を均一に照射できる。
【0030】一方、照射線量が不均一であるのは、2r
の外側の領域である。しかし、照射線量が均一な照射領
域2rを円形に荷電粒子ビームを走査して実現する場合
に比べると、不均一な領域は小さい。従って、荷電粒子
ビームの損失を少なくできる。また、散乱体300で広
げられたビームの径は、円形に荷電粒子ビームを走査す
る場合に比べて小さいから、散乱体300の厚さも薄く
できる。従って、荷電粒子ビームのエネルギー損失も低
減できる。
【0031】図3に体内の深さとイオンビームの照射線
量の関係の例を示す。図3の照射線量のピークをブラッ
グピークと呼ぶ。ブラッグピークの位置は、ビームエネ
ルギーにより変化する。そこで、照射ノズル111で
は、図4に示すようにビームのエネルギーとエネルギー
幅を調整するためのレンジシフタ222とリッジフィル
タ223及び患部の深さ方向形状に従ってエネルギーを
変化させる患者ボーラス224を設置する。リッジフィ
ルタ223は、図4のx方向に、山と谷が繰り返す構造
にする。この山の部分を通過した粒子は、エネルギーの
減少が大きく、谷の部分を通過した粒子は、エネルギー
の減少が少なく、山の部分の高さと谷の部分の高さに応
じたエネルギー分布を持たせることができる。本実施例
では、荷電粒子ビームのエネルギー幅が、患部の厚さが
最も大きい位置に一致するリッジフィルタを使用する。
【0032】演算装置131は、制御装置132が患部
への荷電粒子ビームの照射を制御するために必要なデー
タを求める装置である。
【0033】制御装置132は、前段加速器98から加
速器100への荷電粒子ビームの出射,加速器100を
周回する荷電粒子ビームの加速,加速器100から回転
照射装置110への荷電粒子ビームの出射および回転照
射装置110における荷電粒子ビームの輸送を制御する
ための装置である。加速器100から回転照射装置11
0へ出射された荷電粒子ビームは照射対象に照射される
ので、加速器100からの出射を制御することは、患部
への荷電粒子ビームの照射を制御することになる。
【0034】まず、演算装置131の役割について説明
し、次に制御装置132による荷電粒子ビーム装置の運
転方法を説明する。
【0035】演算装置131は、オペレーターから患部
の形状,深さ,必要な照射線量R等の患部情報と散乱体
300の厚さや材料等の情報を入力される。演算装置1
31は、入力された患部情報と散乱体情報に基づいて、
ビーム径,照射領域,ビームの水平方向の照射点,電磁
石220,221に供給される電流の大きさ,患部に照
射される荷電粒子ビームのエネルギー,必要な線量など
を演算して求める。水平方向の照射点の間隔は、散乱体
300で拡大されたビームの径の半分程度以下にするこ
とが望ましい。
【0036】演算装置131を図5に示す。演算装置1
31の照射領域形成部133は、入力された患部情報に
基づいて、図6に示すように、患部を深さ方向の複数の
層Li(i=1,2…N)に分割する。エネルギー計算
部134は、それぞれの層の深さに応じて照射に適した
ビームエネルギーEiを求める。
【0037】照射領域形成部133は、さらに、各層L
iの形状に応じて、荷電粒子ビームを照射する複数の照
射領域Ai,j(i=1,2…N,j=1,2…M),照射
領域Ai,j の中心点Pi,j 、およびその座標(xij,y
ij)を定める。荷電粒子ビームの強度は空間的にガウス
分布をしているので、演算装置131は、荷電粒子ビー
ムの径に基づいて、照射領域Ai,j と隣接する照射領域
とが重なって均一な照射線量の領域を作るように、各照
射領域Ai,j の中心点Pi,j を定める。各中心点Pi,j
は、ビーム径の半分程度離れているようにする。
【0038】照射線量計算部135は、必要な照射線量
Rに基づいて各中心点Pi,j の目標照射線量Rijを求め
る。
【0039】電磁石電流計算136は、中心点Pi,j と
荷電粒子ビームの中心と合わせるために、電磁石22
0,221に供給される電流IXij,IYijを定める。
【0040】演算装置131は、各層Liにおけるビー
ムエネルギーEi,各照射領域Ai,j ,中心点Pi,j ,
中心点Pi,j の座標(xij,yij),目標照射線量Ri
j,電流IXij,IYijを制御装置132に出力する。
【0041】本実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を図7に示す。
【0042】(1)制御装置132は、加速器100か
ら回転照射装置110に出射される荷電粒子ビームを照
射対象である患部まで輸送するために、4極電磁石15
0および偏向電磁石151に電流を供給するように、電
源装置170を制御する。
【0043】(2)制御装置132は、前段加速器98
が荷電粒子ビームを出射するように、前段加速器98を
制御する。
【0044】(3)制御装置132は、周回する荷電粒
子ビームをエネルギーEiまで加速するために、偏向電
磁石146,4極電磁石145に電流を供給するよう
に、そして、高周波加速空胴147に電力を供給するよ
うに、加速器用電源装置165を制御する。
【0045】(4)周回する荷電粒子ビームがエネルギ
ーEiまで加速されたら、制御装置132は、周回する
荷電粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態にするた
めに、4極電磁石145、および多極電磁石11に電流
を供給するように、加速器用電源装置165を制御す
る。
【0046】4極電磁石145、および多極電磁石11
に電流が供給されると、出射のための共鳴の安定限界が
発生し、安定限界の外側に移動した周回荷電粒子ビーム
は、ベータトロン振動が共鳴状態になる。
【0047】(5)制御装置132は、荷電粒子ビーム
の中心と中心点Pi,j とを合わせるために、電磁石22
0,221に電流IXij,IYijを供給するように、電
源装置160を制御する。
【0048】(6)制御装置132は、目標照射線量R
ijと線量モニタ301で測定された中心点Pi,j の照射
線量を比較する。
【0049】(7)中心点Pi,j の照射線量が目標照射
線量Rijに達していない場合は、制御装置132は、加
速器100から回転照射装置110に出射を開始するた
めに、出射用高周波印加装置120に電力を供給するよ
うに、出射用高周波電源166を制御する。
【0050】出射用高周波印加装置120に電力が供給
されると、周回する荷電粒子ビームに高周波電磁界が印
加され、周回する荷電粒子ビームのベータトロン振動振
幅が増加する。ベータトロン振動振幅が増加して、ベー
タトロン振動の共鳴の安定限界を超えると荷電粒子ビー
ムは、加速器100から回転照射装置110へ出射され
る。回転照射装置110において、荷電粒子ビームは照
射領域Ai,j に照射される。
【0051】(8)制御装置132は、目標照射線量R
ijと線量モニタ301で測定された中心点Pi,j の照射
線量を比較する。中心点Pi,j の照射線量が目標照射線
量Rijに達していない場合は出射を続ける。
【0052】(9)制御装置132は、中心点Pi,j の
照射線量が目標照射線量Rijに達していれば出射を停止
するように、出射用高周波電源166を制御する。そし
て次の照射領域Ai,j+1 の中心点Pi,j+1 に荷電粒子ビ
ームの中心を合わせるように電源装置160を制御す
る。
【0053】(10)照射領域Ai,j の照射から照射領
域Ai,j+1 の照射へ移る際に、加速器100を周回して
いるビームを利用できる場合は、(5)からの運転を行
い、ビーム量,出射時間が不足する場合は、荷電粒子ビ
ームを補給するために(2)からの運転を行う。
【0054】(11)層Liの全ての照射領域Ai,j
で、照射線量が目標値に達したら、次の層Li+1 につい
て、(1)からの運転を行い、層Liの場合と同様に全
ての照射領域Ai+1,jを照射する。
【0055】患部の全ての層Liを照射したら、荷電粒
子ビーム装置の運転を終了する。
【0056】実施例によれば、患部の層LIを均一な照
射線量で照射できる。患部の層LIの境界の外側にでき
る不均一な照射領域をコリメータ225で切り取るの
で、患部の形状に合った荷電粒子ビームの照射を行うこ
とができる。また、切り取られる領域は、従来の円形に
荷電粒子ビームを走査する場合に比べて小さいので、少
ないビーム損失で治療照射を行える。また、荷電粒子ビ
ームの照射位置設定を2台の電磁石で行っているが、患
者ベッド112を移動できる構造とし、制御装置132
から制御して照射位置を設定するようにしてもよい。
【0057】また、散乱体300を使用しないと、照射
される荷電粒子ビームの径は小さいので、均一な照射強
度分布を得るためには照射位置間隔を極めて小さくとる
必要が生じ、治療計画及び照射制御が極めて複雑にな
る。本実施例では、散乱体300の使用により、荷電粒子
ビームは、概略ガウス分布になるとともに、ビーム径を
適切な大きさに増加できるため、照射位置間隔を極めて
小さくとることなく、均一な照射線量分布を実現でき
る。
【0058】以上述べたように、本実施例の荷電粒子ビ
ーム装置は、荷電粒子ビームの損失を低減して、均一な
照射野を形成することができる。
【0059】また、本実施例によれば、照射目標が複雑
な形状をしている場合にも、精度よく患部を照射でき
る。また、照射線量が目標に達するまで照射を継続する
ため、ビーム強度が時間的に変化した場合でも、患部に
ビームの密度を一様に照射できる。
【0060】本実施例では、加速器にシンクロトロンを
使用したが、図8に示すように、加速器にサイクロトロ
ン172を使用することもできる。サイクロトロン17
2からのビームの出射,停止は、制御装置132からの
信号により偏向器175用の偏向器電源174を制御
し、イオン源173からの荷電粒子ビームの供給と停止
により行う。
【0061】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
を説明する。本実施例の機器構成は、第1の実施例と同
様である。ただし、本実施例では、患部の各層Liの照
射領域をx方向には分割せず、図9に示すように、y方
向にのみ分割する。すなわち、照射領域Ai,j はx方向
に広い。照射領域Ai,j を照射するときは、電磁石22
0がつくる磁場の強度を変化させて、荷電粒子ビームを
x方向に走査して照射する。
【0062】演算装置131は、荷電粒子ビームの径に
基づいて、照射領域Ai,j と隣接する照射領域とが重な
って均一な照射線量の領域を作るように、各照射領域A
i,jの中心点Pi,j を定める。各中心点Pi,j は、ビー
ム径の半分程度離れているようにする。
【0063】そして、演算装置131は、各照射領域A
i,j のx方向の広がりに基づいて、電磁石220の磁場
強度を変化させる大きさΔIXijを求める。そして、実
施例1の場合と同様に、各層Liにおけるビームエネル
ギーEi,各照射領域Ai,jとその中心点Pi,j(xij,
yij),目標照射線量Rij,電流IXij,IYijを求
め、これらとΔIXij を制御装置132に出力する。
【0064】本実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を図10に示す。(7)以外は第1の実施例と同じであ
る。
【0065】(7)で、制御装置132は、加速器10
0から回転照射装置110に出射を開始するために、出
射用高周波印加装置120に電力を供給するように、出
射用高周波電源166を制御するとともに、荷電粒子ビ
ームをx方向に走査して照射するために電磁石220の
電流IXij がΔIXij の範囲で変化するように、電源
装置160を制御する。
【0066】本実施例では、照射領域Ai,j を照射する
ときに、電磁石220がつくる磁場の強度を変化させ
て、荷電粒子ビームをx方向に走査して照射するが、電
磁石221がつくる磁場の強度を変化させて、荷電粒子
ビームをy方向に走査して照射するようにしてもよい。
【0067】本実施例によれば、第1の実施例と同様の
効果が得られるとともに、y方向(またはx方向)のみ
で荷電粒子ビームの出射と停止の切り替えが行われるの
で、第1の実施例よりも照射時間を短縮できる。
【0068】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
を説明する。本実施例では、図1と同じ構成の荷電粒子
ビーム装置を用いるが、照射ノズル111の構成とその
制御装置132が異なる。図11に本実施例の照射ノズ
ル111を示す。
【0069】本実施例では、散乱体300を、第1の実
施例よりも薄くする。散乱体300で拡大された荷電粒
子ビームの径は、第1の実施例の場合に比べて小さくな
るので、照射領域Ai,j の数は増加する。一方、ビーム
の径の広がりは小さいので、実施例1で使用した患者コ
リメータを使用しない。また、同様に、実施例1に比べ
てビーム径が小さくなるため、第1の実施例で使用した
リッジフィルタ及びボーラスを使用しない。
【0070】また、第1の実施例では、加速器100に
おいて荷電粒子ビームのエネルギーをEiにしている
が、本実施例では、制御装置132が加速器100から
のビーム出射を停止中にレンジシフタ222の厚さを変
更することによって、荷電粒子ビームのエネルギーをE
iにする。
【0071】本実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を図12に示す。(3)および(4)以外は第1の実施例
と同じである。
【0072】(3)制御装置132は、各層のビームエ
ネルギーEiよりも大きい定格エネルギーEまで周回す
る荷電粒子ビームを加速するために、偏向電磁石14
6,4極電磁石145に電流を供給するように、そし
て、高周波加速空胴147に電力を供給するように、加
速器用電源装置165を制御する。そして、定格エネル
ギーEをビームをエネルギーEiまで低減するように、
レンジシフタ222の厚さを調整する。
【0073】(4)周回する荷電粒子ビームがエネルギ
ーEまで加速されたら、制御装置132は、周回する荷電
粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態にするため
に、4極電磁石145、および多極電磁石11に電流を
供給するように、加速器用電源装置165を制御する。
【0074】以上述べたように、本実施例の荷電粒子ビ
ーム装置は、荷電粒子ビームの損失を少なくして、均一
な照射野を形成することができる。また、患者毎のコリ
メータやボーラスを使用しないで患部を精度良く照射で
きる。
【0075】本実施例では、レンジシフタの厚さを一定
にして照射深さ一定の状態で照射位置設定用の電磁石2
20,221の強度を繰り返し変更して照射し、ある深
さの層を照射した後レンジシフタの厚さを変えて同様の
手順を繰り返しているが、荷電粒子ビームの進行方向に
平行に仮想的な層の分割を行い、電磁石220,221の
強度を一定にした状態で、照射,停止その後レンジシフ
タの厚さを変更して照射手順を行い、ある層の照射を終
えた後、電磁石220,221の強度を変更する方法で
も同様の照射治療を行える。
【0076】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
を説明する。本実施例の機器構成を図13に示す。機器
構成が第1の実施例と異なる点は、患者の体の動きを検
出する動き検出器250を設けている点と、荷電粒子ビ
ームを照射装置へ輸送するビーム輸送系171に、荷電
粒子ビームの輸送と停止を切り替える切り替え電磁石1
77とその電源176を設けていることで、その他の構
成は、第1の実施例1と同一である。ただし、電源17
6は、故障して電流が流れないときは、ビームが患者に
照射されないようにしておき、電流が正常に加えられた
ときのみ照射されるようにしておく。
【0077】動き検出器250は、体表面に設置した歪
み検出装置でも良いし、あるいは、カメラで患者の動き
を検出する装置でも良い。この動き検出器250からの
信号により、患者の体の動きを検出し、体の動きが少な
い時のみ、患者へビームを照射する信号を出射用高周波
電源166とビーム輸送系の切り替え電磁石177の電
源176に送る。前記信号がビーム照射可である時の
み、出射用高周波電源166から荷電粒子ビームに高周
波を加え、さらに、電源176からビーム輸送系の切り
替え電磁石177に電流を加えて荷電粒子ビームが回転
照射装置110へ供給されるようにする。この時の運転
方法を図14に示す。運転方法の(7)および(9)以
外は第1の実施例と同じである。
【0078】(7)では、中心点Pi,j の照射線量が目
標照射線量Rijに達せず、かつ、動き検出器250から
の信号で、患者が静止していると判断される場合は、制
御装置132は、加速器100から回転照射装置110
に出射を開始するために、出射用高周波印加装置120
に電力を供給するように、出射用高周波電源166を制
御し、同時に、荷電粒子ビーム輸送系の切り替え電磁石
177に電源176から電流を加える。ただし、動き検
出器250からの信号で、患者が静止していないと判断
される場合は、出射用高周波電源166と荷電粒子ビー
ム輸送系の切り替え電磁石177の電源を制御して、荷
電粒子ビームの回転照射装置110への供給を停止す
る。
【0079】(9)では、制御装置132は、中心点P
i,j の照射線量が目標照射線量Rijに達していれば、出
射を停止するように、出射用高周波電源166を制御す
るとともに、ビーム輸送系の切り替え電磁石177の電
流を止めて、荷電粒子ビームの回転照射装置110への
供給を停止する。そして次の照射領域Ai,j+1 の中心点
Pi,j+1 に荷電粒子ビームの中心を合わせるように電源
装置160を制御する。
【0080】本実施例によれば、第1の実施例と同様の
効果が得られるとともに、照射も切り替えが2つの切り
替え手段によって行われるから、より安全性が高い。ま
た、患部がほぼ静止している時に荷電粒子ビームを照射
するので、照射対象を精度良く照射することができる。
【0081】(実施例5)次に、本発明の第5の実施例
を説明する。本実施例の機器構成を図15に示す。機器
構成が第1の実施例と異なる点は、加速器からのビーム
出射にキッカー電磁石121を使う点である。患部の領
域分けは実施例1と同様に図6のように行う。
【0082】キッカー電磁石121はキッカー電磁石の
電源167からパルス励磁される。制御装置132から
の信号により電源167からキッカー電磁石121にパ
ルス電流を供給されると、キッカー電磁石121はビー
ムが周回軌道を1周する程度の時間励磁されて、周回す
る荷電粒子ビームに磁場を与える。周回する荷電粒子ビ
ームは、キッカー電磁石121から磁場を与えられると
直ちに周回軌道から離れて輸送系171へ出射される。
ビームが周回軌道を1周する程度の時間,ビームに磁場
を与えるので、加速器を周回する荷電粒子はこの時間で
すべて出射される。従って、キッカー電磁石121を1
回パルス励磁すると、ビーム出射は終了する。本実施例
は、ビームが周回軌道を1周する程度の短い時間に出射
されるビームを、連続して利用する場合に適している。
【0083】本実施例での運転方法を図16に示す。
(1)で、制御装置132からの信号により、エネルギ
ーEiの荷電粒子ビームを輸送できるように回転照射装
置110の電磁石の励磁量を設定した後、(2)から
(5)で、前段加速器98からの加速器100へのビー
ム入射,周回する荷電粒子ビームの加速、およびキッカ
ー電磁石121を励磁しての出射を繰り返す。(6)で
各部分領域Ai,j について所定線量に達していないと判
断される場合は、さらにビームの入射,加速、および出
射を繰り返す。そして、(6)で部分領域Ai,j につい
て所定線量を照射した後、制御装置132からの信号に
より、(4)でビーム照射位置設定用電磁石220,2
21の電流IXij,IYijを変化させ、照射位置を変更
する。そして、(7)で層Liの照射を終了したと判断
される場合は、(8)で照射層を変えて全ての層を終了
するまで、ビームの入射,加速,出射を繰り返す。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、照射対象には照射位置
または照射範囲ごとに荷電粒子ビームが照射されるの
で、照射対象の全域を覆うように散乱体で拡大された荷
電粒子ビームを拡大する場合に比べて、照射対象の回り
にできる不均一な照射領域を小さくでき、荷電粒子ビー
ムの損失を低減できる。また、散乱体を用いない場合に
比べて、ビーム径が大きいので照射位置または照射範囲
の変更回数が少なく、制御が簡単である。
【0085】また、散乱体で拡大された荷電粒子ビーム
の照射線量は照射位置を中心として径方向にほぼガウス
分布であるので、荷電粒子ビームが重なって照射線量が
均一な照射領域をつくることができ、照射対象に均一に
荷電粒子ビームを照射できる。
【0086】また、照射領域の照射量が目標照射量に達
するまで出射切り替え手段が照射を継続させるので、荷
電粒子ビームの強度が時間的に変化した場合でも、照射
対象にビームの密度を一様に照射できる。
【0087】また、出射切り替え手段が荷電粒子ビーム
に高周波電磁界を印加することにより、荷電粒子ビーム
のベータトロン振動振幅が増加して共鳴の安定限界を超
え、荷電粒子ビームが荷電粒子加速器から出射されるの
で、荷電粒子ビームは一定に出射されて、一様なビーム
の密度で荷電粒子ビームを照射対象に照射できる。
【0088】また、照射の切り替えが、出射切り替え手
段と輸送切り替え装置の2つの切り替え手段によって行
われるから、より安全性が高い。
【0089】また、患者の呼吸,咳等に起因する体の動
きを検知して、患部がほぼ静止している時に荷電粒子ビ
ームを照射できるので、照射対象を精度良く照射するこ
とができる。
【0090】また、キッカー電磁石が励磁されると直ち
に荷電粒子ビームは出射され、ビームが周回軌道を1周
する程度の時間に、加速器を周回する荷電粒子はすべて
出射されて、その後、照射位置または照射範囲が変更さ
れるので、ビームが周回軌道を1周する程度の短い時間
に出射されるビームを連続して利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例である荷電粒子ビーム装置を示す
図。
【図2】散乱体で拡大されたビーム強度分布302を示
す図。
【図3】体内の深さとイオンビームの照射線量の関係の
例を示す図。
【図4】実施例1の照射ノズル111を示す図。
【図5】演算装置131を示す図。
【図6】第1の実施例の患部の領域分けを示す図。
【図7】第1の実施例の運転の手順を示すフローチャー
トを示す図。
【図8】サイクロトロン172を使用した荷電粒子ビー
ム装置を示す図。
【図9】第2の実施例の患部の領域分けを示す図。
【図10】第2の実施例の運転の手順を示すフローチャ
ートを示す図。
【図11】第3の実施例の照射ノズル111を示す図。
【図12】第3の実施例の運転の手順を示すフローチャ
ートを示す図。
【図13】第4の実施例の荷電粒子ビーム装置を示す図
である。
【図14】第4の実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方
法を示す図である。
【図15】第5の実施例の荷電粒子ビーム装置を示す図
である。
【図16】第5の実施例の運転の手順を示すフローチャ
ートを示す図。
【図17】従来の荷電粒子ビーム装置の概略構成図。
【符号の説明】
11…多極電磁石、80…x方向走査電磁石、81…y
方向走査電磁石、82…荷電粒子ビーム、83,300
…散乱体、98…前段加速器、100…加速器、101
…治療室、110…回転照射装置、111…照射ノズ
ル、112…患者ベッド、120…出射用高周波印加装
置、121…キッカー電磁石、131…演算装置、13
2…制御装置、145,150…4極電磁石、146,
151…偏向電磁石、147…高周波加速空胴、16
0,170…電源装置、165…加速器用電源装置、1
67,176…電源、166…出射用高周波電源、17
1…ビーム輸送系、172…サイクロトロン、173…
イオン源、174…偏向器電源、175…偏向器、17
8…切り替え電磁石、220,221…電磁石、222
…レンジシフタ、223…リッジフィルタ、224…患
者ボーラス、225…コリメータ、250…動き検出
器、301…線量モニタ、302…拡大されたビーム強
度分布、303…照射線量。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子加速器を備え、前記荷電粒子加速
    器によって供給される荷電粒子ビームを照射対象に照射
    する荷電粒子ビーム装置において、 荷電粒子ビームの径を拡大する散乱体と、 前記荷電粒子ビームの出射および停止を切り替える出射
    切り替え手段と、 前記荷電粒子ビームの照射位置を設定する電磁石と、 前記荷電粒子ビームを停止中に前記電磁石を制御して前
    記照射位置を変更させる制御装置とを備えることを特徴
    とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 【請求項2】前記制御装置は拡大された荷電粒子ビーム
    の径に基づいて前記照射位置を変更することを特徴とす
    る請求項2の荷電粒子ビーム装置。
  3. 【請求項3】荷電粒子加速器を備え、前記荷電粒子加速
    器によって供給される荷電粒子ビームを照射対象に照射
    する荷電粒子ビーム装置において、 荷電粒子ビームの径を拡大する散乱体と、 前記荷電粒子ビームの出射および停止を切り替える出射
    切り替え手段と、 前記荷電粒子ビームの照射位置を設定する電磁石と、 前記荷電粒子ビームを出射中に前記電磁石の磁場強度、
    もしくは、前記電磁石の磁場強度の変化範囲を略一定と
    し、前記荷電粒子ビーム出射を停止中に前記磁場強度お
    よび前記磁場強度の変化範囲を変更する制御装置とを備
    えることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  4. 【請求項4】前記制御装置は前記拡大された荷電粒子ビ
    ームの径に基づいて前記磁場強度または前記変化範囲を
    変更することを特徴とする請求項3の荷電粒子ビーム装
    置。
  5. 【請求項5】前記照射対象上の照射領域における目標照
    射量を定める目標照射量設定手段と、前記照射領域にお
    ける荷電粒子ビームの照射量を測定するビーム量測定手
    段とを備え、前記出射切り替え手段は、前記目標照射量
    と前記照射量測定手段で測定された照射量との比較に基
    づいて前記荷電粒子ビームの出射および停止を切り替え
    ることを特徴とする請求項1の荷電粒子ビーム装置。
  6. 【請求項6】前記出射切り替え手段は、ベータトロン振
    動の周波数を含む高周波電磁界を前記荷電粒子ビームに
    加える高周波印加装置であることを特徴とする請求項1
    の荷電粒子ビーム装置。
  7. 【請求項7】前記荷電粒子ビームのエネルギーを変化さ
    せるエネルギー変化手段を有することを特徴とする請求
    項1の荷電粒子ビーム装置。
  8. 【請求項8】前記エネルギー変化手段は、前記荷電粒子
    ビームが前記荷電粒子加速器と前記照射対象との間に設
    けられたことを特徴とする請求項5の荷電粒子ビーム装
    置。
  9. 【請求項9】荷電粒子加速器と、前記荷電粒子加速器か
    ら供給される荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射
    装置とを備える荷電粒子ビーム装置において、 前記荷電粒子加速器は、前記荷電粒子ビームの出射およ
    び停止を切り替える出射切り替え装置を有し、 前記照射装置は、前記荷電粒子ビームの径を拡大する散
    乱体と、 前記照射対象に設定された複数の照射領域のうちの1つ
    に前記荷電粒子ビームを照射するために前記荷電粒子ビ
    ームの照射位置または照射範囲を設定する電磁石と、 異なる照射領域に荷電粒子ビームを照射するために前記
    荷電粒子ビームを停止中に前記電磁石を制御して前記照
    射位置または照射範囲を変更させる制御装置とを備え、
    前記制御装置は前記拡大された荷電粒子ビームの径に基
    づいて前記照射位置または照射範囲を変更することを特
    徴とする荷電粒子ビーム装置。
  10. 【請求項10】荷電粒子加速器と、前記荷電粒子加速器
    から供給される荷電粒子ビームを前記照射対象に照射す
    る照射装置と、前記荷電粒子加速器から出射した荷電粒
    子ビームを前記照射装置へ輸送する荷電粒子ビーム輸送
    系を備える荷電粒子ビーム装置において、 前記荷電粒子加速器は、前記荷電粒子ビームの出射およ
    び停止を切り替える出射切り替え手段を有し、前記荷電
    粒子ビーム輸送系は、ビームの輸送および停止を切り替
    える輸送切り替え装置を有し、前記照射装置は、前記荷
    電粒子ビームの径を拡大する散乱体と、前記照射対象に
    設定された複数の照射領域のうちの1つに前記荷電粒子
    ビームを照射するために前記荷電粒子ビームの照射位置
    または照射範囲を設定する電磁石と、該拡大された荷電
    粒子ビームの径に基づいて前記照射位置または照射範囲
    を異なる照射領域に荷電粒子ビームを照射するために前
    記荷電粒子ビームを停止中に変更する制御装置とを備え
    ることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  11. 【請求項11】患者の動きを検出する動き検出手段を備
    え、前記制御装置は、前記動き検出で検出された患者の
    動きに基づいて、前記出射切り替え手段を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1または請求項5の荷電
    粒子ビーム装置。
  12. 【請求項12】荷電粒子加速器から供給された荷電粒子
    ビームを照射対象に照射する荷電粒子ビーム装置の運転
    方法において、 前記荷電粒子ビームの径を拡大するステップと、 前記荷電粒子ビームの出射および停止を切り替えるステ
    ップと、 前記荷電粒子ビームを停止中に照射位置または照射範囲
    を変更するステップとを有することを特徴とする荷電粒
    子ビーム装置の運転方法。
  13. 【請求項13】前記照射位置または照射範囲を拡大され
    た荷電粒子ビームの径に基づいて設定するステップとを
    有することを特徴とする請求項12の荷電粒子ビーム装
    置の運転方法。
  14. 【請求項14】前記荷電粒子ビームの出射および停止を
    切り替えるステップは、ベータトロン振動の周波数を含
    む高周波電磁界を荷電粒子ビームに印加するステップを
    含むことを特徴とする請求項12の荷電粒子ビーム装置
    の運転方法。
  15. 【請求項15】荷電粒子加速器を備え、前記荷電粒子加
    速器によって供給される荷電粒子ビームを照射対象に照
    射する荷電粒子ビーム装置において、 荷電粒子ビームの径を拡大する散乱体と、 前記荷電粒子ビームを出射するビーム出射手段と、 前記荷電粒子ビームの照射位置または照射範囲を設定す
    る電磁石と、 前記荷電粒子加速器の入射運転,加速運転、または減速
    運転中に前記電磁石を制御して前記照射位置または照射
    範囲を変更させる制御装置とを備えることを特徴とする
    荷電粒子ビーム装置。
  16. 【請求項16】前記制御装置は拡大された荷電粒子ビー
    ムの径に基づいて前記照射位置を変更することを特徴と
    する請求項15の荷電粒子ビーム装置。
  17. 【請求項17】荷電粒子加速器と、前記荷電粒子加速器
    から供給される荷電粒子ビームを照射対象に照射する照
    射装置とを備える荷電粒子ビーム装置において、 前記荷電粒子加速器は、前記荷電粒子ビームを周回軌道
    から出射軌道に移動させるキッカー電磁石を有し、 前記照射装置は、前記荷電粒子ビームの径を拡大する散
    乱体と、 前記照射対象に設定された複数の照射領域のうちの1つ
    に前記荷電粒子ビームを照射するために前記荷電粒子ビ
    ームの照射位置または照射範囲を設定する電磁石と、異
    なる照射領域に荷電粒子ビームを照射するために前記荷
    電粒子加速器の入射運転,加速運転、または減速運転中
    に前記電磁石を制御して前記照射位置または照射範囲を
    変更させる制御装置とを備え、前記制御装置は前記拡大
    された荷電粒子ビームの径に基づいて前記照射位置また
    は照射範囲を変更することを特徴とする荷電粒子ビーム
    装置。
  18. 【請求項18】荷電粒子加速器から供給された荷電粒子
    ビームを照射対象に照射する荷電粒子ビーム装置の運転
    方法において、 前記荷電粒子ビームの径を拡大するステップと、 前記荷電粒子加速器の入射運転,加速運転、または減速
    運転中に、照射位置または照射範囲を変更するステップ
    とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム装置の運転
    方法。
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