JPH10199700A - 荷電粒子ビーム装置およびその運転方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置およびその運転方法

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JPH10199700A
JPH10199700A JP4681598A JP4681598A JPH10199700A JP H10199700 A JPH10199700 A JP H10199700A JP 4681598 A JP4681598 A JP 4681598A JP 4681598 A JP4681598 A JP 4681598A JP H10199700 A JPH10199700 A JP H10199700A
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charged particle
particle beam
irradiation
accelerator
device
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JP4681598A
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Kazuo Hiramoto
Tetsurou Norimine
Masahiro Tadokoro
哲朗 乗峯
和夫 平本
昌宏 田所
Original Assignee
Hitachi Ltd
株式会社日立製作所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】照射対象の形状が複雑な場合でも、簡単な制御
により、荷電粒子ビームを照射対象に精度よく、かつ、
ビームの密度を一様に照射する。 【解決手段】荷電粒子ビーム装置は、前段加速器98,
シンクロトロン型の加速器100,回転照射装置110
および制御装置群140から構成される。照射制御装置
130は、加速器100から回転照射装置110への荷電
粒子ビームの出射を制御する。演算装置131は、照射
制御装置130が患部への荷電粒子ビームの照射を制御
するために必要なデータを求める。加速器制御装置13
2は、前段加速器98から加速器100への荷電粒子ビ
ームの出射,加速器100を周回する荷電粒子ビームの
加速、および回転照射装置110における荷電粒子ビー
ムの輸送を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビームを
癌治療や患部の診断に利用する荷電粒子ビーム装置に関
する。

【0002】

【従来の技術】加速器を周回する荷電粒子ビームを出射
して医療に利用する技術は、特開平5−198397号公報に
記載されている。

【0003】従来の荷電粒子ビーム装置は、Rev.Sci.In
strum.,Vol.64,No.8,August,1993,p.208
8のFig.45に記載されている。この従来技術を図9を
用いて説明する。

【0004】図9において、荷電粒子ビームはz方向に
進む。x方向走査電磁石101,y方向走査電磁石10
2に、時間的に変化する電流を流すと、それぞれの電磁
石に発生する磁場も時間的に変化し、荷電粒子ビーム
は、x方向(水平方向)およびy方向(垂直方向)に走
査される。図9は、単位時間あたりのx方向の走査(往
復)回数を多くし、y方向の走査回数を少なくして、照
射野99を形成している。照射野99の幅a,bは、そ
れぞれ、x方向走査電磁石101,y方向走査電磁石1
02の最大電流によって決まる。

【0005】

【発明が解決しようとする課題】しかし、照射目標形状
が複雑な場合に、荷電粒子ビームを照射目標に正確に、
かつ、ビームの密度を一様に照射するためには、x方向
およびy方向の走査範囲と走査速度とを、荷電粒子ビー
ムを照射しながら変化させる必要があり、x方向走査電
磁石101およびy方向走査電磁石102に供給される
電流の制御は極めて複雑である。

【0006】本発明の目的は、照射対象の形状が複雑な
場合でも、簡単な制御により、荷電粒子ビームを照射対
象に精度よく、かつ、ビームの密度を一様に照射できる
荷電粒子ビーム装置とその運転方法を提供することにあ
る。

【0007】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、荷電粒子加速器が荷電粒子ビームの出射お
よび停止を切り替える出射切り替え手段を有し、照射装
置が照射対象に照射される荷電粒子ビームの照射位置を
設定する電磁石を有し、制御装置が出射切り替え手段を
制御して荷電粒子ビームを出射および停止させ、およ
び、電磁石を制御して前記照射位置を変更させることに
ある。

【0008】本発明の特徴によれば、出射切り替え手段
が、荷電粒子加速器を周回する荷電粒子ビームを照射装
置へ出射すれば、荷電粒子ビームは照射装置において照
射対象に照射される。出射切り替え手段が、荷電粒子加
速器から照射装置への荷電粒子ビームの出射を停止すれ
ば、荷電粒子ビームの照射対象への照射も停止される。
従って、制御装置が、出射切り替え手段を制御して荷電
粒子ビームの出射および停止を切り替えさせることによ
り、照射対象への照射も切り替えることができる。照射
装置において電磁石が荷電粒子ビームの照射位置を設定
するので、荷電粒子加速器から照射装置への出射された
荷電粒子ビームを照射対象に照射することができる。制
御装置が、電磁石を制御して照射位置を変更してから照
射対象の他の照射位置にも荷電粒子ビームを照射するの
で、荷電粒子ビームを照射しながら走査電磁石の電流を
変化させる必要がなく、従来技術よりも簡単な制御で、
精度よく、かつ、ビームの密度を一様に照射することが
できる。

【0009】本発明の他の特徴は、目標照射量設定装置
が照射対象を複数の照射領域に分けて、各照射領域にお
ける目標照射量を定め、照射量測定装置が各照射領域に
おける荷電粒子ビームの照射量を測定し、制御装置が、
目標照射量と照射量測定装置で測定された照射量とに基
づいて出射切り替え手段を制御することにある。制御装
置が、電磁石を制御して照射位置を変更して各照射領域
に荷電粒子ビームを照射するので、照射対象の形状が複
雑な場合でも、正確に、かつ、ビームの密度を一様に照
射できる。また、制御装置は、照射領域の照射量が目標
照射量に達するまで照射を継続するため、荷電粒子ビー
ムの強度が時間的に変化した場合でも、照射対象にビー
ムの密度を一様に照射できる。

【0010】また、出射切り替え手段が、荷電粒子加速
器を周回する前記荷電粒子ビームのベータトロン振動の
周波数を含む高周波電磁界を前記荷電粒子ビームに加え
る高周波印加装置であれば、荷電粒子加速器を周回する
荷電粒子ビームのベータトロン振動が共鳴状態であると
きに、印加される高周波電磁界により荷電粒子ビームの
ベータトロン振動振幅が増加して共鳴の安定限界を越
え、荷電粒子ビームは荷電粒子加速器から出射される。
このとき、荷電粒子ビームは一定に出射されるので、一
様なビームの密度で荷電粒子ビームを照射対象に照射で
きる。

【0011】本発明の他の特徴は、荷電粒子加速器が荷
電粒子ビームの出射および停止を切り替える出射切り替
え手段を有し、荷電粒子ビーム輸送系が荷電粒子ビーム
の輸送および停止を切り替える輸送切り替え手段とを有
し、照射装置が照射対象に照射される荷電粒子ビームの
照射位置を設定する電磁石を有し、制御装置が出射切り
替え手段を制御して荷電粒子ビームを出射および停止さ
せ、輸送切り替え手段を制御して前記荷電粒子ビームを
輸送および停止させ、および、電磁石を制御して前記照
射位置を変更させることにある。

【0012】この特徴によれば、出射切り替え手段が荷
電粒子加速器を周回する荷電粒子ビームを照射装置へ出
射し、かつ、輸送切り替え手段が荷電粒子ビームを照射
装置へ輸送すれば、荷電粒子ビームは照射装置において
照射対象に照射される。出射切り替え手段が荷電粒子加
速器から照射装置への荷電粒子ビームの出射を停止、ま
たは、輸送切り替え手段が荷電粒子ビームを停止すれ
ば、荷電粒子ビームの照射対象への照射も停止される。
従って、制御装置が、出射切り替え手段および輸送切り
替え手段を制御することにより、照射対象への照射も切
り替えることができる。また、照射も切り替えが2つの
切り替え手段によって行われるから、より安全性が高
い。照射装置において電磁石が荷電粒子ビームの照射位
置を設定するので、荷電粒子加速器から照射装置への出
射された荷電粒子ビームを照射対象に照射することがで
きる。制御装置が、電磁石を制御して照射位置を変更し
てから照射対象の他の照射位置にも荷電粒子ビームを照
射するので、荷電粒子ビームを照射しながら走査電磁石
の電流を変化させる必要がなく、従来技術よりも簡単な
制御で、精度よく、かつ、ビームの密度を一様に照射す
ることができる。

【0013】また、本発明の他の特徴は、患者の動きを
検出する動き検出手段を備え、制御装置が、動き検出で
検出された患者の動きに基づいて、出射切り替え手段を
制御することにあり、患者の呼吸,咳等に起因する体の
動きを検知して、患部がほぼ静止している時に荷電粒子
ビームを照射し、照射対象を精度良く照射することがで
きる。

【0014】また、荷電粒子ビームによる癌治療では、
照射対象の深さによって照射する荷電粒子ビームのエネ
ルギーを変える必要がある。この場合、荷電粒子加速器
を周回する荷電粒子ビームのエネルギーを加速段階で変
更するか、照射装置の荷電粒子ビームが通過する所にグ
ラファイトなどの板上の物質を置いて、出射された荷電
粒子ビームのエネルギーを変えて照射する。

【0015】

【発明の実施の形態】

(実施例1)本発明の第1の実施例の荷電粒子ビーム装
置を図1を用いて説明する。本実施例の荷電粒子ビーム
装置は、前段加速器98,シンクロトロン型の加速器1
00,回転照射装置110および制御装置群140から
主に構成される。低エネルギーのイオンが前段加速器9
8から加速器100に入射され、加速器100において
加速された後、治療室103内の回転照射装置110に
出射されて、イオンビームが治療に用いられる。

【0016】加速器100を構成する主な機器について
説明する。加速器100は、加速器100を周回する荷
電粒子ビームに高周波電磁界を印加して荷電粒子ビーム
のベータトロン振動を増加し、共鳴の安定限界を越えさ
せ、荷電粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態にし
て荷電粒子ビームを加速器から出射する加速器である。

【0017】加速器100は、周回する荷電粒子ビーム
を曲げる偏向電磁石146,周回する荷電粒子ビームに
エネルギーを与える高周波加速空胴147,周回する荷
電粒子ビームに磁界を印加してベータトロン振動を共鳴
状態にする4極電磁石145や多極電磁石11、および
周回する荷電粒子ビームに高周波を印加してベータトロ
ン振動を増加する出射用高周波印加装置120を備えて
いる。また、偏向電磁石146,4極電磁石145、お
よび多極電磁石11に電流を、そして、高周波加速空胴
147に電力を供給する加速器用電源装置165と、出
射用高周波印加装置120に電力を供給する出射用高周
波電源166を備える。

【0018】回転照射装置110を説明する。回転照射
装置110は、加速器100から出射された出射ビーム
を照射対象まで輸送するための4極電磁石150および
偏向電磁石151、および4極電磁石150および偏向
電磁石151に電流を供給する電源装置170を備え
る。さらに、回転照射装置110は、偏向電磁石151
よりも下流に、照射位置をx方向およびy方向に動かす
ための電磁石220,221を備える。ここで、x方向
は偏向電磁石151の偏向面に平行な方向、y方向は偏
向電磁石151の偏向面に垂直な方向である。電磁石2
20,221には電流を供給する電源装置160が接続
されている。電磁石220,221のさらに下流で、照
射対象である患者の直前には、ビームの照射線量分布を
測定する照射線量モニター200を設置している。

【0019】制御装置群140を説明する。制御装置群
140は、照射制御装置130,演算装置131,加速
器制御装置132を備える。

【0020】照射制御装置130は、加速器100から
回転照射装置110への荷電粒子ビームの出射を制御す
るための制御装置である。加速器100から回転照射装
置110へ出射された荷電粒子ビームは照射対象に照射
されるので、加速器100からの出射を制御すること
は、患部への荷電粒子ビームの照射を制御することにな
る。

【0021】演算装置131は、照射制御装置130が
患部への荷電粒子ビームの照射を制御するために必要な
データを求める装置である。

【0022】加速器制御装置132は、前段加速器98
から加速器100への荷電粒子ビームの出射,加速器1
00を周回する荷電粒子ビームの加速、および回転照射
装置110における荷電粒子ビームの輸送を制御するた
めの装置である。

【0023】まず、演算装置131の役割について説明
し、次に照射制御装置130と加速器制御装置132に
よる荷電粒子ビーム装置の運転方法を説明する。演算装
置131は、オペレーターから患部の形状,深さ,必要
な照射線量R等の患部情報を入力される。演算装置13
1は、入力された患部情報に基づいて、照射領域,患部
に照射される荷電粒子ビームのエネルギー,電磁石22
0,221に供給される電流の大きさなどを演算して求
める。

【0024】ここで、患部の深さと荷電粒子ビームのエ
ネルギーとの関係を説明する。図2に体内の深さと荷電
粒子ビームの照射線量の関係の例を示す。図2の照射線
量のピークをブラッグピークと呼ぶ。患部への荷電粒子
ビームの照射はブラッグピークの位置で行われる。ブラ
ッグピークの位置は、荷電粒子ビームのエネルギーによ
り変化する。従って、患部の深さによってエネルギーを
変えれば、深さ方向に厚みを持つ患部の全部に荷電粒子
ビームを照射することができる。

【0025】演算装置131を図4に示す。演算装置1
31の照射領域形成部133は、入力された患部情報に
基づいて、図3に示すように、患部を深さ方向の複数の
層Li(i=1,2…N)に分割する。エネルギー計算部
134は、それぞれの層の深さに応じて照射に適したビ
ームエネルギーEi を求める。

【0026】照射領域形成部133は、さらに、各層L
i の形状に応じて、荷電粒子ビームを照射する複数の照
射領域Ai,j(i=1,2…N,j=1,2…M),照射
領域Ai,jの中心点Pi,j、およびその座標(xij,yij)
を定める。荷電粒子ビームの強度は空間的にガウス分布
をしているので、演算装置131は、荷電粒子ビームの
径に基づいて、照射領域Ai,j と隣接する照射領域とが
重なる部分をつくるように、各照射領域Ai,jとその中
心点Pi,jを定める。

【0027】照射線量計算部135は、必要な照射線量
Rに基づいて各中心点Pi,j の目標照射線量Rijを求め
る。

【0028】電磁石電流計算136は、中心点Pi,j と
荷電粒子ビームの中心と合わせるために、電磁石22
0,221に供給される電流IXij,IYijを定める。

【0029】演算装置131は、各層Li におけるビー
ムエネルギーEi,各照射領域Ai,j,中心点Pi,j,中
心点Pi,jの座標(xij,yij),目標照射線量Rij,電流
IXij,IYijを照射制御装置130に出力する。

【0030】本実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を図5に示す。

【0031】(1)加速器制御装置132は、前段加速
器98が荷電粒子ビームを出射するように、前段加速器
98を制御する。

【0032】(2)照射制御装置130は、記憶してい
たビームエネルギーEi を加速器制御装置132に出力
する。

【0033】(3)加速器制御装置132は、周回する
荷電粒子ビームをエネルギーEi まで加速するために、
偏向電磁石146,4極電磁石145に電流を供給する
ように、そして、高周波加速空胴147に電力を供給す
るように、加速器用電源装置165を制御する。

【0034】(4)周回する荷電粒子ビームがエネルギ
ーEi まで加速されたら、加速器制御装置132は、周
回する荷電粒子ビームのベータトロン振動を共鳴状態に
するために、4極電磁石145、および多極電磁石11
に電流を供給するように、加速器用電源装置165を制
御する。

【0035】4極電磁石145、および多極電磁石11
に電流が供給されると、出射のための共鳴の安定限界が
発生し、安定限界の外側に移動した周回荷電粒子ビーム
は、ベータトロン振動が共鳴状態になる。

【0036】(5)照射制御装置130は、荷電粒子ビ
ームの中心と中心点Pi,j とを合わせるために、電磁石
220,221に電流IXij,IYijを供給するように、
電源装置160を制御する。

【0037】(6)加速器制御装置132は、加速器1
00から回転照射装置110に出射される荷電粒子ビー
ムを照射対象である患部まで輸送するために、4極電磁
石150および偏向電磁石151に電流を供給するよう
に、電源装置170を制御する。

【0038】(7)照射制御装置130は、目標照射線
量Rijと照射線量モニター200で測定された中心点P
i,jの照射線量を比較する。

【0039】(8)中心点Pi,j の照射線量が目標照射
線量Rijに達していない場合は、照射制御装置130
は、加速器100から回転照射装置110に出射を開始
するために、出射用高周波印加装置120に電力を供給
するように、出射用高周波電源166を制御する。

【0040】出射用高周波印加装置120に電力が供給
されると、周回する荷電粒子ビームに高周波電磁界が印
加され、周回する荷電粒子ビームのベータトロン振動振
幅が増加する。ベータトロン振動振幅が増加して、ベー
タトロン振動の共鳴の安定限界を越えると荷電粒子ビー
ムは、加速器100から回転照射装置110へ出射され
る。回転照射装置110において、荷電粒子ビームは照
射領域Ai,j に照射される。

【0041】(9)照射制御装置130は、目標照射線
量Rijと照射線量モニター200で測定された中心点P
i,jの照射線量を比較する。中心点Pi,jの照射線量が目
標照射線量Rijに達していない場合は出射を続ける。

【0042】(10)照射制御装置130は、中心点P
i,j の照射線量が目標照射線量Rijに達していれば出射
を停止するように、出射用高周波電源166を制御す
る。そして次の照射領域Ai,j+1の中心点Pi,j+1に荷電
粒子ビームの中心を合わせるように電源装置160を制
御する。

【0043】(11)照射領域Ai,jの照射から照射領
域Ai,j+1の照射へ移る際に、加速器100を周回して
いるビームを利用できる場合は、(5)からの運転を行
い、ビーム量,出射時間が不足する場合は、荷電粒子ビ
ームを補給するために(1)からの運転を行う。

【0044】(12)層Li の全ての照射領域Ai,j
で、照射線量が目標値に達したら、次の層Li+1 につい
て、(1)からの運転を行い、層Li の場合と同様に全
ての照射領域Ai+1,jを照射する。

【0045】(13)患部の全ての層Li を照射した
ら、荷電粒子ビーム装置の運転を終了する。

【0046】また、本実施例では、加速器100におい
て荷電粒子ビームのエネルギーをEi にしているが、回
転照射装置110において荷電粒子ビームのエネルギー
を変えてもよい。例えば、ビーム照射位置設定用の電磁
石220の直前に、図6に示すようなレンジシフター5
00を設置する。そして、照射制御装置130がレンジ
シフター500を駆動してその厚さを変えることによ
り、レンジシフター500を透過する荷電粒子ビームの
エネルギーを変えることも可能である。

【0047】本実施例によれば、照射目標が複雑な形状
をしている場合にも、精度よく患部を照射できる。ま
た、照射線量が目標に達するまで照射を継続するため、
ビーム強度が時間的に変化した場合でも、患部にビーム
の密度を一様に照射できる。

【0048】また、電磁石220,221を制御して照
射領域Ai,j+1 を変更してから照射対象の他の照射領域
に荷電粒子ビームを照射するので、荷電粒子ビームを照
射しながら走査電磁石の電流を変化させる必要がなく、
電磁石220,221に供給される電流IXij,IYijの
制御は従来技術よりも簡単で、精度よく、かつ、ビーム
の密度を一様に照射することができる。

【0049】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
を説明する。本実施例の機器構成は、第1の実施例と同
様である。ただし、本実施例では、患部の各層Li の照
射領域をx方向には分割せず、図7に示すように、y方
向にのみ分割する。すなわち、照射領域Ai,jはx方向
に広い。照射領域Ai,jを照射するときは、電磁石22
0がつくる磁場の強度を変化させて、荷電粒子ビームを
x方向に走査して照射する。

【0050】演算装置131は、各範囲Ai,j のx方向
の広がりに基づいて、電磁石220の磁場強度を変化さ
せる大きさΔIXij を求める。そして、実施例1の場合
と同様に、各層Li におけるビームエネルギーEi,各
照射領域Ai,jとその中心点Pi,j(xij,yij),目標
照射線量Rij,電流IXij,IYijを求め、これらとΔI
Xijを照射制御装置130に出力する。

【0051】本実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を図8に示す。(8)以外は第1の実施例と同じである
(8)で、照射制御装置130は、加速器100から回
転照射装置110に出射を開始するために、出射用高周
波印加装置120に電力を供給するように、出射用高周
波電源166を制御するとともに、荷電粒子ビームをx
方向に走査して照射するために電磁石220の電流IXi
jがΔIXijの範囲で変化するように、電源装置160を
制御する。

【0052】本実施例においても、実施例1で説明した
ように、レンジシフター500を用いて、回転照射装置
110において荷電粒子ビームのエネルギーを変えても
よい。

【0053】本実施例では、照射領域Ai,j を照射する
ときに、電磁石220がつくる磁場の強度を変化させ
て、荷電粒子ビームをx方向に走査して照射するが、電
磁石221がつくる磁場の強度を変化させて、荷電粒子
ビームをy方向に走査して照射するようにしてもよい。

【0054】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
を説明する。本実施例の機器構成を図10に示す。機器
構成が第1の実施例と異なる点は、患者の体の動きを検
出する動き検出装置250を設けている点と、荷電粒子
ビームを照射装置へ輸送するビーム輸送系171に、荷
電粒子ビームの輸送と停止を切り替える電磁石175と
その電源176を設けていることで、その他の構成は、
第1の実施例1と同一である。ただし、電源175は、
故障して電流が流れないときは、ビームが患者に照射さ
れないようにしておき、電流が正常に加えられたときの
み照射されるようにしておく。

【0055】動き検出装置250は、体表面に設置した
歪み検出装置でも良いし、あるいは、カメラで患者の動
きを検出する装置でも良い。この動き検出装置250か
らの信号により、患者の体の動きを検出し、体の動きが
少ない時のみ、患者へビームを照射する信号を出射用高
周波電源166とビーム輸送系の切り替え電磁石175の
電源に176を送る。前記信号がビーム照射可である時
のみ、出射用高周波電源166から荷電粒子ビームに高
周波を加え、さらに、電源176からビーム輸送系の切
り替え電磁石175に電流を加えて荷電粒子ビームが回
転照射装置110へ供給されるようにする。この時の運転
方法を図11に示す。運転方法の(8)および(10)
以外は第1の実施例と同じである。

【0056】(8)では、中心点Pi,j の照射線量が目
標照射線量Rijに達せず、かつ、動き検出装置250か
らの信号で、患者が静止していると判断される場合は、
照射制御装置130は、加速器100から回転照射装置
110に出射を開始するために、出射用高周波印加装置
120に電力を供給するように、出射用高周波電源16
6を制御し、同時に、荷電粒子ビーム輸送系の切り替え
電磁石175に電源176から電流を加える。ただし、
動き検出装置250からの信号で、患者が静止していな
いと判断される場合は、出射用高周波電源166と荷電
粒子ビーム輸送系の切り替え電磁石175の電源を制御
して、荷電粒子ビームの回転照射装置110への供給を
停止する。

【0057】(10)では、照射制御装置130は、中
心点Pi,j の照射線量が目標照射線量Rijに達していれ
ば、出射を停止するように、出射用高周波電源166を
制御するとともに、ビーム輸送系の切り替え電磁石17
5の電流を止めて、荷電粒子ビームの回転照射装置11
0への供給を停止する。そして次の照射領域Ai,j+1の
中心点Pi,j+1 に荷電粒子ビームの中心を合わせるよう
に電源装置160を制御する。

【0058】本実施例によれば、第1の実施例と同様の
効果が得られるとともに、照射も切り替えが2つの切り
替え手段によって行われるから、より安全性が高い。ま
た、患部がほぼ静止している時に荷電粒子ビームを照射
するので、照射対象を精度良く照射することができる。

【0059】

【発明の効果】本発明によれば、照射対象が複雑な形状
をしている場合にも、簡単な制御により、精度よく照射
対象を照射できる。また、照射線量が目標に達するまで
照射を継続するため、ビーム強度が時間的に変化した場
合でも、照射対象にビームの密度を一様に照射できる。

【図面の簡単な説明】

【図1】第1の実施例の荷電粒子ビーム装置を示す図で
ある。

【図2】患部の深さとイオンビームの照射線量の関係の
例を示す図である。

【図3】第1の実施例の層Liと照射領域Aijを示す図
である。

【図4】演算装置131を示す図である。

【図5】第1の実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を示す図である。

【図6】レンジシフター500を示す図である。

【図7】第2の実施例の照射領域Aijを示す図である。

【図8】第2の実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方法
を示す図である。

【図9】従来の荷電粒子ビーム装置を示す図である。

【図10】第3の実施例の荷電粒子ビーム装置を示す図
である。

【図11】第3の実施例の荷電粒子ビーム装置の運転方
法を示す図である。

【符号の説明】

11…多極電磁石、98…前段加速器、99…照射野、
100…加速器、101…x方向走査電磁石、102…y
方向走査電磁石、103…治療室、110…回転照射装
置、120…出射用高周波印加装置、130…照射制御
装置、131…演算装置、133…照射領域形成部、1
34…エネルギー計算部、135…照射線量計算部、1
36…電磁石電流計算、140…制御装置群、145…
4極電磁石、146…偏向電磁石、147…高周波加速
空胴、150…4極電磁石、151…偏向電磁石、160
…電源装置、165…加速器用電源装置、166…出射
用高周波電源、170…電源装置、171…輸送系、1
75…切り替え電磁石、176…電源、200…照射線
量モニター、220,221…電磁石、250…動き検
出装置、500…レンジシフター。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状の荷電粒子加速器と、前記荷電粒子加
    速器から供給される荷電粒子ビームを照射対象に照射す
    る照射装置とを備える荷電粒子ビーム装置において、 前記荷電粒子加速器は、前記荷電粒子ビームの出射およ
    び停止を切り替える出射切り替え手段を有し、前記照射
    装置は、前記照射対象に照射される前記荷電粒子ビーム
    の照射位置を設定する電磁石を有し、前記出射切り替え
    手段を制御して前記荷電粒子ビームを出射および停止さ
    せ、および、前記電磁石を制御して前記照射位置を変更
    させる制御装置を備えることを特徴とする荷電粒子ビー
    ム装置。
  2. 【請求項2】前記照射対象を複数の照射領域に分けて、
    前記照射領域における目標照射量を定める目標照射量設
    定装置と、前記照射領域における前記荷電粒子ビームの
    照射量を測定する照射量測定装置とを備え、 前記制御装置は、前記目標照射量と前記照射量測定装置
    で測定された照射量とに基づいて前記出射切り替え手段
    を制御することを特徴とする請求項1の荷電粒子ビーム
    装置。
  3. 【請求項3】前記出射切り替え手段は、前記荷電粒子加
    速器を周回する前記荷電粒子ビームのベータトロン振動
    の周波数を含む高周波電磁界を前記荷電粒子ビームに加
    える高周波印加装置であることを特徴とする請求項1の
    荷電粒子ビーム装置。
  4. 【請求項4】前記照射対象に照射される前記荷電粒子ビ
    ームのエネルギーを変化させるエネルギー変化手段を有
    することを特徴とする請求項3の荷電粒子ビーム装置。
  5. 【請求項5】環状の荷電粒子加速器と、前記荷電粒子加
    速器から供給される荷電粒子ビームを前記照射対象に照
    射する照射装置と、前記荷電粒子加速器から出射した荷
    電粒子ビームを前記照射装置へ輸送する荷電粒子ビーム
    輸送系を備える荷電粒子ビーム装置において、 前記荷電粒子加速器は、前記荷電粒子ビームの出射およ
    び停止を切り替える出射切り替え手段を有し、前記荷電
    粒子ビーム輸送系は、ビームの輸送および停止を切り替
    える輸送切り替え手段を有し、前記照射装置は、前記照
    射対象に照射される前記荷電粒子ビームの照射位置を設
    定する電磁石を有し、前記出射切り替え手段を制御して
    前記荷電粒子ビームを出射および停止させ、前記輸送切
    り替え手段を制御して前記荷電粒子ビームを輸送および
    停止させ、および、前記電磁石を制御して前記照射位置
    を変更させる制御装置を備えることを特徴とする荷電粒
    子ビーム装置。
  6. 【請求項6】患者の動きを検出する動き検出手段を備
    え、前記制御装置は、前記動き検出で検出された患者の
    動きに基づいて、前記出射切り替え手段を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1または請求項5の荷電
    粒子ビーム装置。
  7. 【請求項7】前記荷電粒子ビームの出射および停止を切
    り替えるステップと、前記照射位置を設定するステップ
    と、前記照射位置を変更するステップとを有することを
    特徴とする請求項1の荷電粒子ビーム装置の運転方法。
  8. 【請求項8】前記照射対象上に複数の照射領域を定め、
    前記照射領域の目標照射量を定め、前記照射位置を設定
    し、前記環状の荷電粒子加速器から前記荷電粒子ビーム
    を出射し、前記照射領域における前記荷電粒子ビームの
    照射量を測定し、前記目標照射量と前記ビーム量測定手
    段で測定された照射量とに基づいて前記荷電粒子ビーム
    出射を停止し、前記照射位置を変更することを特徴とす
    る請求項2の荷電粒子ビーム装置の運転方法。
  9. 【請求項9】前記荷電粒子ビームを出射するために前記
    高周波電磁界を前記荷電粒子ビームに加え、前記荷電粒
    子ビーム出射を停止するために前記高周波電磁界を前記
    荷電粒子ビームに加えることを停止することを特徴とす
    る請求項7の荷電粒子ビーム装置の運転方法。
  10. 【請求項10】前記荷電粒子ビームのエネルギーを変更
    するステップを含むことを特徴とする請求項7または8
    の荷電粒子ビーム装置の運転方法。
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