JPH10117760A - 発泡酒の製造方法 - Google Patents

発泡酒の製造方法

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JPH10117760A
JPH10117760A JP8281133A JP28113396A JPH10117760A JP H10117760 A JPH10117760 A JP H10117760A JP 8281133 A JP8281133 A JP 8281133A JP 28113396 A JP28113396 A JP 28113396A JP H10117760 A JPH10117760 A JP H10117760A
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malt
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wort
protein
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Tatsuji Kimura
達二 木村
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 麦芽の使用量を副原料より少なくした原料に
より発泡酒を製造する方法において、麦汁中に形成され
るアミノ酸を制御することにより、リンゴ酸及びコハク
酸の生成量を調整する。 【解決手段】 仕込槽内で麦芽と温水とを混合して麦芽
の蛋白質を分解させてマイシェを形成する過程において
蛋白質の分解酵素であるプロテアーゼを添加する。ま
た、蛋白休止温度を30〜55℃の範囲とし、蛋白休止
時間を120分以内とする。これらにより、麦汁中に形
成されるアミノ酸量を制御することにより、結果として
リンゴ酸、コハク酸あるいはエステル類、高級アルコー
ル類の生成量が調整可能となる。これにより発泡酒の香
味タイプの調整が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、麦芽を使用した酒
類のうち、麦芽の使用量が他の原料より少ない発泡酒の
製造方法に係り、特に、麦芽及び副原料であるでんぷん
質原料を仕込む際の仕込方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡酒は、わが国の酒税法上、麦芽を原
料の一部として用いた酒類に属し、麦芽以外の原料の種
類及びその使用量、使用するビール酵母の種類、発酵条
件に応じて、清酒風味、果実風味、あるいはワイン風味
といった風味の異なる発泡酒を製造することが可能であ
る。
【0003】麦芽を使用する酒類で、日本の酒税法上、
ビールは麦芽、米、とうもろこし等のデンプン質、ホッ
プ及び水を原料とするものであり、水を除く麦芽の使用
量が67重量%以上と規定されている。一方、発泡酒の
場合、3段階の規定があり、水を除く麦芽の使用量が、
67重量%以上、25重量%以上、67重量%未
満、25重量%未満、と規定されている。
【0004】ビールも発泡酒も麦芽の活性酵素を用い、
デンプン質を糖化させ、糖化液を発酵させてアルコー
ル、炭酸ガスに分解して得るアルコール飲料である点に
おいては変わりがない。したがって、発泡酒の作り方も
ビールと基本的に大きくかわるものでなく、ビールの製
造装置を使用して作ることが可能である。このような発
泡酒の製造方法において、仕込等を同一条件で製造した
としても、麦芽の使用量に応じてその味及び香(以下、
「香味」という)に変化を生ずる。たとえば、ビールと
同一条件の製造方法を用いた場合、副原料の使用量に比
べて麦芽の使用量を多くすれば、ほぼビールと同様のも
のが得られる。
【0005】一方、麦芽の使用量を減らして行き、麦芽
以外の副原料の使用量に対して麦芽の使用量を少なくし
た場合には、本発明者の研究結果によると、ビールと同
一条件で製造したとしても、通常のビールと異なる香味
のものが得られることがわかった。すなわち、麦芽の使
用量を減らしていくと、味覚的には、酸味の増加が目立
ってくる。
【0006】本発明者の研究によると、麦芽の使用量を
変化させた数種類の麦汁をつくり、発酵試験を行ったと
ころ、主発酵終了時の有機酸生成量は、発酵条件が同一
であっても、麦芽使用量を少なくするにつれて有機酸生
成量が増加することが明らかとなった(図1参照)。
【0007】そこで、本発明者は、発酵過程において必
要な物質である、麦汁中の遊離アミノ態窒素含量と麦芽
の使用量との関連性について調査、研究を行うため、麦
汁に添加量を変化させて試験を行ったところ、図1に示
す試験結果を得た。このことから、アミノ酸添加量の増
加に伴ってリンゴ酸やコハク酸等の有機酸の生成量が減
少することが明らかになった。この事実は、麦汁中の遊
離アミノ態窒素の生成量に応じて有機酸の生成量も変化
し、得られる発泡酒の香味を調整可能にすることを示す
ものである。また、酢酸エステル等のエステル類及びイ
ソ活性アミルアルコール等の高級アルコールについては
逆に減少する傾向にあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記各種研
究及び実験から得られた知見に基づきなされたもので、
麦芽及び米、コーン、スターチ等の副原料より製造する
発泡酒であって、麦芽の使用量が他の副原料より少ない
発泡酒の製造方法において、麦汁中の遊離アミノ態窒素
の生成量を調整し、発泡酒の香味を決定する上で重要な
要素である有機酸、エステル類及び高級アルコール類の
生成量を制御し、もって発泡酒の香味の調整を行うこと
ができる発泡酒の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した発泡酒
の香味を調整できるようにすることを目的としてなされ
たもので、原料の仕込条件を所定範囲に制御するととも
に、仕込槽中に外来酵素を導入することにより麦汁中の
遊離アミノ態窒素を増加させることを可能とするもので
ある。
【0010】本発明による発泡酒の製造方法は、麦芽の
使用量が他の副原料より少ない原料から発泡酒を製造す
る発泡酒の製造方法であって、麦芽及び前記副原料を仕
込釜内で煮沸しマイシェを形成する工程と、麦芽と温水
を仕込槽内で混合し所定温度で所定時間経過させて蛋白
質を分解させてマイシェを形成する工程と、前記仕込釜
で形成したマイシェと前記仕込槽で形成したマイシェと
を混合して所定温度で所定時間経過させて糖化させる糖
化工程と、前記マイシェを濾過して麦汁を得る濾過工程
と、前記麦汁にホップを加えて煮沸させて熱麦汁を作る
煮沸工程と、前記熱麦汁を冷却した発酵させる発酵工程
と、からなる発泡酒の製造方法において、麦汁中の遊離
アミノ態窒素量を制御するため、原料の仕込条件及び外
来酵素の導入を以下のように設定して行うことを特徴と
するものである。
【0011】(1)蛋白休止時間 麦芽を温水中に投与し、所定温度及び所定時間保持して
麦芽中の蛋白質を分解する期間の蛋白休止時間を変化さ
せることにより麦汁中に生成される遊離アミノ態窒素を
変化させることができる。
【0012】図2は、蛋白休止時間を変化させた場合の
麦汁中に生成される遊離アミノ態窒素(FAN)の生成
量の変化の様子を蛋白休止温度を変えて調べたものであ
る。図からわかるように、いずれの場合も、略90分位
までは遊離アミノ態窒素の生成量は増加傾向を示し、略
120分位で飽和状態となる。したがって、蛋白休止時
間を120分以下の範囲内で適宜設定することにより、
遊離アミノ態窒素の生成量を制御することが可能とな
る。これにより、製造する発泡酒の有機酸生成量を調整
し、発泡酒の香味の幅に変化を持たせることが可能とな
る。
【0013】なお、通常のビールにあっては10〜30
分で行われているが、通常のビールより長い、例えば、
90分程度の蛋白休止時間をとることにより、かなりの
遊離アミノ態窒素を生成することが可能となり、これに
より製造される発泡酒の有機酸生成量を減らすことが可
能となる。
【0014】(2)蛋白休止温度 麦芽を温水中に投与し、所定温度及び所定時間保持して
麦芽中の蛋白質を分解する期間の温度である蛋白休止温
度を適宜の温度に調整して設定することにより糖化液中
の遊離アミノ態窒素の生成量を制御する。図3は、蛋白
休止温度を変えたときの遊離アミノ態窒素量の変化を調
べたものである。なお、図3は、蛋白休止時間を60分
として行ったものである。
【0015】図に示すように、蛋白休止温度を高くする
程遊離アミノ態窒素の生成量は増加する。このように、
蛋白休止温度を調整することにより麦汁中の遊離アミノ
態窒素量を制御することができ、これにより、製造する
発泡酒の有機酸生成量を調整し、発泡酒の香味の幅に変
化を持たせることが可能となる。
【0016】蛋白休止温度は実際には30〜55℃の範
囲とする。なお、麦芽中に含まれる蛋白質の分解に働く
酵素であるエンドペプチターゼの至適温度が50〜60
℃であり、カルボキシペプチターゼの至適温度が50℃
近辺にあり、蛋白休止温度を50〜55℃の範囲に設定
することにより遊離アミノ態窒素の生成をかなり増加さ
せることができる。なお、蛋白質分解酵素は実際には、
60℃以上においては失活してしまい、また、30℃以
下においては活性が著しく弱まる。
【0017】(3)仕込釜、仕込槽への麦芽投入量比 仕込釜において副原料と混合してマイシェを形成するた
めの麦芽使用量を、全麦芽使用量の2分の1以下とし
(水を除く全原料の12%以下)、その範囲において、
仕込釜、仕込槽への麦芽の投入比率を変化させて仕込槽
における遊離アミノ態窒素の生成量を制御する。なお、
仕込釜への麦芽の投入量の下限は副原料液化可能最低限
度の量とし、全原料使用量の5%程度とする。
【0018】(4)仕込槽における麦芽対仕込用水比
(マイシェ濃度) 麦芽と温水とを混合してマイシェを形成する際の仕込槽
へ投入する麦芽と仕込用水の比率(マイシェ濃度)を変
化させることにより、麦汁中に生成される遊離アミノ態
窒素量を制御することができる。図4は、仕込槽におけ
る麦芽に対する水の重量比を変化させた場合の遊離アミ
ノ態窒素生成量の変化を調べたものである。図4に示す
ように、麦芽に対する水の比を減少させていくにつれて
(マイシェ濃度を濃くするにつれて)、麦汁中の遊離ア
ミノ態窒素量を増加させることができる。したがって、
マイシェ濃度を変化させることにより、麦汁中の遊離ア
ミノ態窒素量を制御することができる。なお、図4に示
すように、マイシェ濃度を濃くする程、遊離アミノ態窒
素の生成量は増すが、マイシェ濃度が濃くなりすぎる
と、即ち、麦芽に対する仕込用水の量が少なくなりすぎ
ると、仕込槽内における流動性が失われ、作業性が損な
われることとなり、実際には、仕込用水量は、麦芽1に
対して2程度が下限である。また、麦芽1に対する仕込
用水の比が25以上となると変化はほぼなくなる。した
がって、麦芽1に対する仕込水の重量比は実際には2乃
至24の範囲で調整する。
【0019】(5)蛋白質分解酵素の添加 本発明においては、上記仕込条件の調整に加え、さら
に、仕込槽へ蛋白質分解酵素(アミノ酸生成酵素)剤で
あるプロテアーゼを添加することを特徴とする。麦芽の
使用量が他の原料より少ない発泡酒の製造においては、
麦芽からのプロテアーゼだけでは糖化工程における蛋白
分解能に限界がある。これを補うため、仕込槽中におい
て外来のプロテアーゼを添加することにより遊離アミノ
酸量を増やすことが可能となり、コハク酸、リンゴ酸の
生成を抑制するこもできる。
【0020】上記(1)〜(4)の仕込条件の改良に加
え、仕込槽へのプロテアーゼの添加を併用することによ
り、麦芽使用が50%相当の遊離アミノ態窒素の(FA
N)の生成を認めることができた。なお、先に説明した
各仕込条件についてはそれぞれ単独もしくは複数を仕込
条件として用い、かつ蛋白質分解酵素添加量を所定範囲
内で調整することにより、麦汁中の遊離アミノ態窒素の
生成量を制御することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による発泡酒の製
造方法における仕込方法の実施例を示す。 実施例 図5は本発明の実施例の仕込ダイアグラムを示し、表1
に仕込方法の特徴点を示している。
【0022】
【表1】
【0023】本実施例においては、副原料として米、コ
ーン、スターチ等を使用する。また、麦芽の使用量は水
を除く全原料に対して24重量%である。 〔仕込条件〕 (1)仕込釜、仕込槽の麦芽量 仕込釜に投入する麦芽と仕込槽に投入する麦芽の量の比
率は、仕込釜1に対して仕込槽4.6とし、仕込槽への投
入の比率を多くしている。本実施例でも、副原料の全原
料に占める比率は大きいが、副原料と共に仕込釜中で混
合する麦芽の量を副原料を液化するのに必要最小限度に
抑制し、仕込槽への麦芽投入比率を高めている。
【0024】(2)仕込槽マイシェ濃度 本実施例で特徴的なことは、仕込槽でのマイシェ濃度、
即ち、仕込用水と麦芽の重量比を、3.5 :1として仕込
槽のマイシェ濃度を高くしている。したがって、仕込槽
のマイシェ量は仕込釜のそれに比して少なくなるが、仕
込釜のマイシェと混合して糖化工程に移す前に湯を所定
量加えることにより、以後の糖化工程の65℃を達成す
るようにしている。
【0025】(3)蛋白休止温度 本実施例においては、蛋白休止温度は50℃とし、酵素
の至適温度の範囲とした。 (4)蛋白休止時間 蛋白休止時間を仕込ダイアグラム上可能な長時間である
60分とした。
【0026】(5)蛋白質分解酵素添加 仕込槽中での蛋白休止期間に蛋白質分解酵素であるプロ
テアーゼを添加する。なお、仕込槽で形成されたマイシ
ェと仕込釜のマイシェとを混合する前に、仕込槽に加水
して一旦37℃に温度を下げるようにしている。これ
は、次の糖化工程で糖化酵素の活動に適した液温65℃
に液温を合わせる上で必要不可欠な工程である。
【0027】図5の仕込ダイヤグラムに従って、プロテ
アーゼの添加量を調整しつつ仕込を行い、得られた麦汁
の遊離アミノ態窒素量を測定した結果を図6に示す。図
6では、プロテアーゼ添加量を0〜1.0%の範囲で調
整し、遊離アミノ態窒素(FAN)の生成量を測定し
た。
【0028】この範囲内ではFANの生成量は酵素の添
加量の増加に伴い上昇しているが、添加量1%超えると
酵素添加量に対するFANの増加量の変化がほとんど無
くなり、効率が悪化する。したがって、酵素投入量対F
AN増加量の効率を考慮すれば、添加量1.0%以下が
適正な範囲と考えられる。
【0029】図7は、プロテアーゼを所定量(A:0.
7%,B:0.35%,C:0.175%)加えたマイ
シェを、蛋白休止温度を30℃〜60℃の範囲で調整し
ながら仕込を行い、得られた麦汁中FANの生成量を測
定した結果をグラフに示す。本グラフより明らかなよう
に、いずれの酵素添加量の場合においても、この温度範
囲内では、FAN生成量を制御することは可能である。
【0030】なお、蛋白休止温度が60℃を超えると、
蛋白質分解酵素が失活してしまい、30℃未満では、酵
素の活性が著しく低下してしまう。これらの結果によ
り、FANの生成については、プロテアーゼの添加の有
効性が顕著であるといえる。
【0031】上記のようにプロテアーゼを添加すること
により、FAN生成量は増加し、これによりコハク酸及
びリンゴ酸が減少する。しかし、FAN量はある一定以
上、すなわち麦芽使用率67%程度で生成するFAN量
(概略150mg/l)以上では有機酸生成量に対する
効果は減少する。したがって、FAN量が約150mg
/lまでの範囲でプロテアーゼを添加することにより香
味の制御が可能となる。なお、本実施例では仕込条件
(1)〜(4)は固定し、蛋白質分解酵素の添加量のみ
調整したが、仕込条件(1)〜(4)の少なくとも1つ
を先に述べた範囲で、蛋白質分解酵素の添加量と合わせ
て調整するようにすれば、制御範囲の拡大及びより精密
な制御を行うことができる。
【0032】
【発明の効果】上述のように、本発明は、麦芽が他の副
原料より少ない原料を使用して発泡酒を製造する場合
に、原料の仕込条件を変更するとともに、仕込工程にお
いてプロテアーゼを添加することにより、麦汁中に形成
される遊離アミノ態窒素を増加させ、これによって最終
製品に含まれるコハク酸及び有機酸の量を制御すること
ができ、香味の調整の幅を広くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】麦芽使用率とリンゴ酸、コハク酸生成量の関係
を示す図である。
【図2】蛋白休止時間と遊離アミノ態窒素の生成量の関
係を示す図である。
【図3】蛋白休止温度と遊離アミノ態窒素の生成量の関
係を示す図でである。
【図4】麦芽量対仕込水量と麦汁中の遊離アミノ態窒素
の生成量との関係を示す図である。
【図5】改善された仕込ダイアグラムの一例を示す図で
ある。
【図6】プロテアーゼ添加量と遊離アミノ態窒素の生成
量の関係を示す図である。
【図7】プロテアーゼ添加量及び蛋白休止温度とアミノ
態窒素の生成量の関係を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麦芽及び該麦芽よりも多い量のでんぷん
    質を含有する副原料を使用し、 麦芽及び前記副原料を仕込釜内で煮沸しマイシェを形成
    する工程と、 麦芽と温水を仕込槽内で混合し所定温度で所定時間経過
    させて蛋白質を分解させてマイシェを形成する工程と、 前記仕込釜で形成したマイシェと前記仕込槽で形成した
    マイシェとを混合して所定温度で所定時間経過させて糖
    化させる糖化工程と、 前記マイシェを濾過して麦汁を得る濾過工程と、 前記麦汁にホップを加えて煮沸させて熱麦汁を作る煮沸
    工程と、 前記熱麦汁を冷却し発酵させる発酵工程と、 からなる発泡酒の製造方法において、 仕込槽で麦芽と温水を混合し所定温度で所定時間経過さ
    せて蛋白質を分解させてマイシェを形成する前記工程に
    おいて所定量の蛋白質分解酵素を添加し、かつ添加量を
    調整して麦汁中の遊離アミノ態窒素生成量を制御するよ
    うにしたことを特徴とする発泡酒の製造方法。
  2. 【請求項2】 麦芽及び該麦芽よりも多い量のでんぷん
    質を含有する副原料を使用し、 麦芽及び前記副原料を仕込釜内で煮沸しマイシェを形成
    する工程と、 麦芽と温水を仕込槽内で混合し所定温度で所定時間経過
    させて蛋白質を分解させてマイシェを形成する工程と、 前記仕込釜で形成したマイシェと前記仕込槽で形成した
    マイシェとを混合して所定温度で所定時間経過させて糖
    化させる糖化工程と、 前記マイシェを濾過して麦汁を得る濾過工程と、 前記麦汁にホップを加えて煮沸させて熱麦汁を作る煮沸
    工程と、 前記熱麦汁を冷却し発酵させる発酵工程と、 からなる発泡酒の製造方法において、 仕込槽で麦芽と温水を混合し所定温度で所定時間経過さ
    せて蛋白質を分解させてマイシェを形成する前記工程に
    おいて所定量の蛋白質分解酵素を添加し、かつ蛋白質分
    解酵素の添加量を調整し、 さらに前記蛋白質を分解させてマイシェを形成する工程
    の温度である蛋白休止温度、 前記蛋白質を分解させてマイシェを形成する工程の時間
    である蛋白分解時間、 前記副原料と混合してマイシェを形成するための仕込釜
    に投入する麦芽使用量及び麦芽と温水とを混合してもろ
    みを形成する際の仕込槽へ投入する麦芽と仕込用水の比
    率の各仕込条件の少なくとも1つを所定範囲内で調整で
    きるようにして麦汁中の遊離アミノ態窒素生成量を制御
    できるようにしたことを特徴とする発泡酒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記蛋白休止温度を30〜55℃の範囲
    内で調整することを特徴とする請求項2記載の発泡酒の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記蛋白休止時間を120分以下の範囲
    内で調整することを特徴とする請求項2記載の発泡酒の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記仕込釜に投入する麦芽使用料を全原
    料使用量の1〜12重量%の範囲内で調整することを特
    徴とする請求項2記載の発泡酒の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記仕込槽へ投入する麦芽と仕込用水の
    重量比を麦芽1に対して水2〜24の比率の範囲内で調
    整することを特徴とする請求項2記載の発泡酒の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006304764A (ja) * 2005-03-28 2006-11-09 Suntory Ltd 残存窒素量を調整した発酵飲料の製造方法
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