JP2009159882A - 発泡酒の製造方法、及び発泡酒 - Google Patents
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Abstract
【課題】 麦芽の使用比率が低い発泡酒特有の味覚の平たさを改善する。
【解決手段】 発泡酒の製造工程において、もろみ酢を添加する。具体的には、もろみ酢の添加を、発泡酒の原料の酵素分解時に行い、原料を含む混合液のpHを、当該原料を分解する酵素の活性の最適pH範囲に調整する。このとき、主原料である麦芽、及び副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第一のマイシェにもろみ酢を添加して、第一のマイシェのpHを5.3〜5.7に調整する。次に、主原料である麦芽、又は主原料である麦芽と副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第二のマイシェにもろみ酢を添加して、第二のマイシェのpHを5.5〜5.9に調整する。そして、第二のマイシェに第一のマイシェを混合し、得られた混合物にさらにもろみ酢を添加して、この混合物のpHを5.3〜5.7に調整する。
【選択図】 図1
【解決手段】 発泡酒の製造工程において、もろみ酢を添加する。具体的には、もろみ酢の添加を、発泡酒の原料の酵素分解時に行い、原料を含む混合液のpHを、当該原料を分解する酵素の活性の最適pH範囲に調整する。このとき、主原料である麦芽、及び副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第一のマイシェにもろみ酢を添加して、第一のマイシェのpHを5.3〜5.7に調整する。次に、主原料である麦芽、又は主原料である麦芽と副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第二のマイシェにもろみ酢を添加して、第二のマイシェのpHを5.5〜5.9に調整する。そして、第二のマイシェに第一のマイシェを混合し、得られた混合物にさらにもろみ酢を添加して、この混合物のpHを5.3〜5.7に調整する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発泡酒の製造方法に関し、特に、酵母の栄養源として、発酵前もしくは発酵中に、アミノ酸を豊富に含むもろみ酢を添加して、麦芽の使用比率が低い発泡酒特有の味覚的な平たさを改善した発泡酒の製造方法に関する。
発泡酒とは、麦芽又は麦を原料の一部とした一定の酒類で発泡性を有するものをいい、主に麦芽比率の低いビールの一種、又はビール風アルコール飲料である。
我が国の酒税法上、発泡酒は、麦芽の使用比率が50質量%以上66.7質量%未満、25質量%以上50質量%未満、及び25質量%未満の3種類に分類される。発泡酒の酒税は麦芽の使用比率が低いほど安くなり、最も市場に流通しているのは、最も安価な25質量%未満のものである。
我が国の酒税法上、発泡酒は、麦芽の使用比率が50質量%以上66.7質量%未満、25質量%以上50質量%未満、及び25質量%未満の3種類に分類される。発泡酒の酒税は麦芽の使用比率が低いほど安くなり、最も市場に流通しているのは、最も安価な25質量%未満のものである。
一方、発泡酒は、麦芽の使用比率が低くなるほど硫黄(S)系臭やコゲ臭等のいわゆる「発泡酒臭」が強くなり、味覚的にも、コクがなくなり平たさが目立ち、飲み応えに欠けるようになる。
このため、麦芽の使用比率が低く、かつ香味の良い発泡酒の製造方法は重要な研究テーマとなっており、昨今の研究では、酵母の生育にとって不可欠なアミノ酸などの栄養成分が、麦芽の使用比率の低い発泡酒の発酵前溶液に不足していることが、香味悪化の主な原因であることが分かってきた。
このため、麦芽の使用比率が低く、かつ香味の良い発泡酒の製造方法は重要な研究テーマとなっており、昨今の研究では、酵母の生育にとって不可欠なアミノ酸などの栄養成分が、麦芽の使用比率の低い発泡酒の発酵前溶液に不足していることが、香味悪化の主な原因であることが分かってきた。
このような麦芽の使用比率が低い発泡酒の香味を調整する方法として、特許文献1には、酵母の栄養源として利用可能な窒素源であるアンモニウム塩を、発酵工程前又は発酵工程において添加する方法が開示されている。
すなわち、この特許文献1に記載の発泡酒の製法によれば、アンモニウム塩を添加することで、リンゴ酸やコハク酸等の有機酸の生成量や酢酸エステルの生成量を制御し、発泡酒の香味を調整することができるとともに、発酵期間を短縮させることが可能とされている。
すなわち、この特許文献1に記載の発泡酒の製法によれば、アンモニウム塩を添加することで、リンゴ酸やコハク酸等の有機酸の生成量や酢酸エステルの生成量を制御し、発泡酒の香味を調整することができるとともに、発酵期間を短縮させることが可能とされている。
しかしながら、この特許文献1に記載の発泡酒の製法では、醸造用剤である硫酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム及びアンモニアや、食品添加物である塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等が用いられるものであるため、その分の製造コストが増加するという問題がある。
また、これらの添加物は工業的に製造される無機化合物であり、製造される発泡酒は工業化学製品を添加したものであることから、イメージの点で好ましいものとはいえない。
また、これらの添加物は工業的に製造される無機化合物であり、製造される発泡酒は工業化学製品を添加したものであることから、イメージの点で好ましいものとはいえない。
さらに、特許文献1に記載の発泡酒の製法では、発泡酒特有の味覚的な平たさの改善は考慮されておらず、これを改善可能な発泡酒の製造方法の提供が求められている。
そこで、本発明者は鋭意研究を重ね、アミノ酸を豊富かつバランスよく含む、焼酎製造の副産物であるもろみ酢を、通常発酵前溶液のpHの低下を目的に使用される乳酸の代わりに添加することで、酵母に十分なアミノ酸を供給し、さらには最終製品に残存するアミノ酸の濃度を増加させることで、発泡酒特有の味覚的な平たさを軽減し、発泡酒の香味を改善できることを見出し、本発明を完成させた。
また、焼酎製造の副産物であるもろみ酢は、微生物の代謝により得られる有機物である。
したがって、本発明によれば、上述した先行技術におけるような無機化合物を添加することなく発酵前や発酵中の溶液のpH調節が行えるため、製造される発泡酒のイメージを損なうことはない。
したがって、本発明によれば、上述した先行技術におけるような無機化合物を添加することなく発酵前や発酵中の溶液のpH調節が行えるため、製造される発泡酒のイメージを損なうことはない。
本発明は、麦芽の使用比率が低い発泡酒の香味の問題に鑑みてなされたものであり、発泡酒の製造方法において、麦芽の使用比率が低い場合であっても、発酵前もしくは発酵中に、焼酎製造の副産物であるもろみ酢を添加することにより、酵母の栄養源となるアミノ酸を補足するとともに、pHの低下と発酵後のアミノ酸濃度の増加を同時に行うことで、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善した発泡酒及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の発泡酒の製造方法は、その製造工程において、もろみ酢を添加する方法としてある。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、もろみ酢の添加を、発泡酒の原料の酵素分解時に行い、原料を含む混合液のpHを、当該原料を分解する酵素の活性の最適pH範囲に調整する方法としてある。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、もろみ酢の添加を、発泡酒の原料の酵素分解時に行い、原料を含む混合液のpHを、当該原料を分解する酵素の活性の最適pH範囲に調整する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料の分解酵素の活性に適した範囲に調整することができる。
このため、pHの調整に乳酸などを用いる必要がなく、また乳酸を用いてpHを調整しただけでは行うことのできない、酵母への十分なアミノ酸の供給や、最終製品に残存するアミノ酸の濃度を増加させることも可能となる。
このため、pHの調整に乳酸などを用いる必要がなく、また乳酸を用いてpHを調整しただけでは行うことのできない、酵母への十分なアミノ酸の供給や、最終製品に残存するアミノ酸の濃度を増加させることも可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、もろみ酢の添加を、酵母による発酵中に行い、酵母の栄養源となるアミノ酸を供給する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、酵母へのアミノ酸の供給や、最終製品におけるアミノ酸濃度の向上をより確実に行うことが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、酵母へのアミノ酸の供給や、最終製品におけるアミノ酸濃度の向上をより確実に行うことが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、主原料である麦芽、及び副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第一のマイシェにもろみ酢を添加して、第一のマイシェのpHを5.3〜5.7に調整する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料におけるでんぷん質の分解に適した範囲に調整できると同時に、アミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料におけるでんぷん質の分解に適した範囲に調整できると同時に、アミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、主原料である麦芽、又は主原料であるの麦芽と副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第二のマイシェにもろみ酢を添加して、第二のマイシェのpHを5.5〜5.9に調整する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料におけるタンパク質の分解に適した範囲に調整できると同時に、アミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料におけるタンパク質の分解に適した範囲に調整できると同時に、アミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
さらに、本発明の発泡酒の製造方法は、第二のマイシェに第一のマイシェを混合し、得られた混合物にさらにもろみ酢を添加して、この混合物のpHを5.3〜5.7に調整する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料におけるでんぷん質の分解に適した範囲に調整できると同時に、アミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、もろみ酢を用いて、原料を含む混合液のpHを原料におけるでんぷん質の分解に適した範囲に調整できると同時に、アミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、発泡酒の原料を酵素分解して濾過した後、得られた濾過液の煮沸時にもろみ酢を添加し、この濾過液のpHを5.1〜5.4に調整する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、濾過液における不要なタンパク質を沈降させて適切に除去することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、濾過液における不要なタンパク質を沈降させて適切に除去することが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、酵母による発酵中にさらにもろみ酢を添加し、酵母の栄養源となるアミノ酸を供給する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、発酵中の溶液のアミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、発酵中の溶液のアミノ酸の濃度を増加させることができ、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、もろみ酢が、焼酎製造の副産物である方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、原料を含む混合液のpHを調整するためのコストを低減することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、原料を含む混合液のpHを調整するためのコストを低減することが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、もろみ酢の添加により、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善する方法としてある。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、麦芽の使用比率が低い発泡酒であっても、味覚にすぐれたものを提供することが可能となる。
発泡酒の製造方法をこのようにすれば、麦芽の使用比率が低い発泡酒であっても、味覚にすぐれたものを提供することが可能となる。
また、本発明の発泡酒の製造方法は、もろみ酢として、pHが1.0〜4.0、かつ、クエン酸の濃度が700〜2000〔mg/100ml〕のものを用いる方法としてある。
発泡酒の製造方法において、このようなもろみ酢を用いれば、原料を含む混合液のpHを適切に低減して、原料を効率的に酵素分解できるとともに、発酵中や発酵後のアミノ酸濃度を十分に増大させることが可能となる。
発泡酒の製造方法において、このようなもろみ酢を用いれば、原料を含む混合液のpHを適切に低減して、原料を効率的に酵素分解できるとともに、発酵中や発酵後のアミノ酸濃度を十分に増大させることが可能となる。
また、本発明の発泡酒は、上記のいずれかに記載の発泡酒の製造方法により製造されたものとしてある。
発泡酒をこれらのものにすることで、麦芽の使用比率が低くても、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善した発泡酒を提供することが可能となる。
発泡酒をこれらのものにすることで、麦芽の使用比率が低くても、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善した発泡酒を提供することが可能となる。
本発明によれば、麦芽の使用比率の低い発泡酒の製造工程において、アミノ酸を豊富に、かつバランスよく含むもろみ酢を発酵前もしくは発酵中に添加することにより、麦芽の使用比率が低い発泡酒に不足しがちなアミノ酸を補足し、最終製品に残存するアミノ酸の濃度を増加させることができる。
このため、発泡酒特有の味覚的な平たさを軽減でき、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
このため、発泡酒特有の味覚的な平たさを軽減でき、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
また、本発明によれば、発泡酒を製造する工程において、乳酸に代えてもろみ酢を用いることで、乳酸の使用を省略することができる。
すなわち、通常原料を含む混合液のpHを調整する目的で乳酸などが用いられるが、本発明では、これに代替してpHの低いもろみ酢を使用している。また、もろみ酢は、焼酎製造の副産物として得ることができる。
このため、発泡酒の製造コストを低減することが可能となる。
すなわち、通常原料を含む混合液のpHを調整する目的で乳酸などが用いられるが、本発明では、これに代替してpHの低いもろみ酢を使用している。また、もろみ酢は、焼酎製造の副産物として得ることができる。
このため、発泡酒の製造コストを低減することが可能となる。
本発明は、発泡酒の製造方法において、発酵前もしくは発酵中に、もろみ酢を添加して、酵母の栄養源となるアミノ酸の補足、pHの低減、及び発酵後のアミノ酸濃度の増加を同時に行い、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(もろみ酢)
もろみ酢とは、焼酎の製造段階で生じる、クエン酸を主体とする強い酸味を帯びた液体副産物である。もろみ酢は、クエン酸やリンゴ酸等の有機酸を豊富に含み、pHが低いという特徴を有している。
もろみ酢とは、焼酎の製造段階で生じる、クエン酸を主体とする強い酸味を帯びた液体副産物である。もろみ酢は、クエン酸やリンゴ酸等の有機酸を豊富に含み、pHが低いという特徴を有している。
焼酎の製造では、蒸した米に麹菌を加え、でんぷん質の分解を促進する。このとき、麹菌の代謝により高濃度のクエン酸、アミノ酸、ミネラル分などが生じる。この分画は焼酎に混ざらず、粕に残存するが、これらを濾し集めた液体がもろみ酢である。
したがって、もろみ酢には、焼酎の製造方法などにより、種々のものが存在するが、本実施形態で使用するもろみ酢の種類は特に限定されるものではなく、泡盛の製造副産物、その他の焼酎製造の副産物として生成するもろみ酢などであれば、用いることが可能である。
特に、このような焼酎などの製造副産物として生成するもろみ酢を用いることで、本発明の発泡酒の製造方法の製造コストを低減することが可能である。
特に、このような焼酎などの製造副産物として生成するもろみ酢を用いることで、本発明の発泡酒の製造方法の製造コストを低減することが可能である。
また、本実施形態で使用するもろみ酢のpHや、含有アミノ酸等の濃度については、以下のようなものを好適に使用することが可能である。
すなわち、本実施形態で使用するもろみ酢としては、1.0〜4.0程度のpHのものを用いることが好ましい。
このようなpHのもろみ酢を使用することで、原料を含む混合液のpHを適切に低減することが可能となる。
すなわち、本実施形態で使用するもろみ酢としては、1.0〜4.0程度のpHのものを用いることが好ましい。
このようなpHのもろみ酢を使用することで、原料を含む混合液のpHを適切に低減することが可能となる。
また、もろみ酢におけるクエン酸の濃度としては、例えば700〜2000〔mg/100ml〕程度のものを好適に用いることができる。
このようなクエン酸の濃度のもろみ酢を使用することで、酵母の栄養源となるアミノ酸の補足や、発酵後のアミノ酸濃度の増加を適切に行うことができ、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善することが可能となる。
このようなクエン酸の濃度のもろみ酢を使用することで、酵母の栄養源となるアミノ酸の補足や、発酵後のアミノ酸濃度の増加を適切に行うことができ、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善することが可能となる。
また、リンゴ酸の濃度としては、例えば40〜300〔mg/100ml〕程度、コハク酸の濃度としては、例えば100〜300〔mg/100ml〕程度、酢酸の濃度としては、例えば10〜200〔mg/100ml〕程度のものを好適に用いることができる。
さらに、もろみ酢における各種アミノ酸の濃度としては、例えばアルギニンが100〜500〔mg/100ml〕程度、リジンが40〜300〔mg/100ml〕程度、ヒスチジンが10〜200〔mg/100ml〕程度、フェニルアラニンが30〜200〔mg/100ml〕程度、チロシンが40〜300〔mg/100ml〕程度、ロイシンが50〜300〔mg/100ml〕程度、イソロイシンが10〜220〔mg/100ml〕程度、メチオニンが10〜60〔mg/100ml〕程度、バリンが20〜300〔mg/100ml〕程度、アラニンが80〜500〔mg/100ml〕程度、グリシンが20〜320〔mg/100ml〕程度、プロリンが30〜300〔mg/100ml〕程度、グルタミン酸が20〜800〔mg/100ml〕程度、セリンが20〜300〔mg/100ml〕程度、スレオニンが10〜240〔mg/100ml〕程度、アスパラギン酸が50〜600〔mg/100ml〕程度、トリプトファンが1〜60〔mg/100ml〕程度、システインが1〜100〔mg/100ml〕程度のものを好適に用いることができる。
次に、本実施形態の発泡酒の製造方法について、図1を参照して説明する。同図は、本実施形態の発泡酒の製造工程を示しており、これを用いて本実施形態におけるもろみ酢の添加につき詳細に説明する。
まず、主原料である麦芽、及び副原料であるでんぷん質(炭水化物)を、仕込釜1に入れ、温水を加える。
このとき、仕込釜1には、主原料である麦芽の一部を入れる。また、副原料であるでんぷん質の全部又は一部を入れる。
次に、これらの原料を混合して液化し、マイシェを造る。このマイシェの製造にあたっては、通常、開始時の液温を50℃程度とし、徐々に昇温して所定温度(通常は65〜68℃)とする。
このとき、仕込釜1には、主原料である麦芽の一部を入れる。また、副原料であるでんぷん質の全部又は一部を入れる。
次に、これらの原料を混合して液化し、マイシェを造る。このマイシェの製造にあたっては、通常、開始時の液温を50℃程度とし、徐々に昇温して所定温度(通常は65〜68℃)とする。
このとき、でんぷん質を効率よく分解するため、マイシェのpHをα−アミラーゼの活性に最適な5.3〜5.7に調整するが、本発明では、通常用いる乳酸ではなく、もろみ酢を使用してpHを調整する。
その後、その温度を所定時間(通常は10分間程度)保持する。そして、さらに昇温して段階的に所定の温度(通常は90〜100℃)まで上げ、この温度で20分程度保持する。
その後、その温度を所定時間(通常は10分間程度)保持する。そして、さらに昇温して段階的に所定の温度(通常は90〜100℃)まで上げ、この温度で20分程度保持する。
一方、仕込槽2には、主原料である麦芽を入れて、温水を加えて混合し、所定温度(通常は35〜50℃)で、所定時間(通常は20〜90分)保持してマイシェを造る。このとき、仕込槽2には、仕込釜1で使用した麦芽の残りを入れるようにすることができる。
また、主原料である麦芽と、副原料であるでんぷん質を入れて、同様にしてマイシェを造ることもできる。このとき、仕込槽2には、主原料である麦芽の残りと、仕込釜1で使用したでんぷん質の残りを入れるようにすることができる。
また、主原料である麦芽と、副原料であるでんぷん質を入れて、同様にしてマイシェを造ることもできる。このとき、仕込槽2には、主原料である麦芽の残りと、仕込釜1で使用したでんぷん質の残りを入れるようにすることができる。
また、この混合にあたり、グルカン類、タンパク質、でんぷん質の各分解酵素を添加することもある。グルカン類の分解酵素としてはβ−グルカナーゼなどを、タンパク質分解酵素としては各種中性プロテアーゼを、でんぷん質の分解酵素としてはα−アミラーゼなどを用いることが好ましい。
これらの分解酵素を添加することで、β-グルカナーゼにより麦芽のセルロースを、中性プロテアーゼにより麦芽のタンパク質を、α−アミラーゼにより麦芽や副原料のでんぷん質を分解することができる。
なお、発泡酒の主原料である麦芽には、アミラーゼやプロテアーゼなどの天然の酵素が含まれているため、分解効率にこだわらない発泡酒を製造する場合には、これらの分解酵素の添加を省略することも可能である。
なお、発泡酒の主原料である麦芽には、アミラーゼやプロテアーゼなどの天然の酵素が含まれているため、分解効率にこだわらない発泡酒を製造する場合には、これらの分解酵素の添加を省略することも可能である。
仕込槽2においては、タンパク質を効率よく分解するため、マイシェのpHを、中性プロテアーゼの活性に最適な5.5〜5.9に調整するが、本発明では、通常用いる乳酸ではなく、もろみ酢を使用してpHを調整する。
その後、仕込釜1のマイシェを仕込槽2のマイシェに加える形で混合し、合一する。
その後、仕込釜1のマイシェを仕込槽2のマイシェに加える形で混合し、合一する。
次に、このマイシェを仕込槽2において、所定温度(通常は60〜68℃)で、所定時間(通常は30〜90分)保持し、麦芽の酵素作用による糖化を行う。
このとき、でんぷん質を効率よく分解するため、混合したマイシェのpHを、α−アミラーゼの活性に最適な5.3〜5.7に調整するが、本発明では、通常用いる乳酸ではなく、もろみ酢を使用してpHを調整する。
このとき、でんぷん質を効率よく分解するため、混合したマイシェのpHを、α−アミラーゼの活性に最適な5.3〜5.7に調整するが、本発明では、通常用いる乳酸ではなく、もろみ酢を使用してpHを調整する。
次に、糖化の終了後、得られた濾過前の麦汁を、麦汁濾過槽3で濾過し、麦芽粕と麦汁に分離する。
これにより、濾過液として透明な麦汁が得られる。
これにより、濾過液として透明な麦汁が得られる。
次いで、この麦汁を煮沸釜4に移し、ホップを加えて煮沸する。
このとき、不要な物質(タンパク質)を熱凝固させるため、pHを5.1〜5.4に調整するが、本発明では、通常用いる乳酸ではなく、もろみ酢を使用してpHを調整する。
このように、煮沸中に麦汁のpHを上記の範囲にすることで、不要なタンパク質の電化平均を0にして水に不溶にできる。このため、不要なタンパク質は、煮沸釜の底に沈み、ワールプール5により取り除くことができる。
このとき、不要な物質(タンパク質)を熱凝固させるため、pHを5.1〜5.4に調整するが、本発明では、通常用いる乳酸ではなく、もろみ酢を使用してpHを調整する。
このように、煮沸中に麦汁のpHを上記の範囲にすることで、不要なタンパク質の電化平均を0にして水に不溶にできる。このため、不要なタンパク質は、煮沸釜の底に沈み、ワールプール5により取り除くことができる。
すなわち、次に、煮沸した麦汁をワールプール5に入れて、生じたタンパク質等の粕を除去する。
次いで、プレートクーラー6により、麦汁を適切な発酵温度(通常は8〜10℃)に冷却してから発酵タンク7に移す。
次いで、プレートクーラー6により、麦汁を適切な発酵温度(通常は8〜10℃)に冷却してから発酵タンク7に移す。
発酵タンク7に、この冷麦汁を入れ、これに酵母を接種して発酵を行う。
なお、この段階で、さらに酵母の栄養源として、もろみ酢を添加することも好ましい。
次いで、得られた発酵液を熟成(後発酵)させる。ここまでを発酵工程という。
最後に、酵母を濾過することにより、目的の発泡酒を得ることができる。
なお、この段階で、さらに酵母の栄養源として、もろみ酢を添加することも好ましい。
次いで、得られた発酵液を熟成(後発酵)させる。ここまでを発酵工程という。
最後に、酵母を濾過することにより、目的の発泡酒を得ることができる。
以上の工程において、もろみ酢の添加は、仕込釜1と仕込槽2におけるマイシェ工程、及び煮沸釜4における麦汁煮沸工程で行うのが望ましいが、発酵液濾過工程前であれば、図1の1〜7に示される醸造工程のいずれの段階で添加してもよい。
(実施例1)
上記の実施形態において説明した発泡酒の製造方法を用いて、以下の条件で、もろみ酢成分を添加した発泡酒を製造した。
上記の実施形態において説明した発泡酒の製造方法を用いて、以下の条件で、もろみ酢成分を添加した発泡酒を製造した。
まず、主原料である麦芽の一部として麦芽50g、及び副原料であるでんぷん質としてコーン300g、スターチ650gを、仕込釜1に入れ、温水3Lを加えた。
次に、これらの原料を混合して液化し、マイシェを造った。この混合して液化した時点の液温を50℃程度とし、徐々に昇温して65℃とした。
また、マイシェにもろみ酢を添加し、pHを5.4に調整した。このとき、添加したもろみ酢は、約5gであった。
さらに、その温度を10分間保持し、昇温して、段階的に90℃まで上げ、この温度で20分程度保持した。
また、マイシェにもろみ酢を添加し、pHを5.4に調整した。このとき、添加したもろみ酢は、約5gであった。
さらに、その温度を10分間保持し、昇温して、段階的に90℃まで上げ、この温度で20分程度保持した。
一方、仕込槽2において、大麦300gおよび麦芽350gに温水6Lを加えて混合し、35℃で、20分間保持してマイシェを造った。また、セレミックス(ノボザイム社)を1.5g添加した。
また、もろみ酢を添加してpHを5.6に調整した。このとき、添加したもろみ酢は、約5gであった。
その後、仕込釜1のマイシェを仕込槽2のマイシェに混合した。
また、もろみ酢を添加してpHを5.6に調整した。このとき、添加したもろみ酢は、約5gであった。
その後、仕込釜1のマイシェを仕込槽2のマイシェに混合した。
次に、仕込槽2において、混合したマイシェを60℃で30分間保持し、麦芽の糖化を行った。
このとき、でんぷん質を効率よく分解するため、もろみ酢を5g添加して、pHを、5.4に調整した。
このとき、でんぷん質を効率よく分解するため、もろみ酢を5g添加して、pHを、5.4に調整した。
次に、糖化の終了後、得られた濾過前の麦汁を、麦汁濾過槽3で濾過して、麦芽粕と麦汁に分離し、濾過液として透明な麦汁を得た。
そして、この麦汁を煮沸釜4に移して、ホップ4gを加えるとともに、糖液350gともろみ酢を35g添加して、pHを5.2に調整し、煮沸した。
そして、この麦汁を煮沸釜4に移して、ホップ4gを加えるとともに、糖液350gともろみ酢を35g添加して、pHを5.2に調整し、煮沸した。
次に、煮沸した麦汁をワールプール5に入れて、生じたタンパク質等の粕を除去し、プレートクーラー6により、麦汁を8℃に冷却して発酵タンク7に移し、酵母を接種して発酵および貯酒を約1ヶ月間行った。
最後に、酵母を濾過して、目的の発泡酒を得た。
最後に、酵母を濾過して、目的の発泡酒を得た。
(実施例2)
本実施例は、実施例1と比較して、もろみ酢の添加タイミング及び添加量を変更したものである。
すなわち、本実施例では、仕込釜1及び仕込槽2の工程においては、もろみ酢の添加を行わず、マイシェのpH調整を行わなかった。
そして、煮沸釜4の工程において、もろみ酢を40g添加して、麦汁のpHを5.3に調整した。
その他の点については、実施例1と同様に行い、目的の発泡酒を得た。
本実施例は、実施例1と比較して、もろみ酢の添加タイミング及び添加量を変更したものである。
すなわち、本実施例では、仕込釜1及び仕込槽2の工程においては、もろみ酢の添加を行わず、マイシェのpH調整を行わなかった。
そして、煮沸釜4の工程において、もろみ酢を40g添加して、麦汁のpHを5.3に調整した。
その他の点については、実施例1と同様に行い、目的の発泡酒を得た。
(比較例1)
本比較例は、実施例1の工程と異なり、もろみ酢の代わりに乳酸を添加したものである。
すなわち、本比較例では、仕込釜1の工程において、乳酸を0.2g添加し、マイシェのpHを5.4に調整した。
本比較例は、実施例1の工程と異なり、もろみ酢の代わりに乳酸を添加したものである。
すなわち、本比較例では、仕込釜1の工程において、乳酸を0.2g添加し、マイシェのpHを5.4に調整した。
また、本比較例では、仕込槽2の工程において、仕込釜1のマイシェを仕込槽2に加える前に乳酸を0.2g添加して、マイシェのpHを5.6に調整した。
また、仕込槽2の工程において、仕込釜1のマイシェを仕込槽2のマイシェに加えた後に乳酸を0.2g添加して、混合したマイシェのpHを5.4に調整した。
また、仕込槽2の工程において、仕込釜1のマイシェを仕込槽2のマイシェに加えた後に乳酸を0.2g添加して、混合したマイシェのpHを5.4に調整した。
さらに、煮沸釜4の工程において、乳酸を2g添加して、麦汁のpHを5.2に調整した。
その他の点については、実施例1と同様に行い、目的の発泡酒を得た。
その他の点については、実施例1と同様に行い、目的の発泡酒を得た。
(試験例1)
発泡酒特有の平たさに関し、官能検査項目「平たい」の試験を、実施例1,2、及び比較例1により得られた発泡酒について行った。
試験は、オリオンビール株式会社の5名の官能パネリストを被験者とし、目隠しによる2点比較により行った。その結果を図2に示す。
発泡酒特有の平たさに関し、官能検査項目「平たい」の試験を、実施例1,2、及び比較例1により得られた発泡酒について行った。
試験は、オリオンビール株式会社の5名の官能パネリストを被験者とし、目隠しによる2点比較により行った。その結果を図2に示す。
同図に示す通り、もろみ酢を用いてpHとアミノ酸濃度の調整を行った実施例1,2と、乳酸を用いてpHの調整を行った比較例1の「平たい」の指摘人数は、それぞれ0名、0名、2名であった。
この結果から、本発明の発泡酒の製造方法によれば、発泡酒特有の平たさの改善された発泡酒を製造できることが明らかとなった。
この結果から、本発明の発泡酒の製造方法によれば、発泡酒特有の平たさの改善された発泡酒を製造できることが明らかとなった。
(試験例2)
実施例1及び比較例1において製造した麦芽の使用比率が25%未満の発泡酒について、発酵工程前および発酵工程後のアミノ態窒素濃度を測定した。
このとき、アミノ態窒素濃度の測定は、多項目水質計(製品名:NANOCOLOR 500D,MACHEREY-NAGEL社製)を用いて行った。結果を図3に示す。
実施例1及び比較例1において製造した麦芽の使用比率が25%未満の発泡酒について、発酵工程前および発酵工程後のアミノ態窒素濃度を測定した。
このとき、アミノ態窒素濃度の測定は、多項目水質計(製品名:NANOCOLOR 500D,MACHEREY-NAGEL社製)を用いて行った。結果を図3に示す。
同図に示す通り、本発明の発泡酒の製造方法により、もろみ酢を用いてpHとアミノ酸濃度の調整を行って得られた発泡酒は、発酵後においても、乳酸を用いてpHの調整を行って得られた発泡酒の2倍近くのアミノ態窒素濃度を示している。
この結果から、本発明の発泡酒の製造方法によれば、麦芽の使用比率が低い発泡酒に不足しがちなアミノ酸を供給して補足することができ、最終製品に残存するアミノ酸の濃度を増加できることがわかる。
このため、本発明によれば、味覚的な平たさを軽減し、発泡酒の香味を改善できることが明らかとなった。
このため、本発明によれば、味覚的な平たさを軽減し、発泡酒の香味を改善できることが明らかとなった。
以上説明したように、本実施形態の発泡酒の製造方法によれば、麦芽の使用比率の低い発泡酒の製造工程において、アミノ酸を豊富に、かつバランスよく含むもろみ酢成分を発酵前もしくは発酵中に添加することにより、麦芽の使用比率が低い発泡酒に不足しがちなアミノ酸を補足し、最終製品に残存するアミノ酸の濃度を増加させることで、発泡酒特有の味覚的な平たさを軽減して、発泡酒の香味を改善することが可能となる。
また、通常、発泡酒を製造する場合、原料を含む混合液のpHを調整する目的で乳酸等が添加されるが、これに代替して、クエン酸やリンゴ酸等の有機酸を豊富に含み、pHの低いもろみ酢成分を使用することによって、乳酸の使用を省略することができる。なお、乳酸(C3H6O3)には酵母が利用可能な窒素源は含まれていない。
本発明は、以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、麦芽の使用比率が50質量%以上の発泡酒に適用したり、添加物として実施例に示したもの以外のものを添加するなど適宜変更することが可能である。
例えば、麦芽の使用比率が50質量%以上の発泡酒に適用したり、添加物として実施例に示したもの以外のものを添加するなど適宜変更することが可能である。
本発明は、麦芽の使用比率の低い発泡酒の製造にあたり、発泡酒特有の平たさを改善し、より品質の高い発泡酒を製造する場合に、好適に利用することが可能である。
1 仕込釜
2 仕込槽
3 麦汁濾過槽
4 煮沸釜
5 ワールプール
6 プレートクーラー
7 発酵タンク
2 仕込槽
3 麦汁濾過槽
4 煮沸釜
5 ワールプール
6 プレートクーラー
7 発酵タンク
Claims (12)
- 発泡酒の製造工程において、もろみ酢を添加することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1記載のもろみ酢の添加を、発泡酒の原料の酵素分解時に行い、前記原料を含む混合液のpHを、当該原料を分解する酵素の活性の最適pH範囲に調整することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1記載のもろみ酢の添加を、酵母による発酵中に行い、酵母の栄養源となるアミノ酸を供給することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項2記載の発泡酒の製造方法において、主原料である麦芽、及び副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第一のマイシェにもろみ酢を添加して、前記第一のマイシェのpHを5.3〜5.7に調整することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項4記載の発泡酒の製造方法において、主原料である麦芽、又は主原料である麦芽と副原料であるでんぷん質に水を加えて混合し、液化して得られた第二のマイシェにもろみ酢を添加して、前記第二のマイシェのpHを5.5〜5.9に調整することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項5記載の発泡酒の製造方法において、前記第二のマイシェに前記第一のマイシェを混合し、得られた混合物にさらにもろみ酢を添加して、この混合物のpHを5.3〜5.7に調整することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の発泡酒の製造方法において、発泡酒の原料を酵素分解して濾過した後、得られた濾過液の煮沸時にもろみ酢を添加し、この濾過液のpHを5.1〜5.4に調整することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の発泡酒の製造方法において、酵母による発酵中にさらにもろみ酢を添加し、酵母の栄養源となるアミノ酸を供給することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のもろみ酢が、焼酎製造の副産物であることを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のもろみ酢の添加により、発泡酒特有の味覚的な平たさを改善することを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のもろみ酢として、pHが1.0〜4.0、かつ、クエン酸の濃度が700〜2000〔mg/100ml〕のものを用いることを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の発泡酒の製造方法により製造された発泡酒。
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---|---|---|---|
JP2008000361A JP2009159882A (ja) | 2008-01-07 | 2008-01-07 | 発泡酒の製造方法、及び発泡酒 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013000011A (ja) * | 2011-06-13 | 2013-01-07 | Kirin Beverage Corp | 中性pH域に調整した容器詰め炭酸飲料 |
WO2014156735A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | アサヒビール株式会社 | 発泡性飲料の製造方法 |
JP2018148838A (ja) * | 2017-03-13 | 2018-09-27 | オホーツクビール株式会社 | ビール風味ノンアルコール飲料の製造方法 |
-
2008
- 2008-01-07 JP JP2008000361A patent/JP2009159882A/ja active Pending
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