JPH10114515A - 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法 - Google Patents

青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法

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JPH10114515A
JPH10114515A JP28159396A JP28159396A JPH10114515A JP H10114515 A JPH10114515 A JP H10114515A JP 28159396 A JP28159396 A JP 28159396A JP 28159396 A JP28159396 A JP 28159396A JP H10114515 A JPH10114515 A JP H10114515A
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裕次 高尾
Masaru Yamamoto
勝 山本
Tomohito Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強く青色に発色する合成マイカを提供する。 【解決手段】チタンを含有する合成マイカを、還元雰囲
気中で合成することにより、還元されているチタンを少
なくとも一部含有し、強く青色に発色する合成マイカと
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、還元されたチタ
ンを含有し、青色を呈する新規合成マイカ、その製造方
法及び該合成マイカを配合した化粧料、塗料、プラスチ
ック及びインキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成マイカは、塗料、化粧料、プラスチ
ック及びインキ等の基材として、広範な用途に利用され
ている。合成マイカは、耐熱性が高く、不純物を含ま
ず、白色性が高い等の特徴を有する。
【0003】一方、合成マイカは、各種元素を添加する
ことにより、着色した合成マイカが得られることが知ら
れている。粘土ハンドブックには、金属元素を含有する
マイカの色彩として、Coを四面体位置−青色,八面体
位置−ピンク、Ni−帯緑黄色、Mn−濃紫褐色、Fe
II−褐色、FeIII−銀灰色、Cr−褐色、Cu−薄い
褐色と記載されている。このように、青色の合成マイカ
としては、従来Coを含む合成マイカしか知られていな
い。また、“工業化学雑誌,第65巻第4号,第503
頁,1962年”には、チタン含有合成マイカの色は、
灰色と記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記C
oを含む合成マイカの青色は、発色が弱い欠点があり、
更に強く青色に発色する合成マイカが、強く求められて
いる。この発明は、強く青色に発色する合成マイカを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意研究の結果、チタンを含有する合成
マイカは、灰色であるが、これを還元雰囲気中で合成す
ることにより、強い青色に発色する合成マイカが得られ
るという驚くべき事実を見いだし、本発明に到達した。
【0006】即ち本発明は、還元されているチタンを少
なくとも一部含有し、青色を呈することを特徴とする。
本発明の構成による合成マイカが、強く青色に発色する
理由は、理論的に充分解明されていない。しかしなが
ら、本発明の構成により還元されたチタンが、合成マイ
カの結晶構造中で、何らかの光吸収作用を起こし、青色
を呈するものと考えられる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の合成マイカとしては、例えば、フッ素金
雲母、フッ素四ケイ素雲母、フッ素テニオライト及びこ
れらの同形置換体のようなフッ素雲母が好適に使用でき
るが、特にフッ素金雲母を使用するのが好ましい。本発
明の合成マイカの製法自体は、溶融合成、水熱合成、固
相反応などいずれでも良いが、結晶性が良好であるとい
う理由で特に溶融合成法が好ましい。溶融合成法として
は、坩堝法、内熱式溶融法のいずれでも良い溶融温度
は、1300℃〜1600℃程度で行えば良い。
【0008】本発明においては、合成マイカ製造原料中
に、チタンを配合させる必要があるが、合成マイカ製造
原料中のチタンの含有量は、得たい青色の濃度により、
1〜15重量%とすればよい。
【0009】本発明においては、合成マイカ製造原料の
溶融時に、還元性雰囲気とする必要がある。これは、溶
融時に還元性ガスを注入したり、カ−ボン、ロッシエル
塩、酸化第1スズ等の還元剤を添加すれば良い。内熱式
溶融法では、カ−ボン電極を使用すれば、還元性となる
ので、更に好ましい。還元剤の量及び還元条件は、目的
とする青色の濃さに応じて、適宜選択すれば良い。還元
が進むにつれ、合成マイカの青色はより濃色になり、更
に還元が進むと黒青色となる。
【0010】溶融後、常法により冷却し、結晶化させる
ことにより、青色の合成マイカが得られる。冷却時に
は、徐冷のため、断熱鋳型を用いても良い。本発明の合
成マイカの青色の幅を広げるため、他の着色元素、例え
ば、鉄、コバルト、ニッケル、セリウム、ニオブ、ホル
ミウム、マンガン、クロム、プルセオジム、インジウ
ム、バナジウム、ネオジウム、エルビウム等を含有させ
ても良い。
【0011】本発明の合成マイカは、従来の合成マイカ
と同様にして、各種塗料に混合して塗料組成物とした
り、各種プラスチックに練り込んで独特の青色を発現し
たプラスチックとしたり、化粧品等の着色剤としたり、
インキの着色剤とすることができる。
【0012】フッ素を含有する合成マイカを化粧品の用
途に使用する場合には、フッ素の溶出量を基準値以下と
するため、熱処理している。本発明の合成マイカを熱処
理すると、酸化されて青色が消えるので、還元雰囲気中
で熱処理すると良い。
【0013】
【実施例】次に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。 実施例1 ケイフッ化カリウム18.2重量%、炭酸カリウム4.
7重量%、酸化マグネシウム28.2重量%、酸化アル
ミニウム11.9重量%及び二酸化ケイ素37.0重量
%からなる調合物100重量部に、酸化チタン5重量部
を加えて、十分混合した。この混合物を、アルミナルツ
ボに入れ、更にカ−ボン片を加え、蓋をして、電気炉中
1450℃で溶融後、炉内冷却し、チタンを3重量%含
有する青色の合成マイカを得た。更に、この青色合成マ
イカ結晶を、ボ−ルミルで平均粒子径20μmに微粉化
し、青色マイカ粉を得た。
【0014】比較例1 ケイフッ化カリウム18.2重量%、炭酸カリウム4.
7重量%、酸化マグネシウム28.2重量%、酸化アル
ミニウム11.9重量%及び二酸化ケイ素37.0重量
%からなる調合物100重量部に、酸化チタン5重量部
を加えて、十分混合した。この混合物を、アルミナルツ
ボに入れ、蓋をして、電気炉中1450℃で溶融後、炉
内冷却し、チタンを3重量%含有する灰色の合成マイカ
を得た。
【0015】実施例2:塗料 実施例1で得た本発明の青色マイカ粉を、熱硬化性アク
リルメラミン樹脂(大日本インキ製、アクリデイック4
7ー712とス−パ−ベッカミンG821ー60の重量
比7:3の混合物)に約10重量%混合し、黒エナメル
(日本ペイント社製、ス−パ−ラックF−47)を下塗
した鋼板にスプレーし、ウエットオンウエットで熱硬化性
アクリルメラミン樹脂(大日本インキ製、アクリデイッ
ク44ー179とス−パ−ベッカミンL117−60の
重量比7:3の混合物)トップクリヤ−をスプレ−し
て、140℃で18分間焼付けた。得られた塗膜は、深
みのある青色を示した。
【0016】実施例3:プラスチック 実施例1で得た本発明の青色マイカ粉5部を、塩化ビニ
−ル樹脂約100部、ジオクチルフタレ−ト40部及び
ステアリン酸亜鉛3部と混合して、165℃に加熱した
混練二本ロ−ルで3分間処理し、これを0.5mmの厚
さのシ−トに成型した。透明の深みのある青色塩化ビニ
−ルシ−トを得た。
【0017】実施例4:化粧料(口紅) 次の組成から口紅を製造した。 実施例1で得た青色マイカ粉 15部 赤色226号 1部 香料 0.5部 口紅基材 83.5部 但し、上記口紅基材としては、下記のものを配合して使
用した。 密ろう 15部 セチルアルコ−ル 3部 ラノリン 15部 ひまし油 62部 流動パラフイン 5部 このようにして製造した口紅は、青色の鮮やかな色彩を
示した。
【0018】実施例5:化粧料(フアンデ−ションクリ
−ム) 実施例1で得た青色マイカ粉 20部 流動パラフイン 25部 ワセリン 5部 イソプロピルミリステ−ト 5部 ステアリン酸 2部 POE(25)モノステアレ−ト 2部 黄酸化鉄 2部 ベンガラ 1部 タルク 5部 プロピレングリコ−ル 5部 グリセリン 5部 香料 0.5部 精製水 22.5部 上記処方物を、75〜80℃で均一に溶解・混合した
後、30℃まで冷却し、製品とした。この製品は、青み
があり、肌の黄身を隠す効果があるほか、鮮明度が高
く、展延性に富むため大変化粧し易かった。
【0019】実施例6:インキ グラビアインキメジウム100部に対し、実施例1で得
た青色マイカ粉15部を加え、十分混合してグラビアパ
−ルインキを調合した。このインキを用いて印刷した印
刷紙は、青みの優れた高級感に満ちた色を示した。
【0020】
【効果】以上述べたごとく、本発明によれば、チタン含
有合成マイカとしては、従来公知のマイカとは、全く別
異の青色を呈すると共に、Coを含有する従来の青色合
成マイカと比べて、強い青色に発色するから、塗料、プ
ラスチック、インキ、化粧品等に適用することによっ
て、全く新しい意匠を創造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 101/00 C08L 101/00 C09D 7/12 C09D 7/12 Z 11/02 11/02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元されているチタンを含有し、青色を呈
    することを特徴とする合成マイカ。
  2. 【請求項2】チタンを配合した合成マイカ製造原料を、
    還元雰囲気中で溶融合成することを特徴とする青色合成
    マイカの製造方法。
  3. 【請求項3】還元されているチタンを含有し、青色を呈
    する合成マイカを配合したことを特徴とする化粧料。
  4. 【請求項4】還元されているチタンを含有し、青色を呈
    する合成マイカを配合したことを特徴とする塗料。
  5. 【請求項5】還元されているチタンを含有し、青色を呈
    する合成マイカを配合したことを特徴とするプラスチッ
    ク。
  6. 【請求項6】還元されているチタンを含有し、青色を呈
    する合成マイカを配合したことを特徴とするインキ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100824324B1 (ko) 2006-05-17 2008-04-22 요업기술원 비팽윤성 운모의 제조방법 및 이에 따라 제조된 비팽윤성운모
CN102617115A (zh) * 2011-01-28 2012-08-01 吕宝林 用于冶炼氟金云母陶瓷的组合物、方法及由其制备的氟金云母陶瓷
CN102951653A (zh) * 2011-08-31 2013-03-06 吕宝林 一种合成氟金云母及其制备方法

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CN102617115A (zh) * 2011-01-28 2012-08-01 吕宝林 用于冶炼氟金云母陶瓷的组合物、方法及由其制备的氟金云母陶瓷
CN102951653A (zh) * 2011-08-31 2013-03-06 吕宝林 一种合成氟金云母及其制备方法

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