JP3680138B2 - 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法 - Google Patents

青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3680138B2
JP3680138B2 JP28159396A JP28159396A JP3680138B2 JP 3680138 B2 JP3680138 B2 JP 3680138B2 JP 28159396 A JP28159396 A JP 28159396A JP 28159396 A JP28159396 A JP 28159396A JP 3680138 B2 JP3680138 B2 JP 3680138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic mica
blue
parts
blue color
titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28159396A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10114515A (ja
Inventor
裕次 高尾
勝 山本
智仁 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topy Industries Ltd
Original Assignee
Topy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Topy Industries Ltd filed Critical Topy Industries Ltd
Priority to JP28159396A priority Critical patent/JP3680138B2/ja
Publication of JPH10114515A publication Critical patent/JPH10114515A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3680138B2 publication Critical patent/JP3680138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、還元されたチタンを含有し、青色を呈する新規合成マイカ、その製造方法及び該合成マイカを配合した化粧料、塗料、プラスチック及びインキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成マイカは、塗料、化粧料、プラスチック及びインキ等の基材として、広範な用途に利用されている。
合成マイカは、耐熱性が高く、不純物を含まず、白色性が高い等の特徴を有する。
【0003】
一方、合成マイカは、各種元素を添加することにより、着色した合成マイカが得られることが知られている。
粘土ハンドブックには、金属元素を含有するマイカの色彩として、Coを四面体位置−青色,八面体位置−ピンク、Ni−帯緑黄色、Mn−濃紫褐色、FeII−褐色、FeIII−銀灰色、Cr−褐色、Cu−薄い褐色と記載されている。このように、青色の合成マイカとしては、従来Coを含む合成マイカしか知られていない。
また、“工業化学雑誌,第65巻第4号,第503頁,1962年”には、チタン含有合成マイカの色は、灰色と記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記Coを含む合成マイカの青色は、発色が弱い欠点があり、更に強く青色に発色する合成マイカが、強く求められている。
この発明は、強く青色に発色する合成マイカを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究の結果、チタンを含有する合成マイカは、灰色であるが、これを還元雰囲気中で合成することにより、強い青色に発色する合成マイカが得られるという驚くべき事実を見いだし、本発明に到達した。
【0006】
即ち本発明は、還元されているチタンを結晶構造中に含有し、青色を呈することを特徴とする。
本発明の構成による合成マイカが、強く青色に発色する理由は、理論的に充分解明されていない。しかしながら、本発明の構成により還元されたチタンが、合成マイカの結晶構造中で、何らかの光吸収作用を起こし、青色を呈するものと考えられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の合成マイカとしては、例えば、フッ素金雲母、フッ素四ケイ素雲母、フッ素テニオライト及びこれらの同形置換体のようなフッ素雲母が好適に使用できるが、特にフッ素金雲母を使用するのが好ましい。
本発明の合成マイカの製法自体は、溶融合成、水熱合成、固相反応などいずれでも良いが、結晶性が良好であるという理由で特に溶融合成法が好ましい。
溶融合成法としては、坩堝法、内熱式溶融法のいずれでも良い
溶融温度は、1300℃〜1600℃程度で行えば良い。
【0008】
本発明においては、合成マイカ製造原料中に、チタンを配合させる必要があるが、合成マイカ製造原料中のチタンの含有量は、得たい青色の濃度により、1〜15重量%とすればよい。
【0009】
本発明においては、合成マイカ製造原料の溶融時に、還元性雰囲気とする必要がある。これは、溶融時に還元性ガスを注入したり、カ−ボン、ロッシエル塩、酸化第1スズ等の還元剤を添加すれば良い。
内熱式溶融法では、カ−ボン電極を使用すれば、還元性となるので、更に好ましい。
還元剤の量及び還元条件は、目的とする青色の濃さに応じて、適宜選択すれば良い。還元が進むにつれ、合成マイカの青色はより濃色になり、更に還元が進むと黒青色となる。
【0010】
溶融後、常法により冷却し、結晶化させることにより、青色の合成マイカが得られる。冷却時には、徐冷のため、断熱鋳型を用いても良い。
本発明の合成マイカの青色の幅を広げるため、他の着色元素、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、セリウム、ニオブ、ホルミウム、マンガン、クロム、プルセオジム、インジウム、バナジウム、ネオジウム、エルビウム等を含有させても良い。
【0011】
本発明の合成マイカは、従来の合成マイカと同様にして、各種塗料に混合して塗料組成物としたり、各種プラスチックに練り込んで独特の青色を発現したプラスチックとしたり、化粧品等の着色剤としたり、インキの着色剤とすることができる。
【0012】
フッ素を含有する合成マイカを化粧品の用途に使用する場合には、フッ素の溶出量を基準値以下とするため、熱処理している。本発明の合成マイカを熱処理すると、酸化されて青色が消えるので、還元雰囲気中で熱処理すると良い。
【0013】
【実施例】
次に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1
ケイフッ化カリウム18.2重量%、炭酸カリウム4.7重量%、酸化マグネシウム28.2重量%、酸化アルミニウム11.9重量%及び二酸化ケイ素37.0重量%からなる調合物100重量部に、酸化チタン5重量部を加えて、十分混合した。この混合物を、アルミナルツボに入れ、更にカ−ボン片を加え、蓋をして、電気炉中1450℃で溶融後、炉内冷却し、チタンを3重量%含有する青色の合成マイカを得た。更に、この青色合成マイカ結晶を、ボ−ルミルで平均粒子径20μmに微粉化し、青色マイカ粉を得た。
【0014】
比較例1
ケイフッ化カリウム18.2重量%、炭酸カリウム4.7重量%、酸化マグネシウム28.2重量%、酸化アルミニウム11.9重量%及び二酸化ケイ素37.0重量%からなる調合物100重量部に、酸化チタン5重量部を加えて、十分混合した。この混合物を、アルミナルツボに入れ、蓋をして、電気炉中1450℃で溶融後、炉内冷却し、チタンを3重量%含有する灰色の合成マイカを得た。
【0015】
実施例2:塗料
実施例1で得た本発明の青色マイカ粉を、熱硬化性アクリルメラミン樹脂(大日本インキ製、アクリデイック47ー712とス−パ−ベッカミンG821ー60の重量比7:3の混合物)に約10重量%混合し、黒エナメル(日本ペイント社製、ス−パ−ラックF−47)を下塗した鋼板にスプレーし、ウエットオンウエットで熱硬化性アクリルメラミン樹脂(大日本インキ製、アクリデイック44ー179とス−パ−ベッカミンL117−60の重量比7:3の混合物)トップクリヤ−をスプレ−して、140℃で18分間焼付けた。
得られた塗膜は、深みのある青色を示した。
【0016】
実施例3:プラスチック
実施例1で得た本発明の青色マイカ粉5部を、塩化ビニ−ル樹脂約100部、ジオクチルフタレ−ト40部及びステアリン酸亜鉛3部と混合して、165℃に加熱した混練二本ロ−ルで3分間処理し、これを0.5mmの厚さのシ−トに成型した。
透明の深みのある青色塩化ビニ−ルシ−トを得た。
【0017】
実施例4:化粧料(口紅)
次の組成から口紅を製造した。
実施例1で得た青色マイカ粉 15部
赤色226号 1部
香料 0.5部
口紅基材 83.5部
但し、上記口紅基材としては、下記のものを配合して使用した。
密ろう 15部
セチルアルコ−ル 3部
ラノリン 15部
ひまし油 62部
流動パラフイン 5部
このようにして製造した口紅は、青色の鮮やかな色彩を示した。
【0018】
実施例5:化粧料(フアンデ−ションクリ−ム)
実施例1で得た青色マイカ粉 20部
流動パラフイン 25部
ワセリン 5部
イソプロピルミリステ−ト 5部
ステアリン酸 2部
POE(25)モノステアレ−ト 2部
黄酸化鉄 2部
ベンガラ 1部
タルク 5部
プロピレングリコ−ル 5部
グリセリン 5部
香料 0.5部
精製水 22.5部
上記処方物を、75〜80℃で均一に溶解・混合した後、30℃まで冷却し、製品とした。
この製品は、青みがあり、肌の黄身を隠す効果があるほか、鮮明度が高く、展延性に富むため大変化粧し易かった。
【0019】
実施例6:インキ
グラビアインキメジウム100部に対し、実施例1で得た青色マイカ粉15部を加え、十分混合してグラビアパ−ルインキを調合した。
このインキを用いて印刷した印刷紙は、青みの優れた高級感に満ちた色を示した。
【0020】
【効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、チタン含有合成マイカとしては、従来公知のマイカとは、全く別異の青色を呈すると共に、Coを含有する従来の青色合成マイカと比べて、強い青色に発色するから、塗料、プラスチック、インキ、化粧品等に適用することによって、全く新しい意匠を創造できる。

Claims (6)

  1. 還元されているチタンを結晶構造中に含有し、青色を呈することを特徴とする合成マイカ。
  2. チタンを配合した合成マイカ製造原料を、還元性ガスの導入及び/又は還元剤の添加による還元雰囲気中で溶融合成することを特徴とする青色合成マイカの製造方法。
  3. 還元されているチタンを結晶構造中に含有し、青色を呈する合成マイカを配合したことを特徴とする化粧料。
  4. 還元されているチタンを結晶構造中に含有し、青色を呈する合成マイカを配合したことを特徴とする塗料。
  5. 還元されているチタンを結晶構造中に含有し、青色を呈する合成マイカを配合したことを特徴とするプラスチック。
  6. 還元されているチタンを結晶構造中に含有し、青色を呈する合成マイカを配合したことを特徴とするインキ。
JP28159396A 1996-10-04 1996-10-04 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法 Expired - Lifetime JP3680138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28159396A JP3680138B2 (ja) 1996-10-04 1996-10-04 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28159396A JP3680138B2 (ja) 1996-10-04 1996-10-04 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10114515A JPH10114515A (ja) 1998-05-06
JP3680138B2 true JP3680138B2 (ja) 2005-08-10

Family

ID=17641316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28159396A Expired - Lifetime JP3680138B2 (ja) 1996-10-04 1996-10-04 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3680138B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100824324B1 (ko) 2006-05-17 2008-04-22 요업기술원 비팽윤성 운모의 제조방법 및 이에 따라 제조된 비팽윤성운모
CN102617115B (zh) * 2011-01-28 2015-01-07 北京宝泰云母新材料科技有限公司 用于冶炼氟金云母陶瓷的组合物、方法及由其制备的氟金云母陶瓷
CN102951653B (zh) * 2011-08-31 2014-09-10 吕宝林 一种合成氟金云母及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10114515A (ja) 1998-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4623396A (en) Titanium-mica composite material
TW390901B (en) Pearlescent pigment, and paint composition, cosmetic material, ink and plastics blended with the new pearlescent pigment
JPH08333602A (ja) 着色チタンフレーク、その製造方法および着色チタンフレークを含む樹脂組成物
JP3132918B2 (ja) 赤色系顔料及びその製造方法
US4780140A (en) Platelet-shaped iron oxide pigments
JP3673844B2 (ja) 新規パ−ル光沢顔料及び該顔料を配合した塗料組成物、化粧料 、インキ並びにプラスチック
WO2007093334A1 (de) Kosmetikum enthaltend farbige effektpigmente und verfahren zu dessen herstellung
DE19511697A1 (de) Verfahren zur Herstellung von blaustichigen Glanzpigmenten
EP0707050B1 (en) Pigment containing low-order titanium oxide and method of manufacturing the same
DE19618562A1 (de) Plättchenförmiges Titandioxidreduktionspigment
JP3934819B2 (ja) シルキー光沢顔料及び該顔料を含有する塗料組成物、化粧料、インキ並びにプラスチック
JP2922148B2 (ja) 新規パ−ル光沢顔料及び該顔料を配合した塗料組成物、化粧料、インキ並びにプラスチック
JP3680138B2 (ja) 青色合成マイカ及び該合成マイカの製造方法
DE60301967T2 (de) VERBESSERTES BiOCl-PIGMENT
EP1697468B1 (de) Gefärbte metallpigmente, verfahren zu deren herstellung, verwendung der gefärbten metallpigmente in kosmetika und kosmetikum
JP2889837B2 (ja) パ−ル光沢顔料及び該顔料を配合した塗料組成物、化粧料、インキ並びにプラスチック
JPH0611872B2 (ja) 二酸化チタン被覆シリカビ−ズ、その製造法および用途
JPH0157706B2 (ja)
JP3315160B2 (ja) 赤色合成雲母、その製法及び該雲母を含有する紫外線遮断剤
JPH06116119A (ja) 紫外線吸収効果の高い化粧料
JP3904338B2 (ja) 合成マイカ粉体、その製造方法及び該粉体を含有する化粧料
JPS59212422A (ja) 化粧料
JPH08269357A (ja) パ−ル光沢顔料
JP2000290526A (ja) パール光沢顔料及び該顔料を含有する塗料組成物、化粧料、インキ並びにプラスチック
JP2008120914A (ja) 黒色真珠光沢粉体およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110527

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120527

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120527

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130527

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130527

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term