JP2922148B2 - 新規パ−ル光沢顔料及び該顔料を配合した塗料組成物、化粧料、インキ並びにプラスチック - Google Patents

新規パ−ル光沢顔料及び該顔料を配合した塗料組成物、化粧料、インキ並びにプラスチック

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JP2922148B2
JP2922148B2 JP2060196A JP2060196A JP2922148B2 JP 2922148 B2 JP2922148 B2 JP 2922148B2 JP 2060196 A JP2060196 A JP 2060196A JP 2060196 A JP2060196 A JP 2060196A JP 2922148 B2 JP2922148 B2 JP 2922148B2
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勝 山本
彰嗣 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、新規合成マイカ
を基質とする新規パ−ル光沢顔料及び該パ−ル光沢顔料
を含有する塗料、化粧料、インキ並びにプラスチックに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然の雲母に酸化鉄、酸化チタン等の金
属酸化物を被覆して、パ−ル感を出すパ−ル光沢顔料
は、従来から公知である。しかして、この種従来のパ−
ル光沢顔料は、光輝感が不十分であるほか、マスト−ン
アングル,シエイド部分でマイカ独特の黄味がでること
と、干渉効果が弱く、そのため干渉色が色ぼけする欠点
があった。
【0003】一方、合成マイカは、薄片状の粒子が得ら
れるという点ではパ−ル光沢顔料の基質とすることがで
きる。しかしながら、従来公知の合成マイカを使用した
パ−ル光沢顔料は、天然雲母を使用した場合と同じよう
に、光輝感が不十分であると共に、マスト−ンアング
ル,シエイド部分で黄味がでることと、干渉色が色ぼけ
する問題があった。
【0004】また、合成マイカは結晶が硬く、へき開し
にくいため、通常の方法では表面平滑な薄片状とするこ
とができず、ギザギザした断面及び表面を持った不定形
粉末となるので、酸化チタン等の薄膜を被覆するパ−ル
光沢顔料の基質としては使用できなかった。このこと
は、特公昭47−24930号公報にも記載されてい
る。
【0005】本出願人は、合成マイカ粉末を600〜1
350℃で熱処理して、表面を平滑化させた後、金属酸
化物微粉末を表面に付着させて真珠様光沢を得るパ−ル
光沢顔料を開発し、先に特許出願した。しかしながら、
このパ−ル光沢顔料は、熱処理することによって、マイ
カ粉体同士が硬く凝集し、真珠様光沢顔料としての重要
な光沢を損ねる問題があった。
【0006】基質となる合成マイカが表面平滑な薄片状
であるか否かは、パ−ル指数で知ることができる。パ-
ル指数は、比容積(A)×粉体光沢値(B)で表される
が、従来はパ−ル指数が8以上の合成マイカは知られて
いなかった。これは、上記した従来の合成マイカは、天
然のマイカに比べて結晶が硬いため表面平滑な薄片状と
することができなかったことと、平滑化させて熱処理し
た場合は、光沢が損なわれるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な問題点を解決し、卓越した光輝感を発現すると共に、
マスト−ンアングル,シエイド部分で黄味がでること
と、干渉色が色ぼけする問題が生じないパ−ル光沢顔料
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決するため鋭意研究の結果、剥離し易い合成マイ
カ結晶塊を合成し、この結晶塊をマイカ表面を荒らさな
いように微粉化することによって、パ−ル指数≧10の
合成マイカを得、これを基質としたパ−ル光沢顔料が、
卓越した光輝感を発現すると共に、マスト−ンアング
ル,シエイド部分で黄味がでることと、干渉色が色ぼけ
する問題が生じないという事実を見いだし、本発明に到
達した。
【0009】即ち本発明は、合成マイカ上に金属酸化物
を被覆したパ−ル光沢顔料に於いて、前記合成マイカが
表面平滑な薄片状で、合成マイカ中の鉄含有量が0.1
%以下であると共に、合成マイカのパ-ル指数が、次
式: パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧10 で表されることを特徴とする。
【0010】本発明に使用する合成マイカは、一般式
(1)で表される。 X0.5-12-3410(F,OH)2 (1) 式中、Xは、配位数12の位置を占める層間イオンで、
+,Na+,Li+,Rb+,Cs+,Tl+,Ca2+,S
2+,Ba2+を表し、Yは、配位数6の位置を占める八
面体イオンで、Mg2+,Fe2+,Co2+,Ni2+,Mn
2+,Li+,Ti2+,Zn2+,Cu2+,Al3+,T
3+,Cr3+,Fe3+,Mn3+を表し、Zは、配位数4
の位置を占める四面体イオンでSi4+,Al3+,B3+
Fe3+,Mn3+,Be2+,Zn2+,Ge4+を表す。
【0011】上記合成マイカの中で、Ti、Zn、N
a、B、Li、Ca、Ge、Sr及びZrからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種以上を、0.01〜5%含有
する合成マイカを使用しても良い。
【0012】本発明に使用する合成マイカとしては、例
えば、フッ素金雲母、フッ素四ケイ素雲母、フッ素テニ
オライト及びこれらの同形置換体のようなフッ素雲母が
好適に使用できるが、特にフッ素金雲母を使用するのが
好ましい。合成マイカの製法自体は、溶融合成、水熱合
成、固相反応などいずれでも良いが、結晶性が良好であ
るという理由で特に溶融合成法が好ましい。
【0013】溶融合成法としては、内熱式溶融法と外熱
式溶融法が知られているが、工業的には、生産効率の良
い内熱式溶融法が使用されている。従来の内熱式溶融法
は、合成雲母原料を溶融させた後、溶融殻に穴を穿ち、
溶融物を枠型に取り出すことにより行っていた。しかし
ながら、この従来の方法では、小結晶性の雲母しか得ら
れない。
【0014】本発明に使用する原料合成雲母は、結晶性
の良好な雲母であるのが良い。このような結晶性の良好
な雲母を得るには、内熱式溶融法で合成雲母原料を溶融
させた後、生成した溶融物を断熱容器内に取り出して結
晶化させる必要がある。使用する断熱容器は、溶融体を
受けることができ、且つ断熱性があれば、その形状、材
質は特に限定されない。上記のようにして製造した合成
雲母は、結晶性が良好であるのでアスペクト比の大きい
合成雲母粉末が製造できる。
【0015】本発明に使用する合成マイカ中の鉄含有量
は、0.1%以下である。鉄含有量が1.0%より多い
と、光輝感は充分発現するが、若干のマストーンアング
ル,シェイド部分で黄味が出ることと、干渉色が色ぼけ
する問題が生じる。鉄含有量を0.1%以下とした場合
は、マストーンアングル、シェイド部分で黄味が出るこ
とと、干渉色が色ぼけする問題も全く生じない。
【0016】本発明に使用する合成マイカ粉末は、表面
が平滑な薄片状である必要がある。合成マイカは、結晶
が硬く、へき開しにくいため、通常の方法では表面平滑
な薄片状とすることができず、ギザギザした断面及び表
面を持った不定形粉末となる。表面平滑な薄片状合成マ
イカ粉とするには、剥離し易い合成マイカ結晶塊を微粉
化するか、前記したように溶融物を断熱容器内に取り出
して結晶化させた大きな結晶を微粉化すれば良い。
【0017】剥離し易い合成マイカ結晶塊を得るには、
例えば、合成マイカを溶融合成する際、合成マイカ融液
に、少なくとも1%以上の合成マイカ微粉末を加えて、
凝固・結晶化させると良い。このような合成マイカ結晶
塊は剥離し易く、ジヨ−クラッシャ−等通常の破砕機で
細片化しても、マイカ表面が荒れて傷付くことを回避で
きる。
【0018】上記合成マイカ細片を、例えば、ハンマ−
ミル、ロ−ルミル、ボ−ルミル等を用いて更に100ミ
クロン程度以下に微粉化する場合、そのままではマイカ
細片に過大な粉砕力がかかり、ギザギザした断面及び表
面を持った不定形粉末となる。そこで、例えば、グリセ
リン、流動パラフイン、エチレングリコ−ル等の高粘度
媒液を加えて微粉化処理するか、水の圧力でへき開する
ことによって、マイカ表面を荒らすことなく微粉化でき
る。
【0019】このようにマイカ表面を荒らすことなく微
粉化することによって、パ−ル指数が10以上の合成マ
イカが得られる。本発明に於いては、パ−ル指数がより
大きい雲母を使用するのが好ましい。微粉化するときに
過大な粉砕力が掛からないようにして、平均粒子径を大
きくすることによって、パ−ル指数を30程度までにす
ることができる。
【0020】本発明に使用する合成マイカの屈折率は、
1.58以下が好ましい。このような合成マイカを使用
することによって、パ−ル光沢顔料の光輝感が向上し、
色が鮮やかとなり、余色が濁らなくなる。これは、被覆
する酸化物との屈折率差が大きくなるためか、本発明の
パ−ル光沢顔料を適用する有機樹脂(屈折率1.4〜
1.6)との屈折率差が小さくなるためと考えられる
が、その理由は理論的に十分解明されていない。
【0021】本発明に使用する合成マイカは、面方向の
径が3〜100ミクロン、厚みが0.05〜1ミクロン
の薄片状粒子を使用するのが良い。このような合成マイ
カを使用することによって、パ−ル光沢顔料の光輝感が
向上し、色が鮮やかとなり、余色が濁らなくなる。合成
マイカのアスペクト比は、60以上であるのが良く、こ
れより小さいと、干渉効果が不十分となり、光沢がでに
くくなる。
【0022】合成マイカ粉体に、金属酸化物を被覆する
には、公知の方法で行えば良い。例えば、酸化チタンを
被覆する方法は、希薄なチタン酸水溶液中に合成マイカ
粉体を懸濁させ、70〜100℃に加温し、チタン塩を
加水分解して合成マイカ粉体上に水和酸化チタン粒子を
析出させ、その後700〜1000℃の高温で焼成して
製造することができる。使用する金属酸化物としては、
例えば、チタン、ジルコニウム、鉄、クロムまたはバナ
ジウムの酸化物等が挙げられる。これらは単独若しくは
混合して使用することができる。
【0023】金属酸化物、好ましくは、二酸化チタン
は、塩化スズのようなルチル化剤でルチル化するのが好
ましい。このようにルチル化することによって、パール
光沢顔料の耐候性が向上する。本発明のパ−ル光沢顔料
は、従来のパ−ル光沢顔料と同様にして、各種塗料に混
合して塗料組成物としたり、各種プラスチックに練り込
んで独特のパ−ル感を発現したプラスチックとしたり、
化粧品等の着色剤としたり、インキの着色剤とすること
ができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。 実施例1 常法により製造した合成フッ素金雲母融液を、断熱容器
に受け、凝固・結晶化させ、剥離し易い合成フッ素金雲
母結晶塊を得た。これを、ハンマ−ミルで粉砕して、表
面平滑な薄片状粒子を得た。得られた薄片状粒子の鉄含
有量、平均粒子径、比容積(単位質量の物体の占める体
積)及び粉体光沢度を測定した。結果を次表1に示す。
【0025】(試験方法)平均粒子径は、レ−ザ−回折
法平均粒子径のことであり、体積基準のメジアン径が累
積分布の50%に相当する粒子径である。平均粒子径
は、レ−ザ−回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、
型式LA−500)により測定した。
【0026】比容積(A)の測定は、105℃で恒量に
なるまで乾燥した試料3gを静かに20ミリリットルの
目盛り付き試験管に入れて蓋をし、高さ45mmの所か
ら2秒間に1回の速さで400回落下させた後、その容
積を読み、次式により求めた。 比容積(ミリリットル/g)=容積(ミリリットル)/
3(g)
【0027】粉体光沢値の測定は、ア−ト紙に貼り付け
たセロテ−プ粘着面に試料の合成マイカ粉体を塗布し、
日本電色工業製デジタル携帯用光沢計VG−2PD型で
60°−60°の光沢を測定することにより求めた。
【0028】実施例2〜3 実施例1で得た剥離し易い合成フッ素金雲母結晶塊を使
用し、微粉化するとき過大な粉砕力が掛からないように
して、それぞれ平均粒子径20μm(実施例2)、50
μm(実施例3)とする以外は、実施例1と同様にし
て、表面平滑な薄片状粒子を得た。得られた薄片状粒子
の鉄含有量、比容積及び粉体光沢度を実施例1と同様に
測定した。結果を次表1に示す。
【0029】比較例1〜2 合成フッ素金雲母融液を断熱容器に受けないで凝固・結
晶化させる従来法により、合成フッ素金雲母結晶塊を得
た。これを、ハンマ−ミルで粉砕して、それぞれ平均粒
子径10μm(比較例1)、30μm(比較例2)合成
雲母微粒子を得た。得られた合成雲母微粒子の鉄含有
量、比容積(単位質量の物体の占める体積)及び粉体光
沢度を測定した。結果を次表1に併記した。
【0030】
【表1】
【0031】実施例4 実施例1で得た表面平滑な合成フッ素金雲母薄片状粒子
(平均屈折率1.56)20gと水400ミリリットル
とを、1リットルのガラス製容器中に入れて撹拌した。
次いで、この中に硫酸チタニル溶液(TiO280g/
リットル)300ミリリットルを添加して、急速に10
0℃まで加温し、この温度で3時間反応させた。反応終
了後、濾過、水洗し、110℃の温度で乾燥した。得ら
れた粉体を800℃で1時間焼成して、本発明のパ−ル
光沢顔料を得た。このパ−ル光沢顔料は、クリヤ−ラッ
カ−中に分散させると、黄金色を呈し、満足すべき十分
な光沢のある光彩を示した。このパ−ル光沢顔料のマス
ト−ンアングル,シエイド部分の色合いと干渉色の色ぼ
けを測定した。結果を後記表2に示す。
【0032】(試験方法)マスト−ンアングル,シエイ
ド部分の色合いは、白地のパネルにパ−ル光沢顔料を含
有させた塗料を塗布乾燥し、得られた塗膜面を干渉色の
見えない角度から観察して、黄味の有無を、下記3段階
の基準で評価した。 ◎・・・・・・・・全く黄味は観察されなかった。 ○・・・・・・・・非常に僅かの黄味が観察された。 ×・・・・・・・・かなりの黄味が観察された。
【0033】干渉色の色ぼけは、白地又は黒地のパネル
に、パ−ル光沢顔料を含有させた塗料を塗布乾燥し、得
られた塗膜面の干渉色を観察し、干渉色自体の色ぼけ
を、下記3段階の基準で評価した。 ◎・・・・・・・・全く色ぼけはなかった。 ○・・・・・・・・非常に僅かの色ぼけが観察された。 ×・・・・・・・・かなりの色ぼけが観察された。
【0034】実施例5 実施例2で得た表面平滑な合成フッ素金雲母薄片状粒子
(平均屈折率1.56)を使用する以外は、実施例4と
同様にして、本発明のパ−ル光沢顔料を得た。このパ−
ル光沢顔料は、クリヤ−ラッカ−中に分散させると、青
色を呈し、満足すべき十分な光沢のある光彩を示した。
実施例4と同様にして、このパ−ル光沢顔料のマスト−
ンアングル,シエイド部分の色合いと干渉色の色ぼけを
測定した。結果を後記表2に示す。 実施例6
【0035】実施例3で得た表面平滑な合成フッ素金雲
母薄片状粒子(平均屈折率1.56)を使用し、硫酸チ
タニル溶液(TiO280g/リットル)300ミリリ
ットルを添加する以外は、実施例4と同様にして、本発
明のパ−ル光沢顔料を得た。このパ−ル光沢顔料は、ク
リヤ−ラッカ−中に分散させると、黄金色を呈し、満足
すべき十分な光沢のある光彩を示した。実施例4と同様
にして、このパ−ル光沢顔料のマスト−ンアングル,シ
エイド部分の色合いと干渉色の色ぼけを測定した。結果
を後記表2に示す。
【0036】比較例3 比較例1で得た合成フッ素金雲母微粒子を使用する以外
は、実施例4と同様にして、パ−ル光沢顔料を得た。こ
のパ−ル光沢顔料は、クリヤ−ラッカ−中に分散させる
と、実施例4の本発明の顔料と比べて、干渉帯の色巾が
狭く、しかも余色が濁り、発色の鮮明度に欠けるもので
あった。実施例4と同様にして、このパ−ル光沢顔料の
マスト−ンアングル,シエイド部分の色合いと干渉色の
色ぼけを測定した。結果を後記表2に併記した。
【0037】比較例4 比較例2で得た合成フッ素金雲母微粒子を使用し、硫酸
チタニル溶液(TiO280g/リットル)150ミリ
リットルを添加する以外は、実施例4と同様にして、パ
−ル光沢顔料を得た。このパ−ル光沢顔料は、クリヤ−
ラッカ−中に分散させると、実施例4の本発明の顔料と
比べて、干渉帯の色巾が狭く、しかも余色が濁り、発色
の鮮明度に欠けるものであった。実施例4と同様にし
て、このパ−ル光沢顔料のマスト−ンアングル,シエイ
ド部分の色合いと干渉色の色ぼけを測定した。結果を後
記表2に併記した。
【0038】
【表
【0039】実施例7:塗料 実施例4で得た本発明のパ−ル光沢顔料を、熱硬化性ア
クリルメラミン樹脂(大日本インキ製、アクリデイック
47ー712とス−パ−ベッカミンG821ー60の重
量比7:3の混合物)に約10重量%混合し、黒エナメ
ル(日本ペイント社製、ス−パ−ラックF−47)を下
塗した鋼板にスプレーし、ウエットオンウエットで熱硬化
性アクリルメラミン樹脂(大日本インキ製、アクリデイ
ック44ー179とス−パ−ベッカミンL117ー60
の重量比7:3の混合物)トップクリヤ−をスプレ−し
て、140℃で18分間焼付けた。塗膜は、彩度、明
度、干渉性の高い金色虹彩真珠光沢を示した。
【0040】実施例8:プラスチック 実施例4で得た本発明のパ−ル光沢顔料4部を、塩化ビ
ニ−ル樹脂約100部、ジオクチルフタレ−ト40部及
びステアリン酸亜鉛3部と混合して、165℃に加熱し
た混練二本ロ−ルで3分間処理し、これを0.5mmの
厚さのシ−トに成型した。半透明の反射光が黄金色の虹
彩真珠光沢の美麗な塩化ビニ−ルシ−トを得た。
【0041】実施例9:化粧料(口紅) 次の組成から口紅を製造した。 実施例4で得た顔料 15部 赤色226号 1部 香料 0.5部 口紅基材 83.5部 但し、上記口紅基材としては、下記のものを配合して使
用した。 密ろう 15部 セチルアルコ−ル 3部 ラノリン 15部 ひまし油 62部 流動パラフイン 5部 このようにして製造した口紅は、金色の鮮やかな真珠光
沢を示した。
【0042】実施例10:化粧料(フアンデ−ションク
リ−ム) 実施例4で得た顔料 20部 流動パラフイン 25部 ワセリン 5部 イソプロピルミリステ−ト 5部 ステアリン酸 2部 POE(25)モノステアレ−ト 2部 黄酸化鉄 2部 ベンガラ 1部 タルク 5部 プロピレングリコ−ル 5部 グリセリン 5部 香料 0.5部 精製水 22.5部 上記処方物を、75〜80℃で均一に溶解・混合した
後、30℃まで冷却し、製品とした。この製品は、鮮明
度が高く、展延性に富むため大変化粧し易く、しかも化
粧くずれのしないものであった。
【0043】実施例11:インキ グラビアインキメジウム100部に対し、実施例4で得
た顔料15部を加え、十分混合してグラビアパ−ルイン
キを調合した。このインキを用いて印刷した印刷紙は、
流麗な虹彩真珠光沢と高級感に満ちた黄金色の干渉色を
示した。
【0044】
【効果】以上述べたごとく、本発明によれば、従来得ら
れなかったパ−ル指数を有する表面平滑な薄片状の合成
マイカを使用することによって、パ−ル光沢顔料の光輝
感や色の鮮明度が格段に向上すると共に、マスト−ンア
ングル,シエイド部分でのマイカ独特の色合いが消失す
ると共に、干渉効果が強くなって、塗装したときに底色
が白ぼける等の問題が解消されるので、この種従来のパ
−ル光沢顔料には全く見られない顕著な光輝感を発現す
るから、塗料、プラスチック、インキ、化粧品の新しい
光輝材として極めて有用である。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 5/36 C09D 5/36 11/00 11/00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09C 1/40 - 1/42 C09C 3/06 A61K 7/00 - 7/07 C08K 3/34,9/02 C09D 5/36, C09D 11/00 - 11/20

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成マイカ上に金属酸化物を被覆したパ−
    ル光沢顔料に於いて、前記合成マイカが表面平滑な薄片
    状で、合成マイカ中の鉄含有量が0.1%以下であると
    共に、合成マイカのパ-ル指数が、次式: パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧10 で表されることを特徴とするパ−ル光沢顔料。
  2. 【請求項2】前記合成マイカのパ-ル指数が、次式: 30≧パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧
    10 で表される請求項1に記載のパ−ル光沢顔料。
  3. 【請求項3】前記合成マイカの平均屈折率が、1.58
    以下である請求項1に記載のパ−ル光沢顔料。
  4. 【請求項4】前記合成マイカが、剥離し易い結晶塊を微
    粉化することによって、表面平滑に形成した薄片状粒子
    である請求項1に記載のパ−ル光沢顔料。
  5. 【請求項5】前記合成マイカは、面方向の径が、3〜1
    00ミクロン、厚みが0.05〜1ミクロンの薄片状粒
    子である請求項1〜4のいずれか1項に記載のパ−ル光
    沢顔料。
  6. 【請求項6】前記合成マイカの平均アスペクト比が、6
    0以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のパ−
    ル光沢顔料。
  7. 【請求項7】前記金属酸化物をルチル化してなる請求項
    1〜6のいずれか1項に記載のパ−ル光沢顔料。
  8. 【請求項8】前記金属酸化物が二酸化チタンであり、該
    二酸化チタンをルチル化してなる請求項7に記載のパ−
    ル光沢顔料。
  9. 【請求項9】合成マイカ上に金属酸化物を被覆したパ−
    ル光沢顔料に於いて、前記合成マイカが表面平滑な薄片
    状で、合成マイカ中の鉄含有量が0.1%以下であると
    共に、合成マイカのパ-ル指数が、次式: パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧10 で表されるパ−ル光沢顔料を配合したことを特徴とする
    塗料組成物。
  10. 【請求項10】合成マイカ上に金属酸化物を被覆したパ
    −ル光沢顔料に於いて、前記合成マイカが表面平滑な薄
    片状で、合成マイカ中の鉄含有量が0.1%以 下である
    と共に、合成マイカのパ-ル指数が、次式: パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧10 で表されるパ−ル光沢顔料を配合したことを特徴とする
    化粧料。
  11. 【請求項11】合成マイカ上に金属酸化物を被覆したパ
    −ル光沢顔料に於いて、前記合成マイカが表面平滑な薄
    片状で、合成マイカ中の鉄含有量が0.1%以下である
    と共に、合成マイカのパ-ル指数が、次式: パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧10 で表されるパ−ル光沢顔料を配合したことを特徴とする
    インキ。
  12. 【請求項12】合成マイカ上に金属酸化物を被覆したパ
    −ル光沢顔料に於いて、前記合成マイカが表面平滑な薄
    片状で、合成マイカ中の鉄含有量が0.1%以下である
    と共に、合成マイカのパ-ル指数が、次式: パ-ル指数=比容積(A)×粉体光沢値(B)≧10 で表されるパ−ル光沢顔料を配合したことを特徴とする
    プラスチック。
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