JPH10111961A - タクシー料金精算装置 - Google Patents

タクシー料金精算装置

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JPH10111961A
JPH10111961A JP8267420A JP26742096A JPH10111961A JP H10111961 A JPH10111961 A JP H10111961A JP 8267420 A JP8267420 A JP 8267420A JP 26742096 A JP26742096 A JP 26742096A JP H10111961 A JPH10111961 A JP H10111961A
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JP
Japan
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taxi
cash
settlement
unit
information
Prior art date
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JP8267420A
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English (en)
Inventor
Shigeki Taketoshi
茂機 竹歳
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タクシー利用料金の精算を運転者を介在させ
ることなく乗客側において、現金やクレジット・カード
やプリペイド・カード等を用いて直接的に自動精算可能
なタクシー料金精算装置を提供する。 【解決手段】 タクシー利用料金等を表示する表示部、
現金による精算手段、釣り銭の発行手段、プリペイド・
カードやクレジット・カードやタクシー・チケット等に
よる精算手段、領収書の発行手段を具備し、表示部、現
金受入部、釣り銭返却部、カード挿入口等の有価物受入
部、および前記領収書発行部をそれぞれ組み込んだ操作
パネル部を、例えばタクシーの前席間の空間部にその操
作面をタクシーの後席側に向けて取り付け、乗客による
直接的な取り扱い・操作による精算を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタクシーに搭載さ
れ、運転者を介在させることなしに該タクシーの利用料
金を乗客側において自動精算することができ、運転者の
業務負担を軽減することのできるタクシー料金精算装置
に関する。
【0002】
【関連する背景技術】タクシーにおける賃走料金等の利
用料金の精算に関して、例えば特開昭61−24818
5号公報に開示されるように、プリペイド・カードやク
レジット・カード(ポストペイド・カード)を利用する
ことが提唱されている。しかし実際的には上記利用料金
の精算は、運転者と乗客との間での直接的な現金の受け
渡しにより行われていることが多い。
【0003】また上記公報や特開昭60−225290
号公報等には、タクシー・メータに装着されるICカー
ドを利用して上記料金精算に係る情報等を自動記録する
ことで、運転業務日誌の記録負担や運行業務終了後にお
ける売上金集計の作業負担を軽減することが提唱されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記プリペイ
ド・カードやクレジット・カードの記録情報読み取り装
置は、一般的にはタクシー・メータや領収書発行機等と
共に、該タクシーのインストルメント・パネル上に並べ
て設けられ、運転者により取り扱い操作されるようにな
っている。つまり乗客が提示したカードを受け取った運
転者による処理操作によって該カードによるタクシー利
用料金の精算処理が行われるようになっている。
【0005】しかし運転者の業務を配慮した場合、現金
の授受によるタクシー利用料金の精算処理を初めとし
て、前記プリペイド・カードやクレジット・カードによ
る精算処理業務からも運転者を解放すれば、該運転者の
業務負担を大幅に軽減し、乗客の安全輸送を主体とする
運転業務に運転者の注意力を集約させることが可能とな
る。換言すれば、タクシー利用料金に対する精算処理操
作の全てを乗客に委ねるようにし、その精算処理とその
管理を自動化すれば、運転者は主たる運転業務に専念す
ることが可能となる。更にタクシー運行管理者(タクシ
ー会社)にとっては、乗客によるタクシー利用料金の自
動精算処理結果を解析するだけで、該タクシーの運行業
務内容を正確に把握することが可能となる。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、タクシーにおける利用料金の精
算処理を運転者を介在させることなく、乗客側におい
て、現金のみならず、クレジット・カードやプリペイド
・カード等を用いて自動精算することができ、もって運
転者の負担を大幅に軽減することのできるタクシー料金
精算装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係るタクシー料金精算装置は、 タクシー・メータおよびその操作に連動してタクシ
ー利用料金等を表示する表示部、 入力された現金を選別して投入金額を求めて前記タ
クシー利用料金を精算処理する現金精算手段、 この精算処理に伴う釣り銭を発行する手段、 前記釣り銭に供する現金を収納すると共に前記精算
処理に供された現金を収納する現金収納箱、 前記タクシー利用料金の支払いが可能な有価物、例
えばプリペイド・カードやクレジット・カード、タクシ
ー・チケット等の記録情報を読み取って前記タクシー利
用料金を精算処理する有価物精算手段、 前記精算処理に伴う領収書の発行手段とを具備し、 前記表示部、前記現金入力の為の現金受入部、前記釣り
銭発行の為の釣り銭返却部、前記有価物の記録情報の読
み取りに供される有価物受入部、および前記領収書の発
行部をそれぞれ組み込んだ操作パネル部を、タクシーの
乗客が操作可能な部位、例えば該タクシーの前席間の空
間部に、その操作面をタクシーの後席側に向けて取り付
けたことを特徴としている。
【0008】また前記現金収納箱を、装置本体の前記操
作パネル部とは反対側に着脱自在に設けると共に、装置
本体には現金収納箱に内蔵された情報記録媒体に賃走お
よび精算に係る情報を記録する手段を設けたことを特徴
としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係るタクシー料金精算装置について説明す
る。このタクシー料金精算装置1はタクシー2に搭載さ
れるもので、例えば図1に模式的に示すようにタクシー
2の運転席を含んで並べて設けられた2つの前席3間の
空間部に、その操作パネル部1aを後席4側に向けて取
り付けられる。尚、図中5は、タクシー2の運転席前部
のインストルメントパネル上に設けられたタクシー・メ
ータである。
【0010】上記操作パネル部1aには、上記後席4に
乗車する乗客によるタクシー料金精算装置1の直接的な
取り扱いを可能とするべく、図2に例示するようにタク
シー利用料金等を表示する為の表示部11や、現金受入
部12としての紙幣挿入口12aと硬貨挿入口12b、
更には釣り銭返却部13が設けられている。これらに加
えて前記操作パネル部1aには、タクシー利用料金の精
算が可能な有価物、例えば後述するプリペイド・カード
やクレジット・カード、タクシー・チケットの記録情報
を読み取るための有価物装着部14が、その有価物の種
別に応じてプリペイド・カード挿脱口14a、クレジッ
ト・カード装着部14b、タクシー・チケット挿入口1
4cとしてそれぞれ設けられている。更には前記操作パ
ネル部1aには領収書発行部15や、投入金返却ボタン
16、精算指示ボタン17等も設けられている。尚、特
に図示しないが、操作パネル部1aには電子マネーカー
ドの装着部が設けられる場合もある。
【0011】タクシー料金精算装置1は、後述するよう
にタクシー・メータとその操作に連動してタクシー利用
料金の自動精算に供せられるものであり、上述した如く
構成された操作パネル部1aの、後席4に乗車した乗客
による直接的な取り扱い操作の下で、該タクシー2の運
転者を介在させることなしに、上記タクシー利用料金の
現金、或いは有価物(カード)による自動精算処理を実
行する。
【0012】さて上記表示部11は、例えば液晶素子や
プラズマ素子等の平面型ディスプレイからなる。そして
この表示部11には、前記タクシー・メータ5とその操
作に連動して賃走料金や迎車等の特別料金からなるタク
シー利用料金が表示され、また前記現金受入部12から
入力された現金の投入金額、更には後述する現金精算処
理に伴う釣り銭金額等が表示される。またプリペイド・
カードによる精算が起動された場合には、該プリペイド
・カードの利用可能な金額(挿入前残高)の表示や、上
記タクシー料金精算後の残高金額の表示等が行われる。
更には上記表示部11には、操作パネル部1aの操作・
取り扱いを促すメッセージ等が適宜表示される。
【0013】このタクシー料金精算装置1の基本的な動
作形態について簡単に説明すると、乗客を乗せてタクシ
ー・メータ5を賃走モードにセットして(所謂タクシー
・メータを下ろして)賃走を開始すると、該タクシー・
メータ5によりその走行距離等に伴って順次課金される
賃走料金が前記タクシー・メータ5上において表示され
ると共に、これに連動して前記表示部11に表示され
る。そして目的地に到着して上記タクシー・メータを上
げた場合(課金停止)には、前記表示部11には最終的
な賃走料金が表示され、更には現金受入部12からの利
用料金(現金)の投入やカード等による精算を促すメッ
セージが表示される。この際、上記賃走料金に加えて迎
車料金や有料道路通行料金等の特別加算料金がある場合
には、例えば運転者によるタクシー・メータ5の操作に
より指示される情報に従って、その特別料金や、賃走料
金との合計利用料金も併せて前記表示部11に表示され
る。
【0014】しかして前記メッセージを受けた乗客が前
記現金受入部12から現金を入力すると、後述するよう
にその投入金額が求められ、その投入金額が前記表示部
11において前記賃走料金を含む利用料金と並べて表示
される。そして該投入金額が前記利用料金を精算可能な
金額となった場合には、前記表示部11には精算処理を
実行するべく精算指示ボタン17を押して貰う旨のメッ
セージが表示出力される。このメッセージに従って精算
指示ボタン17が操作されると、これを受けてタクシー
料金精算装置1は現金精算処理を実行することになる。
そしてその精算処理に伴って釣り銭の発行が必要となっ
た場合には、表示部11にはその釣り銭金額が表示さ
れ、同時に前記釣り銭返却部13を介して上記釣り銭の
発行が行われる。その後、表示部11には、例えば領収
書の発行が必要か否かを問い合わせるメッセージ等が表
示出力され、発行要求の応答がある場合には前記領収書
発行部15を介して領収書の発行が行われる。
【0015】また前記メッセージに従って前記有価物装
着部14にクレジット・カード等の有価物が装着された
場合には、後述するようにその種別に応じて該有価物の
有効性が判定される。そして該有価物による前記タクシ
ー利用料金の精算が可能であるならば、その有価物によ
るタクシー利用料金の精算処理が後述するようにそれぞ
れ実行され、前述した現金精算処理と同様に、必要に応
じて領収書の発行が行われる。
【0016】タクシー2の利用客(乗客)は、このよう
にして表示部11に表示される情報(タクシー利用料金
やメッセージ情報)に従って、その利用金額(賃走料
金)を確認し、例えばその料金に見合う現金を現金受入
部12より入力した後、精算指示ボタン17を押圧して
現金精算処理を指示する。或いはプリペイド・カードを
前記プリペイド・カード挿脱口14aに挿入して、また
クレジット・カードを前記クレジット・カード装着部1
4bを通すことで、更にはタクシー・チケットを前記タ
クシー・チケット挿入口14cに挿入することで、その
有価物の種別に応じた精算処理をそれぞれ指示する。
尚、プリペイド・カードと現金とを併用してタクシー利
用料金の精算を指示する場合等もある。
【0017】しかる後、現金精算処理に伴う釣り銭が存
在するならば、その釣り銭を前記釣り銭返却部13を介
して受け取り、プリペイド・カードに精算後の残額が存
在するならば、その精算後残高にて記録情報が書き換え
られたプリペイド・カードを前記プリペイド・カード挿
脱口14aを介して受け取る。そして上記精算処理の完
了に伴う領収書の発行について問い合わせメッセージを
受け、これに応答して領収書発行要求を指示した場合に
は、前記精算処理結果に基づいて前記領収書発行部15
から発行出力される領収書を受け取ることになる。
【0018】尚、表示部11の前面に透明なタッチパネ
ル・センサを組み込んでおき、表示画面の制御と相俟っ
て上記タッチパネル・センサの押圧検出領域を選択的に
設定することで、上記投入金返却ボタン16や精算指示
ボタン17等を上記タッチパネル・センサ上のソフト・
スイッチとして実現することも可能である。また前述し
た操作指示メッセージを表示部11を介して表示するこ
とのみならず、音声出力回路を利用してそのメッセージ
を音声合成処理し、上記メッセージ情報の表示と併せて
音声出力するようにしても良い。
【0019】さて上述した如く運転者を介在させること
なく、その乗客との間でタクシー利用料金の精算処理を
直接的に実行してマン・マシン・インターフェースの役
割を果たすタクシー料金精算装置1は、機能的には図3
にその概略構成を示すように、タクシー・メータ部20
として示す前記タクシー・メータ5と連動して作動す
る、前述した構成の操作パネル面(操作パネル部)を備
えた料金精算部30と情報通信部40とを備えて構成さ
れる。
【0020】タクシー・メータ部20(タクシー・メー
タ5)は、主として賃走料金の課金処理を実行するもの
で、制御部21の管理下に課金部22,距離計測部2
3,車速検出部24,時計部25,操作部26,位置検
出部27,および表示部28を備えて構成される。そし
て複数のキー・スイッチやテン・キー等を備えた操作部
26からの操作指示に従い、例えば乗客を乗せて賃走を
開始するときには前記時計部25から乗車(賃走開始)
時刻を求めると共に、位置検出部27からその乗車位置
を求め、同時に課金部22を起動する。
【0021】すると課金部22は、距離計測部23によ
り検出される走行距離,および車速検出部24により検
出される車速に従って、例えば図4に示す如き課金処理
を実行する。この課金処理によって求められた賃走料金
は、上記表示部28により表示される。そして前記操作
部26から賃走の終了が指示されたとき、制御部21で
は前記時計部25から降車(賃走終了)時刻を求めると
共に、位置検出部27からその降車位置を求め、一方、
前記料金精算部30に対して精算処理の実行を指示する
ものとなっている。
【0022】尚、上記位置検出部27は、例えばGPS
(グローバル・ポジショニング・システム)信号を利用
して当該タクシーの現在位置を地表座標データとして求
めるものである。この際、その座標データに従って、例
えばCD−ROM(コンパクト・ディスク型読み出し専
用メモリ)に記憶された所定のマップデータを検索する
等してその地域名情報や道路名情報等を得、これを位置
情報として求めるものであっても良い。具体的には座標
データに基づく所定範囲の地図情報を検索して『虎ノ門
2丁目,外堀通り』,『東京駅,丸の内口』,『春日通
り,○○会社前』のように、その位置(地域)を代表す
る情報として求めるようにすれば良い。
【0023】一方、タクシー料金精算装置1の料金精算
部30は、主として前述したタクシー利用料金の精算処
理を担うものであり、制御部31の管理下に、金額表示
部32,操作部33,カード処理部34,硬貨処理部3
5,紙幣処理部36,釣り銭処理部37,プリンタ3
8,集計処理部39,そしてデータ記憶部50を備えて
いる。この料金精算部30における制御部31は、基本
的には図5に示す処理手順に従って動作し、金額表示部
32を駆動することで前記タクシー・メータ部20から
与えられる賃走料金等のタクシー利用料金を、前記タク
シー・メータ部20の表示部28と同様にして前記表示
部11に表示する。この際、制御部31は上記表示部1
1を介する利用料金等の表示に関連して前述した操作メ
ッセージ等の表示制御を実行するものとなっている。
【0024】またカード処理部34は、前記有価物装着
部14にタクシー利用料金を精算可能な有価物がセット
されたとき、その有価物の種別を判定した上で、後述す
るようにその種別に応じた精算処理を実行する。具体的
にはプリペイド・カード挿脱口14a、クレジット・カ
ード装着部14b、タクシー・チケット挿入口14cを
介してプリペイド・カードやクレジット・カード、或い
はタクシー・チケットが装着されたとき、先ずその種別
を判定する。その上で当該有価物に記録されている情報
を読み取り入力し、その情報に従って該有価物がタクシ
ー利用料金の精算に供し得るか否かを判定する。そして
精算可能であるならば、後述するようにしてその精算処
理を実行するものとなっている。
【0025】尚、有価物の種別判定は、例えば当該有価
物が上記プリペイド・カード挿脱口14a、クレジット
・カード装着部14b、タクシー・チケット挿入口14
cのいずれにセットされたかを判定し、その上で判定し
た有価物の種別に特有な記録情報等を読み取ることがで
きたか否かを判定することによって行われる。特にプリ
ペイド・カードである場合には、タクシー利用料金の精
算が可能な種別のプリペイド・カードであるか否かの判
定が行われる。またクレジット・カードである場合に
は、契約クレジット会社発行のクレジット・カードであ
るか否か、またそのカードの有効期限が満たされている
か否か等の判定が行われる。更にタクシー・チケットの
場合には、契約者(ユーザー)との間で取り決めた形式
のチケットであるか否か、その有効期限が満たされてい
るか否か等の判定が行われる。このような判定処理の上
で、カード処理部34は後述するようにその有価物の種
別に応じたタクシー利用料金の精算処理を実行すること
になる。
【0026】一方、硬貨処理部35および紙幣処理部3
6は、前記メッセージに従って前記硬貨挿入口12b或
いは紙幣挿入口12aを介してそれぞれ入力される硬貨
および紙幣を、硬貨・紙幣別にその通貨種別とその真偽
を判定し、その判定結果に基づいて通貨種別毎に投入枚
数を計数する役割を担っている。前記制御部31はこの
ようにして通貨種別毎に計数処理された現金の情報を集
計処理し、その総和として投入金額を求めて前記表示部
11に表示することで、乗客にその確認を促すものとな
っている。またこのようにして求められる投入金額は、
前記制御部31において前述したタクシー利用金額と比
較されている。そして投入金額が利用金額を精算し得る
金額に達したとき(越えたとき)、制御部31は乗客に
対してその精算を促すメッセージ、例えば『精算ボタン
を押して下さい。』等のメッセージを前記表示部11を
介して出力する。
【0027】このようなメッセージを受けた乗客が前記
精算指示ボタン17を操作すると、その情報は操作部3
3を介して取り込まれて制御部31における現金精算処
理が起動される。そして前記硬貨挿入口12aおよび紙
幣挿入口12bから入力された現金の現金収納箱(図示
せず)への収納(取り込み)が行われる。また上記精算
処理において釣り銭の発行が必要となった場合には、釣
り銭処理部37が起動されて上記現金収納箱中に準備さ
れている釣り銭準備金中から上記釣り銭に相当する額の
現金の払い出しが行われる。
【0028】尚、精算処理された現金を格納し、また釣
り銭準備金を収納している上記現金収納箱は、タクシー
料金精算装置1の本体部に対して着脱自在に設けられた
もので、その内部に収納した現金の出し入れは該現金収
納箱を装置本体に装着したとき、或いは別途設けられた
管理装置(図示せず)に装着されたときにのみ可能とな
るように、プロテクトされている。またこの料金収納箱
の前記タクシー料金精算装置1の本体部に対する装脱
は、例えば前記操作パネル部とは反対側の運転席側から
のみ行い得るように構成される。そして装置本体に装着
された現金収納箱への現金の入力は、前記硬貨挿入口1
2bおよび紙幣挿入口12aからの投入された現金に対
してのみ行われ、また該現金収納箱からの現金の取り出
しは、精算処理に伴う釣り銭の発行時にだけ前記釣り銭
返却部13を介して行われるようになっている。
【0029】以上のようにして精算処理が実行された
後、前記操作部33を介して領収書の発行が要求された
場合、制御部31の制御の下でプリンタ38が起動され
る。そしてこのプリンタ38によって所定の領収書用紙
に前述したタクシー利用料金等が印刷されて領収書が作
成され、前記領収書発行部15を介して出力される。ま
た集計処理部39は、上述した如く精算処理された金額
情報等を集計処理するもので、その集計データ等の精算
処理に係る情報は、データ記憶部50に準備された所定
の記憶媒体に順次記録される。ちなみに上記記憶媒体
は、例えば前記現金収納箱内に一体に組み込まれたIC
メモリ・カード(半導体メモリ)からなり、装置本体に
対して該現金収納箱と一体に着脱される。
【0030】尚、タクシー料金精算装置1の前記情報通
信部40は、制御部41と、この制御部41の下で動作
制御される通信処理部42とからなる。そしてこの情報
通信部40は、タクシー会社等の基地局60との間で、
前述した料金精算部30における精算処理に係る情報
や、前記タクシー・メータ部20における課金処理に係
る情報を、例えばタクシー無線の特定チャネルを介し
て、或いは携帯電話の通信網を介する等して適宜情報通
信する役割を果たす。またこの情報通信部40は、前記
料金精算部30のカード処理部34においてクレジット
・カードが検出されたとき、そのカード情報に従って基
地局60との間で問い合わせ処理を実行し、当該カード
が有効であるか否かを調べる役割をも担っている。
【0031】次に、機能的には上述した如く構成される
本装置のタクシー・メータ部20における課金処理と、
タクシー料金精算装置1の料金精算部30における支払
機処理について説明する。即ち、タクシー・メータ部2
0は、運転者による操作部26の操作によって賃走開始
が指示されたとき、図4に示す課金処理を起動する。こ
の課金処理は、先ず予め設定されている基本料金の表示
を行い[ステップA1]、その表示金額を料金精算部3
0に送信することから開始される[ステップA2]。し
かる後、距離計測部23を起動して賃走モードでの走行
距離の計測を開始する[ステップA3]。そしてこの状
態で、前記操作部26を介して賃走終了を示す情報が入
力されるか否かをモニタしながら[ステップA4]、前
記賃走走行距離が前記基本料金の下で設定されている基
本走行距離、例えば2kmを越えたか否かを逐次判定す
る[ステップA5]。
【0032】そして賃走走行距離が2kmを越えたと
き、所定の加算金額を前記基本料金に加算してその加算
合計金額を表示し[ステップA6]、その金額を前記料
金精算部30に送信する[ステップA7]。その後、前
記操作部26を介して賃走終了を示す情報が入力される
か否かをモニタしながら[ステップA8]、前記賃走走
行距離が予め設定されている追加走行距離、例えば80
mを越えたか否かを逐次判定する[ステップA9]。そ
して賃走走行距離が上記追加走行距離を越える都度、そ
のときの表示金額に所定の加算金額を加算してその加算
合計金額を表示し[ステップA6]、その合計金額を前
記料金精算部30に送信する[ステップA7]。
【0033】以上の課金処理は、ステップA5またはス
テップA8において賃走の終了が検出されるまで繰り返
し実行される。そして賃走走行距離が最初の2kmを越
えるまでは基本料金が求められ、その後は80mの追加
走行が検出される都度、所定の加算料金が上記基本料金
に累積加算されていくことになる。尚、時間併用運賃制
が導入されている場合にはその時間併用規則(課金アル
ゴリズム)に従って、例えば前記車速検出部24からの
車速情報に従って車速が所定速度に満たない場合の継続
時間を計測し、その継続時間が所定の時間を超える都
度、所定の時間料金を加算していくようにすれば良い。
【0034】ところで上述した課金処理を実行している
過程において操作部26から賃走終了の指示が与えられ
ると、その指示がステップA5またはステップA8にお
いて検出される。そして上記の如く課金処理された賃走
料金に対して特別加算が存在するか否かが判定される
[ステップA10]。この特別加算は、例えば呼び出し
に応答した迎車料金や、有料道路の通行に伴う上記賃走
料金とは別個の有料道路通行料金等からなる。この種の
特別加算がある場合には、その特別加算金の表示を行っ
た後[ステップA11]、この特別加算金を上記賃走料
金に合算した料金を乗客に対する精算金合計額として求
め、これを表示する[ステップA12]。同時にこの精
算金合計額と共に、精算信号を前記料金精算部30に送
信する[ステップA13]。
【0035】しかる後、タクシー・メータ部20側で
は、上述した如く求めたタクシー利用料金の精算処理を
前記料金精算部30に委ね、該料金精算部30からの精
算完了信号の入力を待つ[ステップA14]。そして料
金精算部30からの精算完了信号が受信された時、精算
完了を示す情報、例えば投入金額や釣り銭金額を前記表
示部28に表示した後[ステップA15]、前述した課
金処理データ等をリセット処理し[ステップA16]、
その課金処理手続きを終了する。尚、このような課金処
理に伴って表示される賃走料金やその精算情報は、主と
してタクシー2の運転者によるモニタに供される。
【0036】一方、上記の如く動作するタクシー・メー
タ部20(タクシー・メータ5側)からの信号を受けて
動作する料金精算部30における精算機処理は、図5に
示すようにタクシー・メータ部20から金額情報が受信
されるか否かを逐次判定しながら[ステップB1]、金
額情報が受信され都度、その金額(賃走料金)を前記表
示部11に表示することから開始される[ステップB
2]。この処理は、前記タクシー・メータ部20から前
述した精算信号(終了信号)が与えられるか否かを逐次
判定しながら繰り返し実行され[ステップB3]、終了
信号が受信された時点でその処理ルーチンを抜け出す。
【0037】しかる後、上記処理ルーチンを抜け出した
ならば、例えば上記タクシー利用料金である精算金額情
報を点滅表示し、更にはタクシー利用料金の現金入力を
促すメッセージを表示する等して、乗客に対して前記現
金受入部12を介する現金の支払いを促す[ステップB
4]。そして現金受入部12を介して現金が入力された
否か、更には前記有価物装着部14にクレジット・カー
ド等の有価物が装着されたか否かを判定し[ステップB
5]、その入力を受けて前記タクシー利用料金に対する
精算処理を起動する[ステップB6]。
【0038】この精算処理は図6に例示するように、そ
の精算形態を判定しながら行われ、現金による精算の場
合には現金精算処理を起動し、また有価物による精算の
場合には、その種別に応じた精算処理を起動することに
よってなされる。そして、例えば現金による精算である
場合には、基本的には入力された現金を前記現金収納箱
に格納すると共に、投入金額が上記利用料金を上回る場
合、後述する釣り銭処理を起動して予め現金収納箱内に
準備された釣り銭準備金中から、その差額に相当する現
金を釣り銭として発行する等してその精算処理を実行す
る。
【0039】このような精算処理を経た後、領収書発行
の要否の問い合わせに対する乗客からの応答に従って領
収書発行の必要性を判定し[ステップB7]、必要に応
じて前記プリンタ38を駆動して領収書を発行する[ス
テップB8]。以上の手続きが終了した後、前記タクシ
ー・メータ部20に対して精算完了信号を送信し[ステ
ップB9]、集計処理部39およびデータ記憶部50を
起動して上記精算処理に係る情報の記録処理を後述する
ように実行する[ステップB10]。
【0040】ここで上記支払い判定[ステップB5]を
含む精算処理[ステップB6]について詳しく説明する
と、この精算処理は図6に示すように精算処理の形態を
判定しながら、その判定結果に応じて精算形態に応じた
精算処理をそれぞれ起動することによってなされる。具
体的には、例えばタクシー・チケット挿入口14cにタ
クシー・チケットが挿入されたか否かを判定することか
ら開始される[ステップC1]。そしてタクシー・チケ
ット挿入口14cにタクシー・チケットが挿入された場
合には後述するようにチケット処理を実行する[ステッ
プC2]。このチケット処理においては、先ずその有効
性の判定処理が実行され[ステップC3]、タクシー・
チケットの有効性が確認された後、その後の精算処理が
実行される。この有効性の判断は、該チケットに予め取
り決められた所定の情報が記録・記載されているか否か
を調べる等して行われる。ちなみに該タクシー・チケッ
トによる精算ができない場合には、つまりタクシー・チ
ケットの有効期限が切れている場合、或いは形式の異な
る契約外の別のタクシー・チケットであった場合には、
その旨のメッセージを出力し、当該タクシー・チケット
を前記タクシー・チケット挿入口14cを介して返却す
る等して、そのチケット処理を中止する。
【0041】一方、タクシー・チケット挿入口14cへ
のタクシー・チケットの挿入がない場合、或いはチケッ
ト処理が中止された場合には、次にクレジット・カード
装着部14bにクレジット・カードがセットされたか否
かの判定が行われる[ステップC4]。そしてクレジッ
ト・カード装着部14bにクレジット・カードがセット
された場合には後述するようにクレジット・カード処理
を実行する[ステップC5]。このクレジット・カード
処理においては、先ずクレジット・カードに記録された
情報を読み取り入力し、その有効性の判定処理を実行す
る[ステップC6]。そしてクレジット・カードの有効
性を確認した後、その後の精算処理を実行する。ちなみ
に該クレジット・カードによる精算ができない場合に
は、つまりクレジット・カードの有効期限が切れている
場合、或いは提携クレジット会社発行のクレジット・カ
ードでない場合には、その旨のメッセージを出力し、そ
のクレジット・カード処理を中止する。
【0042】これに対してタクシー・チケット挿入口1
4cおよびクレジット・カード装着部14bへのタクシ
ー・チケットまたはクレジット・カードの装着がない場
合、或いはタクシー・チケットまたはクレジット・カー
ドでの精算処理が拒否された場合には、次に前記プリペ
イド・カード挿脱口14aにプリペイド・カードが挿入
されたか否かの判定が行われる[ステップC7]。そし
てプリペイド・カードの挿入が検出された場合には、プ
リペイド・カード処理を実行する[ステップC8]。
【0043】このプリペイド・カード処理においては、
先ずそのプリペイド・カードの記録情報に基づいてその
有効性を判定する[ステップC9]。更に有効性が確認
された場合、次に該プリペイド・カードに記録されてい
る金額情報に基づいてタクシー利用料金を精算可能であ
るかを否かの判定を実行する[ステップC10]。そし
てそのプリペイド・カードがタクシー利用料金を精算す
ることのできない別の種類のものである場合には現金処
理[ステップC11]を起動する。或いはプリペイド・
カードの残高が不足するような場合には、その残金分に
ついて上記現金処理[ステップC11]を起動する。
【0044】ところで現金処理は、基本的には前記現金
受入部12より入力された現金を判定しその投入金額を
求め、投入金額とタクシー利用料金とを比較して精算処
理を実行することによってなされる。そしてその精算処
理結果から釣り銭の発行が必要であると判定された場合
には[ステップC12]、後述するように該当する金額
の釣り銭を発行することによりなされる[ステップC1
3]。
【0045】このような一連の精算処理手続きにおける
個々の処理について今少し詳しく説明する。前述したよ
うにタクシー・チケットの入力が検出されると、例えば
図7に示す如き手順で前述したチケット処理[ステップ
C2]が実行される。このチケット処理は、先ずタクシ
ー・チケット挿入口14cに挿入されたタクシー・チケ
ットの記録・記載情報を読み取り[ステップD1]、そ
の情報等に従って当該タクシー・チケットが有効である
か否かを判定することから開始される。
【0046】ちなみにタクシー・チケット70がタクシ
ー会社とその利用客(契約会社)との間で予め取り決め
られた、例えば図8に示すような形式のものであって、
所定の部位にバー・コード71によって契約情報等が記
録され、且つ所定の記名欄72等を備えるような場合、
上記バー・コード71の記録情報からそのタクシー・チ
ケット70が有効なものであるか否かを判定し、更に上
記記名欄72に利用者の記名があるか否かを判定するこ
とによって行われる。
【0047】尚、上記記録情報の読み取りは、例えばタ
クシー・チケット挿入口14cに挿入されたタクシー・
チケット70を装置本体の内部に引き込みながら、ライ
ン・イメージセンサを用いて所定の情報記載領域の記録
情報(記名欄72の記録情報やバー・コード71等)を
光学的に読み取ることにより行われる。そして記名欄7
2に何らかの記載(利用者のサイン)があり、且つ所定
の情報記載領域(バーコード領域)等から読み込まれる
記録情報に基づいて、当該タクシー・チケットの有効性
が判定される。この判定処理によって、例えば所定の形
式以外のタクシー・チケットである、或いは有効期限切
れのタクシー・チケットである等、有効性なしとの判定
結果が得られた場合には、当該タクシー・チケットの利
用が不可能である旨のメッセージを出力し[ステップD
3]、そのチケット処理を中止する。
【0048】これに対して上述した有効性の判定処理に
おいてタクシー・チケット70の有効性が確認されたな
らば、料金精算処理を実行する[ステップD4」。この
料金精算処理は、前述したタクシー利用料金をタクシー
・チケットにて精算処理する旨を後述するように記録す
ることによってなされる。そして、例えば乗客の確認処
理を経た後[ステップD5]、当該タクシー・チケット
70の所定の領域に、例えば前述したタクシー利用料
金、その利用日、該チケットの受け取り側の名称(タク
シー会社名)等を印刷し[ステップD6]、これを前記
現金収納箱内に設けられた所定のチケット収納部位に格
納する[ステップD7]。
【0049】一方、前述したクレジット・カード処理
は、例えば図9にその処理手続きの流れを示すように、
先ずクレジット・カードに磁気記録された情報、例えば
カード会社名、カードの利用者名と利用者コード、カー
ド有効期限等の読み込む[ステップE1]。そしてその
情報に基づいて、例えば前述した情報通信部40を介し
て該クレジット・カードの問い合わせ処理(カード照合
処理)を実行し[ステップE2]、その有効性を判定す
る[ステップE3]。この有効性の判定は、例えばカー
ド有効期限が満たされているか否か、そのカードが取引
停止となっていないか等を調べることによってなされ
る。ちなみに有効性なしと判定された場合には、その旨
のメッセージを出力し[ステップE4]、このクレジッ
ト・カード処理を中止する。
【0050】これに対してクレジット・カードの有効性
が確認された場合には、タクシー利用料金の精算処理を
実行する[ステップE5]。この精算処理は、前述した
タクシー利用料金とその日付情報等と共に、上述した如
くクレジット・カードから読み込まれたカード情報(カ
ード会社名、利用者コード、カード番号等)を前記デー
タ記憶部50に、つまり所定の記録媒体に記録すること
によってなされる。しかる後、クレジット・カードの利
用明細を所定の記録紙に印刷してカード利用控えとし
[ステップE6]、これを利用者に発行してクレジット
・カード処理を終了する[ステップE7]。
【0051】クレジット・カードの利用に関して、その
利用明細へのカード所有者のサインが必要な場合には、
例えば操作パネル部1aにペン入力可能なタブレットを
設けておき、該タブレットに筆記される利用者の署名を
電子的に記録するようにしておけば良い。またこのよう
にして電子的に記録された署名情報を、前述したクレジ
ット・カードの利用明細に印刷記録するようにしても良
い。またこのようにして発行されるカード利用控えを領
収書と兼用し、この場合、前述した領収書の発行処理を
省略するようにしても良い。
【0052】ところで上述したチケット処理やクレジッ
ト・カード処理に代えてプリペイド・カード処理が行わ
れる場合には、図10に示すような手順に従ってその処
理手続きが実行される。即ち、このプリペイド・カード
処理は、そのカード種別を判定することから開始される
[ステップF1]。このカード種別の判定処理は、例え
ばプレペイド・カードの短辺部に形成された窪み形状と
その位置、および数を調べることによってなされる。こ
の処理によって、例えば電話用のプリペイド・カード、
鉄道用のプリペイド・カード、バス用のプリペイド・カ
ード、デパート用のプリペイド・カード等、タクシー利
用料金を精算可能な種別のプリペイド・カード以外のも
のが排除される。そしてこの場合には、当該プリペイド
・カードの使用ができない旨のメッセージの出力が行わ
れ[ステップF2]、そのカードの利用者への返却が行
われる[ステップF3]。
【0053】そしてタクシー利用料金の精算可能な種別
のプリペイド・カードであった場合には、該プリペイド
・カードに記録されている残金額の読み込みを行い[ス
テップF4]、その残金額を前記表示部11に表示して
利用者の確認を促す[ステップF5]。その上で上記カ
ード残金額から前述したタクシー利用料金を減算するこ
とで精算処理を実行する[ステップF6]。この精算処
理は 〔カード残金額〕 ≧ 〔タクシー利用金額〕 である場合には、該プリペイド・カードから上記タクシ
ー利用料金を引き落とすべく、前記データ記憶部50を
駆動してその旨の情報と該タクシー利用料金とを所定の
記録媒体に記録する。また 〔カード残金額〕 < 〔タクシー利用金額〕 である場合には、該プリペイド・カードからそのカード
残金額の全てを引き落とすべく、前記データ記憶部50
を駆動してその旨の情報と上記カード残金額とを所定の
記録媒体に記録する。その後、 〔精算後カード残金額〕 = 〔カード残金額〕− 〔利
用金額〕 なる計算を実行し、その演算処理結果である精算後カー
ド残金額に基づいて残高不足の判定処理を実行する[ス
テップF7]。ちなみに精算後カード残金額がマイナス
であるならば、残高不足と判定されてその金額が精算不
足金額として求められ、精算後カード残金額がプラスで
ある場合には、残金ありと判定される。
【0054】しかる後、カード残金額に余裕があった場
合には、前記演算処理結果に基づいて前記タクシー利用
料金精算後のカード残金額を前記表示部11に表示し
[ステップF8]、そのカード残金額を前記プリペイド
・カードに書き込むことで該カードの利用可能料金(カ
ード残高)を更新する[ステップF9]。その後、必要
に応じてカード残金額の目安を示すパンチ孔を穿いた
後、前記プリペイド・カード挿脱口14aを介して該プ
リペイド・カードを利用者(乗客)に返却する[ステッ
プF10]。
【0055】これに対して前記プリペイド・カードから
その残金額の全てを引き落としたにも拘わらず、前記タ
クシー利用料金を精算できなかった場合、つまりカード
残金額が不足した場合には、その旨のメッセージと共に
その不足金額を表示する[ステップF11]。そしてこ
の不足金額を再度、その精算処理に供するべく、タクシ
ー利用料金を上記不足金額にて更新する[ステップF1
2]。このような手続きを経た後、前記プリペイド・カ
ードに残高(残金)零の情報、つまり使用済みの情報を
記録する[ステップF13]。そしてこのプリペイド・
カードを前記プリペイド・カード挿脱口14aを介して
出力することで利用者に返却し、その廃棄処理を促す
[ステップF14]。尚、上述した如く求められて表示
される不足金額については、次に説明する現金処理によ
る精算、或いは別のプリペイド・カードによる精算処理
に供せられることになる。
【0056】さて前述したクレジット・カード処理等に
よる精算が行われなかった場合、或いはプリペイド・カ
ード処理において不足残高が生じた場合には、次に示す
現金精算処理が行われる。この現金精算処理は基本的に
は図11に示す現金処理と、図12に示す釣り銭処理と
からなる。現金処理は前記現金受入部12(紙幣挿入口
12a,硬貨挿入口12b)から入力された現金が、例
えば紙幣であるか否かを判定することで、紙幣か硬貨で
あるかを弁別することから開始される[ステップG
1]。尚、その現金が紙幣挿入口12aから入力された
か、または硬貨挿入口12bから入力されたかをそれぞ
れ検出することで、その種別を判定するようにしても良
い。そして入力された現金を紙幣・硬貨別に、その通貨
種別とその真偽を判定し、例えば処理対象外のものにつ
いては前記釣り銭返却部13を介してリジェクトする
[ステップG2,G3]。
【0057】このような通貨種別の判定過程において、
その区分けされた通貨種別毎に入力枚数を計数しながら
その投入金額の合計値を求める[ステップG4]。そし
てその投入金額を前記表示部11に表示して現金投入者
(乗客)に提示し[ステップG5]、その投入金額が前
述した利用料金を精算可能な額か否かを判定する[ステ
ップG6]。つまり 〔投入金額〕 ≧ 〔利用金額〕 なる条件を満たすか否かを判定する。そして上記条件が
満たされることが確認されたならば、例えば精算処理の
起動確認を促すメッセージを出力し、精算指示ボタン1
7の操作による精算指示の入力を待つ[ステップG
7]。そして乗客による精算指示が確認された時点で精
算処理を起動する[ステップG8]。
【0058】この精算処理は、前述した如く入力された
現金を、その通貨種別毎に分類して前記現金収納箱に取
り込むと共に、 〔投入金額〕 − 〔利用金額 or 不足金額〕 = 〔釣り
銭金額〕 なる演算を行い、釣り銭発行の必要性があるかを判定し
ながら行われる[ステップG9]。そして釣り銭の発行
が必要ならば、前記現金収納箱に予め釣り銭準備金とし
て用意されている現金中から上記釣り銭金額に相当する
現金を引き出し、これを釣り銭返却部13に出力するこ
とで、釣り銭の発行が行われる[ステップG10]。ま
たこの際、上述した如く入力されて現金収納箱に収納さ
れる現金の一部を、釣り銭準備金として回収することも
行われる。
【0059】この釣り銭処理について今少し詳しく説明
すると、図12に示すように釣り銭処理は、予め所定額
の現金を釣り銭準備金としてセットしておくことから開
始される[ステップH1]。具体的には千円札,百円硬
貨,十円硬貨をそれぞれ所定枚数ずつ準備しておく。そ
して1回の精算処理に最大限必要な釣り銭を想定し、十
円硬貨が9枚以上あるか否か、更には百円硬貨が9枚以
上あるか否かをそれぞれ判定し[ステップH2,H
3]、不足している場合にはその旨のメッセージを表示
出力する[ステップH4,H5]。尚、タクシーにおけ
る料金精算は、専ら千円札で行われることを考慮してこ
こでは千円札の枚数判定を行っていないが、同様にして
その枚数チェックを行うようにしても良い。また五千円
札,五百円硬貨,五十円硬貨についても所定枚数準備し
ておくようにしても良い。
【0060】そして前述した如く計算される釣り銭金額
を求め[ステップH6]、その釣り銭金額と前述した如
く判定された釣り銭準備金とを比較判定し、釣り銭発行
が可能であるか否かを判定する[ステップH7]。この
判定は、単純な金額比較ではなく、釣り銭準備金中から
釣り銭金額に相当する現金を過不足なく支払い可能であ
るか否かを判定することによって行われる。そして釣り
銭発行が不可能な場合には、十円硬貨や百円硬貨等の所
謂小銭(小額貨幣)の投入を要求し[ステップH8]、
前述した図11に示す現金処理を繰り返し実行する。
【0061】一方、前述したステップH7において釣り
銭の発行が可能であると判定された場合には、計算され
た釣り銭金額に応じて前記釣り銭準備金中から釣り銭を
発行する[ステップH9]。そしてこの釣り銭の発行に
伴って、前記釣り銭準備金中から取り出した現金の数を
その通貨種別毎に減算し[ステップH10]、残された
釣り銭準備金の通貨種別毎の枚数を管理する。その後、
前述した如く現金受入部12から投入されて現金収納箱
に収納される現金の一部を、例えば1万円札を除く各紙
幣と硬貨をその通貨種別毎に分類して前述した釣り銭準
備金として回収する[ステップH11]。そして回収し
た現金の通貨種別毎の枚数を前記管理枚数にそれぞれ加
算する[ステップH12]。このようにして精算処理に
供された投入現金の一部を回収して求められる現金が、
次回の現金精算処理における釣り銭準備金として用いら
れる。
【0062】以上のようにして現金精算処理を実行する
ことで、タクシー利用料金に対する現金での自動支払い
が行われ、必要に応じて釣り銭の発行が行われる。そし
て乗客が支払った現金の一部が、次回の精算処理に供す
る釣り銭準備金として回収されることになる。この結
果、タクシー利用料金として乗客が支払った現金を釣り
銭として有効に利用しながら、現金精算処理を実行する
ことが可能となる。
【0063】尚、上述したようにして釣り銭処理を進め
るにも拘わらず、希に或る通貨種別の現金が不足する虞
がある。このような場合を想定して、例えば乗客と運転
者との間での直接的な現金授受による立替金処理を可能
とするモードを設けておいても良い。またタクシー利用
料金の額によっては、例えば運転者の判断に基づいて百
円未満の端数切り捨てによるタクシー利用料金の値引き
設定を可能とするモードを設けるようにしても良い。ま
た賃走開始前に予め釣り銭としての小銭が不足している
旨、また高額紙幣での支払いを遠慮してもらう旨のメッ
セージを乗客に提示し、乗客の了承を得た後にその運行
業務(賃走)を開始可能なようにしておいても良い。
【0064】更には乗客が釣り銭の発行(支払い)を辞
退したような場合には、その釣り銭金額を運転者へのチ
ップとして登録するようなモードを設けておくことも有
用である。但し、この釣り銭相当のチップ分について
は、タクシー運行業務終了後、現金収納箱を装置本体か
ら取り外し、例えば基地局における管理装置に上記現金
収納箱をセットしてその集計精算処理を行った後に支払
い可能となる。
【0065】ところで上述した如くタクシー利用料金の
精算処理が行われた後には、前述したようにその集計処
理を伴う記録処理[ステップB10]が行われる。この
記録処理は、前述したようにタクシーの運行業務の履歴
(業務日誌)を自動記録する役割を担うものであり、図
13および図14に示す手順に従って実行される。そし
て前述した各種形態によるタクシー利用料金の精算が完
了した時点で、例えば図15に示すような記録フォーマ
ットで、その運行(賃走)と上記精算に係る情報を前記
ICカード(記録媒体)に記録することにより実行され
る。
【0066】即ち、集計処理は、タクシー・メータ部2
0の操作によって賃走の開始が指示されたときに起動さ
れ、先ず前記時計部25から乗車時刻の情報を取得し
[ステップJ1]、更に前記位置検出部27から乗車位
置情報を取得する[ステップJ2]ことから開始され
る。その後、賃走の終了に伴うタクシー・メータ部20
の再操作による降車(賃走終了による精算時)を判定し
[ステップJ3]、前記時計部25から降車時刻の情報
を取得すると共に[ステップJ4]、前記位置検出部2
7から降車位置情報を取得する[ステップJ5]。これ
らの乗車位置情報および降車位置情報は、前述したよう
にマップ情報から求められる地域名等の情報であっても
良い。更に上記賃走の終了が検出された場合には、前記
距離計測部23からその賃走に係る走行距離が求められ
[ステップJ6]、同時に前記課金部22から賃走料金
が求められる[ステップJ7]。
【0067】しかる後、これらの取得情報に従って、例
えば図15に示す記録フォーマットに従って走行に関す
る情報の記録が行われ[ステップJ8]、更に賃走料金
に関する情報の記録が行われる[ステップJ9]。また
迎車や有料道路の通行等の特別な加算料金がある場合に
は、その加算料金の記録と[ステップJ10]、加算さ
れる料金の種別を示す情報の記録が行われる[ステップ
J11]。
【0068】具体的には図15に示すように、先ず運行
業務の日付aを記録した後、乗車時刻bとその乗車位置
情報c(座標x1,y1)を記録する。更には降車時刻dと
その降車位置情報e(座標x2,y2)とを記録する。これ
らの情報により、何時から何時に掛けて何処から何処ま
で賃走したかの情報が記録されることになる。その上で
前記距離計測部23から求められた賃走に係る走行距離
fを記録し、更に課金部22から求められ賃走料金gを
記録する。また前述した加算料金がある場合には、上記
賃走料金に引き続いてその加算金額情報hと、その加算
金の種別を示す情報iが記録される。
【0069】尚、上記加算料金に関する情報の記録は、
例えばタクシー・メータ部20の操作によって迎車過程
を経たことが示される場合、迎車料金h1と迎車を特定
するフラグi1とを記録することによってなされる。ま
た有料道路を通行した場合には、例えば運転者によるテ
ン・キーの操作によって入力される金額情報をその通行
料金として解釈し、その通行料金h2と有料道路の通行
を示すフラグi2を記録することによってなされる。こ
のような加算料金に関する情報は、新たな加算料金が生
じる都度、それぞれ別項目として順次記録される。以上
のようにして記録された賃走料金gと上記加算料金h
(h1,h2,…)との総額が、乗客に提示するタクシー利
用料金となる。
【0070】一方、上述した如くタクシー・メータ部2
0から求められる情報の記録がなされた後には、図14
に示すように精算処理に係る情報についての集計・記録
処理が実行される。この処理は、その精算の形態がタク
シー・チケットによる精算であったか[ステップK
1]、クレジット・カードによる精算であったか[ステ
ップK2]、プリペイド・カードだけによる精算であっ
たか[ステップK3]、更にはプリペイド・カードと現
金との併用による精算であったか[ステップK4]をそ
れぞれ判定することから開始される。そしてその判定結
果に応じて、タクシー・チケットによる精算の場合に
は、タクシー・チケットから読み込まれた情報を記録し
[ステップK5]、またクレジット・カードによる精算
の場合には、該クレジット・カードから読み込んだ情報
を記録する[ステップK6]。更にはプリペイド・カー
ドによる精算の場合には、その旨の情報を記録する[ス
テップK7]。
【0071】具体的には図15に例示するように、上記
の如く判定した精算の種別を示す情報jを記録し、この
情報jに付随してチケットやカードから読み込んだ情報
kを記録する。この情報kは、タクシー・チケットでの
精算の場合には、該タクシー・チケットの発行者(チケ
ット契約会社)名、チケット番号、チケット発行日等か
らなる。またクレジット・カードによる精算の場合に
は、クレジット・カードの種別(クレジット会社名)、
カード番号、カード利用者名、カード有効期限等からな
る。更にプリペイド・カードによる精算の場合には、プ
リペイド・カード発行会社名の情報からなる。要はタク
シー利用料金を、カード発行会社等の間で別途精算する
に必要な情報が、前記精算種別情報jおよびその補助情
報kとして記録される。
【0072】一方、現金による精算の場合には、例えば
前記情報j,kの記録を行うことなしに、その現金入力
の情報mと、釣り銭の発行に係る情報nとの記録が行わ
れる[ステップK8,K9]。上記現金入力の情報mは
前述した現金精算処理結果に応じて求められるもので、
例えば投入された現金の通貨種別毎の枚数として、1万
円札何枚、五千円札何枚、千円札何枚、五百円玉何枚、
百円玉何枚、五十円玉何枚、そして十円玉何枚として記
録される。同様にして乗客に支払われた釣り銭の情報n
についても、その通貨種別毎の払い出し枚数として記録
される。このような通貨種別毎の受け入れ・払い出し枚
数の記録により、実際に受け渡しされた現金の出入りの
形態が金銭出納的に示される。
【0073】尚、プリペイド・カードによる精算と、そ
の不足金額についての現金による精算が併用された場合
には、前述したステップK7の処理と同様にして、先ず
プリペイド・カードによる精算の情報j,kの記録を行
った後[ステップK10]、現金精算分について前述し
たステップK8,K9の処理と同様にして入金金額の情
報mと釣り銭金額の情報nとを記録する[ステップK1
1,K12]。
【0074】かくして上述した如く構成され、タクシー
・メータ部20(タクシー・メータ5)と連動してタク
シー利用料金等を乗客に提示し、乗客の直接的な取り扱
い・操作により上記タクシー利用料金の精算処理を実行
する料金精算部30を備えた本装置によれば、タクシー
の運転者を介在させることなしに、タクシー・チケッ
ト、クレジット・カード、プリペイド・カード、或いは
現金を用いてタクシー利用料金を直接的に自動的に精算
することができる。その上で領収書が必要な場合には、
上記精算処理に引き続いて領収書発行要求を指示すれ
ば、その精算結果に基づく領収書が自動発行される。
【0075】即ち、乗客は提示されたタクシー利用料金
に対し、自己の都合に応じてタクシー・チケットやクレ
ジット・カード、プリペイド・カード、或いは現金を用
いて直接的にその支払いを行うことができる。特にクレ
ジット・カードやプリペイド・カードを用いてタクシー
利用料金を精算する場合、乗客自らがそのカードを取り
扱うので、つまりカードを一旦運転者に渡し、運転者に
よるカード精算処理の後、該カードを乗客に戻す等の煩
わしさがないので、短時間に効率的に精算処理を行い得
る。
【0076】また現金精算を行う場合、タクシー利用料
金に相当する金額の現金を入力すればその投入金額の表
示による確認が促された上で精算処理が行われ、必要に
応じて自動的に釣り銭が発行されるので、運転者による
現金の確認と、釣り銭の支払い処理に比較して短時間の
その精算処理を完了することができる。しかも現金の通
貨種別の誤認識等に起因する誤精算を効果的に防ぐこと
ができる。つまり夜間等においては、人間は通貨種別を
誤認識したまま現金の受け渡しを行うことが多々あり、
これに起因するトラブルが生じ易い。しかし本装置によ
れば乗客が現金を入力する都度、その通貨種別が判定さ
れて累積的に加算処理されて投入金額が求められてその
金額が確認表示されるので、上述した不具合が発生する
虞がない等の効果が奏せられる。
【0077】一方、運転者にとってはその運行業務に従
ってタクシー・メータを操作するだけで良く、そのタク
シー利用料金の精算が本装置と乗客との間で行われるの
で、煩わしさを伴うタクシー料金の精算業務から開放し
て、その作業負担を軽減することができる。特に従来に
あっては、一般的に高額となり易い売上金(現金)を所
持し、更にその中で或る程度の釣り銭分(小額通貨)を
確保しておく等の現金管理についての煩わしさがあった
が、このような現金管理負担を一切なくすことができ
る。この結果、作業負担を軽減した分、運転者の業務意
識を運転業務に集中させることができるので、安全運転
・安全走行によるタクシー運行業務を効果的に支援する
ことが可能となる。しかもタクシーを道路脇等に停車さ
せて利用料金の精算処理を行っている際においても、運
転者は車両周囲の状況に気配りすることができるので、
乗客の降車に対しても十分に注意することが可能とな
る。
【0078】また現金により支払われたタクシー利用料
金については、精算装置の現金収納箱に収納されて管理
され、運転者が売上金を所持しなくなるので、所謂タク
シー強盗から効果的に保護することが可能となる。特に
現金収納箱が精算装置に装着された状態のとき、或いは
基地局における所定の管理装置に装着されたときにだ
け、その精算処理・管理処理に伴って現金収納箱に対す
る現金の入出力を行い得るようにしておけば、現金収納
箱自体を効果的にプロテクトすることが可能となる。
【0079】更には上述した精算処理が完了する都度、
前述したようにタクシーの運行業務に係る情報a,b,
c,…,iとタクシー利用料金の精算に係る情報j,k,
m,nとが所定の記録媒体、具体的には料金収納箱に内
蔵されたICカードに自動的に記録されるので、従前の
ように賃走毎にその業務内容を帳票(業務日誌)に記載
する等の煩わしさがなくなり、この点でも運転者の業務
負担を大幅に軽減することができる。更には運行業務終
了時において、運転者は前記現金収納箱を精算装置から
取り外し、これを基地局に提出するだけでよいので、売
り上げの集計処理や賃走記録との照合処理等を行う必要
がなくなるので、業務報告の簡単化を図ることが可能と
なる。
【0080】またタクシーの運行管理者(タクシー会
社)にとっては、現金収納箱を受け取るだけでその売上
金を収集し、更に現金収納箱に内蔵されたICカードの
記録情報に基づいて、所定の集計処理プログラムの下で
精算情報を効率的に集計処理することが可能となる。更
には賃走記録との照合も簡単に、且つ正確に行うことが
できるので、その管理作業自体も簡略化し、効率的にタ
クシーの運行管理を行うことが可能となる。またその記
録情報を解析することで、時間的・地域的なタクシーの
利用形態等を把握することも可能となり、効果的な配車
調整を行うことも可能となる。
【0081】また前述したように、現金収納箱に対する
現金の入出力や、記録媒体に対する情報の書き込みが該
現金収納箱を本装置(タクシー料金精算装置)に装着し
た状態、或いは基地局における所定の管理装置に装着し
た状態でのみ可能とするべくプロテクトが掛けられてい
るので、現金収納箱からの現金の不正な取り出しや記録
媒体の記録情報の不正な書き換えを防止することができ
る。換言すればタクシー運行業務の内容を正確に収集す
ることができ、また運行業務に伴う売上金を正確に集金
することが可能となる。
【0082】尚、本発明は上述した実施の形態に限定さ
れるものではない。例えばタクシー料金精算装置の操作
パネル面を、前席側に回転配置可能に設けておき、助手
席に乗車した乗客による現金の支払い処理を可能とする
構成としても良い。また前席が、所謂ベンチシートであ
って、実施形態に示したように前席間にタクシー料金精
算装置を配置可能な空間部がないような場合には、例え
ばその本体部を前席の座部下面側に設け、そのパネル面
を前席の背もたれ部の後面側に組み込むようにしても良
い。また前述した現金収納箱については、タクシー料金
精算装置に対して運転席側からのみ着脱可能に設けてお
き、後席や補助席(前席)に乗車した乗客側からは見え
ないようにしておくことが望ましい。
【0083】更には操作パネル面の構成や、各種金額の
表示形態についても種々変形可能であり、また記録媒体
に対する情報の記録フォーマット等についても種々変形
して実施することができる。また、所謂タクシーの乗り
逃げを防ぐべく、精算処理の完了に連動してドアを開け
るような工夫を施すことも有用である。この場合であっ
ても運転者の判断の下で適宜上記連動条件を解除してド
アを開閉し得るようにしておくことが望ましい。
【0084】また実施形態においては、クレジット・カ
ードを例にポストペイド・カードによる精算について説
明したが、ICカードによって構成される、所謂IDカ
ード(個人専用カード)を利用して基地局や銀行等の金
融機関との間で情報通信を行いながら精算処理を行い得
るようにしても良い。特に電子マネーカードと称される
情報端末の利用を可能としておけば、更に融通性に富ん
だ精算処理が可能となり、金融機関との間における精算
処理の簡略化を図ることも可能となる。更にはカード類
の挿入口(装着部)を共通化し、そこに挿入されたカー
ド類の種別を判定した上で、そのカード種別に応じた精
算処理を起動するように構成することも可能である。ま
た乗客が携帯する携帯用情報通信機器を装置本体に接続
可能な構成とし、この情報通信機器を介して通信される
ID情報や金融機関情報等に従って精算処理を行い得る
ようにすることも可能である。
【0085】またタクシー・メータ5とは独立に、タク
シー料金精算装置自体が前述したタクシー・メータ部2
0の機能を備えても良いことは勿論のことである。その
他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施することができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るタクシ
ー料金精算装置は、タクシー・メータおよびその操作に
連動してタクシー利用料金等を表示する表示部と、入力
された現金を選別して投入金額を求めて前記タクシー利
用料金を精算処理する現金精算手段と、この精算処理に
伴う釣り銭を発行する手段と、前記釣り銭に供する現金
を収納すると共に前記精算処理に供された現金を収納す
る現金収納箱と、前記タクシー利用料金の支払いが可能
な有価物、例えばプリペイド・カード、クレジット・カ
ード、タクシー・チケットの記録情報を読み取って前記
タクシー利用料金を精算処理する有価物精算手段と、前
記精算処理に伴う領収書の発行手段とを具備したもので
あって、特に前記表示部、前記現金入力の為の現金受入
部、前記釣り銭発行の為の釣り銭返却部、前記有価物の
記録情報の読み取りに供される有価物受入部、および前
記領収書の発行部を組み込んだ操作パネル部を、タクシ
ーの乗客が操作可能な部位に、例えば前席間の空間部に
上記操作パネル部を後席側に向けて設けたことを特徴と
するものである。
【0087】従って本発明によれば運転者の手を煩わす
ことなく、乗客による直接的な料金精算装置の操作・取
り扱いによりタクシー利用料金を効率的に精算すること
ができ、タクシー利用料金の支払いに関する乗客の利便
性を高めると共に運転者の業務負担を軽減することがで
きる。特にその精算処理において運転者の介入がないの
で、例えば現金の取り扱いにおける人為的な精算ミスが
なくなり、クレジット・カードによる精算の場合であっ
ても、その精算処理を速やかに行い得る等の効果が奏せ
られる。
【0088】また現金収納箱に内蔵された情報記録媒体
に賃走および精算に係る情報を記録する手段を設けてい
るので、運行業務内容をその都度、所定の帳票に記載す
る必要がなくなり、精算集計処理等の効率化を図ること
を可能とする等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タクシーに搭載されるタクシー料金精算装置の
概念を示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係るタクシー料金精算装
置の操作パネル面の構成例を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係るタクシー料金精算装
置の機能的な構成を示す概略的なブロック図。
【図4】タクシー・メータ部における課金処理の流れを
示す図。
【図5】料金精算部における精算機処理の全体的な流れ
を示す図。
【図6】精算処理全体の概略的な処理の流れを示す図。
【図7】精算処理におけるチケット処理の流れを示す
図。
【図8】定型化されたタクシー・チケットの例を示す
図。
【図9】精算処理におけるクレジット・カード処理の流
れを示す図。
【図10】精算処理におけるプリペイド・カード処理の
流れを示す図。
【図11】精算処理における現金処理の流れを示す図。
【図12】精算処理における釣り銭処理の流れを示す
図。
【図13】精算処理に付随する集計処理の前半の流れを
示す図。
【図14】精算処理に付随する集計処理の後半の流れを
示す図。
【図15】精算機処理に伴う情報記録処理の記録媒体に
対する記録フォーマットの例を示す図。
【符号の説明】
1 タクシー料金精算装置 2 タクシー 3 前席 4 後席 5 タクシー・メータ 11 表示部 12 現金受入部 12a 紙幣挿入口 12b 硬貨挿入口 13 釣り銭返却部 14 有価物装着部 14a プリペイド・カード挿脱口 14b クレジット・カード装着部 14c タクシー・チケット挿入口 15 領収書発行部 16 投入金返却ボタン 17 精算指示ボタン 20 タクシー・メータ部 30 料金精算部 40 情報通信部 50 データ記憶部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タクシー・メータおよびその操作に連動
    してタクシー利用料金等を表示する表示部と、入力され
    た現金を選別して投入金額を求めて前記タクシー利用料
    金を精算処理する現金精算手段と、この精算処理に伴う
    釣り銭を発行する手段と、前記釣り銭に供する現金を収
    納すると共に前記精算処理に供された現金を収納する現
    金収納箱と、前記タクシー利用料金の支払いが可能な有
    価物の記録情報を読み取って前記タクシー利用料金を精
    算処理する有価物精算手段と、前記精算処理に伴う領収
    書の発行手段とを具備し、 前記表示部、前記現金入力の為の現金受入部、前記釣り
    銭発行の為の釣り銭返却部、前記有価物の記録情報の読
    み取りに供される有価物受入部、および前記領収書の発
    行部を組み込んだ操作パネル部を、タクシーの乗客が操
    作可能な部位に設けたことを特徴とするタクシー料金精
    算装置。
  2. 【請求項2】 前記有価物は、プリペイド・カード、ク
    レジット・カード、タクシー・チケット、電子マネーカ
    ードからなり、前記操作パネル部は、上記有価物の種類
    毎に、その種類に応じた専用の有価物受入部を備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のタクシー料金精算
    装置。
  3. 【請求項3】 前記表示部、現金受入部、釣り銭返却
    部、有価物受入部、および領収書発行部を操作パネル部
    に組み込んだ装置本体は、上記操作パネル部をタクシー
    の後席側に向けて該タクシーの前席間の空間部に取り付
    けられることを特徴とする請求項1に記載のタクシー料
    金精算装置。
  4. 【請求項4】 前記現金収納箱は、装置本体の前記操作
    パネル部とは反対側に着脱自在に設けられたものであっ
    て、装置本体は、該現金収納箱に内蔵された情報記録媒
    体に賃走および精算に係る情報を記録する手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1に記載のタクシー料金精
    算装置。
JP8267420A 1996-10-08 1996-10-08 タクシー料金精算装置 Pending JPH10111961A (ja)

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