JPH10105964A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH10105964A
JPH10105964A JP25422796A JP25422796A JPH10105964A JP H10105964 A JPH10105964 A JP H10105964A JP 25422796 A JP25422796 A JP 25422796A JP 25422796 A JP25422796 A JP 25422796A JP H10105964 A JPH10105964 A JP H10105964A
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JP
Japan
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magnetic film
magnetic
forming
film
1min
Prior art date
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Pending
Application number
JP25422796A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Shiga
章 志賀
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Katsumi Sasaki
克己 佐々木
Osamu Yoshida
修 吉田
Katsumi Endo
克巳 遠藤
Takeshi Miyamura
猛史 宮村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドタッチに優れ、記録再生特性が良い磁
気記録媒体を提供することである。 【解決手段】 支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁
性膜上に第2の磁性膜が少なくとも設けられてなる磁気
記録媒体の製造方法であって、下記の式(1)及び
(2)を満たすよう前記磁性膜の成膜時における付着粒
子の入射角を制御する磁気記録媒体の製造方法。 式(1) θ1min=θ2min 但し、θ1minは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
の最小入射角 θ2minは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最小
入射角 式(2) θ1max≠θ2max 但し、θ1maxは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
の最大入射角 θ2maxは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最大
入射角

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】磁気テープなどの磁気
記録媒体においては、高密度記録化の要請から、支持体
上に設けられる磁性層として、バインダ樹脂を用いた塗
布型のものではなく、バインダ樹脂を用いない金属薄膜
型のものが提案されている。すなわち、蒸着やスパッタ
などの乾式メッキ手段により磁性層を形成した磁気記録
媒体が提案されている。そして、この種の磁気記録媒体
は磁性体の充填密度が高く、高密度記録に適したもので
ある。
【0003】しかし、磁性体の充填密度が高いが故に、
応力集中が起き、カッピングが起きてしまう。そして、
カッピングが起きたものは磁気ヘッドの当たりが悪く、
記録再生特性が低下する。従って、本発明が解決しよう
とする課題は、ヘッドタッチに優れ、記録再生特性が良
い磁気記録媒体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記本発明の課題は、支
持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上に第2の磁
性膜が少なくとも設けられてなる磁気記録媒体の製造方
法であって、下記の式(1)及び(2)を満たすよう前
記磁性膜の成膜時における付着粒子の入射角を制御して
なることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法によって
解決される。
【0005】又、支持体をドラムに沿って走行させ、前
記支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上に第2
の磁性膜を少なくとも成膜する磁気記録媒体の製造方法
であって、下記の式(1)及び(3)を満たすよう前記
磁性膜の成膜時における付着粒子の入射角を制御してな
ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法によって解
決される。
【0006】特に、支持体をドラムに沿って走行させ、
前記支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上に第
2の磁性膜を少なくとも成膜する磁気記録媒体の製造方
法であって、下記の式(1),(2)及び(3)を満た
すよう前記磁性膜の成膜時における付着粒子の入射角を
制御してなることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法
によって解決される。
【0007】式(1) θ1min=θ2min 但し、θ1minは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
の最小入射角 θ2minは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最小
入射角 式(2) θ1max≠θ2max 但し、θ1maxは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
の最大入射角 θ2maxは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最大
入射角 式(3) α1 ≠α2 但し、α1 は第1の磁性膜の成膜範囲のドラム角度 α2 は第2の磁性膜の成膜範囲のドラム角度 尚、上記製造方法において、θ1min=θ2min,θ1min
20〜80°(特に、45〜65°),θ2min=20〜
80°(特に、45〜65°),θ1max>θ2m ax,θ
1max=60〜90°(特に、70〜88°),θ2max
55〜88°(特に、65〜87°)であるよう磁性膜
の成膜時における付着粒子の入射角を制御してなるのが
好ましい。又は、θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
°(特に、45〜65°),θ2min=20〜80°(特
に、45〜65°),θ1max<θ2m ax,θ1max=55〜
88°(特に、65〜87°),θ2max=60〜90°
(特に、70〜88°)であるよう磁性膜の成膜時にお
ける付着粒子の入射角を制御してなるのが好ましい。
【0008】又、上記製造方法において、θ1min=θ
2min,θ1min=20〜80°(特に、45〜65°),
θ2min=20〜80°(特に、45〜65°),α1
α2 ,α1 =9〜56°(特に、16〜47°),α2
=7〜54°(特に、14〜45°)であるよう磁性膜
の成膜時における付着粒子の入射角を制御してなるのが
好ましい。又は、θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
°(特に、45〜65°),θ2min=20〜80°(特
に、45〜65°),α1 <α2 ,α1 =7〜54°
(特に、14〜45°),α2 =9〜56°(特に、1
6〜47°)であるよう磁性膜の成膜時における付着粒
子の入射角を制御してなるのが好ましい。
【0009】又、上記製造方法において、第1の磁性膜
の厚さa1 と第2の磁性膜の厚さa 2 とが下記の式
(4)又は(5)を満たすよう磁性膜が成膜されるのが
好ましい。 式(4) a1 >a21 =400〜4500Å(特に、450〜2500
Å) a2 =350〜2000Å(特に、350〜1200
Å) 式(5) a1 <a21 =350〜2000Å(特に、350〜1200
Å) a2 =400〜4500Å(特に、450〜2500
Å) 尚、第1の磁性膜や第2の磁性膜の成膜手段としては、
斜め蒸着手段を好ましいものとして挙げることが出来
る。
【0010】そして、上記条件を満たすようにして磁性
膜の成膜が行われると、磁性膜(第1の磁性膜+第2の
磁性膜)全体における応力集中が緩和されており、カッ
ピングが改善され、磁気ヘッドの当たりが良くなり、記
録再生特性が向上していた。例えば、モジュレーション
が改善された。又、出力も向上した。更には、ヘッドタ
ッチが向上したことから、磁気記録媒体の耐久性も向上
した。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体の製造方法
は、支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上に第
2の磁性膜が少なくとも設けられてなる磁気記録媒体の
製造方法であって、下記の式(1)及び(2)を満たす
よう前記磁性膜の成膜時における付着粒子の入射角を制
御するものである。又、支持体をドラムに沿って走行さ
せ、前記支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上
に第2の磁性膜を少なくとも成膜する磁気記録媒体の製
造方法であって、下記の式(1)及び(3)を満たすよ
う前記磁性膜の成膜時における付着粒子の入射角を制御
するものである。特に、支持体をドラムに沿って走行さ
せ、前記支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上
に第2の磁性膜を少なくとも成膜する磁気記録媒体の製
造方法であって、下記の式(1),(2)及び(3)を
満たすよう前記磁性膜の成膜時における付着粒子の入射
角を制御するものである。
【0012】式(1) θ1min=θ2min 但し、θ1minは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
の最小入射角 θ2minは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最小
入射角 式(2) θ1max≠θ2max 但し、θ1maxは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
の最大入射角 θ2maxは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最大
入射角 式(3) α1 ≠α2 但し、α1 は第1の磁性膜の成膜範囲のドラム角度 α2 は第2の磁性膜の成膜範囲のドラム角度 尚、θ1min=θ2min,θ1min=20〜80°(特に、4
5〜65°),θ2min=20〜80°(特に、45〜6
5°),θ1max>θ2max,θ1max=60〜90°(特
に、70〜88°),θ2max=55〜88°(特に、6
5〜87°)であるよう磁性膜の成膜時における付着粒
子の入射角を制御する。又は、θ1min=θ 2min,θ1min
=20〜80°(特に、45〜65°),θ2min=20
〜80°(特に、45〜65°),θ1max<θ2max,θ
1max=55〜88°(特に、65〜87°),θ2max
60〜90°(特に、70〜88°)であるよう磁性膜
の成膜時における付着粒子の入射角を制御する。
【0013】又、θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
°(特に、45〜65°),θ2min=20〜80°(特
に、45〜65°),α1 >α2 ,α1 =9〜56°
(特に、16〜47°),α2 =7〜54°(特に、1
4〜45°)であるよう磁性膜の成膜時における付着粒
子の入射角を制御する。又は、θ1min=θ2min,θ1min
=20〜80°(特に、45〜65°),θ2min=20
〜80°(特に、45〜65°),α1 <α2 ,α1
7〜54°(特に、14〜45°),α2 =9〜56°
(特に、16〜47°)であるよう磁性膜の成膜時にお
ける付着粒子の入射角を制御する。
【0014】又、第1の磁性膜の厚さa1 と第2の磁性
膜の厚さa2 とが下記の式(4)又は(5)を満たすよ
う磁性膜を成膜する。 式(4) a1 >a21 =400〜4500Å(特に、450〜2500
Å) a2 =350〜2000Å(特に、350〜1200
Å) 式(5) a1 <a21 =350〜2000Å(特に、350〜1200
Å) a2 =400〜4500Å(特に、450〜2500
Å) 以下、更に詳しく説明する。
【0015】図1は本発明になる磁気記録媒体製造装置
(斜め蒸着装置)の概略図、図2は得られた磁気記録媒
体の概略断面図である。各図中、1は支持体、11aは
支持体1の供給側ロール、11bは支持体1の巻取側ロ
ール、12はガイドロール、13a,13bは冷却キャ
ンロール、14a,14bはルツボ、15a,15bは
ルツボ14a,14b内に充填された金属磁性膜を構成
する金属、16a,16bは電子銃、17a,17bは
遮蔽板、18a,18bは酸素ガス供給ノズル、19
a,19bは真空槽である。そして、斜め蒸着装置の構
成は、従来から知られている斜め蒸着装置を二つ連結し
た構成のものであるから、詳細な説明は省略する。
【0016】尚、第1の磁性膜を形成した後、第1の真
空槽から取り出し、第2の真空槽へセットし、第2の磁
性膜を形成しても良い。支持体1としては、磁性を有す
るものでも、非磁性のものでも良い。代表的なものとし
て、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチ
レンビスフェノキシカルボキシレート等のポリエステル
類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
類、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセ
テートプロピオネート等のセルロース誘導体、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリア
ミド、ポリカーボネート等の非磁性のプラスチック材料
が挙げられる。勿論、これらに限定されるものではな
い。又、各種の処理が行われることが有る。例えば、コ
ロナ放電、イオンボンバード処理、その他適宜な手段に
よる表面処理がなされる。又、接着性向上の為のポリエ
ステルやポリウレタンあるいはオリゴマー等が塗布され
ても良い。
【0017】支持体1は供給側ロール11aから繰り出
され、そして冷却キャンロール13aに添接され、ガイ
ドロール12を経て第1の真空槽19aから第2の真空
槽19bに導かれる。第2の真空槽19bに導かれた支
持体1は冷却キャンロール13bに添接され、そして巻
取側ロール11bに巻き取られる。真空槽19aは真空
度が10-3〜10-7Torrに排気されており、ルツボ
14a内に充填された磁性金属材料に対して電子銃16
aからの電子ビームが照射され、磁性金属が蒸発させら
れる。蒸発した金属粒子は、0.5〜100m/分の走
行速度で冷却キャンロール13aに沿って走行する支持
体1の表面に斜め蒸着し、第1の金属磁性膜2aが成膜
される。尚、この成膜時に、酸素ガス供給ノズル18a
から酸素ガスが10〜1000sccmの割合で支持体
1の走行方向とは逆方向で吹き付けられている。ここ
で、第1の金属磁性膜2aの成膜時における金属粒子が
支持体1上に蒸着した時の最小入射角θ1minは上記条件
を満たすよう設定されている。又、最大入射角θ1max
上記条件を満たすよう設定されている。更に、第1の金
属磁性膜2aの成膜範囲のドラム角度α1 も上記条件を
満たすよう設定されている。これら、θ1min,θ1max
α1 は遮蔽板17aの位置を選定することによって制御
できる。又、第1の金属磁性膜2aの厚さa1 が上記条
件を満たすよう設定されている。この厚さa1 は、支持
体1の走行速度、電子銃16aの出力やドラム角度α1
を選定することによって制御できる。
【0018】第1の金属磁性膜2aが成膜された後、支
持体1は真空度が10-3〜10-7Torrに排気されて
いる真空槽19bに導かれる。そして、ルツボ14b内
に充填された磁性金属材料に対して電子銃16bからの
電子ビームが照射され、磁性金属が蒸発させられる。蒸
発した金属粒子は冷却キャンロール13bに沿って走行
する支持体1上の第1の金属磁性膜2aの表面に斜め蒸
着し、第2の金属磁性膜2bが成膜される。尚、この成
膜時に、酸素ガス供給ノズル18bから酸素ガスが10
〜3000sccmの割合で支持体1に向け垂直に吹き
付けられている。ここで、第2の金属磁性膜2bの成膜
時における金属粒子が第1の金属磁性膜2a上に蒸着し
た時の最小入射角θ2minは上記条件を満たすよう設定さ
れている。又、最大入射角θ2maxは上記条件を満たすよ
う設定されている。更に、第2の金属磁性膜2bの成膜
範囲のドラム角度α2 も上記条件を満たすよう設定され
ている。これら、θ2min,θ2max,α2 は遮蔽板17b
の位置を選定することによって制御できる。又、第2の
金属磁性膜2bの厚さa2 が上記条件を満たすよう設定
されている。この厚さa2 は、支持体1の走行速度、電
子銃16bの出力やドラム角度α2 を選定することによ
って制御できる。
【0019】第1の金属磁性膜2aや第2の金属磁性膜
2bを構成する材料としては、例えばFe,Co,Ni
等の金属の他に、Co−Ni合金、Co−Pt合金、C
o−Ni−Pt合金、Fe−Co合金、Fe−Ni合
金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co−B合金、Co
−Ni−Fe−B合金、Co−Cr合金等が用いられ
る。尚、金属磁性膜としては、前記材料の窒化膜(例え
ば、Fe−N,Fe−N−O)や炭化膜(例えば、Fe
−C−O)等も挙げられる。第1の金属磁性膜2aを構
成する材料と第2の金属磁性膜2bを構成する材料と
は、同一であっても、異なっていても良い。
【0020】斜め蒸着法で設けた最上層の磁性膜の上に
は保護膜3が設けられる。この保護膜3を構成する材料
として、例えばAl,Si,Ti,Cr,Zr,Nb,
Mo,Ta,W等の金属の酸化物、窒化物、炭化物ある
いはダイヤモンドライクカーボンやボロンナイトライド
等が用いられる。成膜方法としてCVD(ケミカルベー
パーデポジション)法やPVD(フィジカルベーパーデ
ポジション)法が用いられる。保護膜の厚さは10〜5
00Å、特に30〜200Å程度である。
【0021】保護膜3の上には潤滑剤の膜4が設けられ
る。例えば、フッ素系潤滑剤の膜が浸漬あるいは超音波
噴霧などの手段により5〜70Å程度の厚さ設けられ
る。潤滑剤としては、例えば-(C(R)F-CF2-O)p - (但
し、RはF,CF3 ,CH3 などの基)、特にHOOC-CF2
(O-C2F4)p (OCF2) q -OCF2-COOH ,F-(CF2CF2CF2O)n -C
F2CF2COOH と言ったようなカルボキシル基変性パーフロ
オロポリエーテル、HOCH2-CF2(O-C2F4) p (OCF2) q -OC
F2-CH2OH,HO-(C2H4-O) m -CH2-(O-C2F4) p (OCF2) q -O
CH2-(OCH2CH2)n -OH ,F-(CF2CF2CF2O)n -CF2CF2CH2OH
と言ったようなアルコール変性パーフロオロポリエーテ
ル、又、分子の一方に、又は、一部にアルキル基などの
飽和炭化水素基、あるいは不飽和炭化水素基、若しくは
芳香族炭化水素基、その他の官能基が付いたもの等が挙
げられる。具体的には、モンテカチーニ社のFOMBL
IN Z DIACやFOMBLIN Z DOL、ダ
イキン工業社のデムナムSA等がある。
【0022】支持体1の他面側にはバックコート膜5が
設けられる。バックコート膜を塗布により構成する場合
は、粒径10〜100nmのカーボンブラックを塩ビ
系、ウレタン系等のバインダ樹脂中に分散させ、グラビ
ア方式、リバース方式あるいはダイ塗工方式等で乾燥後
の厚さが0.4〜1μmとなるよう塗布する。バックコ
ート膜を蒸着などのPVD法で構成する場合は、Al−
Cu合金などの金属材料を蒸発源に置き、蒸発金属粒子
を0.05〜1μmの厚さ堆積させる。そして、このよ
うなバックコート膜の上には、走行性や耐久性を向上さ
せる為に、トップコート層を設けても良い。
【0023】
【実施例1】図1に示す装置を用いて図2に示すHi8
VTR用磁気テープを作成した。支持体1は6.3μm
厚のPETフィルムである。支持体1の走行速度は20
m/分である。成膜時におけるノズル18a,18bか
らの酸素ガス供給量は各々530sccmである。
【0024】金属磁性膜2a,2bの構成材料はCoで
ある。金属磁性膜2a,2bの成膜条件は次の通りであ
る。 θ1min=60°,θ1max=86°,α1 =26°,a1
=1100Å θ2min=60°,θ2max=80°,α2 =18°,a2
=800Å 保護膜3は90Å厚のダイヤモンドライクカーボン膜で
ある。
【0025】潤滑剤の膜4は20Å厚であり、潤滑剤は
アウジモント社製のFOMBLINAM2001であ
る。又、支持体1の裏面には0.5μm厚のバックコー
ト膜5が設けられている。
【0026】
【実施例2】実施例1において、θ1min=55°,θ
1max=80°,α1 =22°,a1 =1100Å,θ
2min=55°,θ2max=75°,α2 =19°,a2
800Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8V
TR用磁気テープを得た。
【0027】
【実施例3】実施例1において、θ1min=48°,θ
1max=78°,α1 =23°,a1 =750Å,θ2min
=48°,θ2max=88°,α2 =29°,a2 =12
00Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8VT
R用磁気テープを得た。
【0028】
【実施例4】実施例1において、θ1min=60°,θ
1max=80°,α1 =18°,a1 =800Å,θ2min
=60°,θ2max=86°,α2 =26°,a2 =11
00Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8VT
R用磁気テープを得た。
【0029】
【実施例5】実施例1において、θ1min=48°,θ
1max=88°,α1 =29°,a1 =1200Å,θ
2min=48°,θ2max=78°,α2 =23°,a2
750Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8V
TR用磁気テープを得た。
【0030】
【実施例6】実施例1において、θ1min=70°,θ
1max=90°,α1 =16°,a1 =450Å,θ2min
=70°,θ2max=88°,α2 =20°,a2 =14
20Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8VT
R用磁気テープを得た。
【0031】
【実施例7】実施例1において、θ1min=65°,θ
1max=80°,α1 =15°,a1 =460Å,θ2min
=65°,θ2max=87°,α2 =21°,a2 =17
00Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8VT
R用磁気テープを得た。
【0032】
【実施例8】実施例1において、θ1min=38°,θ
1max=70°,α1 =18°,a1 =830Å,θ2min
=38°,θ2max=85°,α2 =29°,a2 =15
30Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8VT
R用磁気テープを得た。
【0033】
【比較例1】実施例1において、θ1min=60°,θ
1max=85°,α1 =21°,a1 =900Å,θ2min
=60°,θ2max=85°,α2 =21°,a2 =90
0Åにした以外は実施例1に準じて行い、Hi8VTR
用磁気テープを得た。
【0034】
【特性】上記各例で得た8mmVTR用磁気テープにつ
いて、アドバンテスト社のTR4171型スペクトルア
ナライザを用い、RBW(Resolution Band Width) =1
0kHz,VBW(Video Band Width)=30kHz,周
波数スパン=0MHz,スイープタイム=40ms,平
均回数=16回の条件で記録再生信号7MHzの出力波
形のエンベロープの測定を行い、モジュレーションを求
め、これによりヘッドタッチを調べたので、その結果を
表−1に示す。
【0035】又、スチル耐久性(市販のHi8VTRを
改造し、60分間のスチル再生後の出力低下)、及び出
力についても調べたので、その結果を併せて表−1に示
す。 表−1 モジュレーション スチル耐久性 出力(dB) (%) (dB) 1MHz 7MHz 15MHz 実施例1 1.7 0.2 +1.9 +1.3 +0.9 実施例2 1.8 0.4 +1.5 +0.9 +0.8 実施例3 1.6 0.2 +0.8 +1.2 +1.8 実施例4 1.7 0.3 +1.0 +1.0 +1.7 実施例5 1.5 0.1 +1.3 +0.8 +0.7 実施例6 1.3 0.4 +0.4 +0.9 +1.4 実施例7 1.3 0.3 +0.1 +1.2 +1.6 実施例8 1.4 0.3 +0.5 +1.3 +1.2 比較例1 4.8 1.8 0 0 0 *出力は比較例1を基準(0dB) この結果から、本発明になるものは、モジュレーション
が小さく、ヘッドタッチが良く、そしてスチル耐久性に
優れていることが判る。
【0036】
【発明の効果】カッピングが少なく、従ってヘッドタッ
チが良いものであり、記録再生特性に優れ、かつ、耐久
性にも優れた磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体製造装置の概略図
【図2】本発明の磁気記録媒体の概略断面図
【符号の説明】
1 支持体 2a 第1の金属磁性膜 2b 第2の金属磁性膜 θ1min,θ2min 最小入射角 θ1max,θ2max 最大入射角 α1 ,α2 磁性膜の成膜範囲のドラム角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 修 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 宮村 猛史 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁
    性膜上に第2の磁性膜が少なくとも設けられてなる磁気
    記録媒体の製造方法であって、 下記の式(1)及び(2)を満たすよう前記磁性膜の成
    膜時における付着粒子の入射角を制御してなることを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。 式(1) θ1min=θ2min 但し、θ1minは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
    の最小入射角 θ2minは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最小
    入射角 式(2) θ1max≠θ2max 但し、θ1maxは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
    の最大入射角 θ2maxは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最大
    入射角
  2. 【請求項2】 支持体をドラムに沿って走行させ、前記
    支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上に第2の
    磁性膜を少なくとも成膜する磁気記録媒体の製造方法で
    あって、 下記の式(1)及び(3)を満たすよう前記磁性膜の成
    膜時における付着粒子の入射角を制御してなることを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。 式(1) θ1min=θ2min 但し、θ1minは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
    の最小入射角 θ2minは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最小
    入射角 式(3) α1 ≠α2 但し、α1 は第1の磁性膜の成膜範囲のドラム角度 α2 は第2の磁性膜の成膜範囲のドラム角度
  3. 【請求項3】 支持体をドラムに沿って走行させ、前記
    支持体上に第1の磁性膜、この第1の磁性膜上に第2の
    磁性膜を少なくとも成膜する磁気記録媒体の製造方法で
    あって、 下記の式(1),(2)及び(3)を満たすよう前記磁
    性膜の成膜時における付着粒子の入射角を制御してなる
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 式(1) θ1min=θ2min 但し、θ1minは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
    の最小入射角 θ2minは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最小
    入射角 式(2) θ1max≠θ2max 但し、θ1maxは第1の磁性膜の成膜時における付着粒子
    の最大入射角 θ2maxは第2の磁性膜の成膜時における付着粒子の最大
    入射角 式(3) α1 ≠α2 但し、α1 は第1の磁性膜の成膜範囲のドラム角度 α2 は第2の磁性膜の成膜範囲のドラム角度
  4. 【請求項4】 θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
    °,θ2min=20〜80°,θ1max>θ2max,θ1max
    60〜90°,θ2max=55〜88°であるよう磁性膜
    の成膜時における付着粒子の入射角を制御してなること
    を特徴とする請求項1または請求項3の磁気記録媒体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
    °,θ2min=20〜80°,θ1max<θ2max,θ1max
    55〜88°,θ2max=60〜90°であるよう磁性膜
    の成膜時における付着粒子の入射角を制御してなること
    を特徴とする請求項1または請求項3の磁気記録媒体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
    °,θ2min=20〜80°,α1 >α2 ,α1 =9〜5
    6°,α2 =7〜54°であるよう磁性膜の成膜時にお
    ける付着粒子の入射角を制御してなることを特徴とする
    請求項2または請求項3の磁気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 θ1min=θ2min,θ1min=20〜80
    °,θ2min=20〜80°,α1 <α2 ,α1 =7〜5
    4°,α2 =9〜56°であるよう磁性膜の成膜時にお
    ける付着粒子の入射角を制御してなることを特徴とする
    請求項2または請求項3の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の磁性膜の厚さa1 と第2の磁性膜
    の厚さa2 とが下記の式(4)を満たすよう磁性膜が成
    膜されることを特徴とする請求項1〜請求項7いずれか
    の磁気記録媒体の製造方法。 式(4) a1 >a21 =400〜4500Å a2 =350〜2000Å
  9. 【請求項9】 第1の磁性膜の厚さa1 と第2の磁性膜
    の厚さa2 とが下記の式(5)を満たすよう磁性膜が成
    膜されることを特徴とする請求項1〜請求項7いずれか
    の磁気記録媒体の製造方法。 式(5) a1 <a21 =350〜2000Å a2 =400〜4500Å
  10. 【請求項10】 第1の磁性膜および第2の磁性膜は斜
    め蒸着手段により成膜されることを特徴とする請求項1
    〜請求項9いずれかの磁気記録媒体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009041239A1 (ja) * 2007-09-26 2011-01-20 国立大学法人北海道大学 ニッケル薄膜およびその形成方法ならびに強磁性ナノ接合素子およびその製造方法ならびに金属細線およびその形成方法
US8241699B2 (en) 2007-03-09 2012-08-14 Panasonic Corporation Deposition apparatus and method for manufacturing film by using deposition apparatus

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