JPH10105945A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10105945A
JPH10105945A JP25300696A JP25300696A JPH10105945A JP H10105945 A JPH10105945 A JP H10105945A JP 25300696 A JP25300696 A JP 25300696A JP 25300696 A JP25300696 A JP 25300696A JP H10105945 A JPH10105945 A JP H10105945A
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JP
Japan
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magnetic
thin film
recording medium
magnetic layer
layer
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JP25300696A
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English (en)
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Noriyuki Kitaori
典之 北折
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Akira Shiga
章 志賀
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録周波数が20MHzを超えるような高周
波を含む磁気記録に用いられる金属薄膜型の磁気記録媒
体の出力特性及びノイズ特性を向上する。 【解決手段】 周波数20MHz以上の記録信号を含む
記録信号を用いる磁気記録システムで用いられ、支持体
上に形成された金属薄膜型の磁性層を有する磁気記録媒
体において、支持体の磁性層が形成面と反対の面に、真
空中で成膜された磁性層よりも厚い薄膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強磁性金属薄膜型
の磁気記録媒体に関し、特に記録周波数が20MHzを
超えるような高周波記録においても高い出力と優れたノ
イズ特性が得られる磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録は高密度記録化の方向に
あり、高周波数特性の優れた磁気記録媒体が要望されて
いる。従来は磁性粉を適当なバインダーに分散させて支
持体上に塗布したいわゆる塗布型の磁気記録媒体が主流
であり、高密度記録に対する要求を満たすために種々の
改善がなされているが、ほぼ限界に近づいている。
【0003】塗布型の磁気記録媒体を超える性能を期待
できる磁気記録媒体として、支持体に蒸着等により磁性
金属を付着させた磁性層を有するいわゆる金属薄膜型の
磁気記録媒体が開発されている。金属薄膜型の磁気記録
媒体は、磁性層にバインダーを含まないことから磁性材
料の密度を高められるため、高密度記録に有望であると
されている。金属薄膜型の磁性層としては、Co、Co
−Ni、Co−Ni−P、Co−O、Co−Ni−O、
Co−Cr、Co−Ni−Cr等が検討されている。金
属薄膜型の磁気記録媒体を実用化する際の製造法として
は、真空蒸着法が最も適しており、この方法でCo−N
i−Oからなる磁性層を形成したHi8方式VTR用テ
ープやCo−Oからなる磁性層を形成したDVC(デジ
タルビデオカセット)用テープが既に実用化されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今後はより一層の高密
度記録が要求されると考えられ、その方策の一つとし
て、例えば記録周波数が20MHzを超えるような高周
波信号を用いて短波長記録を行うことが考えられる。し
かしながら、現在汎用されている記録信号の周波数は4
〜10MHzであり、20MHzを超える高周波信号を
用いた場合に、良好な出力特性とノイズ特性を示す金属
薄膜型の磁気記録媒体については殆ど検討が進められて
いないのが現状である。
【0005】本発明の目的は、磁気記録に使用される記
録信号が周波数が20MHz以上の高周波を含むような
システムにおいて、良好な出力特性とノイズ特性を示す
金属薄膜型の磁気記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、金属薄膜型の磁気記録媒体の磁性層として、
特定範囲の厚さで且つ特定範囲の保磁力を有する金属薄
膜型の磁性層を成形し、且つその反対面に真空中で成膜
された薄膜を形成することにより、磁気記録に使用され
る周波数が20MHz以上の高周波を含むようなシステ
ムにおいても良好な出力特性とノイズ特性が得られるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、支持体と、該支持体上に
形成された金属薄膜型の磁性層を有する磁気記録媒体に
おいて、前記支持体の前記磁性層が形成されている面と
反対の面に、真空中で成膜された磁性層よりも厚い薄膜
を有することを特徴とする磁気記録媒体を提供するもの
である。
【0008】本発明の磁気記録媒体は、支持体の磁性層
形勢面と反対の面に、真空中で成膜され、磁性層よりも
厚い厚さの薄膜を有する。この薄膜は、金属、半金属又
はセラミックスからなる薄膜であることが望ましく、そ
の材料は問わないが、磁性層として或いはバックコート
層として機能するものが好適である。かかる薄膜が形成
されることにより、ヘッドと媒体の当たりが適正とな
り、良好なヘッドタッチが得られ、走行性が良くなる。
【0009】本発明の磁気記録媒体は、磁気記録に使用
される記録信号の周波数が20MHz以上の高周波を含
むような磁気記録システム(以下、高周波システムとい
う場合もある)において用いた場合でも出力特性とノイ
ズ特性が良好である。
【0010】また、本発明の磁気記録媒体の磁性層は、
厚さが900〜1300Å、好ましくは1000〜13
00Å、更に好ましくは1200〜1300Åである。
また本発明の磁気記録媒体の磁性層は、保磁力が100
0〜1350(Oe)、好ましくは1100〜1350
(Oe)、更に好ましくは1200〜1350(Oe)
である。磁性層の厚さと保磁力が前記の範囲を外れると
高周波記録システムにおいて良好な出力特性とノイズ特
性が得られない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体は、好まし
くは上記のような厚さと保磁力を有する金属薄膜型の磁
性層を有する。磁性層となる金属薄膜は、通常の蒸着や
スパッタ等の方法により形成される。金属薄膜型の磁性
層を形成する磁性材料としては、通常の金属薄膜型の磁
気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料が挙げら
れ、例えばCo,Ni,Fe等の強磁性金属、また、F
e−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co−N
i、Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Y、
Co−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−Sm、C
o−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−Sb、Mn
−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−
Co−Cr、Ni−Co−Cr等の強磁性合金が挙げら
れる。また、これら金属もしくは金属合金の窒化物、炭
化物、酸化物も好ましい。
【0012】高密度記録のためには磁気記録媒体の磁性
層は、斜め蒸着により基材上に形成することが好まし
い。斜め蒸着の方法は特に限定されず、従来公知の方法
に準ずる。蒸着の際の真空度は10-4〜10-7Torr
程度である。蒸着による磁性層は単層構造でも多層構造
の何れでも良く、特に、酸化性ガスを導入して磁性層表
面に酸化物を形成することにより、耐久性の向上を図る
ことができる。
【0013】更に、支持体上にバックコート層を形成す
ることができる。バックコート層は蒸着法、直流スパッ
タ法、交流スパッタ法、高周波スパッタ法、直流マグネ
トロンスパッタ法、高周波マグネトロンスパッタ法、イ
オンビームスパッタ法などのメッキ手段により、真空中
で金属又は半金属を支持体に付着させて形成された金属
薄膜型のバックコート層が好ましい。バックコート層と
して付着する金属としては、いろいろ考えられるが、A
l,Cu,Zn,Sn,Ni,Ag,Coなど及びこれ
らの合金が用いられ、Al,CoやCu−Al合金が好
適である。更に蒸着時に酸化反応、炭化反応等をさせた
酸化膜、炭化膜などのようにセラミックス化したものも
好適である。また、バックコート層を形成する半金属と
しては、Si,Ge,As,Sc,Sbなどが用いら
れ、Siが好適である。また、更に添加物をドープし、
導電率を向上させることは好ましい。金属薄膜型のバッ
クコート層の厚さは、0.05〜1.0μm程度であ
る。なお、金属薄膜型のバックコート層を形成する際
は、本発明の磁性層の厚さよりも厚く形成する必要があ
る。
【0014】また、本発明の磁気記録媒体においては、
磁性層上に厚さが10〜500Åの保護膜が設けられる
のが好ましい。保護層を構成する材料として、Al等の
金属の酸化物、窒化物、あるいは炭化物などの他、Si
C等、及びそれを含む化合物などが考えられる。また、
特に、炭素膜、中でもダイヤモンドライクカーボンは好
ましいものである。ダイヤモンドライクカーボンよりな
る保護層はフィジカルベーパーデポジション(PVD)
法又はケミカルベーパーデポジション(CVD)法によ
り形成される。特に、ECRプラズマCVD装置により
形成される。即ち、真空槽内に配設された支持体上の磁
性層に対してECRプラズマCVD装置を作動させ、磁
性層に炭化水素系ガスのプラズマを吹き付ける。これに
より、磁性層表面に保護層(ダイヤモンドライクカーボ
ン層)が形成される。
【0015】更に、本発明の磁気記録媒体においては、
磁性層又は保護層上に適当な潤滑剤からなる潤滑剤層を
形成することが好ましい。潤滑剤としては、特にパーフ
ルオロポリエーテル等のフッ素系の潤滑剤の塗料が好ま
しく、潤滑剤層の厚さは5〜100Å程度である。潤滑
剤としては、例えば-[C(R)F-CF2-O]p-(但し、R はF,CF
3, CH3などの基)、特にHOOC-CF2(OC2F4)p(OCF2)q-OCF2
COOH,F-(CF2CF2CF2O)n-CF2CF2COOH 等のカルボキシル
基変性パーフルオロポリエーテル、HOCH2-CF2(OC2F4)
p(OCF2)q-OCF2-CH2OH, HO-(C2H4O)m-CH2-(OC2F4)p(OC
F2)q-OCH2-(OCH2CH2)n-OH, F-(CF2CF2CF2O)n-CF2CF2CH2
OH等のアルコール変性パーフルオロポリエーテルが挙げ
られる。分子量は500〜50000のものが好まし
い。具体的には、モンテカチーニ社の商品名「FOMB
LIN Z DIAC」や「FOMBLIN Z DO
L」、ダイキン工業社の商品名「デムナムSA」等があ
る。
【0016】なお、本発明においては、バックコート層
上にも上記のような保護層、潤滑剤層の何れか一つ以
上、望ましくは保護層と該保護層上に潤滑剤層を形成す
ることが走行性の面から好ましい。
【0017】次に、図1により、本発明の磁気記録媒体
の製造方法を説明する。図1は、本発明になる磁気記録
媒体の製造方法が実施される装置(斜め蒸着装置)の概
略図である。同図中、1は支持体である。この支持体1
は、供給側ロール2aから巻取側ロール2bに、矢印で
示す如く、図中右から左に走行する。この走行途中にお
いて、支持体1は冷却キャンロール3に添接されてい
る。支持体1は、磁性あるいは非磁性いずれのものでも
良い。尚、支持体1の表面には、磁性膜との密着性を向
上させる為のアンダーコート層を適宜設けることができ
る。
【0018】4は、蒸着が行われる前段階の位置におい
て、支持体1の表面をイオンボンバード処理する為のイ
オンボンバード室である。このイオンボンバード処理に
より、支持体1に後述する蒸発粒子が蒸着した時、当該
支持体と蒸発粒子間の結着強度が向上する。
【0019】5は、冷却キャンロール3の下方位置に設
けられた遮蔽板である。尚、遮蔽板5は、支持体1に対
して蒸着が行われた後段階の位置に対応する部分に設け
られたものである。又、遮蔽板5は、後述するルツボか
らの蒸発粒子が支持体1に蒸着する時の最小入射角θが
50°〜70°、特に50°〜65°となるよう設定さ
れている。ここで、当該斜め蒸着における蒸着領域内に
入射角40〜60°が含まれるように、蒸着を条件を設
定することが、生産性の面から好ましい。このように入
射角40〜60°の蒸着成分を支持体上に付着させる方
法としては、例えば、遮蔽板の位置を調節する、電子ビ
ームを走査させながらルツボ内の金属に照射する等の方
法が挙げられる。
【0020】また、図1においては、後述する電子銃か
らの電子ビームが後述の磁性金属材料に照射されたこと
による輝点Xと、この輝点Xの真上の支持体1との間に
は、遮蔽板5がないよう設定されている。すなわち、輝
点Xとその真上の支持体1との間には一切の遮蔽物がな
く、輝点Xの真上位置にある支持体1から真下を除いた
場合、輝点Xを認めることが出来るようになっている。
【0021】6は、遮蔽板5と冷却キャンロール3との
間の位置に配設された酸素ガス供給ノズルである。従っ
て、ノズル6より供給される酸素の供給方向は、図1
中、左から右であり、支持体1の走行方向は、図1中、
右から左であり、従って酸素ガスの供給方向と支持体1
の走行方向とは逆方向である。7は冷却キャンロール3
の下方位置に設けられたMgO製のルツボである。この
ルツボ7には磁性金属材料8が充填されている。9はル
ツボ7の左上の位置に設置された電子銃であり、電子銃
9からの電子ビームはルツボ7内の磁性金属材料8目掛
けて照射される。従って、矢印で示す電子ビームの照射
方向と支持体1の走行方向とは逆方向である。更に、電
子銃9の上には遮蔽板5が有り、電子銃9からの電子ビ
ームの上には遮蔽板5が有るから、電子ビームからの散
乱電子は支持体1にチャージし難いものとなっている。
また、図中10は真空槽である。
【0022】上記装置において、先ず、真空槽10内を
10-4〜10-6Torrの真空度に排気する。そして、
電子銃9からの電子ビームを磁性金属材料8に照射し、
蒸発させる。これにより、磁性金属粒子が、0.01〜
0.4kg(支持体の幅1cm当たり)のテンションが
作用しながら走行する支持体1上に斜め蒸着する。この
斜め蒸着に際して、ノズル6から酸素ガスが10〜50
00SCCM供給され、磁性膜の表面酸化が行われる。
そして、900〜1300Åの厚さで保磁力が1000
〜1300(Oe)の本発明の金属薄膜型の磁性層が設
けられる。なお、磁性層を多層とすることもできる。そ
の場合は全磁性層のトータル厚が900〜1300Åの
範囲にある必要があり、保磁力も磁性層全体の保磁力が
1000〜1300(Oe)の範囲にある必要がある。
その際、支持体の磁性層反対面に真空中で形成される薄
膜の厚さも全磁性層のトータル厚よりも厚くする必要が
ある。また、バックコート層として金属薄膜型のバック
コート層を形成する場合も図1のような蒸着装置により
形成することができる。この場合、蒸着金属として適当
な金属もしくは半金属或いはこれらの合金並びにセラミ
ックス化したものを用いる。
【0023】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】実施例1 (1)磁気テープの製造 図1の装置を用いて厚さ6.3μmのPETフィルム上
にCoを厚さ1200Åとなるように蒸着してCo磁性
層〔Hc=1300(Oe)、Bs=6200(G)、
Br/Bs=0.94〕を形成した。この時の蒸着条件
は、電子銃パワー12kW、フィルムの走行速度1.5
m/分、酸素ガス流量30SCCM、真空度数2×10
-5Torr、最小入射角θは55°であった。また、図
1の装置の蒸着源としてAlを用い酸素ガスを導入(4
0SCCM)しながら蒸着を行い、フィルムの磁性層と
反対の面に厚さ1450ÅのAl金属中にAl23を含
む薄膜からなるバックコート層を形成した。次いで、C
o磁性層上にECRプラズマCVD法により厚さ100
Åのダイヤモンドライクカーボン薄膜からなる保護層を
形成した。更に、この保護層上にフッ素系潤滑剤〔AM
2001:ダイキン工業製〕を厚さが10Åとなるよう
に付着して潤滑剤層を形成した。上記により得られた、
磁性層、ダイヤモンドライクカーボン保護層、フッ素系
潤滑層及びバックコート層が形成されたフィルムを1/
4インチ(6.35mm)巾に裁断し、カセットケース
にローディングしビデオテープを得た。
【0025】(2)性能評価 上記で得られた8mmビデオテープについて、出力特性
とノイズ特性を以下の方法で評価した。その結果を表1
に示す。 出力 DVC−VTRを改造したデッキを用いて、1〜30M
Hzにおける出力を測定した。なお、出力は後述の比較
例1を基準(0dB)とする相対評価とした。 ノイズ ノイズはノイズレベルとして5MHzの信号を記録した
場合、4MHzのところのノイズレベルを測定し、ノイ
ズとした。同様に10MHzの信号を記録した場合は9
MHz、20MHzの信号を記録した場合は19MH
z、30MHzの信号を記録した場合は29MHzにお
けるノイズレベルを測定した。なお、各ノイズは後述の
比較例1を基準(0dB)とする相対評価とした。
【0026】実施例2 実施例1において、磁性層を形成する前にPETフィル
ム上に蒸着により厚さ800ÅのAl23層を形成し、
その上に厚さ950ÅのCo磁性層〔Hc=1090
(Oe)、Bs=7200(G)、Br/Bs=0.9
6〕を蒸着により形成した。磁性層形成時の最小入射角
は60°であった。また、実施例1におけるAl23
ックコート層の厚さを2400Åとした。それ以外は実
施例1と同様にしてビデオテープを作製し、実施例1と
同様の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0027】実施例3 実施例1において、磁性層を形成する前にPETフィル
ム上に蒸着により厚さ500ÅのCo磁性層を形成し、
その上に厚さ800ÅのCo磁性層〔磁性層全体のHc
=1350(Oe)、磁性層全体のBs=6300
(G)、Br/Bs=0.92〕を蒸着により形成し
た。磁性層形成時の最小入射角は何れも50°であっ
た。また、この二層の磁性層が形成されている面と反対
のPETフィルム面に厚さ1500ÅのCo層を蒸着に
より形成した。ただし、このCo層のコラムは垂直方向
に成長させた。それ以外は実施例1と同様にしてビデオ
テープを作製し、実施例1と同様の評価を行なった。そ
の結果を表1に示す。
【0028】実施例4 実施例1において、電子銃9からの電子ビームをルツボ
の幅方向に走査させながら照射し、入射角40〜60°
にわたる金属粒子がPETフィルムに付着するように調
整して蒸着を行い、Co磁性層〔Hc=1180(O
e)、Bs=6800(G)、Br/Bs=0.95〕
を形成した。それ以外は実施例1と同様にしてビデオテ
ープを作製し、実施例1と同様の評価を行なった。その
結果を表1に示す。
【0029】比較例1 実施例1においてCo磁性層〔Hc=1500(O
e)、Bs=5300(G)、Br/Bs=0.89〕
の厚さを1800Åとし、バックコート層としてカーボ
ンブラックとバインダーを主成分とする厚さ0.5μm
(乾燥厚)の塗布型のバックコート層を形成した。それ
以外は実施例1と同様にしてビデオテープを作製し、実
施例1と同様に出力特性とノイズ特性を評価を行なっ
た。その結果を基準(0dB)として実施例1〜4と比
較した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、高周波システムにおい
ても良好な出力特性及びノイズ特性を示す金属薄膜型の
磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体を製造するための蒸着装
置の例を示す概略図
【符号の説明】
1 支持体 3 冷却キャンロール 6 酸素ガス供給ノズル 7 ルツボ 9 電子銃

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、該支持体上に形成された金属
    薄膜型の磁性層を有する磁気記録媒体において、前記支
    持体の前記磁性層が形成されている面と反対の面に、真
    空中で成膜された磁性層よりも厚い薄膜を有することを
    特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 当該磁気記録媒体が、周波数20MHz
    以上の記録信号を含む記録信号を用いる磁気記録システ
    ムで用いられる請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記磁性層の厚さが900〜1300Å
    であり、且つ前記磁性層の保磁力が1000〜1350
    (Oe)である請求項1又は2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記磁性層が斜め蒸着法により形成さ
    れ、且つ当該斜め蒸着における蒸着領域内に入射角40
    〜60°が含まれる請求項1〜3の何れか1項記載の磁
    気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記磁性層上に、保護層及び/又は潤滑
    層を有する請求項1〜4の何れか1項記載の磁気記録媒
    体。
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