JPH07238376A - 金属系薄膜体の製造方法及びその装置 - Google Patents

金属系薄膜体の製造方法及びその装置

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JPH07238376A
JPH07238376A JP3062294A JP3062294A JPH07238376A JP H07238376 A JPH07238376 A JP H07238376A JP 3062294 A JP3062294 A JP 3062294A JP 3062294 A JP3062294 A JP 3062294A JP H07238376 A JPH07238376 A JP H07238376A
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thin film
metal
based thin
roll
substrate
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JP3062294A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Osamu Yoshida
修 吉田
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Shigemi Wakabayashi
繁美 若林
Akira Shiga
章 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば、金属薄膜型の磁気記録媒体を製造歩
留り良く提供することを目的とする。 【構成】 金属系薄膜体を製造する方法であって、支持
体上に堆積させて金属系薄膜を形成した後、これを巻き
取る前の段階において、表面に付着した塵埃を除去する
金属系薄膜体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気記録媒体の
製造方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【発明の背景】磁気テープ等の磁気記録媒体において
は、高密度記録化の要請から、非磁性支持体上に設けら
れる磁性層として、バインダ樹脂を用いた塗布型のもの
ではなく、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが
提案されている。すなわち、真空蒸着、スパッタリング
あるいはイオンプレーティングといった乾式メッキ手段
により磁性層を構成した磁気記録媒体が提案されている
ことは周知の通りである。そして、この種の磁気記録媒
体は磁性体の充填密度が高いことから、高密度記録に適
したものである。
【0003】このような乾式メッキ手段による磁気記録
媒体の製造装置は、図3のように構成されているものが
一般的である。尚、図3中、31は冷却キャンロール、
32aはポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム33の供給側ロール、32bはPETフィルム33の
巻取側ロール、34は遮蔽板、35はルツボ、36は磁
性金属、37は真空容器である。そして、真空容器37
内を所定の真空度のものに排気した後、電子銃38を作
動させてルツボ35内の磁性金属36を蒸発させ、PE
Tフィルム33に対して磁性金属36の蒸発粒子を堆積
(蒸着)させ、この後巻取側ロール32bに巻き取ら
れ、そしてこの後カッティングなどの工程を経て磁気テ
ープなどが作製されているのである。
【0004】しかしながら、このような製造工程におい
て、巻取側ロール32bの巻取作業に支障が起き、例え
ば巻き乱れが起きたり、皺や凹凸が出来たりし、走行性
が低下して磁性薄膜の形成も上手く行えなくなることが
あり、改善が待たれている。
【0005】
【発明の開示】前記の問題点に対する検討を鋭意押し進
めて行くうちに、蒸発磁性粒子が堆積した後のPETフ
ィルム33には原反中に有った塵や埃、あるいは真空容
器37内の塵や埃が付着し、これによって巻取側ロール
32bの巻取作業に支障が起きて来ることが判って来
た。
【0006】このような知見に基づいて本発明が達成さ
れたものであり、本発明は、例えば金属薄膜型の磁気記
録媒体を製造歩留り良く提供することを目的とする。こ
の本発明の目的は、金属系薄膜体を製造する方法であっ
て、支持体上に堆積させて金属系薄膜を形成した後、こ
れを巻き取る前の段階において、表面に付着した塵埃を
除去することを特徴とする金属系薄膜体の製造方法によ
って達成される。
【0007】尚、この金属系薄膜体の製造方法おける表
面に付着した塵埃を除去する工程は、支持体上に堆積さ
せて金属系薄膜を形成した後、これを巻き取る前の段階
において、電荷を帯びた部材を近接させることによって
行うことが出来る。しかも、斯くの如きの方法によれ
ば、金属系薄膜などを傷付けることなく行え、しかも微
小な塵や埃でも見逃すことなく除去できる。又、真空装
置内においての作業も難なく行える。特に、塵や埃を真
空装置内に舞い上げることなく実施でき、極めて効果的
である。
【0008】又、金属系薄膜体を製造する装置であっ
て、支持体上に金属系薄膜を形成する金属系薄膜形成手
段と、金属系薄膜が形成された支持体を巻き取る巻取手
段と、前記金属系薄膜形成手段と巻取手段との間に設け
られ、走行する支持体及び/又は金属系薄膜に対して近
接配置された電荷を帯びた部材とを具備することを特徴
とする金属系薄膜体の製造装置によって達成される。
【0009】尚、この金属系薄膜体の製造装置には、電
荷を帯びた部材に対して塵埃剥離手段が配設されてなる
ことが好ましい。又、この金属系薄膜体の製造装置おけ
る電荷を帯びた部材は、導電性部材の表面に誘電体が設
けられたもの、特に導電性部材の表面に誘電体が設けら
れた回転ロールで構成することが出来る。
【0010】そして、斯くの如きの技術によれば、金属
系薄膜などを傷付けることなく行え、しかも微小な塵や
埃でも見逃すことなく除去できる。又、真空装置内にお
いての作業を難なく行える。特に、塵や埃を真空装置内
に舞い上げることなく実施でき、極めて効果的である。
すなわち、支持体の走行経路において導電性部材の表面
に誘電体が設けられた回転ロールを配設しておけば、巻
き取られる前に回転ロールに摺接するから、表面に付い
ている塵や埃は回転ロール側に引き付けられ、支持体や
金属系薄膜から簡単に除去される。しかも、この回転ロ
ールは支持体の走行をガイドする機能をも発揮するか
ら、走行性も良くなり、巻き取りが綺麗に行われるよう
にもなる。
【0011】ここで、回転ロール表面の誘電体として硬
い材料ではなく、比較的柔らかな、あるいは柔らかな材
料のものを選定しておけば、金属系薄膜を一層傷付ける
ことがない。尚、かかる手段は支持体上に金属系薄膜を
形成する前の段階でも採用されることが考慮される。す
なわち、支持体を繰り出す繰出手段と金属系薄膜を形成
する金属系薄膜形成手段との間に上記のようなロールを
設けることが考慮されたが、金属系薄膜を形成する前の
段階においてイオンボンバード処理が行われたりして表
面クリーニングがなされることから、この段階には格別
なロールを設ける必要はなかった。
【0012】
【実施例】図1は、本発明を磁気記録媒体の製造に適用
した装置の一実施例を示す概略図である。同図中、1は
冷却キャンロール、2aは非磁性の支持体3の供給側ロ
ール、2bは支持体3の巻取側ロール、4は防着板、5
はルツボ、6は磁性金属、7は電子銃、8は真空容器で
ある。尚、真空容器8内を高真空度のものにする為の真
空ポンプは図示していない。
【0013】支持体3は非磁性のものであり、この支持
体3はPET等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリスルフォン、ポリカーボネート、ポリプロピレ
ン等のオレフィン系の樹脂、セルロース系の樹脂、塩化
ビニル系の樹脂といった高分子材料、ガラスやセラミッ
ク等の無機系材料、アルミニウム合金などの金属材料が
用いられる。そして、支持体3面上には、必要に応じて
磁性層(磁性薄膜)の密着性を向上させる為のアンダー
コート層が設けられている。すなわち、表面の粗さを適
度に粗すことにより、例えば斜め蒸着法により構成され
る磁性薄膜の密着性を向上させ、さらに磁気記録媒体表
面の表面粗さを適度なものとして走行性を改善する為、
例えばSiO2 等の粒子を含有させた厚さが0.005
〜0.1μmの塗膜を設けることによってアンダーコー
ト層が構成されている。
【0014】ルツボ5に充填される磁性金属としては、
例えばFe,Co,Ni等の金属の他に、Co−Ni合
金、Co−Pt合金、Co−Ni−Pt合金、Fe−C
o合金、Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe
−Co−B合金、Co−Ni−Fe−B合金、Co−C
r合金、あるいはこれらにAl等の金属を含有させたも
の等が挙げられる。
【0015】9a,9bは導電性の芯金ロールの表面が
柔らかな誘電体材料で被覆されてなるロールであり、こ
のロール9a,9bは冷却キャンロール1と巻取側ロー
ル2bとの間における支持体3の走行経路に設けられた
ものである。そして、図1中矢印で示す方向に回転して
いるロール9aとロール9bとの間を支持体3は矢印で
示す方向に走行するようになっている。つまり、支持体
3の一面側に設けられた金属磁性薄膜がロール9aに接
しており、支持体3の他面側がロール9bに接している
ようになっている。
【0016】ロール9a,9bには直流電源の−端子が
接続されており、これによってロール9a,9bの表面
に−電荷が偏在しているようになっている。10a,1
0bはロール9a,9bの一部(磁気記録媒体原反から
離れている側)を包み込むように構成された捕獲室であ
り、この捕獲室にはロール9a,9bの表面に先端が接
する如くに近接(特に、弾接)された絶縁性の剥離片1
1a,11bが設けられている。すなわち、ロール9
a,9bに付いた塵や埃を捕獲室10a,10b内で剥
ぎ取るように剥離片11a,11bが設けられており、
ロール9a,9bに付いた塵や埃は剥離片11a,11
bによって剥ぎ取られ、捕獲室10a,10b内に捕ら
えられるようになっている。
【0017】上記のように構成させた装置において、真
空容器8内を10-4〜10-6Torr程度、例えば2×
10-5Torrの真空度に排気した後、電子銃7により
ルツボ5内の磁性金属6を蒸発させ、PETフィルム等
の支持体3に対して0.04〜2μm厚さ磁性金属6を
蒸着させることによって金属薄膜型の磁気記録媒体が製
造される。
【0018】尚、この磁性薄膜の形成に際しては、ノズ
ルから酸素ガスが磁性金属6の蒸着部分に吹き付けら
れ、磁性薄膜の表層部分が強制酸化させられる。このよ
うにして磁性薄膜が形成され、そして酸化処理が施さ
れ、巻取側ロール2bに矢印で示す如くに走行して巻き
取られる途中の過程において、支持体3に設けられた金
属磁性薄膜の表面に矢印で示す如くに回転しているロー
ル9aが接しており、又、支持体3の他面には矢印で示
す如くに回転しているロール9bが接していることか
ら、この磁気記録媒体の原反表面に塵や埃が付いたとし
ても、これらの塵や埃は、図2(a),(b),
(c),(d),(e),(f)に示す如く、ロール9
a,9bに引き付けられ、ロール9a,9bを通過後に
あっては磁気記録媒体の原反表面からは塵や埃が除去さ
れたものとなる。
【0019】従って、巻取側ロール2bに巻き取られる
磁気記録媒体は常に綺麗な状態で巻き取られることにな
るから、巻取状態において凹凸や皺が形成されることが
ない。すなわち、高品質な磁気記録媒体が歩留り良く得
られるのである。因みに、ロール9a,9bを設けた上
記の装置による磁気記録媒体の製造歩留りとロール9
a,9bを設けていない装置による磁気記録媒体の製造
歩留りとを比べると、本発明のものは5%も製造歩留り
が良いものであった。
【0020】この後、巻取側ロール2bを取り出し、そ
して平均粒径20nmのカーボンブラック及び塩化ビニ
ル系樹脂とウレタンプレポリマーとからなるバインダ樹
脂を分散させてなるバックコート用の塗料をダイレクト
グラビア法により磁性層とは反対側の支持体3に塗布
し、乾燥厚さが0.5μmのバックコート層を設ける。
そして、フッ素パーフルオロポリエーテル(グレード:
FOMBLIN ZDIAC カルボキシル基変性、日
本モンテジソン社製)をフッ素不活性液体(フロリナー
ト、FC−84、住友スリーエム社製)に0.1%とな
るよう希釈・分散させた塗料をダイ塗工方式により乾燥
後の厚さが20Å程度となるよう磁性面に塗布し、10
0℃で乾燥させる。
【0021】この後、所定の幅にスリットし、磁気テー
プなどにする。
【0022】
【効果】本発明によれば、高性能な磁気記録媒体が製造
歩留り良く得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録媒体の製造装置の一実施例の概略説明
【図2】磁気記録媒体の製造装置の作用の概略説明図
【図3】従来の磁気記録媒体の製造装置の概略説明図
【符号の説明】
1 冷却キャンロール 2a 供給側ロール 2b 巻取側ロール 3 支持体 4 防着板 5 ルツボ 6 磁性金属 7 電子銃 9a,9b 誘電体材料で被覆されてなるロール 10a,10b 捕獲室 11a,11b 剥離片
フロントページの続き (72)発明者 若林 繁美 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属系薄膜体を製造する方法であって、
    支持体上に堆積させて金属系薄膜を形成した後、これを
    巻き取る前の段階において、表面に付着した塵埃を除去
    することを特徴とする金属系薄膜体の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面に付着した塵埃を除去する工程が、
    支持体上に堆積させて金属系薄膜を形成した後、これを
    巻き取る前の段階において、電荷を帯びた部材を近接さ
    せることを特徴とする請求項1の金属系薄膜体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 金属系薄膜体を製造する装置であって、
    支持体上に金属系薄膜を形成する金属系薄膜形成手段
    と、金属系薄膜が形成された支持体を巻き取る巻取手段
    と、前記金属系薄膜形成手段と巻取手段との間に設けら
    れ、走行する支持体及び/又は金属系薄膜に対して近接
    配置された電荷を帯びた部材とを具備することを特徴と
    する金属系薄膜体の製造装置。
  4. 【請求項4】 電荷を帯びた部材に対して塵埃剥離手段
    が配設されてなることを特徴とする請求項3の金属系薄
    膜体の製造装置。
  5. 【請求項5】 電荷を帯びた部材は、導電性部材の表面
    に誘電体が設けられたものであることを特徴とする請求
    項3の金属系薄膜体の製造装置。
  6. 【請求項6】 電荷を帯びた部材は回転ロールであるこ
    とを特徴とする請求項3、請求項4または請求項5の金
    属系薄膜体の製造装置。
JP3062294A 1994-02-28 1994-02-28 金属系薄膜体の製造方法及びその装置 Pending JPH07238376A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100701641B1 (ko) * 2004-08-02 2007-03-30 도레이새한 주식회사 진공증착에 의해 구리도금층을 형성하는 연성회로기판용 적층구조체의 제조방법 및 그 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100701641B1 (ko) * 2004-08-02 2007-03-30 도레이새한 주식회사 진공증착에 의해 구리도금층을 형성하는 연성회로기판용 적층구조체의 제조방법 및 그 장치

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