JPH10101930A - 耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機 - Google Patents

耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機

Info

Publication number
JPH10101930A
JPH10101930A JP25945396A JP25945396A JPH10101930A JP H10101930 A JPH10101930 A JP H10101930A JP 25945396 A JP25945396 A JP 25945396A JP 25945396 A JP25945396 A JP 25945396A JP H10101930 A JPH10101930 A JP H10101930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
resin composition
group
resin
refrigerating machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25945396A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Tanaka
満 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP25945396A priority Critical patent/JPH10101930A/ja
Publication of JPH10101930A publication Critical patent/JPH10101930A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 代替冷媒中においても耐熱性、耐加水分解性
に優れ、かつ成形性に優れ、耐久性にも優れる。 【解決手段】 エーテル結合を分子内に有する熱可塑性
のポリイミド樹脂と流動温度が 300℃以上の液晶ポリエ
ステル樹脂とを樹脂成分とする耐冷媒用樹脂組成物、こ
の樹脂組成物を成形して得られるシール部材、およびこ
のシール部材を用いた冷媒圧縮機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気調和機およ
び冷蔵庫などに用いられる耐冷媒用樹脂組成物、シール
部材および冷媒圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】冷風あるいは温風を送り出し、室内ある
いは車内の温度を調節する空気調和機やショーケース、
冷蔵庫などには冷媒圧縮機が使用されている。冷媒圧縮
機の中でも、スクロール型冷媒圧縮機は近年注目され用
途が拡大すると共に、高効率化や耐久性の向上などが求
められている。とくに、スクロール型冷媒圧縮機内は、
通常の冷媒圧縮機で約 100℃、カーエアコン等では 150
℃程度に加熱されるので、シール部材においても耐熱性
およびそのような高温条件での耐摩耗性が要求されてい
る。
【0003】スクロール型冷媒圧縮機の概要を図1によ
り説明する。図1はスクロール型冷媒圧縮機の概要を示
す断面図である。密閉容器1は、内部に圧縮機構部2と
モータ機構部3とが配設され、ガス吸入口4およびガス
吐出口5により外部と接続されている。圧縮機構部2
は、ガス吸入口4より吸入した冷媒を圧縮してガス吐出
口5より吐出する部分であり、鏡板6aとその表面に直
立するうずまき状のラップ6bとからなる固定スクロー
ル6と、この固定スクロール6に対して旋回運動する可
動スクロール7とから構成されている。この可動スクロ
ール7も鏡板7aとその表面に直立するうずまき状のラ
ップ7bとからなっている。モータ機構部3は、可動ス
クロール7に旋回駆動力を与える部分であり、固定子8
と回転子9とから構成されている。また、容器1の底部
には、圧縮機構部2およびモータ機構部3の摺動部を潤
滑する冷凍機油10が貯えられ、図示を省略した油供給
機構により圧縮機構部2に供給されている。なお、可動
スクロール7は、図示を省略したスラスト軸受けにより
支えられ、このスラスト軸受けがさらに軸受部品により
支承され、回転子9の主軸の端部に設けられた偏心軸受
により旋回運動する機構となっている。スクロール型冷
媒圧縮機が運転を開始すると、回転子9の回転により可
動スクロール7が旋回運動を始める。ガス吸入口4より
圧縮機構部2に入った冷媒は、旋回するうずまき状ラッ
プの外周から中心に移動しながら圧縮され固定スクロー
ル5の中央開口部を経て吐出口5より外部に吐出され
る。
【0004】圧縮機構部2の一部拡大図を図2に、スク
ロールの斜視図を図3に、そのA−A部断面図を図4
に、チップシールの斜視図を図5にそれぞれ示す。固定
スクロール6および可動スクロール7のうずまき状ラッ
プ上端面には長手方向に溝11が形成されており、この
溝11に樹脂材料からなるうずまき線形のチップシール
材12が組み付けられている。固定スクロール6と可動
スクロール7とは、うずまき状ラップ壁相互を偏心状態
にかみ合わせて、うずまき状ラップ壁13の間に密閉空
間を形成する。また、固定スクロール6と可動スクロー
ル7とのチップシール材12は、相互に他のスクロール
の鏡板表面に摺接し、これによりうずまき状ラップ壁の
間を通過する冷媒のシールを行っている。このため、チ
ップシール材12は、密閉空間内の気密性を確保しなが
ら優れた摺動性が必要となる。
【0005】従来、チップシール材12は、四フッ化エ
チレン樹脂(以下、 PTFE と略称する)などの潤滑性に
優れた合成樹脂からなるものが用いられている。しか
し、 PTFE を主要成分としたシール部材は、射出成形が
不可能なため生産性が悪く、また、耐クリープ性にも劣
るので、近年では射出成形可能な潤滑性樹脂組成物から
なるシール部材が開発されている。たとえば、芳香族ポ
リエーテルケトン樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂を主成分とし、 PTFE およ
び射出成形可能な含フッ素樹脂を配合した樹脂組成物
(特開昭62−223488号公報)、芳香族ポリエー
テルケトン樹脂を主成分とし、フルオロカーボン重合
体、炭素繊維および金属粉末を配合した樹脂組成物(特
開昭63−158362号公報)、液晶ポリマーと、フ
ッ素樹脂と、カーボン繊維とからなる樹脂組成物(特開
平6−25645号公報)、液晶ポリエステルと、フッ
素樹脂と、カーボン繊維とからなる樹脂組成物(特開平
7−252410号公報)等が開示されている。また、
これらの射出成形可能な樹脂組成物を用いて寸法安定性
や耐久性等に優れたチップシール材を得るための製造方
法が開示されている(たとえば、特開平4−26208
7号公報、特開平6−137285号公報、特開平6−
307355号公報、特開平6−193571号公報、
特開平8−28462号公報)。
【0006】一方、近年オゾン層の破壊に繋がるおそれ
のあるジクロロジフルオロエタン(以下 CFC12と略称す
る)などの特定フロンに代わり、塩素を含有しない 1,
1,1,2- テトラフルオロエタン(以下 HFC134aと略称す
る)やジフルオロメタン(以下HFC32と略称する)等の
ハイドロフルオロカーボン系の代替冷媒が単独または混
合冷媒として使用されるようになってきている。それと
ともに、 CFC12などに対する冷凍機油として従来用いら
れてきたナフテン系やパラフィン系鉱油等が、代替冷媒
に対してはほとんど相溶性を示さないため、ポリエーテ
ル系油(以下 PAGと略称する)系やポリエステル系油
(以下 ESTERと略称する)が代替冷媒に対する新たな冷
凍機油として使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、 PAGや
ESTERなどの冷凍機油は吸湿性があるため、高温高圧下
で運転される冷媒圧縮機内のシール部材を加水分解する
という問題がある。さらに、 PAGや ESTERなどの冷凍機
油は、通常、極圧剤などの添加剤を含んで調製されてい
るため、シール部材は、冷媒とこれら冷凍機油との相互
作用により、物性の劣化が起こりやすく、本来の耐摩耗
性が長期間安定せず耐久性に劣るという問題がある。
【0008】また、冷媒圧縮機の使用環境が過酷になる
にしたがい、吐出圧力や温度の上昇によりシール部材の
変形や異常摩耗が発生しやすくなり、従来のシール部材
では、シール機能が十分でないという問題がある。とく
にスクロール型冷媒圧縮機のシール部材は、耐冷媒用樹
脂組成物の溶融状態における流動性に起因するシール機
能の不具合が生じやすい。たとえば、従来のスクロール
型冷媒圧縮機のシール部材は、耐冷媒用樹脂組成物の流
動性が劣るため、射出成形する際にスクロール壁の長手
方向に同じ長さで(通常、 20 〜 60cm )金型のシール
部材の全長(展開長さ)の中間位置にゲート口を設けな
ければ端部まで均等に充填できないという問題がある。
さらに、成形後、側面に突出したゲート部分を後加工に
て取り除く必要があり、生産効率に劣り、また、ゲート
部分の成形寸法精度が安定しないので、シール機能の不
具合が生じやすいという問題がある。さらに、ゲート部
分に充填剤が配向する傾向があるため、他の部分より強
度に劣る問題がある。
【0009】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、代替冷媒中においても耐熱性に優
れ、加水分解による強度劣化を起こさない耐冷媒用樹脂
組成物や、また耐熱性に優れ、加水分解による強度劣化
を起こさないとともに成形性に優れた耐冷媒用樹脂組成
物、および過酷使用下においても摺動性能や耐冷媒性能
を低下させないシール部材、ならびにそれらを用いた冷
媒圧縮機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐冷媒用樹
脂組成物は、下記、化3で表されるポリイミド樹脂
【化3】 (式中、Xは直結または炭素数 1〜 10 の 2価の炭化水
素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニ
ル基、チオ基、エーテル基およびスルホン基からなる群
より選ばれた少なくとも一つの基を表わし、R1 〜R4
は水素、炭素数 1〜6 の低級アルキル基、炭素数 1〜6
の低級アルコキシ基、塩素または臭素を表わし、互いに
同じであっても異なっていてもよい。Yは炭素数が 2〜
27であり、脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、
縮合多環式芳香族基、芳香族基および架橋基により相互
に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群から選ば
れた少なくとも一つの 4価の基を表す)を樹脂主成分と
してなる。
【0011】また、このポリイミド樹脂と、流動温度が
300℃以上の液晶ポリエステル樹脂とを樹脂成分とする
ことを特徴とする。ここで、流動温度とは、 4℃/分の
昇温速度で加熱された樹脂を荷重 100kgf/cm2 のもと
で、内径 1mm、長さ 10mm のノズルから押し出すとき
に、溶融粘度が4800 Pa・s を示す温度として定義され
る。
【0012】また、樹脂成分は、さらにフッ素樹脂およ
び炭素繊維を含有してなることを特徴とする。樹脂成分
割合は、ポリイミド樹脂 100重量部に対し、液晶ポリエ
ステル樹脂 5〜 67 重量部配合してなることを特徴とす
る。さらに、フッ素樹脂および炭素繊維を含有する場合
の割合は、ポリイミド樹脂 100重量部に対し、フッ素樹
脂 5〜45 重量部、炭素繊維 5〜 56 重量部、または液
晶ポリエステル樹脂 5〜 67 重量部、フッ素樹脂 5〜 4
5 重量部、炭素繊維 5〜 56 重量部配合してなることを
特徴とする。
【0013】耐冷媒用樹脂組成物に配合される液晶ポリ
エステル樹脂は、下記化4の式(A)、(B)および
(C)で表される繰り返し構造単位
【0014】
【化4】
【0015】(式中、nは 0または 1であり、(A):
(B)のモル比は、 1:1 〜10:1 の範囲にあり、
(B):(C)のモル比は、 9:10〜10:9 の範囲にあ
り、(B)、(C)中の芳香族の置換基は互いにパラま
たはメタの位置にある)を含む樹脂であることを特徴と
する。
【0016】本発明に係るシール部材は、冷媒および冷
凍機油が共存する雰囲気にて使用され、樹脂組成物を成
形してなるシール部材であって、その樹脂組成物が上述
の耐冷媒用樹脂組成物であることを特徴とする。
【0017】また、うず巻状のキャビティを有する金型
を用いて、液晶ポリエステル樹脂を配合してなる上述の
耐冷媒樹脂組成物を射出成形してなるシール部材であっ
て、樹脂組成物をうず巻状のキャビティの端部ゲートよ
り充填することを特徴とする。
【0018】また、冷媒がハイドロフルオロカーボン類
であり、冷凍機油がハイドロフルオロカーボン類と相溶
性を有する冷凍機油であることを特徴とする。さらに、
ハイドロフルオロカーボン類が、 HFC134a、 HFC32、
1,1- ジフルオロエタン(以下、 HFC152aと略称す
る)、ペンタフルオロエタン(以下、 HFC125 と略称す
る)および 1,1,1- トリフルオロエタン(以下、 HFC14
3aと略称する)の中から選ばれた少なくとも 1つのハイ
ドロフルオロカーボンであり、冷凍機油がポリエステル
系油およびポリエーテル系油の中から選ばれた少なくと
も 1つの冷凍機油であることを特徴とする。
【0019】本発明に係る冷媒圧縮機は、摺動部分を有
し冷媒を圧縮する圧縮機構および冷凍機油が容器内に収
容されてなる冷媒圧縮機であって、摺動部分に使用され
るシール部材が上述のシール部材であることを特徴とす
る。また、冷媒圧縮機の圧縮機構が、鏡板とうず巻状の
ラップを有する 2個のスクロールをうず巻状のラップを
相対してかみ合わせ旋回運動させるスクロール型圧縮機
構であることを特徴とする。
【0020】本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物は、上述
の化3で表されるポリイミド樹脂を樹脂成分とするの
で、 HFC134aなどの代替フロン環境下においても優れた
耐冷媒性を示す。また、さらにこのポリイミド樹脂に液
晶ポリエステル樹脂を配合し、さらには摩擦係数低減効
果のあるフッ素樹脂と補強効果と自己摩耗低減効果のあ
る炭素繊維をそれぞれ配合してなるので、従来の耐冷媒
用樹脂組成物と比較して、優れた耐熱性、良好な流動
性、摺動特性を兼ね備えている。このため、これらの樹
脂組成物より得られるシール部材は、 HFC134aなどの代
替フロン環境下においても優れた耐摩耗性、低摩擦特
性、寸法安定性を有している。また、このシール部材を
使用することにより、耐久性に優れた冷媒圧縮機を得る
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係るポリイミド樹脂につ
いて説明する。このポリイミド樹脂は、化5で示される
エーテルジアミンと 1種以上のテトラカルボン酸二無水
物とを反応させて得られるポリアミド酸を脱水環化して
得られる。
【0022】
【化5】
【0023】化5において、R1 〜R4 が全て水素原子
である典型的な例として、三井東圧化学社から市販され
ている「AURAM」(商品名)を挙げることができ
る。このようなポリイミド樹脂については、特開昭61
−143478号公報、特開昭62−68817号公
報、特開昭62−86021号公報に開示されている。
このポリイミド樹脂は、ポリイミド樹脂固有の耐熱性を
保ちながら熱可塑性を示すので、圧縮成形、射出成形ま
たは押出成形その他の溶融成形方法によって比較的容易
に成形することができる。
【0024】化5で示されるジアミンの具体例として、
以下に示すものが挙げられる。すなわち、ビス[4-(3-ア
ミノフェノキシ) フェニル] メタン、 1,1- ビス[4-(3-
アミノフェノキシ) フェニル] エタン、 1,2- ビス[4-
(3-アミノフェノキシ) フェニル]エタン、 2,2- ビス[4
-(3-アミノフェノキシ) フェニル] プロパン、 2,2- ビ
ス[4-(3-アミノフェノキシ) フェニル] ブタン、 2-[4-
( 3-アミノフェノキシ) フェニル]-2-[4-(3-アミノフェ
ノキシ)-3-メチルフェニル] プロパン、 2,2- ビス[4-
(3-アミノフェノキシ)-3-メチルフェニル] プロパン、
2-[4-( 3-アミノフェノキシ) フェニル]-2-[4-(3-アミ
ノフェノキシ)-3,5-ジメチルフェニル] プロパン、 2,2
- ビス[4-(3-アミノフェノキシ)-3,5-ジメチルフェニ
ル] プロパン、 2,2- ビス[4-(3-アミノフェノキシ) フ
ェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、 4,4'-
ビス (3-アミノフェノキシ) ビフェニル、 4,4'-ビス
(3-アミノフェノキシ)-3-メチルビフェニル、 4,4'-ビ
ス (3-アミノフェノキシ)-3,3'- ジメチルビフェニル、
4,4'-ビス (3-アミノフェノキシ)-3,5-ジメチルビフェ
ニル、4,4'-ビス (3-アミノフェノキシ)-3,3',5,5'-テ
トラメチルビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)
フェニル] ケトン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ) フェ
ニル] スルフィド、ビス[4-(3-アミノフェノキシ) フェ
ニル] スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ) フェニ
ル] エーテル等が挙げられ、これらは単独または2種以
上混合して用いることができる。
【0025】また、上述のポリイミド樹脂の溶融流動性
をそこなわない範囲で、他のジアミンを混合して用いる
こともできる。混合して用いることとのできるジアミン
としては、たとえば、m-アミノベンジルアミン、p-アミ
ノベンジルアミン、3,3'- ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4'- ジアミノジフェニルエーテル、4,4'- ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3'- ジアミノジフェニルスル
フィド、3,4'- ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-
ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'- ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,4'- ジアミノジフェニルスルホン、4,
4'- ジアミノジフェニルスルホン、3,3'- ジアミノベン
ゾフェノン、3,4'- ジアミノベンゾフェノン、4,4'- ジ
アミノベンゾフェノン、1,3-ビス(3- アミノフェノキ
シ) ベンゼン、1,3-ビス(4- アミノフェノキシ) ベンゼ
ン、1,4-ビス(3- アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビ
ス(4- アミノフェノキシ) ベンゼン、2,2-ビス[4-(4-ア
ミノフェノキシ) フェニル] プロパン、4,4'- ビス(4-
アミノフェノキシ) ビフェニル、4,4'- ビス(4- アミノ
フェノキシ) ケトン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フ
ェニル] スルフィド、ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フ
ェニル] スルホン等が挙げられ、これらのジアミンは通
常 30 モル%以下、好ましくは 5モル%以下混合して用
いることができる。
【0026】なお、本発明でとくに好ましく用いられる
ポリイミド樹脂は、上述のジアミン類とテトラカルボン
酸二無水物とを有機溶媒中で反応させて得られるポリア
ミド酸を脱水閉環して得られる。この方法で用いられる
テトラカルボン酸二無水物は、下記一般式で示される。
【0027】
【化6】
【0028】ここでYは、化3の場合と同じである。テ
トラカルボン酸二無水物の例示としては、以下のものを
挙げることができる。エチレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロ
ペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二
無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
ビス(3,4- ジカルボキシフェニル) エーテル二無水物、
ビス(3,4- ジカルボキシフェニル) スルホン二無水物、
1,1-ビス(2,3- ジカルボキシフェニル) エタン二無水
物、ビス(2,3- ジカルボキシフェニル) メタン二無水
物、ビス(3,4- ジカルボキシフェニル) メタン二無水
物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,
4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-ベンゼ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10- ペリレンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,2,7,8-フェナントレンテトラカル
ボン酸二無水物、4,4'-(p-フェニレンジオキシ) ジフタ
ル酸二無水物、4,4'-(m-フェニレンジオキシ) ジフタル
酸二無水物。これらテトラカルボン酸二無水物は、単独
または 2種以上混合して使用することができる。また、
上述のポリイミド樹脂を製造するに際して、無水フタル
などの芳香族ジカルボン酸無水物類やアニリンなどの芳
香族モノアミン類を共存下に反応させて分子末端を封止
したポリイミド樹脂であっても使用することができる。
【0029】つぎにこの発明に用いることのできる液晶
ポリエステル樹脂について説明する。液晶ポリエステル
樹脂は、サーモトロピック型液晶で、 4℃/分の昇温速
度で加熱された樹脂を荷重 100kgf/cm2 のもとで、内径
1mm、長さ 10mm のノズルから押し出すときに、溶融粘
度が 4800 Pa・s を示す温度として定義された流動温度
が 300℃以上の樹脂であれば使用することができる。流
動温度が 300℃以上の液晶ポリエステル樹脂であること
により、優れた耐熱性と良好な流動性を兼ね備えること
ができる。流動温度の上限値は約 500℃程度である。な
お、流動温度は、いわゆる高化式フローテスターを用い
て測定することができる。
【0030】このような液晶ポリエステル樹脂は、異種
の芳香族ヒドロキシカルボン酸またはこれらのエステル
形成性誘導体から合成されるか、芳香族ヒドロキシカル
ボン酸、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオールある
いはこれらのエステル形成性誘導体から合成され、含有
する繰り返し構造単位(イ)、(ロ)、(ハ)として以
下にしめすものを例示することができる。 (イ)芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰り返し
構造単位:
【0031】
【化7】
【0032】(ロ)芳香族ジカルボン酸に由来する繰り
返し構造単位:
【0033】
【化8】
【0034】(ハ)芳香族ジオールに由来する繰り返し
構造単位:
【0035】
【化9】
【0036】液晶ポリエステル樹脂の市販品としては、
ザイダー(日本石油化学社製、商品名)、スミカスーパ
ーLCP(住友化学社製、商品名)、ベクトラ(ポリプ
ラスチックス社製、商品名)、ロッドラン(ユニチカ社
製、商品名)、出光LCP(出光石油化学社製、商品
名)、ノバキュレート(三菱エンジニアリングプラスチ
ックス製、商品名)等を挙げることができ、これらの中
で流動温度が 300℃以上の液晶ポリエステル樹脂が好適
に使用できる。流動温度の上限値は約 500℃程度であ
る。
【0037】また、耐冷媒用樹脂組成物としての耐熱
性、機械的特性、加工性のバランスが取れたものであっ
て、より好ましい液晶ポリエステル樹脂は、上述の化4
の式(A)、(B)および(C)で表される繰り返し構
造単位を有するものである。式中、nは 0または 1であ
り、(A):(B)のモル比は、 1:1 〜10:1 の範囲
にあり、(B):(C)のモル比は、 9:10〜10:9 の
範囲にあり、(B)、(C)中の芳香族の置換基は互い
にパラまたはメタの位置にあることが好ましい。
(A)、(B)および(C)がこの範囲にあることによ
り、たとえば、冷媒圧縮機用のシール部材としての耐熱
性、機械的特性等を満足させることができる。このよう
な液晶ポリエステル樹脂としては、スミカスーパーLC
P E5000(住友化学社製、商品名)などがある。
【0038】このような液晶ポリエステル樹脂の配合割
合は、ポリイミド樹脂 100重量部に対し、 5〜 67 重量
部である。 5重量部未満では、樹脂組成物の溶融粘度が
高く溶融成形時の流動性が改善されない。また、 67 重
量部を越えると、 PAGなどの冷凍機油に対する耐薬品性
が低下する。
【0039】つぎに、本発明に用いるフッ素樹脂は、シ
ール部材用樹脂組成物に低摩擦係数で非粘着性を導入す
るものであって、冷媒圧縮機の設計性能に応じた摩擦特
性を付与できるフッ素樹脂であれば使用することができ
る。具体的には、 PTFE 、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(以下、FEP と略称す
る)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(以下、PFA と略称する)、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体(以下、ETFA
と略称する)、テトラフルオロエチレン−フルオロアル
キルビニルエーテル−フルオロオレフィン共重合体(以
下、 EPEと略称する)、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン(以下、PCTFE と略称する)、エチレン−クロロトリ
フルオロエチレン(以下、ECTFE と略称する)、ポリフ
ッ化ビニリデン(以下、 PVDF と略称する)、ポリフッ
化ビニル(以下、PVF と略称する)などが挙げられる。
これらは、それぞれ単独もしくは、たとえば 1:10から
10 :1 の範囲で 2種以上の共重合体や 3元共重合体等
のフッ素化ポリオレフィン等であってもよい。
【0040】このうち PTFE は、融点が 327℃であり、
約 340〜 380℃で、溶融粘度が 約1010〜1011Pa・s と
高く、融点を越えても流動し難く、フッ素樹脂の中では
最も耐熱性に優れた樹脂と考えられている。このような
PTFE を採用する場合は、これが成形用の粉末であって
もよく、また、いわゆる固体潤滑剤の微粉末であっても
よく、市販品としてはテフロン7J、TLP−10(い
ずれも三井・デュポンフロロケミカル社製商品名)、フ
ルオンG163(旭硝子社製商品名)、ポリフロンM1
5、ルブロンL5(いずれもダイキン工業社製商品名)
などを例示することができる。また、アルキルビニルエ
ーテルで変性されたような PTFE であってもよい。
【0041】PFA としては、テフロンPFA−J、MP
−10(いずれも三井・デュポンフロロケミカル社製商
品名)、ホスタフロンTFA(ヘキスト社製商品名)、
ネオフロンPFA(ダイキン工業社製商品名)を、FEP
としては、テフロンFEP−J(三井・デュポンフロロ
ケミカル社製商品名)、ネオフロンFEP(ダイキン工
業社製商品名)を、ETFAとしては、テフゼル(三井・デ
ュポンフロロケミカル社製商品名)、アフロンCOP
(旭硝子社製商品名)を、また EPEとしては、テフロン
EPE−J(三井・デュポンフロロケミカル社製商品
名)などを挙げることができる。PTFE 、PFA 、FEP 等
のパーフルオロ系フッ素樹脂は、骨格である炭素原子の
周囲を全てフッ素原子または微量の酸素原子で取り囲ま
れた状態であり、C−F間の強固な結合により、フッ素
系樹脂の中でも比較的耐熱温度が高く、また、低摩擦係
数、非粘着性、耐薬品性等の諸特性に優れており好まし
い。なお、 PVDF としては、KFポリマー(呉羽化学工
業社製商品名)などを挙げることができる。
【0042】本発明に使用できるフッ素樹脂は、耐冷媒
用樹脂組成物に低摩擦係数で非粘着性特性を導入するも
のであって、使用目的に応じて上述のフッ素樹脂を使い
分けることができる。具体的には、もっとも低摩擦係数
である PTFE が好ましい。また、その形態は、平均粒径
が 0.1以上 25 μm 以下、より好ましくは 5〜20μmの
滑剤級の粉末が好ましい。平均粒径が大きすぎると分散
不良となり、小さすぎると凝集してしまい、結果として
分散不良となる。平均粒径が 0.1以上 25 μm 以下で滑
剤級粉末 PTFE の市販品としては、フルオンL169、
同170、同171(以上、英国アイ・シー・アイ社製
商品名)、ルブロンL−2、同LD−1(以上、ダイキ
ン工業社製商品名)、テフロンTLP−10、同TLP
−10F−1(以上、デュポン社製商品名)等を挙げる
ことができる。
【0043】なお、シール部材用樹脂組成物に良好な溶
融粘度を維持させるためには、未成形の PTFE よりも一
度焼成した PTFE を粉砕した再生 PTFE を用いること
が、繊維状化し難い点で好ましい。また、再生 PTFE に
代え、もしくは再生 PTFE とともに、未成形の PTFE に
γ線照射処理をして低分子量化した PTFE 粉末を使用す
ることができる。γ線照射処理をした市販の潤滑剤用 P
TFE としては、喜多村社製商品名、KT400Hを例示
することができる。
【0044】このようなフッ素樹脂の配合割合は、ポリ
イミド樹脂 100重量部に対し、フッ素樹脂 5〜 45 重量
部である。 5重量部未満では、シール部材用樹脂組成物
の潤滑性が不十分となり、また 45 重量部を越えると、
望ましい溶融流動性が得らず、また分散性、相溶性が低
下して均質な組成物が得られ難くなるおそれがある。
【0045】本発明に用いる炭素繊維は、現在汎用され
ている 1000 ℃以上、好ましくは 1200 〜 1500 ℃の高
温に耐えるものであれば、レーヨン系、ポリアクリロニ
トリル系(以下、PAN 系と略称する)、リグニンーポバ
ール系混合物、特殊ピッチ系など原料の種類の如何に拘
わらず使用できる。そして、その形状は長短いずれの単
繊維であってもよく、クロス、フェルト、ペーパ、ヤー
ン等のように一次加工を経た編織布、不織布、糸、紐等
の製品形体のものでもよい。炭素繊維は、その材質をと
くに制限することなく、ピッチ系、PAN 系、カーボン質
のいずれであってもよい。また炭素繊維の形態は、繊維
径約 1〜20μm 、繊維長約 10 〜1000μm 、好ましくは
10 〜 500μm のものであれば、耐冷媒用樹脂組成物中
に均一に分散し、これを充分に補強するので好ましいも
のといえる。なお、より好ましい炭素繊維径は、平均約
5〜14μm 、また繊維長は約 10 〜 500μm である。適
度な弾性率があり、引張強度等の機械的特性とスクロー
ル部材等の相手材への攻撃性や成形時の樹脂組成物の流
動性等があるからである。
【0046】炭素繊維は、前述したように、種々の有機
高分子繊維を平均 1000 〜 3000 ℃程度に焼成して生成
される。この構造は、主に炭素原子六角網平面から構成
される。この網平面が繊維軸に平行に近く配列したもの
としては、高配向、異方性を有する PAN系や液晶ピッチ
系の炭素繊維があげられ、一方、この網平面が乱雑に集
合したものとしては、等方性を有するピッチ系炭素繊維
が挙げられる。高配向で異方性の炭素繊維は、特定の方
向の弾力性や引張強度に優れておリ、等方性の炭素繊維
は、全方向から受ける荷重に対しても比較的良く耐え得
る。
【0047】上記のピッチ系炭素繊維は、たとえば石油
精製の際に副生される石油ピッチなどの構造上無定形の
等方性ピッチ系炭素繊維と、一定方向の構造のものとし
て、たとえば光学異方性の異方性ピッチ系炭素繊維が挙
げられる。等方性ピッチ系炭素繊維は、石油系、石炭
系、合成品系、液化石炭系などの炭素繊維に分類でき、
各原料を溶融紡糸でピッチ繊維にし、不融化処埋をした
後に炭素化して製造される。また、液晶ピッチ系炭素繊
維は、ピッチ類を不活性雰囲気中で加熱し、 350〜500
℃で液晶状態とした後、固化してコークスとする。これ
を溶融紡糸して酸化雰囲気で加熟すると酸化繊維となっ
て不溶不融の繊維となり、さらにこれをたとえば不活性
雰囲気中て約 1000 ℃以上に加熱する方法等により製造
できる。これらは、引張弾性率が平均 30 〜 50 GPa 程
度の低弾性率から平均 240〜500 GPa程度の中・高弾性
率のものを選択的に採用でき、引張強度などの機械的特
性に優れた繊維を所定の樹脂組成物に混合することによ
り、所要の機械的強度のシール部材等が得られる。この
ようなピッチ系炭素繊維の例としては、繊維長が 12 〜
13 μm のクレハM107T、M207S(呉羽化学社
製商品名)などの商品名「クレハ」シリーズ全般が挙げ
られる。AC8A、AC8Cなどのアルミニウム合金を
摺動材料、たとえばスクロール材とする場合にあって
は、相手材を傷つけないなどの理由でピッチを原料とす
る炭素繊維が好ましい。
【0048】PAN 系炭素繊維は、ポリアクリロニトリル
繊維等のアクリル系繊維を加熱焼成する方法で製造する
ことがてきる。このものは、加熱焼成温度によって所定
の引張弾性率に調整でき、たとえば、約 1000 〜 1500
℃で加熱すると引張弾性率は平均 20 〜 30 GPa 、引張
強度は平均 300〜6000 MPaとなる。また、約 2000 ℃で
加熱すれば引張弾性率を平均 350〜500 GPa にでき、好
ましくは平均 400〜500 GPa にできる。このように PAN
系炭素繊維は、高い引張強度の繊維であって、加熱温度
によって引張強度を平均 500〜6000MPa の範囲で調整で
き、平均 500〜3000MPa の範囲のものを製造可能と考え
られる。引張強度の値が所定範囲より低すぎると圧縮ク
リープなどの補強ができず、所定範囲より高すぎると、
スクロール部材等の相手材を攻撃することも予想され
る。
【0049】この PAN系炭素繊維の例としては、「ベス
ファイト」(東邦レーヨン社製商品名)シリーズ全般が
挙げられ、その具体例としては、ベスファイトHTA−
CMF−0040−E、ベスファイトHTA−CMF−
0160−E、ベスファイトHTA−CMF−1000
−E、ベスファイトHTA一C6−E等(いずれも、繊
維長 7〜8 μm )が挙げられる。また、「トレカ」(東
レ社製商品名)シリーズ全般があり、トレカMLD−3
00、トレカMLD−1000等が挙げられる。
【0050】これらの炭素繊維の特性としては、引張強
度が 550〜1000 MPa、引張弾性率が30 〜 50 GPa 、ビ
ッカース硬度(Hv)が 400〜600 の範囲にあることが
好ましい。引張強度、引張弾性率およびビッカース硬度
(Hv)が下限値未満の場合は炭素繊維を添加する補強
効果が期待できず、これらの値が上限値を越える場合は
摺動する相手材を攻撃して摩耗させるおそれがある。こ
れらの炭素繊維は、酸やアルカリ等の薬品類の影響を受
け難く、また耐摩耗性も有する。
【0051】なお、これらの炭素繊維と耐冷媒性樹脂群
との密着性を高め、油中摺動材の機械的特性等を向上さ
せるために、これらの炭素繊維の表面をエポキシ系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
アセタール系樹脂等含有の処理剤やシラン系カップリン
グ剤等により表面処理を施してもよい。
【0052】本発明に用いる炭素繊維は、平均繊維径が
好ましくは 1〜20μm 、より好ましくは 7〜18μm で、
かつアスペクト比が好ましくは 1〜80、より好ましくは
5〜50である。炭素繊維の平均繊維径が 1μm 未満で
は、繊維同士で凝集する現象がみられ樹脂組成物中に均
一に分散し難くなる。一方、20μm を越えると、摺動時
にアルミニウム合金製などの軟質な相手材を摩耗し易く
なる。また、アスペクト比が 1未満では、マトリックス
自体の補強効果が損なわれて機械的特性が低下し、逆に
アスペクト比が 80 を越えると、混合時の均一分散が極
めて困難となって、耐摩耗性が十分に改善されずに品質
低下をまねくことになりやすい。
【0053】炭素繊維の配合割合は、ポリイミド樹脂 1
00重量部に対し、 5〜 56 重量部であり、好ましくは 1
0 〜 40 重量部である。 5重量部未満であれば、耐摩耗
性の改善効果が殆どなく、 56 重量部を越えると、溶融
流動性が著しく低下して良好な成型品を得ることが困難
になる。 10 〜 40 重量部であると、樹脂組成物の耐摩
耗性の改善、および溶融流動性の非阻害性において最も
好ましい効果が得られる。
【0054】本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物には、耐
冷媒性や耐熱性を損なわない範囲で他の配合剤を配合す
ることができる。たとえば、補強材としてガラス繊維、
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、金属繊維、ロックウール
繊維等の繊維類、チタン酸カリウムウィスカー、炭酸カ
ルシウムウィスカー、酸化チタンウィスカー、ウオラス
トナイトウィスカー等の天然または人造ウィスカー類な
どを、難燃性向上剤として三酸化アンチモン、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム等を、熱伝導度向上剤として
鉄、亜鉛、アルミニウム、銅などの金属粉末類などを、
自己潤滑性向上剤として黒鉛、PFA,FEP,ETFEなどの溶融
フッ素樹脂類などを、その他、顔料、増量剤などであっ
て、 300℃以上で安定な物質を使用することができる。
さらには液晶ホモポリマーのように、液晶コポリマーと
相溶性のある樹脂を混合することもできる。
【0055】上述の材料を混合する手段は、とくに限定
されるものではなく、原料を個別に溶融混合機に供給し
てもよく、またはあらかじめヘンシェルミキサー、ボー
ルミキサー、リボンブレンダーなどの混合機を用いて 2
種以上の原料を同時に混合してもよい。その場合の混合
温度は、通常 250〜 420℃、好ましくは 300〜 400℃で
ある。また、成形方法は、圧縮成形、焼結成形などを採
用でき、均一溶融ブレンド体を形成して、射出成形また
は押出し成形を行うこともできる。
【0056】本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物は成形体
として、あるいは板材やフィルム材として、冷媒雰囲気
下で使用される部材に適用することができる。とくに冷
媒がハイドロフルオロカーボン類であり、冷凍機油がこ
のハイドロフルオロカーボン類と相溶性を有する冷凍機
油である系において好適に使用することができる。その
ような系としては、密閉型冷凍サイクルを挙げることが
でき、たとえば、冷凍サイクルを構成する冷媒圧縮機の
圧縮機構部での摺動部品や、モータ機構部における絶縁
材などに使用することができる。具体的には、スクロー
ル型冷媒圧縮機のチップシール材、スクロール材、往復
式や回転式冷媒圧縮機の摺動弁材などの摺動部品、モー
タ機構部での対地絶縁材や層間絶縁材、楔などに使用す
ることができる。
【0057】つぎに、本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物
をシール部材としてスクロール型冷媒圧縮機のチップシ
ール材に適用する場合について説明する。スクロール型
冷媒圧縮機のチップシール材は、図2に示すように、他
のスクロールの鏡板表面に摺接し密閉空間内の気密性を
確保している。このため、チップシール材12は耐熱、
耐摩耗性が要求されている。さらに、ハイドロフルオロ
カーボン類を冷媒として使用する系においては、耐溶剤
性や耐加水分解性が要求される。本発明に係るシール部
材は、上述の耐冷媒用樹脂組成物を用いて成形すること
により、耐熱、耐摩耗性に優れ、さらに耐溶剤性や耐加
水分解性に優れる。
【0058】本発明に係るハイドロフルオロカーボン類
は、 CFC12やモノクロロジフルオロメタン(以下 HCFC2
2 と略称する)の代替冷媒として使用され、炭素、弗
素、水素からなる化合物である。ハイドロフルオロカー
ボン類の冷媒としては、 HFC134a、 HFC32、 HFC152a、
HFC125 、 HFC143aや、これらの混合冷媒として HFC32
/HFC125 、 HFC32/HFC152a、 HFC32/HFC134a、 HFC134a
/HFC125 、 HFC32/HFC134a/HFC125 、 HFC125/HFC143a/
HFC134a などを挙げることができる。
【0059】ハイドロフルオロカーボン類と相溶性を有
する冷凍機油としては、ポリエステル系油、ポリエーテ
ル系油、ポリカーボネート系油、フッ素系油などを挙げ
ることができる。これらのなかで本発明に好適な冷凍機
油としては、ポリエステル系油およびポリエーテル系油
の中から選ばれた少なくとも 1つの冷凍機油がある。ポ
リエステル系油は、水酸基とカルボキシル基との反応に
よって生成するエステル結合を分子内に有し、上述のハ
イドロフルオロカーボン系冷媒を溶解させることがで
き、かつ冷媒圧縮機内において摺動部材間の潤滑性を保
つことができる。これらポリエステル系油のなかでも、
ネオペンタンジオール、ネオペンタントリオール、ペン
タエリトリトールなどのヒンダードアルコール類とモノ
カルボン酸類またはジカルボン酸類との反応生成物であ
るコンプレックスエステル(ポリエステル)系油がハイ
ドロフルオロカーボンとの相溶性に優れ、また冷媒圧縮
機内における摺動部材間の潤滑性にも優れているため好
適である。
【0060】ポリエーテル系油は、多価アルコールとア
ルキレンオキサイドとの反応物であるポリアルキレング
リコールが好適である。具体的にはグリセリンとプロピ
レンオキサイドとの反応生成物などを挙げることができ
る。また、これら冷凍機油は、必要に応じて硫黄系、燐
系、ハロゲン系の極圧添加剤、もしくは耐摩耗性向上剤
や酸化防止剤、耐熱性向上剤、腐食防止剤、加水分解防
止剤、消泡剤などを含んでもよい。
【0061】このような冷媒、冷凍機油共存雰囲気で使
用されるチップシール材は、うず巻状のキャビティを有
する金型を用いて射出成形することができる。とくにポ
リイミド樹脂と液晶ポリエステル樹脂とを所定量配合し
た本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物を用いると、成形性
に優れるため、うず巻状のキャビティの端部ゲートより
充填して成形することができる。その結果、途中に凸部
がないチップシール材を得ることができる。
【0062】なお、成形後のチップシール材の両端部を
押圧する突出しピンの位置を、チップシール材の両端か
らその全長の 0.1%以上 2.5%以内とすることが好まし
く、この場合、成形時のガス焼けを防ぐことができる。
また、複数の突出しピンの間隔をチップシール材の全長
にわたってその曲率半径のたとえば 10 %以上 100%以
内とすることが好ましく、この場合、成形後のチップシ
ール材の変形や破損を防ぎつつ取り出すことができる。
【0063】本発明に係る冷媒圧縮機は、冷媒を圧縮す
る圧縮手段と、圧縮された冷媒を冷却する凝縮手段と、
凝縮された冷媒を膨脹させる膨脹手段と、膨脹した冷媒
を蒸発させる蒸発手段とを備えた冷凍サイクル内で、圧
縮手段として用いられる。このような冷媒圧縮機の中で
も、圧縮機構が、鏡板とうず巻状のラップを有する 2個
のスクロールをうず巻状のラップを相対してかみ合わせ
旋回運動させるスクロール型圧縮機構を有するスクロー
ル型冷媒圧縮機に好適であり、とくに摺動部分に使用さ
れるチップシール材が本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物
を成形してなるシール部材であることが好ましい。
【0064】なお、これらシール部材と相手部材または
成形用金型の摺動面の表面・形状粗さは、最大粗さ(Rm
ax)、算術平均粗さ(Ra)、十点平均粗さ(Rz)などの
JISで定義された評価法によって測定される。これら
少なくとも一つの摺動面の表面・形状粗さは、約25μm
以下であり、約 8μm 以下が好ましく、3.2 μm 以下で
あればより好ましい。表面・形状粗さが、約25μm を越
えると、摺動面に傷が多くついて摩耗の原因となる場合
が多く、金型からの離型性にも悪影響を及ぼす傾向があ
る。なお、表面・形状粗さの下限値は、加工時の効率を
考慮して約 0.1μm 以上あればよい。また、相手材や成
型用金型の表面の仕上加工などに長時間を要して効率的
に生産できないことや、樹脂材の転移膜の形成に影響さ
れる可能性もあるため、摩耗に影響しない仕様や条件で
あれば、摺動面の表面・形状粗さは、約 3〜 13 μm の
範囲としてもよい。
【0065】
【実施例】実施例および比較例に用いた原材料を一括し
て以下に示す。なお、[ ]内は表1に示す略称であ
る。 (1)ポリイミド樹脂[TPI]:AURUM 450
(三井東圧化学社製、商品名) (2)液晶ポリエステル樹脂−1[LCP−1]:スミ
カスーパーE5000(住友化学工業社製、商品名)、
島津製作所製高化式フローテスタにより測定した流動温
度は 323℃である。 (3)液晶ポリエステル樹脂−2[LCP−2]:ベク
トラA950(ポリプラスチックス社製、商品名)、島
津製作所製高化式フローテスタにより測定した流動温度
は 261℃である。 (4)炭素繊維[CF]:M107T(呉羽化学社製、
商品名)、平均繊維径 18 μm 、アスペクト比 38 。 (5)ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]:KT
400H(喜多村社製、商品名) (6)ポリエーテルケトン樹脂[PEK]:Victr
ex PEEK150P(ビクトレックス社製、商品
名)
【0066】実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3 表1に示す原材料を配合し、ヘンシェルミキサーで十分
に混合した後、二軸溶融押出し機(池貝鉄工社製:PC
M−30型)に供給し、温度 380〜 400℃、スクリュー
回転数 100〜150rpmの条件で直径 2mmの孔を有するスト
ランドダイから押出してペレット状に造粒した。実施例
1〜実施例4のペレットをチップシール材の外側端部に
ゲート口を有する金型を用いて、ノズル温度 380〜 400
℃、金型温度 180〜 200℃、射出圧力 1500 〜2000kgf/
cm2 の射出成形機にかけて図5に示すうず巻状のチップ
シール材12を射出成形した。実施例5のペレットは、
射出成形する際にスクロール壁の長手方向に同じ長さで
金型のシール部材の全長(展開長さ)の中間位置にゲー
ト口を設けた金型を用いて射出成形した。また、同一の
配合および成形条件で実施例1〜実施例5のペレットを
用いて摩擦係数および摩耗量測定するための内径 17 m
m、外径 21 mm、高さ 10 mmのリング試験片を作製し
た。
【0067】得られたペレット状の樹脂組成物、試験片
およびうず巻状のチップシール材を用いて、以下に示す
評価試験を行った。 (1)流動性試験 射出成形機(住友重機社製:プロマット)を用い、幅
1.7mm、厚み 1.5mmの方形状断面を有するインボリュー
ト曲線型の金型を使用してスパイラルフロー試験を行
い、その流動長を測定した。測定結果を表1に示す。 (2)摩擦係数および摩耗量 鈴木・松原式摩擦摩耗試験機を用い、リング試験片を、
圧力 15 kgf/cm2 、速度 128m/min.の条件下において、
ねずみ鋳鉄(FC25)製の相手材に摺接させたときの
摩擦係数を測定した。摩耗量は、試験片の試験前後の高
さの差を摩耗量として測定した。測定結果を表1に示
す。 (3)実機に基づく過酷使用試験 スクロール型冷媒圧縮機に、冷媒として HFC134aを、冷
凍機油として PAGを封入して、回転数 5600rpm、吐出圧
5〜6 kgf/cm2 、吐出温度 220〜230 ℃、運転時間 4時
間の条件で運転した。運転前後のチップシール材の高さ
の差を測定した。測定結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1に示すように、実施例1〜実施例5の
耐冷媒用樹脂組成物は、試験用成形品の摩擦係数が小さ
く摩耗量が少なく、またチップシール材は実機に基づく
過酷使用試験において変形することなく、かつ摩耗量も
少なかった。また、実施例1〜実施例4の耐冷媒用樹脂
組成物は、さらに溶融流動性に優れていた。一方、比較
例1は、流動温度が 300℃以下の液晶ポリエステル樹脂
を配合したので、耐熱性が低く成形時に発泡した。ポリ
イミド樹脂を配合しなかった比較例2および比較例3は
流動性が良好であったが、実機に基づく過酷使用試験で
チップシール材が変形し、異常摩耗現象を生じた。
【0070】
【発明の効果】本発明に係る耐冷媒用樹脂組成物は、化
3で示されるポリイミド樹脂を主成分とするので、優れ
た耐熱性と、ハイドロフルオロカーボン類に対して優れ
た耐冷媒性とを有する。また、さらにフッ素樹脂と炭素
繊維とを配合することにより、摺動特性に優れる。
【0071】また、流動温度が 300℃以上の液晶ポリエ
ステル樹脂を配合することにより、優れた耐熱性および
耐冷媒性に加え、良好な流動性を備えている。さらに、
フッ素樹脂と炭素繊維とを配合することにより、摺動特
性に優れた耐冷媒用樹脂組成物が得られる。
【0072】本発明に係るシール部材は、上述の耐冷媒
用樹脂組成物を成形して得られるので、代替フロン環境
下においても優れた耐摩耗性、低摩擦特性、寸法安定性
を有している。
【0073】本発明に係る冷媒圧縮機は上述のシール部
材を用いるので、とくにチップシール材を使用するスク
ロール型冷媒圧縮機において優れた耐久性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクロール型冷媒圧縮機の概要を示す断面図で
ある。
【図2】圧縮機構部の一部拡大図である。
【図3】スクロールの斜視図である。
【図4】図3におけるA−A部断面図である。
【図5】チップシールの斜視図である。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 圧縮機構部 3 モータ機構部 4 ガス吸入口 5 ガス吐出口 6 固定スクロール 7 可動スクロール 10 冷凍機油 12 チップシール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:04)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記、化1で表されるポリイミド樹脂 【化1】 (式中、Xは直結または炭素数 1〜 10 の 2価の炭化水
    素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニ
    ル基、チオ基、エーテル基およびスルホン基からなる群
    より選ばれた少なくとも一つの基を表わし、R1 〜R4
    は水素、炭素数 1〜6 の低級アルキル基、炭素数 1〜6
    の低級アルコキシ基、塩素または臭素を表わし、互いに
    同じであっても異なっていてもよい。Yは炭素数が 2〜
    27であり、脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、
    縮合多環式芳香族基、芳香族基および架橋基により相互
    に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群から選ば
    れた少なくとも一つの 4価の基を表す)を樹脂主成分と
    してなる耐冷媒用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記樹脂組成物が、前記ポリイミド樹脂
    と、流動温度が 300℃以上の液晶ポリエステル樹脂とを
    樹脂成分とすることを特徴とする請求項1記載の耐冷媒
    用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記樹脂組成物が、フッ素樹脂および炭
    素繊維を含有してなることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の耐冷媒用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記樹脂成分が、前記ポリイミド樹脂 1
    00重量部に対し、前記液晶ポリエステル樹脂 5〜 67 重
    量部配合してなることを特徴とする請求項2記載の耐冷
    媒用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記樹脂組成物が、前記ポリイミド樹脂
    100重量部に対し、前記フッ素樹脂 5〜 45 重量部、前
    記炭素繊維 5〜 56 重量部配合してなることを特徴とす
    る請求項3または請求項4項記載の耐冷媒用樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 前記液晶ポリエステル樹脂が、化2の式
    (A)、(B)および(C)で表される繰り返し構造単
    位 【化2】 (式中、nは 0または 1であり、(A):(B)のモル
    比は、 1:1 〜10:1 の範囲にあり、(B):(C)の
    モル比は、 9:10〜10:9 の範囲にあり、(B)、
    (C)中の芳香族の置換基は互いにパラまたはメタの位
    置にある)を含む樹脂であることを特徴とする請求項2
    ないし請求項5のいずれか1項記載の耐冷媒用樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 冷媒および冷凍機油が共存する雰囲気に
    て使用され、樹脂組成物を成形してなるシール部材であ
    って、 前記樹脂組成物は、請求項1ないし請求項6のいずれか
    1項記載の耐冷媒用樹脂組成物であることを特徴とする
    シール部材。
  8. 【請求項8】 うず巻状のキャビティを有する金型を用
    いて樹脂組成物を射出成形してなるシール部材であっ
    て、 前記射出成形が前記樹脂組成物を前記うず巻状のキャビ
    ティの端部ゲートより充填してなされることを特徴とす
    る請求項2ないし請求項6のいずれか1項記載のシール
    部材。
  9. 【請求項9】 前記冷媒がハイドロフルオロカーボン類
    であり、前記冷凍機油が前記ハイドロフルオロカーボン
    類と相溶性を有する冷凍機油であることを特徴とする請
    求項7または請求項8記載のシール部材。
  10. 【請求項10】 前記ハイドロフルオロカーボン類が、
    1,1,1,2- テトラフルオロエタン、 1,1- ジフルオロエ
    タン、ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタンおよび
    1,1,1- トリフルオロエタンの中から選ばれた少なくと
    も 1つのハイドロフルオロカーボンであり、前記冷凍機
    油がポリエステル系油およびポリエーテル系油の中から
    選ばれた少なくとも 1つの冷凍機油であることを特徴と
    する請求項9記載のシール部材。
  11. 【請求項11】 摺動部分を有し冷媒を圧縮する圧縮機
    構および冷凍機油が容器内に収容されてなる冷媒圧縮機
    であって、 前記摺動部分に使用されるシール部材が請求項7ないし
    請求項10のいずれか1項記載のシール部材であること
    を特徴とする冷媒圧縮機。
  12. 【請求項12】 前記圧縮機構が、鏡板とうず巻状のラ
    ップを具備する 2個のスクロールを前記うず巻状のラッ
    プを相対してかみ合わせ旋回運動させるスクロール型圧
    縮機構であることを特徴とする請求項11記載の冷媒圧
    縮機。
JP25945396A 1996-09-30 1996-09-30 耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機 Pending JPH10101930A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25945396A JPH10101930A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25945396A JPH10101930A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10101930A true JPH10101930A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17334281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25945396A Pending JPH10101930A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10101930A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001152014A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Sumitomo Chem Co Ltd ポリエーテルイミド樹脂組成物およびその成形品
JP2008163896A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スクロール圧縮機
JP2020031530A (ja) * 2018-08-20 2020-02-27 ダイキン工業株式会社 冷凍サイクル装置
CN112437804A (zh) * 2018-08-06 2021-03-02 引能仕株式会社 润滑方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001152014A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Sumitomo Chem Co Ltd ポリエーテルイミド樹脂組成物およびその成形品
JP2008163896A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スクロール圧縮機
CN112437804A (zh) * 2018-08-06 2021-03-02 引能仕株式会社 润滑方法
EP3835395A4 (en) * 2018-08-06 2022-06-08 ENEOS Corporation LUBRICATION PROCESS
US11702608B2 (en) 2018-08-06 2023-07-18 Eneos Corporation Lubrication method
JP2020031530A (ja) * 2018-08-20 2020-02-27 ダイキン工業株式会社 冷凍サイクル装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07268126A (ja) 潤滑性樹脂組成物
JPH083538A (ja) スクロール型コンプレッサのシール材組成物
WO2021117601A1 (ja) 軸シール
JPH10101930A (ja) 耐冷媒用樹脂組成物、シール部材および冷媒圧縮機
JP3576253B2 (ja) スクロール型コンプレッサ用シール部材組成物
JPH0920883A (ja) スクロール型コンプレッサ用シール部材組成物
JP4482262B2 (ja) スクロール型コンプレッサ用チップシール
JPH07252410A (ja) スクロール型コンプレッサのシール部材用組成物
JPH09286915A (ja) ベーンモータの羽根
JPH0920861A (ja) スクロール型コンプレッサ用シール部材組成物
JP7390177B2 (ja) 軸シール
JPS6210166A (ja) 摺動部材組成物
JP3162502B2 (ja) コンプレッサー用シール部材
JP4046875B2 (ja) すべり軸受装置
JP3466255B2 (ja) 四フッ化エチレン樹脂組成物
JP7356427B2 (ja) 潤滑方法
JPS63158362A (ja) スクロ−ル型コンプレツサ−用シ−ル部材料
JP7356426B2 (ja) 潤滑方法
JP2994770B2 (ja) 転がり軸受用プラスチック保持器
JPH0359068A (ja) 摺動性樹脂組成物
JP2975215B2 (ja) チップシール
JP2525490B2 (ja) 軸受用プラスチック保持器
JP3703219B2 (ja) フッ素樹脂組成物
JP4072314B2 (ja) 電食防止転がり軸受
JP2021123107A (ja) 樹脂発泡成形体およびスクロールロータ