JPH0994090A - 酵素固定化用担体の製造方法 - Google Patents

酵素固定化用担体の製造方法

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JPH0994090A
JPH0994090A JP27704695A JP27704695A JPH0994090A JP H0994090 A JPH0994090 A JP H0994090A JP 27704695 A JP27704695 A JP 27704695A JP 27704695 A JP27704695 A JP 27704695A JP H0994090 A JPH0994090 A JP H0994090A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用が可能で、しかも使用後に不要
となった失活酵素を容易に脱離・再生することが出来る
酵素固定化用担体を得る。 【解決手段】 低分子量キトサンの酸性水溶液を塩基性
溶液中に滴下凝固再生せしめて得た再生粒状多孔質キト
サンを、カラギーナンの水溶液中に分散し、次いで多官
能性試薬を反応させることにより酵素固定化用担体を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然高分子である
キトサンとカラギーナンを複合化した、バイオリアクタ
ーによる食品素材の製造に好適な酵素固定化用担体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、固定化酵素を用いたバイオリアク
ターによる食品素材の製造が、その高い生産性と高価な
酵素の再使用可能性によるコスト意識から、食品産業を
中心に研究・実用化が計られている。酵素の固定化用担
体として、合成高分子イオン交換体、多糖類系イオン交
換体及びシリカゲル、ガラス等の無機系の担体等が使用
されている。本出願人は特公平1−16420号で開示
した粒状多孔質キトサン担体以外に、これをベースとし
て特公昭63−54285号及び特開平6−23769
号等で各種の官能基を導入した固定化用担体を開示し
た。しかし、上述の特公平1−16420号以外の固定
化用担体は、イオン交換基として塩基性を有するもので
あったり、担体に疎水性が導入され酵素が疎水吸着され
るものであった。固定化用担体の塩基性基は等電点の低
い酸性蛋白の吸着には有効に作用するが、塩基性蛋白を
吸着固定させることは不可能で、又、強い疎水吸着は往
々にして酵素との適合性が悪く失活の原因ともなる欠点
がある。
【0003】又、酵素を、キトサンをベースとした固定
化用担体に強固に固定化させる目的で使用されるグルタ
ルアルデヒドは、酵素の失活を招く上に、酵素を固定化
用担体から取り除いて固定化用担体として再使用に供す
ることが不可能であり、更に食品素材生産に供する場合
は、できればグルタルアルデヒドを使用することは好ま
しくない。
【0004】又、特開昭57−132883号に、カラ
ギーナン水溶液に酵素活性物質と多カチオン性高分子化
合物を添加混合し、カラギーナンをゲル化させ、そのゲ
ル格子内に酵素活性物質を包括させることが開示されて
いるが、この固定化酵素活性物質は強度も弱く、酵素が
包括されているために活性が低下したときにその活性を
再活性することが出来ず再利用出来ない欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の酵素固定化用
担体は、天然高分子であるキトサンとカラギーナンを複
合したもので安全性に優れ、カラギーナンが有する硫酸
基の酸性によって塩基性酵素の吸着に優れ、更に硫酸基
が強酸性陽イオン交換基であることから、塩基性酵素を
強固に吸着するのでグルタルアルデヒド等の多官能性試
薬を使用しなくても、塩基性酵素を強固に吸着するの
で、固定化酵素の繰り返し反応が可能な上、固定化酵素
として使用後に不要になった失活酵素を容易に離脱・再
生することが出来る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低分子量キト
サンの酸性水溶液を塩基性水溶液中に滴下凝固再生せし
めて得た再生粒状多孔質キトサンを、カラギーナンの水
溶液中に分散し、次いで多官能性試薬を反応させる酵素
固定化用担体の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる再生粒状多孔
質キトサンは、特公平1−16420号で開示された方
法によって得られる。即ち、平均分子量が10,000
〜230,000の低分子量キトサンのみを蟻酸,酢
酸,ジクロル酢酸,乳酸等の有機酸の単独又は混合、又
は塩酸,硝酸等の無機酸の酸性水溶液に溶解し、該キト
サン酸性水溶液を、水酸化ナトリウム,水酸化カリウ
ム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,アンモニア,エチ
レンジアミン等のアルカリ性物質を水、又はメタノー
ル,エタノール等のアルコール類、又は水とアルコール
類の混合物に塩基性物質を加えた塩基性溶液中に、一定
量づつ滴下せしめて所望の平均粒径の粒状多孔質キトサ
ンを凝固再生析出させることにより得られる。尚、本発
明に用いられる再生粒状多孔質キトサンの平均粒径は特
に限定されるものではない。
【0008】本発明で用いられるカラギーナンとは、ユ
ーキューマ,コンドラス,イルディヤ,ギガルティーナ
等の原藻の紅藻類より抽出される天然多糖類の1種で、
カッパ,イオタ,ラムダの3種のフラクションがあり、
詳しくは1、3結合したガラクトース−4−サルフェイ
トと1、4結合した3、6−アンヒドロ−D−ガラクト
ースから成るカッパカラギーナン,1、3結合したガラ
クトース−4−サルフェイトと1、4結合した3、6−
アンヒドロ−D−ガラクトース−2−サルフェイトから
成るイオタカラギーナン,1、3結合したガラクトース
−2−サルフェイトと1、4結合したD−ガラクトース
−2、6−サルフェイトから成るラムダカラギーナン
で、これらの単独又は混合のいずれも用いることが出来
る。
【0009】粒状多孔質キトサンを分散するカラギーナ
ン水溶液としては、濃度が0.1〜15%のものが用い
られる。0.1%以下では効果が低く、15%以上の濃
度にすると低分子量のカラギーナンを用いても粘度が高
くなり過ぎ取り扱い難い欠点があるので、カラギーナン
水溶液の濃度は好ましくは1〜10%である。
【0010】粒状多孔質キトサンを分散させる方法とし
ては、再生粒状多孔質キトサン1重量部をカラギーナン
水溶液1〜10重量部に入れて5〜90℃,好ましくは
25〜70℃で1〜100時間,好ましくは2〜48時
間攪拌し分散する。この操作でカラギーナンは再生粒状
多孔質キトサンとポリイオンコンプレックスを形成し吸
着される。この様にしてカラギーナンと複合化した粒状
多孔質キトサンを得る。
【0011】カラギーナンの硫酸基とキトサンのアミノ
基間で形成されたポリイオンコンプレックスは比較的強
固な結合と考えられるが、酵素を固定化して酵素固定化
用担体として長時間使用する間、及び使用後の固定化酵
素を再生させる操作で粒状多孔質キトサンからカラギー
ナンが脱落するので、次いで多官能性試薬により粒状多
孔質キトサンとカラギーナンを共有結合させる処理をす
る必要がある。
【0012】この際の多官能性試薬としては、エピクロ
ロヒドリンやエチレングリコール,ポリエチレングリコ
ール又はポリプロピレングリコールのジグリシジルエー
テルが挙げられる。好ましくはエピクロロヒドリン,エ
チレングリコールジグリシジルエーテル,プロピレング
リコールジグリシジルエーテルである。
【0013】この反応は濃度1〜30%の多官能性試薬
水溶液を使用し、カラギーナンと複合化された粒状多孔
質キトサン1重量部に対し多官能性試薬水溶液1〜10
重量部を加え、25〜90℃、好ましくは50〜80℃
で1〜48時間,好ましくは6〜48時間反応させる。
この時の水溶液は、アルカリ性域とすることが好まし
い。反応終了後充分に水洗し、本発明の酵素固定化用担
体を得る。
【0014】
【実施例】以下に本発明実施例を詳述するが、本発明は
この範囲に限定されるものではない。尚、酵素の吸着
率,固定化パパイン及び固定化トリプシンの活性は、次
の測定方法により求めた。
【0015】〈1〉酵素の吸着率測定方法 (1) 吸着前の酵素液を、水で希釈し280nmにおける吸
光度を水を対照として分光光度計(ベックマン(株)
製、商品名;DU−640)で光路長1cmの石英セルで
測定(a)する。測定に際しては吸光度が0.5以下に
なる如く希釈する。 (2) 吸着後の上清の吸光度を(1) と同様に測定(b)す
る。その希釈率は(1) と同様とする。 (3) 次式により酵素の吸着率を求める。 酵素の吸着率(%)={(a−b)×100}
【0016】〈2〉固定化パパインの活性測定方法 (1) 100gのカゼインを、0.05M・トリス塩酸緩
衝液(pH8.0)1,000mlに、湯浴中で加温して
溶解させ、基質溶液とする。 (2) 固定化用担体にパパインを固定した固定化パパイン
1mlに、基質溶液50mlを添加し、37℃10分間攪拌
する。 (3) 反応終了後、上清を1ml採取し、5%トリクロロ酢
酸水溶液3mlを添加する。 (4) 3,500rpm で遠心分離を15分行い、上清の2
80nmにおける吸光度(c)を〈1〉で用いた分光光度
計で光路長1cmの石英セルで測定する。測定に際して
は、測定値が0.5を越えない様に希釈する(希釈倍
率)。 (5) ブランクとして、固定化パパインの代わりに未酵素
固定の固定化用担体を用いて上述と同様の操作により2
80nmにおける吸光度(d)を測定する。このときの希
釈倍率は(4) と同様とする。 (6) 固定化パパインの活性は、次式により算出する。 固定化パパインの活性(U/ml・担体)=0.4×(c
−d)×希釈倍率
【0017】〈3〉固定化トリプシンの活性測定法 (1) 50gのカゼインを、0.1M・りん酸緩衝液(p
H7.6)500mlに湯浴中で加温して溶解させ基質溶
液とする。 (2) 固定化用担体にトリプシンを固定化させた固定化ト
リプシン1mlに、基質溶液50mlを添加し、35℃10
分間攪拌する。 (3) 反応終了後、反応液を1ml採取し、5%トリクロロ
酢酸水溶液3mlを添加する。 (4) 3,500rpm で遠心分離を15分行い、上清の2
80nmにおける吸光度(e)を〈1〉で用いた分光光度
計で光路長1cmの石英セルで測定する。測定に際して
は、測定値が0.5を越えない様に希釈する(希釈倍
率)。 (5) ブランクとして、固定化トリプシンの代わりに未酵
素固定の固定化用担体を用いて上述と同様の操作により
280nmにおける吸光度(f)を測定する。このときの
希釈は(4) と同様とする。 (6) 固定化トリプシンの活性は、次式により算出する。 固定化トリプシンの活性(U/ml・担体)=0.4×
(e−f)×希釈倍率
【0018】〔実施例1〕脱アセチル化度79%、平均
分子量46,000のキトサン210gを3.5%酢酸
水溶液2,790gに溶解した。該キトサン酸性水溶液
を、7%水酸化ナトリウム,20%エタノール,73%
水よりなる凝固溶液中に落下し、キトサンを粒状多孔質
に凝固再生後、中性になるまで充分水洗し、平均粒径1
mmの再生粒状多孔質キトサン3,000ml(湿潤)を得
た。
【0019】次に再生粒状多孔質キトサン各50mlを、
ハーキュリーズ・ジャパン(株)製、商品名ジェノヴィ
スコ型(GENOVISCO Type)CSW−2の
カッパカラギーナンを用いて、表1に示す濃度のカッパ
カラギーナン水溶液100mlに加え、24時間攪拌した
後、カッパカラギーナン水溶液をろ過して除き、5.6
%エピクロロヒドリン50ml、5N−KOH12mlをそ
れぞれ加え70℃で2時間攪拌し反応させた。反応終了
後、充分水洗し、酵素固定化用担体(担体A〜F)を得
た。
【0020】
【表1】
【0021】担体A〜Fをそれぞれ20ml秤量し、1%
パパイン水溶液各100mlを加え、25℃にて3時間攪
拌した後、水洗して固定化パパインA* 〜F* 夫々20
mlを得た。固定化パパインを夫々1ml取り、パパインの
吸着率及び固定化パパインの活性を測定し、表2に示し
た。
【0022】
【表2】
【0023】表2から明らかなように、カッパカラギー
ナン濃度が0.1〜10%、好ましくは、1〜10%の
とき優れた吸着率と活性を示した。さらに上述で得られ
た固定化パパインD* を1ml採取し、固定化パパインの
活性測定前に0.05M−EDTAと0.1M−システ
インを含む混合水溶液5mlに入れ、10℃で12時間賦
活化処理した後、充分水洗して、固定化パパインの活性
を測定した(第1回)。この操作を繰り返し行い、5回
迄固定化パパインの活性を測定し、表3に示した。
【0024】
【表3】 この結果より、固定化パパインを賦活化処理する事によ
り、活性値が著しく高くなり、繰り返し使用にも適する
高い活性を持続することが明らかである。
【0025】〔実施例2〕実施例1と同様にして得られ
た再生粒状多孔質キトサン各50mlを採取し、夫々2%
カッパカラギーナン水溶液100mlに加え、表4に示す
処理時間で攪拌した後、カッパカラギーナン水溶液をろ
過して除き、5.6%エピクロロヒドリン50ml、5N
−KOH12mlを夫々に加え70℃で2時間攪拌し反応
させた。反応終了後、充分水洗し、酵素固定化用担体
(担体G〜L)を得た。
【0026】
【表4】
【0027】担体G〜Lを夫々20ml秤量し、1%パパ
イン水溶液各100mlを加え、25℃にて3時間攪拌し
た後、水洗して固定化パパインG* 〜L* 夫々20mlを
得た。固定化パパインを夫々1ml取り、パパインの吸着
率及び固定化パパインの活性を測定し、表5に示した。
【0028】
【表5】 表5から明らかなように、2%のカッパカラギーナン水
溶液の処理時間が1〜48時間、好ましくは、6〜48
時間のとき、優れた吸着率と活性を示した。
【0029】〔実施例3〕実施例1と同様にして得られ
た酵素固定化用担体Dより5mlを採取し、1%トリプシ
ン水溶液25mlに入れ、3時間攪拌し吸着後、充分水洗
して固定化トリプシンを5ml得た。この1mlを取り、既
述の固定化トリプシンの活性測定方法により活性を測定
した(第1回)。この固定化トリプシンを充分水洗した
後、再び同様の方法で活性測定をした(第2回)。これ
を5回迄繰り返し活性を測定しその結果を表6に示した
(A)。更に5回目の活性測定終了後、この固定化トリ
プシンに0.5N−NaOHを10ml加え、60℃で3
時間処理した後、充分に水洗してトリプシンを除き、1
%トリプシン水溶液の5mlに入れ、3時間攪拌し再吸着
後、水洗し活性を測定した(第1回)。この固定化トリ
プシンを充分水洗した後、再び同様の方法で活性測定を
した(第2回)。これを5回迄繰り返し活性を測定しそ
の結果を表6に示した(B)。
【0030】
【表6】 表6から明らかなように、本法で得られた酵素固定化用
担体は、繰り返し使用、再吸着後の再繰り返し使用に於
いても、活性の持続性が高く、優れた性能を有する酵素
固定化用担体が得られた。
【0031】〔実施例4〕実施例1と同様にして得られ
た再生粒状多孔質キトサン各50mlを、和光純薬工業
(株)製ラムダカラギーナンを用いて表7に示す濃度の
ラムダカラギーナン水溶液100mlに加え、24時間攪
拌した後、ラムダカラギーナン水溶液をろ過して除き、
5.6%エピクロロヒドリン50ml、5N−KOH12
mlをそれぞれ加え、70℃で2時間攪拌し反応させた。
反応終了後、充分水洗し、酵素固定化用担体(担体M〜
R)を得た。
【0032】
【表7】
【0033】担体M〜Rをそれぞれ20ml秤量し、1%
パパイン水溶液各100mlを加え、25℃にて3時間攪
拌した後、充分水洗し、固定化パパインM* 〜R* 夫々
20mlを得た。固定化パパインを夫々1ml取り、パパイ
ンの吸着率及び固定化パパインの活性を測定し、表8に
示した。
【0034】
【表8】 表8から明らかなように、ラムダカラギーナン濃度が
0.1〜10%好ましくは、1〜10%のとき優れた吸
着率と活性を示した。
【0035】〔比較例〕実施例1と同様にして得られた
再生粒状多孔質キトサン100mlが含む水を、ジメチル
ホルムアミドで充分に置換除去した後、ジメチルホルム
アミド100mlに、ヘキサメチレンジイソシアナート
2.8gを溶解した溶解液に加え、25℃で1時間反応
させた。反応残液を除去した後、ジメトルホルムアミド
で洗浄し、次いで充分水洗して酵素固定化用担体(担体
S)を得た。同様に、実施例1と同様にして得られた再
生粒状多孔質キトサン100mlが含む水をジメチルホル
ムアミドで充分に置換除去した後、ジメチルホルムアミ
ド100mlにジフェニルメタンジイソシアナート4.2
gを溶解した溶解液に加え25℃で1時間反応させた。
反応残液を除去した後、ジメチルホルムアミドで洗浄
し、次いで充分水洗して酵素固定化用担体(担体T)を
得た。上記の担体S,T及び実施例1で得られた担体D
の各10mlを1%パパイン水溶液50mlに加え、25℃
で2時間攪拌した。吸着後の吸着液を除き、水洗して固
定化パパインD* ,S* ,T* を得た。これらの固定化
パパイン各1mlの吸着率、活性を測定した結果を表9に
示した。
【0036】
【表9】
【0037】表9から明らかなように、本発明の方法で
得られた酵素固定化用担体D* を用いれば、優れた吸着
率、活性を有する固定化パパインが得られるが、本発明
以外の方法で得た酵素固定化用担体を用いた場合には、
所望する活性が得られなかった。
【0038】
【発明の効果】低分子量キトサンの酸性水溶液を塩基性
溶液中に滴下凝固再生せしめて得た再生粒状多孔質キト
サンを、カラギーナンの水溶液中に分散し、次いで多官
能性試薬と反応させ、カラギーナンを再生粒状多孔質キ
トサンに共有結合させる方法で得られた本発明の酵素固
定化用担体は、天然高分子であるキトサンとカラギーナ
ンを複合化したことにより、天然物を母体とすることか
ら安全性に極めて優れ、また、カラギーナンの硫酸基に
由来するカチオン性により塩基性酵素の吸着率も高く、
固定化酵素の活性にも優れ、繰り返し使用しても、優れ
た性能を発揮する効果がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低分子量キトサンの酸性水溶液を塩基性
    溶液中に滴下凝固再生せしめて得た再生粒状多孔質キト
    サンを、カラギーナンの水溶液に分散し、次いで多官能
    性試薬を反応させることを特徴とする酵素固定化用担体
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107647112A (zh) * 2017-09-18 2018-02-02 江苏瑞牧生物科技有限公司 一种饲用酶制剂载体及其制备方法
CN114940776A (zh) * 2022-06-28 2022-08-26 中山大学 一种多孔壳聚糖微球及其固定碱性蛋白酶的方法

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