JPH0987259A - 光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法 - Google Patents

光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法

Info

Publication number
JPH0987259A
JPH0987259A JP7250836A JP25083695A JPH0987259A JP H0987259 A JPH0987259 A JP H0987259A JP 7250836 A JP7250836 A JP 7250836A JP 25083695 A JP25083695 A JP 25083695A JP H0987259 A JPH0987259 A JP H0987259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
represented
same
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7250836A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Ikehira
秀行 池平
Masao Yanagawa
正生 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP7250836A priority Critical patent/JPH0987259A/ja
Publication of JPH0987259A publication Critical patent/JPH0987259A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な原料から比較的少ない工程で収率よく
製造し得、しかも、安定であり、加えて不斉シクロプロ
パンカルボン酸類の製造において不斉配位子として使用
できる化合物を提供する。 【解決手段】 一般式(1) (式中Xは一般式(2) または、一般式(3) で示される置換基である。)で示される光学活性オキサ
ゾリン類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性オキサゾ
リン類、その製造方法及びそれを用いる不斉シクロプロ
パンカルボン酸類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不斉シクロプロパンカルボン酸類は、医
薬、農薬などの中間体として有用であり、オレフィン類
とジアゾ酢酸エステル類とを、銅塩と不斉配位子との存
在下に反応させて製造されることが知られている。従来
より、かかる不斉配位子として、光学活性メチレンビス
オキサゾリン類が提案されている(Tetrahedr
on Letters,Vol.32,No.50,p
p.7373−7376,1991)。しかしながら、
かかるメチレンビスオキサゾリン類は不安定で重合し易
いばかりか、高価でかつ重合しやすいマロノニトリルを
原料として複数の工程を経て収率45%と低収率で製造
されるため(Helvetica Chimica A
cta,Vol.74,p.2(1991))、不斉配
位子としてかかるメチレンビスオキサゾリン類を用いる
不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法は、工業的
に有利であるとは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
安価な原料から比較的短い工程で収率よく製造し得、安
定であり、しかもオレフィン類とジアゾ酢酸エステル類
とを銅塩の存在下に反応させて不斉シクロプロパンカル
ボン酸類を製造する際の不斉配位子として用いることの
できる新たな化合物を開発すべく鋭意検討した結果、本
発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
一般式(1) (式中Xは一般式(2) または、一般式(3) で示される置換基である。式中、R1 、R2 は置換基を
有していてもよいアルキル基、アラルキル基もしくはア
リール基を示し、R3 は置換基を有していてもよいアリ
ール基を示し、R4 はヒドロキシル基またはアミノ基を
示す。また、R5、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ水
素原子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくは
アラルキル基もしくはアリール基を示す。ただし、少な
くともR5とR6 が同一であることはない。また、*は
不斉炭素であることを示し、(*)は不斉炭素であり得
ることを示す)で示される光学活性オキサゾリン類(以
下、化合物(1)と称することもある)を提供するもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】ここで、R1 およびR2 の具体例
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、n−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、
シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、メ
ンチル基、ジシクロヘキシル基、2、3、4−トリメチ
ル−3−ペンチル基、2、4−ジメチル−3−ペンチル
基などのアルキル基または、ベンジル基、2−フェニル
エチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基
などのアラルキル基、またはフェニル基、ナフチル基、
ビフェニル基、フリル基、チオフェニル基、2、6−ジ
−t−ブチル−p−トリル基などのアリール基が例示さ
れる。さらにこれらはクロル、ブロムなどのハロゲン原
子、またはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、t−ブトキシ基、などの低級アルコキシ基やフェノ
キシ基などのアリールオキシ基、またはn−プロピルチ
オ基、t−ブチルチオ基などの低級アルキルチオ基、ま
たはフェニルチオ基などのアリールチオ基、またはニト
ロ基、水酸基などを有していてもよい。さらに、R1
よびR 2 がアリール基である場合は、該アリール基が、
メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基などの低
級アルキル基を置換基として有していてもよい。またR
1 とR2 は同一であっても異なっていてもよい。
【0006】R3 の具体例としてはフェニル基、ナフチ
ル基、ビフェニル基、フリル基、チオフェニル基、2、
6−ジ−t−ブチル−p−トリル基などのアリール基が
例示され、さらにこれらは、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル
基、n−ヘキシル基などの低級アルキル基、またはクロ
ル、ブロムなどのハロゲン原子、またはメトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基、などの
低級アルコキシ基やフェノキシ基などのアリールオキシ
基、またはn−プロピルチオ基、t−ブチルチオ基など
の低級アルキルチオ基、またはフェニルチオ基などのア
リールチオ基、またはニトロ基、水酸基などで置換され
ていてもよい。R5 、R6 、R7 およびR8 の具体例は
1 およびR2 で例示したものと同様なアルキル基もし
くはアラルキル基もしくはアリール基が例示できる。た
だし、少なくともR5 とR6 が同一であることはない。
【0007】本発明における化合物(1)は、いずれも
文献未記載の化合物であって、一般式(1)における置
換基Xが一般式(2)で示される置換基に相当する化合
物(1)(以下、化合物(2)と称することもある)
は、一般式(4) (式中、R5 、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ前記と
同じ意味を示す)で示される2−メチルオキサゾリン類
と一般式(5) R1 COR2 (5) (式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を示す)で示
されるケトン類とを強塩基存在下で反応させて、また、
化合物(1)における置換基Xが一般式(3)で示され
る置換基に相当する化合物(1)(以下、化合物(3)
と称することもある)は、2−メチルオキサゾリン類と
一般式(6) R3 COOR14 (6) (式中、R3 は前記と同じ意味を示し、R14はアルキル
基を示す)で示されるアリールカルボン酸エステル類ま
たは、一般式(7) R3 CN (7) (式中、R3 は前記と同じ意味を示す)で示されるアリ
ールニトリル類とを強塩基存在下で反応させてそれぞれ
製造することができる。
【0008】ケトン類としては、アセトン、ジプロピル
ケトン、などのジアルキルケトン類、および、ベンゾフ
ェノン、4、4’−ジメトキシベンゾフェノン、2、
2’−ジクロルベンゾフェノンなどのジアリールケトン
類等が例示される。アリールカルボン酸エステル類にお
ける置換基R14としてはR1 およびR2 で例示したアル
キル基と同様なアルキル基が例示でき、かかるアリール
カルボン酸エステル類としては、安息香酸メチルエステ
ル、パラメトキシ安息香酸メチルエステル、メタクロル
安息香酸エチルエステルなどが例示される。
【0009】アリールニトリル類としては、ベンゾニト
リル、パラメトキシベンゾニトリル、メタクロルベンゾ
ニトリル、などが例示される。
【0010】2−メチルオキサゾリン類としては、4R
−2−メチル−4−フェニルオキサゾリン、4R、5S
−2−メチル−4−メチル−5−フェニルオキサゾリ
ン、4S−2−メチル−4−ベンジルオキサゾリンが例
示され、その使用量は上記ケトン類、アリールカルボン
酸エステル類またはアリールニトリル類1モルに対して
0.5〜10モル、好ましくは0.9〜3モルである。
かかる2−メチルオキサゾリン類はいずれも公知であり
(Synthesis,p853,1987)、アセト
ニトリル等のニトリル誘導体とR−2−フェニルグリシ
ノール、L−フェニルアラニノール、L−ノルエフェド
リンなどの光学活性2−アミノエタノールとを反応させ
て容易に製造し得る。
【0011】強塩基類としては、t−ブチルリチウム、
sec−ブチルリチウム、n−ブチルリチウムなどのア
ルキル金属、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム
アミド、ナトリウムアミドなどの金属アミド、ナトリウ
ムメチラート、カリウムt−ブトキシドなどの金属アル
コラートが例示される。これら強塩基類の使用量は2−
メチルオキサゾリン類1モルに対して、通常0.5〜1
0モル、好ましくは1〜1.5モルの範囲である。
【0012】上記で述べた反応は通常溶媒中で行われ、
かかる溶媒としては、エチルエーテル、ジエトキシメタ
ン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサ
ンなどのエーテル系溶媒やヘキサン等の飽和脂肪族炭化
水素系溶媒などの反応に不活性な溶媒が使用され、その
使用量は、特に制限されないが、通常、2−メチルオキ
サゾリン類に対して重量比で10〜500倍である。
【0013】反応温度は、通常、−100℃〜10℃、
好ましくは−80℃〜0℃の範囲である。
【0014】得られた反応混合物から一般的な方法、例
えば、塩化アンモニウム水と混合後、トルエン、酢酸エ
チル、ジエチルエーテル、ジクロルメタンなどの有機溶
媒によって抽出処理し、得られた有機層を濃縮等によ
り、目的とする化合物(2)または(3)を得ることが
できる。また、必要によりカラムクロマトグラフィーや
蒸留により精製してもよい。
【0015】このようにして得られる化合物(2)とし
ては具体的に、(4R)−2−(2−ヒドロキシ−2、
2−ジフェニルエチル)−4−フェニルオキサゾリン、
(4R、5S)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフ
ェニルエチル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリ
ン、(4R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェ
ニルエチル)−4−ベンジルオキサゾリン、(4S)−
2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチル)−
4−t−ブチルオキサゾリン、(4R)−2−(2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピル)−4−フェニルオキサ
ゾリン、(4S)−2−(2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピル)−4−t−ブチルオキサゾリン、(4R)−
2−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチル)−4−
フェニルオキサゾリン、(4R)−2−(2−ヒドロキ
シ−2−プロピルペンチル)−4−t−ブチルオキサゾ
リン、などを挙げることができる。
【0016】また化合物(3)としては具体的に、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルビニル)−
4−フェニルオキサゾリン、(4R、5S)−2−(2
−ヒドロキシ−2−フェニルビニル)−4−メチル−5
−フェニルオキサゾリン、(4R)−2−(2−アミノ
−2−フェニルビニル)−4−ベンジルオキサゾリン、
(4R)−2−(2−アミノ−2−フェニルビニル)−
4−フェニルオキサゾリン、(4S)−2−(2−ヒド
ロキシ−2−フェニルビニル)−4−t−ブチルオキサ
ゾリン、(4S)−2−(2−アミノ−2−フェニルビ
ニル)−4−t−ブチルオキサゾリン、などを挙げるこ
とができる。
【0017】このような本発明の化合物(1)はいずれ
も安定で、取扱も容易であり、例えば、不斉シクロプロ
パンカルボン酸類の製造における不斉配位子として使用
することができる。例えば、一般式(8) (式中、R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ水素原
子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくは、ア
ラルキル基もしくは、アリール基もしくはアルケニル基
を示す。ただし、R9 、R10、R11およびR12が同時に
同一であることはない。)で示されるオレフィン類と、
一般式(9) N2 CHCO2 13 (9) (式中、R13は置換基を有していてもよいアルキル基も
しくはアラルキル基もしくアリール基を示す。)で示さ
れるジアゾ酢酸エステル類とを化合物(1)と銅塩の存
在下に反応させることによって、一般式(10) (式中、R9 、R10、R11、R12およびR13は前記と同
じ意味を示す。ただし、R9 、R10、R11およびR12
同時に同一であることはない。また、*および(*)は
前記と同じ意味を示す)で示される不斉シクロプロパン
カルボン酸類を製造することができる。
【0018】一般式(8)で示されるオレフィン類にお
けるR9 、R10、R11およびR12において、アルキル
基、アラルキル基、アリール基としては、R1 およびR
2 で例示したものと同様なものが例示できる。アルケニ
ル基としては1−プロペニル基、アリル基、イソプロペ
ニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテ
ニル基などが例示できる。
【0019】さらにR9 、R10、R11およびR12は置換
基としてクロル、ブロムなどのハロゲン原子、またはメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキ
シ基、などの低級アルコキシ基やフェノキシ基などのア
リールオキシ基、またはn−プロピルチオ基、t−ブチ
ルチオ基などの低級アルキルチオ基、またはフェニルチ
オ基などのアリールチオ基、またはニトロ基、水酸基な
どを有していてもよい。さらに、R9 、R10、R11およ
びR12がアリール基を有する場合は該アリール基が、メ
チル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t
−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基などの低級
アルキル基で置換されていてもよい。ただし、R9 、R
10、R11およびR12が同時に同一であることはない。
【0020】オレフィン類の具体例としては、イソブチ
レン、2−メチル−2−ブテン、2、5−ジメチル−
2、4−ヘキサジエン、スチレン、4−フェニル−1−
ブテンなどが挙げられる。
【0021】一般式(9)で示されるジアゾ酢酸エステ
ル類のR13としては、R1 およびR 2 において記したも
のと同様のアルキル基、アラルキル基およびアリール基
が例示できる。かかるジアゾ酢酸エステル類としては、
例えば、ジアゾ酢酸エチルエステル、ジアゾ酢酸t−ブ
チルエステル、ジアゾ酢酸シクロヘキシルエステル、ジ
アゾ酢酸1−メンチルエステルなどが挙げらる。
【0022】銅塩としては、トリフルオロメタンスルホ
ン酸銅、酢酸銅、臭化銅、塩化銅、三フッ化銅、など1
価もしくは2価の銅塩が例示され、その使用量は化合物
(1)1モルに対して、通常、0.01〜2モル、好ま
しくは0.1〜1モルである。
【0023】化合物(1)の使用量はジアゾ酢酸エステ
ル類1モルに対して0.001〜2モル、好ましくは
0.1〜1モルである。
【0024】反応に際しては、通常、溶媒が用いられ、
かかる溶媒としては、例えば、エチルエーテル、ジエト
キシメタン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、
ジオキサン等のエーテル系溶媒、または、ヘキサン等の
飽和脂肪族炭化水素系溶媒、または、クロロホルム、ジ
クロロメタン等の含ハロゲン化合物系溶媒、または酢酸
エチル等のエステル系溶媒などの、反応に不活性な溶媒
が使用され、その使用量は特に制限はないが、ジアゾ酢
酸エステル1モルに対して5〜500モル、好ましくは
10〜300モルである。また、場合によっては原料オ
レフィン類を溶媒として使用してもよい。
【0025】オレフィン類の使用量は、ジアゾ酢酸エス
テル類1モルに対して0.5モル以上であればよく、好
ましくは0.5〜30モル、さらに好ましくは5〜10
モルの範囲である。
【0026】反応に際しては、例えば、溶媒中でオレフ
ィン類、光学活性オキサゾリン類および銅塩をあらかじ
め混合し、該混合物中にジアゾ酢酸エステル類を添加す
ればよい。
【0027】なお、2価の銅塩を使用する場合には、ジ
アゾ酢酸エステル類を添加する前に、フェニルヒドラジ
ンなどのヒドラジン化合物を添加しておくことが反応速
度が速くなり好ましい。この場合、ヒドラジン化合物の
使用量は、通常、銅塩に対して0.8〜1モルである。
【0028】反応温度は、通常、−50℃〜200℃、
好ましくは0℃〜50℃の範囲である。
【0029】反応終了後は、例えば、得られた反応混合
物をそのまま濃縮するか、該反応混合物を塩化アンモニ
ウム水中にあけ、トルエン、酢酸エチル、ジエチルエー
テル、ジクロルメタンの有機溶媒によって抽出処理し、
得られた有機層を濃縮することにより、目的とする不斉
シクロプロパンカルボン酸類を得ることができ、必要に
よりカラムクロマトグラフィーや蒸留により精製するこ
とができる。
【0030】かくして、得られる不斉シクロプロパンカ
ルボン酸類としては、たとえば、1−S−エトキシカル
ボニル−2−S−フェニルシクロプロパン、1−R−エ
トキシカルボニル−2、2−ジメチルシクロプロパン、
1−R−エトキシカルボニル−2−R−(2−メチル−
1−プロペニル)シクロプロパン、1−S−エトキシカ
ルボニル−2−S−t−ブチルシクロプロパンなどが挙
げられる。
【0031】
【発明の効果】本発明の光学活性オキサゾリン類は、安
価な原料から比較的短い工程で収率よく製造し得、安定
であり、加えてオレフィン類とジアゾ酢酸エステル類と
を、銅塩の存在下に反応させる不斉シクロプロパンカル
ボン酸類の製造において、不斉配位子として使用でき
る。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明がこれによって限定されるものではな
い。
【0033】〔参考例1〕 4R−2−メチル−4−フェニルオキサゾリンの製造 (R)−(−)−フェニルグリシノール10g(72.
9mmol)を、アセトニトリル300gに溶解した。
この溶液に、ビーズ状モレキュラーシーブ4A、20g
を加え30分間窒素気流下で攪拌した。次に、塩化亜鉛
10g(73.4mmol)を加え加熱還流しながら7
時間攪拌した。反応終了後、反応混合液をろ過しモレキ
ュラーシーブを除去し、ろ紙上のモレキュラーシーブを
アセトニトリル(50g×2)で洗浄し、洗浄液をろ液
と一緒にした後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液400
gを加え30分間攪拌した。析出した固体をろ別し、ろ
液を濃縮後、残滓を400gの水にあけ酢酸エチル(3
00g×2)で抽出した。有機層を合わせ、100gの
水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。残滓
をクロロホルム−アセトン(20:1)にてシリカゲル
カラムクロマト精製し、4R−2−メチル−4−フェニ
ルオキサゾリン9.21g(57.2mmol)(収率
78.5%)を得た。
【0034】〔実施例1〕 (4R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニル
エチル)−4−フェニルオキサゾリンの製造 ジイソプロピルアミン0.5g(4.94mmol)を
テトラヒドロフラン10mlに溶解し、この溶液を−7
8℃に冷却し攪拌しながらノルマルブチルリチウム31
6mg(4.94mmol)のヘキサン溶液(3.09
ml)を滴下した。5分間−78℃で攪拌後−10℃ま
で昇温し、15分間攪拌した。再び−78℃に冷却し、
参考例1で得られた4R−2−メチル−4−フェニルオ
キサゾリン0.795g(4.94mmol)のテトラ
ヒドロフラン溶液(5ml)を滴下した。−78℃のま
ま、30分間攪拌した後、同温度下、ベンゾフェノン
0.90g(4.94mmol)のテトラヒドロフラン
溶液(5ml)を滴下した。15分間、−78℃で攪拌
後、−10℃で30分間攪拌した。反応終了後、反応混
合液に飽和塩化アンモニウム水溶液2mlを加え5分間
攪拌後、200mlの水にあけクロロホルム(150g
×2)で抽出した。有機層を50gの水で洗浄し無水硫
酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。残滓をクロロホルム−
アセトン(50:1)にてシリカゲルクロマト精製し、
(4R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニル
エチル)−4−フェニルオキサゾリン1.45g(4.
23mmol)(収率85.6%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ3.20(d,
1H),3.43(d,1H),3.86(t,1
H),4.48(t,1H),5.07(t,1H),
6.25(bs,1H),6.65(d,2H),7.
10−7.40(m,9H),7.46−7.60
(m,4H)。
【0035】〔参考例2〕 4R、5S−2−メチル−4−メチル−5−フェニルオ
キサゾリンの製造 参考例1において、(R)−(−)−フェニルグリシノ
ール10gの代わりにL−ノルエフェドリン10g(6
6.1mmol)を用いた以外は参考例1と同様に操作
し、4R、5S−2−メチル−4−メチル−5−フェニ
ルオキサゾリン9.52g(54.4mmol)(収率
82.3%)を得た。
【0036】〔実施例2〕 4R、5S−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニ
ルエチル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリンの
製造 実施例1において、4R−2−メチル−4−フェニルオ
キサゾリン0.795g(4.94mmol)の代わり
に参考例2で得られた、4R、5S−2−メチル−4−
メチル−5−フェニルオキサゾリン0.865g(4.
94mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に操作
し、4R、5S−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフ
ェニルエチル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリ
ン1.49g(4.18mmol)(収率84.7%)
を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ0.50(d,
3H),3.35(q,2H),4.25−4.40
(m,1H),5.46(d,1H),6.23(b
s,1H),6.76−6.86(m,2H),7.2
0−7.40(m,9H),7.50−7.62(m,
4H)。
【0037】〔参考例3〕 4S−2−メチル−4−ベンジルオキサゾリンの製造 参考例1において、(R)−(−)−フェニルグリシノ
ール10gの代わりにL−フェニルアラニノール10g
(66.1mmol)を用いた以外は、参考例1と同様
に操作し、4S−2−メチル−4−ベンジルオキサゾリ
ン9.84g(56.3mmol)(収率85.1%)
を得た。
【0038】〔実施例3〕 4S−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−ベンジルオキサゾリンの製造 実施例1において、4R−2−メチル−4−フェニルオ
キサゾリン0.795g(4.94mmol)の代わり
に参考例3で得られた、4S−2−メチル−4−ベンジ
ルオキサゾリン0.865g(4.94mmol)を用
いた以外は、実施例1と同様に操作し、4S−2−(2
−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチル)−4−ベン
ジルオキサゾリン1.53g(4.28mmol)(収
率86.6%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ2.32(q,
1H),2.68(q,1H),3.18(q,2
H),3.81(t,1H),4.09(t,1H),
4.15−4.20(m,1H),6.26(s,1
H),6.95(d,2H),7.15−7.37
(m,9H),7.40−7.55(m,4H)。
【0039】〔実施例4〕 4R−2−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−
4−フェニルオキサゾリンの製造 実施例1で用いたベンゾフェノン0.90gの代わり
に、アセトン0.287g(4.94mmol)を用い
た以外は実施例1と同様に操作し、4R−2−(2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピル)−4−フェニルオキサ
ゾリン0.870g(3.97mmol)(収率80.
4%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ1.36(d,
6H),2.55(s,2H),4.05(t,1
H),4.50(bs,1H),4.60(t,1
H),5.25(t,1H),7.20−7.40
(m,5H)。
【0040】〔実施例5〕 4R−2−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチル)
−4−フェニルオキサゾリンの製造 実施例1で用いたベンゾフェノン0.90gの代わり
に、ジノルマルプロピルケトン0.564g(4.94
mmol)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、4
R−2−(2−ヒドロキシ−2−プロピルペンチル)−
4−フェニルオキサゾリン1.20g(4.36mmo
l)(収率88.2%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ0.92(t,
6H),1.30−1.50(m,4H),1.50−
1.65(m,4H),2.55(s,2H),4.0
5(t,1H),4.22(bs,1H),4.60
(t,1H),5.23(t,1H),7.20−7.
40(m,5H)。
【0041】〔実施例6〕 4R−2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルビニル)−
4−フェニルオキサゾリンの製造 実施例1で用いたベンゾフェノン0.90gの代わり
に、安息香酸メチルエステル0.673g(4.94m
mol)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、4R
−2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルビニル)−4−
フェニルオキサゾリン1.16g(4.38mmol)
(収率88.7%)を得た。 1H−NMR(DMSO、TMS)δ4.32(t,1
H),4.85(t,1H),5.24(t,1H),
5.69(s,1H),7.30−7.55(m,8
H),7.89(d,2H),10.26(bs,1
H)。
【0042】〔実施例7〕 4S−2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルビニル)−
4−ベンジルオキサゾリンの製造 実施例3で用いたベンゾフェノン0.90gの代わり
に、安息香酸メチルエステル0.673g(4.94m
mol)を用いた以外は実施例3と同様に操作し、4S
−2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルビニル)−4−
ベンジルオキサゾリン1.11g(3.97mmol)
(収率80.3%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ2.85−3.
20(m,2H),4.23(t,1H),4.36
(m,1H),4.50(t,1H),5.62(s,
1H),7.15−7.50(m,8H),7.88
(d,2H),10.26(bs,1H)。
【0043】〔実施例8〕 4R−2−(2−アミノ−2−フェニルビニル)−4−
フェニルオキサゾリンの製造 実施例1で用いたベンゾフェノン0.90gの代わり
に、ベンゾニトリル0.509g(4.94mmol)
を用いた以外は実施例1と同様に操作し、4R−2−
(2−アミノ−2−フェニルビニル)−4−フェニルオ
キサゾリン1.055g(4.22mmol)(収率8
5.4%)を得た。 1H−NMR(CDCl3 、TMS)δ3.98(t,
1H),4.55(t,1H),5.00(s,1
H),5.34(t,1H),6.00−7.40(b
s,2H),7.20−7.45(m,8H),7.5
2−7.65(m,2H)。
【0044】〔実施例9〕トリフルオロメタンスルホン
酸銅(II)18.0mg(0.05mmol)および
実施例1で得られた、(4R)−2−(2−ヒドロキシ
−2、2−ジフェニルエチル)−4−フェニルオキサゾ
リン85.8mg(0.25mmol)を塩化メチレン
3gに溶解させ15分間25℃で攪拌した。この溶液
に、フェニルヒドラジンを5μl(0.05mmol)
加え5分間攪拌した。さらにスチレン1.04g(10
mmol)を加えこの混合液を10分間攪拌したあと、
ジアゾ酢酸エチルエステルの塩化メチレン溶液(10.
9%w/w)0.9g(1.0mmol)を、1時間か
けて滴下した。滴下終了後さらに3時間、25℃で攪拌
した。反応終了後、反応混合液を濃縮し、濃縮液をヘキ
サン−酢酸エチル(30:1)にてシリカゲルカラムク
ロマト精製しシス−1−R−エトキシカルボニル−2−
S−フェニルシクロプロパン40.5mg(0.213
mmol)(収率21.3%、32.9%ee)とトラ
ンス−1−R−エトキシカルボニル−2−R−フェニル
シクロプロパン131.3mg(0.691mmol)
(収率69.1%、15.8%ee)を得た。
【0045】〔実施例10〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例2で得られた、4R、5S−2−(2−ヒド
ロキシ−2、2−ジフェニルエチル)−4−メチル−5
−フェニルオキサゾリン89.3mg(0.25mmo
l)を使用すること以外は、実施例9と同様に操作し、
シス−1−R−エトキシカルボニル−2−S−フェニル
シクロプロパン45.6mg(0.240mmol)
(収率24.0%、37.5%ee)とトランス−1−
R−エトキシカルボニル−2−R−フェニルシクロプロ
パン107.0mg(0.563mmol)(収率5
6.3%、27.7%ee)を得た。
【0046】〔実施例11〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例3で得られた、4S−2−(2−ヒドロキシ
−2、2−ジフェニルエチル)−4−ベンジルオキサゾ
リン89.3mg(0.25mmol)を使用すること
以外は、実施例9と同様に操作し、シス−1−R−エト
キシカルボニル−2−S−フェニルシクロプロパン5
3.4mg(0.281mmol)(収率28.1%、
27.0%ee)とトランス−1−R−エトキシカルボ
ニル−2−R−フェニルシクロプロパン131.3mg
(0.691mmol)(収率69.1%、4.5%e
e)を得た。
【0047】〔実施例12〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例4で得られた、4R−2−(2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピル)−4−フェニルオキサゾリン5
4.8mg(0.25mmol)を使用すること以外
は、実施例9と同様に操作し、シス−1−S−エトキシ
カルボニル−2−R−フェニルシクロプロパン46.9
mg(0.247mmol)(収率24.7%、37.
9%ee)とトランス−1−S−エトキシカルボニル−
2−S−フェニルシクロプロパン91.9mg(0.4
84mmol)(収率48.4%、40.1%ee)を
得た。
【0048】〔実施例13〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例5で得られた、4R−2−(2−ヒドロキシ
−2−プロピルペンチル)−4−フェニルオキサゾリン
68.8mg(0.25mmol)を使用すること以外
は、実施例9と同様に操作し、シス−1−R−エトキシ
カルボニル−2−S−フェニルシクロプロパン19.4
mg(0.102mmol)(収率10.2%、14.
5%ee)とトランス−1−R−エトキシカルボニル−
2−R−フェニルシクロプロパン98.4mg(0.5
18mmol)(収率51.8%、26.8%ee)を
得た。
【0049】〔実施例14〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例6で得られた、4R−2−(2−ヒドロキシ
−2−フェニルビニル)−4−フェニルオキサゾリン6
6.3mg(0.25mmol)を使用すること以外
は、実施例9と同様に操作し、シス−1−S−エトキシ
カルボニル−2−R−フェニルシクロプロパン40.5
mg(0.218mmol)(収率21.8%、29.
6%ee)とトランス−1−S−エトキシカルボニル−
2−S−フェニルシクロプロパン99.6mg(0.5
24mmol)(収率52.4%、20.3%ee)を
得た。
【0050】〔実施例15〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例7で得られた、4S−2−(2−ヒドロキシ
−2−フェニルビニル)−4−ベンジルオキサゾリン6
9.8mg(0.25mmol)を使用すること以外
は、実施例9と同様に操作し、シス−1−R−エトキシ
カルボニル−2−S−フェニルシクロプロパン53.0
mg(0.279mmol)(収率27.9%、32.
9%ee)とトランス−1−R−エトキシカルボニル−
2−R−フェニルシクロプロパン119.7mg(0.
630mmol)(収率63.0%、36.3%ee)
を得た。
【0051】〔実施例16〕実施例9において、(4
R)−2−(2−ヒドロキシ−2、2−ジフェニルエチ
ル)−4−フェニルオキサゾリン85.8mgの代わり
に、実施例8で得られた、4R−2−(2−アミノ−2
−フェニルビニル)−4−フェニルオキサゾリン62.
5mg(0.25mmol)を使用すること以外は、実
施例9と同様に操作し、 シス−1−S−エトキシカル
ボニル−2−R−フェニルシクロプロパン49.0mg
(0.258mmol)(収率25.8%、31.5%
ee)とトランス−1−S−エトキシカルボニル−2−
S−フェニルシクロプロパン104.1mg(0.54
8mmol)(収率54.8%、24.0%ee)を得
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中Xは一般式(2) または、一般式(3) で示される置換基である。式中、R1 、R2 は置換基を
    有していてもよいアルキル基、アラルキル基もしくはア
    リール基を示し、R3 は置換基を有していてもよいアリ
    ール基を示し、R4 はヒドロキシル基またはアミノ基を
    示す。また、R5、R6 、R7 およびR8 はそれぞれ水
    素原子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくは
    アラルキル基もしくはアリール基を示す。ただし、少な
    くともR5とR6 が同一であることはない。また、*は
    不斉炭素であることを示し、(*)は不斉炭素であり得
    ることを示す)で示される光学活性オキサゾリン類。
  2. 【請求項2】一般式(1)における置換基Xが一般式
    (2)で示される置換基であることを特徴とする請求項
    1に記載の光学活性オキサゾリン類。
  3. 【請求項3】一般式(1)における置換基Xが一般式
    (3)で示される置換基であることを特徴とする請求項
    1に記載の光学活性オキサゾリン類。
  4. 【請求項4】一般式(4) (式中、R5 、R6 、R7 およびR8 は前記と同じ意味
    を示す。ただし、少なくともR5 とR6 が同一であるこ
    とはない。また、*および(*)は前記と同じ意味を示
    す)で示される2−メチルオキサゾリン類と一般式
    (5) R1 COR2 (5) (式中、R1 、R2 は前記と同じ意味を示す。)で示さ
    れるケトン類とを、強塩基の存在下に反応させることを
    特徴とする、請求項2に記載の光学活性オキサゾリン類
    の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(4)で示される2−メチルオキサ
    ゾリン類と一般式(6) R3 COOR14 (6) (式中、R3 は前記と同じ意味を示し、また、R14はア
    ルキル基を示す)で示されるアリールカルボン酸エステ
    ル類または、一般式(7) R3 CN (7) (式中、 R3 は前記と同じ意味を示す。)で示される
    アリールニトリル類とを、強塩基の存在下に反応させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学活性オキサゾリ
    ン類の製造方法。
  6. 【請求項6】強塩基がアルキル金属、金属アミドまたは
    金属アルコラートであることを特徴とする請求項4およ
    び5に記載の光学活性オキサゾリン類の製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(8) (式中、R9 、R10、R11およびR12はそれぞれ水素原
    子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくは、ア
    ラルキル基もしくは、アリール基もしくはアルケニル基
    を示す。ただし、R9 、R10、R11およびR12が同時に
    同一であることはない。)で示されるオレフィン類と、
    一般式(9) N2 CHCO2 13 (9) (式中、R13は置換基を有していてもよいアルキル基も
    しくはアラルキル基もしくアリール基を示す。)で示さ
    れるジアゾ酢酸エステル類とを一般式(1)で示される
    光学活性オキサゾリン類と、銅塩の存在下に反応させる
    ことを特徴とする、一般式(10) (式中、R9 、R10、R11、R12およびR13は前記と同
    じ意味を示す。ただし、R9 、R10、R11およびR12
    同時に同一であることはない。また、*および(*)は
    前記と同じ意味を示す)で示される不斉シクロプロパン
    カルボン酸類の製造方法。
  8. 【請求項8】一般式(1)で示される光学活性オキサゾ
    リン類の使用量が一般式(9)で示されるジアゾ酢酸エ
    ステル類1モルに対して0.001から2モルである請
    求項7に記載の不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造
    方法。
  9. 【請求項9】銅塩の使用量が一般式(1)で示される光
    学活性オキサゾリン類1モルに対して0.01から2モ
    ルである請求項7に記載の不斉シクロプロパンカルボン
    酸類の製造方法。
  10. 【請求項10】銅塩が2価の銅塩である請求項7に記載
    の不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法。
  11. 【請求項11】2価の銅塩がトリフルオロメンタンスル
    ホン酸銅(II)である請求項10に記載の不斉シクロ
    プロパンカルボン酸類の製造方法。
JP7250836A 1995-09-28 1995-09-28 光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法 Withdrawn JPH0987259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7250836A JPH0987259A (ja) 1995-09-28 1995-09-28 光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7250836A JPH0987259A (ja) 1995-09-28 1995-09-28 光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0987259A true JPH0987259A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17213746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7250836A Withdrawn JPH0987259A (ja) 1995-09-28 1995-09-28 光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0987259A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007066617A1 (ja) * 2005-12-05 2007-06-14 Takasago International Corporation 金属触媒による縮合反応

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007066617A1 (ja) * 2005-12-05 2007-06-14 Takasago International Corporation 金属触媒による縮合反応
US7888513B2 (en) 2005-12-05 2011-02-15 Takasago International Corporation Condensation reaction by metal catalyst

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SK10782002A3 (sk) Asymetrická syntéza pregabalínu
JP5548129B2 (ja) 不斉有機触媒
JPH0987258A (ja) オキサゾリン類、その製造方法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法
EP1235786B1 (en) Method for the preparation of enantiomerically enriched compounds
JPH0987259A (ja) 光学活性オキサゾリン類及びそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法
JPH09143173A (ja) 光学活性な5,5−ジフェニル−2−オキサゾリジノン誘導体
JP3855295B2 (ja) ビスオキサゾリン類の製造方法
JP4427266B2 (ja) β−アラニン誘導体およびその製造方法
JP2001039940A (ja) α−アミノハロメチルケトン誘導体の製造方法
JP4147190B2 (ja) β−ケトエステル化合物の製造方法
JPH11508567A (ja) β−アミノ−α−ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の製造方法
JPH1121275A (ja) アミノニトリル誘導体の製造方法
JP3740783B2 (ja) 4−(2−アルケニル)−2,5−オキサゾリジンジオン類の製造法
JP2700943B2 (ja) 光学活性な4―モルホリノ―2―(1―ナフチルメチル)―4―オキソ酪酸2’―ヒドロキシ―1,1’―ビナフタレン―2―イル及びその製造方法
JP2579547B2 (ja) アルコキシカルボニル化合物の製法
JP4211484B2 (ja) 光学活性ナフチルアルコール類、その製造方法およびその中間体
JP3013760B2 (ja) 4−ヒドロキシ−2−ピロリドンの製法
PL210934B1 (pl) Optycznie czynne pochodne bisoksazoliny, sposób wytwarzania tych związków, substraty i sposób ich wytwarzania
US20040006225A1 (en) Preparation of enantiomerically enriched amine-functionalized compounds
JPH09151178A (ja) オキサゾリン類、その製造方法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法
JP4213435B2 (ja) 光学活性アミン誘導体の製造方法
JPH11124373A (ja) チアゾリン類、その製造法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造法
JPH0415776B2 (ja)
JP3819473B2 (ja) 4,4−ビスハロメチル−3−オキソアルカンカルボン酸誘導体とそれを用いる3−シクロプロピル−3−オキソプロピオン酸誘導体の製造方法
JPH08283203A (ja) 不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050215