JPH0979083A - スロットルバルブ制御装置 - Google Patents

スロットルバルブ制御装置

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Publication number
JPH0979083A
JPH0979083A JP23258095A JP23258095A JPH0979083A JP H0979083 A JPH0979083 A JP H0979083A JP 23258095 A JP23258095 A JP 23258095A JP 23258095 A JP23258095 A JP 23258095A JP H0979083 A JPH0979083 A JP H0979083A
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JP
Japan
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throttle valve
control
opening
cycle
control cycle
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Application number
JP23258095A
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English (en)
Inventor
Kazunari Shirai
白井  和成
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットルバルブ制御に要求される性能を十
分満足することのできるスロットルバルブ制御装置を提
供すること。 【解決手段】 コントローラのCPUは、2ms毎にス
ロットルバルブ開度θを読み取り(S102)、θが5゜を
越えているならば(S103で YES)、4ms経過後に4m
sの制御周期でデューティ演算処理を実行し(S106、S1
07)、θが5゜を越えていないならば(S103でNO)、2
msの制御周期でデューティ演算処理を実行する(S11
0、S111)。一方このCPUは、スロットルバルブ制御
よりも優先順位が高くエンジン回転数が高い程処理頻度
が高くなる噴射・点火処理も行うが、噴射・点火処理が
頻発するエンジン高回転時には制御周期を4msと長く
してスロットルバルブ制御を制御周期内に終わるように
しているので、制御周期に遅れやばらつきが生じること
はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検出されたスロッ
トルバルブ開度とスロットルバルブ目標開度とが一致す
るようにスロットルバルブの位置を制御するスロットル
バルブ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】一般
的に、DCモータを用いた電子スロットルシステムで
は、スロットルバルブの位置決め制御のため、スロット
ルバルブに位置センサを付けてバルブ位置をフィードバ
ックするPID制御を行っている。このようなPID制
御をソフトウェアで行う場合(以後デジタルサーボ制御
と呼ぶ)、所定のサンプリング周期毎にスロットルバル
ブ開度をA/D変換し、これを基に比例・微分・積分演
算を行い、スロットルバルブの制御を行っている。尚、
一般的には、スロットルバルブ開度をA/D変換しこれ
を認識する周期即ちサンプリング周期と、デジタルサー
ボ制御を行う周期即ち制御周期は、一致している。
【0003】かかるデジタルサーボ制御において、制御
性能及び制御パラメータはサンプリング周期に大きく依
存している。即ち、図5(a)に示すように、スロット
ルバルブ開度(実線で表示)は、外乱が加わることによ
り指令開度(破線で表示)から離れていく。このため、
上述のデジタルサーボ制御を行うのであるが、かかる制
御を短いサンプリング周期(例えば2ms、図5(b)
参照)毎に行えばスロットルバルブの変動量が小さく、
またシステムに与える影響が小さくなるが、長いサンプ
リング周期(例えば4ms、図5(c)参照)毎に行え
ばスロットルバルブの変動量が増加し、システムに与え
る影響が大きくなる。つまり、スロットルバルブの位置
安定性を考慮すれば、サンプリング周期は短いほど有利
なのである。
【0004】ところで、このようなスロットルシステム
では、スロットルバルブ制御ECUとEFI・ECT
ECUの2ECU構成を採用すると非常にコストの高い
システムとなってしまうため、1ECU構成を採用する
のが一般的である。この際、現状のEFI・ECT E
CUはエンジン制御とECT制御でそれぞれ1個ずつC
PUを占有しているが、スロットルバルブ制御を一体化
するために更にCPUを追加するとすればコストアップ
につながるため、スロットルバルブ制御はEFI側又は
ECT側のCPUと共有することが一般的である。
【0005】しかし、例えば図6に示すように、サンプ
リング周期が2msと短い場合、エンジン低回転時のよ
うに優先順位の高い噴射・点火処理の頻度が低いときに
はCPUの処理負荷が軽いため、サンプリング周期内で
PID演算処理を終ることができるのであるが(図6
(a)参照)、エンジン高回転時のように優先順位の高
い噴射・点火処理の頻度が高いときにはCPUの処理負
荷が重くなるため、サンプリング周期内にPID処理を
終ることができず(図6(b)参照)、その結果サンプ
リング周期がばらつき、バルブの挙動が不安定になると
いう問題があった。
【0006】従って、サンプリング周期は、スロットル
バルブの位置安定性を向上させようとすれば短いほど有
利である反面、エンジン高回転時には却ってバルブ挙動
が不安定になるという問題があった。一方、特開昭60
−13946号では、エンジンの回転信号周期に比例し
た形でサンプリング周期を決定しているが、この方法で
は高回転から低回転まで無数に近い数のサンプリング周
期が存在するため、PID制御には適用できないという
問題があった。即ち、PID制御を行うには全てのサン
プリング周期に対し制御パラメータをいちいちマッチン
グする必要があるため、現状ではとても適用しきれない
のである。この点を以下に詳述する。デジタルサーボ制
御を行うコントローラは、アクセルセンサ値とスロット
ルバルブ位置とを比較し、スロットルバルブ位置がアク
セルセンサ値に一致するようにフィードバック制御す
る。図7にフィードバック経路を表すブロック図を示
す。ここで、図7に示すコントローラの伝達関数をデジ
タル化するため双一次変換式を用いてZ変換する。即
ち、双一次変換はラプラス変換式(下式、)におけ
るSに下式を代入して行い、これによりZ変換式(下
式、)を得る。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】
【数3】
【0010】このように、PID制御パラメータ(b
0,b1,c1,d0,d1)は制御周期Ts(ここで
はサンプリング周期と一致)を含んだ形となるため、サ
ンプリング周期が変わる度に制御パラメータの最適化
(再マッチング)を行わなければ、システムの制御性能
が著しく低下してしまうのである。
【0011】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、スロットルバルブ制御に要求される性能を十分満足
することのできるスロットルバルブ制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】上記課題を解決するため、請求項1の発明
は、エンジンの吸気経路に設けられたスロットルバルブ
の開度を検出する開度検出手段と、前記開度検出手段に
より検出されたスロットルバルブ開度とスロットルバル
ブ目標開度とが一致するように所定の制御周期毎に前記
スロットルバルブの位置を制御するスロットルバルブ制
御を行う制御手段とを備えたスロットルバルブ制御装置
において、前記スロットルバルブの位置安定性の要求が
高い場合には前記制御周期を短くし、前記スロットルバ
ルブの位置安定性の要求が低い場合には前記制御周期を
長くする制御周期切替手段を備えたことを特徴とする。
【0013】請求項1のスロットルバルブ制御装置で
は、開度検出手段がエンジンの吸気経路に設けられたス
ロットルバルブの開度を検出する。そして、制御手段
は、開度検出手段により検出されたスロットルバルブ開
度とスロットルバルブ目標開度とが一致するように所定
の制御周期毎にスロットルバルブの位置を制御する。
【0014】ここで、制御周期切替手段は、スロットル
バルブの位置安定性の要求が高い場合、例えばアイドル
運転時や定速運転時のようにスロットルバルブ開度が低
開度域の場合やエンジン回転数が安定している場合に
は、制御周期を短くする。これにより、制御手段が行う
スロットルバルブ制御の処理頻度が高くなるためスロッ
トルバルブ開度の変動量が小さくなり、静粛性や振動抑
制に優れるという効果が得られる。
【0015】一方、制御周期切替手段は、スロットルバ
ルブの位置安定性の要求が低い場合、例えば通常運転の
場合(加減速が繰り返される)やトラクションコントロ
ールを行っている場合(スロットルバルブは全閉とされ
る)、制御周期を長くする。これにより、制御手段が行
うスロットルバルブ制御の処理頻度は低くなるため、ス
ロットルバルブ開度の変動量が大きくなるが、この場合
には少々エンジン回転がばらついてもドライバビリティ
上、特に問題にならない。
【0016】尚、具体的な制御周期を例示すると、アイ
ドル運転時では2ms周期、定速運転時(例えばクルー
ズコントロール時)では3ms周期、通常運転時では4
ms周期、トラクションコントロール時では5ms周期
である。以上の請求項1のスロットルバルブ制御装置に
よれば、スロットルバルブ制御に要求される性能を十分
満足することができるという効果が得られる。また、ス
ロットルバルブの位置安定性の低い場合にはスロットル
バルブ制御の処理頻度が低くなるので、制御手段はこの
間他の制御を頻繁に行うことが可能となり、1つの制御
手段で複数の処理を実行でき低コスト化が図れる。
【0017】請求項2の発明は、エンジンの吸気経路に
設けられたスロットルバルブの開度を検出する開度検出
手段と、前記開度検出手段により検出されたスロットル
バルブ開度とスロットルバルブ目標開度とが一致するよ
うに所定の制御周期毎に前記スロットルバルブの位置を
制御するスロットルバルブ制御を行うほか、該スロット
ルバルブ制御よりも優先順位が高く且つエンジン回転数
が高いほど処理頻度が高くなる他の制御を行う制御手段
とを備えたスロットルバルブ制御装置において、前記開
度検出手段により検出されたスロットルバルブ開度が低
開度域のときにはエンジン回転数が低いとみなして前記
制御周期を短くし、前記スロットルバルブ開度が低開度
域でないときにはエンジン回転数が高いとみなして前記
制御周期を長くする制御周期切替手段を備えたことを特
徴とする。
【0018】請求項2のスロットルバルブ制御装置で
は、開度検出手段がエンジンの吸気経路に設けられたス
ロットルバルブの開度を検出する。そして、制御手段
は、開度検出手段により検出されたスロットルバルブ開
度とスロットルバルブ目標開度とが一致するように所定
の制御周期毎にスロットルバルブの位置を制御する。ま
た、制御手段は、スロットルバルブ制御よりも優先順位
が高く且つエンジン回転数が高くなるにつれ処理頻度が
高くなる他の制御も行う。
【0019】ここで、制御周期切替手段は、開度検出手
段により検出されたスロットルバルブ開度が低開度域
(例えば0〜5deg)の場合、エンジン回転数が低い
とみなし、制御周期を短くする(例えば2ms)。スロ
ットルバルブ開度が低開度域の場合とは、例えばアイド
ル運転時であり、スロットルバルブの位置安定性やエン
ジン回転の安定性の要求が高い場合である。この場合、
制御周期を短くすることにより、制御手段が行うスロッ
トルバルブ制御の処理頻度が高くなるためスロットルバ
ルブ開度の変動量が小さくなり、静粛性や振動抑制に優
れるという効果が得られる。
【0020】一方、制御周期切替手段は、スロットルバ
ルブ開度が低開度域でない場合、エンジン回転数が高い
とみなし、制御周期を長くする(例えば4ms)。スロ
ットルバルブ開度が低開度域でない場合とは、例えば通
常運転時(加減速が繰り返される時)であり、スロット
ルバルブ開度の位置安定性やエンジン回転の安定性の要
求が低い場合、つまり少々エンジン回転がばらついても
ドライバビリティ上、特に問題がない。この場合、制御
周期は長いので、制御手段が行うスロットルバルブ制御
の処理頻度は低くなるためスロットルバルブ開度の変動
量が大きくなるが、ドライバビリティ上、特に問題にな
らない。
【0021】また、請求項2のスロットルバルブ制御装
置は、スロットルバルブ制御よりも優先順位が高くエン
ジン回転数が高くなるにつれ処理頻度が高くなる他の制
御(例えば噴射・点火処理)も行うものである。このよ
うなスロットルバルブ制御装置では、エンジン回転数が
高くなったとき、即ち他の制御の処理頻度が高くなった
とき、スロットルバルブ制御の制御周期が短い(2m
s)ままだと制御周期内にスロットルバルブ制御が終わ
らないことがあり、処理遅れが生じスロットルバルブの
位置安定性を損なうおそれがある。しかし、請求項2で
は他の制御の処理頻度が高くなったときには制御周期を
長くしているため、スロットルバルブ制御は制御周期内
に終るので、そのようなおそれはない。
【0022】以上の請求項2のスロットルバルブ制御装
置によれば、スロットルバルブ制御に要求される性能を
十分満足することができるという効果が得られる。ま
た、優先順位の高い他の制御の処理頻度が高くなっても
制御周期がばらつくことはないため、結果的に高い制御
性能を確保できるという効果が得られる。更に、1つの
制御手段で複数の制御を実行できるため低コスト化が図
れるという効果が得られる。
【0023】請求項3の発明は、前記制御手段は、制御
周期に依存する制御パラメータに基づいて前記スロット
ルバルブ制御を行うものであって、前記制御周期切替手
段により制御周期が切り替えられる際には新たな制御周
期に応じて前記制御パラメータを変更するパラメータ切
替手段を備えたことを特徴とする。
【0024】例えば、制御手段がスロットルバルブ制御
としてPID制御を行う場合には、既述した通りPID
制御パラメータは制御周期に依存する。従って、このよ
うな場合、パラメータ切替手段は、制御周期が切り替え
られる際には新たな制御周期に応じて制御パラメータを
変更するのである。これにより、制御手段は制御周期が
切り替わっても適切なスロットル制御を行うことができ
る。このとき、パラメータ切替手段は、予め制御周期に
応じた制御パラメータを記憶していることが好ましい。
【0025】尚、制御手段がスロットルバルブ制御とし
てPID制御を行う場合、パラメータ切替手段により制
御パラメータが変更された直後は微分演算処理結果を反
映させないことが好ましい。これは、微分補償はもとも
と高周波域のゲインを高くするための処理なので、制御
パラメータが変更された直後の微分演算処理結果の変動
が大きく増幅されてスロットルバルブの挙動変化となっ
て現れてしまうからである。
【0026】以上の請求項3のスロットルバルブ制御装
置によれば、PID制御等のように制御周期に依存する
制御パラメータに基づいてスロットルバルブ制御を行う
場合にも、スロットルバルブ制御に要求される性能を十
分満足することができるという効果が得られる。
【0027】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施
例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲
に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。
【0028】図1は電子スロットル装置の概略構成図で
ある。電子スロットル装置は、主として、スロットルバ
ルブ1、スロットル開度センサ3、DCモータ5、アク
セル開度センサ7、コントローラ9から構成される。ス
ロットルバルブ1は、エンジン11に空気を吸入するた
めの吸気経路13内に設けられている。このスロットル
バルブ1は、吸入空気量を調節するものであり、アクセ
ルペダルに連動する。スロットル開度センサ3は、スロ
ットルバルブ1の回転軸に取り付けられ、スロットルバ
ルブ1の開度を電圧値として出力するものである。DC
モータ5は、スロットルバルブ1の回転軸とギア15を
介して取り付けられ、モータ駆動回路17により流され
る電流によってリターンスプリング19の付勢力に抗し
てスロットルバルブ1を駆動するスロットルバルブ駆動
手段である。アクセル開度センサ7は、アクセルの踏み
込み具合いを電圧値として出力するものである。
【0029】コントローラ9は、スロットル開度センサ
3、アクセル開度センサ7からのアナログ信号をコント
ローラ9内部に設けたA/Dコンバータ21を通じてデ
ジタル信号として入力可能に接続され、一方、コントロ
ーラ9内部に設けたPWM制御部23を通じてモータ駆
動回路17にPWM信号を出力可能に接続されている。
このコントローラ9は、アクセル開度センサ7からスロ
ットルバルブ1の目標開度を求め、その目標開度とスロ
ットル開度センサ3から検出されるスロットルバルブ1
の開度とが一致するように所定の制御周期毎にスロット
ルバルブ1の位置を制御するPID演算制御(後述のデ
ューティ演算処理(スロットルバルブ制御))を行う。
また、このコントローラ9は、スロットル開度センサ3
のほか図示しない種々のセンサからスロットル開度、吸
入空気量、エンジン回転数、水温、吸気温等の入力に基
づいて走行状態に応じた最適な燃料噴射量を演算し、そ
の燃料噴射量に基づいて燃料噴射弁25の駆動を制御す
ると共に点火時期も制御する周知の噴射・点火制御も行
う。尚、噴射・点火制御は、PID演算制御よりも優先
順位の高い割込処理であり、図6に示したようにエンジ
ン回転数が低いときには処理頻度が低く(図6(a)参
照)、エンジン回転数が高いときには処理頻度が高くな
るものである(図6(b)参照)。
【0030】次に、上記構成を備えた本実施例の電子ス
ロットル制御装置の制御について説明する。コントロー
ラ9内のCPU(図示せず)は、車両のイグニッション
がONされると、噴射・点火制御と共に、コントローラ
9内のROM(図示せず)に記憶された制御周期切替処
理を実行する。
【0031】以下、図2のフローチャートに基づいて制
御周期切替処理を説明する。この処理が開始されると、
まず、2ms経過したか否かを判断し(S101)、経
過していなければ(S101でNO)、そのままこの処
理を抜ける。一方、S101で2ms経過したならば
(S101でYES)、次いでスロットル開度センサ3
からスロットルバルブ開度θを読み取り(S102)、
スロットルバルブ開度θが5゜を越えているか否かを判
断する(S103)。尚、本実施例では2ms毎にスロ
ットルバルブ開度θを2msのサンプリング周期で検出
している。
【0032】S103でスロットルバルブ開度θが5゜
を越えている、即ち低開度域でないならば(S103で
YES)、エンジン回転数が高いとみなし、続いて4m
sの制御周期で実行中であることを表す4ms実行フラ
グのオンオフ状態を調べる(S104)。S104で4
ms実行フラグがオフのときには、S108に進み、4
ms実行フラグを反転、つまりこの場合はオフからオン
にし(S108)、本処理を終える。これは、この制御
周期切替処理のS102以降は2ms毎に実行されるた
め、4msの制御周期でデューティ演算処理(スロット
ルバルブ制御)を行うには、1回めはパスし2回めにデ
ューティ演算処理を行う必要があるからである。さて一
方、S104で4ms実行フラグがオンのときには、今
回4ms経過したことになるため、周期切替フラグをオ
フにする(S105)。周期切替フラグは、制御周期が
2msか4msかを表すフラグであり、この周期切替フ
ラグがオンならば2ms、オフならば4msを表す。続
いて、コントローラ9内のROMに記憶された4msの
PID制御パラメータを選択し(S106)、PID制
御であるデューティ演算処理を実行する(S107)。
その後、4ms実行フラグを反転、つまりこの場合はオ
ンからオフにし(S108)、この処理を終える。
【0033】一方、S103でスロットルバルブ開度θ
が5゜以内、即ち低開度域であるならば(S103でN
O)、エンジン回転数は低いとみなし、周期切替フラグ
をオンにしてこの処理が2msの制御周期で行われるこ
とを示す(S109)。続いて、コントローラ9内のR
OMに記憶された2msのPID制御パラメータを選択
し(S110)、PID制御であるデューティ演算処理
を実行する(S111)。その後、4ms実行フラグを
オフにし(S112)、この処理を終える。
【0034】次に、デューティ演算処理について図3の
フローチャートに基づいて説明する。まず、スロットル
バルブ開度θを基に微分演算処理を行う(S201)。
即ち、スロットル開度センサ3からの電圧値を伝達関数
【0035】
【数4】
【0036】で処理する。このとき、PID制御パラメ
ータ(c0,c1,d0,d1)は、c0=1を除き各
制御周期により異なる。次いで、周期切替フラグのオン
オフ状態が前回と今回で同じか否かを判断する(S20
2)。周期切替フラグのオンオフ状態が前回と今回で異
なれば(S202でNO)、コントローラ9内のタイマ
に一定時間T(例えば20ms)をセットし(S21
2)、S203に進む。一方、周期切替フラグのオンオ
フ状態が前回と今回で同じならば(S202でYE
S)、S203でタイマが0以下か否かを判断する(S
203)。タイマが0以下ならば(S203でYE
S)、制御周期が切り替わった後一定時間Tが経過した
か、あるいは制御周期が当初から切り替わっていないか
のいずれかであるため、S201における微分演算処理
結果とスロットルバルブ目標開度との差分(偏差)を演
算し(S204)、S205に進む。ここで、スロット
ルバルブ目標開度は、アクセル開度センサからのアクセ
ル開度に基づいてコントローラ9内のROMに記憶され
たマップ又はテーブルから求められる。
【0037】一方、タイマが0以下でなければ(S20
3でNO)、制御周期が2msと4msの間で切り替わ
った後一定時間Tが経過していないため、タイマの値を
2msまたは4msカウントダウンする(S213)。
尚、カウントダウンする値は、周期切替フラグがオンな
らば2ms、オフならば4msとする。続いて、スロッ
トル開度とスロットルバルブ目標開度との差分(偏差)
を演算し(S214)、S205に進む。このS214
で微分演算処理結果を用いないのは、微分補償はもとも
と高周波域のゲインを高くするための処理なので、PI
D制御パラメータが変更された直後は微分演算処理結果
の変動が大きく増幅されてしまうからである。尚、微分
演算処理結果は一定時間Tが経過すればすぐに収束す
る。
【0038】さて、S205では、偏差と比例ゲインの
積の演算結果、及び、偏差を基に積分演算処理を行った
積分演算処理結果の和を求める(S205)。即ち、偏
差を伝達関数
【0039】
【数5】
【0040】で処理する。このとき、PID制御パラメ
ータ(a0,a1,b0,b1)は、a0=a1=1を
除き各制御周期により異なる。尚、積分補償は、高周波
域のゲインを抑える機能を持っているため、挙動変化に
現れないので制御周期が切り替わった直後であっても積
分処理結果を用いる。
【0041】続いて、S205で求めた和に基づいてデ
ューティを演算し(S206)、演算により求めたデュ
ーティに上下限ガードを施し(S207)、コントロー
ラ9内のPWM制御部23に最終出力デューティを書き
換える(S208)。これにより、PWM制御部23
は、セットされたデューティ比でモータ駆動回路17へ
駆動用のPWM信号を出力する。このPWM信号を受け
たモータ駆動回路17はこのPWM信号に基づく電流を
DCモータ5に流す。すると、DCモータ5はギア15
を介してスロットルバルブ1を駆動する。その後、コン
トローラ9内のRAMに記憶された周期切替フラグの前
回値を今回値に書換え(S209)、このデューティ演
算処理を終了する。
【0042】以上のサンプリング切替処理によるタイミ
ングチャートを図4に示す。尚、上記デューティ演算処
理におけるPID制御パラメータは、例えば表1のよう
に設定する。
【0043】
【表1】
【0044】上記実施例では、コントローラ9内の同一
CPUでエンジン制御(噴射・点火制御)とスロットル
バルブ制御(デューティ演算処理)を同時に行うもので
あるが、スロットルバルブ開度θが低開度域(θ≦5d
eg)では、エンジンの回転数が低いため、CPUの処
理負荷が軽い(噴射・点火処理の頻度少)。このため、
2msの制御周期でもこの周期内でデューティ演算処理
(PID演算処理)を終えることができ、スロットルバ
ルブ1の変動量を小さくすることができる。特に、スロ
ットルバルブ開度θが低開度域のときはアイドリング領
域に相当するためエンジン回転の安定性(スロットルバ
ルブ1の位置安定性)の要求が高く、スロットルバルブ
1の変動量を小さくする必要がある。
【0045】一方、スロットルバルブ開度θが低開度域
でないところ(θ>5deg)では、エンジン回転数が
高く、CPUの処理負荷が重い(噴射、点火処理の頻度
多)。このため、2msの制御周期ではデューティ演算
処理が間に合わなくなり、制御周期のばらつきが大きく
なり、スロットルバルブ1が非常に不安定になるため、
本実施例では、4msの制御周期に切り替えてデューテ
ィ演算処理を行っている。特に、スロットルバルブ開度
θが低開度域でないところでは少々エンジン回転がばら
ついても(少々スロットルバルブ1の位置安定性が悪く
ても)ドライバビリティ上特に問題がないため、あまり
エンジン回転の安定性は必要ない。
【0046】尚、スロットルバルブ1の位置安定性の低
下については、制御周期を2msから4msに延ばした
ことによるよりも、制御周期がばらつくことによる方が
著しい。従って、トータル的にみれば、制御周期を2m
sで固定した場合と比べて、本実施例のように制御周期
を2msと4msの間で切り替えた方が、スロットルバ
ルブ1に要求される制御性能をより満足しているのであ
る。
【0047】また、要求される制御仕様としては、分解
能やオーバーシュート、アンダーシュート量はスロット
ルバルブ開度により許容値が異なるが、開度の低いとこ
ろでは許容値は小さく、開度の高いところでは許容値が
大きい。従って、スロットルバルブ開度の高いところで
は制御周期を長くしてもスロットルバルブ制御に要求さ
れる性能を十分満足することができるのである。
【0048】上記以外の実施例として、エンジン回転数
をエンジン回転センサから読み取り、エンジン回転数が
低いときにはスロットルバルブの位置安定性の要求が高
いとして制御周期を2msと短くし、エンジン回転数が
高いときにはスロットルバルブの位置安定性の要求が低
いとして制御周期を4msと長くしてもよい。この場合
も上記実施例と同様の効果が得られる。
【0049】また、制御周期を車両の制御状態によって
切り替えてもよい。即ち、クルーズコントロールにより
定速運転の処理が開始されたか否かを判断し、定速運転
が開始されたときには車速を安定させる必要があるため
スロットルバルブの位置安定性の要求が高いとして制御
周期を3msと短くしてもよい。このときも、PID演
算制御を含むデューティ演算処理を行う場合には、PI
D制御パラメータを予めテーブルでもっておくように
し、制御周期を切り替える際には併せて制御パラメータ
も切り替える。尚、車速が安定しているときはエンジン
回転数があまり高くないと考えられ、従って噴射・点火
制御の処理頻度は低いと考えられる。このため、定速運
転中に制御周期内にデューティ演算処理が終らず制御周
期がばらつくというおそれはない。
【0050】あるいは、トラクションコントロールの処
理が開始されたか否かを判断し、開始されたときにはス
ロットルバルブを全閉にするだけでよいため、スロット
ルバルブの位置安定性の要求が低いとし、制御周期を5
msと長くしてもよい。また、上記実施例ではサンプリ
ング周期を2msに固定し制御周期を2msと4msの
間で切り替えたが、制御周期をサンプリング周期と一致
させ、サンプリング周期を2msと4msの間で切り替
えるようにしてもよい。この場合、スロットルバルブ開
度を読み取ったときには必ずデューティ演算処理を行う
ことになるため、スロットルバルブの開度に応じてサン
プリング周期を切り替えるのではなく、例えば車両の制
御状態(上述のようにクルーズコントロールによる低速
運転時か否か等)に応じてサンプリング周期を切り替え
るようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子スロットル装置の概略構成図である。
【図2】 制御周期切替処理のフローチャートである。
【図3】 デューティ演算処理のフローチャートであ
る。
【図4】 制御周期切替処理のタイミングチャートであ
る。
【図5】 サンプリング周期とスロットルバルブの変動
量の関係を表す説明図である。
【図6】 噴射・点火処理とPID演算処理の関係を表
す説明図である。
【図7】 フィードバック経路を表すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1・・・スロットルバルブ、 3・・・スロットル
開度センサ、5・・・DCモータ、 7・・
・アクセル開度センサ、9・・・コントローラ、
11・・・エンジン、13・・・吸気経路、
15・・・ギア、17・・・モータ駆動回路、
19・・・リターンスプリング、21・・・A/D
コンバータ、 23・・・PWM制御部、25・・・
燃料噴射弁、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気経路に設けられたスロッ
    トルバルブの開度を検出する開度検出手段と、 前記開度検出手段により検出されたスロットルバルブ開
    度とスロットルバルブ目標開度とが一致するように所定
    の制御周期毎に前記スロットルバルブの位置を制御する
    スロットルバルブ制御を行う制御手段とを備えたスロッ
    トルバルブ制御装置において、 前記スロットルバルブの位置安定性の要求が高い場合に
    は前記制御周期を短くし、前記スロットルバルブの位置
    安定性の要求が低い場合には前記制御周期を長くする制
    御周期切替手段を備えたことを特徴とするスロットルバ
    ルブ制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの吸気経路に設けられたスロッ
    トルバルブの開度を検出する開度検出手段と、 前記開度検出手段により検出されたスロットルバルブ開
    度とスロットルバルブ目標開度とが一致するように所定
    の制御周期毎に前記スロットルバルブの位置を制御する
    スロットルバルブ制御を行うほか、該スロットルバルブ
    制御よりも優先順位が高く且つエンジン回転数が高いほ
    ど処理頻度が高くなる他の制御を行う制御手段とを備え
    たスロットルバルブ制御装置において、 前記開度検出手段により検出されたスロットルバルブ開
    度が低開度域のときにはエンジン回転数が低いとみなし
    て前記制御周期を短くし、前記スロットルバルブ開度が
    低開度域でないときにはエンジン回転数が高いとみなし
    て前記制御周期を長くする制御周期切替手段を備えたこ
    とを特徴とするスロットルバルブ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、制御周期に依存する制
    御パラメータに基づいて前記スロットルバルブ制御を行
    うものであって、 前記制御周期切替手段により制御周期が切り替えられる
    際には新たな制御周期に応じて前記制御パラメータを変
    更するパラメータ切替手段を備えたことを特徴とする請
    求項1又は2記載のスロットルバルブ制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000136750A (ja) * 1998-11-03 2000-05-16 Robert Bosch Gmbh 車両の駆動制御方法及びそのシステム
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