JP2584971B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の制御装置に関するものであり、
特に燃料ポンプの調量ラックをソレノイド式のアクチュ
エータで駆動するようにした制御装置における噴射量制
御に関する。
〈従来の技術〉 マイコン等を利用した制御装置によって燃料噴射ポン
プの調量ラック駆動用アクチュエータを制御し、調量ラ
ックの位置を制御して燃料噴射量を制御することは公知
であり、上記のアクチュエータとしては例えばソレノイ
ド式のものが用いられる(特開昭60−256529号公報参
照)。
機関の運転状態には、 (a)微少変位を高速で制御する定常運転、 (b)大きな変位を高速で制御する過渡運転、 (c)大きな変位を高精度で制御する始動時、 等があるが、ソレノイドの特性上、電流変化率に対する
吸引力変化率は一定ではなく、比例積分制御によってソ
レノイドを駆動する場合の制御ゲインは、これらの各状
態によって同一ではない。そこで、従来は試験を繰返し
てそれぞれを一応満足できるゲインを選択することが一
般に行なわれていた。
〈発明が解決しようとする問題点〉 上記のようにして選択された制御ゲインは、必ずしも
すべての運転状態にとって最適のものではなく、(a)
に適した特性では(b)(c)の場合にアクチュエータ
のハンチングが生じやすく、(b)に適した特性では
(a)の制御精度が不十分であり、(c)に合わせた特
性では(a)(b)を満足しないということになりやす
く、条件の異なる各種の運転状態に適切に対応できない
場合があるという問題点があった。
第2図及び第3図にこのような場合の例を示す。第2
図は大きな変化量に最適な制御ゲインの場合であり、
(a)図に示すように、ラック位置の設定値Rsetの5〜
10mm程度の変化に対して、ラック位置の実際値Ractが約
50msecの遅れで追従している。この制御ゲインで設定値
Rsetが例えば5msecの間隔で0.1mm程度変化すると、実際
値Ractは(b)図に示すように十分な追従ができない。
また、第3図は微少な変化量に最適な制御ゲインの場合
を示しており、(a)図のように、ラック位置の設定値
Rsetが5msecの間隔で0.1mm程度変化しているのに対し、
ラック位置の実際値Ractが速やかに追従している。この
制御ゲインで設定値Rsetが例えば5〜10mm変化すると、
実際値Ractは(b)図に示すように急激に変化し過ぎる
ためハンチングを生じてしまうのである。
本発明はこのような問題点に着目し、各運転状態に適
切に対応できる内燃機関の制御装置を提供することを目
的としてなされたものである。
〈問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するために、本出願の第1の発明
は、噴射量調整用の調量ラックをソレノイド式のラック
アクチュエータで駆動するようにした燃料噴射ポンプ
と、上記調量ラックの位置を検出するラック位置検出手
段と、機関回転数の実際値を検出する機関回転数検出手
段と、機関回転数の設定値をアクセル位置によって検出
するアクセル位置検出手段と、検出された回転数の実際
値及び設定値並びにラック位置に応じてラック位置の設
定値を算出し、比例積分制御によって上記ソレノイド式
のラックアクチュエータを駆動する制御信号を出力する
制御手段、とを備えるとともに、上記制御手段に、少な
くとも回転数変化が小さく且つラック位置変化の小さい
定常運転状態と、回転数変化が大きいかあるいはラック
位置変化の大きい過渡運転状態とを判別する機能を備え
させ、比例積分制御の制御ゲインを定常運転状態で大き
く、過渡運転状態で小さくするようにしている。
また第2の発明は、上記第1の発明と同様に、噴射量
調整用の調量ラックをソレノイド式のラックアクチュエ
ータで駆動するようにした燃料噴射ポンプと、上記調量
ラックの位置を検出するラック位置検出手段と、機関回
転数の実際値を検出する機関回転数検出手段と、機関回
転数の設定値をアクセル位置によって検出するアクセル
位置検出手段と、検出された回転数の実際値及び設定値
並びにラック位置に応じてラック位置の目標値を算出
し、比例積分制御によって上記ソレノイド式のラックア
クチュエータを駆動する制御信号を出力する制御手段、
とを備えている。そして上記制御手段には、少なくとも
定常運転状態とアイドル運転状態及び始動運転状態とを
判別する機能を備えさせ、比例積分制御の制御ゲインを
アイドル運転状態では定常運転状態より小さくすること
ともに、始動運転状態では始動運転に適した値に変化さ
せるようにしている。
〈作用〉 本発明の内燃機関の制御装置は、制御手段に運転状態
を判別して制御ゲインを変化させる機能を備えているの
で、第1の発明においては定常運転状態、過渡運転状
態、及び必要に応じて始動運転状態等の各運転状態に応
じて、また第2の発明においては定常運転状態、アイド
ル運転状態及び始動運転状態等の各運転状態に応じて、
それぞれ制御ゲインが自動的に変化し、その時の運転状
態に応じた最適な特性による制御が行なわれるのであ
る。
〈実施例〉 以下、図示の実施例について説明する。
第1図は概念系統図であり、(1)は燃料噴射ポン
プ、(2)は燃料調量用の調量ラックアクチュエータ、
(3)は噴射時期調整用のタイマラックアクチュエー
タ、(4)(5)は各アクチュエータ用の位置センサ、
(6)は回転数センサ、(7)はアクセル位置センサ、
(8)はアクセル、(9)は冷却水温センサ、(10)は
吸気温度センサ、(11)は燃料温度センサ、(12)はバ
ッテリ、(13)はキースイッチである。なお、機関の本
体は図示してない。
調量ラックアクチュエータ(2)には、リニアソレノ
イド式のアクチュエータが用いられており、アクチュエ
ータ(2)の位置は、例えば差動トランスからなる位置
センサ(4)で検出される。また機関回転数の検出は、
例えばカム軸(15)に取付けた磁性回転体(16)の凹溝
(17)の動きを電磁ピックアップからなる回転数センサ
(6)で検出することにより行なわれる。
(21)はオペレータの指示に従い機関の運転状態を制
御する制御部である。この制御部(21)は例えばマイク
ロコンピュータを用いて構成され、各種のアナログ信号
が入力されるアナログ入力ポート(22)、マルチプレク
サ(23)、A/D変換部(24)、ディジタル信号が入力さ
れるディジタル入力ポート(25)、回転数センサ(6)
からの信号が入力される波形整形回路(26)、タイマ回
路(27)、カウンタ(28)、各種の制御演算に使用され
るRAM(29)、制御プログラムや各種の制御用データを
記憶しているROM(30)、調量ラックアクチュエータ駆
動回路(31)、タイマラックアクチュエータ駆動回路
(32)、等を備え、これらの各回路が各種の制御演算及
び入出力指示を与えるCPU(33)に接続されている。
ROM(30)には、検出された回転数の実際値及び設定
値とラック位置の実際値に応じてラック位置の目標値を
算出するためのデータが、定常運転状態、加減速が行な
われる過渡運転状態、暖機中の始動運転状態、アイドル
運転状態等の各種の運転状態ごとに演算式あるいは数表
(マップ)の形でそれぞれ記憶させてある。
次に、全体の動作の概略について第4図及び第5図に
示す一連のフローチャートを参照しながら説明する。
制御はキースイッチ(13)のオン信号が入力ポート
(25)に入力されてスタートする。まず古いデータをク
リヤした後、冷却水温Tw、燃料温度Tf、吸気温度Ti等を
確認し、更にバッテリ(12)の電圧係数MVBを認識し、
上述した各マップから始動制御目標調量ラック位置Rss
と始動制御時目標タイマラック位置Tssが決定される。
スタートが駆動されるまでは運動状態フラグDriveとエ
ンスト状態フラグStoolはいずれも0であり、そのまま
ステップS1及びS2に進み、調量ラックの位置をRssと
し、またタイマラック位置をTssとするように、CPU(3
3)から調量ラックアクチュエータ駆動回路(31)及び
タイマラックアクチュエータ駆動回路(32)に制御信号
Qout及びToutが出力される。こうして調量ラックアクチ
ュエータ(2)とタイマラックマクチュエータ(3)が
所定量駆動され、機関の始動に備える。なお、この始動
準備動作は、アクチュエータ(4)(5)として、機関
が運転されないと動作しない油圧式でなく電気式のもの
を用いた場合に可能である。
この始動準備状態で始動前タイマPtimeがカウントさ
れ、始動前タイマ終了時間Pendまでにスタータが駆動さ
れないと、ステップS3に進んでエンスト状態フラグStoo
lが1となり、調量ラックアクチュエータ(2)への出
力Qoutとタイマラックアクチュエータ(3)への出力To
utはオフとなって、始動準備は打ち切られる。上記の始
動前タイマ終了時間Pendは、例えば4〜10秒程度に選定
される。一方、始動前タイマ終了時間Pendまでにスター
タが駆動されると運転状態フラグDriveが1となり、第
5図に進む。
まず、機関回転数の実際値Nactが確認されるととも
に、冷却水温Tw、燃料温度Tf、吸気温度Ti,バッテリ(1
2)の電圧係数MVB等の環境条件が再度確認される。始動
確認フラグStOKは、回転数Nactが始動確認回転数Nst以
上になると1となるものであり、始動初期の回転数が低
い間はステップS6からS7に進み、調量ラック位置とタイ
マラック位置として始動制御時の目標値RssとTssがそれ
ぞれ用いられ、回転数の上昇に伴って逐次数値が更新さ
れながらスタータによる駆動が継続される。上記の始動
確認回転数Nstは、機関が完爆状態となって機関が始動
したと判断する基準回転数であり、この回転数に達する
とステップS8で始認識認フラグStOKが1となり、始動制
御は終了してステップS9に進む。
エンスト認識回転数Nstoolは、回転数Nactがこれ以下
になるとエンジンストールが生じたと判断する基準回転
数であり、その場合には運転状態フラグDriveを0、エ
ンスト状態フラグStoolを1として第3図に戻り、ステ
ップS4及び5により各アクチュエータへの出力はオフと
なる。
一方、回転数NactがNstoolより大きい場合はステップ
10に進み、アクセル(8)の位置から回転数の設定値Ns
etが認識され、定常運転時目標調量ラック位置Rsetと定
常運転時タイマラック位置Tsetを用いた定常運転とな
る。
なお、第4図と第5図にそれぞれ破線で示したステッ
プS11及び12は故障診断のためのサブルーチンであり、
必要に応じて適宜挿入される。
次に第1の発明の実施例に関し、第6図乃至第9図を
参照しながら説明する。第6図乃至第8図は一連のルー
チンであって、第4図のステップS1及び第5図のステッ
プS7の調量ラック駆動のルーチンの詳細を示したもので
ある。
まず、ステップS21で始動認識フラグStOKにより通常
運転中か始動制御中かが判別され、運転中の場合は加速
認識フラグNupcと減速認識フラグNdncにより定常運転状
態か加減速中の過渡運転状態かが判別される(なお加減
速の認識については第9図により後述する)。
各フラグが0であれば定常状態であるのでステップS2
2に進み、定常状態アクチュエータ比例ゲインGPと過渡
状態アクチュエータ比例ゲインGvPが比較され、GP≧GvP
であればステップS23でRsetとラック位置の実際値Ract
の差がハンチング認識ラック位置誤差RackOVと比較され
る。差が小さければ、NsetとNactの差がゲイン変更回転
誤差NidlOKと比較され、またRsetとRactの差がゲイン増
加を許可するラック位置誤差RackOKと比較され、いずれ
も差が小さければステップS24に進み、いずれかで否と
なった場合にはステップS25に進む。そして、ここでは
定常運転状態であるので、実際に使用するアクチュエー
タ比例ゲインGainP及びアクチュエータ積分ゲインGainI
としては、前回の値に+αまたは−αして若干の修正を
行なうのみとし、それぞれ第7図の及びに進む。一
方、ステップS22または23で否となった場合には、ステ
ップS26に進む。
上記の定常状態アクチュエータ比例ゲインGPは、周知
のように回転数Nactが高くなるほど回転数センサ(6)
の出力信号の周期が短くなって応答性が増すため、一般
に回転数の上昇に応じて小さくなるようにあらかじめ設
定されている。また過渡状態アクチュエータ比例ゲイン
GvPは、回転数の上昇時と低下時とでは異なるのが普通
であり、エンジンの特性などに応じて運転に支障のない
値にあらかじめ設定されている。従って、例えば負荷が
急減して回転数が上昇した場合などにはGP<GvPとな
り、アクセル操作による加減速が行われていなくてもス
テップS26に進むことになる。
また、減速認識フラグNdncが1であれば減速中と判断
してステップS27以下に進み、NsetとNactの差がNidlOK
と、RsetとRactの差がRackOV及びRackOKとそれぞれ比較
され、更に、現在のNactと前回の回転数Nact(−1)と
が比較され、いずれも差が小さく、あるいは現在の回転
数が前回より小さければステップS28に進む。この場合
は減速がゆるやかであるため、GainP及びGainIは定常状
態アクチュエータ比例ゲインGP及び定常状態アクチュエ
ータ積分ゲインGIとされ、第7図のに進む。またいず
れかで否となった場合にはステップS26に進む。
また、加速認識フラグNupcが1であれば加速中と判断
してステップS26に進む。このステップS26は過渡運転状
態に対応したものであり、GainP及びGainIは過渡状態ア
クチュエータ比例ゲインGvP及び過渡状態アクチュエー
タ積分ゲインGvIとされ、第7図のに進む。
また、ステップS21で始動認識フラグStOKが1でなけ
れば、機関は始動制御中であるので第7図のに進む。
次に第7図のステップS29では、GainPをGvP以上に、G
ainIをGvI以上にそれぞれ設定し、ステップS30では、Ga
inPをGP以下に、GainIをGI以下にそれぞれ設定し、また
ステップS31では、GainPを始動状態アクチュエータ比例
ゲインPstに、GainIを始動状態アクチュエータ積分ゲイ
ンIstにそれぞれ設定して、第8図に進む。
第8図は調量ラックアクチュエータ(2)への実際の
出力Qoutを計算する手順であり、まずRactを確認し、Ga
inIを用いてラック位置誤差積分値CRIを求め、ステップ
S32でGainPを用いて制御用出力の計算値Qout′を得る。
そして始動確認フラグStOKが1であればバッテリ(12)
の電圧係数MVBでQout′を補正して、ステップS33で実際
の出力Qoutを決定する。電圧係数MVBは基準電圧と実際
電圧の比であり、電圧が低い時にアクチュエータの動作
が遅くなるのを補償するために用いられる。
上記のQout′は、調量ラックアクチュエータ(2)を
作動させるデューティ量に対応し、QoutはQout′と電圧
係数MVBに応じたデューティパルス幅に対応したものと
なっており、調量ラックアクチュエータ(2)はt2の出
力パルス周期で出力されるQoutによって駆動される。そ
して、この出力Qoutには各運転状態に応じた制御ゲイン
が用いられているため、それぞれの運転状態に適した噴
射制御が行なわれることになる。
第9図は、第6図において運転状態の判断に用いた加
速認識フラグNupcと減速認識フラグNdncを出す手順であ
り、第5図のステップS10におけるNset認識のステップ
で行なわれる。ここでは、まず機関回転数の設定値Nset
について3回前の値まで遡って比較を行なう。そして、
設定値が増加している時にはその差が加速認識基準値Nu
p以上であれば加速確認フラグNupcを1とし、設定値が
減少している時にはその差が減速認識基準値Ndown以上
であれば減速認識フラグNdncを1とし、設定値に差が無
いか差が基準値より小さければアクセルは操作されてい
ないと判断されるので、加速認識フラグNupcと減速認識
フラグNdncはいずれも0のままとされる。
次に第2の発明の実施例を説明する。
この発明は、第1の発明が加速速が行われる過渡運転
状態を対象としているのに対して、アイドル運転状態と
始動運転状態での運転を安定化させることを目的として
なされたものであり、実施例に示すようにソフトウェア
も簡素化されている。
すなわち、第1の発明の実施例における第6図及び第
7図の手順に代えて、第10図の手順が実施される。この
実施例では、まず始動認識フラグStOKで始動運転状態か
否かが判別され、フラグが1の場合にステップS40でア
イドル運転状態の判断が行なわれる。そして、アイドル
運転状態でない場合は定常運転状態であるとして、Gain
Pは定常状態アクチュエータ比例ゲインGPとされ、GainI
は定常状態アクチュエータ積分ゲインGIとされる。また
アイドル運転状態であれば、GainPは過渡状態アクチュ
エータ比例ゲインGvPとされ、GainIは過渡状態アクチュ
エータ積分ゲインGvIとされる。一方、始動運転状態の
場合には、GainPは始動状態アクチュエータ比例ゲインP
stとされ、GainIは始動状態アクチュエータ比例ゲインI
stとされる。
以後は第8図に進み、第1の発明の場合と同様な手順
でQoutが計算され、調量ラックアクチュエータ(2)は
この出力Qoutにより駆動されて、それぞれの運転状態に
適した噴射量制御が行なわれるのである。
このステップS40でのアイドル運転状態の判別は、例
えばアクセル位置センサ(7)としてポテンショメータ
が用いられている時には、その出力を一定の基準値と比
較して基準値より大きいか小さいかによって行なうこと
ができる。そのほか、例えばアクセル操作に応じて特定
のアクセル位置で開閉するアクセルアイドルスイッチの
オンオフを利用するなど、他の方法を利用することもで
きる。
なお例えば通常のボッシュ式の噴射ポンプなどでは、
潤滑油の粘度が変化するとラック抵抗も変化するので、
上述のような制御手順だけでは精度の高い制御が困難に
なる場合がある。すなわち、ラック抵抗が増加するとソ
レノイドのヒステリシスが増して、電流変化率に対する
不感帯が大きくなると同時に電流変化率に対する速度も
変化するため、温度が下がるほどゲインを増加させない
と高速性が保持できなくなるのである。
第11図はこの問題を解消するための実施例である。す
なわち、燃料温度Tfに応じた補正係数GftP及びGftIのマ
ップがあらかじめROM(30)に記憶させてあり、検出さ
れた燃料温度Tfに応じてゲインGainP及びGainIを補正係
数GftP及びGftIによってそれぞれ補正するようにしてい
る。燃料温度Tfはポンプ内の潤滑油や空気の温度を表わ
していると考えてよく、この補正のためのステップS41
は第8図に破線で示した部分に挿入される。
このような補正により、温度に応じて潤滑油の粘度が
変化してラック抵抗が変動しても、常に適正な制御が可
能となるわけであり、この補正は第1及び第2の発明の
いずれにおいても実施することができる。
〈発明の効果〉 以上の各実施例の説明から明らかなように、本発明
は、機関の運転状態を検出し、比例積分制御に用いる制
御ゲインを運転状態に応じて自動的に変化させるように
したものである。従って、調量ラック駆動用のラックア
クチュエータとしてソレノイド式のものを用いた制御装
置において、各種の運転状態に応じた適正な制御を行な
うことが可能となるのであり、第1の発明によれば、定
常運転時には第3図の(a)のように微少な変位を追従
性よく高速で制御でき、過渡運転時には第2図の(a)
のように大きな変位をハンチングを起こさずに高速で制
御できる。また第2の発明では、回転が不安定になりや
すい始動時やアイドル運転時に調量ラックを目標とする
位置にハンチングを起こすことなく速やかに移動させる
ことができ、安定した運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概念系統図、第2図の
(a)(b)及び第3図の(a)(b)は本発明で用い
られる調量ラックアクチュエータの動作説明図、第4図
乃至第11図は制御手順を示すフローチャートである。 (1)……燃料噴射ポンプ、(2)……調量ラックアク
チュエータ、(4)……調量ラックアクチュエータの位
置センサ、(6)……回転数センサ、(7)……アクセ
ル位置センサ、(11)……燃料温度センサ、(21)……
制御部、(30)……ROM、(33)……CPU。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴射量調整用の調量ラックをソレノイド式
    のラックアクチュエータで駆動するようにした燃料噴射
    ポンプと、 上記調量ラックの位置を検出するラック位置検出手段
    と、 機関回転数の実際値を検出する機関回転数検出手段と、 機関回転数の設定値をアクセル位置によって検出するア
    クセル位置検出手段と、 検出された回転数の実際値及び設定値並びにラック位置
    に応じてラック位置の設定値を算出し、比例積分制御に
    よって上記ソレノイド式のラックアクチュエータを駆動
    する制御信号を出力する制御手段、とを備えるととも
    に、 上記制御手段は、少なくとも回転数変化が小さく且つラ
    ック位置変化の小さい定常運転状態と、回転数変化が大
    きいかあるいはラック位置変化の大きい過渡運転状態と
    を判別する機能を有し、比例積分制御の制御ゲインを定
    常運転状態で大きく、過渡運転状態で小さくすることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】制御手段が始動運転状態をも判別し、比例
    積分制御の制御ゲインを始動運転状態では始動運転に適
    した値に変化させる機能を有する特許請求の範囲第1項
    記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】噴射量調整用の調量ラックをソレノイド式
    のラックアクチュエータで駆動するようにした燃料噴射
    ポンプと、 上記調量ラックの位置を検出するラック位置検出手段
    と、 機関回転数の実際値を検出する機関回転数検出手段と、 機関回転数の設定値をアクセル位置によって検出するア
    クセル位置検出手段と、 検出された回転数の実際値及び設定値並びにラック位置
    に応じてラック位置の設定値を算出し、比例積分制御に
    よって上記ソレノイド式のラックアクチュエータを駆動
    する制御信号を出力する制御手段、とを備えるととも
    に、 上記制御手段は、少なくとも定常運転状態とアイドル運
    転状態及び始動運転状態とを判別する機能を有し、比例
    積分制御の制御ゲインをアイドル運転状態では定常運転
    状態より小さくするとともに、始動運転状態では始動運
    転に適した値に変化させることを特徴とする内燃機関の
    制御装置。
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CN104775925A (zh) * 2015-04-13 2015-07-15 吉林大学 降低柴油机瞬态工况烟度的控制系统及控制方法
CN104775925B (zh) * 2015-04-13 2018-03-30 吉林大学 降低柴油机瞬态工况烟度的控制系统及控制方法

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