JPH0977264A - ボードのハンドリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドリング装置の全体を小型化し、サ
イクルタイムを短くし、吸着パッドの寿命を長くし、
最上位のボードを効率よく確実に持上げるようにす
る。 【解決手段】 先ず持上げ装置１２（または２２）の全
吸着パッド２により積層したボードａのうち最上位の１
枚のボードａを吸着して持上げ、次いでその直下に搬送
装置８（または２３）を進入させ、次いで全吸着パッド
２の吸着を解除して、ボードａを搬送装置８へ渡し、次
いで搬送装置８を後退させて、コンベア５に渡す。その
間、持上げ装置１２を作動して、全吸着パッド２により
次のボードａを吸着して、持ち上げており、搬送装置８
が搬送を終えて元の位置に戻ると、上記と同様にボード
ａの受取り、搬送を行って、ボードａの受取り、搬送を
続行する。またボードａを持上げる際、端めくり機能を
具えた吸着パッド２ａにより先ずボードａの端部をめく
って、１枚を剥がした後、全吸着パッド２によりその１
枚を持上げる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、積層されたボー
ド、例えば建材用ボードを一枚ずつ持上げて搬送するボ
ードのハンドリング装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のボードのハンドリング装置を図６
により説明すると、１が持上げ機構、２が同持上げ機構
１の吸着パッド、３が持上げ機構１と一体の移動機構、
４が同移動機構３のガイドレール、５がコンベア、６が
リフター、７がフレームで、上記ガイドレール４が同フ
レーム７上に設置されている。ａが上記リフター６上に
積層状態に載置した建材用ボード（ケミカル板、セメン
トファイバーボード等）である。

【０００３】上記図６に示すボードのハンドリング装置
では、持上げ機構１の吸着パッド２により、リフター６
上に積層状態に載置した建材用ボードａを最上位のもの
から一枚ずつ吸着して、持上げた後、持上げ機構１の移
動機構３をガイドレール４に沿いコンベア５位置まで移
動させて、持上げ機構１の吸着パッド２により吸着して
いる建材用ボードａをコンベア５へ受け渡し、次いで持
上げ機構１の移動機構３をガイドレール４に沿い元の位
置まで移動させて、次の建材用ボードａの吸着、持上げ
に備える。

【０００４】なおリフター６上に積層状態に載置された
建材用ボードａの頂部位置は、センサー（図示せず）に
より検出されており、リフター６は、同センサーからの
検出信号により作動して、リフター６上に積層状態に載
置した建材用ボードａの頂部を最適位置に上昇させる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記図６に示す従来の
ボードのハンドリング装置には、次の問題があった。 （１）一体に構成した大重量の装置、即ち、持上げ機構
１と移動機構３とを長い距離移動させる必要があるの
で、ハンドリング装置の全体が大型化して、大掛かりに
なる。 （２）建材用ボードａを搬送した後の戻り時間が必要に
なるので、サイクルタイムが長くなる。 （３）建材用ボードａは、広くて重く、この建材用ボー
ドａを支持した状態で持上げ機構１と移動機構３とを高
速で横移動させるので、吸着パッド２に大きな横荷重が
加わって、吸着パッド２の寿命を短くするという問題が
あった。

【０００６】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、ハンドリング装置の全
体を小型化でき、サイクルタイムを短くでき、吸着
パッドの寿命を長くでき、最上位のボードを効率よく
確実に持上げることができるボードのハンドリング装置
を提供しようとする点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のボードのハンドリング装置は、昇降可能
な複数の吸着パッドにより積層されたボードを一枚ずつ
吸着して持上げる持上げ装置と、同持上げ装置から受け
取ったボードを軌道に沿い移動して所定位置まで搬送す
る往復動可能な搬送装置とを具えている（請求項１）。

【０００８】前記請求項１記載のボードのハンドリング
装置において、搬送装置を、持上げ装置位置と所定位置
との間に循環移動可能な無端状の搬送帯と、同搬送帯の
途中に設けたシャッタ状受取部とにより構成してもよい
（請求項２）。前記請求項１記載のボードのハンドリン
グ装置において、搬送装置を、搬送方向に間隔を置いて
連結されそれぞれの位置では搬送方向と直交する水平方
向に配設されるとともにロッドの軸線を中心とする回転
を可能に支持された複数個のロッドと、同各ロッドを往
復動可能に支持するガイドレールとにより構成してもよ
い（請求項３）。

【０００９】前記請求項１記載のボードのハンドリング
装置において、複数の吸着パッドのうち一部の吸着パッ
ドにボードの端めくり機能を付与してもよい（請求項
４）。

【００１０】

【発明の実施の形態】

（第１実施形態）次に本発明のボードのハンドリング装
置を図１、図２に示す第１実施形態により説明すると、
７がフレーム、１２が同フレーム７に設置した持上げ装
置、８が同持上げ装置１２の下方に設置した搬送装置
で、ボードのハンドリング装置がこれらの持上げ装置１
２と搬送装置８とにより構成されている。

【００１１】６がボードａを積層状態に載置するリフタ
ー、５が上記搬送装置８からボードａを受け取って搬送
するコンベアである。上記持上げ装置１２には、昇降装
置（図示せず）により昇降する複数の吸着パッド２が設
置されており、この吸着パッド２により、リフター６上
に積層状態に載置したボードａのうち、最上位のボード
ａを一枚ずつ吸着して、持上げるようになっている。

【００１２】上記各吸着パッド２のうち一部の吸着パッ
ド２ａ、即ち、コンベア５側の端部の吸着パッド２ａに
は、他の吸着パッド２と同様の吸着・持上げ機能に加え
て、他の吸着パッド２よりも少し早めに吸着・持上げ動
作を行って、例えば半乾き状態で接触して次位のボード
ａに対して剥がれ難い最上位のボードａの端部をめくる
端めくり機能が付加されている。

【００１３】上記搬送装置８は、複数のスプロケット９
と、同各スプロケット９の間に懸装した無端状の搬送帯
（チエーン）１０と、同搬送帯１０の途中に設けた所定
長さのシャッタ状受取部１１と、搬送帯１０を正逆方向
に駆動するモータ１３とにより構成されており、シャッ
タ状受取部１１部分を持上げ装置１２の下方位置へ進入
させ、ボードａを受け取って、コンベア５へ渡すように
なっている。

【００１４】次に前記図１、図２に示すボードのハンド
リング装置の作用を図３により説明する。持上げ装置１
２の全吸着パッド２を下降させて、リフター６上に積層
状態に載置したボードａのうち最上位のボードａを吸着
した後、コンベア５側の端部の吸着パッド２ａのみを少
し上昇させ、最上位のボードａの端部をめくって、次位
のボードａから剥がす（図３（ａ）参照）。

【００１５】次いで全吸着パッド２により最上位のボー
ドａを吸着した後、全吸着パッド２及び最上位のボード
ａを上昇させる（図３（ｂ）参照）。次いでモータ１３
を正方向に起動し、搬送帯１０及びシャッタ状受取部１
１を同方向に駆動して、シャッタ状受取部１１部分を持
上げ装置１２の下方位置へ進入させる（図３（ｃ）参
照）。

【００１６】次いで全吸着パッド２の吸着を解除し、上
昇しているボードａをシャッタ状受取部１１の上へ落下
させて、同ボードａをシャッタ状受取部１１により支持
する（図３（ｄ）参照）。次いでモータ１３を逆方向に
起動し、搬送帯１０及びシャッタ状受取部１１を同方向
に駆動して、ボードａをシャッタ状受取部１１からコン
ベア５へ渡す（図３（ｅ）参照）。

【００１７】また搬送装置８が吸着パッド２から受け取
ったボードａをコンベア５に渡して元の位置に戻るまで
の間に、持上げ装置１２側では、次のボードａが図３
（ａ）→図３（ｂ）→図３（ｃ）の位置に保持されてお
り、搬送装置８は、ボードａを連続して受け取って、搬
送することになる。 （第２実施形態）次に本発明のボードのハンドリング装
置を図４に示す第２実施形態により説明すると、２２が
フレーム（図示せず）に設置した持上げ装置、２が同持
上げ装置２２に昇降可能に設けた複数の吸着パッド、２
５が上記持上げ装置２２の下方に設置したガイドレー
ル、２３が同ガイドレール２５により往復動可能に支持
された搬送装置、６が上記持上げ装置２２の下方に設置
したリフター、５がコンベアである。

【００１８】上記搬送装置２３は、複数のロッド２４を
有し、同各ロッド２４は、搬送方向に間隔を置いて連結
され、それぞれの位置では、搬送方向と直交する水平方
向に配設されるとともにロッドの軸線を中心とする回転
を可能に支持されている。上記各吸着パッド２のうち一
部の吸着パッド２ａ、即ち、コンベア５側の端部の吸着
パッド２ａには、他の吸着パッド２と同様の吸着・持上
げ機能に加えて、他の吸着パッド２よりも少し早めに吸
着・持上げ動作を行って、例えば半乾き状態で接触して
次位のボードａに対して剥がれ難い最上位のボードａの
端部をめくる端めくり機能が付加されている。

【００１９】次に前記図４に示すボードのハンドリング
装置の作用を図５により説明する。持上げ装置２２の全
吸着パッド２を下降させて、リフター６上に積層状態に
載置したボードａのうち最上位のボードａを吸着した
後、コンベア５側の端部の吸着パッド２ａのみを少し上
昇させ、最上位のボードａの端部をめくって、次位のボ
ードａから剥がす（図５（ａ）参照）。

【００２０】次いで全吸着パッド２により最上位のボー
ドａを吸着した後、全吸着パッド２及び最上位のボード
ａを上昇させる（図５（ｂ）参照）。次いで搬送装置２
３をガイドレール２５に沿って前進させて、上昇してい
るボードａの直下位置へ進入させる（図５（ｃ）参
照）。次いで全吸着パッド２の吸着を解除して、上昇し
ているボードａを搬送装置２３の上へ落下させて、同ボ
ードａを搬送装置２３により支持する（図５（ｄ）参
照）。

【００２１】次いで搬送装置２３をコンベア５の上方位
置まで後退させる（図５（ｅ）参照）と同時に（または
後退動作と併行して）搬送装置２３の各ロッド２４をロ
ッド２４の軸線を中心に左回りに回転させて（送出し方
向に回転させて）、ボードａをコンベア５上へ渡す（図
５（ｆ）参照）。コンベア５は、受け取ったボードａを
所定位置へ搬送する。

【００２２】また搬送装置２３が吸着パッド２から受け
取ったボードａをコンベア５へ渡して元の位置に戻るま
での間に、持上げ装置２２側では、次のボードａが図５
（ａ）→図５（ｂ）→図５（ｃ）の位置に保持されてお
り、搬送装置２３は、ボードａを連続して受け取って、
搬送することになる。なお第１実施形態及び第２実施形
態は、コンベアに対するボードの移載機構（デパレタイ
ザー）に適用した例を示しているが、図２または図５に
示す手順を逆に行うことにより、ボードをコンベアから
荷卸しする荷卸し機構（パレタイザー）にも適用でき
る。

【００２３】

【発明の効果】本発明のボードのハンドリング装置は前
記のようにそれぞれを独立に構成した持上げ装置と搬送
装置とによりボードの吸着・持上げ動作と搬送動作とを
行うようにし且つ単なる吸着パッドの吸着解除により持
上げ装置と搬送装置との間でのボードの受け渡しを行う
ようにしたので、個々の装置を簡潔化できて、ハンドリ
ング装置の全体を小型化できる。

【００２４】またボードの搬送中に、次のボードを吸着
・持上げを行うことができるので、前記従来装置のよう
な戻り時間（待ち時間）を無くすことができて、サイク
ルタイムを短くできる。また前記従来装置のようにボー
ドを支持した吸着パッドを横移動させる必要がないの
で、吸着パッドの寿命を長くできる。

【００２５】また複数の吸着パッドのうち一部の吸着パ
ッドにボードの端めくり機能を付与しているので、最上
位のボードを効率よく確実に持上げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のボードのハンドリング装置の第１実施
形態を示す正面図である。

【図２】同ボードのハンドリング装置の側面図である。

【図３】（ａ）〜（ｅ）は同ボードのハンドリング装置
の作用説明図である。

【図４】本発明のボードのハンドリング装置の第１実施
形態を示す正面図である。

【図５】（ａ）〜（ｆ）は同ボードのハンドリング装置
の作用説明図である。

【図６】従来のボードのハンドリング装置を示す正面図
である。

【符号の説明】

２ 吸着パッド ２ａ 端めくり用吸着パッド ５ コンベア ６ リフター ７ フレーム ８、２３ 搬送装置 ９ スプロケット １０ 搬送帯（チエーン） １１ シャッタ状受取部 １２、２２ 持上げ装置 １３ モータ ２４ ロッド ２５ ガイドレール ａ ボード

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降可能な複数の吸着パッドにより積層
   されたボードを一枚ずつ吸着して持上げる持上げ装置
   と、同持上げ装置から受け取ったボードを軌道に沿い移
   動して所定位置まで搬送する往復動可能な搬送装置とを
   具えていることを特徴としたボードのハンドリング装
   置。
2. 【請求項２】 前記搬送装置を、前記持上げ装置位置と
   前記所定位置との間に循環移動可能な無端状の搬送帯
   と、同搬送帯の途中に設けたシャッタ状受取部とにより
   構成した請求項１記載のボードのハンドリング装置。
3. 【請求項３】 前記搬送装置を、搬送装置を、搬送方向
   に間隔を置いて連結されそれぞれの位置では搬送方向と
   直交する水平方向に配設されるとともにロッドの軸線を
   中心とする回転を可能に支持された複数個のロッドと、
   同各ロッドを往復動可能に支持するガイドレールとによ
   り構成した請求項１記載のボードのハンドリング装置。
4. 【請求項４】 前記複数の吸着パッドのうち一部の吸着
   パッドにボードの端めくり機能を付与した請求項１記載
   のボードのハンドリング装置。