JPH0977206A - ゴミ収集システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高層マンションの各家庭から出たゴミ類をゴ
ミ収集場所に、階段を使わず、任意に排出できるゴミ収
集システムを提供する。 【解決手段】 筒形シュータ２内に待機しているポット
６を呼出階に空気圧送した後、アクセストランクの蓋３
１を開いてポット６内のバケット７にゴミ４０を投入
し、次に、アクセストランクの蓋３１を閉じてポット６
を空気制動力を利用して降下させてシュータ２のポット
収集階４の緩衝機構により停止させ、次に、ポット収集
階４のアクセストランクの蓋３１を開いてポット内のバ
ケット７をゴミ収集ピット３４に移送し、更に、バケッ
ト７内のゴミ４０をゴミ収集ピット３４へ投入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として高層住宅
の各家庭から出た生ゴミ、プラスチック製容器、ビン、
カン類などの各種のゴミを任意の日時に、その高層住宅
に付随するゴミ収集ピットに直接、排出できるゴミ収集
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般家庭から排出されるゴミは、生活様
式の多様化に伴い、その種類も生ゴミ、プラスチック製
容器、ビン、カン類等と多様化している。また、地域環
境保護の意識の高まりから地方自治体レベルではある
が、ゴミの分別回収等が取り入れられるようになってお
り、それらのゴミは、可燃ゴミ、不燃ゴミ、ビン、カ
ン、新聞等のように、その種別毎に回収曜日が各自治体
で指定されており、各家庭等からゴミを排出する回数も
増加している。

【０００３】また、ゴミの収集場所は、通常、地上部分
の所定の箇所に定められており、排出されるゴミの種類
により所定の時間帯に排出する必要がある。一方、建築
分野ではビルの高層化が進み、特に、超高層ビルの上層
階から各種ゴミを排出する際は、エレベータを利用する
必要があり、その度に服装や化粧等の身だしなみに気を
使う必要があり、しかも、生ゴミなどをエレベータで運
搬する際には、周辺を汚染させたり、臭気を発したりす
る等の問題がある。

【０００４】そこで、特に、高層ビルの各家庭では、排
出した各種ゴミをエレベータ等で地下まで降ろし、ゴミ
収集場所まで搬送することなしに、各家庭内からそのビ
ル地階のゴミ収集場所へ直接投入できるシステムの開発
が強く要請されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、係る問題を
解決し、かつ、要請に応えるためになされたものであ
り、その目的とするところは、高層住宅ビルの各家庭か
ら出たゴミ類を、そのビルのエレベータや階段を使わ
ず、ゴミ収集場所まで任意の日時に各家庭の台所などか
ら直接排出できるゴミ収集システムを提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のゴミ
収集システムは、筒形シュータの所定個所に待機してい
るポットを呼出発信階に空気圧送し、その階のアクセス
トランクの蓋を開放してポットに内蔵されているバケッ
ト内にゴミを投入した後、アクセストランクの蓋を閉塞
してポットを落下させると、空気の制動力によりほぼ等
速度となり、シュータのポット収集階の緩衝機構により
停止し、ポット収集階のアクセストランクの蓋を開いて
ポット内のバケットをゴミ収集ピットに移送し、更に、
バケット内のゴミをゴミ収集ピットへ投入した後、バケ
ットをポット内に復帰させる一連の操作を行なうように
なっている。

【０００７】係るゴミ収集システムによれば、呼出しに
より筒形シュータ内で待機しているポットが、呼出しを
発した階に空気圧送され、その階にポットが到着すると
アクセストランクの蓋が開放し、その状態でポットに内
蔵されたバケット内にゴミを投入してその蓋を閉塞する
ことにより、ポットがポット収集階に移動し、そこでポ
ット収集階のアクセストランクの蓋を開いてポット内の
バケットをゴミ収集ピットに移送し、かつバケット内の
ゴミをそこで投入した後、バケットがポット内に復帰す
る一連の操作が行なわれることになり、各家庭では呼出
しを発した後、その階のアクセストランクの蓋が開放し
たらポットに内蔵されたバケット内にゴミを投入してそ
の蓋を閉塞するだけの操作により、ゴミはシュータを経
由して直接ゴミ収集ピット内に投入されることになる。

【０００８】ここで、呼出しを発した階のアクセストラ
ンクの蓋の開閉および閉塞に連動してポットに内蔵され
たバケットをシュート内のポットからその階の室内に突
出および復帰させるシステムを採用すれば、ゴミのバケ
ット内への投入時に、手がシュート内のポットの移動に
より喰まれる危険を防止するので安全対策として好まし
い。

【０００９】また、ゴミ収集ピットにゴミを投棄した後
のバケットを、ポット内に復帰する前に洗浄すること
は、バケットが生ゴミなどで汚れてもポットへ復帰前に
洗浄されるので設備の衛生が保持されるので望ましい。
さらに、ポットに内蔵されるバケットのみを複数個用意
することは、多数の家庭のゴミを次々と収集し、排出す
る作業能率の向上をはかる上で好ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態を説明する。図１は本発明に係るゴミ収集システム
の要部拡大斜視図、図２は本発明に係るゴミ収集システ
ムを備えた高層住宅の概略図、図３乃至図８は、本発明
のゴミ収集システムの作動フローを説明する説明図であ
る。

【００１１】図２のように、高層住宅１は、複数のシュ
ータ２を備えている。これらのシュータ２は、隣接する
２つの住居専用区画の各境界に配設されており、その両
サイド、即ち、隣接する２つの住居専用区画側で、尚且
つ、図２に示す各階毎にポットが有る時のみ開閉できる
アクセストランク３を有している。このシュータ２は、
四角形又は円形断面の筒形をなし、その内部にポット６
が昇降自在に配設されている。また、シュータ２の下部
のポット収集階４にも開閉自在なアクセストランク５を
有している。

【００１２】また、ポット収集階４には、ポット６に内
蔵のバケット７をゴミ収集ピット３４（図７及び図８参
照）に移送する第１のコンベヤー８とバケット７内のゴ
ミをゴミ収集ピット３４へ投入した後、バケット７をポ
ット６内に復帰させるように返送する第２のコンベヤー
９（図１参照）を備えている。更に、シュータ２の下部
に、電磁弁１０を介して送気管１１と吸気管１２を接続
させている。図２のように、送気管１１は、コンプレッ
サー２０を備えたエアタンク２１に接続し、ポット６を
シュータ２の上方に空気圧送するようになっている。一
方、吸気管１２は、ブロア（不図示）に接続しており、
臭気が外部に漏れないようになっている。

【００１３】バケット７は、台座上に立設する左右２本
のブラケットにより回転自在に支持されており、バケッ
ト７を、図７のように、矢印Ｒの方向に転回することに
よりゴミ４０のゴミ収集ピット３４へ投入するようにな
っている。次に、上記構成からなるゴミ収集システムの
作用について説明する。図３のように、ポット呼出しボ
タン６０を押すと、シュータ２内の所定個所に待機して
いるポット６がボタン６０を押した階のアクセストラン
ク３の位置まで空気圧送された後、図４のように、その
アクセストランク３の蓋３１が開放される。

【００１４】次に、ポット６に内蔵されているバケット
７内にゴミ４０を投入した後、図５のように、蓋３１を
閉塞すると、図６のように、ポット６が落下し、空気の
制動力でほぼ等速運動となり、シュータ２のポット収集
階４の緩衝機構により停止される。そして、ポット収集
階４のアクセストランク５の蓋５１を開いて、図７のよ
うに、ポット６内のバケット７をゴミ収集ピット３４に
コンベヤー８で移送した後、バケット７を、矢印Ｒのよ
うに、転回すると、バケット７内のゴミ４０がゴミ収集
ピット３４内へ投下される。しかる後に、バケット７を
ゴンベヤー９（図１参照）によってポット６内に復帰さ
せる。

【００１５】なお、図７のように、ゴミ収集ピット３４
内へ投入されたゴミ４０は、図８のように、ゴミ回収用
のゴミストッカー３５に収納された後、図２のように、
トラックにより処分場に搬出される（矢印Ｓ参照）。次
に、図９は、本システムの他の実施の形態を示すフロー
図を示している。即ち、この例では、ポット呼出ボタン
６０を押すと、ボタン６０を押した階のアクセストラン
ク３の蓋３１の開放にリンクしてポット６内からバケッ
ト７を室内に突出させる一方、蓋３１の閉塞にリンクし
てバケット７をシュータ２内のポット６内に復帰させる
機構を取り入れており、バケット７内へのゴミ４０の投
入を容易にすると共に、不慮の事故を防止するようにな
っている。

【００１６】なお、図９において、ポット収集階４のア
クセストランク５の蓋５１の出口には、バケット取出し
格納装置７０を設けており、取り出されたバケット７
は、コンベヤー８でゴミ収集ピット（不図示）に移送さ
れ、ゴミ投入装置７１で矢印Ｒ方向に転回することによ
り、ゴミをそのピット内に投入した後、洗浄タンク８０
に給水ライン８１で供給された洗浄水を洗浄ノズル８２
でバケット７に噴射して洗浄し、洗浄後のバケット７を
ポット６内に復帰するようにしたものであり、これによ
り、バケット７は、常に、清潔な状態に保持される。

【００１７】なお、図９において、シュータ２の各階に
は、検知センサー９０及びポット固定装置９１が設けら
れ、各検知センサー９０は、各機側制御板９２，９３と
共に中央制御装置９４でコントロールされている。ま
た、各ポット固定装置９１は、エアタンク２１，コンプ
レッサ２０と共に、エア制御板９５で制御されるように
なっている。

【００１８】また、本発明のシステムにおいて、シュー
タ２内のポット６に内蔵されるバケット７を複数個用意
しておき、順次、使用するようにすれば、各家庭からの
ゴミ収集作業の能率を高めることができる。

【００１９】

【発明の効果】上記のように、本発明によれば、各家庭
の居住スペースからゴミをバケットに投入すると、シュ
ータやコンベアによってゴミをゴミ収集場所まで自動搬
出できる。そして、高層ビルに居住する居住者のゴミ排
出に伴う負担を軽減することができる。

【００２０】また、シュータ内での搬送には、自由落下
（空気制動）及び圧縮空気による空気圧送を利用してゴ
ミ収集用バケットを内蔵したポットのみを移送するの
で、静かな搬送が可能であり、特に、マンションなどの
ように騒音を嫌う居住空間に有効である。更に、本発明
のシステムでは、センサー及び制御装置類の組合せによ
り、各家庭のゴミの排出を時間的な制約無しに行なうこ
とができる。

【００２１】特に、本発明では、バケットがポットに収
納された状態で移動するので、アクセス中の汚れがな
く、シュータ内のポットが単体構造のため、ポット内の
清掃あるいは保守点検が容易であり、さらに１シュータ
に対し１ポットとなるので、排他移動となり誤動作によ
る事故がない。更に、本システムでは、居住者がアクセ
スする各居住階のアクセストランクの蓋の開放にリンク
してポット内からバケットをシュート外に突出し、かつ
蓋の閉塞にリンクしてバケットをシュート内に復帰させ
るようにすることにより、バケットにゴミを投入する際
に居住者が怪我をするという事故もなく、また、ゴミ収
集ポットにゴミを投入した後のバケットをポット内に復
帰する前に洗浄を行なうようにすることで、バケット
を、常に、清潔に保持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るゴミ収集システムの要部拡大斜視
図である。

【図２】本発明に係るゴミ収集システムを備えた高層住
宅の概略図である。

【図３】ポット呼び出し時の説明図である。

【図４】呼び出し階にポットが到着した時の説明図であ
る。

【図５】バケットにゴミを投入後、アクセストランクの
蓋を閉じた時の説明図である。

【図６】バケットがポット収集階に到着した時の説明図
である。

【図７】バケットがゴミ収集ピットにゴミを投入時の説
明図である。

【図８】ゴミ収集ピットに投入されたゴミの回収作業の
説明図である。

【図９】本発明のゴミ収集システムの他の実施例を示す
全体フロー図である。

【符号の説明】

２ シュータ ３ アクセストラ
ンク ４ ポット収集階 ５ アクセストラ
ンク ６ ポット ７ バケット ３１ 蓋 ３４ ゴミ収集ピ
ット ４０ ゴミ ５１ 蓋

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 釜田 信次 東京都中央区築地５丁目６番４号 三井造 船株式会社内 (72)発明者 山口 為久 東京都中央区築地５丁目６番４号 三井造 船株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒形シュータの所定個所に待機している
   ポットを呼出発信階に空気圧送し、その階のアクセスト
   ランクの蓋を開放してポットに内蔵されているバケット
   内にゴミを投入した後、アクセストランクの蓋を閉塞し
   てポットを落下させると、空気の制動力によりほぼ等速
   度となり、シュータのポット収集階の緩衝機構により停
   止し、ポット収集階のアクセストランクの蓋を開いてポ
   ット内のバケットをゴミ収集ピットに移送し、更に、バ
   ケット内のゴミをゴミ収集ピットへ投入した後、バケッ
   トをポット内に復帰させる一連の操作を行なうゴミ収集
   システム。
2. 【請求項２】 呼出しを発した階のアクセストランクの
   蓋の開放にリンクしてポット内からバケットをシュータ
   外に突出させると共に、アクセストランクの蓋の閉塞に
   リンクしてバケットをシュータのポット内に復帰させて
   いる請求項１記載のゴミ収集システム。
3. 【請求項３】 ゴミ収集ピットにゴミを投入した後のバ
   ケットを、ポット内に復帰する前に洗浄する請求項１又
   は２記載のゴミ収集システム。
4. 【請求項４】 ポットに内蔵されるバケットが複数個用
   意されている請求項１、２又は３記載のゴミ収集システ
   ム。