JPH0976239A - エラストマー物品のガス加硫方法及びその装置 - Google Patents
エラストマー物品のガス加硫方法及びその装置Info
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- JPH0976239A JPH0976239A JP17467496A JP17467496A JPH0976239A JP H0976239 A JPH0976239 A JP H0976239A JP 17467496 A JP17467496 A JP 17467496A JP 17467496 A JP17467496 A JP 17467496A JP H0976239 A JPH0976239 A JP H0976239A
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Abstract
合してなる高温高圧の混合気体を用いるため、エラスト
マー物品を温度ムラなく均一に加硫することができ、品
質低下を防ぐとともに、加硫時間の短縮化を達成する。 【解決手段】低熱容量かつ高圧の気体からなる加圧媒体
2Bが高熱容量かつ高温の気体からなる加熱媒体2Aと
混合タンク4内で予め混合されることにより昇温された
高圧の混合気体を金型7に供給する。
Description
品、特に車両用ゴムタイヤのいわゆるガス加硫の方法及
び装置に関する。
来、スチームである高熱容量の高温気体からなる加熱媒
体と、不活性ガス、通常窒素ガス等である低熱容量の高
圧気体からなる加圧媒体とを併用する、ガス加硫方法が
広く採用されている。
金型a内に装填したタイヤbの内部空間cに、所定の温
度と圧力を有する、前記加熱媒体を、加硫機内の中心機
構内に設けた吸入口dから供給してタイヤを加熱し、タ
イヤが加硫に必要な基準温度に達したときに、又は基準
時間を経過した時に、前記加熱媒体の供給を中止すると
ともに、この加熱媒体よりも高圧の前記加圧媒体を、加
熱媒体が満たされた前記タイヤbの内部空間cに供給し
て、内圧をさらに上昇させている。この方法では、加圧
媒体として任意の圧力を選ぶことができるため、スチー
ム加硫の欠点、すなわちスチームが飽和蒸気であるため
温度と圧力とが一定の関係にあり、最適温度と最適圧力
との双方を満足させることができないという欠点を補う
ことができるという利点がある。
ガス加硫方法では、前記加圧媒体が低熱容量を呈すると
はいえ、常温温度で保管されているため加熱媒体との間
の温度差が大であり、従って、この加圧媒体をタイヤ内
部空間cに供給した際には、すでに充填された加熱媒体
との間の混合、熱交換が迅速に達成されず、タイヤ内部
空間c内において低温の加圧媒体が下方側に、又高温の
加熱媒体が上方側に分離する傾向になる。その結果、加
硫されるタイヤの温度上昇が、上方側b1と下方側b2
とで相違するなど、加硫度が部分的に減じることとな
り、品質低下を招くとともに、加硫時間を増大させると
いう問題があった。
ては、加硫後に物品表面にキズが発生する場合があり、
このキズ対策として加硫初期から高圧を負荷することが
要求される。しかしながら、加熱媒体の圧力は、加圧媒
体の圧力が20kgf/cm2 以上であるのに対して、一般
に14〜15kgf/cm2 程度と低いために、前記キズ対
策の発生を困難としていた。なお加熱媒体の高圧化も提
案されうるが、この加熱媒体の温度と圧力とが一定の関
係にあるため、過度の温度上昇を招き、エラストマー物
品の品質を低下させることとなる。
は、少なくとも、従来の加圧媒体の金型への供給に代
え、この加圧媒体と加熱媒体とをタンク内で予め混合し
た混合気体として金型へ供給することを基本として、加
硫度を均一化でき品質を高めるとともに、加硫後におけ
る物品表面でのキズ発生防止にも貢献しうるエラストマ
ー物品のガス加硫方法の提供を目的としている。
化と加硫時間の短縮とを達成しうるエラストマー物品の
ガス加硫方法の提供を目的としている。
ることを基本として、加硫度を均一化でき品質を高める
とともに、加硫時間の短縮に役立ち、さらには加硫後に
おける物品表面でのキズ発生防止にも貢献しうるエラス
トマー物品のガス加硫装置の提供を目的としている。
加熱媒体と加圧媒体との攪拌をより均一かつ短時間で行
うことができ、前記効果をより確実化しうるエラストマ
ー物品のガス加硫装置の提供を目的としている。
に、本発明のうちで請求項1記載の発明は、低熱容量か
つ高圧の気体からなる加圧媒体が高熱容量かつ高温の気
体からなる加熱媒体と混合タンク内で予め混合されるこ
とにより昇温された高圧の混合気体を、金型内に供給し
てエラストマー物品を加硫成形することを特徴としたも
のであります。
金型内への供給に先駆けて、加熱媒体を金型内に供給し
てエラストマー物品を加熱することを特徴としたもので
あります。
温の気体からなる加熱媒体を供給するとともに加熱用開
閉弁を介して金型内に連通する加熱供給源と、低熱容量
かつ高圧の気体からなる加圧媒体を供給する加圧供給源
と、前記加熱供給源及び加圧供給源にそれぞれ混合加熱
用開閉弁及び混合加圧用開閉弁を介して連通することに
より前記加圧媒体が加熱媒体と混合して昇温される高圧
の混合気体を生じさせる混合タンクとを具えるととも
に、この混合タンクを混合用開閉弁を介して前記金型内
に導通させて前記混合気体を前記金型内に供給可能とし
たことを特徴としたものであります。
攪拌用のファンを設けたことを特徴としたものでありま
す。
法を、第2の発明であるガス加硫装置の一実施例ととも
に図面に基づき説明する。
実施例を示す構成説明図であって、ガス加硫装置1は、
未加硫のエラストマー物品である、本例では車両用のタ
イヤTを装填する装置本体1Aと、この装置本体1Aに
加硫媒体2を供給する配管系統1Bとから構成される。
スチームである高熱容量の高温気体からなる加熱媒体2
Aと、不活性ガス、通常窒素ガス等である低熱容量の高
圧気体からなる加圧媒体2Bとの総称であり、これらを
区別するとき加熱媒体2A、加圧媒体2Bとよぶ。
心機構3の周囲に、例えば上下に分離可能な上型5と下
型6とからなる金型7を具え、この上型5、下型6の割
り面が当接することによって、前記仕上がりタイヤTの
輪郭形状をなすタイヤ装填用の加硫室9を形成する。
加硫媒体2の吸入、排出を行なう吸入口10、排出口1
1が夫々開口するとともに、本例では、この加硫媒体2
とタイヤTとの直接の接触を防ぐゴム製袋状のブラダー
12が取付く。なおブラダー12を設けることなく、加
硫室9内に、直接加硫媒体2を充填して加熱、加圧して
もよい。
9へ供給する入側配管13と、加硫室9からの加硫媒体
2を取り出す出側配管14とから構成される。
端が前記吸入口10に接続される導管15他端の分岐点
15Pに連なり、かつ前記加熱媒体2Aを発生供給する
加熱供給源17を加熱用開閉弁16を介して連結した加
熱配管19Aと、前記加圧媒体2Bを発生供給する加圧
供給源21を連結した加圧配管19Bと、前記加熱供給
源17及び加圧供給源21からの媒体2A、2Bを混合
タンク4内で混合して加硫室9に導入する混合配管19
Cとを具える。またこの混合配管19Cは、前記加熱供
給源17と加熱用開閉弁16との間の加熱配管19Aか
ら分岐しかつ混合加熱用開閉弁22を介して前記混合タ
ンク4に導通する混合加熱用配管25と、前記加圧配管
19Bに連なりかつ混合加圧用開閉弁23を介して前記
混合タンク4に導通する混合加圧用配管26と、前記混
合タンク4から混合用開閉弁24を介して例えば導管1
5の分岐点15Pに導通する混合用配管27とを具え
る。又前記混合タンク4内には、例えば通電によって回
転する攪拌用のファン29が取付く。
開閉弁22と混合加圧用開閉弁23との弁操作によっ
て、混合タンク4内に各媒体2A、2Bを供給してかつ
これらを均一に混合でき、さらには前記加熱用開閉弁1
6と混合用開閉弁24との弁操作によって、前記加硫室
9内に、加熱媒体2A又は混合気体の何れか一方のみを
選択的に供給したり、又タイヤの取出し、シェーピンク
等の際にこの供給を停止できる。
前記排出口11に接続される導管32と、この導管32
他端の分岐点32Pに、開閉弁33を介して連結する排
気配管35と、前記分岐点32Pに、開閉弁36を介し
てバキュウム37に連結する減圧配管38とを具える。
なお、前記バキュウム37は、加硫処理後にタイヤを金
型7から取出す際、加硫室9内を負圧して前記ブラダー
12を折畳むためのものであり、従って、前記ブラダー
12を設けないとき、前記開閉弁36、バキュウム37
及び減圧配管38を排除してもよい。
2に、スリーウェイバルブである三方弁40、41が介
在し、一方の三方弁40の空きポート40aには、例え
ばタイヤ成形用のシェーピング媒体の供給源42が連接
されるとともに、他方の三方弁41の空きポート41a
にはシェーピング媒体の排気管が連接される。
ピング)から成形終了に際して、すべての開閉弁16、
22、23、24、33、36を閉止し、三方弁40、
41を介してシェーピング媒体を加硫室9に供給、排出
する。
前記シェーピングの後、開閉弁16、22が開放され、
加熱供給源17からの加熱媒体2Aが加熱配管19A及
び導管15をへて加硫室9内に導入され、タイヤの加熱
工程が行われるとともに、加熱媒体2Aの一部が混合加
熱用配管25をへて混合タンク4内に満たされる。この
とき、加熱媒体2Aは、通常、198〜200℃かつ1
4〜15kgf/cm2 の範囲、例えば14kgf/cm2 で用
いられ、また加熱工程は5分程度行われる。
2の閉止と開閉弁23の開放とが順次行われ、加熱媒体
2Aが満たされた混合タンク4内に、さらに高圧の加圧
媒体2Bが充填される。このとき、加圧媒体2Bは、通
常、常温(40℃程度)かつ18〜30kgf/cm2 の範
囲、例えば25kgf/cm2 で用いられる。従って、混合
タンク4内の圧力は、14kgf/cm2 から加圧媒体2B
の圧力と等しい25kgf/cm2 まで上昇するとともに、
低熱容量の加圧媒体2Bは、加熱媒体2Aとの混合によ
って、加熱媒体2Aに近い高温まで昇温される。なおこ
の混合は1分程度行われる。
は、加熱媒体2Aの温度と加圧媒体2Bの圧力とによっ
て、自在に制御可能であり、又ファン29の作動によっ
て、迅速かつより均一な混合が達成される。
閉止と開閉弁24の開放とが順次行われ、加熱媒体2A
の加硫室9への供給及び加圧媒体2Bの混合タンク4へ
の供給が夫々遮断されるとともに、前記混合タンク4で
形成された混合気体が、混合用配管27、導管15をへ
て加硫室9内に導入され、例えば25kgf/cm2 程度の
圧力の基での加圧工程が前記高温状態にて10分程度行
われる。このとき、加圧媒体2Bは、混合タンク4内の
混合によってすでに昇温されているため、加硫室9内で
の温度ムラが低減される。
の容量以上とすることが加圧工程での圧力を高圧に維持
するために好ましい。
が終了した後、開閉弁24が閉止され、混合気体の供給
を停止するとともに、開閉弁33が開放され、加硫室9
内の各媒体2A、2Bは、導管32及び排気配管35を
へて例えば大気中に排気される。
33を閉じかつ開閉弁36を開くことによって加硫室9
を負圧し、ブラダー12の折畳みが行われる。
前記開閉弁16、22、23、24の開閉動作によっ
て、加熱媒体2Aを金型7内に供給しエラストマー物品
を加熱した後、混合タンク4内で予め混合される混合気
体を金型7内に供給できる。即ち、加熱媒体2Aによる
加熱工程の後、混合気体による加圧工程を行なう第1実
施例のガス加硫方法を実施しうる。前記加圧媒体2B
は、混合タンク4内での混合によって、初期の設定圧力
を有したまま加熱媒体2Aに近い温度まで昇温されるた
め、金型7内に供給された際には、すでに加熱工程時に
充填された加熱媒体2Aとの間の混合が温度的に均一化
され、エラストマー物品を温度ムラなく所定温度で加硫
することができ、品質を高めるとともに、加硫時間の短
縮化を達成しうる。
Aを単独で用いた前記加熱工程を排除し、加硫初期か
ら、前記混合気体を金型7内に供給して、加熱・加圧工
程を同時に行なう第2実施例のガス加硫方法を行うこと
もできる。これによって、加硫温度を適正に保ちなが
ら、加硫初期から高い圧力を付加してエラストマー物品
を金型7に強く圧接させることができ、物品表面でのキ
ズの発生を抑制しうる。
加硫方法では、前記シェーピングの後、開閉弁22を開
放し、加熱供給源17からの加熱媒体2Aを混合タンク
4内に満たした後、開閉弁22の閉止と開閉弁23の開
放とを順次行ない、混合タンク4内にさらに高圧の加圧
媒体2Bを充填して、高温高圧の混合気体を形成する。
又開閉弁23の閉止と開閉弁24の開放とによって、混
合タンク4内の混合気体は、前記加硫室9内に導入さ
れ、加硫初期からの加熱・加圧工程を実施できる。なお
図3に、この加熱・加圧工程における工程図を示す。
方法を用いて、タイヤサイズ185R14の生タイヤを
加硫し、その時のタイヤ上方側のビード部B1と下方側
のビード部B2とでの加硫温度上昇の相違を比較測定し
た。同様に、従来方法を用いて加硫したときの加硫温度
上昇の相違を比較測定し、その測定結果を、実施例のも
のとともに図2に示す。
方法では、加圧工程に突入した後の上方側ビード部B1
と下方側ビード部B2との加硫度の差が低減し、品質低
下が抑制されるのがわかる。しかも加硫に必要な時間
は、加硫の遅れる、すなわち加硫度が低いビード部B2
側で決定されるため、このビード部B2側の加硫度が改
善された分、加硫時間の短縮が可能となり、生産性を向
上させることができる。
ガス加硫方法及びその装置は、加圧媒体と加熱媒体とを
混合タンク内で予め混合してなる高温高圧の混合気体を
用いているため、金型内の温度分布が均一化され、エラ
ストマー物品を温度ムラなく加硫することができ、品質
低下を防ぐとともに、加硫時間の短縮化を達成しうる。
又この混合気体のみで加熱・加圧工程を行い、加硫初期
から高い圧力を付加した時には、エラストマー物品の表
面でのキズの発生をも抑制しうる。
である。
すグラフである。
ある。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】低熱容量かつ高圧の気体からなる加圧媒体
が高熱容量かつ高温の気体からなる加熱媒体と混合タン
ク内で予め混合されることにより昇温された高圧の混合
気体を、金型内に供給してエラストマー物品を加硫成形
するエラストマー物品のガス加硫方法。 - 【請求項2】前記混合気体の金型内への供給に先駆け
て、前記加熱媒体を金型内に供給し、この金型に装填す
るエラストマー物品を加熱することを特徴とする請求項
1記載のエラストマー物品のガス加硫方法。 - 【請求項3】高熱容量かつ高温の気体からなる加熱媒体
を供給するとともに加熱用開閉弁を介して金型内に連通
する加熱供給源と、低熱容量かつ高圧の気体からなる加
圧媒体を供給する加圧供給源と、前記加熱供給源及び加
圧供給源にそれぞれ混合加熱用開閉弁及び混合加圧用開
閉弁を介して連通することにより前記加圧媒体が加熱媒
体と混合して昇温される高圧の混合気体を生じさせる混
合タンクとを具えるとともに、この混合タンクを混合用
開閉弁を介して前記金型内に導通させて前記混合気体を
前記金型内に供給可能としたエラストマー物品のガス加
硫装置。 - 【請求項4】前記混合タンクは、混合タンク内に加熱媒
体と加圧媒体とを攪拌するファンを具えたことを特徴と
する請求項3記載のエラストマー物品のガス加硫装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17467496A JP3699206B2 (ja) | 1995-07-07 | 1996-07-04 | エラストマー物品のガス加硫方法及びその装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-172150 | 1995-07-07 | ||
JP17215095 | 1995-07-07 | ||
JP17467496A JP3699206B2 (ja) | 1995-07-07 | 1996-07-04 | エラストマー物品のガス加硫方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976239A true JPH0976239A (ja) | 1997-03-25 |
JP3699206B2 JP3699206B2 (ja) | 2005-09-28 |
Family
ID=26494607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17467496A Expired - Fee Related JP3699206B2 (ja) | 1995-07-07 | 1996-07-04 | エラストマー物品のガス加硫方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3699206B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2012023224A1 (ja) * | 2010-08-19 | 2012-02-23 | 三菱重工業株式会社 | 加硫システム及びタイヤ加硫方法 |
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-
1996
- 1996-07-04 JP JP17467496A patent/JP3699206B2/ja not_active Expired - Fee Related
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