JP2846587B2 - エラストマー物品加硫方法及びその加硫装置 - Google Patents

エラストマー物品加硫方法及びその加硫装置

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JP2846587B2 JP21797894A JP21797894A JP2846587B2 JP 2846587 B2 JP2846587 B2 JP 2846587B2 JP 21797894 A JP21797894 A JP 21797894A JP 21797894 A JP21797894 A JP 21797894A JP 2846587 B2 JP2846587 B2 JP 2846587B2
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエラストマー物品加硫方
法及びその加硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のタイヤ等のエラストマー
物品を加硫装置を用いてガス加硫する方法としては、ブ
ラダーを備えている場合で説明すると、金型の加硫室に
エラストマー物品(例えば、タイヤ)を装着すると共
に、シェーピング内圧により、エラストマー物品内のブ
ラダーを膨張させ、エラストマー物品を金型内面に沿わ
せた後、加熱媒体としてのスチームを該エラストマー物
品内に供給して該エラストマー物品を加熱加圧し、該エ
ラストマー物品が所定の温度に達したとき、または所定
時間経過したとき、スチームの供給を停止し、次に、上
記スチームと同一か又は高い圧力の加圧媒体としての窒
素等のガスをエラストマー物品に供給し、このガスによ
りエラストマー物品の温度を所定温度に維持させるよう
にし、その後、加熱媒体と加圧媒体との混合体である加
硫媒体を排気するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、加硫媒体の
圧力は、加硫媒体を生成するプラントで決定され、その
ため、加硫媒体生成プラントと連結された複数の加硫装
置には、同一の圧力の加硫媒体が供給される。
【0004】従って、加硫媒体の生成プラントでの圧力
で加硫媒体の圧力が決定される為、エラストマー物品の
種類・肉厚等により、加硫媒体の圧力を加硫装置毎で変
更したい場合、プラント側で圧力を変更する方法しかな
かった。しかしながら、この場合、プラントに連結され
た全ての加硫装置の圧力が変更されることになり、個々
の加硫装置で圧力をコントロール(つまり、高圧側での
コントロール)することができなかった。
【0005】そこで、本発明では、加硫装置毎に、加硫
するエラストマー物品に応じた加硫媒体圧力にて加硫す
ることができて高品質の製品を提供することができるエ
ラストマー物品加硫方法及びその加硫装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係るエラストマー物品加硫方法は、金型
の加硫室にエラストマー物品を装着した後、該エラスト
マー物品内に、媒体供給路を介して、加熱媒体と加圧媒
体とを順次供給して、該エラストマー物品の加硫を行な
うエラストマー物品加硫方法に於て、上記加熱媒体と加
圧媒体との混合体である加硫媒体の圧力を、上記媒体供
給路に設けられた圧力調整機構が具備する加圧ポンプに
て、加硫媒体を圧縮して、該加硫媒体の圧力を高めて
加硫すべきエラストマー物品に応じた圧力に保持しつ
つ、加硫を行なうものである。
【0007】また、本発明に係るエラストマー物品の加
硫装置は、金型の加硫室内に装着されたエラストマー物
品内に、媒体供給路を介して、加熱媒体と加圧媒体とを
順次供給して、該エラストマー物品の加硫を行なうエラ
ストマー物品加硫装置に於て、加熱媒体と加圧媒体との
混合体である加硫媒体の圧力を調整する圧力調整機構
を、上記媒体供給路に設け、かつ、該圧力調整機構が、
加圧媒体を圧縮する加圧ポンプを備えたものである。
【0008】
【作用】圧力調整機構の加圧ポンプにより、加硫装置毎
で、加熱媒体と加圧媒体との混合体である加硫媒体の圧
を高めて、加硫すべきエラストマー物品に応じた圧力
とすることができる。
【0009】また、圧力調整機構が加圧ポンプを備えた
装置では、装置全体構造が複雑化しない。
【0010】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を
詳説する。
【0011】図1は本発明に係るエラストマー物品の加
硫装置を示し、この装置は、自動車のタイヤT等のエラ
ストマー物品1を加硫するものであって、上下型2,3
と、上型2側に配設されるブラダー保持部4と、下型3
側に配設されるブラダー保持部5と、を備え、さらに、
ブラダー保持部5近傍には、媒体供給口6と媒体排出口
7とが開設されている。
【0012】即ち、上下型2,3からなる金型8の加硫
室9に、エラストマー物品1であるタイヤTが装着さ
れ、上方端部がブラダー保持部4にて保持されかつ下方
端部がブラダー保持部5にて保持されたブラダー10を、
タイヤTの内面に沿わせ、この状態で、媒体供給路11を
介して、媒体供給口6からスチーム等の加熱媒体と窒素
等のガスの加圧媒体とをブラダー10内に順次供給して該
タイヤTを加熱加圧し、その後、媒体排出口7から媒体
排出路12を介して加熱媒体と加圧媒体との混合体である
加硫媒体を外部へ排出するものである。
【0013】しかして、媒体供給路11には、圧力調整機
構13が設けられる。ここで、圧力調整機構13とは、加硫
媒体の圧力を、加硫すべきエラストマー物品1に応じた
圧力とするものであり、具体的には、加圧媒体を圧縮す
る加圧ポンプ14を備える。
【0014】即ち、媒体供給路11は、加圧媒体供給管15
と、加圧媒体供給管15に連通連結される加熱媒体供給管
16と、加圧ポンプ14と加圧媒体供給管15とを連通連結す
る連通管17と、加圧ポンプ14と加圧媒体供給管15とを連
通連結する連通管18と、を備え、加圧媒体供給管15に
は、バルブ19,20が設けられ、加熱媒体供給管16には、
バルブ21が設けられ、連通管17にはバルブ22が設けら
れ、連通管18にはバルブ23が設けられる。そして、加圧
媒体供給管15と加熱媒体供給管16は、媒体供給口6に連
通連結される配管25に接続される。
【0015】従って、加圧ポンプ14を作動させることな
く、バルブ19,20,22,23を開状態とすれば、加圧媒体
供給源からの加圧媒体が、加圧媒体供給管15に入り、加
圧媒体供給管15から配管25に入って、媒体供給口6から
ブラダー10内に入る。また、連通管18から加圧ポンプ14
に入った加圧媒体は連通管17から加圧媒体供給管15に入
る。
【0016】また、加熱媒体は、図示省略の加熱媒体源
からバルブ21を介して加熱媒体供給管16に入り、この供
給管16から配管25に入って媒体供給口6からブラダー10
内に入る。
【0017】なお、配管25には、圧力検出器26が接続さ
れ、ブラダー10内の加硫媒体の圧力が検出される。
【0018】また、媒体排出路12は、バルブ27,28を備
え、バルブ27を介して加硫媒体が排出され、バルブ28か
ら真空引きされる。なお、媒体排出路12には、シェーピ
ング媒体が供給される配管30が連通連結される。
【0019】従って、バルブ27を介して加硫媒体を排出
後、バルブ28を介して、真空引きすれば、ブラダー10内
の加硫媒体はバルブ28を介して排出される。また、バル
ブ27,28を閉状態として、配管30からシェーピング媒体
をブラダー10内に供給することができる。
【0020】次に、上述の如く構成された加硫装置を使
用して、エラストマー物品1としてのタイヤTを加硫す
る方法を説明する。
【0021】まず、ブラダー10外面にタイヤTを装着す
ると共に、配管30を通じてシェーピング媒体を該ブラダ
ー10に供給して、該ブラダー10を膨張させてタイヤTを
金型内面近くに沿わせた後、金型8を閉じる。
【0022】次に、媒体排出路12を閉状態として、バル
ブ21から加熱媒体としてのスチームを、加熱媒体供給管
16に供給して、ブラダー10内にスチームを供給する。な
お、スチームの圧力としては、例えば、14kgf/cm2 とす
る。
【0023】そして、タイヤTが所定温度に達したと
き、または、所定時間経過したときに、スチームの供給
を停止し、次に、スチームと同一又は高い圧力(例え
ば、18kgf/cm2 )の加圧媒体としての燃焼ガスあるいは
窒素などのガスを、媒体供給路11に供給して、ブラダー
10内に供給する。
【0024】ここで、上述の所定温度とは、例えば、15
0 ℃等であり、所定時間とは、例えば、5分等である。
【0025】加圧媒体が供給されれば、この加圧媒体と
加熱媒体とが混合して加硫媒体となってこのタイヤTを
加硫する。
【0026】その後、媒体排出口7から媒体排出路12を
通して、加硫媒体を外部へ排出し、ブラダー10をタイヤ
Tから取外すと共に、金型8を開き、加硫済みのタイヤ
Tを取出す。
【0027】即ち、加硫を行なうには、図2に示すよう
に、スチーム供給が行なわれた後、ガス供給を行ない、
その後、スチームとガスとの混合体(加硫媒体)を排出
することになる。
【0028】しかして、上述の加硫工程においては、加
硫媒体の圧力を変更(具体的には、増加)させることが
でき、その変更方法を次に説明する。
【0029】上述のガス供給工程においては、バルブ1
9,20,22,23が開状態であるので、バルブ19,20,2
2,23を閉状態として、加圧ポンプ14を作動させ、該加
圧ポンプ14の加圧部31にてガス圧力を上昇させる。
【0030】次に、バルブ22を開状態として、圧縮され
たガスをブラダー10内に供給した後、バルブ22を閉状態
とすると共に、バルブ19,23を開状態として、加圧ポン
プ14内にガスを供給する。
【0031】その後、バルブ19,23を閉状態として加圧
ポンプ14を作動させ、該加圧ポンプ14の加圧部31内でガ
ス圧力を上昇させる。次に、バルブ22を開状態として、
圧縮ガスをブラダー10内へ供給する。
【0032】これにより、加硫媒体の圧力を高めること
ができるが、圧力検出器26にて加硫媒体の圧力が検出さ
れ、該加硫媒体が所望の圧力(例えば、23kgf/cm2 )に
なるまで、上述の加圧工程を行なうことができる。
【0033】即ち、媒体供給路11に圧力調整機構13を設
けることにより、加硫媒体生成プラントでの媒体圧力よ
りも高い圧力を、個々の加硫装置で得ることができ、各
加硫装置ごとに、加硫すべきエラストマー物品に応じた
媒体圧力にて加硫することができる。なお、図1におい
て、32は加圧ポンプ14にエアを供給する供給路であり、
33は加圧ポンプ14のエアを排出する排出路である。
【0034】なお、加硫装置としては、ローリングイン
ブラダー型、バグオマチック型の従来の種々のものを使
用することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。
【0036】 加硫媒体の圧力を、加硫すべきエラス
トマー物品1に応じた圧力とすることができ、傷等を有
する不良品の形成を極めて少なくすることができる。
に、加硫媒体生成プラントでの媒体圧力よりも高い圧力
を、加硫装置で得る ことができる。
【0037】 加硫装置毎に、加硫媒体の圧力を調整
することができ、生産性に優れる。
【0038】 圧力調整機構13が加圧ポンプ14を備
るので、構造が複雑化せず、従来の加硫装置を簡単に改
良して本発明に係る加硫装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエラストマー物品の加硫装置の簡
略図である。
【図2】加硫工程図である。
【符号の説明】
1 エラストマー物品 8 金型 9 加硫室 11 媒体供給路 13 圧力調整機構 14 加圧ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 35/02 - 35/04 B29C 33/02 - 33/04 B29K 21:00 B29K 105:24 B29L 30:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型8の加硫室9にエラストマー物品1
    を装着した後、該エラストマー物品1内に、媒体供給路
    11を介して、加熱媒体と加圧媒体とを順次供給して、該
    エラストマー物品1の加硫を行なうエラストマー物品加
    硫方法に於て、上記加熱媒体と加圧媒体との混合体であ
    る加硫媒体の圧力を、上記媒体供給路11に設けられた圧
    力調整機構13が具備する加圧ポンプ14にて、加硫媒体を
    圧縮して、該加硫媒体の圧力を高めて、加硫すべきエラ
    ストマー物品1に応じた圧力に保持しつつ、加硫を行な
    うことを特徴とするエラストマー物品加硫方法。
  2. 【請求項2】 金型8の加硫室9内に装着されたエラス
    トマー物品1内に、媒体供給路11を介して、加熱媒体と
    加圧媒体とを順次供給して、該エラストマー物品1の加
    硫を行なうエラストマー物品加硫装置に於て、加熱媒体
    と加圧媒体との混合体である加硫媒体の圧力を調整する
    圧力調整機構13を、上記媒体供給路11に設け、かつ、該
    圧力調整機構13が、加圧媒体を圧縮する加圧ポンプ14を
    備えたことを特徴とするエラストマー物品加硫装置。
JP21797894A 1994-08-18 1994-08-18 エラストマー物品加硫方法及びその加硫装置 Expired - Lifetime JP2846587B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5816839A (ja) * 1981-07-24 1983-01-31 Sumitomo Rubber Ind Ltd エラストマ−物品の加硫方法
JPS62211109A (ja) * 1986-03-11 1987-09-17 Kobe Steel Ltd タイヤプレスにおける熱圧媒供給制御方法
JP3069971B2 (ja) * 1991-05-23 2000-07-24 横浜ゴム株式会社 タイヤ加硫方法

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