JPH0967519A - シラン系水性エマルション - Google Patents

シラン系水性エマルション

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JPH0967519A
JPH0967519A JP25023495A JP25023495A JPH0967519A JP H0967519 A JPH0967519 A JP H0967519A JP 25023495 A JP25023495 A JP 25023495A JP 25023495 A JP25023495 A JP 25023495A JP H0967519 A JPH0967519 A JP H0967519A
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JP
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water
silane
meth
acid
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JP25023495A
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English (en)
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Takuya Omura
卓也 大村
Yumiko Ito
由美子 伊藤
Shiro Kojima
史郎 児島
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定性に優れ、さらにその皮膜が撥水性、撥油
性及び吸水防止性に優れ、特に水系浸透性吸水防止材と
して優れるシラン系水性エマルションの提供。 【解決手段】(a)加水分解性シラン化合物又はそのオ
リゴマー、(b)パーフロロアルキル基を有し片末端に
ラジカル重合性基を有するマクロモノマー、α,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸及びその他のラジカル重合性
単量体を共重合して得られるカルボキシル基含有フッ素
系グラフト共重合体の塩基中和物からなる高分子乳化
剤、及び(c)水からなるシラン系水性エマルション。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加水分解性シラン化
合物がアニオン型高分子乳化剤により乳化されたシラン
系水性エマルションに関するものであり、該エマルショ
ンは特に水系浸透性吸水防止材として使用することによ
り、土木・建築用の材料に撥水性及び吸水防止性を付与
し、躯体及び美観を保護するのに有用なものである。
尚、本明細書においては、アクリロイル基又はメタクリ
ロイル基を(メタ)アクリロイル基といい、アクリル酸
又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸という。
【0002】
【従来の技術】従来からアルコキシシランに代表される
加水分解性シラン化合物は、石造物やコンクリート等の
建築土木材料の撥水材、吸水防止材として有用であるこ
とが広く知られている。一般的に、これら加水分解性シ
ラン化合物は、種々の溶剤で希釈して使用されていた
が、このような溶剤系のものは、溶剤の毒性、引火性及
び揮発性により使用範囲に制限がある他、低分子量アル
コールであるイソプロパノールを溶剤とする吸水防止材
は、蒸発速度が急速であるため、基材への浸透性が充分
でない等の問題があり、逆に揮発しにくい溶剤を使用し
たものは、塗工面の湿潤状態が長くなるため、空気中の
ゴミが付着する機会が増えたり、又硬化に長時間を要す
るという問題がある。さらに、溶剤系のものは、濡れた
コンクリート表面には塗工できない問題点も有するもの
であった。以上より、加水分解性シラン化合物を吸水防
止材として使用する場合には、加水分解性シラン化合物
を水溶液又は水性分散体としたものが好ましいが、加水
分解性シラン化合物は化学的な性質上、水と接触すると
文字どおり加水分解反応を引き起こし、更にこれに続く
縮合反応が起こり易いため、水中で安定に存在させるこ
とは極めて難しいことされていた。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】上記の問題を解決す
るシラン系水性エマルションとして、HLBが4〜15
の乳化剤を用いたシラン系水性エマルション(特開昭6
2−197369)や非イオン性乳化剤とアニオン性乳
化剤を組み合わせたシラン系水性エマルション(特開平
3−232527)が報告されている。しかしながら、
これらのエマルションは、二層分離が起こり易く、安定
な水性エマルションが得られにくい場合があり、又該エ
マルションを吸水防止材としてコンクリート等に塗布し
た場合、得られる皮膜中に残存する乳化剤が皮膜を親水
性とし、撥水性を充分に発現できないかったり、吸水防
止性が低下するという問題があった。加えて、化学物質
の付着による汚れを防止する機能である、撥油性を実現
するものは見いだされていなかった。本発明者らは、安
定性に優れ、さらにその皮膜が撥水性、撥油性及び吸水
防止性に優れ、特に水系浸透性吸水防止材として優れる
シラン系水性エマルションを見いだすため鋭意検討を行
ったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するためには、フッ素系グラフト共重合体から
なる高分子乳化剤を使用したエマルションが有効である
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明の第1発明は、下記成分(a),(b)及び
(c)からなるシラン系水性エマルションであり、 (a)加水分解性シラン化合物又はそのオリゴマー (b)パーフロロアルキル基を有し片末端にラジカル重
合性基を有するマクロモノマー、α,β−エチレン性不
飽和カルボン酸及びその他のラジカル重合性単量体を共
重合して得られるカルボキシル基含有フッ素系グラフト
共重合体の塩基中和物からなる高分子乳化剤 (c)水 第2発明は上記成分(a)が下記一般式(1)で表され
る加水分解性シラン化合物又はそのオリゴマーであるこ
とを特徴とする第1発明のシラン系水性エマルションで
あり、
【0005】
【化2】Rn Si(R1 4-n ・・・・(1)
【0006】(式中、Rは炭素数1〜30のアルキル
基、置換アルキル基又はアリール基、R1 は炭素数1〜
6のアルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロシ
キル基又はカルボキシル基であり、複数個のR又はR1
を持つ場合、それぞれは同一でも異なっていても良い。
nは1又は2である) 第3発明は第1発明又は第2発明のシラン系水性エマル
ションからなる水系浸透性吸水防止材である。以下、本
発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
(a)加水分解性シラン化合物又はそのオリゴマー 本発明で使用する加水分解性シラン化合物又はそのオリ
ゴマーは、加水分解性を示すものであれば種々のものが
使用でき、その代表例は下記一般式(2)で示される化
合物である。
【0008】
【化3】Rx Si(R1 4-x ・・・・(2)
【0009】ここで、式(2)において、Rは加水分解
を起こし難く、安定な疎水基であり、炭素数1〜30の
アルキル基、置換アルキル基又はアリール基である。ア
ルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オ
クチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基等を挙
げることができる。置換アルキル基としては、ハロゲン
化アルキル基、芳香族置換アルキル基等が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基としては、上記アルキル基のフッ
素化物、塩素化物及び臭素化物等があり、具体的には3
−クロロプロピル基、6−クロロヘキシル基及び6,
6,6−トリフルオロヘキシル基等を挙げることができ
る。芳香族置換アルキル基としては、ベンジル基、4−
クロロベンジル基及び4−ブロモベンジル基等のハロゲ
ン置換ベンジル基等を挙げることができる。アリール基
としては、フェニル基、トリル基、メシチル基及びナフ
チル基等が挙げられる。R1 は、加水分解性の官能基で
あり、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ア
ミノ基、ヒドロシキル基及びカルボキシル基である。ア
ルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩
素原子又は臭素原子が好ましい。シラン化合物が複数個
のR又はR1 を持つ場合は、それぞれは同一であっても
異なっていても良い。xは0〜3の整数であり、中でも
1又は2であるものが好ましく、本発明において、1又
は2の値を持つxはnと定義される。
【0010】本発明の第2発明は、加水分解性シラン化
合物又はそのオリゴマーとして、一般式(2)において
xが1又は2のもの、即ち上記一般式(1)で示される
ものである。xが0又は3のものは、1又は2のものと
比較して、得られるエマルションの皮膜の撥水性及び防
水性が十分ではない。
【0011】加水分解性シラン化合物の具体例として
は、下記に示すシラン化合物又はこれらのオリゴマーが
好適なものとして挙げることができる。 ○一般式(1)において、Rがアルキル基、ハロゲン化
アルキル基又は芳香族置換アルキル基で、R1 がアルコ
キシ基で、nが1のシラン化合物の例 Rがアルキル基の例としては、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、メチル−トリ−n−プ
ロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、エチル−トリ−n−プロポキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン、プロピル−トリ−n
−プロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチ
ルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラ
ン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリ
メトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、
オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシ
ラン、オクチルトリイソプロポキシシラン、2−エチル
ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラ
ン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエ
トキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オク
タデシルトリエトキシシラン及びエイコシルトリメトキ
シシラン等が挙げられる。Rがハロゲン化アルキル基の
例としては、6−クロロヘキシルトリメトキシシラン及
び6,6,6−トリフルオロヘキシルトリメトキシシラ
ン等が挙げられる。Rが芳香族置換アルキル基の例とし
ては、ベンジルトリメトキシシラン、4−クロロベンジ
ルトリメトキシシラン、4−クロロベンジルトリエトキ
シシラン及び4−ブロモベンジルトリ−n−プロポキシ
シラン等が挙げられる。
【0012】○一般式(1)において、Rがアルキル基
で、R1 がハロゲン原子で、nが1のシラン化合物の例 ドデシルトリクロロシラン、ドデシルトリブロモシラン
等が挙げられる。
【0013】○一般式(1)において、Rがアリール基
で、R1 がアルコキシ基で、nが1のシラン化合物の例 フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ラン等が挙げられる。
【0014】○一般式(1)において、Rがアルキル基
で、R1 がアルコキシ基で、nが2のシラン化合物の例 ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジブチルジメトキシシラン及びジイソブチルジメト
キシシラン等が挙げられる。
【0015】本発明では、一般式(1)において、Rが
アルキル基、R1 がアルコキシ基で、nが1のシラン化
合物、即ちアルキルトリアルコシキシランを使用するこ
とが、保存安定性に優れ、粒子径の小さいエマルション
が得られるためより好ましい。
【0016】これら加水分解性シラン化合物又はそのオ
リゴマーは、2種以上を併用することもできる。
【0017】本発明で使用される加水分解性シラン化合
物又はそのオリゴマーは、製造時の不純物であるシラノ
ール基を持つ化合物や残留触媒等を含んでいるものであ
っても良い。
【0018】(b)高分子乳化剤 本発明で使用する高分子乳化剤は、パーフロロアルキル
基を有し片末端にラジカル重合性基を有するマクロモノ
マー、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸及びその他
のラジカル重合性単量体を共重合して得られるカルボキ
シル基含有フッ素系グラフト共重合体(以下単にグラフ
ト共重合体という)の塩基中和物からなる。以下にそれ
ぞれの成分の説明をする。
【0019】パーフロロアルキル基を有し片末端にラ
ジカル重合性基を有するマクロモノマー パーフロロアルキル基を有し片末端にラジカル重合性基
を有するマクロモノマー(以下単にマクロモノマーとい
う)としては、種々のものが使用可能であり、特にパー
フロロアルキル基置換アルキル(メタ)アクリレートを
20〜80重量%、フッ素を含有しないラジカル重合性
単量体を20〜80重量%の割合で共重合させた共重合
体から誘導されたものが、溶解性に優れ、しかも着色、
泡立ちが少ないため好ましい。パーフロロアルキル基置
換アルキル(メタ)アクリレートとしては、種々の化合
物が使用でき、具体例としては、例えば次のものがあ
る。
【0020】CF3 CH2 OCOC(CH3 )=CH2 CF3 CF2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2 4 CH2 OCOC(CH3 )=CH2 CF3 (CF2 5 (CH2 2 OCOC(CH3 )=
CH2 CF3 (CF2 6 (CH2 2 OCOC(CH3 )=
CH2 CF3 (CF2 7 (CH2 2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2 7 (CH2 2 OCOC(CH3 )=
CH2 CF3 (CF2 7 (CH2 4 OCOC(CH3 )=
CH2 (CF3 2 CF(CF2 5 (CH2 2 OCOCH
=CH2 (CF3 2 CF(CF2 6 (CH2 3 OCOCH
=CH2 (CF3 2 CF(CF2 8 (CH2 3 OCOCH
=CH2 (CF3 2 CF(CF2 10(CH2 3 OCOCH
=CH2 (CF3 2 CF(CF2 6 CH2 CH(OH)CH
2 OCOCH=CH2
【0021】フッ素を含有しないラジカル重合性単量体
としては、種々のものが使用でき、具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル
酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)ア
クリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、
(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコール、(メ
タ)アクリル酸グリシジル及び(メタ)アクリル酸ジメ
チルアミノエチル等のフッ素を含有しない(メタ)アク
リル酸アルキルエステル、スチレン、ビニルトルエン及
びα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、(メ
タ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、塩化ビニ
ル、並びにトリクロルエチレン等が挙げられ、これらは
単独で又は二種以上併用して使用することができる。好
ましくはフッ素を含有しない(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを主成分とする単量体である。
【0022】マクロモノマーは、平成1年9月20日に
アイシーピー出版発行の「マクロモノマーの化学と工
業」(編集者 山下雄也)の第2章「マクロモノマーの
合成」に開示されているように、種々の方法によって合
成することが可能である。その代表的な合成法について
説明すれば、得られる重合体が目的の分子量となる量の
メルカプト酢酸及びメルカプトプロピオン酸等のカルボ
キシル基を有するメルカプト系連鎖移動剤の存在下に、
パーフロロアルキル基置換アルキル(メタ)アクリレー
ト及びフッ素を含有しないラジカル重合性単量体をラジ
カル重合してカルボキシル基を片末端に有する重合体を
製造し、得られた重合体と該重合体の分子数と当量ない
しわずかに過剰量のカルボキシル基と反応性の基及びラ
ジカル重合性基を有する単量体、好ましくはエポキシ基
及びラジカル重合性基を有する単量体を反応させること
により合成することができる。エポキシ基及びラジカル
重合性基を有する単量体としては、グリシジル(メタ)
クリレート等を挙げることができる。
【0023】該マクロモノマーとしては、数平均分子量
が1,000〜50,000のものが好ましい。マクロ
モノマーの数平均分子量が1,000未満であると、得
られるグラフト共重合体にパーフロロアルキル基に由来
する撥油性、撥水性等が発現し難く、又乳化力も十分で
ない場合がある。一方、50,000を超えると、グラ
フト共重合体の製造においてマクロモノマーの重合性が
十分でなく未重合のものが残存することがあり、又かか
るマクロモノマーから得られる高分子乳化剤を使用した
吸水防止剤が、基材にコーティングした際、形成される
被膜の表面に未重合マクロモノマーがブリードしてくる
ことがある。尚、本発明における数平均分子量は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー−低角度光散乱
(GPC−LALLS)法によるポリスチレン換算分子
量である。
【0024】本発明で使用するグラフト共重合体は、上
記マクロモノマー、下記に示すα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸及びその他のラジカル重合性単量体を共重
合し塩基中和して得られるもので、その構造は、枝成分
は先端にパーフロロアルキル基を有し、幹成分がカルボ
キシル基を有するビニル重合体である。グラフト共重合
体における枝成分、すなわちパーフロロアルキル単位の
好ましい量は、グラフト共重合体の構成成分の合計量を
基準にして、0.5〜60重量%であり、さらに好まし
くは1〜50重量%である。パーフロロアルキル単位の
割合が0.5重量%未満であると、パーフロロアルキル
基に由来する撥油性、撥水性等が十分に発現されず、又
乳化力も十分でないことがある。一方、60重量%を超
えると、グラフト共重合体が水溶性になり難く発泡が著
しく乳化剤としての使用が困難になり、又重合時或いは
グラフト共重合体の貯蔵時に相分離し易くなることがあ
る。
【0025】α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 α,β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸等が用いら
れる。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の使用量と
しては、グラフト共重合体の酸価が30〜260mgKO
H/g 樹脂になる量を用いることが好ましい。かかる酸
価を与えるα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の使用
量を、重合に供する全ラジカル重合性成分の合計量を基
準とする重量%で表すと、用いるα,β−エチレン性不
飽和カルボン酸の種類によって異なるが、通常3〜40
重量%程度である。グラフト共重合体の酸価が30mgK
OH/g 樹脂未満の場合は、塩基で中和してもグラフト
共重合体を水溶化できない場合があり、一方260mgK
OH/g 樹脂を超えると耐水性に劣ることがある。
【0026】その他のラジカル重合性単量体 その他のラジカル重合性単量体としては、種々のものが
使用でき、具体的には、前記フッ素を含有しないラジカ
ル重合性単量体で挙げたフッ素を含有しない(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸パー
フルオロアルキル等の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル、スチレン、ビニルトルエン及びα−メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン並びにトリクロルエ
チレン等が挙げられ、これらは単独で又は二種以上併用
して使用することができる。好ましくは(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とする単量体である。グ
ラフト共重合体におけるラジカル重合性単量体単位の好
ましい割合は、10〜96.5重量%である。
【0027】グラフト共重合体の製造方法 グラフト共重合体は、上記成分〜を、例えば放射線
照射法又はラジカル重合開始剤を用いる方法等の公知の
方法により製造でき、ラジカル重合開始剤を用いる方法
が、重合操作の容易さ、生成するグラフト共重合体の分
子量調節の容易さの点で好ましく、又有機溶媒を用いる
溶液重合法による方法がより好ましい。
【0028】溶液重合法により製造する場合の溶剤とし
ては、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブ
チルケトン等のケトン溶剤、酢酸エチル及び酢酸ブチル
等の酢酸エステル系溶剤、ベンゼン、トルエン及びキシ
レン等の芳香族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン、ヘキ
サン及びヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ノルマルブチルセロソルブ、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロ
ールプロパン及びグリセリン等のアルコール系溶剤、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド並びにヘキサメチルホスホア
ミド等が挙げられ、得られるグラフト共重合体を水分散
液とする際、有機溶剤の除去の必要がない、水と自由な
割合で溶解するアルコール系溶剤、アセトン、テトラヒ
ドロフラン及びジオキサン等が望ましい。
【0029】ラジカル重合開始剤としては、一般にラジ
カル重合に用いられているものはいずれも使用可能であ
り、重合方法に応じて適切なものを選べばよく、例えば
無機系ラジカル重合開始剤としては、過硫酸アンモニウ
ム及び過酸化水素等が挙げられ、又有機系重合開始剤と
しては、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オク
タン等のパーオキシケタール、クメンヒドロパーオキサ
イド等のハイドロパーオキサイド、tert−ブチルクミル
パーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、過酸化
ベンゾイル等のジアシルパーオキサイド、パーオキシジ
カーボネート、パーオキシエステル及び2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリルに代表されるアゾ系化合物等が
挙げられる。比較的低い重合温度が採用でき、副反応が
抑えられ、構造の明確なグラフト共重合体が高純度に得
られる点で、分解温度の低い有機過酸化物やアゾ系化合
物が好ましく、特にアゾ系化合物が好ましい。アゾ系化
合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニト
リル)、アゾビス−4−シアノバレリン酸、アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチ
ル−2,2’−アゾビスイソブチレート及びアゾビス−
1−シクロヘキサカルボニトリル等が挙げられる。又、
グラフト共重合体の分子量、粘度調整のため、必要に応
じて連鎖移動剤を重合系に適量使用することができ、例
えばメルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プ
ロパンチオール、1−ブタンチオール、2−メチル−2
−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、エチ
ルメルカプトアセテート、チオフェノール、2−ナフタ
レンチオール、ドデシルメルカプタン及びチオグリセロ
ール等が挙げられる。
【0030】ラジカル共重合の温度は、一般に50〜1
50℃程度が好ましく、さらに好ましくは60〜100
℃である。又、重合時間は3時間以上が適当であり、好
ましくは5〜10時間である。
【0031】高分子乳化剤の製造方法 本発明で使用する高分子乳化剤の製造方法としては、上
記のカルボキシル基を含有するグラフト共重合体の有機
溶剤溶液に塩基を添加し、グラフト共重合体中のカルボ
キシル基の一部ないし全部を中和して、水溶性又は水分
散性のグラフト共重合体を得る方法が挙げられる。塩基
としては、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の無
機のアルカリ金属塩基、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、ジイソプロピルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びジ
メチルエタノールアミン等の1級、2級又は3級アミン
化合物、ピリジン、ピペリジン等の複素環置換アミン化
合物、並びにアンモニア等が挙げられる。これらは、2
種以上を併用することができる。グラフト共重合体の中
和の割合は、グラフト共重合体中のカルボキシル基1モ
ル当たり0.5当量以上であることが好ましい。0.5
当量未満の場合、グラフト共重合体が水に沈澱し、水溶
化又は水分散化できないことがある。
【0032】高分子乳化剤の使用割合は、加水分解性シ
ラン化合物又はそのオリゴマーに対して0.1〜20重
量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量%で
ある。この割合が、0.1重量%に満たない場合は、シ
ラン化合物を十分に乳化することができなくなる場合が
あり、他方20重量%を越える場合は、得られるエマル
ションの皮膜が、基材への浸透性や撥水性に乏しいもの
となることがある。
【0033】(c)水 本発明のシラン系水性エマルションは、上記加水分解性
シラン化合物、高分子乳化剤及び水からなるが、エマル
ション中の加水分解性シランと高分子乳化剤の混合物の
割合は、1〜65重量%であることが好ましく、より好
ましくは5〜50重量%である。エマルション中の加水
分解性シランと高分子乳化剤の混合物の割合が65重量
%を越える場合には、シラン化合物の乳化が困難になっ
たり、得られた乳化物が不安定で分離し易くなり、他方
1重量%に満たない場合には、シラン化合物の割合が少
ないため、得られる塗膜が撥水性、吸水防止性能を発現
し難くなる。
【0034】(d)その他の配合物 本発明のシラン系水性エマルションには、必要に応じ
て、他の乳化剤、保護コロイド剤等を通常の割合含有し
ても良い。又、エマルション中の加水分解性シラン化合
物の加水分解反応を抑制する目的で、緩衝剤を配合した
ものであっても良い。緩衝剤としては、有機酸、無機
酸、塩基及びこれらの塩等が挙げられる。無機酸として
は、炭酸、燐酸、硫酸及びヒドロ硫酸等が挙げられる。
有機酸としては、炭素数1〜6のオルガノ−、モノ又は
ポリカルボン酸、有機酸の塩としては、炭素数2〜30
のアルキレンイミノポリカルボン酸のモノ又はポリアル
カリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアミン塩等が挙げ
られる。塩基としては、アンモニア、炭素数1〜30の
有機塩基等が挙げられる。本発明では、無機酸の塩を使
用することが好ましく、具体的には、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸ナトリ
ウム、燐酸1、2又は3ナトリウム、燐酸1、2又は3
カリウム、燐酸アンモニウムナトリウム、硫酸1又は2
ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アン
モニウム、酢酸カルシウム、ぎ酸ナトリウム、硫化1又
は2ナトリウム、アンモニア、モノ、ジ又はトリエチル
アミン、モノ、ジ又はトリエタノールアミン、(エチレ
ンジニトリロ)4酢酸ナトリウム塩(E.D.T.A.
ナトリウム)、ピリジン、アニリン及び珪酸ナトリウム
等が挙げられる。これらは2種以上を併用することもで
きる。緩衝剤の配合割合は、通常シラン系水性エマルシ
ョンに添加されている割合でよく、具体的には乳化液に
0.01〜5重量%が好ましい。この他にも、防黴剤、
殺菌剤、フレグランス、着色剤、シックナー、発泡剤及
び消泡剤等を吸水防止剤の性能を損わない程度添加する
こともできる。
【0035】(e)製造方法 本発明のシラン系水性エマルションは、種々の方法によ
り製造することができる。例えば、高分子乳化剤の水溶
液を、必要に応じて水に溶解させ、これに加水分解性シ
ラン化合物を加え、高速攪拌して乳化する方法等が挙げ
られる。エマルション中の分散粒子の粒子径としては、
1μm以下が好ましく、より好ましくは0.5μm以下
である。粒子径が1μmを越えるものは、得られるエマ
ルションが分離し易い不安定なものとなる場合がある。
【0036】(f)使用方法 本発明のシラン系水性エマルションは、種々の用途に使
用できるが、特に第3発明の浸透性吸水防止材として、
種々のコンクリート等の基材に使用することにより、こ
れらの基材に撥油性、撥水性、吸水防止性を付与するこ
とができる。シラン系水性エマルションを浸透性吸水防
止材として使用する場合の基材としては、種々の材料並
びに該材料からなる建築物及び構造物に適用することが
でき、例えばモルタル、コンクリート、ALC及び気泡
コンクリート等のセメント系材料、スレート及びサイジ
ングボード等のセメントを結合剤とする材料、タイル、
煉瓦及び瓦等のセラミックス、硅酸カルシウム板、並び
に石材等のシラノール基を有する無機質建築材料が好ま
しく、その他木材、プラスチック等にも可能である。浸
透性吸水防止材の使用方法としては、常法に従えばよ
く、例えば浸透性吸水防止材を、ハケ塗り法、ローラー
塗り法、エアースプレー法、エアレススプレー法、含浸
法又はカーテンロールコーター法等の常法に従い基材に
塗布し、乾燥させる方法等が挙げられる。浸透性吸水防
止材の使用量は、固形分濃度、基材の多孔性及び表面処
理方法によって変化するが、概ね0.05〜2.0kg/m
2 である。
【0037】
【作用】本発明のシラン系水性エマルションは、外見上
分離することなく安定である上、その皮膜は、乳化剤に
よる悪影響がなく、撥油性、撥水性及び吸水防止性に優
れているものである。これは、乳化剤として使用する高
分子乳化剤が、フッ素系グラフト共重合体の枝ポリマー
に撥油性、撥水性のパーフロロアルキル基を有している
構造のものであり、加水分解性シラン化合物とのなじみ
が良い上、撥油性、撥水性を示すため、得られるシラン
系水性エマルションの皮膜が、残存する乳化剤により親
水性の発現することがない上、撥油性、撥水性に優れた
ものとなるのである。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。なお、各例における「部」は、「重量部」を
意味する。 ○合成例(グラフト共重合体の合成) ・マクロモノマーの合成 撹拌機、2個の滴下ロート、ガス導入管及び温度計を備
えたガラスフラスコに、パーフロロオクチルエチルメタ
クリレート43部及びメタクリル酸2−エチルヘキシル
57部からなる単量体混合液を30g、連鎖移動剤のメ
ルカプトプロピオン酸1.8g、並びに溶媒のメチルイ
ソブチルケトン30gを仕込み、90℃に昇温した。そ
の後、一方の滴下ロートから、前記単量体混合液70g
を2時間かけて滴下すると共に、同時にもう一方のロー
トからメチルイソブチルケトン54gに溶解したアゾビ
ス−2−メチルブチロニトリル(以下ABN−Eとい
う)0.8gを5時間かけて滴下した。その後さらに、
1時間反応を継続させ、カルボキシル基を片末端に有す
る重合体を得た。該重合体の数平均分子量は、7,00
0であった。次いで、上記末端カルボキシル基を片末端
に有する重合体の溶液中に、ハイドトキノンモノメチル
エーテル0.04g、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド1g、メチルイソブチルケトン10g及びグリシジ
ルメタクリレート2.7gを添加して、空気を吹き込み
ながら90℃で6時間反応させ、メタクロイル基の末端
基の純度が99.7%のマクロモノマーを得た。
【0039】・高分子乳化剤の合成 撹拌機、滴下ロート、ガス導入管及び温度計を備えたガ
ラスフラスコに、マクロモノマー22g、メタクリル酸
14g、メタクリル酸2−エチルヘキシル46g、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル10g、溶媒のメチルエ
チルケトン44g及び連鎖移動剤のメルカプトプロピオ
ン酸1.5gを仕込み、窒素雰囲気下で75℃に昇温し
た。メチルエチルケトン50gに溶解したABN−E
1.0gを3時間かけて滴下し、滴下終了後0.5時間
の時点でメチルエチルケトン4gに溶解したABN−E
0.5gを更に添加し85℃に昇温して4時間反応さ
せ、グラフト共重合体を得た。得られた反応液に水38
0g、アンモニア水の25%水溶液を11gを攪拌しな
がら加え、中和した。更に減圧下(200mmHg)温
度50℃で脱溶剤し、高分子乳化剤を含む水溶液を得
た。不揮発分31.3%、pH7.3であった。
【0040】○実施例1 合成例で得られた高分子乳化剤を含む水溶液7.7部を
水50.4部に溶解させ、次に、重炭酸ナトリウム0.
1部、ヘキシルトリエトキシシラン41部を加え、高速
攪拌して乳化させ、シラン系水性エマルションを得た。
得られたエマルションは安定で、室温で6ヶ月経過後も
液分離せず、分散粒子の平均粒子径は0.31μmであ
り、その分布は狭いものであった。
【0041】○実施例2 実施例1において、合成例で得られた高分子乳化剤を含
む水溶液を15.6部を水45部に溶解するは以外は、
実施例1と同様の方法により、ヘキシルトリエトキシシ
ランを乳化させ、シラン系水性エマルションを得た。得
られたエマルションは安定で、室温で6ヶ月経過後も液
分離せず、分散粒子の平均粒子径は0.29μmであ
り、その分布は狭いものであった。
【0042】○比較例1 実施例1において、高分子乳化剤の水溶液の代わりに、
非イオン系乳化剤としてオクチルフェノールポリエチレ
ンオキシエタノール〔70部のローム&ハース社TRI
TON(商標)X−100と30部のTRITON(商
標)X−305からなる乳化剤混合物〕4部を使用する
以外は、実施例1と同様の方法で、ヘキシルトリエトキ
シシラン40部を乳化させ、シラン系水性エマルション
を得た。得られエマルションは安定で、室温で6ヶ月経
過後も液分離せず、分散粒子の平均粒子径は0.31μ
mであり、その分布は狭いものであった。
【0043】○評価 以上のようにして得られたエマルション3種を、材令4
ヶ月の70mm×70mm×20mm下地モルタル(JISR
5201)にそれぞれ300g/m2の割合で塗布した
後、20℃・60%R.H.雰囲気下に保存し任意時間
に表面にn−ヘキサデカン、n−デカンを噴霧して撥油
状態を確認した。その結果、実施例1及び同2のエマル
ションを使用したものは、塗布後3時間で撥油性発現が
確認されたのに対し、比較例1のエマルションでは、一
週間後も撥油性が認められなかった。上記と同様の方法
でエマルションを塗布したモルタルに水を噴霧し目視に
て撥水状態を確認した。その結果、実施例1及び同2の
エマルションを使用したものは、塗布後3時間で撥水性
発現が確認されたのに対し、比較例1のエマルションで
は、一週間後も撥水性が認められなかった。上記と同様
の方法でエマルションを塗布したモルタルを7日間20
℃・60%R.H.雰囲気下に保存した。該モルタルを
JIS A1404の方法に準じて7日間水浸後の吸水
比を求めた。
【0044】
【式1】
【0045】結果は実施例1で0.12、実施例2で
0.11であり、比較例1では0.13となり、実施例
のエマルションの吸水性の低下は見られなかった。以上
の結果を表1にまとめた。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明のシラン系水性エマルションは、
安定性に優れ、又該エマルションを浸透性吸水防止材と
して使用する場合、基材に対して優れた撥油性、撥水性
を発現し、化学物質付着を阻止するため、耐汚染性の向
上が期待され、しかも吸水防止能力が低下することがな
いものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(a),(b)及び(c)からな
    るシラン系水性エマルション。 (a)加水分解性シラン化合物又はそのオリゴマー (b)パーフロロアルキル基を有し片末端にラジカル重
    合性基を有するマクロモノマー、α,β−エチレン性不
    飽和カルボン酸及びその他のラジカル重合性単量体を共
    重合して得られるカルボキシル基含有フッ素系グラフト
    共重合体の塩基中和物からなる高分子乳化剤 (c)水
  2. 【請求項2】成分(a)が下記一般式(1)で表される
    加水分解性シラン化合物又はそのオリゴマーであること
    を特徴とする請求項1記載のシラン系水性エマルショ
    ン。 【化1】Rn Si(R1 4-n ・・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基、置換アルキ
    ル基又はアリール基、R1 は炭素数1〜6のアルコキシ
    基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロシキル基又はカル
    ボキシル基であり、複数個のR又はR1 を持つ場合、そ
    れぞれは同一でも異なっていても良い。nは1又は2で
    ある)
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載のシラン系水性
    エマルションからなる水系浸透性吸水防止材。
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