JPH0962025A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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Publication number
JPH0962025A
JPH0962025A JP7216319A JP21631995A JPH0962025A JP H0962025 A JPH0962025 A JP H0962025A JP 7216319 A JP7216319 A JP 7216319A JP 21631995 A JP21631995 A JP 21631995A JP H0962025 A JPH0962025 A JP H0962025A
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JP
Japan
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toner
particle size
particle diameter
amount
charge control
Prior art date
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Application number
JP7216319A
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English (en)
Inventor
Hideki Ota
英樹 太田
Tatsuya Yasui
達也 安井
Shinichi Higo
信一 肥後
Yukihiro Mori
幸広 森
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し現像した後も画像かぶり、画質(解
像度)の低下などが生じない優れた耐刷性能を有する電
子写真用トナーを提供する。 【解決手段】 中心粒径D50よりも粒径が小さいトナー
の表面電荷密度σSと、中心粒径D50よりも粒径が大き
いトナーの表面電荷密度σL との比を、式: 0.50 ≦ σS /σL ≦ 0.91 の範囲内に設定することにより、粒径が小さいトナーの
帯電性を低くし、一方で粒径が大きいトナーの帯電性を
高くした電子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用トナーに
関し、より詳しくは、非磁性1成分接触現像法に好適に
用いられる電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、静電式複写機、レーザープリン
タ、普通紙ファクシミリ装置等の電子写真法を利用した
画像形成装置においては、2成分磁気ブラシ現像法より
も簡便な非磁性1成分接触現像法が提案され、開発が進
められている。非磁性1成分接触現像法は、図1に示す
ように、帯電させたトナー1を、規制ブレード4と現像
ローラ2との接触部を通過させることによって、現像ロ
ーラ2の表面に付着させて均質なトナー薄層を形成した
後、この薄層を感光体ドラム3上の静電潜像に接触させ
ることにより、静電潜像をトナー像として顕像化する方
法である。なお、図1において、符号5はトナー供給ロ
ーラ、6は攪拌パドル、7は現像機をそれぞれ示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この現像法で
繰り返し現像を行った場合には、かぶりが発生したり、
形成画像の画質(解像度)が低下するといった問題があ
る。そこで本発明の目的は、繰り返し現像を行った後
も、形成画像にかぶりが発生せず、かつ形成画像の画質
(解像度)が低下しない電子写真用トナーを提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねることにより、粒径が
小さいトナーや帯電量が多いトナーが選択的に現像に供
されることによって前述の問題が生じるという知見を得
た。すなわち、繰り返し現像を行うと、上記のように粒
径が小さいトナーや帯電量が多いトナーが選択的に消費
される結果、粒径が大きいトナーおよび帯電量が少ない
トナーの割合が増加して、かぶりの発生や画質の低下な
どの問題が生じるものと考えられる。
【0005】そこで、上記知見に基づいてさらに研究を
重ねた結果、粒径が小さいトナーの帯電性を相対的に低
くし、かつ粒径が大きいトナーの帯電性を相対的に高く
することにより、上記課題を解決できるという新たな事
実を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明の電子写真用トナーは、少なくとも定着用樹脂、電
荷制御剤および着色剤を含む電子写真用トナーであっ
て、中心粒径D50よりも粒径が小さいトナーの表面電荷
密度σS と、中心粒径D50よりも粒径が大きいトナーの
表面電荷密度σL との比が、式: 0.50 ≦ σS /σL ≦ 0.91 (1) を満たすことを特徴とする。
【0006】上記の構成によれば、繰り返し現像を行っ
た後も、形成画像にかぶりが発生せず、かつ形成画像の
画質(解像度)が低下することがなく、優れた耐刷性能
を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、トナーの中心
粒径D50よりも粒径が小さいトナー(以下、「小粒径ト
ナー」という)と、トナーの中心粒径D50よりも粒径が
大きいトナー(以下、「大粒径トナー」という)との表
面電荷密度の比が前記式(1) の範囲内に設定される。
【0008】トナーの表面電荷密度σ(nC/cm2
は、トナーの帯電量トナー粒子の単位面積当たりの電荷
量を示すものであって、トナーの帯電量(μC/g)と
トナーの比表面積(cm2 /g)とから、次式により求
められる。
【0009】
【数1】
【0010】小粒径トナーの表面電荷密度σS と大粒径
トナーの表面電荷密度σL との比σ S /σL が0.50
を下回るときは、小粒径トナーの帯電性が低くなりすぎ
るか、または大粒径トナーの帯電性が高くなりすぎる。
従って、かかるトナーを用いた場合は、相対的に帯電性
の高い大粒径トナーが選択的に現像に供され、帯電量が
少ない小粒径トナーが現像機内に残留する。一方、前記
比σS /σL が0.91を超えるときは、小粒径トナー
の帯電性が高くなりすぎるか、または大粒径トナーの帯
電性が低くなりすぎる。従って、かかるトナーを用いた
場合は、相対的に帯電性の高い小粒径トナーが選択的に
現像に供され、帯電量が少ない大粒径トナーが現像機内
に残留する。この結果、いずれの場合であっても、現像
を繰り返すことにより、画像かぶりが発生したり、画像
が劣化するといったおそれが生じる。
【0011】なお、小粒径トナーは、その表面電荷密度
σS が3.0〜5.2nC/cm2程度であるのが好ま
しい。一方、大粒径トナーは、その表面電荷密度σL
5.5〜6.1nC/cm2 程度であるのが好ましい。
本発明のトナーの他の特性は特に限定されないが、中心
粒径D50は5〜12μm程度であるのが適当である。ま
た、トナー全体の帯電量は、15〜45μC/g、好ま
しくは20〜40μC/gの範囲が適当である。帯電量
が前記範囲よりも少ないときは、トナーが規制ブレード
でかきおとされ、現像ローラ上にトナーの薄層を形成で
きなくなるおそれがある。
【0012】次に、本発明のトナーの製造方法について
説明する。本発明のトナーは、例えば懸濁重合法によっ
て製造することができる。懸濁重合法は、定着用樹脂の
もとになる単量体、電荷制御剤、着色剤および必要に応
じて他の成分を含む重合性モノマー組成物を調製し、こ
れを水性分散媒中にて高速で攪拌して懸濁、分散させ、
所定の粒径を有する液滴に造粒した後、不活性ガス雰囲
気下で加熱して重合させる方法である。かかる方法を用
いることにより、球形のトナーが得られ、転写効率、機
械的強度および流動性のいずれにも優れたトナーが得ら
れるという利点がある。
【0013】本発明においては、トナーの摩擦帯電性を
制御するために、電荷制御剤の配合量が異なる2種類の
重合性トナー組成物を調整し、次いでこの重合性トナー
組成物をそれぞれ異なった条件で造粒することにより、
粒径と帯電性とが異なる2種のトナーが作製される。粒
径と帯電性とが異なる2種のトナーを作製するには、重
合性モノマーを懸濁、分散して造粒するときの攪拌時間
や攪拌速度を変えればよい。例えば、重合性モノマー組
成物を水性分散媒中にて懸濁、分散させて得られる液滴
の粒径は、図2に示すように、懸濁時間が長いほど小さ
くなることから、電荷制御剤の配合量が少ない重合性ト
ナー組成物の懸濁時間を長くし、一方で電荷制御剤の配
合量が多い重合性トナー組成物の懸濁時間を短くするこ
とによって、小粒径トナーの帯電性を低く、かつ大粒径
トナーの帯電性を高くすることができる。とりわけ、電
荷制御剤の配合量が少ない重合性トナー組成物を所定の
時間懸濁させた後、この懸濁液中に、電荷制御剤の配合
量が多い重合性トナー組成物を加えて、さらに所定の時
間懸濁することにより、粒径と帯電性とが異なる2種の
トナーを効率よく作製することができる。
【0014】上記したトナーの作製において、2種のト
ナーに使用する電荷制御剤が同じである場合に、小粒径
トナーと大粒径トナーとの表面電荷密度の比σS /σL
を前記式(1) の範囲に設定するには、小粒径トナーに配
合される電荷制御剤の量MSと、大粒径トナーに配合さ
れる電荷制御剤の量ML との比MS /ML を、式: 0.50 ≦ MS /ML ≦ 0.91 (2) の範囲に設定するのが好ましい。
【0015】上記比MS /ML が0.50を下回るとき
は、小粒径トナーの帯電性が低くなりすぎ、一方で大粒
径トナーの帯電性が高くなりすぎるおそれがある。一
方、比MS /ML が0.91を超えるときは、小粒径ト
ナーの帯電性が高くなりすぎ、一方で大粒径トナーの帯
電性が低くなりすぎるおそれがある。上記した懸濁重合
法によるトナーの製造において、定着用樹脂のもとにな
る単量体としては、ラジカル重合性を有するビニル系不
飽和単量体が使用される。具体的には、一般式(1) :
【0016】
【化1】
【0017】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子を示し、R2 は水素原子、低級アル
キル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニト
ロ基、ビニル基、スルホ基、ナトリウムスルホナト基、
カリウムスルホナト基またはカルボキシル基を示す。)
で表されるスチレン系単量体、一般式(2) :
【0018】
【化2】
【0019】(式中、R3 は水素原子または低級アルキ
ル基を示し、R4 は炭素数が1〜12の炭化水素基を示
す。)で表される(メタ)アクリル系単量体、一般式
(3) :
【0020】
【化3】
【0021】(式中、R5 は水素原子または低級アルキ
ル基を示す。)で表されるビニルエステル系単量体、一
般式(4) :
【0022】
【化4】
【0023】(式中、R6 は炭素数が1〜12の1価の
炭化水素基を示す。)で表されるビニルエーテル系単量
体、一般式(5) :
【0024】
【化5】
【0025】(式中、R7 、R8 およびR9 は同一また
は異なって、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を示す。)で表されるジオレフィン系単量体、一般
式(6) :
【0026】
【化6】
【0027】(式中、R10、R11は同一または異なっ
て、水素原子または低級アルキル基を示す。)で表され
るモノオレフィン系単量体、およびハロゲン化オレフィ
ン系単量体があげられる。上記例示のビニル系不飽和単
量体のうち、スチレン系単量体(1) としては、例えばス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−ク
ロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレ
ン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム等があげられる。
【0028】(メタ)アクリル系単量体(2) としては、
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸−β−ヒドロキシエチル、ア
クリル酸−γ−ヒドロキシブチル、アクリル酸−δ−ヒ
ドロキシブチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸−γ−アミノプロピル、アクリル酸−
N,N−ジエチル−γ−アミノプロピル等があげられ
る。
【0029】ビニルエステル系単量体(3) としては、例
えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が
あげられる。ビニルエーテル系単量体(4) としては、例
えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニル−n−ブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、
ビニルシクロヘキシルエーテル等があげられる。
【0030】ジオレフィン系単量体(5) としては、例え
ばブタジエン、イソプレン、クロロプレン等があげられ
る。モノオレフィン系単量体(6) としては、例えばエチ
レン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1等があげられる。ハロゲン化オレフィ
ン系単量体としては、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン等があげられる。
【0031】上記ビニル系不飽和単量体は、単独である
いは2種以上を組み合わせて使用することができる。な
お、上記一般式(1) 〜(6) において、低級アルキル基と
しては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−
ヘキシル等の炭素数が1〜6のアルキル基があげられ
る。ハロゲン原子としては、例えばフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素があげられる。
【0032】電荷制御剤としては、感光体の極性に応じ
て、正電荷制御用と負電荷制御用の2種の電荷制御剤の
いずれか一方が用いられる。正電荷制御用の電荷制御剤
としては、例えば塩基性窒素原子を有する有機化合物
(例えば、塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合
物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等)、上記
各化合物で表面処理された充填剤等があげられる。
【0033】負電荷制御用の電荷制御剤としては、例え
ばカルボキシル基を含有する化合物(アルキルサリチル
酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪酸石鹸、樹脂
酸石鹸、ナフテン酸金属塩等のほか、ニグロシンベース
(C.I.5045)、オイルブラック(C.I.26
150)、ボントロンS、スピロンブラック等の油溶性
染料や、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体などの
電荷制御性樹脂(CCR)などがあげられる。
【0034】着色剤は、トナーを所望の色に着色するた
めに添加される。本発明に使用可能な着色剤としては、
例えばカーボンブラック、アニリンブルー、カルコオイ
ルブルー、ウルトラマリンブルー、メチレンブルークロ
ライド、フタロシアニンブルー、クロムイエロー、キノ
リンイエロー、デュポンオイルレッド、ローズベンガ
ル、マラカイトグリーン等の従来公知の種々の着色剤が
あげられる。これらはそれぞれ単独で使用できるほか、
所望の色合いを出すために2種以上を併用することもで
きる。
【0035】上記着色剤の中でも、ブラックトナーの場
合は、カーボンブラックが主に使用される。カーボンブ
ラックとしては、例えばチャンネルブラック、ローラー
ブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラッ
ク、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、ア
セチレンブラック等があげられ、とりわけカーボンブラ
ックと単量体との親和性を改善するために表面処理を施
したものが好適に用いられる。前記表面処理としては、
例えばカップリング剤によるカップリング処理、あるい
はグラフト化処理などがあげられる。
【0036】着色剤の使用量は特に限定されないが、カ
ーボンブラックを用いる場合は、それ自体が導電性を有
するため、トナーの帯電特性や電気特性の調製手段とし
ての役割も果たしている。従って、着色剤の使用量は、
目的とする現像剤性能に合わせて設定すればよく、通
常、定着用樹脂のもとになる単量体100重量部に対し
て1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の範囲で
設定するのが適当である。
【0037】必要に応じて重合性モノマー組成物に含有
される他の成分としては、例えば重合開始剤、架橋剤、
オフセット防止剤などがあげられる。重合開始剤として
は、水性分散媒に不溶で、かつ重合性モノマー組成物と
相溶性があるものが好ましい。具体的には、アゾビスイ
ソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビス−(2−シクロプロピルプロピオニトリ
ル)、2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオニト
リル)、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニト
リル)1,1’−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’
−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合
物や、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペ
ルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペ
ルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の
過酸化物などがあげられる。これらはそれぞれ単独で使
用されるほか、2種以上を併用することもできる。
【0038】重合開始剤の使用量は、単量体100重量
部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.0
1〜0.5重量部である。また、従来公知の光重合開始
剤、光増感剤を使用して、紫外線や可視光線の照射によ
る重合を行ってもよい。オフセット防止剤としては、例
えば脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸
類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリ
コーンオイル、各種ワックス等があげられる。中でも、
重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系
炭化水素が好適に用いられる。具体的には、低分子量ポ
リプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワッ
クス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分
子量のオレフィン重合体等の1種または2種以上の組み
合わせが適当である。また、シリコーンオイルも好適に
使用される。
【0039】オフセット防止剤の使用量は、単量体10
0重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.
5〜8重量部である。架橋剤は、単量体を重合させて得
られる定着用樹脂に架橋構造を導入し、トナーの機械的
あるいは熱的な耐性を改善する目的で配合されるもので
あって、単量体と共重合しうる2ないし多官能のものが
用いられる。具体的には、ジビニル化合物(例えば、ジ
ビニルベンゼン等)、ジアリル化合物(例えば、ジアリ
ルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルアジ
ペート、ジアリルグリコレート、ジアリルマレエート、
ジアリルセバケート等)、トリアリル化合物(例えば、
トリアリルホスフェート、トリアリルアコニテート、ト
リアリルシアヌレート、トリメリト酸アリルエステル、
ピロメリト酸アリルエステル等)、ジアクリレート化合
物(例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ポリプロピレングリコールジアクリレート、ブチレング
リコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジアク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート
等)、トリアクリレート化合物(例えば、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールト
リアクリレート等)、ジメタクリレート化合物(例え
ば、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ブチレン
グリコールジメタクリレート等)、トリメタクリレート
化合物(例えば、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート等)、ポリ(メタ)アクリレート化合物〔例え
ば、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、N,N,
N’,N’−テトラキス(β−ヒドロキシエチル)エチ
レンジアミンのアクリル酸エステル等〕、アリル−(メ
タ)アクリル化合物(例えば、アリルアクリレート、ア
リルメタクリレート等〕、(メタ)アクリルアミド化合
物〔例えば、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、
N,N’−メチレンビスメタクリルアミド等〕、硬化性
樹脂のプレポリマー(例えば、ポリウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレー
ト、ポリエステルアクリレート等)等があげられる。
【0040】架橋剤の使用量は、単量体100重量部に
対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部である。重合性モノマー組成物には、上記各成分の
ほかに、熱安定剤等の種々の添加剤(但し、重合性モノ
マーに可溶で、かつ水性分散媒に不溶のもの)を適宜の
割合にて配合できる。
【0041】上記各成分からなる重合性モノマー組成物
を懸濁、分散させる水性分散媒としては、水または水を
主体とし、かつ重合性モノマーとは相溶しない混合溶媒
があげられる。なかでも、水が好適に用いられる。上記
水性分散媒には、モノマー相液滴の分散性を安定させる
目的で、分散安定剤を配合するのが好ましい。分散安定
剤としては、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子
や、難水溶性の無機微粒子などがあげられるが、トナー
の耐環境安定性(とりわけ湿度変化に対する帯電の安定
性)や流動性、あるいは帯電性等を考慮すると、トナー
粒子の表面に取り込まれて当該表面に吸湿性を付与する
おそれのある水溶性高分子よりも、難水溶性の無機微粒
子が好適に使用される。分散安定剤としての無機微粒子
の使用量は、従来と同程度でよい。
【0042】また、水性分散媒には、モノマー相の良好
な分散状態を得るために、界面活性剤を配合してもよ
い。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノ
ニオン系の、従来公知の種々の界面活性剤が使用できる
が、後述するように、目的とするトナーの粒径が10μ
m前後以下であることを考慮すると、懸濁、分散能力に
優れている必要があり、また製造後のトナーの特性に影
響を与えないためには、トナーから除去しやすいことが
望ましい。界面活性剤は、モノマー相と水性分散媒との
比率等に応じて、適宜量が添加される。
【0043】なお、上記重合性モノマー組成物の水性分
散媒への懸濁、分散を助け、モノマーの液滴を所定の粒
径にすべく、水性分散媒には、そのpHを調整するため
の酸またはアルカリを添加してもよい。酸またはアルカ
リは、モノマー相の水性分散媒への懸濁、分散操作の途
中で添加される。本発明の電子写真用トナーは、前述の
懸濁重合法のほかに、粉砕法、スプレードライ法などの
従来公知の種々の方法を用いて製造することができる。
【0044】上記いずれの方法であっても、電荷制御剤
の配合量が少ないトナーの粒径が小さく、一方で電荷制
御剤の配合量が多いトナーの粒径が大きくなるように調
整すればよい。例えば、小粒径トナーと大粒径トナーと
に使用する電荷制御剤が同じである場合に、小粒径トナ
ーと大粒径トナーとの表面電荷密度の比σS /σL を前
記式(1) の範囲に設定するには、前述と同様に、小粒径
トナーに配合される電荷制御剤の量MS と、大粒径トナ
ーに配合される電荷制御剤の量ML との比MS/M
L を、式: 0.50 ≦ MS /ML ≦ 0.91 (2) の範囲に設定するのが好ましい。
【0045】上記本発明のトナーは、必要に応じて、そ
の表面に表面処理剤(流動化剤)を外添して用いること
ができる。表面処理剤としては、無機微粒子やフッ素樹
脂粒子等の従来公知の種々の材料が使用できる。なかで
も、疎水性または親水性のシリカ微粒子を含むシリカ系
表面処理剤、具体的には、超微粒子状無水シリカやコロ
イダルシリカ等が好適に用いられる。
【0046】なお、本発明のトナーは、非磁性1成分現
像方式に用いられるトナーに限られるものではなく、定
着用樹脂中に磁性粉を含有する磁性トナーや、キャリヤ
と混合して用いられる2成分トナーにも適用することが
できる。
【0047】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 ・重合性トナー組成物Sの調製 上記各成分をボールミルで十分に攪拌し、重合性トナー
組成物Sを調製した。
【0048】なお、上記ボントロンN−07は、オリエ
ント化学社製の電荷制御剤である。上記カーボンブラッ
クとしては、三菱化成社製のMA−100を使用した。 ・重合性トナー組成物Lの調製 ボントロンN−07(電荷制御剤)の配合量が0.8重
量部であるほかは、上記重合性トナーSと同様にして調
製した。 ・電子写真用トナーの作製 上記重合性トナー組成物S111.1重量部と、第三リ
ン酸カルシウム(懸濁安定剤)40重量部を含むイオン
交換水800重量部とをT.K.ホモミキサー(特殊機
化工業社製)に加え、毎分10,000の回転数で5分
間攪拌した。
【0049】次いで、重合性トナー組成物L111.3
重量部を加え、さらに5分間攪拌した。なお、重合性ト
ナー組成物Sにおける電荷制御剤の配合量MS と、重合
性トナー組成物Lにおける電荷制御剤の配合量ML との
比MS /ML は0.75である。攪拌後、上記混合液を
窒素気流下にて75℃で8時間加熱し、懸濁重合させた
後、反応液をろ過、洗浄、真空乾燥して、本発明の電子
写真用トナーを得た。 実施例2 重合性トナー組成物Sの電荷制御剤の配合量が0.5重
量部であり、重合性トナー組成物Lの電荷制御剤の配合
量が1.0重量部であること以外は、実施例1と同様に
して電子写真用トナーを作製した。
【0050】電荷制御剤の配合量の比MS /ML は0.
5である。 実施例3 重合性トナー組成物Sの電荷制御剤の配合量が0.75
重量部であり、重合性トナー組成物Lの電荷制御剤の配
合量が0.83重量部であること以外は、実施例1と同
様にして電子写真用トナーを作製した。
【0051】電荷制御剤の配合量の比MS /ML は0.
904である。 比較例1 重合性トナー組成物Sの電荷制御剤の配合量が0.4重
量部であり、重合性トナー組成物Lの電荷制御剤の配合
量が1.0重量部であること以外は、実施例1と同様に
して電子写真用トナーを作製した。
【0052】電荷制御剤の配合量の比MS /ML は0.
4である。 比較例2 重合性トナー組成物Sの電荷制御剤の配合量が0.75
重量部であること以外は、実施例1と同様にして電子写
真用トナーを作製した。電荷制御剤の配合量の比MS
L は0.938である。トナーの帯電特性 上記各実施例および比較例で得られたトナーの中心粒径
50を求め、その中心粒径D50を分級点として風力分級
機にて分級し、小粒径トナーと大粒径トナーとを得た。
【0053】各実施例および比較例のトナーと、分級し
て得られた小粒径トナーおよび大粒径トナーとについ
て、それぞれ中心粒径D50、比表面積、帯電量および表
面電荷密度σを測定した。この測定結果を下記の表1に
示す。また、小粒径トナーの表面電荷密度σS と大粒径
トナーの表面電荷密度σL との比σS /σL とを求め
た。この値を下記の表2に示す。実機試験 上記各実施例および比較例で得られたトナー100重量
部に対して、疎水性シリカ0.8重量部をヘンシェルミ
キサーにて約60秒混合攪拌し、外添させた。こうして
得られたトナーを用いて実機試験を行った。
【0054】試験には、普通紙ファクシミリ装置(三田
工業(株)製「TC−670」)の現像部を、ウレタン
ゴムローラを用いた非磁性1成分現像方式に改造して使
用した。このファクシミリ装置を用いて合計3万枚の印
刷を行い、1000枚毎に画像濃度(ID)およびかぶ
り濃度(FD)を測定して、トナーの耐刷性能を評価し
た。
【0055】評価の結果を表2に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1〜2から明らかなように、小粒径トナ
ーの表面電荷密度σS と大粒径トナーの表面電荷密度σ
L との比σS /σL が前記式(1) を満足する実施例1〜
3のトナーは、いずれも3万枚の複写により繰り返し現
像を行った後も、画像かぶりが生じず、画像濃度も良好
であり、かつ画質(解像度)も安定していた。一方、比
σS /σL が前記式(1) の範囲を外れる比較例1〜2の
トナーは、7千〜9千枚複写した後、がぶり濃度FDが
0.010以上となり、画像かぶりが発生した。また、
画像濃度も低下し、形成画像の画質が低下した。なお、
表2中、比較例1および2の画像濃度とかぶり濃度は、
それぞれ繰り返し複写の初期における値を示す。
【0059】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、粒径が小
さいトナーの帯電性を低く、逆に粒径が大きいトナーの
帯電性を高くしていることから、かかるトナーを用いて
繰り返し現像を行った後も、画像かぶりが発生したり、
画質が低下することがない。従って、本発明の電子写真
用トナーは耐刷性能が優れており、かかるトナーを用い
ることによって、安定した画像形成を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】非磁性1成分接触現像機の一例を示す断面図で
ある。
【図2】重合性トナー組成物の粒径と攪拌時間との関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 幸広 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも定着用樹脂、電荷制御剤および
    着色剤を含む電子写真用トナーであって、中心粒径D50
    よりも粒径が小さいトナーの表面電荷密度σS と、中心
    粒径D50よりも粒径が大きいトナーの表面電荷密度σL
    との比が、式: 0.50 ≦ σS /σL ≦ 0.91 (1) を満たすことを特徴とする電子写真用トナー。
JP7216319A 1995-08-24 1995-08-24 電子写真用トナー Pending JPH0962025A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6165666A (en) * 1998-05-07 2000-12-26 Nec Corporation Non-magnetic toner including components having different mean grain sizes
JP2014002324A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Kyocera Document Solutions Inc 磁性1成分現像用トナー
US8685603B2 (en) 2007-10-30 2014-04-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Electrostatic charge image developer, process cartridge and image forming apparatus

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