JPH0957104A - 一酸化炭素転化触媒 - Google Patents

一酸化炭素転化触媒

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JPH0957104A
JPH0957104A JP21859495A JP21859495A JPH0957104A JP H0957104 A JPH0957104 A JP H0957104A JP 21859495 A JP21859495 A JP 21859495A JP 21859495 A JP21859495 A JP 21859495A JP H0957104 A JPH0957104 A JP H0957104A
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泰行 鯉江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一酸化炭素と水蒸気から水素と二酸化炭素を
製造する方法において、転化率が高く、活性低下が起こ
らず、高活性を維持する触媒を提供する。 【構成】 噴霧分解法により調製された複合金属酸化物
からなる一酸化炭素転化触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一酸化炭素と水蒸気か
ら水素と二酸化炭素を製造する一酸化炭素転化用の金属
酸化物触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素と水蒸気とから水素及び二酸
化炭素を製造する一酸化炭素の転化反応は、次式
【0003】
【化1】
【0004】で示され、水性ガスシフト反応として古く
から工業的に利用されている重要な反応である。
【0005】従来より、一酸化炭素転化反応用触媒は反
応温度域で高温用触媒と低温用触媒の2種類に分類され
ている。
【0006】高温用触媒は酸化鉄−酸化クロム系酸化物
で構成され300〜500℃の反応温度範囲で使用され
る。本反応は、熱力学的な平衡によって転化率が支配さ
れ、反応温度が高すぎるとシフト反応が進行しなくな
り、場合によっては逆反応が進行するため、高温反応で
は生成物中に一酸化炭素が残存する。そのため、高温用
触媒を用いて一酸化炭素濃度を極めて小さくするために
は、大量の水蒸気を導入して平衡を生成物側に有利にし
たり、消費されずに残存した一酸化炭素を低温反応器に
導き、残った一酸化炭素を低温で転化させたり、高温反
応での生成ガス中から二酸化炭素を分離した後に再び高
温反応器に導入したりする必要がある(特開昭54−1
10192号公報)。
【0007】低温用触媒は、酸化銅−酸化亜鉛系、酸化
銅−酸化亜鉛−酸化アルミニウム系及び酸化銅−酸化亜
鉛−酸化クロム系酸化物で構成され、150℃〜350
℃の温度範囲で使用される(特開昭52−146792
号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高温用の酸化鉄−酸化
クロム系触媒は、比較的安価であるが低温での触媒活性
が低く、300℃以下の反応温度では著しく反応速度が
低下するため、水素の収率を上げるためには極めて大き
な反応装置が必要となる。また、高温反応では上記の熱
力学的平衡の制約によって転化率が低下するため、高転
化率を得るために2段階の反応や分離が必要となり経済
的にも低温活性の向上が望まれてきた。
【0009】低温用の酸化銅−酸化亜鉛系触媒は、低温
での触媒活性は比較的高いが、触媒の耐熱性が低い(特
開昭57ー123803号公報)。本反応は発熱反応で
あるため、高濃度の一酸化炭素を触媒に供給すると触媒
の局部的な温度が上昇する。従来の耐熱性の低い触媒で
は発熱により活性が低下するため、高濃度の一酸化炭素
を含むガスを供給すると十分な活性が得られなかった
り、経時的に活性が低下するという欠点があった。その
ため、高濃度の一酸化炭素を供給する効率的な反応が困
難であり、また、触媒の活性が低下した場合に反応温度
を上昇させて低下分を補う操作は不可能で、安定な反応
を行うためには短期間に触媒を交換する必要があった。
【0010】これらの触媒は、謂ゆる含浸法、沈澱法及
び共沈法などの触媒調製法を用いて調製されるが、これ
らの触媒調製法では、触媒成分の偏析や凝集が起こり、
本来多種の触媒成分を同時に触媒中に存在させることに
よって期待できる触媒成分の複合効果が十分得られなく
なるのみならず、反応下で触媒のシンタリングが起こ
り、上で述べたような活性低下を起こすという欠点があ
った。そこで、高濃度の一酸化炭素を含むガスを触媒に
供給する反応条件に於いても十分な活性を持ち、活性低
下が起こらず、高活性を維持する触媒の開発が求められ
ていた。
【0011】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、一酸化炭素と水から水素と二酸化
炭素を製造する方法において、一酸化炭素の高濃度条件
おいても転化率が高く、活性低下が起こらず、高活性を
維持する触媒を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一酸化炭
素と水蒸気を反応させ、水素と二酸化炭素を製造するた
めの触媒について鋭意検討した結果、謂ゆる噴霧分解法
により調製された金属酸化物からなる触媒が一酸化炭素
の転化反応に極めて高い活性を有し、活性低下が起こら
ずに高活性を維持することで、効率よく一酸化炭素と水
蒸気を水素と二酸化炭素に変換できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0013】即ち本発明は、噴霧分解法により調製され
た金属酸化物からなることを特徴とする一酸化炭素転化
触媒である。
【0014】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】本発明の触媒は、噴霧分解法により調製さ
れた金属酸化物からなる。
【0016】本発明において金属酸化物とは、噴霧分解
法により調製されたものであれば特に限定するものでは
なく、例えば、酸化銅、酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛
からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の金属酸化物
を含む。
【0017】噴霧分解法で使用される原料は、溶媒に溶
解することができれば特に限定するものではなく、各金
属の硝酸塩、硫酸塩、硫酸アンモニウム塩、酢酸塩、蓚
酸塩、又は塩化物等を用いることができる。具体的に
は、銅化合物として、硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅、塩化
銅、塩化アンモニウム銅、炭酸銅等を用いることができ
る。また、鉄化合物としては、硝酸鉄、硫酸鉄、硫酸ア
ンモニウム鉄、酢酸鉄、蓚酸鉄、又は塩化鉄等を、クロ
ム化合物としては、硝酸クロム、硫酸クロム、硫酸アン
モニウムクロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、又は塩化ク
ロム等を、さらに、亜鉛化合物としては、硝酸亜鉛、硫
酸亜鉛、又は酢酸亜鉛等を用いることができる。
【0018】これらの原料は、噴霧するにあたって溶媒
に溶かし原料溶液とする。それぞれの原料は、同一溶液
に混合して溶解しても良いし、必要ならば、別々に溶解
した後に混合して原料溶液としても良い。複合酸化物触
媒に含まれる酸化銅又は酸化鉄又は酸化クロム又は酸化
亜鉛を含む酸化物の原料となる塩は同時に噴霧分解され
る。触媒成分を原料溶液に溶解せずに噴霧分解した後
に、不足した成分を別途担持させて触媒を調製した場合
には、触媒成分の偏析や凝集が起こり、触媒の活性が低
下することがある。このとき使用する溶媒は、原料を溶
解することができれば特に制限はなく、水、アルコール
等、通常用いられる溶媒を使用することができる。
【0019】これらの原料溶液の濃度は、各金属化合物
の濃度を合計したモル濃度で、0.01モル/リットル
〜10モル/リットルとし、好ましくは0.05モル/
リットル〜3モル/リットルにするのが良い。原料溶液
濃度が0.01モル/リットルより小さいと、触媒調製
速度が小さく不経済であったり、触媒粒子が小さくなり
すぎて粒子の補足が困難になったりする場合がある。ま
た、原料溶液濃度が10モル/リットルを越えると、液
滴が反応炉に導入される前に部分的に液滴の乾燥が起こ
ったり、触媒成分の偏析が起こる場合がある。
【0020】次に、これらの原料溶液を用いて謂ゆる噴
霧分解法によって触媒を調製する。本発明において噴霧
分解法とは、前記の原料溶液をキャリアガス気流中に噴
霧し、生成した液滴をキャリアガスに同伴させて加熱炉
中に導入し、分解焼成させることによる触媒調製法をい
う。キャリアガス気流中に噴霧された液滴は、原料溶液
と同一組成であり、かつ、原料は溶液中に均一に溶けて
いるので、瞬時に分解焼成させると、成分の偏析や凝集
を防止し、原料溶液の均一な分散状態を保ったまま触媒
を調製できる。キャリアガスは、空気、酸素、又はこれ
らをヘリウムや窒素等の不活性ガスで希釈したガスが用
いられるほか、不活性ガスのみでもかまわない。
【0021】原料溶液の噴霧方法は、超音波振動子を用
いてキャリアガス気流中に液滴を発生させる超音波法又
はキャリアガス気流中に原料溶液をスプレ−するネブラ
イザー法を用いる。生成する液滴の大きさは、0.01
μm〜3mmの範囲が好ましい。0.01μmより小さ
くなると、生成する触媒粒子が小さくなりすぎて粒子を
捕捉することが困難になる場合があり、また、液滴の大
きさが3mmを越えると、加熱炉中の滞在時間内で分解
焼成が完了せず、触媒活性が低下する場合がある。
【0022】加熱炉中の温度は、通常200〜1600
℃の範囲であり、好ましくは400〜1200℃の範囲
である。加熱炉中の温度が200℃より低いと、加熱炉
中の滞在時間内で十分な分解焼成が進まない場合があ
り、また高すぎると、エネルギ−的に不経済になる場合
がある。加熱炉中の滞在時間は、通常0.001〜10
0秒の範囲であり、好ましくは0.01〜10秒の範囲
である。加熱炉中で生成した触媒粒子は、フィルター、
サイクロン又は電気集塵機等で捕捉される。捕捉された
触媒粒子は、そのまま反応に用いても良いし、必要なら
ば、加圧成型機や造粒機を用いて適宜成型して反応に用
いても良い。また、アルミナ、シリカ、セメント等の成
型剤を加え成型して用いても良いし、さらには、これら
の化合物を原料溶液に含有させ、触媒成分と同時に噴霧
させてもかまわない。
【0023】かくして調製された触媒は、一酸化炭素と
水蒸気から水素と二酸化炭素を生成する一酸化炭素転化
反応に供される。
【0024】反応形式は、触媒と原料ガスが効率的に接
触できれば特に制限はなく、例えば、固定床、流動床、
移動床で反応を行なわせることができる。触媒は成型し
て用いても、又は粉末のまま用いても差し支えなく、反
応方法によって所望の大きさに成型して用いればよい。
このとき、一酸化炭素に対する水蒸気の量は、モル比で
通常0.1〜30であり、0.3〜10が好ましい。一
酸化炭素に対する水蒸気の量がモル比で0.1未満で
は、十分な一酸化炭素生成速度が得られない場合があ
り、一方、水蒸気の量が30を越えると、転化される一
酸化炭素の量が少なくなり不経済となる場合がある。一
酸化炭素と水蒸気から成る原料ガスは、窒素、ヘリウ
ム、水蒸気等の不活性ガスで希釈して用いても良い。
【0025】上記の方法における反応温度は、通常15
0℃〜550℃の範囲であるが、反応速度及び平衡転化
率の点から、より好ましくは170℃〜450℃であ
る。反応温度が150℃未満では、一酸化炭素の十分な
転化率が得られない場合があり、また、550℃を越え
ると、平衡転化率の点から一酸化炭素が効率よく転化で
きなかったり、触媒のシンタリングにより活性の低下を
起こしたりする場合がある。反応圧力については、特に
限定するものではないが、通常常圧〜40気圧、好まし
くは常圧〜35気圧で反応を行なう。
【0026】触媒に対するガス供給速度は、単位触媒体
積当たりのガスの供給速度(SV)SV=単位時間当た
りのガス供給量(標準状態における容量)/触媒の容積
で規定することができる。本発明の方法においては、S
Vは500〜10000/hの範囲が好ましい。SVが
500/h未満では、一酸化炭素の転化速度が小さくな
る場合があり、またSVが10000/hを越えると、
一酸化炭素の転化率が低下し経済的でなくなる場合があ
る。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて説明するが、
本発明がこれらの実施例によって制限されるものではな
い。
【0028】実施例1 硝酸銅三水和物0.34モル/リットル及び硝酸鉄九水
和物0.34モル/リットル及び硝酸クロム九水和物
0.08モル/リットルを含む原料水溶液を調製した。
超音波振動子を用い、この原料溶液から室温において2
0ml/hの速度で液滴を発生させた。この液滴を空気
に同伴させ加熱炉中に導入し、900℃で0.5秒間分
解焼成させ、生成した触媒粉末をグラスフィルターで捕
捉した。この触媒中に含まれる酸化銅、酸化鉄及び酸化
クロムの割合は、重量比で酸化銅45重量%、酸化鉄は
45重量%及び酸化クロムは10重量%であった。
【0029】この触媒10mlを内径14mmのSUS
反応管に充填し、触媒層温度を200℃に保ち、ここに
一酸化炭素12%、水蒸気35%、窒素53%の混合ガ
スを200ml/minで供給した。尚、反応ガスの分
析は、ガスクロマトグラフィーにより行なった。結果を
表1にあわせて示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 実施例1と全く同様に調製した触媒を用い、混合ガスを
500ml/minで供給した以外は、実施例1と全く
同様の条件で反応を行った。結果を表1にあわせて示
す。
【0032】実施例3 実施例1と全く同様に調製した触媒を用い、反応温度を
250℃、混合ガスを550ml/minで供給し反応
を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0033】比較例1 硝酸銅三水和物0.34モル/リットル及び硝酸鉄九水
和物0.34モル/リットル及び硝酸クロム九水和物
0.08モル/リットルを含む原料水溶液を調製した。
この水溶液を80℃に保ち、20%炭酸ナトリウム水溶
液をpH7〜8に保ちながら滴下し沈澱を得た。この沈
澱を水洗、ろ過し、110℃で20時間乾燥後、3mm
φのペレットに成型した。これを400℃で2時間空気
焼成して、触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化
銅、酸化鉄及び酸化クロムの割合は、重量比で酸化銅4
5重量%、酸化鉄は45重量%及び酸化クロムは10重
量%であった。この触媒10mlを用いた以外は、実施
例1と全く同様にして反応を行なった。結果を表1にあ
わせて示す。
【0034】比較例2 比較例1と全く同様に調製した触媒を用い、実施例2と
全く同様の条件で反応を行った。結果を表1にあわせて
示す。
【0035】比較例3 比較例1と全く同様に調製した触媒を用い、実施例3と
全く同様の条件で反応を行った。結果を表1にあわせて
示す。
【0036】実施例4 硝酸銅三水和物0.3モル/リットル及び硝酸亜鉛六水
和物0.59モル/リットルを含む原料水溶液を用いた
こと以外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製し
た。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化亜鉛の割合
は、重量比で酸化銅33重量%及び酸化亜鉛は67重量
%であった。
【0037】この触媒10mlを用い、反応温度200
℃、混合ガスを550ml/minで供給し反応を行っ
た。結果を表1にあわせて示す。
【0038】比較例4 硝酸銅三水和物0.3モル/リットル及び硝酸亜鉛六水
和物0.59モル/リットルを含む原料水溶液を用いた
こと以外は比較例1と全く同様な操作で触媒を調製し
た。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化亜鉛の割合
は、酸化銅33重量%及び酸化亜鉛67重量%であっ
た。この触媒10mlを用い、実施例4と全く同様な条
件で反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0039】実施例5 硝酸銅三水和物0.39モル/リットル及び硝酸鉄九水
和物0.39モル/リットルを含む原料水溶液を用いた
こと以外は、実施例1と全く同様な操作で触媒を調製し
た。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化鉄の割合は、
重量比で酸化銅50重量%及び酸化鉄は50重量%であ
った。
【0040】この触媒10mlを用い、実施例1と全く
同様な反応条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】実施例6 硝酸銅三水和物0.31モル/リットル、硝酸鉄九水和
物0.31モル/リットル、硝酸クロム九水和物0.0
7モル/リットル及びコロイド状シリカ0.33モル/
リットルを含む原料水溶液を用いたこと以外は、実施例
1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含
まれる酸化銅、酸化鉄、酸化クロム及びシリカの割合
は、重量比で酸化銅40.5重量%、酸化鉄40.5重
量%、酸化クロム9重量%及びシリカ10重量%であっ
た。
【0043】この触媒10mlを用い、実施例1と全く
同様な反応条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0044】比較例5 硝酸銅三水和物0.39モル/リットル及び硝酸鉄九水
和物0.39モル/リットルを含む原料水溶液を用いた
こと以外は、比較例1と全く同様な操作で触媒を調製し
た。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化鉄の割合は、
重量比で酸化銅50重量%及び酸化鉄は50重量%であ
った。
【0045】この触媒10mlを用い、実施例1と全く
同様な反応条件で反応を行った。結果を表2にあわせて
示す。
【0046】実施例7 硝酸鉄九水和物0.21モル/リットル及び硝酸クロム
九水和物0.41モル/リットルを含む原料水溶液を用
いた以外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製し
た。この触媒中に含まれる酸化鉄及び酸化クロムの割合
は、重量比で酸化鉄34.5重量%及び酸化クロムは6
5.5重量%であった。
【0047】この触媒10mlを用い、触媒層温度を4
00℃に保って一酸化炭素12%、水蒸気35%、窒素
35%の混合ガスを117ml/minで供給した。結
果を表2にあわせて示す。
【0048】実施例8 硝酸鉄九水和物0.52モル/リットル、硝酸クロム九
水和物0.09モル/リットル、硝酸マンガン六水和物
0.012モル/リットル及び塩化チタン0.013モ
ル/リットルを含む原料水溶液を用いた以外は実施例1
と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中の組成
は、重量比で酸化鉄83重量%、酸化クロム13重量
%、酸化マンガン2重量%及び酸化チタン2重量%であ
った。
【0049】この触媒10mlを用い、実施例7と全く
同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示
す。
【0050】実施例9 硝酸鉄九水和物0.34モル/リットル、硝酸ニッケル
六水和物0.36モル/リットル及び硝酸クロム九水和
物0.08モル/リットルを含む原料水溶液を用いた以
外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この
触媒中の組成は、重量比で酸化鉄45重量%、酸化ニッ
ケル重45量%及び酸化クロム10重量%であった。
【0051】この触媒10mlを用い、実施例7と全く
同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示
す。
【0052】比較例6 硝酸鉄九水和物0.52モル/リットル、硝酸クロム九
水和物0.09モル/リットル、硝酸マンガン六水和物
0.012モル/リットル及び塩化チタン0.013モ
ル/リットルを含む原料水溶液を調製した。この水溶液
に、20%炭酸ナトリウム水溶液をpH7〜8に保ちな
がら滴下し沈澱を得た。この沈澱を水洗、ろ過し、11
0℃で20時間乾燥後、3mmφのペレットに成型し
た。これを400℃で2時間空気焼成して、触媒を調製
した。この触媒中の組成は、重量比で酸化鉄83重量
%、酸化クロム13重量%、酸化マンガン2重量%及び
酸化チタン2重量%であった。
【0053】この触媒10mlを用い、実施例7と全く
同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示
す。
【0054】比較例7 酸化鉄16.6g、酸化クロム2.6g、酸化マンガン
4g及び酸化チタン4gをボールミルで30分間粉砕・
混合した。得られた粉末に、水20mlを加え混練し、
110℃で20時間乾燥した後に3mmφのペレットに
成型した。これを400℃で2時間空気焼成して、触媒
を調製した。
【0055】この触媒10mlを用い、実施例7と全く
同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示
す。
【0056】実施例10 実施例1で用いた触媒と同じ触媒を用いて、実施例1と
全く同じ反応条件で500時間連続して反応を行なっ
た。結果を表3にあわせて示す。
【0057】
【表3】
【0058】比較例8 比較例1で用いた触媒と同じ触媒を用いて、実施例1と
全く同じ反応条件で500時間連続して反応を行なっ
た。結果を表3にあわせて示す。
【0059】
【発明の効果】本発明の、噴霧分解法により調製された
金属酸化物を触媒として用いることにより、従来の触媒
よりも効率的に一酸化炭素と水蒸気から水素と二酸化炭
素を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01B 3/48 B01J 23/74 301M

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴霧分解法により調製された金属酸化物
    からなることを特徴とする一酸化炭素転化触媒。
  2. 【請求項2】 金属酸化物が、酸化銅、酸化鉄、酸化ク
    ロム及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる一種又はそれ
    以上の金属酸化物を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の一酸化炭素転化触媒。
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