JP3867305B2 - 一酸化炭素転化触媒 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一酸化炭素と水蒸気から水素と二酸化炭素を製造する一酸化炭素転化用の金属酸化物触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
一酸化炭素と水蒸気とから水素及び二酸化炭素を製造する一酸化炭素の転化反応は、次式
【0003】
【化1】
Figure 0003867305
【0004】
で示され、水性ガスシフト反応として古くから工業的に利用されている重要な反応である。
【0005】
従来より、一酸化炭素転化反応用触媒は反応温度域で高温用触媒と低温用触媒の2種類に分類されている。
【0006】
高温用触媒は酸化鉄−酸化クロム系酸化物で構成され300〜500℃の反応温度範囲で使用される。本反応は、熱力学的な平衡によって転化率が支配され、反応温度が高すぎるとシフト反応が進行しなくなり、場合によっては逆反応が進行するため、高温反応では生成物中に一酸化炭素が残存する。そのため、高温用触媒を用いて一酸化炭素濃度を極めて小さくするためには、大量の水蒸気を導入して平衡を生成物側に有利にしたり、消費されずに残存した一酸化炭素を低温反応器に導き、残った一酸化炭素を低温で転化させたり、高温反応での生成ガス中から二酸化炭素を分離した後に再び高温反応器に導入したりする必要がある(特開昭54−110192号公報)。
【0007】
低温用触媒は、酸化銅−酸化亜鉛系、酸化銅−酸化亜鉛−酸化アルミニウム系及び酸化銅−酸化亜鉛−酸化クロム系酸化物で構成され、150℃〜350℃の温度範囲で使用される(特開昭52−146792号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
高温用の酸化鉄−酸化クロム系触媒は、比較的安価であるが低温での触媒活性が低く、300℃以下の反応温度では著しく反応速度が低下するため、水素の収率を上げるためには極めて大きな反応装置が必要となる。また、高温反応では上記の熱力学的平衡の制約によって転化率が低下するため、高転化率を得るために2段階の反応や分離が必要となり経済的にも低温活性の向上が望まれてきた。
【0009】
低温用の酸化銅−酸化亜鉛系触媒は、低温での触媒活性は比較的高いが、触媒の耐熱性が低い(特開昭57ー123803号公報)。本反応は発熱反応であるため、高濃度の一酸化炭素を触媒に供給すると触媒の局部的な温度が上昇する。従来の耐熱性の低い触媒では発熱により活性が低下するため、高濃度の一酸化炭素を含むガスを供給すると十分な活性が得られなかったり、経時的に活性が低下するという欠点があった。そのため、高濃度の一酸化炭素を供給する効率的な反応が困難であり、また、触媒の活性が低下した場合に反応温度を上昇させて低下分を補う操作は不可能で、安定な反応を行うためには短期間に触媒を交換する必要があった。
【0010】
これらの触媒は、謂ゆる含浸法、沈澱法及び共沈法などの触媒調製法を用いて調製されるが、これらの触媒調製法では、触媒成分の偏析や凝集が起こり、本来多種の触媒成分を同時に触媒中に存在させることによって期待できる触媒成分の複合効果が十分得られなくなるのみならず、反応下で触媒のシンタリングが起こり、上で述べたような活性低下を起こすという欠点があった。そこで、高濃度の一酸化炭素を含むガスを触媒に供給する反応条件に於いても十分な活性を持ち、活性低下が起こらず、高活性を維持する触媒の開発が求められていた。
【0011】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、一酸化炭素と水から水素と二酸化炭素を製造する方法において、一酸化炭素の高濃度条件おいても転化率が高く、活性低下が起こらず、高活性を維持する触媒を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、一酸化炭素と水蒸気を反応させ、水素と二酸化炭素を製造するための触媒について鋭意検討した結果、謂ゆる噴霧分解法により調製された金属酸化物からなる触媒が一酸化炭素の転化反応に極めて高い活性を有し、活性低下が起こらずに高活性を維持することで、効率よく一酸化炭素と水蒸気を水素と二酸化炭素に変換できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち本発明は、噴霧分解法により調製された金属酸化物からなることを特徴とする一酸化炭素転化触媒である。
【0014】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】
本発明の触媒は、噴霧分解法により調製された金属酸化物からなる。
【0016】
本発明において金属酸化物とは、噴霧分解法により調製されたものであれば特に限定するものではなく、例えば、酸化銅、酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の金属酸化物を含む。
【0017】
噴霧分解法で使用される原料は、溶媒に溶解することができれば特に限定するものではなく、各金属の硝酸塩、硫酸塩、硫酸アンモニウム塩、酢酸塩、蓚酸塩、又は塩化物等を用いることができる。具体的には、銅化合物として、硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅、塩化銅、塩化アンモニウム銅、炭酸銅等を用いることができる。また、鉄化合物としては、硝酸鉄、硫酸鉄、硫酸アンモニウム鉄、酢酸鉄、蓚酸鉄、又は塩化鉄等を、クロム化合物としては、硝酸クロム、硫酸クロム、硫酸アンモニウムクロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、又は塩化クロム等を、さらに、亜鉛化合物としては、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、又は酢酸亜鉛等を用いることができる。
【0018】
これらの原料は、噴霧するにあたって溶媒に溶かし原料溶液とする。それぞれの原料は、同一溶液に混合して溶解しても良いし、必要ならば、別々に溶解した後に混合して原料溶液としても良い。複合酸化物触媒に含まれる酸化銅又は酸化鉄又は酸化クロム又は酸化亜鉛を含む酸化物の原料となる塩は同時に噴霧分解される。触媒成分を原料溶液に溶解せずに噴霧分解した後に、不足した成分を別途担持させて触媒を調製した場合には、触媒成分の偏析や凝集が起こり、触媒の活性が低下することがある。このとき使用する溶媒は、原料を溶解することができれば特に制限はなく、水、アルコール等、通常用いられる溶媒を使用することができる。
【0019】
これらの原料溶液の濃度は、各金属化合物の濃度を合計したモル濃度で、0.01モル/リットル〜10モル/リットルとし、好ましくは0.05モル/リットル〜3モル/リットルにするのが良い。原料溶液濃度が0.01モル/リットルより小さいと、触媒調製速度が小さく不経済であったり、触媒粒子が小さくなりすぎて粒子の補足が困難になったりする場合がある。また、原料溶液濃度が10モル/リットルを越えると、液滴が反応炉に導入される前に部分的に液滴の乾燥が起こったり、触媒成分の偏析が起こる場合がある。
【0020】
次に、これらの原料溶液を用いて謂ゆる噴霧分解法によって触媒を調製する。
本発明において噴霧分解法とは、前記の原料溶液をキャリアガス気流中に噴霧し、生成した液滴をキャリアガスに同伴させて加熱炉中に導入し、分解焼成させることによる触媒調製法をいう。キャリアガス気流中に噴霧された液滴は、原料溶液と同一組成であり、かつ、原料は溶液中に均一に溶けているので、瞬時に分解焼成させると、成分の偏析や凝集を防止し、原料溶液の均一な分散状態を保ったまま触媒を調製できる。キャリアガスは、空気、酸素、又はこれらをヘリウムや窒素等の不活性ガスで希釈したガスが用いられるほか、不活性ガスのみでもかまわない。
【0021】
原料溶液の噴霧方法は、超音波振動子を用いてキャリアガス気流中に液滴を発生させる超音波法又はキャリアガス気流中に原料溶液をスプレ−するネブライザー法を用いる。生成する液滴の大きさは、0.01μm〜3mmの範囲が好ましい。0.01μmより小さくなると、生成する触媒粒子が小さくなりすぎて粒子を捕捉することが困難になる場合があり、また、液滴の大きさが3mmを越えると、加熱炉中の滞在時間内で分解焼成が完了せず、触媒活性が低下する場合がある。
【0022】
加熱炉中の温度は、通常200〜1600℃の範囲であり、好ましくは400〜1200℃の範囲である。加熱炉中の温度が200℃より低いと、加熱炉中の滞在時間内で十分な分解焼成が進まない場合があり、また高すぎると、エネルギ−的に不経済になる場合がある。加熱炉中の滞在時間は、通常0.001〜100秒の範囲であり、好ましくは0.01〜10秒の範囲である。加熱炉中で生成した触媒粒子は、フィルター、サイクロン又は電気集塵機等で捕捉される。捕捉された触媒粒子は、そのまま反応に用いても良いし、必要ならば、加圧成型機や造粒機を用いて適宜成型して反応に用いても良い。また、アルミナ、シリカ、セメント等の成型剤を加え成型して用いても良いし、さらには、これらの化合物を原料溶液に含有させ、触媒成分と同時に噴霧させてもかまわない。
【0023】
かくして調製された触媒は、一酸化炭素と水蒸気から水素と二酸化炭素を生成する一酸化炭素転化反応に供される。
【0024】
反応形式は、触媒と原料ガスが効率的に接触できれば特に制限はなく、例えば、固定床、流動床、移動床で反応を行なわせることができる。触媒は成型して用いても、又は粉末のまま用いても差し支えなく、反応方法によって所望の大きさに成型して用いればよい。このとき、一酸化炭素に対する水蒸気の量は、モル比で通常0.1〜30であり、0.3〜10が好ましい。一酸化炭素に対する水蒸気の量がモル比で0.1未満では、十分な一酸化炭素生成速度が得られない場合があり、一方、水蒸気の量が30を越えると、転化される一酸化炭素の量が少なくなり不経済となる場合がある。一酸化炭素と水蒸気から成る原料ガスは、窒素、ヘリウム、水蒸気等の不活性ガスで希釈して用いても良い。
【0025】
上記の方法における反応温度は、通常150℃〜550℃の範囲であるが、反応速度及び平衡転化率の点から、より好ましくは170℃〜450℃である。反応温度が150℃未満では、一酸化炭素の十分な転化率が得られない場合があり、また、550℃を越えると、平衡転化率の点から一酸化炭素が効率よく転化できなかったり、触媒のシンタリングにより活性の低下を起こしたりする場合がある。反応圧力については、特に限定するものではないが、通常常圧〜40気圧、好ましくは常圧〜35気圧で反応を行なう。
【0026】
触媒に対するガス供給速度は、単位触媒体積当たりのガスの供給速度(SV)
SV=単位時間当たりのガス供給量(標準状態における容量)/触媒の容積
で規定することができる。本発明の方法においては、SVは500〜10000/hの範囲が好ましい。SVが500/h未満では、一酸化炭素の転化速度が小さくなる場合があり、またSVが10000/hを越えると、一酸化炭素の転化率が低下し経済的でなくなる場合がある。
【0027】
【実施例】
以下に本発明を実施例を用いて説明するが、本発明がこれらの実施例によって制限されるものではない。
【0028】
実施例1
硝酸銅三水和物0.34モル/リットル及び硝酸鉄九水和物0.34モル/リットル及び硝酸クロム九水和物0.08モル/リットルを含む原料水溶液を調製した。超音波振動子を用い、この原料溶液から室温において20ml/hの速度で液滴を発生させた。この液滴を空気に同伴させ加熱炉中に導入し、900℃で0.5秒間分解焼成させ、生成した触媒粉末をグラスフィルターで捕捉した。この触媒中に含まれる酸化銅、酸化鉄及び酸化クロムの割合は、重量比で酸化銅45重量%、酸化鉄は45重量%及び酸化クロムは10重量%であった。
【0029】
この触媒10mlを内径14mmのSUS反応管に充填し、触媒層温度を200℃に保ち、ここに一酸化炭素12%、水蒸気35%、窒素53%の混合ガスを200ml/minで供給した。尚、反応ガスの分析は、ガスクロマトグラフィーにより行なった。結果を表1にあわせて示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003867305
【0031】
実施例2
実施例1と全く同様に調製した触媒を用い、混合ガスを500ml/minで供給した以外は、実施例1と全く同様の条件で反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0032】
実施例3
実施例1と全く同様に調製した触媒を用い、反応温度を250℃、混合ガスを550ml/minで供給し反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0033】
比較例1
硝酸銅三水和物0.34モル/リットル及び硝酸鉄九水和物0.34モル/リットル及び硝酸クロム九水和物0.08モル/リットルを含む原料水溶液を調製した。この水溶液を80℃に保ち、20%炭酸ナトリウム水溶液をpH7〜8に保ちながら滴下し沈澱を得た。この沈澱を水洗、ろ過し、110℃で20時間乾燥後、3mmφのペレットに成型した。これを400℃で2時間空気焼成して、触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化銅、酸化鉄及び酸化クロムの割合は、重量比で酸化銅45重量%、酸化鉄は45重量%及び酸化クロムは10重量%であった。この触媒10mlを用いた以外は、実施例1と全く同様にして反応を行なった。結果を表1にあわせて示す。
【0034】
比較例2
比較例1と全く同様に調製した触媒を用い、実施例2と全く同様の条件で反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0035】
比較例3
比較例1と全く同様に調製した触媒を用い、実施例3と全く同様の条件で反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0036】
実施例4
硝酸銅三水和物0.3モル/リットル及び硝酸亜鉛六水和物0.59モル/リットルを含む原料水溶液を用いたこと以外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化亜鉛の割合は、重量比で酸化銅33重量%及び酸化亜鉛は67重量%であった。
【0037】
この触媒10mlを用い、反応温度200℃、混合ガスを550ml/minで供給し反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0038】
比較例4
硝酸銅三水和物0.3モル/リットル及び硝酸亜鉛六水和物0.59モル/リットルを含む原料水溶液を用いたこと以外は比較例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化亜鉛の割合は、酸化銅33重量%及び酸化亜鉛67重量%であった。この触媒10mlを用い、実施例4と全く同様な条件で反応を行った。結果を表1にあわせて示す。
【0039】
実施例5
硝酸銅三水和物0.39モル/リットル及び硝酸鉄九水和物0.39モル/リットルを含む原料水溶液を用いたこと以外は、実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化鉄の割合は、重量比で酸化銅50重量%及び酸化鉄は50重量%であった。
【0040】
この触媒10mlを用い、実施例1と全く同様な反応条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 0003867305
【0042】
実施例6
硝酸銅三水和物0.31モル/リットル、硝酸鉄九水和物0.31モル/リットル、硝酸クロム九水和物0.07モル/リットル及びコロイド状シリカ0.33モル/リットルを含む原料水溶液を用いたこと以外は、実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化銅、酸化鉄、酸化クロム及びシリカの割合は、重量比で酸化銅40.5重量%、酸化鉄40.5重量%、酸化クロム9重量%及びシリカ10重量%であった。
【0043】
この触媒10mlを用い、実施例1と全く同様な反応条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0044】
比較例5
硝酸銅三水和物0.39モル/リットル及び硝酸鉄九水和物0.39モル/リットルを含む原料水溶液を用いたこと以外は、比較例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化銅及び酸化鉄の割合は、重量比で酸化銅50重量%及び酸化鉄は50重量%であった。
【0045】
この触媒10mlを用い、実施例1と全く同様な反応条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0046】
実施例7
硝酸鉄九水和物0.21モル/リットル及び硝酸クロム九水和物0.41モル/リットルを含む原料水溶液を用いた以外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中に含まれる酸化鉄及び酸化クロムの割合は、重量比で酸化鉄34.5重量%及び酸化クロムは65.5重量%であった。
【0047】
この触媒10mlを用い、触媒層温度を400℃に保って一酸化炭素12%、水蒸気35%、窒素35%の混合ガスを117ml/minで供給した。結果を表2にあわせて示す。
【0048】
実施例8
硝酸鉄九水和物0.52モル/リットル、硝酸クロム九水和物0.09モル/リットル、硝酸マンガン六水和物0.012モル/リットル及び塩化チタン0.013モル/リットルを含む原料水溶液を用いた以外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中の組成は、重量比で酸化鉄83重量%、酸化クロム13重量%、酸化マンガン2重量%及び酸化チタン2重量%であった。
【0049】
この触媒10mlを用い、実施例7と全く同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0050】
実施例9
硝酸鉄九水和物0.34モル/リットル、硝酸ニッケル六水和物0.36モル/リットル及び硝酸クロム九水和物0.08モル/リットルを含む原料水溶液を用いた以外は実施例1と全く同様な操作で触媒を調製した。この触媒中の組成は、重量比で酸化鉄45重量%、酸化ニッケル重45量%及び酸化クロム10重量%であった。
【0051】
この触媒10mlを用い、実施例7と全く同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0052】
比較例6
硝酸鉄九水和物0.52モル/リットル、硝酸クロム九水和物0.09モル/リットル、硝酸マンガン六水和物0.012モル/リットル及び塩化チタン0.013モル/リットルを含む原料水溶液を調製した。この水溶液に、20%炭酸ナトリウム水溶液をpH7〜8に保ちながら滴下し沈澱を得た。この沈澱を水洗、ろ過し、110℃で20時間乾燥後、3mmφのペレットに成型した。これを400℃で2時間空気焼成して、触媒を調製した。この触媒中の組成は、重量比で酸化鉄83重量%、酸化クロム13重量%、酸化マンガン2重量%及び酸化チタン2重量%であった。
【0053】
この触媒10mlを用い、実施例7と全く同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0054】
比較例7
酸化鉄16.6g、酸化クロム2.6g、酸化マンガン4g及び酸化チタン4gをボールミルで30分間粉砕・混合した。得られた粉末に、水20mlを加え混練し、110℃で20時間乾燥した後に3mmφのペレットに成型した。これを400℃で2時間空気焼成して、触媒を調製した。
【0055】
この触媒10mlを用い、実施例7と全く同様な条件で反応を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0056】
実施例10
実施例1で用いた触媒と同じ触媒を用いて、実施例1と全く同じ反応条件で500時間連続して反応を行なった。結果を表3にあわせて示す。
【0057】
【表3】
Figure 0003867305
【0058】
比較例8
比較例1で用いた触媒と同じ触媒を用いて、実施例1と全く同じ反応条件で500時間連続して反応を行なった。結果を表3にあわせて示す。
【0059】
【発明の効果】
本発明の、噴霧分解法により調製された金属酸化物を触媒として用いることにより、従来の触媒よりも効率的に一酸化炭素と水蒸気から水素と二酸化炭素を製造することができる。

Claims (8)

  1. 銅化合物、鉄化合物、クロム化合物及び亜鉛化合物からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の金属化合物を含む溶液を噴霧分解法により分解焼成して調製された酸化銅、酸化鉄、酸化クロム及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の金属酸化物からなることを特徴とする一酸化炭素転化触媒。
  2. 銅化合物が硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅、塩化銅、塩化アンモニウム銅及び炭酸銅からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の化合物である請求項1に記載の一酸化炭素転化触媒。
  3. 鉄化合物が硝酸鉄、硫酸鉄、硫酸アンモニウム鉄、酢酸鉄、蓚酸鉄及び塩化鉄からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の化合物である請求項1又は2に記載の一酸化炭素転化触媒。
  4. クロム化合物が硝酸クロム、硫酸クロム、硫酸アンモニウムクロム、酢酸クロム、蓚酸クロム及び塩化クロムからなる群より選ばれる一種又はそれ以上の化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の一酸化炭素転化触媒。
  5. 亜鉛化合物が硝酸亜鉛、硫酸亜及び酢酸亜鉛からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の一酸化炭素転化触媒。
  6. 金属化合物を含む溶液が水及び/又はアルコールの溶液である請求項1〜5のいずれかに記載の一酸化炭素転化触媒。
  7. 銅化合物、鉄化合物、クロム化合物及び亜鉛化合物からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の金属化合物を含む溶液を噴霧分解法により分解焼成することを特徴とする酸化銅、酸化鉄、酸化クロム及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる一種又はそれ以上の金属酸化物からなる一酸化炭素転化触媒の製造方法。
  8. 金属化合物を含む溶液が、原料溶液に含まれる各金属化合物の濃度を合計したモル濃度で、0.01モル/リットル〜10モル/リットルである請求項7に記載の一酸化炭素転化触媒の製造方法。
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