JPH0955567A - フレキシブルプリント配線用基板の製造方法 - Google Patents

フレキシブルプリント配線用基板の製造方法

Info

Publication number
JPH0955567A
JPH0955567A JP22595795A JP22595795A JPH0955567A JP H0955567 A JPH0955567 A JP H0955567A JP 22595795 A JP22595795 A JP 22595795A JP 22595795 A JP22595795 A JP 22595795A JP H0955567 A JPH0955567 A JP H0955567A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
polyimide precursor
solvent
resin solution
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22595795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4183765B2 (ja
Inventor
Katsufumi Hiraishi
克文 平石
Tomoyuki Irie
智之 入江
Tadao Koizumi
忠夫 小泉
Takashi Watanabe
尚 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority to JP22595795A priority Critical patent/JP4183765B2/ja
Publication of JPH0955567A publication Critical patent/JPH0955567A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4183765B2 publication Critical patent/JP4183765B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂の線膨張係数を小さくし、カールがな
く、良好な寸法安定性を有するフレキシブル配線用基板
の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 導体上に直接ポリイミド前駆体樹脂溶液
を塗布し、フィルム中の樹脂濃度が50重量%以上とな
るまで加熱乾燥を行ったのち、ポリイミド前駆体樹脂溶
液を構成している溶媒と親和性のある媒体中に浸漬した
のち取り出し、次いで120℃以上に加熱することを特
徴とするフレキシブルプリント配線用基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリイミド前駆体樹
脂溶液を導体上に直接塗布してなるフレキシブルプリン
ト配線用基板の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルプリント配線用基板は一般
に導体とポリイミド樹脂の絶縁体とを接着剤で接着して
製造されている。しかし、この方法では耐熱性、耐薬品
性、難燃性、電気特性、あるいは密着性といった特性は
接着剤に支配されてしまい、ポリイミドの優れた諸特性
を充分に生かすことができず高機能化の点で十分なもの
でなかった。
【0003】接着剤を用いず、銅箔等の導体上にポリイ
ミド前駆体樹脂溶液を直接塗布し、乾燥および硬化して
フレキシブルプリント配線用基板を製造することは特開
昭58−190093号公報、特開昭61−18294
1号公報等で知られている。しかし、一般に樹脂の線膨
張係数は導体より大きい値であるため、この方法におい
ては、高温で乾燥硬化ののち室温に冷却すると樹脂と導
体の線膨張係数の差に起因する熱応力のためカールをし
たり、フレキシブルプリント配線用基板の導体をエッチ
ングするとひずみの解除により寸法が大きく変化すると
いう問題があるため、樹脂の線膨張係数を小さくするこ
とがより望まれている。
【0004】熱膨張係数を小さくする手段として特開昭
63−245988号公報に開示されているような低熱
膨張性のポリイミド樹脂を用いる方法が提案されてい
る。
【0005】一方、ポリイミド前駆体樹脂の合成には極
性溶媒が用いられるが、このポリイミド前駆体樹脂中に
含まれる残存溶媒が硬化後のポリイミド樹脂の熱膨張係
数に影響を及ぼすことが本願発明者等によって明らかに
なってきた。
【0006】溶媒の回収を目的とし、ポリイミドフィル
ムを水系の媒体中で脱溶媒させることは特公昭62−4
409号公報で知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
の線膨張係数を小さくし、カールがなく、良好な寸法安
定性を有するフレキシブル配線用基板の製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、導体
上に直接ポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、形成され
たフィルム中の樹脂濃度が50重量%以上となるまで加
熱乾燥を行ったのち、ポリイミド前駆体樹脂溶液を構成
している溶媒と親和性のある媒体中に浸漬したのち取り
出し、次いで120℃以上に加熱するフレキシブルプリ
ント基板の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる導体は任意の金属
箔で可能であり、好ましくは銅、アルミ、および、SU
S箔であり、さらに好ましくは5〜150μmの厚みの
銅箔である。
【0010】ポリイミド前駆体樹脂はジアミン化合物と
酸無水物化合物とを極性溶媒中0〜200℃で反応させ
て合成される。この際イミド化反応が起きると溶解性が
低下し、好ましくない。
【0011】極性溶媒としてはN-メチルピロリドン(N
MP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルア
セトアミド(DMAc)、ジメチルスルフォキサイド
(DMSO)、硫酸ジメチル、スルホラン、ブチロラク
トン、クレゾ−ル、フェノール、ハロゲン化フェノー
ル、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ダイグライム、等が挙げられる。
【0012】ジアミン化合物としてはp−フェニレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン、2'−メトキシ−4,4'
−ジアミノベンズアニリド、4,4'−ジアミノジフェニル
エ−テル、ジアミノトルエン、4,4'−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニル
メタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメ
タン、2,2 −ビス〔4-(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、1,2-ビス(アニリノ)エタン、ジアミノ
ジフェニルスルホン、ジアミノベンズアニリド、ジアミ
ノベンゾエード、ジアミノジフェニルスルフィド、2,2-
ビス(p-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(p-アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,5-ジアミノナ
フタレン、ジアミノトルエン、ジアミノベンゾトリフル
オライド、1,4-ビス(p-アミノフェノキシ)ベンゼン、
4,4'−(p-アミノフェノキシビフェニル、ジアミノアン
トラキノン、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシフェニ
ル)ジフェニルスルホン、1,3-ビス(アニリノ)ヘキサ
フルオロプロパン、1,4-ビス(アニリノ)オクタフルオ
ロプロパン、1,5-ビス(アニリノ)デカフルオロプロパ
ン、1,7-ビス(アニリノ)テトラデカフルオロプロパ
ン、下記一般式
【化1】 で表されるジアミノシロキサン、2,2-ビス〔4-(p-アミ
ノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,
2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(2-アミノフェノキシ)
フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-
アミノフェノキシ)−3,5-ジメチルフェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)
−3,5-ジトリフルオロメチルフェニル〕ヘキサフルオロ
プロパン、p-ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフ
ェノキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフ
ルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4-
アミノ−3-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、4,4'−ビス(4-アミノ−
5-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、2,2-ビス〔4-(4-アミノ−3-トリフルオロメチルフ
ェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ベンジ
ジン、3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン、オクタフル
オロベンジジン、3,3'−メトキシベンジジン、o-トリジ
ン、m-トリジン、2,2',5,5',6,6'−ヘキサフルオロトリ
ジン、4,4"−ジアミノターフェニル、4,4"'-ジアミノク
ォーターフェニル等のジアミン類、並びにこれらのジア
ミンとホスゲン等の反応によって得られるジイソシアネ
ート類がある。
【0013】またテトラカルボン酸無水物並びにその誘
導体としては次の様なものが挙げられる。なお、ここで
はテトラカルボン酸として例示するが、これらのエステ
ル化物、酸無水物、酸塩化物も勿論使用できる。ピロメ
リット酸、3,3',4,4' −ビフェニルテトラカルボン酸、
3,3',4,4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3',
4,4' −ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3',4,
4' −ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、2,3,3',4'
-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7 −ナフタ
レンテトラカルボン酸、1,2,5,6 −ナフタレンテトラカ
ルボン酸、3,3',4,4' −ジフェニルメタンテトラカルボ
ン酸、2,2-ビス(3,4−ジカルボキシフェニル) プロパ
ン、2,2-ビス(3,4−ジカルボキシフェニル) ヘキサフル
オロプロパン、3,4,9,10- テトラカルボキシペリレン、
2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ) フェニル]
プロパン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)
フェニル] ヘキサフルオロプロパン、ブタンテトラカル
ボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等がある。ま
た、トリメリット酸及びその誘導体も挙げられる。
【0014】また、反応性官能基を有する化合物で変成
し、架橋構造やラダー構造を導入することもできる。例
えば、次のような方法がある。 (1)下記一般式で表される化合物で変成することによ
って、ピロロン環やイソインドロキナゾリンジオン環等
を導入する。
【化2】 (2)重合性不飽和結合を有するアミン、ジアミン、ジ
カルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸の誘導
体で変成して硬化時に橋かけ構造を形成する。不飽和化
合物としては、マレイン酸、ナジック酸、テトラヒドロ
フタル酸、エチニルアニリン等が使用できる。 (3)フェノール性水酸基あるいはカルボン酸を有する
芳香族アミンで変成し、この水酸基又はカルボキシル基
と反応しうる橋かけ剤を形成する。
【0015】線膨張係数のコントロール、あるいは機械
的特性の調整等を目的として、前記化合物等を用いて共
重合あるいはブレンドすることも可能である。また種々
の特性改良を目的として無機質、有機質、または金属等
の粉末、繊維等を混合して使用することもできる。また
導体の酸化を防ぐ目的で酸化防止剤等の添加剤あるいは
接着性の向上を目的としてシランカップリング剤を加え
ることも可能である。また、接着性の向上等を目的とし
て異種のポリマーをブレンドすることも可能である。
【0016】ポリイミド樹脂層の厚みは2μmから30
0μmが好ましく、それ未満であると、回路の絶縁に対
する信頼性に乏しく、また折り曲げ等の機械的特性が低
い。300μmを越えると加熱の際、発泡が生じやすく
好ましくない。
【0017】前記極性溶媒中でジアミン化合物と酸無水
物とを反応させて得られたポリイミド前駆体樹脂溶液は
任意の塗工装置を用いて導体上に塗布される。塗工装置
としては、グラビアコーター、リバースロールコータ
ー、バーリバースロールコーター、バーコーター、ドク
ターブレードコーター、カーテンフローコーター、ダイ
コーター及び多層ダイコーター等を用いることができる
が、特性の向上等を目的として複数種のポリイミド前駆
体樹脂溶液を多層になるように塗布することも可能であ
る。
【0018】本発明に使用する媒体は、樹脂に対しては
貧溶媒でありポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している
溶媒とは親和性のある液体のことである。極性溶媒とし
て使用することが可能な液体として、例えば、低級アル
コール、アセトニトリル、酢酸、アセトン、炭酸プロピ
レン等の単独、混合物、およびこれらの極性溶媒とポリ
イミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒との混合物等
が挙げられる。水系の媒体として使用することが可能な
液体として、例えば水単独、水とポリイミド前駆体樹脂
溶液を構成している溶媒との混合物、水と低級アルコー
ル、酢酸、アセトン等の混合物等が挙げられる。浸漬処
理を行うことにより、樹脂中の溶媒を抽出し加熱による
閉環前の溶媒含有率を下げることができる。
【0019】また、樹脂の加水分解を防止することなど
を目的として添加剤を加えることも可能である。
【0020】導体上にポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布
し、形成されたフィルム中の樹脂濃度が50重量%以上
となるまで加熱乾燥を行ったのち、ポリイミド前駆体樹
脂溶液を構成している溶媒と親和性のある媒体に浸漬し
たのち取り出し、次いで120℃以上、好ましくは完全
に閉環させる温度(通常220℃以上)に加熱されるわ
けであるが、加熱後の樹脂の線膨張係数は、乾燥時間お
よび温度、媒体への浸漬時間および温度、浸漬後の加熱
温度、樹脂の厚みなどによって決まる。
【0021】乾燥温度および時間は特に限定されない
が、乾燥後のフィルム中の樹脂濃度が50重量%以下で
あると、媒体への浸漬時にフィルムが不均一になり十分
な強度が得られない。また、乾燥後の閉環率が高くなる
ほど線膨張係数は小さくなりにくいため、線膨張係数を
小さくする効果を十分に得るためには、樹脂の閉環率は
30%以下であることが好ましい。本発明においては、
媒体に浸漬する際、導体上に樹脂が保持されているため
樹脂の自己支持性は必要でなく、媒体中で樹脂が析出せ
ず均質な最終フィルムが得られる範囲で、浸漬前の樹脂
の含有溶媒濃度を高く、樹脂の閉環率を低くすることが
より好ましい。浸漬前の樹脂の含有溶媒濃度が低いと線
膨張係数を十分小さくするためには媒体中への浸漬時間
を長くする必要がある。
【0022】媒体への浸漬時間は特に限定されないが、
線膨張係数を小さくする効果を十分に得るためには浸漬
時間は1分以上60分以下とすることが好ましい。浸漬
時間が1分以下であると媒体への浸漬を行わないものと
比較し線膨張係数はあまり小さくならず、浸漬時間が6
0分以上では浸漬時間がそれより短いものより線膨張係
数は小さくならない。
【0023】媒体への浸漬処理後は、媒体からフィルム
を取り出し、次いで加熱オーブン等による通常の加熱処
理によりイミド化を行う。加熱温度は少なくとも120
℃以上、好ましくは220℃以上である。加熱に際して
は、一気に高温に晒すのではなく、徐々に昇温するか、
または段階的に昇温していくようにするのが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって説明する。な
お、例における略語は以下の通りである。 MABA:2’−メチル−4,4’−ジアミノベンズア
ニリド DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル PMDA:ピロメリット酸二無水物 DMAC:ジメチルアセトアミド
【0025】イミド閉環率は、ポリイミド前駆体のみで
ある場合を0、完全にポリイミドに転化した場合を10
0とし、赤外吸収スペクトルにより求めた。
【0026】含有溶媒濃度は、熱重量測定により20℃
/分で昇温したときの試料の100℃と300℃のとき
の重量差からイミド化生成水の重量分を除き求めた。
【0027】合成例1 MABA5.2kgとDDE4.0kgをDMAC10
2kgに溶解した後、10℃に冷却し、PMDA8.8
kgを徐々に加えて反応させ、ポリイミド前駆体樹脂溶
液を得た。
【0028】実施例1 厚み35μmの電解銅箔の粗化面にダイコーターを用い
て合成例1で調整したポリイミド前駆体樹脂溶液を完全
に硬化した後の厚みが15μmになるように塗工し、1
10℃にて1.2分間の乾燥を行ったところ、樹脂の含
有溶媒濃度40%、閉環率は0であった。これを極性溶
媒であるメタノールに20℃で10分間浸漬を行ったの
ち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加
熱して、閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が
得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上
十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は1.0×10-5
/℃と小さく、高品質なものであった。
【0029】実施例2 実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、極性溶媒
であるアセトニトリルに20℃で60分間浸漬を行った
のち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間
加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が
得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上
十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は1.2×10-5
/℃と小さく、高品質なものであった。
【0030】比較例1 実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、非極性溶
媒であるノルマルヘキサンおよびトルエンに20℃で1
0分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、360℃
にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキ
シブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用
基板の樹脂の線膨張係数はそれぞれ3.9×10-5/℃、
3.8×10-5/℃と大きかった。
【0031】比較例2 実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、さらに2
20℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が
100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフ
レキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数は3.8×10
-5/℃と大きかった。
【0032】実施例3 実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、40℃の
水に4分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、36
0℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフ
レキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配
線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨
張係数は1.1×10-5/℃と小さく、高品質なもので
あった。
【0033】実施例4 厚み35μmの電解銅箔の粗化面にダイコーターを用い
て合成例1で調整したポリイミド前駆体樹脂溶液を完全
に硬化した後の厚みが25μmになるように塗工し、1
10℃にて2分間の乾燥を行ったところ、樹脂の含有溶
媒濃度38%、閉環率は0であった。これを20℃の水
に60分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、36
0℃にてそれぞれ2分間加熱して、閉環率が100%の
フレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル
配線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線
膨張係数は1.0×10-5/℃と小さく、高品質なもの
であった。
【0034】実施例5 実施例4と同様の塗工を行った後、145℃にて30分
間の乾燥行ったところ、樹脂の含有溶媒濃度18%、閉
環率30%であった。これを20℃の水に60分間浸漬
を行った後取り出し、110℃、220℃、360℃に
てそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシ
ブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基
板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨張係数
は2.3×10-5/℃と比較的小さく、高品質なもので
あった。
【0035】比較例3 実施例4と同様の塗工、乾燥を行ったものを、さらに2
20℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が
100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフ
レキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数は4.2×10
-5/℃と大きかった。
【0036】比較例4 実施例5と同様の塗工、乾燥を行ったものを、さらに1
10℃、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱し
て閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られ
た。このフレキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数は
3.2×10-5/℃と大きかった。
【0037】
【発明の効果】本発明の積層体は加工精度が高くかつ信
頼性に優れた絶縁体を導体上で極めて容易に加工しうる
ものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に直接ポリイミド前駆体樹脂溶液
    を塗布し、形成されたフィルム中の樹脂濃度が50重量
    %以上となるまで加熱乾燥を行ったのち、ポリイミド前
    駆体樹脂溶液を構成している溶媒と親和性のある媒体中
    に浸漬したのち取り出し、次いで120℃以上に加熱す
    ることを特徴とするフレキシブルプリント配線用基板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリイミド前駆体樹脂溶液を構成してい
    る溶媒と親和性のある媒体が、溶解度パラメーターが
    9.4(cal/cm3 1/2 より大きい極性溶媒であ
    ることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリン
    ト配線用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリイミド前駆体樹脂溶液を構成してい
    る溶媒と親和性のある媒体が、水系の媒体であることを
    特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線用
    基板の製造方法。
JP22595795A 1995-08-10 1995-08-10 フレキシブルプリント配線用基板の製造方法 Expired - Fee Related JP4183765B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22595795A JP4183765B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 フレキシブルプリント配線用基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22595795A JP4183765B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 フレキシブルプリント配線用基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0955567A true JPH0955567A (ja) 1997-02-25
JP4183765B2 JP4183765B2 (ja) 2008-11-19

Family

ID=16837546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22595795A Expired - Fee Related JP4183765B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 フレキシブルプリント配線用基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4183765B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080630A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Mitsui Chemicals Inc ポリイミド金属箔積層体
US6900780B1 (en) 1996-09-18 2005-05-31 Technology Trade And Transfer Corporation Plasma display discharge tube and method for driving the same
JP2005270846A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Osaka Prefecture 多孔性ポリイミド膜の製造方法
JP2013215722A (ja) * 2012-03-16 2013-10-24 Nippon Zeon Co Ltd ポリイミド積層体の製造方法
JP2014133783A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Nippon Zeon Co Ltd 樹脂組成物、絶縁膜、積層体、および積層体の製造方法
JP2014183167A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Nippon Zeon Co Ltd 半導体装置の製造方法
WO2019082495A1 (ja) * 2017-10-26 2019-05-02 信越化学工業株式会社 ポリイミドペーストの乾燥方法及び高光電変換効率太陽電池の製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6900780B1 (en) 1996-09-18 2005-05-31 Technology Trade And Transfer Corporation Plasma display discharge tube and method for driving the same
JP2003080630A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Mitsui Chemicals Inc ポリイミド金属箔積層体
JP4667675B2 (ja) * 2001-09-11 2011-04-13 三井化学株式会社 ポリイミド金属箔積層体
JP2005270846A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Osaka Prefecture 多孔性ポリイミド膜の製造方法
JP2013215722A (ja) * 2012-03-16 2013-10-24 Nippon Zeon Co Ltd ポリイミド積層体の製造方法
JP2014133783A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Nippon Zeon Co Ltd 樹脂組成物、絶縁膜、積層体、および積層体の製造方法
JP2014183167A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Nippon Zeon Co Ltd 半導体装置の製造方法
WO2019082495A1 (ja) * 2017-10-26 2019-05-02 信越化学工業株式会社 ポリイミドペーストの乾燥方法及び高光電変換効率太陽電池の製造方法
JP2019076859A (ja) * 2017-10-26 2019-05-23 信越化学工業株式会社 ポリイミドペーストの乾燥方法及び高光電変換効率太陽電池の製造方法
US11742439B2 (en) 2017-10-26 2023-08-29 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Drying method of polyimide paste and manufacturing method of solar cell having high photoelectric conversion efficiency

Also Published As

Publication number Publication date
JP4183765B2 (ja) 2008-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7301495B2 (ja) 金属張積層板及び回路基板
JPH0522399B2 (ja)
JP2746555B2 (ja) フレキシブルプリント基板
TW202140622A (zh) 樹脂膜、覆金屬層疊板及電路基板
US4939039A (en) Flexible base materials for printed circuits and method of making same
JP3586468B2 (ja) 積層体
JP2738453B2 (ja) 銅張積層板の製造方法
JPH11199668A (ja) ポリイミド組成物及びそれからなるtab用テープとフレキシブルプリント基板
JP5532069B2 (ja) フレキシブル金属積層体の製造方法
JP4183765B2 (ja) フレキシブルプリント配線用基板の製造方法
EP1292177A1 (en) Method for preparing substrate for flexible print wiring board and substrate for flexible print wiring board
KR20230117670A (ko) 금속 피복 적층판 및 회로 기판
JP4941407B2 (ja) 銅張積層板および銅張積層板の製造方法
JP5547874B2 (ja) ポリイミド樹脂
JP3090768B2 (ja) 積層体
JPWO2009063742A1 (ja) 金属積層体
JPH0543314B2 (ja)
JPS63264632A (ja) 低熱膨張性樹脂
JP3205588B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JP2001177200A (ja) フレキシブルプリント配線板及びその製造方法
JPH0366824B2 (ja)
JP3781381B2 (ja) 積層体及びこれを用いた配線板
JP4493114B2 (ja) 溶剤可溶型ポリイミドを用いた導電体積層体とその製法
JPH0555716A (ja) フレキシブル配線基板の製造方法
JP3065388B2 (ja) フレキシブル印刷回路板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050920

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050920

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080722

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080903

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140912

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140912

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140912

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees