JP2014133783A - 樹脂組成物、絶縁膜、積層体、および積層体の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、絶縁膜、積層体、および積層体の製造方法 Download PDF

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Akira Tanaka
明 田中
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Abstract

【課題】
基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜を形成することができる樹脂組成物、この樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜及び積層体、並びに、前記樹脂組成物を用いる、積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】
ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有する樹脂組成物、この樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜、この絶縁膜を有する積層体、及び、前記樹脂組成物を用いる積層体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜を形成することができる樹脂組成物、この樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜及び積層体、並びに、前記樹脂組成物を用いる、積層体の製造方法に関する。
従来、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜を形成する際に、電気的特性、機械的特性及び耐熱性に優れることから、ポリイミド樹脂が広く使用されてきた。
しかしながら、ポリイミド樹脂膜の熱膨張率は、通常、20ppm/℃以上であり、金属基板の熱膨張率(通常、20ppm/℃以下)やシリコンウェハーの熱膨張率(約3〜4ppm/℃)よりも大きい。このため、これらの基板上にポリイミド樹脂を用いて表面保護膜や層間絶縁膜を形成すると、クラックの発生、配線の断絶、基板の反り等の問題が生じることがあった。
これらの問題を解決する方法として、剛直構造を有するポリイミド樹脂を用いることで、熱膨張率が小さいポリイミド樹脂膜を形成する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、剛直構造のテトラカルボン酸又はその酸無水物と剛直構造のジアミンとの反応で得られる感光性ポリイミド前駆体や、この感光性ポリイミド前駆体を用いて得られる、熱膨張率と残留応力が小さいポリイミド樹脂膜が記載されている。
また、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)、FWD(Free Wheel Diode)等のパワー半導体素子や、これらの素子が組み合わされてなるパワー半導体モジュールにおいては、近年、高出力化や、小型化が進められた結果、パワー半導体素子の発熱対策が極めて重要になってきている。
特開2004−285129号公報
パワー半導体素子の有力な発熱対策の一つとして、用いるポリイミド樹脂膜中に放熱フィラーを含ませて、熱伝導性を高める方法が知られている。
しかしながら、熱伝導性を高めるために放熱フィラーの含有量を多くしすぎると、膜強度や絶縁性が低下する傾向があり、これらの特性と熱伝導性とを両立することが困難であった。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであって、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜の形成に有用な樹脂組成物、この樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜、この絶縁膜を有する積層体、及び、前記樹脂組成物を用いる積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有する樹脂組成物が、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜の形成に有用であることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(8)の樹脂組成物、下記(9)、(10)の絶縁膜、下記(11)の積層体、及び下記(12)、(13)の積層体の製造方法が提供される。
(1)ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有する樹脂組成物。
(2)前記ポリイミド前駆体が、主鎖中に、下記式(1)
Figure 2014133783
(式中、Rは4価の有機基であり、Rは2価の有機基である。)で示される繰り返し単位を有する重合体である、(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記ポリイミド前駆体が、下記式(2)又は式(3)
Figure 2014133783
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるテトラカルボン酸又は酸無水物と、下記式(4)
Figure 2014133783
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるジアミンとを反応させて得られた重合体である、(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記式(2)又は式(3)で示されるテトラカルボン酸又は酸無水物が、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれるものである、(3)に記載の樹脂組成物。
(5)前記式(4)で示されるジアミンが、1,4−ジアミノベンゼン、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,6−ビス(p−アミノフェニル)ピリダジン及び2,5−ビス(p−アミノフェニル)ピリミジンからなる群から選ばれるものである、(3)又は(4)に記載の樹脂組成物。
(6)前記絶縁性無機放熱フィラーが、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素及びアルミナからなる群から選ばれるものである、(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記熱伝導性炭素フィラーが、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンナノホーン及びカーボンナノコイルからなる群から選ばれるものである、(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記分散剤が、非プロトン性極性溶剤に溶解し、かつ、前記熱伝導性炭素フィラーを非プロトン性極性溶剤に分散させるものである、(1)〜(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜。
(10)熱膨張率が30ppm/℃以下である、(9)に記載の絶縁膜。
(11)基板と、該基板上に、(1)〜(8)のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成された絶縁膜を有する積層体。
(12)以下の工程I〜工程IIを有する、積層体の製造方法。
工程I:前記(1)〜(8)のいずれかに記載の樹脂組成物を、基板上に塗布し、得られた塗膜を150℃以下の温度に加熱することで、基板上にポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程
工程II:不活性ガス雰囲気下、工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を350〜450℃に加熱し、ポリイミド前駆体を熱イミド化することで、基板及び絶縁膜からなる積層体を得る工程
(13)前記工程Iと工程IIの間に、以下の工程Iaをさらに有する、(12)に記載の積層体の製造方法。
工程Ia:工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を、水又は水と親水性溶剤との混合溶媒に浸漬させる工程
本発明によれば、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜を形成することができる樹脂組成物、この樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜及び積層体、並びに、前記樹脂組成物を用いる、積層体の製造方法が提供される。
以下、本発明を、1)樹脂組成物、2)絶縁膜、並びに3)積層体及びその製造方法、に項分けして詳細に説明する。
1)樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有するものである。
〔ポリイミド前駆体〕
ポリイミド前駆体は、加熱、又は触媒を用いて脱水・環化(イミド化)させることで、ポリイミド(イミド結合を含む繰り返し単位を有する高分子)に転化する重合体である。ポリイミド前駆体は、一般的には、テトラカルボン酸またはテトラカルボン酸無水物とジアミンを重合させることにより得ることができる。
本発明に用いるポリイミド前駆体としては、主鎖中に、下記式(1)で示される繰り返し単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 2014133783
式(1)中、Rは、4価の有機基であり、好ましくは、炭素数が6〜30の有機基であり、より好ましくは芳香環を有する炭素数が6〜30の有機基である。Rは、2価の有機基であり、好ましくは、炭素数が6〜30の有機基であり、より好ましくは芳香環を有する炭素数が6〜30の有機基である。
で表される4価の有機基としては、例えば、下記式(5)〜式(12)で示される基が挙げられる。
Figure 2014133783
式(5)〜式(12)中、「−」は結合手を表す。
式(7)、式(8)中、Xは、単結合、炭素数1〜5のアルキレン基、フェニレン基、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基等の連結基を表す。
で表される4価の有機基は、任意の位置に置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
で表される2価の有機基としては、例えば、下記式(13)、式(14)で示される基が挙げられる。
Figure 2014133783
式(13)、式(14)中、「−」は結合手を表す。
式(14)中、Yは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、フェニレン基、下記式(15)〜式(20)で示される基等の連結基を表す。
Figure 2014133783
式(15)〜式(20)中、「−」は結合手を表す。
で表される2価の有機基は、任意の位置に置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシル基等が挙げられる。これらの基の具体例としては、Rで表される4価の有機基の置換基として示したものと同様のものが挙げられる。
式(1)で示される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体は、下記式(2)又は式(3)
Figure 2014133783
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるテトラカルボン酸又は酸無水物と、下記式(4)
Figure 2014133783
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるジアミンとを反応させることで得ることができる。
式(2)又は式(3)で示されるテトラカルボン酸又はその酸無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3”,4,4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2”,3,3”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3”,4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物及びその水添加物;シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクタ−7−エン−2−エキソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボン酸2,3:5,6−二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2−エキソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボン酸2,3:5,6−二無水物等の脂環式酸二無水物;ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物等の複素環誘導体酸二無水物;これらに対応するテトラカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
テトラカルボン酸又はその酸無水物は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
式(4)で示されるジアミンの具体例としては、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、1−イソプロピル−2,4−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノビフェニル(ベンジジン)、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジトリフルオロメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、3,6−ビス(p−アミノフェニル)ピリダジン、2,5−ビス(p−アミノフェニル)ピリミジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−5,5’−ビスベンゾオキサゾール、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−5,5’−ビスベンズイミダゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3”−ジアミノ−p−テルフェニル、4,4”−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メテン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等が挙げられる。
これらの中でも、1,4−ジアミノベンゼン、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、3,6−ビス(p−アミノフェニル)ピリダジン及び2,5−ビス(p−アミノフェニル)ピリミジンが好ましい。
ジアミンは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリイミド前駆体は、上記テトラカルボン酸又はその酸無水物とジアミンとの重縮合反応により得ることができる。かかる反応は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの極性有機溶媒中で行うことができる。反応条件は特に制限されないが、通常、氷冷下又は室温下で、0.5〜50時間、好ましくは5〜30時間である。
ポリイミド前駆体の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは10,000〜500,000である。
ポリイミド前駆体の分子量分布は、好ましくは1.3〜3、より好ましくは1.5〜2.5である。
なお、重量平均分子量及び分子量分布は、N,N−ジメチルアセトアミドを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により得られた、ポリスチレン換算値である。
ポリイミド前駆体は、末端にテトラゾール基、イミダゾール基等の銅基板等に対する密着性の向上効果が期待される官能基を有するものであってもよい。かかる官能基としては、例えば、特開平10−260531号報に記載されるものが挙げられる。
また、ポリイミド前駆体は、末端に化学線官能基を有するものであってもよい。化学線官能基としては、例えば、特開平11−282157号公報に記載されるものが挙げられる。
本発明に用いるポリイミド前駆体は、熱膨張率が低い絶縁膜が得られやすいことから、熱イミド化反応を行ったときに、熱膨張率が50ppm/℃以下のポリイミド樹脂膜を生成させるものが好ましく、熱膨張率が30ppm/℃以下のポリイミド樹脂膜を生成させるものがより好ましい。
〔絶縁性無機放熱フィラー〕
本発明の樹脂組成物は、絶縁性無機放熱フィラーを含有する。絶縁性無機放熱フィラーとは、無機物からなる絶縁性の放熱フィラーである。
絶縁性無機放熱フィラーを含有する樹脂組成物を用いることで、熱伝導性と絶縁性に優れる絶縁膜を効率よく形成することができる。
絶縁性無機放熱フィラーとしては、特に限定されず、公知のものを使用することができる。絶縁性無機放熱フィラーの具体例としては、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ等が挙げられる。絶縁性無機放熱フィラーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
絶縁性無機放熱フィラーの形状は特に限定されない。例えば、球状、板状、針状等が挙げられる。なかでも、熱伝導性と絶縁性により優れる絶縁膜が得られやすいことから、板状又は針状が好ましい。
絶縁性無機放熱フィラーは、平均粒径が0.1〜50μmのものが好ましく、0.5〜20μmのものがより好ましい。絶縁性無機放熱フィラーの平均粒径は、レーザー回折・散乱法によって測定された値である。
絶縁性無機放熱フィラーは、シランカップリング剤等により表面処理されたものであってもよい。表面処理がなされていることで、樹脂組成物や絶縁膜中における絶縁性無機フィラーの分散性がより高められ、結果として、より、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜が得られる。
樹脂組成物中の絶縁性無機放熱フィラーの含有量は、ポリイミド前駆体に対して、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは25〜35重量%である。絶縁性無機放熱フィラーの含有量が少なすぎるときは絶縁膜の熱伝導性が劣るおそれがあり、絶縁性無機放熱フィラーの含有量が多すぎるときは絶縁膜の強度が低下するおそれがある。
〔熱伝導性炭素フィラー〕
本発明の樹脂組成物は、熱伝導性炭素フィラーを含有する。熱伝導性炭素フィラーとは、炭素原子で構成された熱伝導性のフィラーである。
熱伝導性炭素フィラーを含有する樹脂組成物を用いることで、熱伝導性と絶縁性に優れる絶縁膜を効率よく形成することができる。
熱伝導性炭素フィラーは、平均粒径が0.1〜50μmのものが好ましく、0.5〜20μmのものがより好ましい。熱伝導性炭素フィラーの平均粒径は、レーザー回折・散乱法によって測定された値である。
樹脂組成物中の熱伝導性炭素フィラーの含有量は、ポリイミド前駆体に対して、好ましくは0.0005〜0.8重量%、より好ましくは0.001〜0.3重量%である。熱伝導性炭素フィラーの含有量が少なすぎるときは絶縁膜の熱伝導性が低下するおそれがあり、熱伝導性炭素フィラーの含有量が多すぎるときは、絶縁膜の絶縁性が低下するおそれがある。
熱伝導性炭素フィラーとしては、特に限定されず、公知のものを使用することができる。熱伝導性炭素フィラーの具体例としては、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル等が挙げられる。
これらの熱伝導性炭素フィラーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
なかでも、絶縁性無機放熱フィラーとして板状や針状のものを用いる場合、絶縁性無機放熱フィラーと同じ向きに配向し、高い熱伝導性を発揮することが予測されることから、熱伝導性フィラーとしてカーボンナノチューブを用いることが好ましい。
カーボンナノチューブは、炭素によって作られる六員環ネットワークが単層あるいは多層の同軸管状になった物質である。用いるカーボンナノチューブは、上記構造を有し、かつ、絶縁膜中で熱伝導性を示すものであれば特に限定されず、単層のものであっても、多層のものであってもよい。
カーボンナノチューブの平均直径は、好ましくは0.5〜15nm、より好ましくは1〜10nm以下である。
カーボンナノチューブの平均長さは、好ましくは0.1μm〜1000μm、より好ましくは0.1μm〜500μmである。
カーボンナノチューブの平均直径や平均長さは、例えば、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡を用いて、無作為に選択された100本のカーボンナノチューブを測定することで、算出することができる。
カーボンナノチューブの比表面積は、好ましくは100〜2500m/g、より好ましくは400〜1600m/gである。
カーボンナノチューブの比表面積は、窒素ガス吸着法により求めることができる。
カーボンナノチューブの平均直径、平均長さ、比表面積が上記範囲内であることで、より熱伝導性に優れる絶縁膜が得られやすくなる。
カーボンナノチューブは、表面にカルボキシル基等の官能基が導入されたものであってもよい。官能基の導入は、過酸化水素や硝酸等を用いる公知の酸化処理法により行うことができる。
カーボンナノチューブは、公知の方法、例えば、表面にカーボンナノチューブ製造用触媒層(以下、「CNT製造用触媒層」ということがある。)を有する基材(以下、「CNT製造用基材」ということがある。)上に、原料化合物及びキャリアガスを供給して、化学的気相成長法(CVD法)によりカーボンナノチューブを合成する際に、系内に微量の酸化剤を存在させることで、CNT製造用触媒層の触媒活性を飛躍的に向上させるという方法(スーパーグロース法)により、得ることができる(WO2006/011655号パンフレット)。
〔分散剤〕
本発明の樹脂組成物は、分散剤を含有する。
分散剤を用いることで、熱伝導性炭素フィラーが均一に分散された樹脂組成物を得ることができる。そして、この樹脂組成物を用いることで、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜を形成することができる。なかでも、熱伝導性と絶縁性に優れる絶縁膜を効率よく形成することができることから、用いる分散剤としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶剤に溶解し、かつ、前記熱伝導性炭素フィラーを非プロトン性極性溶剤に分散させるものが好ましい。
このような分散剤としては、オキシラン由来の繰り返し単位を含有し、この繰り返し単位の少なくとも一部がカチオン性基を有するものであるポリエーテル系重合体(以下、「ポリエーテル系重合体(α)」ということがある。)が挙げられる。
ポリエーテル系重合体(α)を構成するカチオン性基を有する繰り返し単位の構造は特に限定されないが、下記式(21)で示される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2014133783
式(21)において、Aはカチオン性基を表し、Xは対アニオンを表す。
で表されるカチオン性基は特に限定されないが、周期表第15族または第16族の原子を含有するオニウム構造を有するカチオン性基が好ましく、窒素原子を含有するオニウム構造を有するカチオン性基がより好ましく、イミダゾリウム環構造を有するカチオン性基がさらに好ましい。
で表されるカチオン性基としては、アンモニウム基;メチルアンモニウム基、エチルアンモニウム基等のモノアルキルアンモニウム基;ジメチルアンモニウム基、ジエチルアンモニウム基等のジアルキルアンモニウム基;トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基等のトリアルキルアンモニウム基;ピロリウム基、1−メチルピロリウム基等のピロリウム環構造を有する基;ピリジニウム基、2,6−ジメチルピリジニウム基等のピリジニウム環構造を有する基;イミダゾリウム基、1−メチルイミダゾリウム基、1−エチルイミダゾリウム基、ベンズイミダゾリウム基等のイミダゾリウム環構造を有する基;オキサゾリウム基、ベンズオキサゾリウム基等のオキサゾリウム環構造を有する基;トリフェニルホスホニウム基、トリ−n−ブチルホスホニウム基等のホスホニウム基;等が挙げられる。なかでも、イミダゾリウム基、1−メチルイミダゾリウム基、1−エチルイミダゾリウム基、ベンズイミダゾリウム基が好ましい。
で表される対アニオンとしては、Cl、Br、I等のハロゲン化物イオン;(FSO、(CFSO、(CFCFSO等のスルホンイミド化物イオン;OH;SCN;BF ;PF ;ClO ;CHSO ;CFSO ;CFCOO;PhCOO;等が挙げられる。なかでも、ハロゲン化物イオン、スルホンイミド化物イオンが好ましい。
ポリエーテル系重合体(α)を構成するオキシラン由来の繰り返し単位は、その全てがカチオン性基を有していてもよく、一部がカチオン性基を有していてもよい。ポリエーテル系重合体(α)のオキシラン由来の繰り返し単位全量に対して、カチオン性基を有する繰り返し単位が占める割合は、特に限定されず、例えば、2〜100モル%、好ましくは3〜100モル%である。
ポリエーテル系重合体(α)が、カチオン性基を有しないオキシラン由来の繰り返し単位を含むとき、そのカチオン性基を有しないオキシラン由来の繰り返し単位の具体例としては、エチレンオキシド由来の繰り返し単位、プロピレンオキシド由来の繰り返し単位、1,2−ブチレンオキシド由来の繰り返し単位等のアルキレンオキシド由来の繰り返し単位;エピクロロヒドリン由来の繰り返し単位、エピブロモヒドリン由来の繰り返し単位、エピヨードヒドリン由来の繰り返し単位等のエピハロヒドリン由来の繰り返し単位;アリルグリシジルエーテル由来の繰り返し単位等のアルケニル基含有オキシラン由来の繰り返し単位;グリシジルアクリレート由来の繰り返し単位等のアクリル基含有オキシラン由来の繰り返し単位;等が挙げられる。
ポリエーテル系重合体(α)が、2種以上のオキシラン由来の繰り返し単位を含むとき、それら複数の繰り返し単位の分布様式は特に限定されないが、ランダムに分布していることが好ましい。
ポリエーテル系重合体(α)の重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは500〜2,000,000、より好ましくは1000〜1,500,000である。
また、ポリエーテル系重合体(α)の鎖構造も特に限定されず、直鎖状のものであってもよいし、グラフト状、放射状などの分岐を有する鎖構造のものであってもよい。
ポリエーテル系重合体(α)の合成方法は特に限定されず、任意の合成方法を採用できる。なかでも、効率よく目的のポリエーテル系重合体(α)を得る観点からは、ハロゲン基を含有するポリエーテル系重合体に、イミダゾール化合物などを反応させることにより、ハロゲン基をオニウムハライド基に変換する方法が好ましい。また、必要に応じてさらにアニオン交換反応を行い、オニウムハライド基を構成するハロゲン化物イオンを、他の対アニオンに交換してもよい。
ハロゲン基を含有するポリエーテル系重合体は、公知の重合法や変性法に従って合成することができる。例えば、ハロゲン基を含有するオキシラン単量体を触媒の存在下で開環重合させることで、ハロゲン基を含有するポリエーテル系重合体を得ることができる。
ハロゲン基からオニウムハライド基への変換は、特開昭50−33271号公報、特開昭51−69434号公報、特開昭52−42481号公報等に記載の公知の方法に従って行うことができる。
アニオン交換反応は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、オニウムハライド基を有するポリエーテル系重合体に(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを接触させることにより、オニウムハライド基をオニウム(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミド基に変換することができる。
本発明においては、分散剤として市販品を用いることもできる。市販品としては、味の素ファインテクック社製アジスパーPP−711や、日産化学社製ハイパーテックシリーズ(分岐型高分子分散剤)等が挙げられる。
樹脂組成物中の分散剤の含有量は、熱伝導性炭素フィラー1重量部に対して、好ましくは8〜15重量部である。分散剤の含有量が上記範囲内であることで、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜を効率よく形成することができる。
〔樹脂組成物〕
本発明の樹脂組成物は、ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有するものである。また、本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、さらに、溶剤や、接着助剤、レベリング剤、重合禁止剤等の各種添加剤を含有してもよい。
溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶剤;ジメチルスルホキシド等の含硫黄系溶剤;テトラメチル尿素等のウレア系溶剤;γ−ブチロラクロン等のラクトン系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル等のエステル系溶剤;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;ジクロロメタン、1,2−ジクロルエタン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素気溶剤;等が挙げられる。
これらの溶剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アミド系溶剤、含硫黄系溶剤、ウレア系溶剤、ラクトン系溶剤の極性溶剤が好ましく、アミド系溶剤がより好ましく、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
本発明の樹脂組成物の製造方法は特に制限されない。例えば、ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を溶剤中に混合し、分散させることで本発明の樹脂組成物を得ることができる。
また、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤の存在下で、テトラカルボン酸または酸無水物とジアミンとの重縮合反応を行うことで、本発明の樹脂組成物を得ることもできる。
これらの方法により樹脂組成物を製造する場合、熱伝導性炭素フィラーの分散性が向上することから、熱伝導性炭素フィラーは、あらかじめ分散剤と接触させておくことが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有するものであるため、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜の形成に有用である。
2)絶縁膜
本発明の絶縁膜は、本発明の樹脂組成物を用いて得られるものである。例えば、本発明の樹脂組成物を所定の面上に塗布し、得られた塗膜を乾燥してポリイミド前駆体樹脂膜を形成し、次いで、ポリイミド前駆体樹脂膜を加熱して、ポリイミド前駆体をイミド化することで本発明の絶縁膜を形成することができる。
本発明の樹脂組成物を塗布する方法は特に制限されず、従来公知の方法を利用することができる。塗布方法としては、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等が挙げられる。
ポリイミド前駆体樹脂膜を加熱して、イミド化するときの反応条件としては、脱水閉環反応が起きる条件であれば、特に限定されない。
加熱温度は、例えば、150〜450℃、好ましくは350〜450℃、より好ましくは370〜430℃であり、加熱時間は、反応規模等にもよるが、通常数分から24時間、好ましくは30分から数時間である。
加熱は、最高温度まで一段階で昇温してもよいし、多段階で昇温してもよい。
加熱は、大気中で行ってもよいが、真空中、又は、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。
本発明の絶縁膜の膜厚は、通常、3〜200μm、好ましくは15〜100μmである。
絶縁膜の膜厚が上記の範囲内であることで、十分な絶縁性と、素子等の小型化の両立を図ることができる。
本発明の絶縁膜は、本発明の樹脂組成物を用いるものであるため、ポリイミド樹脂、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有し、しかも、絶縁性無機放熱フィラーや熱伝導性炭素フィラーが均一に分散されている。このため、本発明の絶縁膜は、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さいものとなっている。
本発明の絶縁膜の熱伝導率は、2.0W/m・K以上が好ましく、2.0〜20W/m・Kがより好ましい。熱伝導率が2.0W/m・K以上であることで、パワー半導体素子の絶縁膜として好適に用いることができる。
本発明の絶縁膜は、絶縁性無機放熱フィラー及び熱伝導性炭素フィラーを一定の方向に配向させることで、絶縁性を低下させることなく、熱伝導率を大きく向上させることができる。絶縁性無機放熱フィラー及び熱伝導性炭素フィラーを配向させる方法は後述する。
本発明の絶縁膜は、熱膨張率が+30ppm/℃以下であることが好ましく、+1〜+20ppm/℃がより好ましい。
熱膨張率が上記範囲内であれば、一般的な基板の熱膨張率に近い値になる。このため、本発明の絶縁膜を有する半導体チップ等を製造する際や、それを使用する際に、加熱や発熱によるクラックの発生、配線の断絶、基板の反り等の問題が生じにくくなる。
絶縁膜の熱伝導率や熱膨張率は、従来公知の測定装置、測定方法により測定することができる。具体的には、実施例に記載の条件が挙げられる。
3)積層体及びその製造方法
本発明の積層体は、基板と、該基板上に、本発明の樹脂組成物を用いて形成された絶縁膜を有するものである。
本発明に用いる基板としては、ポリイミド前駆体樹脂膜や絶縁膜を担持することができ、かつ、ポリイミド前駆体を閉環させる際の加熱条件下で安定なものであれば、特に制限されない。例えば、ガラス基板、セラミック基板、半導体基板等の無機基板や、ステンレス基板、アルミニウム基板、銅基板等の金属基板等が挙げられる。
ガラス基板としては、ソーダライムガラス、ソーダカリガラス、ソーダアルミケイ酸塩ガラス、アルミノボレ−トガラス、アルミノボロシリケートガラス、低膨張ガラス、石英ガラス等のガラス材料からなるものが挙げられる。
セラミック基板としては、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コディライト、ステアタイト、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック材料からなるものが挙げられる。
半導体基板としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、錫(Sn)、テルル(Te)などの元素半導体材料や、SiC、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlP、AlAs、AlSb、InP、InAs、InSb、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、AlGaAs、GaInAs、AlInAs、AlGaInAs等の化合物半導体材料からなるものが挙げられる。
基板の厚みは、特に制限されないが、通常600μm以下、好ましくは200μm以下、より好ましくは30〜200μmである。
本発明においては、前記基板として、熱膨張率が+1〜+21ppm/℃の単層基板、又はこの単層基板が2以上積層してなる複合基板を用いることが好ましい。かかる基板を用いることで、その上に形成される絶縁膜の熱膨張率との差が小さくなるため、結果として、反りが小さい積層体を得ることができる。
このような熱膨張率を有する基板としては、ガラス基板、セラミック基板、半導体基板等の無機基板や、ステンレス基板、アルミニウム基板、銅基板等の金属基板等が挙げられる。
なかでも、熱膨張率が+3〜+17ppm/℃の無機基板若しくは金属基板の単層基板、又はこれらの単層基板が2以上積層してなる複合基板が好ましく、Si基板、SiC基板、GaN基板、およびGaAs基板から選ばれる半導体基板、並びにこれらの基板上に金属層(配線層)が形成されたものがより好ましい。これらの基板は、そのまま用いてもよく、樹脂との密着を高めるために表面処理を行っても良い。表面処理としては、従来から知られている一般的な方法を用いることができ、具体的には、シランカップリング剤処理、アルミニウムアルコラート処理、アルミニウムキレート処理、チタネート系カップリング剤処理などが挙げられる。
本発明の積層体は、基板と絶縁膜との層間密着性に優れる。特に、基板として銅基板などの金属基板を用いる場合に優れた層間密着性を有する。
基板と絶縁膜との層間密着性は、積層体の表面に垂直な方向(層間で剥離し得る方向)に引張荷重をかけて、層間剥離に要する引張荷重を測定することで評価することができる。
本発明の積層体が、金属基板上に絶縁膜が形成されたものである場合、層関剥離に要する引張荷重は、好ましくは25MPa以上、より好ましくは30MPa以上である。
本発明の積層体は、例えば、以下の工程I〜工程IIを有する製造方法によって得ることができる。
工程I:本発明の樹脂組成物を、基板上に塗布し、得られた塗膜を150℃以下の温度に加熱することで、基板上にポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程
工程II:不活性ガス雰囲気下、工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を350〜450℃に加熱し、ポリイミド前駆体を熱イミド化することで、基板及び絶縁膜からなる積層体を得る工程
以下、本発明の積層体の製造方法を工程順に詳細に説明する。
1.工程I
工程Iは、本発明の樹脂組成物を、基板上に塗布し、得られた塗膜を150℃以下の温度に加熱することで、基板上にポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程である。
本発明の樹脂組成物を基板上に塗布する方法としては、先に、絶縁膜の説明の中で示したものと同様のものが挙げられる。
本発明の樹脂組成物を塗布した後、得られた塗膜を150℃以下の温度に加熱することで、溶剤を蒸発させ、基板上にポリイミド前駆体樹脂膜を形成することができる。
ポリイミド前駆体樹脂膜中の溶剤の残留量は、樹脂膜全体に対し、通常、1〜45重量%、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜35重量%である。溶剤の残留量が上記範囲内になるように加熱することで、基板との密着性に優れる絶縁膜が得られやすくなる。
加熱温度は、150℃以下、好ましくは50〜130℃、より好ましくは70〜110℃である。また、加熱時間は、通常1〜60分、好ましくは1〜50分、より好ましくは1〜40分である。
工程Iで得られるポリイミド前駆体樹脂膜の膜厚は、通常、3〜200μm、好ましくは15〜100μmである。この範囲内であることで、十分な厚みを有する絶縁膜を形成することができる。
2.工程II
工程IIは、不活性ガス雰囲気下、工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を350〜450℃に加熱し、ポリイミド前駆体を熱イミド化することで、基板及び絶縁膜からなる積層体を得る工程である。
加熱温度は、350〜450℃、好ましくは370〜430℃である。加熱温度が350℃を下回ると、イミド化が不完全になり易く、450℃を超えると、加熱しすぎるため、ポリイミド樹脂が劣化し易くなる。
加熱時間は、特に制限はないが、通常1〜120分、好ましくは1〜90分、より好ましくは1〜60分である。この範囲内であることで、基板との密着性に優れる絶縁膜を得ることができる。
3.追加の工程
本発明の積層体の製造方法は、前記工程Iと工程IIの間に、以下の工程Iaを追加してもよい。
工程Ia:工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を、水又は水と親水性溶剤との混合溶媒に浸漬させる工程
工程Iaを行うことで、板状や針状の絶縁性無機放熱フィラーや熱伝導性炭素フィラーを用いる場合、これらのフィラーをより容易に一定の方向に配向させることができる。このため、絶縁性を低下させることなく、熱伝導率が高められた絶縁膜を効率よく形成することができる。
また、前述のように、本発明の樹脂組成物が溶剤を含む場合、該溶剤として、極性溶剤が好ましく用いられる。しかし、極性溶媒は一般に高沸点のものが多く(通常、150℃以上)、熱イミド化後の膜厚が15μm(特に30μm)を超える厚膜の絶縁膜を形成する際、ポリイミド前駆体樹脂膜から極性溶剤を加熱により効率よく除去することが困難になる場合がある。そして、このような場合、極性溶剤が絶縁膜中に残留すると、絶縁膜の熱膨張率が大きくなり易いという問題があった。
工程Iaは、この問題も解決し得るものであり、ポリイミド前駆体樹脂膜から高沸点の極性溶剤を効率よく除去することができるため、膜厚が大きくても熱膨張率が低い絶縁膜を効率よく形成することができ、反りが小さいポリイミド積層体を得ることができる。
用いる親水性溶剤としては、工程IIにおいて効率よく乾燥除去する観点から、比較的低い沸点の溶剤が好ましい。親水性溶剤の沸点は、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。常温付近で浸漬処理を行えるものである限り、親水性溶剤の沸点の下限値は特に制限されない。
好ましい親水性溶剤としては、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;等が挙げられる。これらの親水性溶剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリイミド前駆体樹脂膜を、水又は水と親水性溶剤との混合溶媒に浸漬させる温度は、通常10〜40℃、好ましくは15〜35℃である。浸漬温度がこの範囲内であることで、水や親水性溶剤の蒸発を抑えることができるため、安全に作業を行うことができる。また、混合溶媒を用いる場合、上記温度条件を用いることで混合比の変化を抑えることができるため、再現性よく作業を行うことができる。
ポリイミド前駆体樹脂膜を、水又は水と親水性溶剤との混合溶媒に浸漬させる時間は、通常1〜60分、好ましくは1〜45分、より好ましくは1〜30分である。
工程Iaにおいては、少なくとも、ポリイミド前駆体樹脂膜を水又は水と親水性溶剤との混合溶媒に浸漬させればよい。したがって、基板ごとポリイミド前駆体樹脂膜を浸漬させてもよく、基板の一部が水又は水と親水性溶剤との混合溶媒と接触しない状態でポリイミド前駆体樹脂膜を浸漬させてもよい。
本発明の積層体の製造方法によれば、基板上に、基板との密着性に優れ、高い熱伝導性を有し、かつ、熱膨張率が小さい絶縁膜を効率よく形成することができ、基板と絶縁膜を有し、反りが小さいポリイミド積層体を効率よく製造することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。
〔製造例1〕無機放熱フィラー分散液(1)の調製
窒化ホウ素(ジクス工業社製、ZSA−20:平均粒径0.7μm)30gをトルエン200gに分散させて分散液を得た。この分散液を攪拌しながら、シランカップリング剤(チッソ社製、S−330)のトルエン溶液(シランカップリング剤0.6g、トルエン50g)を、室温、窒素雰囲気下で分散液に滴下し、滴下終了後、全容を室温(25℃)で1時間、120℃で1時間攪拌した。次いで、得られた分散液に、脱水N−メチル−2−ピロリドン(NMP)200gを加え、窒素気流下、180℃に加熱してトルエンを留去することにより、シランカップリング剤で表面処理された窒化ホウ素(ZSA−20)30gを含むNMP分散液200gを得た。以下、この分散液を「無機放熱フィラー分散液(1)」という。
〔製造例2〕無機放熱フィラー分散液(2)の調製
製造例1において、窒化ホウ素(ZSA−20)に代えて、窒化ホウ素(電気化学工業社製、BN−GP:平均粒径8μm)を用いたことを除き、製造例1と同様の処理を行い、シランカップリング剤で表面処理された窒化ホウ素(BN−GP)30gを含むNMP分散液200gを得た。以下、この分散液を「無機放熱フィラー分散液(2)」という。
〔製造例3〕分散剤(1)の調製
1.エピクロロヒドリンとグリシジルメタクリレートのリビングアニオン重合
アルゴンで置換した撹拌機付ガラス反応器に、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド3.22部とトルエン50部を入れ、これを0℃に冷却した。次いで、トリエチルアルミニウムのノルマルへキサン溶液(トリエチルアルミニウム1.37部、ノルマルへキサン10部)を添加して、全容を0℃で15分間攪拌することで触媒組成物を得た。
次いで、この触媒組成物に、エピクロロヒドリン9.0部及びグリシジルメタクリレート1.0部を加え、0℃で重合反応を行った。重合反応の開始から12時間後、反応液に少量の水を加えて重合反応を停止させ、反応液を0.1N塩酸とイオン交換水で洗浄した後、有機層を50℃で12時間減圧濃縮することで、無色透明のオイル状物質9.9部を得た。
N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィーを行った結果、このオイル状物質の数平均分子量(Mn)(ポリスチレン換算値)は、1,100、分子量分布は1.27であった。
また、H−NMRを測定した結果、このオイル状物質は、重合開始末端にブロモメチル基を有し、重合停止末端に水酸基を有し、エピクロロヒドリン単位93.2モル%及びグリシジルメタクリレート単位6.8モル%を含むオリゴマーであることが分かった。以下、これを「ポリエーテル化合物(A)」ということがある。
2.ポリエーテル化合物(A)と1−メチルイミダゾールとの反応
アルゴンで置換した撹拌機付ガラス反応器に、前記1で得たポリエーテル化合物(A)5.0部、1−メチルイミダゾール5.0部、アセトニトリル10.0部を入れ、全容を加熱し、80℃で72時間攪拌した後、室温に冷却した。得られた反応物を50℃で120時間減圧濃縮することで、紫色の固体8.8部を得た。
この紫色の固体について、H−NMR測定及び元素分析を行ったところ、ポリエーテル化合物(A)中の全てのクロロ基が1−メチルイミダゾリウムクロリド基に置換され、ポリエーテル化合物(A)中の全てのブロモ基が、1−メチルイミダゾリウムブロミド基に置換されていることが分かった。以下、この化合物を「ポリエーテル化合物(B)」ということがある。
3.ポリエーテル化合物(B)のアニオン交換反応
撹拌機付ガラス反応器に、前記2で得たポリエーテル化合物(B)2.5部、リチウム(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミド4.1部、及びメタノール20部を入れ、全容を室温(25℃)で30分間攪拌した。反応終了後、反応液を50℃で1時間減圧濃縮することで、固液混合物を得た。この固液混合物をイオン交換水で洗浄して無機塩を除去した後、アセトンに溶解させてアセトン溶液を得た。このアセトン溶液を50℃で12時間減圧濃縮することで、薄紫色のオイル状物質5.1部を得た。
このオイル状物質について、H−NMR測定及び元素分析を行ったところ、ポリエーテル化合物(B)中の塩化物イオンと臭化物イオンの全てが、(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンに交換されたものであることがわかった。
以下の製造例4及び5においては、このアニオン交換反応により得られたポリエーテル化合物を分散剤(1)として用いた。
〔製造例4〕CNT分散液(1)の調製
密閉可能なガラス容器に、製造例3で得た分散剤(1)90部、N−メチル−2−ピロリドン500部を加えて溶液を調製し、さらに、この溶液に、単層カーボンナノチューブ(WO2006/011655号公報に開示される方法に従って製造した単層カーボンナノチューブ)10部を加えた。次いで、このガラス容器を超音波洗浄機(アズワン社製、USD−4R、高周波出力160W)内に設置し、周波数40kHz、温度20〜40℃の条件で、180分間超音波処理を行うことにより、単層カーボンナノチューブを溶液中に分散させて、CNT分散液(1)を得た。
〔製造例5〕CNT分散液(2)の調製
製造例4において、単層カーボンナノチューブに代えて、多層カーボンナノチューブ(昭和電工社製、VGCF−H)を用いたこと以外は同様の方法により、CNT分散液(2)を得た。
〔実施例1〕
製造例1で得た無機放熱フィラー分散液(1)42.16g、製造例4で得たCNT分散液(1)0.063g、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール12.051g(0.0288モル)、5−アミノテトラゾール0.204g(0.0024モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)19.53g、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)55.34gを窒素雰囲気下に混合した。次いで、この混合物に氷冷攪拌下、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.827g(0.03モル)を粉体で添加し、全容を氷冷下で2時間、室温(25℃)下で22時間攪拌して重合反応を行い、ポリイミド前駆体を含有する樹脂組成物(1)を得た。
樹脂組成物(1)の粘度は58ポイズであった。樹脂組成物(1)中の、無機放熱フィラー(窒化ホウ素)と熱伝導性炭素フィラー(カーボンナノチューブ)の含有量は、それぞれ、ポリイミド前駆体に対して、30重量%、0.005重量%であった。
また、ポリイミド前駆体を構成する分子の一部は、末端がテトラゾールで変性されており、ポリイミド前駆体の分子末端変性率は8モル%であった。
〔実施例2〕
実施例1において、CNT分散液(1)に代えて、CNT分散液(2)を6.32g使用し、NMPの使用量を13.3gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(2)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔実施例3〕
実施例1において、無機放熱フィラー分散液(1)に代えて、製造例2で得た無機放熱フィラー分散液(2)を42.16g使用したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(3)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔実施例4〕
実施例1において、無機放熱フィラー分散液(1)に代えて、製造例2で得た無機放熱フィラー分散液(2)を42.16g使用し、CNT分散液(1)に代えて、CNT分散液(2)を6.32g使用し、NMPの使用量を13.3gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(4)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔実施例5〕
実施例1において、無機放熱フィラー分散液(1)を24.28g、CNT分散液(1)を0.037g、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾールに代えて、1,4-ジアミノベンゼンを3.11g(0.0288モル)使用し、NMPの使用量を11.2g、DMAc31.8gに変更し、反応条件を、氷冷下で2時間、室温(25℃)で6時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(5)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔実施例6〕
実施例5において、CNT分散液(1)に代えて、CNT分散液(2)を3.64g使用し、NMPの使用量を8.2gに変更したこと以外は、実施例5と同様にして、樹脂組成物(6)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔実施例7〕
実施例1において、無機放熱フィラー分散液(1)を37.6g、CNT分散液(1)を0.056g、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物に代えて、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を6.54g(0.03モル)使用し、NMPの使用量を17.5g、DMAcの使用量を49.5gにそれぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(7)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔比較例1〕
2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール12.051g(0.0288モル)、5−アミノテトラゾール0.204g(0.0024モル)、NMP55.34g、DMAc55.34gを窒素雰囲気下に混合した。次いで、得られた混合物に、氷冷攪拌下、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.827g(0.03モル)を粉体で添加し、全容を氷冷下で2時間、室温(25℃)下で22時間攪拌して重合反応を行い、ポリイミド前駆体を含有する樹脂組成物(8)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔比較例2〕
1,4−ジアミノベンゼン3.11g(0.0288モル)、5−アミノテトラゾール0.204g(0.0024モル)、DMAc31.87g、NMP31.87gを窒素雰囲気下に混合した。次いで、得られた混合物に、氷冷攪拌下、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.827g(0.03モル)を粉体で添加し、全容を氷冷下で2時間、室温(25℃)下で22時間攪拌して重合反応を行い、ポリイミド前駆体を含有する樹脂組成物(9)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔比較例3〕
製造例1で得た無機放熱フィラー分散液(1)42.13g、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール12.051g(0.0288モル)、5−アミノテトラゾール0.204g(0.0024モル)、NMP19.53g、DMAc55.34gを窒素雰囲気下に混合した。次いで、得られた混合物に、氷冷攪拌下、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.827g(0.03モル)を粉体で添加し、全容を氷冷下で2時間、室温(25℃)下で22時間攪拌して重合反応を行い、ポリイミド前駆体を含有する樹脂組成物(10)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔比較例4〕
比較例3において、無機放熱フィラー分散液(1)に代えて、製造例2で得た無機放熱フィラー分散液(2)42.13gを用いたこと以外は、比較例3と同様にして、樹脂組成物(11)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔比較例5〕
比較例2において、製造例1で得た無機放熱フィラー分散液(1)を24.28g追加し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の使用量を11.23gに変更したこと以外は、比較例2と同様に重合反応して、樹脂組成物(12)を得た。その詳細を第1表に示す。
〔比較例6〕
比較例5において、無機放熱フィラー分散液(1)に代えて、製造例(2)で得た無機放熱フィラー分散液(2)24.28gを用いたこと以外は、比較例5と同様にして、樹脂組成物(13)を得た。その詳細を第1表に示す。
Figure 2014133783
〔実施例8〕
シリコン基板上に、実施例1で得た樹脂組成物(1)をキュア後膜厚が30μmになるように塗布し、得られた塗膜を90℃で6分間加熱(プリベーク)した。次いで、室温で、塗膜をシリコン基板ごと水:アセトン(30:70)の混合溶剤に20分浸漬させた後、空気ブローにより乾燥させた。次いで、不活性ガス中、50℃で30分、150℃で60分、400℃で60分の熱処理(キュア)を行い、シリコン基板上にポリイミド膜を形成した。
このシリコン基板を50%フッ酸で処理することで、シリコン基板からポリイミド膜を剥離した。このポリイミド膜を水洗後、130℃で3時間真空乾燥することで、測定用試料を得、これを用いて、後述する方法により、熱膨張率及び熱伝導率を測定した。結果を第2表に示す。
また、別のシリコン基板上に、上記と同様の方法でポリイミド膜を形成し、後述する方法により、膜絶縁線試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例9〕
実施例8において、プリベーク後の浸漬処理を行わずに、プリベーク後の膜を50℃で30分、150℃で60分、400℃で60分熱処理を行い、シリコン基板上にポリイミド膜を形成したこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例10〕
実施例8において、樹脂組成物(1)を実施例2で得た樹脂組成物(2)に代えたこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例11〕
実施例8において、樹脂組成物(1)を実施例3で得た樹脂組成物(3)に代えたこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例12〕
実施例8において、樹脂組成物(1)を実施例4で得た樹脂組成物(4)に代えたこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例13〕
実施例8において、樹脂組成物(1)を実施例5で得た樹脂組成物(5)に代えたこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例14〕
実施例8において、樹脂組成物(1)を実施例6で得た樹脂組成物(6)に代えたこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例15〕
実施例8において、樹脂組成物(1)を実施例7で得た樹脂組成物(7)に代えたこと以外は、実施例8と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔比較例7〕
実施例2において、樹脂組成物(1)を比較例1で得た樹脂組成物(8)に代えたこと意外は、実施例2と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔比較例8〕
実施例2において、樹脂組成物(1)を比較例2で得た樹脂組成物(9)に代えたこと意外は、実施例2と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔比較例9〕
実施例2において、樹脂組成物(1)を比較例3で得た樹脂組成物(10)に代えたこと意外は、実施例2と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔比較例10〕
実施例2において、樹脂組成物(1)を比較例4で得た樹脂組成物(11)に代えたこと意外は、実施例2と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔比較例11〕
実施例2において、樹脂組成物(1)を比較例5で得た樹脂組成物(12)に代えたこと意外は、実施例2と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔比較例12〕
実施例2において、樹脂組成物(1)を比較例6で得た樹脂組成物(13)に代えたこと意外は、実施例2と同様の方法により、測定用試料を作製し、測定、試験を行った。結果を第2表に示す。
〔実施例16〕
銅基板(シリコン基板上にクロム層、銅層の順にそれぞれスパッタ蒸着して形成した基板)上に、実施例1で得た樹脂組成物(1)をキュア後膜厚が30μmになるように塗工し、得られた塗膜を90℃で6分間加熱(プリベーク)した。次いで、室温で、塗膜を銅基板ごと水:アセトン(30:70)の混合溶剤に20分浸漬させた後、空気ブローにより乾燥させた。次いで、不活性ガス中、50℃で30分、150℃で60分、400℃で60分の熱処理を行い、銅基板上にポリイミド膜を形成した。
(膜密着性評価)
実施例16で形成したポリイミド樹脂膜に、エポキシ接着剤付きアルミニウム製スタッドピンを接着して測定用サンプルを作製し、薄膜密着強度測定機(Quad Group社製、Romulus)を用いて、測定用サンプルの密着力を測定したところ、40MPaの密着強度を示した。
実施例8〜15及び比較例7〜12において、熱膨張率測定、熱伝導率測定、膜絶縁線試験は以下の方法で行った。
(熱膨張率測定)
剥離したポリイミド膜を、熱膨張率測定装置(セイコー電子工業社製、TMA120c型)を用いて、以下の条件で熱膨張率を測定した。
<測定条件>
・試験片形状:幅4mm、長さ25mm、測定長10mm
・測定様式:引張り荷重=2g
・測定温度:1サイクル=室温→300℃→20℃、2サイクル=20℃→200℃
(昇温2サイクル目の20〜200℃での平均膨張率を記載した。)
・昇温速度:5℃/分
・測定雰囲気:窒素ガス中
(熱伝導率測定)
剥離したポリイミド膜の平滑面(シリコン基板に接していた側の面)にビスマス蒸着膜を形成後、熱拡散率測定装置(アルバック理工社製、Laser PIT―M2)を用いて、膜面方向の熱拡散率を測定し、熱伝導率を算出した。
(膜絶縁線試験)
基板上に形成したポリイミド膜上にクロム蒸着を施し、エッチングレジストを用いて、JIS K6271に準拠して、リング電極(内リングと外リングの間は500μm)を作製した。
電源、電流計、プローブをリング電極に接続し、1000Vまで印加し、1分間保持した後の電流値から表面抵抗率を算出し、下記基準で評価した。
○:1.0×1012Ω以上
×:1.0×1012Ω以下
Figure 2014133783
第2表から以下のことがわかる。
実施例8〜15で得られた絶縁膜は、熱膨張率が十分に低く、また、熱伝導率が高い。また、実施例8と9を比べると分かるように、浸漬処理を行うことで、熱膨張率がより低くなり、また、熱伝導率が向上する。熱伝導率が向上することから、浸漬処理を行うことで、フィラーの配向が進んだと考えられる。
一方、比較例7〜12で得られた絶縁膜は、実施例のものに比べて熱伝導率が劣っている。

Claims (13)

  1. ポリイミド前駆体、絶縁性無機放熱フィラー、熱伝導性炭素フィラー、及び分散剤を含有する樹脂組成物。
  2. 前記ポリイミド前駆体が、主鎖中に、下記式(1)
    Figure 2014133783
    (式中、Rは4価の有機基であり、Rは2価の有機基である。)で示される繰り返し単位を有する重合体である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ポリイミド前駆体が、下記式(2)又は式(3)
    Figure 2014133783
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で示されるテトラカルボン酸又は酸無水物と、下記式(4)
    Figure 2014133783
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で示されるジアミンとを反応させて得られた重合体である、請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記式(2)又は式(3)で示されるテトラカルボン酸又は酸無水物が、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれるものである、請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記式(4)で示されるジアミンが、1,4−ジアミノベンゼン、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,6−ビス(p−アミノフェニル)ピリダジン及び2,5−ビス(p−アミノフェニル)ピリミジンからなる群から選ばれるものである、請求項3又は4に記載の樹脂組成物。
  6. 前記絶縁性無機放熱フィラーが、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素及びアルミナからなる群から選ばれるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記熱伝導性炭素フィラーが、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンナノホーン及びカーボンナノコイルからなる群から選ばれるものである、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記分散剤が、非プロトン性極性溶剤に溶解し、かつ、前記熱伝導性炭素フィラーを非プロトン性極性溶剤に分散させるものである、請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られる絶縁膜。
  10. 熱膨張率が30ppm/℃以下である、請求項9に記載の絶縁膜。
  11. 基板と、該基板上に、請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成された絶縁膜を有する積層体。
  12. 以下の工程I〜工程IIを有する、積層体の製造方法。
    工程I:請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物を、基板上に塗布し、得られた塗膜を150℃以下の温度に加熱することで、基板上にポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程
    工程II:不活性ガス雰囲気下、工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を350〜450℃に加熱し、ポリイミド前駆体を熱イミド化することで、基板及び絶縁膜からなる積層体を得る工程
  13. 前記工程Iと工程IIの間に、以下の工程Iaをさらに有する、請求項12に記載の積層体の製造方法。
    工程Ia:工程Iで得られたポリイミド前駆体樹脂膜を、水又は水と親水性溶剤との混合溶媒に浸漬させる工程
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