JP2018080315A - ポリイミド、ポリイミド前駆体、及びポリイミドフィルム - Google Patents

ポリイミド、ポリイミド前駆体、及びポリイミドフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】より低吸水性で、かつ、誘電特性、耐熱性、耐薬品性、及び寸法安定性に優れたポリイミドを提供すること。【解決手段】本発明のポリイミドは、一般式(1)で表される繰り返し単位を含んで構成されている。ポリイミドはその飽和吸水率が1.5質量%以下であり、周波数10GHzの誘電正接が0.0045以下である。ポリイミドはその対数粘度が、30℃での濃度0.5g/dLのN,N−ジメチルアセトアミド溶液において0.2dL/g以上であることが好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、高耐熱性を有し、更に低吸水性で、かつ、優れた誘電特性を併せ有するポリイミド、そしてそのポリイミドが得られるポリイミド前駆体、及びそれらを用いて得られたポリイミドフィルムに関する。
ポリイミドは、耐熱性、耐薬品性、機械的強度、電気特性、寸法安定性等に優れていることから、電気・電子デバイス分野、半導体分野、航空宇宙分野等の分野で広く使用されている。
近年、高度情報化社会の進展に伴い、電子機器の高機能化、高性能化、小型化が求められている。大容量情報の伝送・処理に向けては、プリント基板の電気的信頼性の確保とともに、高周波特性に優れた材料がより必要とされている。具体的には、高周波化に伴い、伝播速度の向上、伝送損失の低減、電装密度の向上等が必要とされている。これら特性のなかで、伝播速度の向上、伝送損失の低減においては、材料自体の誘電率、誘電正接の低減、並びに、水分の低減が大きく寄与している。このような背景から高周波域に適用するために低誘電率、低誘電正接、低吸水性を特徴とした液晶ポリマーが用いられている。しかしながら、液晶ポリマーは、誘電特性に優れているものの、耐熱性や金属箔との接着性に改善の余地がある。一方、耐熱性や金属接着性等の特長を有するポリイミドを用いた材料は誘電率や誘電正接、吸水率が高いことが知られている。以上のように電気・電子デバイス分野、半導体分野でポリイミドを使用する際には、吸水性や誘電特性の改善が大きな課題と考えられていた。
ポリイミドにおいて、吸水性を下げる方法としては、親水性の官能基量を減らすことが提案されている。また、誘電特性に関しても、極性の官能基量を減らすことや分子構造の対称性を高めることが提案されている。以上のことから、低吸水性や優れた誘電特性を発現させる方法として、イミド基濃度を下げることや対称性のよい化合物を使用することが用いられている。
特許文献1〜3においては、ジアミン成分として、複数個の芳香族環を有する化合物であるジアミノ−p−ターフェニル及びジアミノ−p−クォーターフェニルを用いたポリイミドが開示されている。
特開昭57−188853号公報 特開昭60−221426号公報 特開昭60−243120号公報
特許文献1に記載の技術は、半導体素子の表面に低透湿性のポリイミド膜を使用することで、半導体装置の耐湿性の優れた半導体装置を提案されている。特許文献2及び3に記載の技術は、耐熱性に優れ、カールが発生しないフレキシブル印刷配線板用基板を提案されている。しかしこれらの特許には、ポリイミドの吸水性及び誘電特性を同時に向上させる手段については提案されていない。
本発明は、より低吸水性で、かつ、誘電特性、耐熱性、耐薬品性、及び寸法安定性に優れたポリイミド、そしてそのポリイミドが得られるポリイミド前駆体、及びそれらを用いて得られたポリイミドフィルムを提供することを目的とする。
本発明は、以下の事項に関する。
1.一般式(1)で表される繰り返し単位を有し、飽和吸水率が1.5質量%以下、周波数10GHzの誘電正接が0.0045以下であることを特徴とするポリイミド。
Figure 2018080315
式中、基Aは、化学構造中に一般式(2)の化学構造を有する4価の基であり、基Bは、化学構造中に一般式(3)の化学構造を有する2価の基である。
Figure 2018080315
式中、Xは、直接結合を表すか、又はO、S、SO、C(CF又はCを表す。
Figure 2018080315
2.一般式(2)のXが直接結合である前記1に記載のポリイミド。
3.前記一般式(1)の基Aとして、一般式(2)で表される構造を50〜100モル%の範囲で含み、基Bとして、一般式(3)で表される構造を50〜100モル%の範囲で含む前記1、2のいずれか1項に記載のポリイミド。
4.一般式(4)で表される構造単位を有し、前記1ないし3に一つに記載のポリイミドの製造に用いられるポリイミド前駆体。
Figure 2018080315
式中、基Aは、化学構造中に一般式(5)の化学構造を有する4価の基であり、基Bは、化学構造中に一般式(6)の化学構造を有する2価の基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜9のアルキルシリル基である。
Figure 2018080315
式中、Xは、直接結合を表すか、又はO、S、SO、C(CF又はCを表す。
Figure 2018080315
5.前記1ないし3のいずれか一つに記載のポリイミド、又は前記4に記載のポリイミド前駆体を用いて得られたワニス。
6.前記1ないし3のいずれか一つに記載のポリイミド、又は前記4に記載のポリイミド前駆体を用いて得られたポリイミドフィルム。
本発明によれば、高耐熱性を有し、更に低吸水性で、かつ、優れた誘電特性を併せ有するポリイミド、そしてそのポリイミドが得られるポリイミド前駆体、及びそれらを用いて得られたポリイミドフィルムが提供される。
本発明のポリイミドに用いられるその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明のポリイミドは、一般式(1)で表される繰り返し単位を含んで構成されている。一般式(1)中の基Aで表される成分は、一般式(2)を含む構造を有し、基Bで表される成分は、一般式(3)を含む構造を有する。そして本発明のポリイミドはその飽和吸水率が1.5質量%以下であり、周波数10GHzの誘電正接が0.0045以下である。
基Aは、テトラカルボン酸から4つのCOOH基を除いた残基(すなわち、テトラカルボン酸二無水物から2つのカルボン酸無水物基(CO)Oを除いた残基)である。基Bはジアミンから2つのNH基を除いた成分である。以下、ポリイミドに使用されるテトラカルボン酸及び二無水物をテトラカルボン酸成分、ジアミン類をジアミン成分という。一般式(1)及び一般式(4)中の基A及び基Bは、それぞれテトラカルボン酸成分、ジアミン成分に由来して、ポリイミド及びポリイミド前駆体中に含まれるものである。
以下に、ポリイミド前駆体及びポリイミドに使用される原料を説明するとともに、ポリイミド前駆体及びポリイミドの製造方法を説明する。
一般式(2)中のXは直接結合を表すか、又は連結基を表す。Xが連結基である場合、該連結基としては例えばO、S、SO、C(CF又はC等が挙げられる。一般式(2)で表されるテトラカルボン酸成分の具体例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(i−BPDA)、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、m−ターフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
テトラカルボン酸成分は、一般式(2)を単独で使用してもよく、また、複数種を組み合わせて使用することもできる。
本発明で使用することができる他のテトラカルボン酸成分としては、芳香族系及び脂肪族系のものが使用できる。芳香族系のテトラカルボン酸成分の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p−ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2−ビス[(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物等を挙げることができる。
脂肪族系のテトラカルボン酸成分の具体例としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−2,3,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−メチレンビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、4,4’−(プロパン−2,2−ジイル)ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、4,4’−オキシビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、4,4’−チオビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、4,4’−スルホニルビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、4,4’−(ジメチルシランジイル)ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、4,4’−(テトラフルオロプロパン−2,2−ジイル)ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物)、オクタヒドロペンタレン−1,3,4,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、6−(カルボキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5−トリカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3,7,8−テトラカルボン酸二無水物、ノルボルナン−2−スピロ−α−シクロペンタノン−α’−スピロ−2’’−ノルボルナン5,5’’,6,6’’−テトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。
一般式(3)の具体例としては、2,2’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニル、2,3’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニル、2,4’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニル、3,3’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニル、3,4’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニル、4,4’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニルが挙げられる。
ジアミン成分は、一般式(3)を単独で使用してもよく、また、複数種を組み合わせて使用することもできる。
本発明で使用することができる他のジアミン成分としては、芳香族系及び脂肪族系のものが挙げられる。芳香族系のジアミン成分の具体例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,4−ビス(β−アミノ−第三ブチル)トルエン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t-ブチルフェニル)エーテル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(p−β−メチル−6−アミノフェニル)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル等を挙げることができる。
脂肪族系のジアミン成分の具体例としては、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン(ヘキサメチレンジアミン)、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン等の炭素数4〜10の脂肪族ジアミンが挙げられる。
本発明のポリイミド前駆体は、本発明のポリイミドを与える原料となるものであり、一般式(4)で表される。一般式(4)において基Aは、化学構造中に一般式(5)の化学構造を有する4価の基である。基Bは、化学構造中に一般式(6)の化学構造を有する2価の基である。一般式(5)及び一般式(6)の化学構造は、先に述べた一般式(2)及び一般式(3)の化学構造と同じである。したがって、一般式(5)及び一般式(6)の化学構造に関しては、一般式(2)及び一般式(3)の化学構造に関する説明が同様に適用される。また、一般式(4)のRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数3〜9のアルキルシリル基である。Rは、後述する製造方法によって、その官能基の種類及び官能基の導入率を変化させることができる。
が水素原子である場合、ポリイミドの製造が容易である傾向がある。一方、Rが炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である場合、ポリイミド前駆体の保存安定性に優れる傾向がある。この場合、Rはメチル基又はエチル基であることがより好ましい。
更に、Rが炭素数3〜9のアルキルシリル基である場合、ポリイミド前駆体の溶解性が優れる傾向がある。この場合、Rはトリメチルシリル基又はt−ブチルジメチルシリル基であることがより好ましい。
官能基の導入率は、特に限定されないが、アルキル基又はアルキルシリル基を導入する場合、Rはそれぞれ、25%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上をアルキル基又はアルキルシリル基にすることができる。本発明のポリイミド前駆体は、Rが取る化学構造によって、1)ポリアミド酸(Rが水素原子)、2)ポリアミド酸エステル(Rの少なくとも一部がアルキル基)、3)4)ポリアミド酸シリルエステル(Rの少なくとも一部がアルキルシリル基)に分類することができる。そして、本発明のポリイミド前駆体は、この分類ごとに、以下の製造方法により容易に製造することができる。尤も本発明のポリイミド前駆体の製造方法は、以下の製造方法に限定されるものではない
1)ポリアミド酸
本発明のポリイミド前駆体は、溶媒中でテトラカルボン酸成分としてのテトラカルボン酸二無水物とジアミン成分とを略等モル、好ましくはテトラカルボン酸成分に対するジアミン成分のモル比[ジアミン成分のモル数/テトラカルボン酸成分のモル数]が好ましくは0.90〜1.10、より好ましくは0.95〜1.05の割合で、例えば120℃以下の比較的低温度でイミド化を抑制しながら反応することによって、ポリイミド前駆体溶液組成物として好適に得ることができる。
より具体的には、有機溶媒にジアミンを溶解し、この溶液を撹拌しながら、該溶液中にテトラカルボン酸二無水物を徐々に添加し、好ましくは0〜120℃、更に好ましくは5〜80℃の範囲で1〜72時間撹拌することで、ポリイミド前駆体が得られる。80℃以上で反応させる場合、分子量が重合時の温度履歴に依存して変動し、また熱によりイミド化が進行することから、ポリイミド前駆体を安定して製造できなくなる可能性がある。前記製造方法においてジアミン及びテトラカルボン酸二無水物の添加を上述した順序で行うことは、ポリイミド前駆体の分子量が向上しやすい観点から好ましい。また、前記製造方法においてジアミンとテトラカルボン酸二無水物との添加順序を逆にすることも可能であり、その場合には析出物が低減する観点から好ましい。
テトラカルボン酸成分とジアミン成分のモル比がジアミン成分過剰である場合には、必要に応じて、ジアミン成分の過剰モル数に略相当する量のカルボン酸誘導体を添加し、テトラカルボン酸成分とジアミン成分のモル比を略当量に近づけることができる。ここでのカルボン酸誘導体としては、実質的にポリイミド前駆体溶液の粘度を増加させない、つまり実質的に分子鎖延長に関与しないテトラカルボン酸、又は末端停止剤として機能するトリカルボン酸とその無水物、ジカルボン酸とその無水物等が好適である。
2)ポリアミド酸エステル
テトラカルボン酸二無水物を任意のアルコールと反応させ、ジエステルジカルボン酸を得た後、塩素化試薬(チオニルクロライド、オキサリルクロライド等)と反応させ、ジエステルジカルボン酸クロライドを得る。このジエステルジカルボン酸クロライドとジアミンを好ましくは−20〜120℃、更に好ましくは−5〜80℃の範囲で1〜72時間撹拌することで、ポリイミド前駆体が得られる。80℃以上で反応させる場合、分子量が重合時の温度履歴に依存して変動し、また熱によりイミド化が進行することから、ポリイミド前駆体を安定して製造できなくなる可能性がある。また、ジエステルジカルボン酸とジアミンを、リン系縮合剤や、カルボジイミド縮合剤等を用いて脱水縮合することでも、簡便にポリイミド前駆体が得られる。
この方法で得られるポリイミド前駆体は、安定なため、水やアルコール等の溶媒を加えて再沈殿等の精製を行うこともできる。
3)ポリアミド酸シリルエステル(間接法)
あらかじめ、ジアミンとシリル化剤を反応させ、シリル化されたジアミンを得る。必要に応じて、蒸留等により、シリル化されたジアミンの精製を行う。そして、脱水された溶媒中にシリル化されたジアミンを溶解させておき、撹拌しながら、テトラカルボン酸二無水物を徐々に添加し、好ましくは0〜120℃、更に好ましくは5〜80℃の範囲で1〜72時間撹拌することで、ポリイミド前駆体が得られる。80℃以上で反応させる場合、分子量が重合時の温度履歴に依存して変動し、また熱によりイミド化が進行することから、ポリイミド前駆体を安定して製造できなくなる可能性がある。
ここで用いるシリル化剤として、塩素を含有しないシリル化剤を用いることは、シリル化されたジアミンを精製する必要がない観点から好適である。塩素原子を含まないシリル化剤としては、例えばN,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ヘキサメチルジシラザンが挙げられる。フッ素原子を含まず低コストであることから、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ヘキサメチルジシラザンが特に好ましい。
ジアミンのシリル化反応には、反応を促進するために、ピリジン、ピペリジン、トリエチルアミン等のアミン系触媒を用いることができる。この触媒はポリイミド前駆体の重合触媒として、そのまま使用することができる。
4)ポリアミド酸シリルエステル(直接法)
上述の1)の方法で得られたポリアミド酸溶液とシリル化剤を混合し、好ましくは0〜120℃、更に好ましくは5〜80℃の範囲で1〜72時間撹拌することで、ポリイミド前駆体が得られる。80℃以上で反応させる場合、分子量が重合時の温度履歴に依存して変動し、また熱によりイミド化が進行することから、ポリイミド前駆体を安定して製造できなくなる可能性がある。
ここで用いるシリル化剤として、塩素を含有しないシリル化剤を用いることは、シリル化されたポリアミド酸又は得られたポリイミドを精製する必要がない観点から好適である。塩素原子を含まないシリル化剤としては、例えばN,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ヘキサメチルジシラザンが挙げられる。フッ素原子を含まず低コストであることから、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ヘキサメチルジシラザンが特に好ましい。
前記製造方法は、いずれも有機溶媒中で好適に行うことができるので、その結果として、本発明のポリイミド前駆体のワニスを容易に得ることができる。
ポリイミド前駆体を調製する際に使用する溶媒は、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒が好ましい。特にN,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドンが好ましい。尤も、原料モノマー成分及び生成するポリイミド前駆体が溶解すれば、どんな種類の溶媒であっても問題なく使用できるので、特にその構造は限定されない。溶媒として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン等の環状エステル溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート溶媒、トリエチレングリコール等のグリコール系溶媒、m−クレゾール、p−クレゾール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール等のフェノール系溶媒、アセトフェノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が好ましく採用される。更に、その他の一般的な有機溶媒、すなわちフェノール、o−クレゾール、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールメチルアセテート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、2−メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロへキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、ブタノール、エタノール、キシレン、トルエン、クロルベンゼン、ターペン、ミネラルスピリット、石油ナフサ系溶媒等も使用できる。溶媒は、複数種を組み合わせて使用することもできる。
テトラカルボン酸成分とジアミン成分とのモル比がジアミン成分過剰である場合、必要に応じて、ジアミン成分の過剰モル数に略相当する量のカルボン酸誘導体を添加し、テトラカルボン酸成分とジアミン成分のモル比を略当量に近づけることができる。ここでのカルボン酸誘導体としては、実質的にポリイミド前駆体溶液の粘度を増加させない、つまり実質的に分子鎖延長に関与しないテトラカルボン酸、又は末端停止剤として機能するトリカルボン酸とその無水物、ジカルボン酸とその無水物等が好適である。
ポリイミド前駆体の対数粘度は、特に限定されないが、30℃での濃度0.5g/dLのN,N−ジメチルアセトアミド溶液における対数粘度が好ましくは0.2dL/g以上、より好ましくは0.3dL/g以上、特に好ましくは0.4dL/g以上である。対数粘度を0.2dL/g以上とすることで、ポリイミド前駆体の分子量が高く、得られるポリイミドの機械強度や耐熱性に優れる。
ポリイミド前駆体のワニスは、少なくとも本発明のポリイミド前駆体と溶媒とを含み、溶媒とテトラカルボン酸成分とジアミン成分との合計量に対して、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との合計量が好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より好ましくは7質量%以上の割合である。上限値に関しては、通常は好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。テトラカルボン酸成分とジアミン成分との合計濃度は、ポリイミド前駆体に起因する固形分濃度に近似される濃度であるが、この濃度が低すぎると、例えばポリイミドフィルムを製造する際に得られるポリイミドフィルムの膜厚の制御が難しくなることがある。
ポリイミド前駆体のワニスの粘度(回転粘度)は、特に限定されないが、E型回転粘度計を用い、温度25℃、せん断速度20sec−1で測定した回転粘度が、0.01〜1000Pa・secが好ましく、0.1〜250Pa・secがより好ましい。ワニスには必要に応じてチキソ性を付与することもできる。前記範囲の粘度では、コーティングや製膜を行う際、ハンドリングしやすく、また、はじきが抑制され、レベリング性に優れるため、良好な被膜が得られる。
本発明のポリイミド前駆体のワニスは、必要に応じて、イミド化触媒、有機リン含有化合物、化学イミド化剤(環化触媒、脱水剤)、無機粒子、酸化防止剤、フィラー、染料、顔料、シランカップリング剤等のカップリング剤、プライマー、難燃材、消泡剤、レベリング剤、レオロジーコントロール剤(流動補助剤)、剥離剤等を添加することができる。
イミド化触媒としては、例えば置換又は非置換の含窒素複素環化合物、該含窒素複素環化合物のN−オキシド化合物、置換又は非置換のアミノ酸化合物、ヒドロキシル基を有する芳香族炭化水素化合物又は芳香族複素環状化合物が挙げられる。特に1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、5−メチルベンズイミダゾール等の低級アルキルイミダゾール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のベンズイミダゾール、イソキノリン、3,5−ジメチルピリジン、3,4−ジメチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、4−n−プロピルピリジン等の置換ピリジン等を好適に使用することができる。イミド化触媒の使用量は、ポリアミド酸のアミド酸単位に対して0.01〜2倍当量、特に0.02〜1倍当量程度であることが好ましい。イミド化触媒を使用することによって、得られるポリイミドフィルムの物性、特に伸びや端裂抵抗が向上することがある。
有機リン含有化合物としては、例えば、モノカプロイルリン酸エステル、モノオクチルリン酸エステル、モノラウリルリン酸エステル、モノミリスチルリン酸エステル、モノセチルリン酸エステル、モノステアリルリン酸エステル、トリエチレングリコールモノトリデシルエーテルのモノリン酸エステル、テトラエチレングリコールモノラウリルエーテルのモノリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリルエーテルのモノリン酸エステル、ジカプロイルリン酸エステル、ジオクチルリン酸エステル、ジカプリルリン酸エステル、ジラウリルリン酸エステル、ジミリスチルリン酸エステル、ジセチルリン酸エステル、ジステアリルリン酸エステル、テトラエチレングリコールモノネオペンチルエーテルのジリン酸エステル、トリエチレングリコールモノトリデシルエーテルのジリン酸エステル、テトラエチレングリコールモノラウリルエーテルのジリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリルエーテルのジリン酸エステル等のリン酸エステルや、これらリン酸エステルのアミン塩が挙げられる。アミンとしてはアンモニア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
環化触媒としては、トリメチルアミン、トリエチレンジアミン等の脂肪族第3級アミン、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン、及びイソキノリン、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン等の複素環第3級アミン等が挙げられる。
脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸等の脂肪族カルボン酸無水物、及び無水安息香酸等の芳香族カルボン酸無水物等が挙げられる。
無機微粒子としては、微粒子状の二酸化チタン粉末、二酸化ケイ素(シリカ)粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化アルミニウム(アルミナ)粉末、酸化亜鉛粉末等の無機酸化物粉末、微粒子状の窒化ケイ素粉末、窒化チタン粉末等の無機窒化物粉末、炭化ケイ素粉末等の無機炭化物粉末、及び微粒子状の炭酸カルシウム粉末、硫酸カルシウム粉末、硫酸バリウム粉末等の無機塩粉末を挙げることができる。これらの無機微粒子は二種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの無機微粒子を均一に分散させる方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。
本発明のポリイミドは、本発明のポリイミド前駆体を得るために使用した、前記のテトラカルボン酸成分とジアミン成分とから得られるポリイミドである。この本発明のポリイミドは、前記のような本発明のポリイミド前駆体を脱水閉環反応(イミド化反応)することで好適に製造することができる。イミド化の方法は特に限定されず、公知の熱イミド化、又は化学イミド化の方法を好適に適用することができる。
本発明において、ポリイミドの対数粘度は、特に限定されないが、30℃での濃度0.5g/dLのN,N−ジメチルアセトアミド溶液における対数粘度が好ましくは0.2dL/g以上、より好ましくは0.3dL/g以上、更に好ましくは0.4dL/g以上である。対数粘度を0.2dL/g以上とすることで、優れた機械強度や耐熱性を有するポリイミドを得ることができる。
本発明において、ポリイミドのワニスは、少なくとも本発明のポリイミドと溶媒とを含み、溶媒とポリイミドの合計量に対して、ポリイミドが3質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは7質量%以上の割合であることが好適である。ポリイミドの濃度が低すぎると、例えばポリイミドフィルムを製造する際に得られるポリイミドフィルムの膜厚の制御が難しくなることがある。
本発明のポリイミドのワニスに用いる溶媒としては、ポリイミドが溶解すれば問題はなく、特にその構造は限定されない。溶媒としては、前記の本発明のポリイミド前駆体のワニスに用いる溶媒を同様に用いることができる。
本発明において、ポリイミドのワニスの粘度(回転粘度)は、特に限定されないが、E型回転粘度計を用い、温度25℃、せん断速度20sec−1で測定した回転粘度が、0.01〜1000Pa・secが好ましく、0.1〜250Pa・secがより好ましい。また、必要に応じて、チキソ性を付与することもできる。前記範囲の粘度では、コーティングや製膜を行う際、ハンドリングしやすく、また、はじきが抑制され、レベリング性に優れるため、良好な被膜が得られる。
本発明のポリイミドのワニスは、必要に応じて、酸化防止剤、フィラー、染料、顔料、シランカップリング剤等のカップリング剤、プライマー、難燃材、消泡剤、レベリング剤、レオロジーコントロール剤(流動補助剤)、剥離剤等を添加することができる。
本発明のポリイミド前駆体から得られるポリイミド及び本発明のポリイミドは、フィルムにしたときの飽和吸水率が1.5質量%以下、好ましくは0.8質量%以下という、極めて低い飽和吸水率を有する。飽和吸水率を上述した値以下に設定するには、例えばポリイミドの原料として上述したものを用いたり、ポリイミドの製造方法として上述の方法を採用したりすればよい。飽和吸水率の測定方法は、後述する実施例において説明する。
本発明のポリイミド前駆体から得られるポリイミド及び本発明のポリイミドは極めて優れた誘電特性を有するものである。詳細には、本発明のポリイミド前駆体から得られるポリイミド及び本発明のポリイミドは、フィルムにしたときの周波数10GHzの誘電正接が0.0045以下であり、好ましくは0.0040以下であり、より好ましくは0.0038以下である。
上述の誘電正接を上述した範囲内に設定するには、例えばポリイミドの原料として上述したものを用いたり、ポリイミドの製造方法として上述の方法を採用したりすればよい。また、誘電正接の測定方法は、後述する実施例において説明する。
本発明のポリイミドからなるフィルムは、用途にもよるが、フィルムの厚みとしては、好ましくは1〜250μm、より好ましくは1〜150μm、更に好ましくは1〜125μm、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを複数含む場合は、ランダム共重合していても、ブロック共重合していてもよい。
次に本発明のポリイミド前駆体を用いた、ポリイミドフィルム/基材積層体、及びポリイミドフィルムの製造方法の一例について述べる。尤も以下の方法に限定されるものではない。
例えばセラミック(ガラス、シリコン、アルミナ)、金属(銅、アルミニウム、ステンレス)、耐熱プラスチックフィルム(ポリイミド)等の基材に、本発明のポリイミド前駆体のワニスを流延し、真空中、窒素等の不活性ガス中、あるいは空気中で、熱風又は赤外線を用いて、好ましくは20〜180℃、更に好ましくは20〜150℃の温度範囲で乾燥する。次いで、得られたポリイミド前駆体フィルムを基材上で、又はポリイミド前駆体フィルムを基材上から剥離し、そのフィルムの端部を固定した状態で、真空中、窒素等の不活性ガス中、あるいは空気中で、熱風又は赤外線を用い、好ましくは200〜600℃、より好ましくは250〜550℃程度の温度で加熱イミド化することでポリイミドフィルム/基材積層体、又はポリイミドフィルムを製造することができる。得られるポリイミドフィルムが酸化劣化するのを防ぐため、加熱イミド化は、真空中、あるいは不活性ガス中で行うことが望ましい。加熱イミド化の温度が高すぎなければ空気中で行っても差し支えない。
また、ポリイミド前駆体のイミド化反応は、前記のような加熱処理による加熱イミド化に代えて、ポリイミド前駆体をピリジンやトリエチルアミン等の3級アミン存在下、無水酢酸等の脱水環化試薬を含有する溶液に浸漬する等の化学的処理によって行うことも可能である。また、これらの脱水環化試薬をあらかじめ、ポリイミド前駆体のワニス中に投入・撹拌し、それを基材上に流延・乾燥することで、部分的にイミド化したポリイミド前駆体を作製することもでき、これを更に前記のような加熱処理することで、ポリイミドフィルム/基材積層体、又はポリイミドフィルムを得ることができる。また、ポリイミドの表面に機能層や熱融着層を有してもよい。
このようにして得られたポリイミドフィルム/基材積層体、及びポリイミドフィルムは、その片面又は両面に導電性層を形成することによって、フレキシブルな導電性基板を得ることができる。
フレキシブルな導電性基板は、例えば次の方法によって得ることができる。すなわち、第一の方法として、ポリイミドフィルム/基材積層体を基材からポリイミドフィルムを剥離せずに、そのポリイミドフィルム表面に、スパッタ、蒸着、印刷等によって、導電性物質(金属又は金属酸化物、導電性有機物、導電性炭素等)の導電性層を形成させ、導電性層/ポリイミドフィルム/基材の導電性積層体を製造する。その後必要に応じて、基材より導電性層/ポリイミドフィルム積層体を剥離することによって、導電性層/ポリイミドフィルム積層体、導電性層/ポリイミドフィルム積層体/導電性層からなるフレキシブルな導電性基板を得ることができる。
第二の方法として、ポリイミドフィルム/基材積層体の基材からポリイミドフィルムを剥離して、ポリイミドフィルムを得、そのポリイミドフィルム表面に、導電性物質(金属又は金属酸化物、導電性有機物、導電性炭素等)の導電層を、第一の方法と同様にして形成させ、導電性層/ポリイミドフィルム積層体からなるフレキシブルな導電性基板を得ることができる。
第一の方法及び第二の方法において、必要に応じて、ポリイミドフィルムの表面に導電性層を形成する前に、スパッタ、蒸着やゲル−ゾル法等によって、水蒸気、酸素等のガスバリヤ層、光調整層等の無機層を形成しても構わない。
また、導電性層は、フォトリソグラフィ法や各種印刷法、インクジェット法等の方法によって、回路が好適に形成される。
このようにして得られたポリイミドフィルムは、高耐熱性を有し、更に低吸水性で、かつ、優れた誘電特性を併せ有するので、高周波特性に優れた材料がより必要とされている電気・電子デバイス分野、半導体分野の配線基板材料として好適に用いられる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。また、以下の実施例及び比較例において用いた略語の意味は以下のとおりである。
s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
ODPA:オキシジフタル酸二無水物
PMDA:ピロメリット酸二無水物
DAQP:4,4’’’−ジアミノ−p−クォーターフェニル
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
DATP:4,4’’−ジアミノターフェニル
ADA:9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン
以下の各例において評価は次の方法で行った。
〔飽和吸水率〕
ポリイミドフィルムを加熱真空乾燥下で恒量になるまで乾燥させて乾燥時のフィルム質量Cを測定する。その後、23℃で24時間純水に浸漬させた後に引き上げ、ポリイミドフィルムに付着した水を拭き取った後、湿潤時のフィルム質量Dを測定する。飽和吸水率(%)は、以下の式により算出した。
飽和吸水率(質量%)=[(D−C)/C]×100
〔比誘電率及び誘電正接〕
ポリイミドフィルムを22±1℃、60±5%RHの環境に72時間以上常態調整した後、円筒空胴共振器法(周波数:10GHz)にて測定した。
〔イミド基濃度〕
ポリイミドフィルムのイミド基濃度(質量%)は、以下の式により算出した。
イミド基濃度(質量%)=[(イミド基の分子量×ポリイミドを構成する単位ユニットあたりのイミド基の数)/(ポリイミドを構成する単位ユニットあたりの分子量)]×100
〔引張弾性率、破断点応力及び破断点伸度〕
ポリイミドフィルムをIEC−540(S)規格のダンベル形状に打ち抜いて試験片(幅:4mm)とし、ORIENTEC社製TENSILONを用いて、チャック間長30mm、引張速度2mm/分で、初期の引張弾性率、破断点応力、破断点伸度を測定した。
一般式(3)のジアミンの合成方法として、主に、2つの方法が知られている。米国特許第4079082号明細書では、クォーターフェニルのジニトロ化を行い、ニトロ基の還元反応を行い、ジアミンを得ている。Color.Technol.2007,123,p.34−38ではビフェニルのハロゲン化、続くニトロ化を行い、ウルマンカップリング反応によりジニトロ化合物を得た後、ニトロ基の還元反応によりジアミンを得ている。国際公開第2007/104361号明細書では、アミノ基を有する芳香族ホウ素化合物とビスハロゲン化芳香族化合物とのスズキカップリング反応によりジアミンが得られている。本実施例で用いたDAQPは、スズキカップリング法で合成されているが、どの合成方法であっても本発明の効果に影響するものではない。
以下に、DAQPの具体的な合成方法を説明する。
DAQPは2つの工程より合成される。第一の工程では4,4’−ジブロモ−1,1’−ビフェニルとtert−ブチル(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)カルバメートとのスズキカップリング反応によりジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメートを合成した。第二の工程では第一の工程で取得したジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメートの脱保護反応を行い、DAQPを合成した。以下、参考例1として第一の工程としてジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメートの合成手順、参考例2としてDAQPの合成手順を示した。
〔参考例1 ジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメートの合成〕
10Lの四つ口フラスコにアルゴン雰囲気下で4,4’−ジブロモ−1,1’−ビフェニル123.9g(397mmol)、tert−ブチル(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)カルバメート266.2g(833mmol)を添加し、N,N−ジメチルホルムアミド5942mLに溶かし、アルゴンで溶液をバブリングした。その溶液に炭酸ナトリウム126.1g(1.19mol)を含む水溶液1485mLを加えて、アルゴンでバブリングした。次にPd(PPh 14g(0.011mmol)を添加し、100℃で20時間撹拌した。この反応溶液をろ過してろ物をTHFとイオン交換水で洗浄して、真空下で加熱乾燥し、灰色固体としてジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメート186.1gを得た(取得収率87%)。
ジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメートの物性値は以下であった。
H−NMR(DMSO−d6σ(ppm)); 1.50(s,2H),7.53−7.68(m,8H),7.71−7.83(m,8H),9.47(s,2H)
ESI−MS(m/z); 537(M+1)
〔参考例2 DAQPの合成〕
5Lの四つ口フラスコにアルゴン雰囲気下でジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメート196.4g(365mmol)をジクロロメタン1510mLに懸濁させて、トリフルオロ酢酸1269mL(7.47mol)を添加し、室温で20時間撹拌した。反応終了後の溶液に2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液10.4Lを加えて、析出した固体のろ過を行った。ろ物をイオン交換水で洗浄し、続いてTHF、ジクロロメタンで洗浄した。得られた固体を真空下で加熱乾燥し、灰色固体としてDAQPの粗体86.0gを得た。続いて、同様にして得られたDAQP粗体180gの昇華精製を行うことで、淡黄色固体として1H−NMR純度99%以上でDAQP134gを得た(ジ−tert−ブチル[1,1’:4’,1’’,:4’’,1’’’−クォーターフェニル]−4,4’’’−ジイルジカルバメート基準の取得収率52%)。
DAQPの物性値は以下であった。
H−NMR(DMSO−d6,σ(ppm)); 5.27(s,4H),6.67(d,J=8.5Hz,4H),7.42(d,J=8.5Hz,4H),7.63(d,J=8.5Hz,2H),7.69(d,J=8.5Hz,2H)
DI−MS(m/z); 337(M+1)
〔実施例1〕
6.1g(20.8mmol)のs−BPDAを重合槽に入れた後、有機溶媒であるN−メチルピロリドンを、仕込みモノマー総質量(ジアミン成分とテトラカルボン酸成分の総和)が10%となるよう加え、窒素雰囲気下、25℃で撹拌した。この溶液に、7g(20.8mmol)のDAQPを徐々に加え、撹拌を行うことで、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液(ポリアミド酸溶液)Eを得た。得られたポリイミド前駆体溶液Eをガラス板上に薄膜状にキャストし、490℃まで加熱してイミド化を進めることにより、厚みが25μmのポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの機械特性は、引張弾性率6.5GPa、破断点応力387MPa、破断点伸度39%であった。
〔実施例2〕
9.5g(28.3mmol)のDAQP及び1g(5.0mmol)のODAを重合槽に入れた後、N−メチルピロリドン:ジメチルアセトアミド=1:1(質量比)の混合有機溶媒を、仕込みモノマー総質量(ジアミン成分とテトラカルボン酸成分の総和)が13%となるよう加え、窒素雰囲気下、25℃で撹拌した。この溶液に、9.8g(33.3mmol)のs−BPDAを徐々に加え、撹拌を行うことで、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液Fを得た。得られたポリイミド前駆体溶液Fをガラス板上に薄膜状にキャストし、490℃まで加熱してイミド化を進めることにより、厚みが25μmのポリイミドフィルムを得た。
〔実施例3〕
本実施例では、実施例2で用いたs−BPDAに代えてODPAを用いた。これ以外は実施例2と同様にしてポリイミドフィルムを得た。
〔比較例1〕
本比較例では、実施例1で用いたs−BPDAに代えてPMDAを用いた。これ以外は実施例1と同様にして反応を行った。しかし溶液がゲル化して、均一なポリイミド前駆体溶液を得ることができなかった。
〔比較例2〕
本比較例では、実施例1で用いたDAQPに代えてDATPを用いた。また、N−メチルピロリドンに代えてジメチルアセトアミドを用いた。ジメチルアセトアミドは、仕込みモノマー総質量(ジアミン成分とテトラカルボン酸成分の総和)が18%となるよう加えた。これら以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの機械特性は、引張弾性率7.1GPa、破断点応力342MPa、破断点伸度24%であった。
〔比較例3〕
本比較例では、実施例1で用いたDAQPに代えてADAを用いた。また、N−メチルピロリドンに代えてジメチルアセトアミドを用いた。ジメチルアセトアミドは、仕込みモノマー総質量(ジアミン成分とテトラカルボン酸成分の総和)が10%となるよう加えた。これら以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの機械特性は、引張弾性率5.2GPa、破断点応力246MPa、破断点伸度14%であった。
〔比較例4〕
本比較例では、実施例2で用いたs−BPDAに代えてPMDAを用いた。これ以外は実施例2と同様にしてポリイミドフィルムを得た。
Figure 2018080315
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例で得られたポリイミドフィルムは、比較例で得られたポリイミドフィルムに比べ飽和吸水率が低く、比誘電率及び誘電正接の値が小さく、優れた誘電特性を示すことが判る。本発明のポリイミドフィルムは、高周波特性に優れた材料がより必要とされている電気・電子デバイス分野、半導体分野の配線基板材料として好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 一般式(1)で表される繰り返し単位を有し、飽和吸水率が1.5質量%以下であり、周波数10GHzでの誘電正接が0.0045以下であるポリイミド。
    Figure 2018080315
    式中、基Aは、化学構造中に一般式(2)の化学構造を有する4価の基であり、基Bは、化学構造中に一般式(3)の化学構造を有する2価の基である。
    Figure 2018080315
    式中、Xは、直接結合を表すか、又はO、S、SO、C(CF又はCを表す。
    Figure 2018080315
  2. 前記一般式(2)のXが直接結合である請求項1に記載のポリイミド。
  3. 前記一般式(1)の基Aとして、前記一般式(2)で表される構造を50〜100モル%の範囲で含み、基Bとして、前記一般式(3)で表される構造を50〜100モル%の範囲で含む請求項1又は2に記載のポリイミド。
  4. 一般式(4)で表される繰り返し単位を有する請求項1ないし3のいずれか一項に記載のポリイミドの製造に用いられるポリイミド前駆体。
    Figure 2018080315
    式中、基Aは、化学構造中に一般式(5)の化学構造を有する4価の基であり、基Bは、化学構造中に一般式(6)の化学構造を有する2価の基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜9のアルキルシリル基である。
    Figure 2018080315
    式中、Xは、直接結合を表すか、又はO、S、SO、C(CF又はCを表す。
    Figure 2018080315
  5. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のポリイミド、又は請求項4に記載のポリイミド前駆体を用いて得られたワニス。
  6. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のポリイミド、又は請求項4に記載のポリイミド前駆体を用いて得られたポリイミドフィルム。
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