JP3205588B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JP3205588B2
JP3205588B2 JP10559692A JP10559692A JP3205588B2 JP 3205588 B2 JP3205588 B2 JP 3205588B2 JP 10559692 A JP10559692 A JP 10559692A JP 10559692 A JP10559692 A JP 10559692A JP 3205588 B2 JP3205588 B2 JP 3205588B2
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尚 渡辺
隆 田中
博之 鎮守
諭 財部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント配線板の絶縁保
護層の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来回路基板の絶縁保護方法としてはス
クリーン印刷されたインクにより保護する方法(特開昭
62−263692号公報)、カバーレイフィルムと呼
ばれる接着剤付きフィルムをラミネートする方法(特開
昭63−110224号公報)等が既に実施されてい
る。
【0003】前者は一般的に耐熱性のない樹脂で構成さ
れており、またスクリーンを用いて設けるためその印刷
精度により最近のファインのパターンに対応出来ない面
があった。後者においても耐熱性の優れたポリイミドフ
ィルムを使用することにより信頼性の点では優れている
が、その加工工程は金型により打ち抜いた後、熱プレス
によりラミネートするという煩雑な工程を必要とし、ま
た打ち抜き精度が低いことにより同様にファインパター
ンに対応しにくいという問題があった。
【0004】一方ポリイミド樹脂を種々の方法により回
路上に直接設けた後、薬品によりエッチングしてパター
ン化する方法(特開昭62−113494号公報等)に
ついても一部実施されてはいるが、この際にはヒドラジ
ン、エチレンジアミン等の危険な薬品を用いねばなら
ず、またそのエッチングに長時間かかるといった問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は信頼性
と加工精度に優れ、かつ作業性に優れたプリント配線板
の絶縁保護層の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】すなわち本発明は、露出された
回路を有する絶縁基板の回路面側表面に、ジアミン化合
物と酸無水物化合物とから合成されるポリイミド前駆体
樹脂であって、硬化後の線膨張係数が3×10 -5 /℃以
下となるポリイミド前駆体樹脂層を形成後、該樹脂層を
アルカリ溶液によりパターン化し、更にその後硬化する
ことを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方
法である。
【0007】本発明における絶縁基板としてはガラスエ
ポキシ基板、ガラスマレイミド基板等の硬質基板、及び
ポリイミドフィルムを接着剤で導体と張り合わせたフレ
キシブル基板、無接着剤ポリイミドフレキシブル基板等
が挙げられる。特にパターン形成後の硬化時に高温が必
要となることから、好ましくは耐熱性の高いガラスマレ
イミド基板又は無接着剤ポリイミドフレキシブル基板で
ある。特に厚さ0.5mm以下のフレキシブルプリント
基板においては本発明による絶縁保護層は熱膨張係数を
低くすることが可能であり従来問題となっていたフレキ
シブルプリント配線板の反りを抑えられ特に有効であ
る。
【0008】ポリイミド前駆体樹脂はジアミン化合物と
酸無水物化合物とを極性溶媒中0〜200℃で反応させ
て合成される。この際イミド化反応が起きると溶解性が
低下したり、パターニングの際エッチング時間が長くな
り好ましくない。
【0009】極性溶媒としてはN-メチルピロリドン(N
MP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルア
セトアミド(DMAc)、ジメチルスルフォキシド(D
MSO)、硫酸ジメチル、スルホラン、ブチロラクト
ン、クレゾール、フェノール、ハロゲン化フェノール、
シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジグライム等が挙げられる。
【0010】ジアミン化合物としてはp−フェニレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン、2'−メトキシ−4,4'
−ジアミノベンズアニリド、4,4'−ジアミノジフェニル
エーテル、ジアミノトルエン、4,4'−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニル
メタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメ
タン、2,2 −ビス〔4-(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、1,2-ビス(アニリノ)エタン、ジアミノ
ジフェニルスルホン、ジアミノベンズアニリド、ジアミ
ノベンゾエート、ジアミノジフェニルスルフィド、2,2-
ビス(p-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(p-アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,5-ジアミノナ
フタレン、ジアミノトルエン、ジアミノベンゾトリフル
オライド、1,4-ビス(p-アミノフェノキシ)ベンゼン、
4,4'−(p-アミノフェノキシ)ビフェニル、ジアミノア
ントラキノン、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシフェニ
ル)ジフェニルスルホン、1,3-ビス(アニリノ)ヘキサ
フルオロプロパン、1,4-ビス(アニリノ)オクタフルオ
ロプロパン、1,5-ビス(アニリノ)デカフルオロプロパ
ン、1,7-ビス(アニリノ)テトラデカフルオロプロパ
ン、下記一般式
【化3】 で表されるジアミノシロキサン、2,2-ビス〔4-(p-アミ
ノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,
2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(2-アミノフェノキシ)
フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-
アミノフェノキシ)−3,5-ジメチルフェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)
−3,5-ジトリフルオロメチルフェニル〕ヘキサフルオロ
プロパン、p-ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフ
ェノキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフ
ルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4-
アミノ−3-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、4,4'−ビス(4-アミノ−
5-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、2,2-ビス〔4-(4-アミノ−3-トリフルオロメチルフ
ェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ベンジ
ジン、3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン、オクタフル
オロベンジジン、3,3'−メトキシベンジジン、o-トリジ
ン、m-トリジン、2,2',5,5',6,6'−ヘキサフルオロトリ
ジン、4,4''-ジアミノターフェニル、4,4'''−ジアミノ
クォーターフェニル等のジアミン類、並びにこれらのジ
アミンとホスゲン等の反応によって得られるジイソシア
ネート類がある。
【0011】またテトラカルボン酸無水物並びにその誘
導体としては次の様なものが挙げられる。なお、ここで
はテトラカルボン酸として例示するが、これらのエステ
ル化物、酸無水物、酸塩化物も勿論使用できる。ピロメ
リット酸、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸、3,
3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸、2,3,3',4'-ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7-ナフタレンテトラカ
ルボン酸、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸、3,
3',4,4'-ジフェニルメタンテトラカルボン酸、2,2-ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル) プロパン、2,2-ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル) ヘキサフルオロプロパン、3,
4,9,10- テトラカルボキシペリレン、2,2-ビス[4-(3,4-
ジカルボキシフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-ビ
ス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ) フェニル] ヘキサ
フルオロプロパン、ブタンテトラカルボン酸、シクロペ
ンタンテトラカルボン酸等がある。また、トリメリット
酸及びその誘導体も挙げられる。
【0012】また、反応性官能基を有する化合物で変成
し、架橋構造やラダー構造を導入することもできる。例
えば、次のような方法がある。 (A)下記一般式(3)で表される化合物で変成するこ
とによって、ピロロン環やイソインドロキナゾリンジオ
ン環等を導入する。
【化4】 (B)重合性不飽和結合を有するアミン、ジアミン、ジ
カルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸の誘導
体で変成して硬化時に橋かけ構造を形成する。不飽和化
合物としては、マレイン酸、ナジック酸、テトラヒドロ
フタル酸、エチニルアニリン等が使用できる。 (C)フェノール性水酸基あるいはカルボン酸を有する
芳香族アミンで変成し、この水酸基又はカルボキシル基
と反応しうる橋かけ剤を形成する。
【0013】この様なポリイミド前駆体樹脂層を回路基
板上に設けるわけであるが、その樹脂層の硬化後の熱膨
張係数は3×10-5/℃以下であることが好ましい。特
にフレキシブルプリント基板等の柔軟な回路上に設ける
場合、熱膨張係数が3×10-5/℃を越えるとイミド化
反応等の高温熱処理後冷却時に回路が反ってしまい、実
用上支障が生じやすい。
【0014】更に好ましくは下記一般式(1)あるいは
一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリイミ
ド前駆体であり、熱膨張係数が小さく、かつ屈曲性等の
機械的特性に優れている。
【化5】
【化6】
【0015】これらの繰り返し単位の他に熱膨張係数の
コントロール、あるいは機械的特性の調整等を目的とし
て、前期化合物等を用いて共重合あるいはブレンドする
ことも可能である。また種々の特性改良を目的として無
機質、有機質、又は金属等の粉末、繊維、チョプドスト
ランド等を混合して使用することもできる。また硬化時
の回路の酸化を防ぐ目的で酸化防止剤等の添加剤あるい
は接着性の向上を目的としてシランカップリング剤を加
えることも可能である。また可とう性の向上あるいは流
れ性、接着性の向上等を目的として異種のポリマーをブ
レンドすることも可能である。
【0016】また末端基を種々の目的で変成することも
可能である。例えば酸無水物末端をエステル化して溶液
状態での反応を抑え硬化時に反応させ高分子量化を図る
方法、あるいはアセチル基を末端に形成し接着力等の改
善を図る等の方法が存在する。
【0017】ポリイミド前駆体樹脂層の厚みは2μmか
ら300μmが好ましく、それ未満であると、回路の絶
縁に対する信頼性に乏しく、また折り曲げ等の機械的特
性が低い。300μmを超えるとイミド化反応の際劣化
反応が生じやすく好ましくない。
【0018】ポリイミド前駆体樹脂の還元粘度はジアミ
ン化合物量とテトラカルボン酸量によりコントロール可
能であるが、好ましくは0.3〜2.0の範囲である。
アルカリ溶液によりパターン化する際、2.0を超える
還元粘度を有するポリイミド前駆体樹脂はエッチングに
時間がかかり、綺麗にエッチングできずに膜が残る場合
もある。また、0.3未満であると得られる塗膜が脆く
好ましくない。
【0019】この様にして得られたポリイミド前駆体を
回路絶縁基板上に形成するわけであるが、その形成方法
としては任意の方法が可能である。1つの方法としては
そのポリイミド前駆体樹脂溶液を塗工、乾燥する方法で
あり、スクリーン印刷、ロールコート、ダイコート等に
より可能である。その際の乾燥温度としてはイミド化反
応が起きない200℃以下が好ましい。もう1つの方法
としては、あらかじめフィルム状にしたポリイミド前駆
体をラミネートする手法である。この際回路間の充填性
を良くするために加熱したり溶剤を界面に含ませたりす
ることも可能である。
【0020】この様にして得られたポリイミド前駆体樹
脂層をパターン化するわけであるが、その形成方法は次
の方法が可能である。1つの方法としてはその樹脂層上
に更に感光性樹脂層を設けて感光性樹脂をパターン化し
た後アルカリによりポリイミド前駆体樹脂層をエッチン
グする方法であり、もう1つの方法としてはポリイミド
前駆体樹脂層上にスクリーン印刷により耐アルカリ性の
インクでパターンを形成した後アルカリによりエッチン
グする方法である。
【0021】前者は精度の高いパターンを得ることが可
能である。感光性樹脂層としては任意の構造が選択可能
であり、ネガ型ポジ型いずれも可能である。感光性樹脂
は通常紫外線反応型、電子線反応型等があり、構成とし
てはベースオリゴマー、反応性希釈剤、光開始剤、光増
感剤、顔料、重合防止剤等により成っている。ベースオ
リゴマー例としてはエポキシアクリレート、ウレタンア
クリレート、ポリエステルアクリレート等がある。
【0022】その厚みとしては2μmから100μmま
でが好ましく、それ未満であれば加工精度は高いもの
の、膜強度が不足しポリイミド前駆体樹脂層をエッチン
グする際剥がれ等の問題を生じやすい。100μmを越
えると強度が大きく信頼性は高いものの、加工精度が落
ち、また高価になる。
【0023】感光性樹脂の積層方法としてはポリイミド
前駆体樹脂層上にロール塗工、スクリーン印刷等により
塗工する方法、あるいはあらかじめフィルム化した感光
性樹脂をポリイミド前駆体樹脂層上にラミネートする方
法、更にはポリイミド前駆体樹脂層と感光性樹脂層の2
層構造のフィルムをあらかじめ作成してそれを回路基板
上にラミネートする方法がある。
【0024】後者の耐アルカリ性のインクによりパター
ン化する方法はより簡略化された工程を採りうるが、パ
ターン精度は前者に劣る。インクの特性としてはポリイ
ミド前駆体樹脂層をエッチングするアルカリへの耐性が
必要である。
【0025】アルカリ溶液としては通常の水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア、ヒドラジン等の無
機系薬品、エチレンジアミン、ピリジン等の有機系薬
品、あるいはそれらの混合系いずれも可能である。更に
エッチング速度を上げるために有機溶剤の存在下で行う
ことも可能である。
【0026】またエッチング速度を上げるために加熱し
ても差支えなく、シャワー状で薬剤を当てればより効率
的にエッチングできる。
【0027】この様にパターニングした後、最上層の感
光性樹脂層もしくはインクを薬品により剥離する。この
際溶解性の高い有機系薬品、あるいは分解性の高い酸系
等の薬品が使用されるが、ポリイミド前駆体樹脂層によ
り悪影響を与えない薬品を選択する。
【0028】洗浄はエッチングに用いたアルカリ系の薬
品を除去するのに重要な工程であり、不十分であれば以
降の硬化時にポリイミド前駆体樹脂層もしくはポリイミ
ド樹脂層の劣化が生じやすい。より好ましくはイオン交
換水、蒸留水を使用すべきである。
【0029】硬化工程は残存溶媒の除去及びイミド化反
応の促進し、ポリイミド樹脂層の耐熱性を上げ、また低
熱膨張化するためにも有効であるが、その温度条件は任
意に選択可能である。特にイミド化反応を十分行うため
には最高の熱処理温度としては200℃以上、より好ま
しくは250℃以上の処理が必要である。
【0030】この際回路の酸化を防ぎ、また樹脂の劣化
を小さくする目的で不活性雰囲気下で行っても差支えな
い。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
詳しく説明する。
【0032】なお、熱膨張係数はイミド化反応が十分終
了した試料を用い、サーモメカニカルアナライザー(T
MA)を用いて行い、250℃に昇温後10℃/min
で冷却して240℃から100℃までの平均の熱膨張係
数を算出して求めた。
【0033】耐ハンダ性は、76%RHで24時間放置
した回路をハンダ浴に1分間浸漬し、膨れ、剥がれの生
じない最高の温度を10℃刻みで調べた。
【0034】加工精度は直径が10μm刻みで異なる円
形のパターンを用いポリイミド前駆体樹脂層をエッチン
グ加工して目視により良好な形状を有する直径の大きさ
により判定した。
【0035】還元粘度は以下の式に基づいて算出した。 還元粘度=ln(t/t0 )/C ここで、Cは溶液1dl中のポリマーのグラム数を、t0
は溶剤のみの流下時間を、また、tは溶液の流下時間を
それぞれ示す。
【0036】合成例1 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、2'−メトキシ−4,4'−ジアミノベ
ンズアニリドを0.07モル及び4,4'−ジアミノジフェ
ニルエーテル、0.03モルを220mlのDMAc
(ジメチルアセトアミド)中に攪拌溶解させた。この溶
液を水冷浴中で10℃以下に冷却しながら、PMDA
(無水ピロメリット酸)0.95モルを徐々に添加し反
応させた。その後約2時間室温で攪拌を続け重合反応を
行なった。褐色透明の粘稠なポリイミド前駆体溶液が得
られた。還元粘度は0.80であった。
【0037】合成例2 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、パラフェニレンジアミン、0.0
8モル、及び4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、0.
02モルを220mlのNMP(N−メチル−2−ピロ
リドン)中に攪拌溶解させた。この溶液を水冷浴中で1
0℃以下に冷却しながら、3,3',4,4'-ビフェニルテトラ
カルボン酸無水物を0.93モルを徐々に添加し反応さ
せた。その後約2時間室温で攪拌を続け重合反応を行な
った。褐色透明の粘稠なポリイミド前駆体溶液が得られ
た。還元粘度は0.70であった。
【0038】合成例3 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、4,4'−ジアミノジフェニルメタ
ン、0.10モルを220mlのDMAc(ジメチルア
セトアミド)中に攪拌溶解させた。この溶液を水冷浴中
で10℃以下に冷却しながら、BTDA(3,3',4,4'-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸無水物)0.95モルを
徐々に添加し反応させた。その後約2時間室温で攪拌を
続け重合反応を行なった。黄色透明の粘稠なポリイミド
前駆体溶液が得られた還元粘度は0.70であった。。
【0039】合成例4 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、2'−メトキシ−4,4'−ジアミノベ
ンズアニリドを0.07モル及び4,4'−ジアミノジフェ
ニルエーテル、0.03モルを220mlのDMAc
(ジメチルアセトアミド)中に攪拌溶解させた。この溶
液を水冷浴中で10℃以下に冷却しながら、PMDA
(無水ピロメリット酸)1.01モルを徐々に添加し反
応させた。その後約2時間室温で攪拌を続け重合反応を
行なった。褐色透明の粘稠なポリイミド前駆体溶液が得
られた。還元粘度は3.10であった。
【0040】合成例5 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、2'−メトキシ−4,4'−ジアミノベ
ンズアニリドを0.07モル及び4,4'−ジアミノジフェ
ニルエーテル、0.03モルを220mlのDMAc
(ジメチルアセトアミド)中に攪拌溶解させた。この溶
液を水冷浴中で10℃以下に冷却しながら、PMDA
(無水ピロメリット酸)0.88モルを徐々に添加し反
応させた。その後約2時間室温で攪拌を続け重合反応を
行なった。褐色透明の粘稠なポリイミド前駆体溶液が得
られた。還元粘度は0.20であった。
【0041】実施例1 市販の直間法フィルム乳剤〔村上スクリーン(株)製、
MS−FILM(ジアゾ系乳剤30μm/離形ポリエス
テルフィルム75μm)〕の乳剤面上に合成例1で得ら
れたポリイミド前駆体樹脂溶液を、乾燥後の厚みが50
μmになるようにアプリケーターを用いて塗工した。1
30℃の熱風式循環オーブンで4分間乾燥して、離形ポ
リエステルフィルム/感光性樹脂層/ポリイミド前駆体
樹脂層の3層構造の積層体を得た。
【0042】この積層体をあらかじめ回路加工しておい
た無接着剤銅張積層板〔新日鐵化学(株)製、エスパネ
ックス(圧延銅箔35μm/ポリイミド35μm)〕と
ラミネートした。回路は線幅300μm/線間300μ
mの平行回路で、ラミネーター(大成ラミネーター
(株)製、STラミネーター 8B−550ID)を用
い、DMAcとエタノールを1対3で混合した溶液を霧
吹きを用い回路表面を濡らした後、90℃のロール温度
で回路全面にラミネートした。ポリイミド前駆体樹脂層
はきれいに回路間に充填され気泡の巻き込みも見られな
かった。
【0043】更にその離形フィルムに接触して3cm×
10cmのパターンを有するネガフィルムを置き、放電
灯露光装置(ハイテック(株)製、3000NEL)を
用いて約1000mmNJ/cm2 の露光を行った後、
離形フィルムを剥がし、簡易縦型シャワー装置を用いて
水温23℃、水圧1kg/cm2 で80秒間水により現
像した。
【0044】更に80℃で1分程度乾燥した後、5%水
酸化ナトリウム溶液を用いて簡易縦型シャワー装置によ
り、液温33℃で水圧1.5kg/cm2 、60秒間エ
ッチング加工を行なった。剥き出しとなっていたポリイ
ミド前駆体樹脂層は残渣なくエッチング除去されてい
た。
【0045】続いて剥離液(村上スクリーン(株)製、
STRIP SUPER)を用いて水圧1.0kg/c
2 で2分間シャワーを行い、残っていた感光性樹脂層
の除去を行なった。次に得られた基板を熱風オーブン中
で130℃、10分間熱処理を行なった後、160、2
00、250、300℃で各2分間段階的に熱処理し
た。
【0046】得られたフレキシブルプリント基板は絶縁
層として33μmのポリイミド層を有し、その断面を顕
微鏡で観察したところ、回路を均一な厚みで空隙なく覆
っていた。また基板の外観は極めて良好な平面性を有し
ていた。特性としては耐はんだ性は350℃の高温まで
耐え、また回路にそって手で折り曲げても切れたりせ
ず、高い機械的特性を有していた。この絶縁樹脂層の熱
膨張係数を別途調べたところ、2.1×10-5/℃であ
った。
【0047】実施例2 合成例2で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様にして加工、評価を行なった。耐ハンダ性
は330℃で折り曲げ性も良好であり、基板の平面性も
優れていた。また加工精度も同様に100μmであっ
た。熱膨張係数は2.3×10-5/℃であった。
【0048】実施例3 合成例3で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様にして加工、評価を行なった。耐ハンダ性
は330℃で折り曲げ性も良好であったが、基板の平面
性は3cm×10cmのパターンで実験台上で12mm
程度のコーナーの立ち上がりがあった。しかし使用には
差し支えの無いレベルである。熱膨張係数は5.2×1
-5/℃であった。
【0049】実施例4 合成例4で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様にして加工、評価を行なった。但し、アル
カリエッチングの際同条件で3分間必要とし、そのため
加工状態がサイドエッチングによりかなり悪化してい
た。耐ハンダ性は330℃で折り曲げ性も良好であった
が、基板の平面性も優れていた。熱膨張係数は2.0×
10-5/℃であった。
【0050】実施例5 合成例5で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様にして加工、評価を行なった。耐ハンダ性
は300℃であり、平面性に優れていた。折り曲げ性は
180°に折り曲げたところ若干クラックが入った。熱
膨張係数は2.2×10-5/℃であった。
【0051】実施例6 合成例1で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様の回路基板上にロールコーターを用いてポ
リイミド前駆体溶液を全面に塗工した。130℃で10
分間乾燥後、3cm×10cmのパターンを有するスク
リーン版(200メッシュ、乳剤厚み30μm)を用い
てその樹脂面上に耐エッチングインク(太陽インキ
(株)製、M−85K)を印刷し、乾燥硬化後実施例1
と同様にアルカリ溶液によりエッチング後、インクをト
リクレンを用いて剥離して更に熱処理を同じ条件で行な
った。耐ハンダ性は330℃で折り曲げ性も良好であ
り、基板の平面性も優れていた。熱膨張係数は2.0×
10-5/℃であった。
【0052】実施例6 実施例1で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様の回路基板上にロールコーターを用いてポ
リイミド前駆体溶液を全面に塗工した。更に130℃で
10分間乾燥後、直間法フィルム乳剤〔村上スクリーン
(株)製、MS−FILM(ジアゾ系乳剤30μm/離
形ポリエステルフィルム75μm)〕をその樹脂面上に
ラミネートした。その後実施例1と同様にしてポリイミ
ド前駆体樹脂のエッチング、硬化を行なった。耐ハンダ
性は330℃で折り曲げ性も良好であり、基板の平面性
も優れていた。熱膨張係数は2.1×10-5/℃であっ
た。
【0053】
【発明の効果】本発明の製造方法は加工精度が高くかつ
信頼性に優れたプリント配線板を極めて容易に提供しう
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 絶縁保護層の形成例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 回路 2 基板樹脂面 3 ポリイミド絶縁保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−83397(JP,A) 特開 昭62−113494(JP,A) 特開 平3−120787(JP,A) 特開 昭62−263692(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露出された回路を有する絶縁基板の回路
    面側表面に、ジアミン化合物と酸無水物化合物とから合
    成されるポリイミド前駆体樹脂であって、硬化後の線膨
    張係数が3×10 -5 /℃以下となるポリイミド前駆体樹
    脂層を形成後、該樹脂層をアルカリ溶液によりパターン
    化し、更にその後硬化することを特徴とするフレキシブ
    プリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリイミド前駆体樹脂の還元粘度が2.
    0以下0.3以上であることを特徴とする請求項1記載
    のプリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリイミド前駆体樹脂が下記一般式
    (1)の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項
    1記載のプリント配線板の製造方法。 【化1】
  4. 【請求項4】 ポリイミド前駆体樹脂が下記一般式
    (2)の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項
    1記載のプリント配線板の製造方法。 【化2】
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