JPH0951620A - 管状部材の拡径保持具 - Google Patents

管状部材の拡径保持具

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JPH0951620A
JPH0951620A JP7202167A JP20216795A JPH0951620A JP H0951620 A JPH0951620 A JP H0951620A JP 7202167 A JP7202167 A JP 7202167A JP 20216795 A JP20216795 A JP 20216795A JP H0951620 A JPH0951620 A JP H0951620A
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裕士 桜井
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徹 芹沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性部材により形成された管状部材を拡径し
た状態に保持し、被装着体に組み付けたときに拡径状態
を解除することにより容易に装着することが可能な管状
部材の拡径保持具を提供する。 【解決手段】 拡径された管状部材3の挿通孔3aに拡
径保持具10を挿入して螺旋状の拡径保持部11により
拡径状態を保持する。拡径保持部11の螺旋状部は、紐
12により連結されており、先端11aに固定された2
本の紐13、13を矢印方向に引っ張ることにより、先
端11aから順に矢印方向に引っ張られて管状部材3か
ら引き抜かれる。管状部材3は、拡径保持部11が引き
抜かれると弾性力により縮径する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に電力ケーブル
の端末・接続部の処理のためのとう管端やストレスコー
ン等の管状部材を拡径した状態に保持し、処理後に拡径
を解除するために管状部材から取り去られる管状部材の
拡径保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電力ケーブルの端末処理部とし
ては、図15に示すように電力ケーブル1の端末1aに
接続された接続端子2と、当該端末1aに装着したゴム
製のストレスコーン3との間を絶縁及び防水処理したも
の、或いは接続端子ととう管をゴム部材により一体にモ
ールドしたもの(図示せず)等が使用されている。これ
らの端末処理部においては、前記ストレスコーンやとう
管をケーブル絶縁体に弾性力により密着させて装着す
る。また、接続部としても、プレハブ式接続部では、ス
トレスコーンをケーブル絶縁体上に装着した後その上に
絶縁筒を装着し、差込式接続部では、スペーサをケーブ
ル絶縁体上に装着し、スリーブカバーを導体接続管に装
着した後その上に絶縁筒を装着する。そして、ストレス
コーンの外径は、ケーブル絶縁体よりも僅かに小径に、
絶縁筒の内径は、スペーサの外径よりも僅かに小径に形
成されている。
【0003】そして、とう管、ストレスコーン、スペー
サをケーブル絶縁体上に、絶縁筒の場合はスペーサとス
リーブカバー上に装着し、組み付けを行う。しかしなが
ら、これらの各部材の内径は、ケーブル絶縁体よりも僅
かに小径に(絶縁筒の場合はスペーサよりも僅かに小径
に)形成されているためにこれらの各部材をケーブル絶
縁体やスペーサ上に装着することはかなり困難である。
このため、ケーブル絶縁体表面やスペーサ、スリーブカ
バーに潤滑剤としてシリコーングリース又はシリコーン
オイルを塗布して装着作業を行っているが、ケーブル絶
縁体やスペーサ、スリーブカバーの外径が大きめの公差
でできたものについては、潤滑剤を塗布しても装着が困
難な場合があり作業性が悪い。また、ストレスコーンな
どの部材は、ケーブルサイズ毎に内径が決まっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために例えば、ストレスコーンの装着の際の作業性
を向上させるために内径を拡径してケーブルに挿入し、
所定の位置で拡径状態を解除するための工具が提案され
ている(実開平5−70121号)。しかしながら、こ
の工具は、ストレスコーンを全周に亘り均等に拡径する
ものではなく、ある決まった一の直径方向にのみ拡径
し、他の直径方向には拡径し得ない構造であるために、
ケーブルへの挿入時における摩擦力は低減されるであろ
うが、適用し得るケーブルは、拡径し得ない方向の内径
により規定され、決まったケーブルサイズにしか対応す
ることができない。このため部品のサイズ共用化を図る
ことができないという問題がある。
【0005】また、図16に示すように中空円筒体5の
外周面にその全長に亘り螺旋状の溝5aを刻設して帯状
に連続して切り離し可能な中空円筒体(特公昭49−4
6190号)が提案されている。この中空円筒体5は、
適宜寸法に拡径したゴム弾性を有するチューブ6内に挿
入されて密着される。そして、チューブ6をケーブル1
の所定の装着箇所まで挿入した後、螺旋状の溝5aによ
り連続して切り離される帯状片5bを順次引き出す。こ
れにより、中空円筒体5が解体されてチューブ6がケー
ブル1の所定箇所に装着される。
【0006】しかしながら、中空円筒体5を解体除去
し、チューブ6をケーブル1に装着する際には、帯状片
5bをケーブル1の回りに螺旋を解く方向に回しながら
引き抜かないと、引き出した帯状片5bがケーブル1に
絡み付いてしまい、手間が掛かるという問題がある。本
発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、弾性部材に
より形成された管状体を拡径した状態に保持し、被装着
体に組み付け時に拡径状態を解除することにより容易に
装着することが可能な管状部材の拡径保持具を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、請求項1では、拡径された弾性を有
する管状部材に略全長に亘り内嵌され、周方向に略均等
に拡径した状態を保持する拡径保持部と、前記拡径保持
部の先端に設けられ、基端方向への引き抜き操作に応じ
て先端から基端に向かって前記拡径保持部の拡径を解除
しながら前記管状部材から引き抜く引抜部とを備える構
成としたものである。
【0008】請求項2では、前記拡径保持部は、先端か
ら基端に向かって徐々に拡径する螺旋条体と、前記螺旋
体を周方向に沿って略等間隔で且つ前端から基端まで順
次連結する複数の可撓性条体とにより形成され、前記引
抜部は、先端が前記螺旋条体の先端に固定され、後端が
前記螺旋条体を通して基端側から後方に延出されてい
る。
【0009】請求項3では、前記拡径保持部は、軸方向
に摺動可能に順次外嵌され、各基端に内方に張り出すフ
ランジが設けられた複数の円筒体により形成され、前記
引抜部は、先端が前記拡径保持部の先端側の最小径の円
筒体に周方向に固定され、後端が前記拡径保持部を通し
て基端側から後方に延出されている。請求項2、3の拡
径保持具において、引抜部は、可撓性条体で形成するこ
とができる。この引抜部は、周方向に略等間隔で複数本
設けることができる。
【0010】請求項4では、長尺円筒体の先端側が軸方
向に延びるスリットにより複数の帯状片に分割され、残
る基端側の円筒部が前記各帯状片に連続して帯状に分割
可能とされ、前記分割された各帯状片が略中央で内側に
折り返されて前記円筒部内を通して基端側から後方に延
出しておき、前記筒体部を前記拡径保持部とし、前記帯
状片を前記引抜部としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、実
施例1、実施例2及び実施例3により説明する。 (実施例1)図1及び図2において管状部材の拡径保持
具10は、螺旋条体11と、この螺旋条体11の各螺旋
部(巻き線部:1ピッチ毎に区切った各部分)を連結す
る複数の可撓性条体(以下「紐」という)12と、引き
抜き用の複数例えば、2本の紐13、13とにより構成
されており、螺旋条体11と紐12とにより拡径保持部
が形成され、紐13、13が引抜部とされている。螺旋
条体11は、所定のピッチで線条体を螺旋状に巻回した
形状とされており、その全長が拡径保持すべき管状部材
の長さ程度とされている。この螺旋条体11は、弾性を
有する線状又は帯状の金属部材、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、硬質塩化
ビニル等のプラスチック部材により形成されている。
【0012】螺旋条体11は、先端11aから基端11
bに向かって徐々に拡径して形成されており、各ピッチ
の螺旋部の内径(巻き径)が、1ピッチ前隣り(先端
側)の螺旋部の外径(巻き径)と略同径或いは僅かに大
径とされている。巻き径は、線条体の外径に比べて非常
に大径とされ、先端11aの巻き径が最小、基端11b
の巻き径が最大とされている。しかしながら、巻き径に
比べて線条体が小径である(細い)ために先端11aと
基端11bとの外径差は、僅少である。そして、この螺
旋条体11aの内径は、ケーブル等の管状部材を装着す
べき所定箇所の外径よりも数倍大きく設定されている。
【0013】螺旋条体11は、先端11aから後端11
bまで隣接する各ピッチの螺旋部が紐12により周方向
に等間隔で複数箇所例えば、4箇所づつ接続されて連結
されている。螺旋条体11は、各螺旋部が紐12により
連結されているために引張方向の伸びが規制され図示の
ような自由長に保持される。そして、後述するように紐
13により先端11aが基端11b側に引っ張られる
と、これに伴い当該先端11aから順に隣の螺旋部を順
次くぐり抜け、最終的には基端11bを通り抜けて反転
(反対向き)可能とされる。
【0014】2本の紐13は、各一端が夫々螺旋条体1
1の先端11aに周方向に等間隔即ち、直径上の両端位
置に固定されており、各他端が螺旋条体11内を通して
基端11b側から後方に延出されている。そして、これ
らの各紐13の後端には夫々環状の取手14が固定され
ている。2本の紐13、13は、螺旋条体11の先端1
1aを図示のような状態で後端11b側に引っ張るため
のものである。従って、紐13は、少なくとも2本設け
るとバランスがよいが、これに限るものではなく、3本
以上でも同様の効果がある。この場合、各紐の先端は、
螺旋条体11の先端11aに周方向に等間隔で固定する
方が良いことは勿論である。
【0015】以下に作用を説明する。先ず、拡径すべき
管状部材例えば、ストレスコーン3を工場等で外力によ
り拡径し、図3のように拡径された挿通孔3aに拡径保
持具10を挿入する。このとき拡径保持具10は、スト
レスコーン3の挿通孔3aから引き抜く方向(矢印方
向)の手前側に螺旋状態11の大径の基端11bが、奥
手側に小径の先端11aが位置するように挿入する。こ
れにより拡径保持具10は、ストレスコーン3を拡径し
た状態で長期に亘り保持することができる。
【0016】このストレスコーン3をケーブル1に装着
するには、図4に示すように拡径保持具10内に段剥ぎ
を終了したケーブル1を所定の位置まで挿入する。次い
で、ストレスコーン3を軽く押さえる等して把持し、引
き抜き用の紐13、13を取手14、14を掴んで矢印
方向に引っ張る。これに伴い先ず、先端11aが引っ張
られて後方に移動し、隣りの螺旋部をくぐり抜ける。こ
のとき先端11a及び隣りの螺旋部が紐12により連結
されているために、各螺旋部は、同心円状にその形状を
保持しながら基端11b側に引き抜かれる。この動作を
続けることにより先端11aが基端11bから後方に抜
け出し、最終的に全ての螺旋部がストレスコーン3の挿
通孔3aから引き抜かれる(図5)。そして、螺旋条体
11は、図3及び図4に示す状態から反転された状態に
なる。螺旋状態11は、弾性部材により形成されてお
り、容易に変形して反転可能である。
【0017】この拡径保持具10では螺旋条体11とス
トレスコーン3との接触面積が小さいので、拡径保持具
10のストレスコーン3からの引き抜き持における挿通
孔3aの内面と螺旋条体11との間に生じる摩擦力が小
さい。従って、拡径保持具10をストレスコーン3から
引き抜く際の力が小さくて済み、引き抜きが容易であ
る。
【0018】ストレスコーン3は、拡径された挿通孔3
aから螺旋条体11が引き抜かれるに伴い弾性により縮
径してケーブル1に装着される。そして、図5のように
ストレスコーン3から拡径保持具10が完全に引き抜か
れると、当該ストレスコーン3のケーブル1上への装着
が完了する。このようにして、簡単にケーブル1上にス
トレスコーン3を装着することができる。この拡径保持
具10によれば、引抜部を装着部の長さ方向に引っ張る
操作のみで、引き抜き作業を完了することができるため
に、引き抜き作業が簡便である利点がある。
【0019】とう管、スペーサ、絶縁筒等の他の管状部
材も、上述と同様の手順によりケーブル1等の所定箇所
に装着することができる。また、各管状部材の内径を、
所定の装着箇所の外径に対して数倍に拡径しておくこと
により、拡径保持具10を、一つの外径寸法で製造して
も広範囲の外径寸法のケーブル等に対応することが可能
である。従って、管状部材を広範囲に亘って使用するこ
とができ、部材のサイズの共用化を図ることができる。
【0020】また、長尺の管状部材を拡径保持する場合
には、図1に示す拡径保持具10を2つ組み合わせて使
用することにより容易に対処することができる。図6
は、長尺の管状部材を拡径保持する場合の拡径保持具1
0の使用例を示す。図6において、長尺の絶縁筒15の
挿通孔15aを拡径し、その両開口端から図1に示す拡
径保持具10を挿入する。このとき拡径した孔15a内
において各螺旋条体11の先端11a同士を対向させる
ようにして挿入する。これにより絶縁筒15は、拡径さ
れた状態で長期間保持される。この拡径保持具10は、
作業スペースの縮小化等、大サイズ用の絶縁筒、長尺の
管状部材の拡径保持に適している。
【0021】この拡径保持された絶縁筒15内にケーブ
ル1、1の接続部を挿入し、各拡径保持具10の各引き
抜き用の紐13、13を夫々矢印方向に引き抜く。そし
て、絶縁筒15から拡径保持具10、10が完全に引き
抜かれると、当該絶縁筒15のケーブル1の接続部上へ
の装着が完了する。このようにして長尺の絶縁筒15を
簡単に装着することができる。 (実施例2)図7において拡径保持具17は、軸方向に
伸縮自在な長尺円筒体18と、複数本例えば、2本の引
き抜き用紐20とにより構成されている。円筒体18
は、多段式の円筒体で、軸方向に摺動可能に多数例え
ば、図示のように11個の薄肉の短い円筒体19A〜1
9Kが順次外嵌されて形成されている。これらの各円筒
体19A〜19Kは、先端18aの円筒体19Aから基
端18bの円筒体19Kまでその内径が順次大きく形成
されており、円筒体19Aが最小径、円筒体19Kが最
大径とされている。そして、円筒体18の内径は、ケー
ブル等の管状部材を装着すべき所定箇所の外径よりも数
倍大きく設定されている。
【0022】円筒体19A〜19Kの基端側開口端内面
には夫々係止用のフランジ19a〜19kが形成されて
いる。そして、円筒体19Aが円筒体19Bに収納され
た際にフランジ19aがフランジ19bに係止されるよ
うになっている。他の円筒体19B、19C、〜、円筒
体19Jについても同様である。これにより長尺円筒体
18を最小長さに縮めたときに、円筒体19A〜19J
が順次円筒体19K内に収納可能となる。尚、フランジ
に代えて係止用の爪を形成しても良い。これらの円筒体
19A〜19Kは、ポリエチレンやポリプロピレン等の
ポリオレフィン、ポリエステル、硬質塩化ビニル等のプ
ラスチック部材により形成されている。
【0023】円筒体19A〜19Kは、図示のように順
次収納されている各円筒体の基端が収納している円筒体
の各開口端近傍まで引き出された状態即ち、円筒体18
を引き伸ばした状態で接着されて相互に固定されてい
る。そして、各円筒体19A〜19Kは、後で管状部材
から引き抜くときに接着部を容易に剥離(解体)できる
程度の接着力で接着されている。
【0024】引き抜き用の紐20、20の各先端は、円
筒体18の先端18a側の最小径の円筒体19Aの内面
に、周方向に沿って等間隔即ち、直径上の両端位置に固
定されており、各後端は、円筒体18内を貫通して基端
18b側の円筒体19Kから後方に延出されている。
尚、各紐20の後端には夫々環状の取手21が設けられ
ている。
【0025】実施例1の場合と同様にして図8のように
拡径されたストレスコーン3の挿通孔3aに拡径保持具
17を挿入する。このとき拡径保持具17は、ストレス
コーン3から引き抜く方向の手前側に円筒体18の大径
の円筒体19Kが、奥手側に小径の円筒体19Aが位置
するように挿入する。このストレスコーン3をケーブル
1に装着するには、図8に示すように拡径保持具17内
に段剥ぎを終了したケーブル1を所定の位置まで挿入
し、ストレスコーン3を軽く押さえて把持し、引き抜き
用の紐20、20を取手21、21を掴んで矢印方向に
引っ張る。これに伴い先ず先頭の円筒体19Aと次の円
筒体19Bと接着部が剥離され、円筒体19Aが円筒体
19B内に引き込まれて収納され、且つフランジ19a
がフランジ19bに係止される。紐20、20を引っ張
り続けると、同様にして円筒体19B〜19Jが順次隣
りの円筒体内に収納され、最終的に円筒体19Kに収納
される。
【0026】拡径保持具17をストレスコーン3から引
き抜くときの挿入孔3aの内面と円筒体18の表面との
間に生じる摩擦力は、少なくとも(1/短円筒体の数
(円筒体19A、19B、〜))にまで減少させること
ができる。従って、拡径保持具17をストレスコーン3
から引き抜く際の力が小さくて済み、引き抜きが容易で
ある。ストレスコーン3は、円筒体19A〜19Kが順
次隣の円筒体内に収納されるに伴い弾性により縮径して
ケーブル1に装着される。そして、図9のように円筒体
18がストレスコーン3から完全に引き抜きかれると、
当該ストレスコーン3のケーブル1上への装着が完了す
る。この拡径保持具17によれば、引抜部を装着部の長
さ方向に引っ張る操作のみで、引き抜き作業を完了させ
ることができ、引き抜き作業が容易であるという利点が
ある。
【0027】とう管、スペーサ、絶縁筒等の他の管状部
材も、上述と同様の手順によりケーブル1等の所定箇所
に装着することができる。また、各管状部材の内径を、
所定の装着箇所の外径に対して数倍に拡径しておくこと
により、拡径保持具17を、一つの外径寸法で製造して
も広範囲の外径寸法のケーブル等に対応することが可能
である。従って、管状部材を広範囲に亘って使用するこ
とができ、部材のサイズの共用化を図ることができる。
【0028】また、長尺の管状部材を拡径保持する場合
には、実施例1の場合と同様に図7に示す拡径保持具1
7を2つ組み合わせて使用する。即ち、長尺の管状部材
を拡径し、その両開口端から図7に示す拡径保持具17
を、当該拡径した孔内において各円筒体19A同士を対
向させて挿入する。この管状部材のケーブルへの装着
は、実施例1の場合と同様である。 (実施例3)図10及び図11において拡径保持具25
は、長尺の円筒体26の先端26aから中央部を僅かに
超えた位置まで、長手方向に沿うスリットにより、周方
向に略等間隔で複数の帯状片26cに分割されている。
従って、帯状片26cの長さは、円筒体26の残りの円
筒部26dの長さよりも長く形成されている。円筒部2
6dの内面には、各帯状片26cの終端から当該円筒体
26の基端26bまで長手方向に沿って、各帯状片26
cの分割線の延長上に弱化線例えば、ミシン目26eが
設けられている。これにより、円筒部26dは、帯状片
26cに連設して長手方向に切り裂き可能とされる。
尚、ミシン目26eに代えて溝を形成してもよい。
【0029】そして、図11に示すように各帯状片26
cを、円筒部26dと連設する近傍から内方に略U字状
に折り曲げて当該円筒部26d内に差し込み、且つ当該
円筒部26dの基端26bから後方に延出させる。この
とき隣り合う帯状片26cの折り曲げ位置(湾曲部)2
6c’、26c”を図のように交互にずらせることによ
り、円筒部26d内において同心的な二重円を形成する
ような配置とする。これにより帯状片26cを、互いに
干渉することなく円筒部26d内に差し込み、且つ後方
に略並行に延出させることができる。
【0030】そして、円筒体26の内径即ち、帯状片2
6cにより円筒部26d内に形成される二重円の内側の
円の内径は、ケーブル等の管状部材を装着すべき所定箇
所の外径よりも数倍大きく設定されている。この円筒体
26は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフ
ィン、ポリエステル、硬質塩化ビニル等のプラスチック
部材により形成されている。尚、図12に示すように円
筒部26dから後方に延出された各帯状片26cの端末
をリング27により固定して纏めるようにしても良い。
【0031】実施例1の場合と同様にして図13のよう
に拡径されたストレスコーン3の挿通孔3aに拡径保持
具25を挿入する。このとき拡径保持具25は、ストレ
スコーン3から引き抜く方向の手前側に円筒部26dの
基端(帯状片26cの延出側)が、奥手側に円筒部26
dの先端(帯状片26cの折曲部26c’、26c”
側)が位置するように挿入する。
【0032】このストレスコーン3をケーブル1に装着
するには、拡径保持具25内に段剥ぎを終了したケーブ
ル1を所定の位置まで挿入し、ストレスコーン3を軽く
押さえて把持し、リング27(各帯状片26aの延出
部)を掴んで矢印方向に引っ張る。これに伴い円筒部2
6dが、各ミシン目26eに沿って各帯状片26aに連
設して基端側に向かって引き裂かれ、先端側から徐々に
解体される。引き裂かれた各帯状部分は、連設する各帯
状片26cと共にストレスコーン3から引き抜かれる。
ストレスコーン3は、円筒部26dが解体されるに伴い
縮径してケーブル1に装着される。そして、図14のよ
うに円筒部26dが完全に解体されてストレスコーン3
から完全に引き抜きかれると、当該ストレスコーン3の
ケーブル1上への装着が完了する。この拡径保持具25
によれば、引抜部を装着部の長さ方向に引っ張る操作の
みで、引き抜き作業を完了させることができ、引き抜き
作業が簡単である。
【0033】とう管、スペーサ、絶縁筒等の他の管状部
材も、上述と同様の手順によりケーブル1等の所定箇所
に装着することができる。また、各管状部材の内径を、
所定の装着箇所の外径に対して数倍に拡径しておくこと
により、拡径保持具25を、一つの外径寸法で製造して
も広範囲の外径寸法のケーブル等に対応することが可能
である。従って、管状部材を広範囲に亘って使用するこ
とができ、部材のサイズの共用化を図ることができる。
【0034】また、長尺の管状部材を拡径保持する場合
には、実施例1の場合と同様に拡径した管状部材の両開
口端から拡径保持具25を、当該拡径した孔内において
各円筒部26dの先端を対向させて挿入する。この管状
部材のケーブルへの装着は、実施例1の場合と同様であ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の拡径保持具
によれば、管状部材例えば、ケーブルの端末・接続部等
に装着するとう管、ストレスコーン、スペーサ、絶縁筒
等の内側にこれを配することにより、これらをケーブル
等の装着予定箇所の外径よりも大きな内径の拡径状態に
長期に亘って保持できる。また、これを解体することで
容易に拡径状態を解除することができることにより、ケ
ーブル端末・接続処理における作業性を大幅に向上させ
ることができる。更には、所定装着箇所の外径の数倍に
拡径した状態を保持することにより、同一の管状部材等
を広範囲の寸法に亘って使用することが可能となり、部
材のサイズの共用化を図ることができる。
【0036】請求項2では、構成が極めて簡単であり、
且つ拡径した管状部材からの引き抜き時における摩擦力
が小さく取扱が容易である。また、非常に安価に提供す
ることができる。この拡径保持具によれば、引抜部を装
着部の長さ方向に引っ張る操作のみで、引き抜き作業を
完了させることができ、引き抜き作業が簡単であるとい
う利点がある。
【0037】請求項3では、管状部材の拡径状態を非常
に良好に保持することができ、且つ拡径した管状部材か
らの引き抜き時における摩擦力も小さく取扱が容易であ
る。この拡径保持具によれば、引抜部を装着部の長さ方
向に引っ張る操作のみで、引き抜き作業を完了させるこ
とができ、引き抜き作業が極めて容易であるという利点
がある。
【0038】請求項4では、管状部材から引き抜いた後
帯状片に解体されるために特にケーブルの中間接続部に
おける処理後の接続部からの取り外しが極めて簡単であ
り、作業性の向上が図られる。この拡径保持具によれ
ば、引抜部を装着部の長さ方向に引っ張る操作のみで、
引き抜き作業を完了させることができ、引き抜き作業が
簡単であるという利点がある
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管状部材の拡径保持具の実施例1
の断面図である。
【図2】図1の螺旋条体の端面図である。
【図3】図1の拡径保持具の使用状態を示し、管状部材
を拡径状態に保持する場合の断面図である。
【図4】図3の拡径保持した管状部材をケーブルに装着
する場合の説明図である。
【図5】図4の管状部材から拡径保持具を取り去りケー
ブルに装着した状態を示す説明図である。
【図6】図1の拡径保持具の他の使用例を示し、拡径保
持具を2つ使用して拡径保持した長尺の管状部材をケー
ブルに装着する場合の説明図である。
【図7】本発明に係る拡径保持具の実施例2の断面図で
ある。
【図8】図8の拡径保持具の使用例を示す説明図であ
る。
【図9】図8において拡径保持具を取り去って管状部材
をケーブルに装着した状態を示す図である。
【図10】本発明に係る拡径保持具の実施例3を示し、
拡径保持具の組立前の状態を示す側面図である。
【図11】図10の拡径保持具の組立後の側面図であ
る。
【図12】図11の拡径保持具の帯状片の端末処理の説
明図である。
【図13】図11の拡径保持具の使用状態を示す説明図
である。
【図14】図11の拡径保持具を取り去って管状部材を
ケーブルに装着した状態を示す説明図である。
【図15】ケーブルの端末処理の説明図である。
【図16】従来の管状部材の拡径保持具の一部切欠断面
図である。
【符号の説明】
1 ケーブル 2 接続端子 3 ストレスコーン 10、17、25 拡径保持具 11 螺旋条体 12、13、20 紐 15 長尺管状部材 18 長尺円筒体 19A〜19K 円筒体 26 円筒体 26c 帯状片 26d 円筒部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡径された弾性を有する管状部材に略全
    長に亘り内嵌され、周方向に略均等に拡径した状態を保
    持する拡径保持部と、 前記拡径保持部の先端に設けられ、基端方向への引き抜
    き操作に応じて先端から基端に向かって前記拡径保持部
    の拡径を解除しながら前記管状部材から引き抜く引抜部
    とを備えることを特徴とする管状部材の拡径保持具。
  2. 【請求項2】 前記拡径保持部は、先端から基端に向か
    って徐々に拡径する螺旋条体と、前記螺旋体を周方向に
    沿って略等間隔で且つ前端から基端まで順次連結する複
    数の可撓性条体とにより形成され、 前記引抜部は、先端が前記螺旋条体の先端に固定され、
    後端が前記螺旋条体を通して基端側から後方に延出され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の管状部材の拡
    径保持具。
  3. 【請求項3】 前記拡径保持部は、軸方向に摺動可能に
    順次外嵌され、各基端に内方に張り出すフランジが設け
    られた複数の円筒体により伸縮可能に形成され、 前記引抜部は、先端が前記拡径保持部の先端側の最小径
    の円筒体に固定され、後端が前記拡径保持部を通して基
    端側から後方に延出されていることを特徴とする請求項
    1に記載の管状部材の拡径保持具。
  4. 【請求項4】 長尺円筒体の先端側が軸方向に延びるス
    リットにより複数の帯状片に分割され、残る基端側の円
    筒部が前記各帯状片に連続して帯状に分割可能とされ、
    前記分割された各帯状片が略中央で内側に折り返されて
    前記円筒部内を通して基端側から後方に延出されてな
    り、前記円筒部が前記拡径保持部であり、前記帯状片が
    前記引抜部であることを特徴とする請求項1に記載の管
    状部材の拡径保持具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101411479B1 (ko) * 2012-10-30 2014-06-24 삼성중공업 주식회사 케이블 트레이와, 이를 포함하는 케이블 트레이 어셈블리
CN110474255A (zh) * 2019-09-19 2019-11-19 长园电力技术有限公司 一种电缆终端应力锥的安装装置与安装方法
CN115592617A (zh) * 2022-12-15 2023-01-13 江苏银环精密钢管有限公司(Cn) 一种多层螺旋管套装工装及使用方法

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