JP4258088B2 - スパイラルチューブ取付治具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパイラルチューブ取付治具に関し、詳しくは、自動車用または機電用ワイヤハーネスの製造時において、ワイヤハーネスの外周面にスパイラルチューブを巻き付けるために用いる治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用や機電用のワイヤハーネスで油のかかるような場所で用いるものには、油がかかると剥がれやすいテープではなく、耐油性のある樹脂製のスパイラルチューブを外装している。該スパイラルチューブは、予め螺旋状に巻かれて、巻ぐせをつけた状態とされており、従来は、図6に示すように、作業者がスパイラルチューブTを手作業でワイヤハーネスに巻き付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記スパイラルチューブは剛性を有し、かつ、全体の長さが長くなるほど図6にも示すように端末部のスパイラルが小径化する特徴を有する。従って、作業者が片手でワイヤハーネスW/Hを保持し、他方の手でスパイラルチューブTを拡径しながらワイヤハーネスに巻き付けていく作業が必要となる。この手作業では、日々多数のスパイラルチューブを取り付ける作業をする場合には、剛性のあるスパイラルチューブTによって、作業者は手や指に傷を負うことがあり、また、小径化傾向のあるスパイラルチューブを拡径化して巻き付ける作業により筋肉痛や腱鞘炎等を発生しやすい問題がある。
【0004】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、ワイヤハーネスへのスパイラルチューブ取付作業の負担を軽減できると共に、安価で軽量なスパイラルチューブ取付治具の提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装するための取付治具として、
ワイヤハーネスを遊挿させる両端開口の筒体からなり、 その一端から軸線方向に切り込んだスパイラルチューブ挿通用のスリットを設けていると共に、該スリットと周方向に間隔をあけて軸線方向の全長にわたってワイヤハーネス挿入用開口を設けており、
上記スリットを通して中空部内にスパイラルチューブを挿入して、筒体を回転させながら軸方向に移動させることにより、筒体内に挿通するワイヤハーネスにスパイラルチューブを巻き付けるようにしているスパイラルチューブ取付治具を提供している。
【0006】
上記スパイラルチューブ取付治具の用い方は、ワイヤハーネスの外周にスパイラルチューブの端末を2〜3周巻き付けておき、ワイヤハーネス挿入用開口からワイヤハーネスを筒体の内部に挿入し、この状態でスパイラルチューをスリットに通す。その後、ワイヤハーネスの外周で筒体を回転させながらスパイラルチューブ巻きつけ方向に移動させることにより、ワイヤハーネスにスパイラルチューブを巻き付けている。
【0007】
上記スパイラルチューブ取付治具を用いると、スパイラルチューブをスリットから次々と筒体内部に引き込んで筒体の内周面とワイヤハーネスの外周面との間に収めながらワイヤハーネスに巻き付けるため、スパイラルチューブに作業員の指が直接に接触される作業が減り、指先が傷つきにくくすることができると共に、スパイラルチューブを拡げる必要もないため、作業負担を大幅に軽減することができる。特に、日々多数のスパイラルチューブを取り付ける作業をする場合は作業者の負担を軽減することができる。さらに、スパイラルチューブ取付治具は非常に小型で軽量であるため、使い勝手がよく、容易に実施することができる。さらに、スパイラルチューブ取付治具の構造は非常に簡単であるため、ワイヤハーネス径に対応してサイズの相異する複数種類を用意しておくと、最適なスパイラルチューブ取付治具を用いて、スパイラルチューブ取付作業の正確性および効率の向上を図ることができる。
【0008】
上記筒体の外周面は5角形以上の多角形とする一方、内周面は円形とすると共に、その内径は、ワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装した時の外径よりも大きく設定し、かつ、上記ワイヤハーネス挿入用の開口の周方向の幅もワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装した時の外径よりも大きく設定していると共に、上記スリットの軸方向の長さはスパイラルチューブの幅よりも大としている。
【0009】
ワイヤハーネス挿入用開口の幅をワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装した時の外径よりも大きくしているのは、ワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装した状態でスパイラルチューブ取付治具に挿入することが出来るようにするためである。また、外周面を5角形以上の多角形とすると、作業者が筒体を回転させる時に、指を引っかけて回転させやすくすることができる。
【0010】
また、筒体の内径はスパイラルチューブが巻きついた状態のワイヤハーネスの外径より大きく設定しているのは、スパイラルチューブ取付治具の内周面とスパイラルチューブとの間に隙間を設けることにより、筒体をスムーズに回転させることができることによる。
なお、ワイヤハーネスに巻き付けるスパイラルチューブは、ワイヤハーネスを構成する電線群の外周に直接に巻き付ける場合と、ワイヤハーネスをテープ巻きした後に、テープの外周に巻き付ける場合がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は本発明の実施形態に係るスパイラルチューブ取付治具10を示し、金属製の筒体11からなる。該筒体11は長さ方向の両端が開口12、13となり、図2に示すように、内周面14の断面円形とし、外周面15の断面六角形としている。本実施形態では、高さHは19mm、内径Dは17mm、軸線方向の長さLは30mmに設定している。
【0012】
筒体11は、その1面に軸線方向の全長にわたってワイヤハーネス挿入用の開口16を設けている。該開口16の幅(周方向の長さ)は内径よりも小寸とし、本実施形態では9mmとしている。さらに、開口16と対向面に、筒体の一端開口14から軸線方向にスリット17を設けており、本実施形態では長さ18mmとしている。該スリット17の幅は、スパイラルチューブTの厚さより大とし、本実施形態では4mmとしている。また、内周面14の径は巻き付けるワイヤハーネスの電線群Wの外周面にスパイラルチューブTを巻き付けた状態での外径以上としている。
【0013】
図4(A)乃至(D)は、上記スパイラルチューブ取付治具10を用いてワイヤハーネスW/HにスパイラルチューブTを取り付ける作業手順を示している。
【0014】
まず、図4(A)に示すように、ワイヤハーネスにスパイラルチューブTの端末を2〜3周巻き付け、端末巻き付け部18を形成する。次いで、図4(B)に示すように、上記端末巻き付け部18の上に上記スパイラルチューブ取付治具10を矢印A方向に開口16から嵌め込む。このとき、スリット17が矢印Bに示すスパイラルチューブ巻き付け方向に開口するように筒体11を配置する。この状態で、図4(C)に示すように、筒体11を矢印B方向に少し滑らせながら、矢印Cに示すようにスリット部17にスパイラルチューブTをはさみ入れる。これにより、スパイラルチューブTの巻き付け部分の先端は筒体11内に収められ、非巻き付け部分はスリット17から外方に引き出された状態となる。
【0015】
次に、図4(D)に示すように、本体11を矢印Dに示す巻回方向に回転させながらワイヤハーネス上を巻き付け方向(矢印B方向)に移動させる。これにより、スパイラルチューブTの非巻き付け部分は、矢印Eに示すようにスリット17から筒体11内に引き込まれていき、筒体11の内周面14と電線群の外周面との間に滑り込みながら筒体11の回転に沿って電線群の外周に巻き付けられていく。
【0016】
このように、スパイラルチューブ取付治具10を用いると、作業者は直接にスパイラルチューブTを指で触れる作業が減り、スパイラルチューブTにより指を痛めることをかなりを防止できる。また、小径化するスパイラルチューブを作業者が手で拡径させながらワイヤハーネスの電線群に巻きつける作業が不要となり、単に、ワイヤハーネスの外周に嵌めた筒体11を回転させながら巻き付け方向に移動させるだけで、スパイラルチューブTをワイヤハーネスの外周に拡径しながら巻きつけていくことができる。
【0017】
さらに、外周面15の断面を六角形としているため、筒体11を回転させる際に指が滑らず、作業者はスムーズに筒体を回転させることができ、作業効率を高めることができる。
【0018】
さらにまた、スリット17の軸線方向の長さはスパイラルチューブTの幅よりも大寸としているため、筒体11の回転作業中にスリット17からスパイラルチューブTが外れることを防止できる。また、筒体11の内径をワイヤハーネスにスパイラルチューブを巻き付けた状態での外径以上として、図5に示すように、筒体11の内周面14とスパイラルチューブTとの間に隙間ができるため、筒体11を容易に回転させることができ、回転作業の負担を軽減し、効率を高めることができる。
【0019】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、スリット17と開口16とは必ずしも対向する位置に配置する必要はなく、隣接する位置に形成してもよい。また、外周面は五角形、7角形、八角形でよく、さらに、回転作業性が若干悪くなるが円形でもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、スパイラルチューブの端末を少し巻きつけたワイヤハーネスの外周にスパイラルチューブ取付治具の筒体を嵌め込んでスリットにスパイラルチューブを挿し挟んだ後に、筒体を回転させながら移動させるだけで、スリットからスパイラルチューブを挿入しながら筒体内部のワイヤハーネスの外周面に巻き付いていくことができる。よって、作業者が直接に手でスパイラルチューブを触る機会が減り、指先を痛めにくく、かつ、スパイラルチューブを拡げながらワイヤハーネスの周囲に巻きつける作業が不要となるため、作業負担が大幅に軽減できる。その結果、作業者が腱鞘炎や筋肉痛などになることを防止することができる。
【0021】
また、スパイラルチューブ取付治具は小型かつ軽量であるため、作業者が楽に扱うことができ、使用場所も限定されず、かつ、簡単であるために安価に製造でき、実用上有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るスパイラルチューブ取付治具の斜視図である。
【図2】 (A)は図1に示すスパイラルチューブ取付治具の左側面図、(B)は右側面図である。
【図3】 図1に示すスパイラルチューブ取付治具の底面図である。
【図4】 (A)から(D)はワイヤハーネスにスパイラルチューブを取り付ける作業手順を示している。
【図5】 スパイラルチューブ取付作業中のスパイラルチューブ取付治具の内部の状態を示す断面図である。
【図6】 従来のワイヤハーネスへのスパイラルチューブ取付作業手順を示している。
【符号の説明】
T スパイラルチューブ
10 スパイラルチューブ取付治具
11 筒体
12、13 両端開口
14 内周面
15 外周面
16 ワイヤハーネス挿入用の開口
17 スリット
Claims (2)
- ワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装するための取付治具であって、
ワイヤハーネスを遊挿させる両端開口の筒体からなり、 その一端から軸線方向に切り込んだスパイラルチューブ挿通用のスリットを設けていると共に、該スリットと周方向に間隔をあけて軸線方向の全長にわたってワイヤハーネス挿入用開口を設けており、
上記スリットを通して中空部内にスパイラルチューブを挿入して、筒体を回転させながら軸方向に移動させることにより、筒体内に挿通するワイヤハーネスにスパイラルチューブを巻き付けるようにしているスパイラルチューブ取付治具。 - 上記筒体の外周面は5角形以上の多角形とする一方、内周面は円形とすると共に、その内径は、ワイヤハーネスにスパイラルチューブを外装した時の外径よりも大きく設定し、かつ、上記ワイヤハーネス挿入用の開口の周方向の幅はワイヤハーネスの外径よりも大きく設定していると共に、上記スリットの軸方向の長さはスパイラルチューブの幅よりも大としている請求項1に記載のスパイラルチューブ取付治具。
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