JPH1169559A - コルゲート管を線材束に取付ける方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、種類を低減して製造コストを低減
させることができるとともに、部品管理を容易に行なう
ことができるコルゲート管を線材束に取付ける方法を提
供するものである。 【解決手段】 ワイヤハーネス12の一周面側に半円筒状
の第１のコルゲート管11Ａを装着するとともに、ワイヤ
ハーネス12の他周面に分岐ハーネス12ｂを挟んで半円筒
状の第２のコルゲート管11Ｂおよび第３のコルゲート管
11Ｃを取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コルゲート管を線
材束に取付ける方法に関し、所定方向に延在する幹線状
の線材束の所定位置から分岐線材束が分岐された線材束
に対してコルゲート管を取付ける方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来からワイヤハーネス等の線材束を外
部から保護しつつ、車体や電気機器等のパネルに取付け
るためにコルゲート管が用いられており、このようなコ
ルゲート管としては、例えば図３、４に示すようなもの
が知られている。図３において、１は外周部が凹凸状に
形成された弾性体からなるコルゲート管であり、このコ
ルゲート管１は長手方向にスリット２が形成されてい
る。また、このコルゲート管１は中空状に形成されてお
り、スリット２を通して内周部にワイヤハーネスが挿入
されることにより、内周部でワイヤハーネスを把持する
ようになっている。

【０００３】一方、このようなコルゲート管１を、例え
ば図４（ａ）に示すように幹線ハーネス３ａから分岐位
置Ａで分岐された分岐ハーネス３ｂを有するワイヤハー
ネス３に取付けるには、分岐位置Ａを境にしてコルゲー
ト管１を分割して幹線ハーネス３ａに装着した後、図４
（ｂ）に示すようにコルゲート管１にテープ４を巻き付
けるようになっている。なお、コルゲート管１は幹線ハ
ーネス３ａの長さに応じた長さに切断されている。

【０００４】ところが、このように分岐位置Ａを境にし
てコルゲート管１を分割して幹線ハーネス３ａに装着し
た場合には、分岐位置Ａのワイヤハーネス３の底面を保
護することができないという不具合が発生してしまっ
た。このような不具合を解消するものとして、例えば、
特開平６−７０４２５号公報に記載されたようなものが
あり、図５のように示される。図５において、６はコル
ゲート管であり、このコルゲート管６は長手方向にスリ
ット７が形成されているとともに、長手方向の所定箇所
に切欠き部８が形成されている。

【０００５】このようなコルゲート管６を幹線ハーネス
９ａから分岐位置Ｂで分岐された分岐ハーネス９ｂを有
するワイヤハーネス９に取付けるには、スリット７を通
してコルゲート管１の内周部にワイヤハーネス９を挿入
した後、切欠き部８から分岐ハーネス９ｂを突出させた
後、コルゲート管６にリング体10を取付けることによ
り、分岐位置Ｂのワイヤハーネス９の底面を保護するこ
とができるようになっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種のコルゲート管６にあっては、コルゲート管６の
長手方向に切欠き部８を形成していたため、分岐ハーネ
ス９ｂの径に応じた大きさの切欠き部８が必要になって
しまった。すなわち、分岐ハーネス９ｂの径が小さい場
合には小径の切欠き部８を有するコルゲート管６が必要
になり、分岐ハーネス９ｂの径が大きい場合には大径の
切欠き部８を有するコルゲート管６が必要になってしま
い、コルゲート管６の種類が増大してその製造コストが
高くなってしまうとともに、多種類のコルゲート管６が
必要になる分だけコルゲート管６の部品管理が面倒なも
のとなってしまった。

【０００７】そこで本発明は、種類を低減して製造コス
トを低減させることができるとともに、部品管理を容易
に行なうことができるコルゲート管を線材束に取付ける
方法を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記課題を解決するために、所定方向に延在する幹線状
の線材束の所定位置から分岐線材束が分岐された線材束
に対してコルゲート管を取付ける方法において、外周部
に半円状凸部および半円状凹部が交互に連続して形成さ
れた半円筒状のコルゲート管を複数個準備し、前記分岐
線材束が分岐されていない線材束の一周面側に第１のコ
ルゲート管を装着した後、前記線材束の他周面に分岐線
材束を挟んで第２および第３のコルゲート管を取付ける
ことにより、該第２および第３のコルゲート管と第１の
コルゲート管によって線材束を被覆し、次いで、第１、
２、３のコルゲート管にテープを巻き付けるようにした
ことを特徴としている。

【０００９】その場合、分岐線材束が分岐されていない
線材束の一周面側に第１のコルゲート管を装着するとと
もに、分岐線材束の他周面に分岐線材束を挟んで第２お
よび第３のコルゲート管を取付けることにより、分岐位
置の線材束を保護することができる。また、第２および
第３のコルゲート管の分岐線材束側の端部を分岐線材束
の径に合わせて離隔させたり、近接させることにより、
分岐線材束を突出させるための開口を分岐線材束の径に
合わせることができる。この結果、コルゲート管の種類
を低減させて製造コストを低減させることができるとと
もに、コルゲート管の部品管理を容易に行なうことがで
きる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図１、２は本発明に係るコルゲート
管を線材束に取付ける方法の一実施形態を示す図であ
る。まず、構成を説明する。図１において、11は半円筒
状のコルゲート管であり、このコルゲート管11は外周部
に半円状凸部11ａおよび半円状凹部11ｂが交互に連続し
て形成されている。また、図２（ａ）において、符号12
はワイヤハーネス（線材束）であり、このワイヤハーネ
ス12は幹線ハーネス（幹線状の線材束）12ａと幹線ハー
ネス12ａに対して分岐位置Ｃで分岐される分岐ハーネス
（分岐線材束）12ｂから構成されている。

【００１１】次に、このワイヤハーネス12にコルゲート
管11を取付ける方法を図２に基づいて説明する。まず、
図２（ａ）において、分岐ハーネス12ｂが分岐されてい
ないワイヤハーネス12の一周面側に第１のコルゲート管
11Ａを対向させるとともに、ワイヤハーネス12の他周面
に分岐ハーネス12ｂを挟んで第２のコルゲート管11Ｂお
よび第３のコルゲート管11Ｃを対向させる。なお、各コ
ルゲート管11Ａ〜11Ｃは幹線ハーネス12ａの長さに応じ
た長さに切断されている。

【００１２】次いで、ワイヤハーネス12の一周面側に第
１のコルゲート管11Ａを装着した後、ワイヤハーネス12
の他周面に分岐ハーネス12ｂを挟んで第２のコルゲート
管11Ｂおよび第３のコルゲート管11Ｃを装着することに
より、第１〜３のコルゲート管11Ａ、11Ｂ、11Ｃによっ
てワイヤハーネス12を被覆する（図２（ｂ）参照）。次
いで、第１〜３のコルゲート管11Ａ、11Ｂ、11Ｃにテー
プ13を巻き付けることにより、ワイヤハーネス12にコル
ゲート管11を取付ける作業を終了する。

【００１３】このように本実施形態では、ワイヤハーネ
ス12の一周面側に第１のコルゲート管11Ａを装着すると
ともに、ワイヤハーネス12の他周面に分岐ハーネス12ｂ
を挟んで第２のコルゲート管11Ｂおよび第３のコルゲー
ト管11Ｃを取付けることにより、分岐位置Ｃのワイヤハ
ーネス12（図２（ｂ）の破線Ｙで囲む部分）を保護する
ことができる。

【００１４】また、第２のコルゲート管11Ｂおよび第３
のコルゲート管11Ｃの分岐ハーネス12ｂの端部を分岐ハ
ーネス12ｂの径に合わせて離隔させたり、近接させるこ
とにより、分岐ハーネス12ｂを突出させるための開口を
分岐ハーネス11ｂの径に合わせることができる。この結
果、コルゲート管11の種類を低減させて製造コストを低
減させることができるとともに、コルゲート管11の部品
管理を容易に行なうことができる。

【００１５】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、分岐線材
束が分岐されていない線材束の一周面側に第１のコルゲ
ート管を装着するとともに、分岐線材束の他周面に分岐
線材束を挟んで第２および第３のコルゲート管を取付け
ることにより、分岐位置の線材束を保護することができ
る。

【００１６】また、第２および第３のコルゲート管の分
岐線材束側の端部を分岐線材束の径に合わせて離隔させ
たり、近接させることにより、分岐線材束を突出させる
ための開口を分岐線材束の径に合わせることができる。
この結果、コルゲート管の種類を低減させて製造コスト
を低減させることができるとともに、コルゲート管の部
品管理を容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るコルゲート管を線材束に取付ける
方法の一実施形態を示す図であり、（ａ）はその取付け
方法を達成するコルゲート管の斜視図、（ｂ）はその正
面図、（ｃ）はその側面図である。

【図２】（ａ）〜（ｃ）は一実施形態のコルゲート管を
ワイヤハーネスに取付ける手順を示す図である。

【図３】（ａ）は従来のコルゲート管の斜視図、（ｂ）
はその正面図、（ｃ）はその側面図である。

【図４】（ａ）（ｂ）は従来のコルゲート管をワイヤハ
ーネスに取付ける手順を示す図である。

【図５】従来の他のコルゲート管をワイヤハーネスに取
付けた状態を示す図である。

【符号の説明】

11 コルゲート管 11ａ 半円状凸部 11ｂ 半円状凹部 11Ａ 第１のコルゲート管 11Ｂ 第２のコルゲート管 11Ｃ 第３のコルゲート管 12 ワイヤハーネス（線材束） 12ａ 幹線ハーネス（幹線状の線材束） 12ｂ 分岐ハーネス（分岐線材束） 13 テープ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所定方向に延在する幹線状の線材束の所定
   位置から分岐線材束が分岐された線材束に対してコルゲ
   ート管を取付ける方法において、 外周部に半円状凸部および半円状凹部が交互に連続して
   形成された半円筒状のコルゲート管を複数個準備し、 前記分岐線材束が分岐されていない線材束の一周面側に
   第１のコルゲート管を装着した後、前記線材束の他周面
   に分岐線材束を挟んで第２および第３のコルゲート管を
   取付けることにより、該第２および第３のコルゲート管
   と第１のコルゲート管によって線材束を被覆し、 次いで、第１、２、３のコルゲート管にテープを巻き付
   けるようにしたことを特徴とするコルゲート管を線材束
   に取付ける方法。