JPH09510605A - Egfレセプターに対する抗体及びその抗腫瘍効果 - Google Patents

Egfレセプターに対する抗体及びその抗腫瘍効果

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JPH09510605A JP7519421A JP51942195A JPH09510605A JP H09510605 A JPH09510605 A JP H09510605A JP 7519421 A JP7519421 A JP 7519421A JP 51942195 A JP51942195 A JP 51942195A JP H09510605 A JPH09510605 A JP H09510605A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、腫瘍細胞を治療するための薬剤及び方法に関する。更に詳しくは、腫瘍細胞、特にEGFRを過剰形成することを特徴とするものにおける終末分化を誘導する抗腫瘍効果を示すことが見い出されている上皮成長因子レセプター(EGFR)に対する抗体に関する。実際には、これらの抗体及びその機能的同等物、変異体、並びに誘導体が本発明に含まれる。抗体はネズミ科動物(ラット又はマウス)であり得るが、好ましくは、ヒト抗体を基礎とするか又はヒト抗体由来の骨格領域及び/又は不変領域を有する。本発明は、これらの抗体(例えばFab)のフラグメントが完全な抗体の特性を維持し得ることを開示する。抗体は、例えば腫瘍細胞を治療もしくは検出すること並びに標的治療において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 EGF レセプターに対する抗体及びその抗腫瘍効果 発明の分野 本発明は、腫瘍細胞を治療するための薬剤及び方法の開発に関する。更に詳し くは、抗腫瘍効果を示すことが見い出されている、上皮成長因子レセプター(EG FR)に対する抗体に関する。 技術的背景 ポリペプチド成長因子及びそのレセプターが、通常の細胞の増殖及び分化の調 節ばかりでなく、異常に発現された時、特定の型のヒト悪性腫瘍の病因に関連す ることを示唆する証拠が増えてきている。上皮成長因子レセプター(EGFR)及び そのリガンドは一つのこのような例である。このレセプターは、EGF,TGFα、及 びアンフィレグリン(amphiregulin)を含む成長因子のEGF ファミリーのマイトジ ェン活性を伝達するチロシンキナーゼ活性を有する、170kD のトランスメンブラ ングリコプロテインである。EGF レセプターの外部ドメインへのこれらのリガン ドの結合は、最後にDNA 合成及び細胞分裂に導く標的細胞におけるいくつかの早 期及び遅延応答を起こす。 胸、脳、膀胱、頭及び首、膵臓、並びに肺の癌を含むいくつかのヒト悪性腫瘍 において、EGFRの過剰発現が報告されている(1,9〜12)。このレセプターの 高レベルの発現は、これらの患者のいく人かにおける少ない生存に関連する(1 ,12,13)。加えて、ヒトバイオプシー及び細胞系統の組織学的及び生物学的実 験は、EGF レセプターの過剰発現が同一の腫瘍による1つ又は2つのそのリガン ド(TGFα及び/又はEGF)の産生をしばしば伴うことを示しており、 これは、自己分泌ループがこの型の腫瘍の増殖の原因となり得ることを示唆する (14〜17)。更に、リガンドで誘導されたこれらの細胞の活性化は、細胞内より むしろ細胞表面上のレセプターを通して最初におこるので、このようなシステム は、モノクローナル抗体に向けられた療法のための適した標的を形成し得る(1 ,18〜24) 我々は、LICR−LON −HN5 頭及び首の鱗状細胞がん腫、MDA−MB468、胸がん腫 細胞系統、又は、A431、類表皮がん腫系統を免疫原として用いる、ヒトEGF レ セプターの外部ドメイン上の5つの別個のエピトープに対して発生する21のラッ トモノクローナル抗体の製造を最近開示した(1,25,26)。我々の目的は、臨 床及び診断の適用のための最も良いmAb 又はmAb の組合せが選択され得る抗体の 集合(アイソタイプ/エピトープ)を別個に得ることである。 これらの抗体の、エピトープDに対するICR64(IgG1)及びエピトープCに対す るICR16(IgG2a)及びICR62(IgG2b)は、(順に、)リガンドの結合を阻害すること 及びEGFRを過剰発現する鱗状細胞がん腫の試験管内における成長に最も効果的で ある。しかしながら、無胸腺マウスにおいて増殖する、このような腫瘍の異種移 植片の退縮を誘導することにおいて、ICR62 は、前記3つの抗体のうち、最も効 果的であった。 発明の概略 本明細書において、樹立した異種移植片を有する無胸腺マウスがmAb 療法を受 ける退縮の間、腫瘍において発生する出来事の免疫繊維学的実験の結果を開示す る。我々の目的は、(a)EGFRに対する抗体が腫瘍の成長を阻害するメカニズム 、並びに(b)抗体で治療した後、生存できる腫瘍細胞が残った腫瘍細胞小瘤中 に存在するか否か決定すること、及びもしそうなら、抗原の発現の損失はこれら の腫瘍細胞の除去において、重要な要因であるか否かを決定すること、を調べる ことである。 腫瘍移植の時に抗体治療を開始したなら、EGF レセプターを過剰発現するNH5 腫瘍(鱗状細胞がん腫)の異種移植片の、モノクローナル抗体ICR62(IgG2b)に対 する長い露出が、異種移植片の完全な退縮を導くことを最初の実験の結果は示唆 した。腫瘍が樹立するまで治療が遅延された時でさえ、IRG62 は、腫瘍の完全又 はほぼ完全な退縮を導いた。 この実験の終わりにおいて残った腫瘍の組織学的検査は、生存できる腫瘍がほ とんど検出され得なかった場合、多数の角質化された領域が観察されたことを示 し、これは、分化した組織のみが残ったことを示唆する(39)。 本出願人は、レセプター閉塞が、EGF レセプターを過剰発現する鱗状細胞がん 腫の終末分化(即ち、標準的な表現型への細胞復帰)を導く可能性を、現在調査 している。 従って、第一の態様において本発明は、治療に用いるための、EGF レセプター に対する抗体及びそのフラグメントを提供する。本発明のこの態様に含まれるも のは、本明細書内で同定されるこれらの抗体、並びにそれらの機能的同等物、変 異体、及び誘導体である。この抗体はネズミ科の動物(ラット又はマウス)であ り得るが、好ましくは、ヒト抗体を基礎とした又はヒト抗体由来の骨格領域及び /又は不変領域である。この抗体は、完全な免疫グロブリン分子であり得るが、 Igフラグメント、例えばFab フラグメント、単一鎖Fv分子等のような一価又は二 価のIg実在物であり得る。 更なる態様において、本発明は、腫瘍細胞、特にEGFRを過剰発現することを特 徴とする腫瘍細胞における終末の分化を誘導するための薬剤の調製における、EG FRに対する抗体又はそのフラグメントの 使用を開示する。 更なる態様において本発明は、上述の抗体をコードするDNA、該DNA を含む発 現ベクター、及び該発現ベクターで形質転換された宿主細胞を提供する。 更なる態様において、本発明は、例えばICR16,ICR62、及びICR64抗体から選 択される、一つ以上の上述の抗体を含む医薬組成物を提供する。該組成物におい て用いられる抗体の量は、典型的には、1〜300mg の範囲であり得る。任意に、 上述の抗体又はフラグメントは、標準、毒素、又は薬に結合され得る。 あるいは、前記抗体は、治療されるべき細胞において産生される、又は治療さ れるべき細胞への標的とされる活性化剤による活性形態への転化のため、前駆体 形態で細胞に投与された活性剤を標的とするのに用いられ得る。この種のアプロ ーチは、ADEPT として時に知られている(例えば、EP−A−415731及びWO90/079 36を参照のこと)。 また、EGFRに結合する抗体に類似して腫瘍細胞の終末分化を同様に誘導するペ プチド又は擬態分子も含まれる。本発明は、これらの擬態物の設計又は合成にお ける上述の抗体の使用も含む。 上述のEGF レセプター抗体は、腫瘍細胞の治療における最初の関心事であるが 、これらは、他の病気、例えば、関節炎、乾癬、アテローム性動脈硬化症、SLE 、炎症、又は他の増殖性の病気の治療における適用もあり得る。修飾抗体 上述の抗体は、モノクローナル抗体の分野及び蛋白質工学における進歩と共に 組換えDNA 技術を用いる種々の方法において変化させられ得る。これは、天然の 抗体と異なる特性及び構造を有する抗体及び抗体フラグメントの豊富な選択に近 づくことを可能にしている 。 モノクローナル抗体の製造は当該技術において十分に確立されている。モノク ローナル抗体は、もとの抗体の特異性を維持する他の抗体又はキメラ分子を製造 するための組換えDNA 技術に従い得る。これらの技術は、免疫グロブリン可変領 域、又は不変領域に対する抗体の相補性決定領域(CDRS)、又は異なる免疫グロブ リンの定常領域及び骨格領域をコートするDNA を導入することに関連し得る。例 えば、EP−A−184187,GB2188638A、又はEP−A−239400を参照のこと。モノ クローナル抗体を産生するバイブリドーマは、産生された抗体の結合特異性を変 えることができる、又は変えることができない遺伝的変異又は他の変換に従い得 る。 哺乳動物をペプチドを用いて免疫にするための代わりのもの又は補助物として 、例えばその表面上に官能性免疫グロブリン結合ドメインを表示するラムダファ ージ又は繊維状ファージを用いて、発現された免疫グロブリン可変領域の組み換 え製造されたライブラリから、タンパク質に特異的な抗体を得ることができる( 例えばWO92/01047 を参照のこと)。このライブラリーは、標的を用いて免疫化 されている生物から得られた配列から作製される天然のものとすることができ、 また、関心の抗原(又はそのフラグメント)に晒されている生物が得られた配列 を用いて作製されたものとすることができる。 抗体は、いくつかの方法において修飾され得る。実際に、抗体という言葉は、 要求される特異性と共に結合ドメインを有するいずれの特異的結合基質をも包含 するとして解釈されるものである。このように、この言葉は、天然にしても合成 にしても免疫グロブリン結合ドメインを含むいずれのポリペプチドも含む、抗体 フラグメント、誘導体、機能性同等物及び抗体の擬態物を包含する。それゆえ他 のポリペプチドに融合された、免疫グロブリン結合ドメイン、又は同等物を含む キメラ分子も含まれる。キメラ抗体のクローニング及び発現は、EP−A−012069 4 及びEP−A−0125023 に開示される。 全体の抗体のフラグメントが抗原に結合する機能を行い得ることが示されてい る。結合フラグメントの例は、(i)VL,VH,CL、及びCH1ドメインからなるFa b フラグメント、(ii)VH及びCH1ドメインからなるFdフラグメント、(iii) 単一の抗体のVL及びVHドメインからなるFVフラグメント、(iv)VHドメインから なるdAb フラグメント(Ward,E.S.et at al.,Nature34,544〜546(1989))、( v)単離されたCDR 領域、(vi)2つの結合したFab フラグメントを含む二価フ ラグメントであるF(ab′)2フラグメント、(vii)VHドメイン及びVLドメイ ンがペプチドリンカーにより結合され、その2つのドメインが組み合って、抗原 結合部位を形成する単一鎖Fv分子、(Bird et al,Science,242,423〜426,19 88;Huston et al,PNAS USA,85,5879〜5883,1988)(viii)二特異性単一鎖 Fv二量体(PCT/US92/09965)、及び(ix)遺伝子融合により作製された多価又は 多特異性フラグメントである“ディアボデイーズ(dia bodies)”(WO944/13804 ;P.Holliger et al.Proc.Natl Acad.Sci,USA90 6444 −6448,1993)であ る。 デアボディーは、ポリペプチドの多量体であって、各々のポリペプチドは免疫 グロブリン軽鎖の結合領域を含む第1ドメインと免疫グロブリン重鎖の結合領域 を含む第2ドメインとを含み、この2つのドメインは、(例えばペプチドリンカ ーにより)結合するがお互い組み合わさって抗原結合部位を形成することができ ず、抗原結合部位はその多量体内の一つのポリペプチドの第1ドメインとその多 量体内の他のポリペプチドの第2ドメインとの組み合わせによって形成される。 (WO94/13804)ものである。 二特異性抗体を用いる場合、これらは、種々の方法、例えば化学的に調製され るか又はハイブリッドハイブリドーマから製造され得る、貫用の二特異性抗体と することができ(Holliger,P.and Winter G.Current Opinion Biotechnol,4 ,446〜449(1993))、又は上述の二特異体抗体フラグメントのいずれかとするこ とができる。全体の抗体よりむしろScFv二量体又はディアボディーを用いること が好ましい。ディアボティー及びScFvは、抗イディオタイプ反応の効果を本質的 に減少させる可変領域のみを用いて、Fc領域を必要とせず作製することができる 。二特異性抗体の他の形態は、トローネッカーらの論文(Traunecker et al,Emb o Journal,10,3655〜3659,(1991))に開示される単一鎖“ジァニュシンズ(Janus ins)”を含む。 二特異性の全体の抗体に対立するものとしての二特異ディアボディーも大腸菌 内で容易に作製され、発現されるため、特に有用である適切な結合特異性のディ アボディー(及び抗体フラグメントのような多くの他のポリペプチドは、ファー ジディスプレイ(WO94/13804)を用いてライブラリーから容易に選択され得る。 このディアボディーの一つアーム(Arm)を不変に保つなら、例えば抗原Xに対す る特異性を一定に保つなら、他のアームを種々にして、適切な特異性の抗体が選 択されるライブラリーを作製することができる。 前述の通り、T細胞コレセプターCD3への特異性を組み込む二特異性抗体は、 腫瘍の成長を阻害して(Titus,J.A.et al.,J.Immunol.138,4018〜4022(19 87)),リンパ腫を直すこと(BrissinckJ. et al,J.Immunol.174,4019〜4026(199 1))が示されている。 例えばヒトの治療に用いる時、抗体の免疫原応答を最少化する一方、非ヒト抗 体の抗原結合特性を有する抗体を提供することが非ヒト(例えばネズミ科の動物 )抗体を“ヒトに適合させる”のに必要 とされ得る。このように、ヒトに適した抗体は、1つ以上の相補性領域(CDR's) からの残基が、要求される特性、例えば特異性、アフィニティー、又は能力を有 する、マウス、ラット、又はウサギの抗体のような非ヒト種(ドナー抗体)のCR D からの残基に置き換えられている、ヒト免疫グロブリン(アクセプター抗体) 由来の骨格領域を含む。ヒト抗体の骨格残基のいくつかも、相当する非ヒト残基 により、又はドナーもしくはアクセプター抗体のいずれかにおいて存在しない残 基により置き換えられ得る。これらの修飾は、抗体の特性を更に洗練して最適に する。 図面の詳細な説明 図1及び2は、DMEM−2%FCS 単独、又は抗EGFRmAb(156nM)もしくはEGF(10nM )を含むDMEM−2%FCにおいて、試験管内での四日のインキュベーションの後、H N5細胞から得られた核内のDNA のフローサイトメトリー解析を示す。図1はDNA ヒストグラムを示す。図2は各々の相における細胞の百分率を示す。 図3及び4は、ヒト膀胱がん腫細胞系統EJへの125I-EGF(図3)又は125I-TGF α(図4)の結合への、EGFRに対する抗体又はそのFab フラグメントの影響を示 す。 図5及び6は、一価及び二価のmAbsICR9(図5)及びICR62(図6)の欠陥又は 存在下における、EJ細胞に対する125I-EGFの結合のスカチャードプロットを示す 。 図7〜9は、HN6細胞(図7)、EGF レセプターを過剰発現する他の頭及び首 のがん腫細胞系統(図8)、及び静止ヒト包皮繊維芽細胞の TGFαで誘導された 増殖への、EGFRに対する抗体又はそのFab フラグメントでの処理の効果を示す。 図10は、示された時間における、血清による、EJ細胞に対する12 5 I-EGFの結合の阻害を示す適性曲線を示す。Aは被検者8(20mg)、Bは被検者 10(40mg)、又はCは被検者13(100mg)である。IRG62 標準の開始濃度は10μg /mlである。 図11は、完全なICR62(A),FabICR62(B),ScFv ICR62(C)に対する結合 により示される、20mg ICR62の注入後の、被検者番号9の血清におけるヒト抗ラ ット抗体の発達を示す。 図12は、完全なICR62(A),FabICR62(B)、及びICR62(C)への結合により 示される。40mgのICR62 の注入後の、被験者番号11の血清におけるヒト抗ラット 抗体の発達を示す。 配列表は、角括弧で示されるCDR と共に、ICR62 及びICR64 の重鎖及び軽鎖の 可変領域のDNA 及び予想されるアミノ酸配列を示す。 詳細な記載 実施例第1部 いくつかのEGFRに対する抗体を用いた処理の間又は後における、試験管 内の細胞系統及びヒト腫瘍異種移植片の研究 材料及び方法 細胞系統 10%胎児の子牛の血清(Fcs)並びに抗生物質ペニシリン、ストレプトマイシン 、及びネオマイシンが補充されたDMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)に おいて、頭及び首がん腫細胞系統LICR−LON −HN5及び胸がん腫細胞系統MDA − MB468 を慣用的に培養した。増殖阻害アッセイにおいて、いずれの存在する成長 因子の効果をも最小化するために、媒地内のFCS の濃度を、2%まで減少させた 。 モノクローナル抗体 ヒトEGFRの細胞外ドメインに対するラットモノクローナル抗体の調製は、以前 に開示されている(25,26)。鱗状細胞がん種HN5上のレセプターに対するICR16( IgG2a)を作製する一方、胸がん腫細胞系統MDA −MB468 上のレセプターに対する mAb であるICR62(IgG2b)、ICR61(IgG2b)、及びICR64(IgG1)を作製した。抗体ICR 16 及びICR62 はエピトープCに結合し、抗体ICR.61及びICR64 はEGF レセプタ ーの外部ドメイン上の異なるエピトープDに結合する。アイソタイプマッチ対照 抗体はラット肉腫HSN 上の特異的抗原に対するALN/11/53(IgG2a)及び11/160(IgG 2b)(27)、又はICR16 上のイディオタイプ決定基に対する抗体であるRCI19/74( 未公開データ)を含む。サイトケラチン10(RKSE-60)に対するモノクローナル抗 体とユーロパス(Europath Ltd,Cornwall)から得られた。インボルクリンに対 するマウスモノクローナル抗体(28)をフィオナ博士ら(Dr.Fiona Wate)(Imper ial Carcer Research Fund,London)から譲っていただいた。 ヒト腫瘍異種移植片を有するマウスの、EGFRに対する抗体での処理 ヒト腫瘍の異種移植片を無胸腺マウス(nu/nu)内で樹立し、上述のように抗 体で処理した(29,39)。簡単に言うと、用いたプロトコルは次の通りである。 A)MDA −MB468 異種移植片 4匹のマウスの3つのグループに、5×106腫瘍細胞をその両側腹部において 採種した。腫瘍接種の日(0日)において、マウスの1つのグループに最初にIC R62、第2にICR16、及び第3に対照抗体を注射した。更に連続9日間、その後18 日まで週3回で抗体を用いた処理(20μg/1回)を続けた(全量0.44mg/マウ ス)。実検が終了した 100日まで動物を観察して、残った腫瘍小瘤を組織学的 実験のために切除、軽量及び固定した(後述)。 B)HN5異種移植片。 腫瘍接種の時に開始された無胸腺マウスの抗体での処理は、これらの腫瘍の完 全及び永久的な退縮を引きおこす(39)ので、この腫瘍が約0.5cm の平均径に達 するまでEGFRに対する抗体での処理の開始を遅らせた他はHN5腫瘍異種移植片を 上述のように適用した。この実験において、抗体ICR61 もしくはICR64、又はEGF Rへの結合に対して拮抗しない対である、ICR61 +ICR62 もしくはICR64 +ICR62 の組合せで4〜5のマウスのグループを処理した。各々の場合において、マウ スの第2のグループを、対照抗体又は塩類溶液へ処理した。抗体(200μg/1回 )での処理を、連続5日間の後、各々の実験において示される日まで週3日間行 った(全量2.2mg/マウス)。動物を100日まで観察するか、又は動物を腫瘍の平 均径が0.8〜1.0cm に達した時殺した。 抗体での処理の後のヒト腫瘍異種移植片の組織学的実験 腫瘍片の実験のために2つのプロトコルを用いた。 貫用の組織学的実験のために、腫瘍を切除してサンプルをメタカーン(Methaca rn)に固定した後、パラフィンに浸した。4ミクロン断片を切り取り、ヘマトキ シリン及びエオシン(H&E)で染色した。 ヒト腫瘍異種移植片の全ての免疫組織学的研究を、第2試薬(Star 51,Serot ec Ltd,Oxford)としてイムノペルオキシダーゼ結合F(ab′)2ウサギ抗ラッ トIgを用いる間接的な方法により行った。この抗体は、マウス免疫グロブリンと の全ての反応性を除去するため予め吸着されている。腫瘍組織のサンプルを、液 体窒素の温度に予め冷却されたイソペンタン内で急速冷却した。5μm厚の断片 をクリオスタット上で切断して、アセトン中で1%アミノプロピル トリエトキシ−塩類溶液(Sigma,A3648)で予め塗られているガラススライド上 にマウントした。スライドを37℃で乾燥(30分間)し、ホルモルーカルシウム中 で5分間固定化し、氷冷クロロホルム/アセトン(1:1)に5分間浸漬した。 PBS で3回洗浄した後、3%H2O2を含むPBS 中にこの断片を10分間浸漬すること により内在性ベルオキシダーゼをブロックした。この断片を、EGFRに対するラッ ト抗体で最初にインキュベートし(1〜20μg/ml,室温で90分間)、その後PB S で3日洗浄した後、PBS− 0.5%SDA 中のイムノペルオキシダーゼ接合F(ab′ )2ウサギ抗ラットIgG の1/100 希釈溶液 100μlで90分間、室温でインキュベ ートした。PBS で2回、DDW で2回洗浄した後、結合したペルオキシダーゼをジ アミノベンジジン(DAB)〔0.1Mトリス緩衝液pH7.2,100ml H2O,66μlH2O2の10 0ml 中に100mg のDAB〕を用いて視覚化した。5分のインキュベーションの後、 この断片をDDW で2回洗浄し、マイヤーのヘマラム(Mayer's heamalum)中で1 分間対比染色し、等級アルコールに通すことにより脱水して、その後DPX 中にマ ウントした。 異種移植断片がEGFRに対する抗体で処理されているいくつかの場合において、 全ての残った治療上のmAb の存在を視覚化するために、最初の抗体でインキュベ ーションを行わなかった以外は上述のように、凍結断片の染色を行った。 抗体で処理した後の腫瘍細胞のフローサイトメトリー解析 15ml DMEM +2%FCS を含む25cm2Nuncフラスコ(Gibco Europe Ltd,Scotland )内にHN5細胞(7.5×105)を入れた。モノクローナル抗体(25μg/ml)、EGF(1 0nM)、又は等量の倍地のみをその後添加して、その培養物を37℃で4日間、イン キュベートした。これらの細胞から調製された核のフローサイトメトリー解析を オーメロッドらの論文(30)に本質的に開示されるように行った。簡単に言え ば、各々のフラスコからの単一細胞の懸濁液を200μlPBS 中に調製して次に2m l氷冷70%エタノール−30% PBSを勢いよく添加した。この細胞を少なくとも30 分間、4℃でインキュベートし、遠心により収菌して 700μlPBS 中に再懸濁し た。100μlのRNAse(1mg/ml,Sigma)及び 200μlのヨウ化プロピジウム(100 μg/ml,Sigma)を添加した後、この懸濁液を最初に37℃で30分間インキュベー トした後、90分間、氷上においた。200mW,488nnにおける、スペクトラーフィジ ックス(Spectra-Physics)アルゴン−イオンレーザーを備えたオーソサイトフル オログラフ(Ortho Cyto fluorograph)50H及びオーソ(Ortho)2150でコンピュー ターシステム(30)を用いてこの核を解析した。 サイトケラチン10及びインボルクリンの免疫蛍光染色 5×104のHN5細胞を、1mlDMEM+2%FCS を含む24ウエルプレート中のガラ スカバースリップ上に置いた。37℃で一晩のインキュベーションの後、特異性も しくは対照抗体(25μg/ml)又は培地のみを培養物に添加して、この細胞を37 ℃で更に3〜4日間インキュベートした。PBS で2回洗浄した後、この細胞を水 冷メタノール中で5分間固定化し、その後PBS で30分間のインキュベーションに より洗浄した。PBS−0.5 %BSA で希釈されたマウス抗サイトケラチン10又は抗 インボルクリンmAb を添加して、そのカバースリップを4℃で1時間インキュベ ートした。3回洗浄した後、結合した最初の抗体を、フルオレセイン−結合ヒツ ジ抗マウスIg(Amersham International)を用いて検出した。このカバースリップ をヒドロマウント(Hydropmount):グリセリン(1:1)中にマウントして、ゼ イスアクシオバート(Zeiss-Axiovert)100顕微鏡を用いて緑色蛍光を検査した。結 果 退縮する腫瘍の組織学的実験H&E染色 胸がん腫 MDA−MB468 の異種移植断片を有する無胸腺マウスを2を0〜18日間 、440μgのICR(IgG2a)の全投与量で処理した時、実験を100日で終了した場合、 腫瘍の半分は完全に退縮したが、残った部位に小さな静的小瘤が生き残ることを 我々は以前に示した(39)。しかしながら、mAbICR62(IgG2b)で同様の処理を行 うと、全ての腫瘍が完全に根絶されることを本実験は示した。ICR16 での処理の 後残った腫瘍小瘤のH&E染色断片の組織学的実験は、大きな死滅した領域の中 に明らかに生存可能な腫瘍細胞を含む少しの領域があることを示した。死滅した 細胞は、対照抗体で処理した次第に成長する腫瘍と比較して、ICR16 での処理の 後の細胞質染色の実質的な損失も示した。 ヒトEGF レセプターの外部ドメイン上の2つの異なるエピトープに結合する2 つの抗EGFR mAbの1つ又はこれらを組合せて処理した後のHN5腫瘍異種移植片も 我々は検査した。HN5異種移植片を有する無胸腺マウスをICR62 +ICR64 の組合 せで7〜24日目(全投与量2.2mg/マウス)に処理した時、実験の終了(79日目 )において、完全な抑制が2/10の部位において観察され、残った腫瘍小瘤はま だ退縮していた(29)。いずれの生存可能な細胞及び障害も対照抗体で処理され た動物において成長している腫瘍と比較して大部分の瘢痕組織から構成されるの であれば、これらの腫瘍小瘤の組織学的実験は、これらがほとんど存在しないこ とを示している。 同時に、NH5腫瘍異種移植断片が抗体ICR61 で5〜24日目に処理された時、実 験が75日目に終了した時に2/8の腫瘍が完全に消滅した(29)、いずれの生存 可能な細胞も存在して障害が上述のものに見られるのと同様であるなら、残った 小瘤の実験は、これらがほ とんど存在ないことを示している。 ICR61 +ICR62 の組合せで7〜24日目の処理し全投与量2.2mg /マウスの後に 残ったHN5の小瘤のH&E染色した断片は、角質化及び明らかな鱗状分化の領域 が存在することを示した。実際に、単独又は組み合わせて用いた特異性抗体での 処理を行ったマウスにおいて残った腫瘍障害の全てにおいて角質化した領域を発 見することができた。これらの発見はHN5の鱗状分化がEGFR特異性抗体である処 理の重要な結果であったことを示唆する。イムノペルオキシダーゼ染色 この研究の不可欠な部分は、抗EGFR抗体での処理の後残った、いずれの生存し 得る腫瘍細胞も、高レベルのEGFRを発現し続けるか否か、又は抗原の損失はそれ らの排除に寄与し得るのか否かを決定することである。この研究で用いられるラ ットmAb でホルマリンで固定化されパラフィンに侵された断片においてEGFRに結 合するものはないが、それらは、凍結保存された組織のメンブランを染色するの に全て効果的であった。HN5腫瘍異種移植片が特異性抗体で染色された時に強い メンブラン反応性が得られた。特異性抗体での処理を省くか、又は断片を対照抗 体で予備処理した時には染色されなかった。 NH5,A431 又は MDA−MB468 腫瘍の異種移植片を有する無胸腺マウスを抗体 ICR62 で処理した時、この腫瘍はmAbICR16又はICR64 で処理した同じ腫瘍と比較 してより迅速に(及び多くの場合完全に)退縮した(39)。生体内における抗体 ICR62 のより大きな能力の理由を決定するために、我々は退縮している腫瘍の免 疫組織化学的研究を行ってきた。最初にHN5異種移植片を有する無胸腺マウスを 短い期間(0〜4日)、ICR16 又はICR62 のいずれかで処理した。7日目に、腫 瘍を切除して凍結断片を調製してペルオキシターゼ結 合F(ab′)2ウサギ抗ラットIgG で染色した。第2抗体での腫瘍細胞メンブラン の均一な染色は、全ての腫瘍細胞が、この時に、特異性ラット抗体でコートされ ていることを示す。しかしながら、残った腫瘍の全領域は、ICR16 で処理したマ ウス(平均腫瘍径は対照の86%)と比べてICR62 で処理したマウス(平均腫瘍径 は対照の27.5%)においてより小さかった。また、ICR62 で処理した腫瘍は、よ り広範囲の宿主細胞が、残った生成可能な腫瘍細胞の周囲にしみ込むことを示し た。 最後に、HN5腫瘍の確立された異種移植片を有するマウスを7〜24日にICR64 で処理した後、101 日目において残った小瘤を我々は検査した。抗体での最後の 処理は77日前に行われたにもかかわらず、ペルオキシダーゼ接合抗ラットIgでの 断片の染色は、残った重要な量のラットmAb が死んだ細胞と組み合わさっており 、腫瘍が破壊された角質化領域が作られていることを示した。用いられた第2抗 体は、マウスIgに対する、予め吸着されているF(ab′)2標品であるので、染色 は、マウスIg又はFcレセプターを有する細胞への非特異的な結合のためであり得 ない。対照的に、生存可能な腫瘍の小さな領域が、染色されなかったことは、IC R64 がこれらの位置に到達しなかったか、又はそれが細胞増殖の間、細胞メンブ ランから失われていたかのいずれかであることを示唆する。これらの細胞がまだ EGFRを過剰発現するか否かを決定するために、連続的断片を最初にICR64 で、次 にペルオキシダーゼ接合第2抗体で処理した。ここで、明確に染色された生存可 能な細胞の群は、抗体の損失が、抗体処理によるこれらの細胞の除去において重 大な要因でないことを示している。 EGFRに対する抗体で処理したHN5細胞は終末分化する。 抗体処理の後に残った腫瘍小瘤におけるケラチン渦の発見は特に 興味深かった。5nM超の濃度において、 mAbs ICR16,ICR62、及びICR64 は、2 %FCS を含む培地において培養されたHN5細胞の増殖を完全に阻害した(25,26 )。終末分化が腫瘍細胞不活性化への道程であり得る可能性を研究するために、 増殖が束縛された細胞の細胞サイクル特性を決定し、分化マーカーインボルクリ ン(31〜33)及びサイトケラチン10(34,35)の発現について、これらを検査し た。増殖束縛HN5細胞は、G0/G11にとどまる。 EGFRに対するいずれかの抗体(156nM ICR16又はICR62)で、又はリガンドEGF(10 nM)でのHN5細胞の処理の後の核のフローサイトメトリー解析を図1及び図2に 示す。HN5細胞の増殖を完全に阻害する抗EGFR mAbの投与での処理の後、S及び G2/M1における細胞の数は、培地のみにおいて増殖した対照と比較して実質 的に減少し、ほとんどの細胞はG0/G1中に束縛されていた。HN5細胞の増殖 を(完全ではないが)阻害する濃度(10nM)におけるEGF での処理も、mAb を用 いた後の処理より小さい程度であるが、細胞サイクルのS及びG2/M期の両方 における細胞の割合を減少させた。アポプトシス(apoptosis)を示す予備G1ピ ークにおけるDNA フラグメンテーションのいずれの証拠も我々は見い出せなかっ た(図1)。増殖束縛HN5細胞は、終末分化のマーカーを合成する 。 HN5細胞を156nM の抗EGFR mAbで4日間、インキュベートした時、ほとんどの 細胞は、分化マーカーサイトケラチン10を発現することをmAb RKSE−60を用いた 免疫蛍光により視覚化することで見い出した。陽性の細胞の割合は、用いた抗EG FR抗体により様々であり、最も効果的なのはICR64 であり、4日目の、処理した 細胞の第部分は、この分化マーカーに対して強く陽性であった。加えて、サイト ケラチン10を発現する細胞の大部分はサイトケラチン陰性の細胞よ りも大きかった。処理されたHN5細胞を他の分化マーカー、インボルクリンに対 する抗体で染色した時、同様の結果が得られた。HN5細胞をICR16 又はICR62 で 処理してCK10及びインボルクリン発現について検査した時、本質的に同様の結果 が得られた。(データは示さない)。しかしながら培地のみ又は対照抗体の入っ た培地において、群集(Confluence)近くまで増殖している細胞により発現され たいずれの分化マーカーも、これらの培養物が、EGFRに対する抗体で処理された ウェルよりおおよそ10倍多い細胞を含んでいたにもかかわらず、存在しなかった 。第2部 抗体及びそのFab フラグメントの活性のメカニズムの更なる研究 EGFR上のエピトープCに結合する抗体ICR62 は(a)レセプターに対するリガ ンドの結合、(b)ヒト繊維芽細胞のEGFR及びTGF α誘導の増殖、及び(c)EG F を増殖発現する一連のヒト腫瘍細胞の増殖を阻害する(26)。抗体ICR9は、EG F レセプター上のエピトープAに結合して、(a)EGF レセプターに対するリガ ンド(EGF及びTGF α)の結合を促進し、(b)ヒト繊維細胞のEGF 誘導の増殖を 促進し、及び(c)EGF レセプターを増殖発現する腫瘍の成長を刺激する(25) 。ここで、これらの効果を導くことにおいてmAb の一価Fcb のフラグメントが二 価mAbsと同様の効果であるか否か、又は二価抗体はこれらの活性に本質的である のか否かを発現することが我々の目的であった(2,3,5,7,44,45)。方 法 図3及び4について、モノクローナル抗体ICR9及びICR62、並びにそれらのFab フラグメントを、以前に記載のように調製した(25,26,36)。ICR9及びICR62 のFab フラグメントをパバインの消化により調製して、ゲル及びアファニティ ークロマトグラフィーによ り精製した。SDS −PAGEによる解析は、Fab 標品には、汚染されている完全な抗 体がないことを示した(データは示さない)。ヒト組換えEGF 及びTGF α(Colla borative Research,Waltham,Mass)をIODO−GEN を用いて、先に開示されたら )ように10μCi/μgの特異活性となるようIodine-125(Na125I,Amersham Inter national)で標識した。記載されるように(26)、EJ細胞上のEGFRに対する125I- EGF及び125I-TGFαの結合に対するmAb でそのFab フラグメントの効果を決定す るため競合的RIA を用いた。対照として無関係な抗原に対するラットmAb 11/16 0 及び ALN/11/53(27)を用いた。 図5及び6について、125I-EGFを上述のように調製した。EJ細胞を10%FCS を 含むDMEM中の96ウェルプレート(2×104細胞/well)内に種付けした。37℃で の48時間のインキュベーションの後、この細胞を氷冷結合緩衝液(DMEM,0.1%BS A を含む15mM Hepes)で2日洗浄して、30μlの125I-EGF(0.86〜104nM)の添加の 前に、氷上で30分間、20μlのICR9,FabICR9,ICR62,もしくはFabICR62(20μ g/ml)又は培地のみとともにインキュベートした。氷上で更に5時間インキュ ベートした後、この細胞を結合緩衝液で3回洗浄して、溶菌させ、結合放射能を 決定した。100 倍超の冷却EGF の存在下で結合した総数を減ずることによって非 特異的結合を修正し、これは、全ての結合数の6%未満であった。各々の値は、 3回重複のサンプルの平均である。 図7及び図8について、10%胎児牛血清(FCS)ならびに抗生物質ペニシリン、 ストレプトマイシン、及びネオマイシンが補給されたDMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)中で、 HSC−1,HSC −2, HSC−4,Ca9−22,LICR−LON −HN5、及びLICR−LON −HN6細胞系統(6,9)を増殖させた。試験管内にお ける腫瘍細胞の増殖に対する、完全なmAb 又はそのFab フラグメントでの処理の 効果を調べるために、2%FCS を含む100 μlDMEM中の約5×103の細胞を96ウ ェルプレートの各々のウェル内に種つけした。37℃で4時間のインキュベーショ ンの後、mAb 又はFab フラグメントの希釈液の 100μl分割量を三重ウェルに添 加して、この培養物を37℃でインキュベートした。(培地のみを含む)対照ウェ ル中の細胞がほぼ群集(contluent)となった時、全ての細胞を固定して、メチレ ンブルーで染色して以前に記載(26)のようにA620を決定した。 図9について、24ウェルプレート内にEMEM−10%FCS 中4×104細胞/mlで種 つけされたDE532 細胞(Flowlaboratories)を群集になるまで増殖させ、その後 培地をEMEM−1%FCS に置き換えた。この培地中で48時間後、mAb もしくはFab フラグメント(25μg/ml)及び/又は TGFα(5mg/ml)の50μl分割量を三 重ウェルに添加してこの細胞を37℃で一晩インキュベートし、その後2μCi/ウ ェルの3H−チミジンで6時間パルスした。DNA 内に組み込まれた酸不溶性の放 射能を液体シンチレーション計数器で設定した。 ICR62,ICR62 Fabフラグメント又は対照抗体11/160(27)の156nM での9日間 の処理に続いてHN5腫瘍細胞の光顕微鏡写真をとり、位相差照射により、又はサ イトケラチンの発現に対する免疫蛍光染色により選択的に検査した。 5×104のHN5細胞をガラスカバースリップ上にプレートして、1mlDMEM−2 %FCS /ウェルを含む24ウェルプレート中に置いた。37℃での一晩のインキュベ ーションの後、この培養物に特異性又は対照抗体(25μl/ml)を添加し、この 細胞を37℃で更に4日間インキュベートした。PBS で2回洗浄した後、氷冷メタ ノール中で5分間固定化し、その後、PBS 中で30分間インキュベーションするこ とにより洗浄した。PBS −0.5 %BSA で1/40に希釈されたマウス抗サイトケラ チン10(RKSE−60,Europath Ltd,Cornwall)を添加 し、このカバースリップを4℃で1時間インキュベートした。3回洗浄した後、 フルオレセイン−結合ヒツジ抗マウスIg(Amersham International Ltd)を用いて 結合した第1抗体を検出した。このカバースリップをヒドロマウント(Hydromou nt):グリセリン(1:1)中にマウントして、ゼイスアクシオバート(Zeiss A xiovers)100顕微鏡を用いて緑色蛍光について検査した。結 果 ICR9及びICR62 のFab 標品をそのリガンド結合への効果についてテストをした 時、それらは、二価の親IgG と同様の能力で膀胱がん腫細胞系統EJ上のレセプタ ーに対する125I-EGF及び125I-TGFαの両方の結合を促進(ICR9)及び阻害(ICR62) した。同じ濃度において、関係ない抗体(27)に対する対照ラット抗体(ALN/11 /53)は、リガンドの結合への効果がなかった。これらのデータのスカッチャー ド解析は、一価又は二価のICR9での4℃でのEJ細胞の処理は、リガンドに対する レセプターのアフィニティーを増加させることにより、このレセプーに対する12 5 I-EGFの結合を促進させることを示した(図5)、125I-EGFの結合におけるKdは 、培地のみにおいて2.1×108-1であり、二価又は一価のICR9の存在下において 各々7×108-11.8×109-1であった。他方、一価及び二価のICR62 は、EGF の結合を完全に阻害した(図6)。 その後、Fab フラグメントとその親の二価抗体とを、約 1.2×106EGFR/細胞 を発現する頭及び首がん腫細胞系統HN5(26)の増殖へのそれらの効果について 比較した。図7に示されたこの結果は、0.6nM 超の濃度において、Fab フラグメ ント及び完全なICR9が、HN6細胞の増殖を刺激することを示した。同様に、ICR6 2 のFab フラグメントは、HN6細胞の試験管内での増殖を阻害することにおいて 、二価mAb は同様に効果的であることが見い出された(図7)。更 に、一価のICR62 は、EGF レセプターを過剰発現する5つの他の頭及び首腫瘍細 胞系統(HN5,HSC−1,HSC−2,HSC−4、及びCa9 −22)(6,9)の増殖を阻 害した(図8)。完全なICR62 と同様この抗体の一価Fab フラグメントも、静止 ヒト包皮繊維芽細胞のTGF α誘導増殖を完全に阻害した。更に、ICR62 のFab は 、HN5細胞の分化を誘導することにおいて二価抗体と同程度の効果を有する。ラ ットmAb ICR9及びICR62 のFab フラグメントが、EGF レセプターの機能における 各々の変換も誘導することにおいてその完全な分子と同程度に効果的であること を発現したことは、ネズミ科の動物の抗体のFab フラグメントは、その完全な抗 体と比較して活性が乏しいか、又は効果がないかのいずれかであることを他の研 究者が示していたため、(3,5,7,8,44,45)予期しないものであった。議 論 我々の研究(先の第1部)の結果は、EGF レセプターに対する抗体での最後の 処理の後82日目までに残った小瘤は、生存可能な細胞がほとんど存在しない死滅 して角質化した領域から大部分がなることを示した。他の研究(37)において、 マウス抗EGFRmAb225の高濃度の投与(週2mgを2日)での樹立したヒト結腸腫瘍 異種移植片の処理が2〜3週間でこれらの腫瘍の完全な退縮を生じることを報告 している(37)。この研究は、7日後ほとんどの細胞が死滅して14〜21日後ほと んどの腫瘍細胞が結合組織に置き換わっていることも示した(37)。本研究にお いて、角質化した領域の存在が特に興味深く、この発見はEGFRに対する抗体での 処理の前に未記載である効果、即ち長期のレセプターの封鎖が、鱗状がん腫細胞 の終末分化を誘導し得ることを指摘した。角化したエンベローブの92KD細胞質前 駆体であるインボルクリン(31〜33)及び鱗状上皮における終末の分化の間に発 現されるサイトケラチン10(34〜35)の終末分化マー カーの発現について、抗EGFR mAb処理細胞をスクリーニングすることによって、 EGFRに対する抗体のこの機能を我々も研究した。 EGFRに対する抗体での処理の間、HN5細胞は終末分化を進行し、大部分の処理 をした細胞は、分化マーカーインボルクリン及びサイトケラチン10を発現するこ とを我々に示した。更に、これらの分化マーカーを発現する細胞は、培養された ヒト繊維芽細胞について以前に示したように(32)大きなサイズのものである。 抗EGFRmAb で処理の後のHN5細胞のフローサイトメトリー解析の結果は、分化し た細胞において予想されるであろうように、それらは細胞サイクルのG0/G1 期に束縛されたことを示した。これらの結果をあわせたものは、最初に、成長因 子−レセプター相互作用をブロックするEGF レセプターに対する抗体が、分化を 誘導することによってEGFR過剰発現腫瘍の増殖を阻害し得ることを示唆する。我 々の発見に一致して、ロデックら(Rodeck'and coltegues)は、EGFRに対するマ ウス抗体(mAb425)によるA431 の成長阻害は、細胞サイクルのS及びG2/M期 の細胞の割合を減少させ、細胞サイクルのG0/G1期の細胞の割合を増加させ る(20)。タイプI成長因子レセプターファミリーに属するEGFRに似たHER −2 /c−erbB−2レセプターの外部ドメインに対する成長抑制抗体の効果について ベーカフーら(Bacusand colleaques)(38)は同様の動きを示唆した。この研究 は、生体内での抗HER −2/c−erbB−2mAb の抗腫瘍活性と試験管内の乳ガン 細胞の分化を誘導するこれらの能力との間の関係の証拠も提供している。 2つの他の興味深い発見が腫瘍片の免疫組織化学的染色から得られた。第1に 、ICR62(IgG2b)での処理の間に見られる腫瘍の退縮の増加された割合は腫瘍細胞 の迅速な損失のためであることは明らかであり、加えてより多くの浸潤する宿主 細胞が腫瘍巣の周囲に観察 された。上述のように、抗体ICR62 は、試験管内での増殖の最も効果的なインヒ ビターではないが、無胸腺マウスにおける異種移植片のように成長した3つの異 なるヒトがん腫の退縮の最も効果的なインデューサーであった。これらの結果は 、生体内の宿主免疫エフェクター機能の役割を指摘する。実際に、ネズミ科の動 物のIgG2a 及びヒトIgG1のようなIgG2b アイソタイプのラット抗体が、FcL セプ ターを有するエフェクター細胞とADCCとを媒介すること及び補助カスケードを活 性化することにおいて最も効果的であることが記載されている(20,40)。第2 に、ICR64 でのHN5腫瘍の処理の後に残った小瘤において、死滅した領域内の細 胞メンブランに77日前に与えられた抗体がまだ残っていたことを発見して我々は 驚いた。この予期しない発見は、形成された免疫複合体の安全性を指適し、HN5 細胞に対するこれらの抗体の結合により形成された免疫複合物は安定で、迅速に インターナライズ(internalised)されないか、又は、細胞から脱落しないことを 示す試験管内の実験の結果と一貫している。抗ラツトIg試薬で染色されなかった 残った生存可能な細胞の少量は、最初の試験とはICR64 を用いて再染色された時 陽性であることから,EGFRの発現を損失しなかった。我々は、抗体処理による生 存可能な細胞の排除において、抗原変調は、重要な要因でなく、抗体のアクセス が満足いくものであるとすれば、これらの細胞が抗体での更なる処理に感受性が あり得るであろうと結論づける。結 論 我々のデータを基礎として、臨床上の適用に最もよい抗体は、正確なエピトー ブに対するものであり、終末の分化を誘導すること、並びに宿主免疫エフェクタ ー機能(43)補助及び活性化することに最も効果的なものであるであろうと我々 は結論づける。 更なる実験(上述の第2部)の結果は、156nM の一価又は二価の ICR62 の存在下における4日のインキュベーションの後、HN5細胞の大部分は、 終末分化マーカーサイトケラチン10(34)を発現したことを示した。特異性抗体 の欠損において成長した対照培養物は、4日で細胞単層がほぼ群集(confluene) となったがサイトケラチン10を発現しなかった。 ICR62 Fab によるEGF レセプターの閉塞が、HN5細胞の終末分化を誘導し得る ことの発現は、いくつかの興味のあるところであり、臨床的に適用し得る。知る ところでは、本書は、抗EGFR抗体の一価Fab フラグメントのようなより小さな分 子が、(a)リガンド結合をブロックすること、(b)EGFRレセプターを過剰発 現する腫瘍の成長を防止すること、(c)各々の細胞において終末分化に向かわ せることにおいて二価抗体と同様に効果的であり得ることを示す最初の報告であ る。完全な抗体より小さな分子がこれらの効果を誘導するのに用いられ得る可能 性は、血液からのクリアランスが増加するであろうがより小さな分子の溢出の割 合が腫瘍への捕巣を改良するはずであるので、臨床的適用と重要であり得る。 EGF がEGF レセプターを活性化するメカニズムはまだ解明されていないが、2 つのモデル(分子内又は分子間の活性化)が提案されている。分子間モデルは、 EGF レセプターへのEGF の結合がプラズマメンブランを横切ってその活性化を導 く細胞キナーゼドメインへ伸びるレセプター単量体の細胞外ドメインにおけるコ ンホーメーション変化を誘導することを示唆する(46,49)。他方の分子間モデ ル(2,3,48)は、リガンド結合の後のレセプター二量体化が細胞質チロシン キナーゼによるリン酸化をおこすことを提案する。第2のモデルをもとにすると 、二価抗体は、レセプターの二量体化(3,7,8,44)を防ぐことにより活性 化をブロックするであろうことが予想される。しかしながら、その活性がEGF 結 合部位から一 定の距離をおいておこることが示されている抗体13A9(47)を用いた現在の研究の 結果は、これは前記の場合ではないことも示唆する。この研究において、この抗 体でのA431 細胞の処理が、EGF の結合の後のEGF レセプターのアグリゲーショ ンを防止するが、レセプター自己リン酸化、細胞質の遊離Ca2+濃度におれるEGF の刺激による変化、及びマイトジエネシス(mitogenesis)を含むいくつかのパラ メータにより判断されるレセプターを通した活性化を阻害しないことをキャラウ ェイ及びセリオン(Carraway and Cerion)(47)に示している。レセプターのアグ リゲーションでないレセプターにおけるコンホメーション変化が、リガンド結合 に続いて生じるシグナルであることを示唆する説得力のある証拠を彼らに提供す る。 我々の結果はこの考察を支持するであろう。二価及び一価ICR9において、この 抗体の結合がEGF に対するレセプターのアフィニティーを著しく増加(3〜9倍 )させる原因であることは明らかである。これらの実験は4℃で行われたので、 この結果がレセプターのアグリケーションのためであるようではない。更に、IC R9はEGFRリガンドともリガンド結合をブロックする抗体とも競合しないので、そ れは一定の距離をおいて作用する、即ちそれはリガンド結合部位におけるマンホ メーション変化を誘発すると我々は結論づけた。これを基礎として、リガンド結 合を防ぐ抗体の少なくともいくつかは、そのリガンドに対するアフィニティーを 減少させるためにレセプターのコンホメーションを変化させることにより上述の 事を行うと我々は提案する。この概念は、EGF レセプターへのリガンドの結合を ブロックするラット抗体のいくつかのみが、結合したリガンドを置換することが できる、即ちいくつかの抗体はリガンド結合部位から一定の距離をおいて作用す るに違いないという観察により支持される。 scFv又は免疫グロブリンの相補性決定領域を基礎とした限定されたペプチドが 鱗状細胞がん腫上のEGFRを効果的に標的とすることについて発達させられ得る可 能性は、特にこのような薬剤が腫瘍細胞の終末分化を誘導することができるなら 興奮する予想である。この可能性は、これらの結合蛋白質又はペプチドの作用に 類似し、EGFRと類似した効果的な相互作用を有する非ペプチドの類似分子を発達 させることにもある。本明細書内の抗EGFR抗体は、腫瘍細胞への同様の効果を有 する上述のような非抗体分子をクリーニングすることに用いられ得る。 添付の配列表は、角括弧内に、抗体ICR62 及びICR64 の重鎖及び軽鎖について の相補性決定領域(CDR)を、それらの周りの骨格領域(FR)とともに示す。上述の 十分に確立された原理に従って(例えば、Winter GB−A−2188638,Harris et al; WO92/04381,及びQueer et al,PNAS(1989),86− 10029〜33を参照のこと )、ヒトの治療により適し得る相当するヒトに適した抗体を作製するために、FR において選択されたネズミ科の動物の残基を任意に保存して、これらのCDR をヒ ト抗体のFR内に融合させることができる。 ICR62 モノクローナル抗体を用いた臨床的研究 臨床的な適用のために、EGFRレセプターはいくつかの通常のヒト組織において も発現されるが、発現のレベルは相当する腫瘍細胞よりかなり低いことを認識す ることが重要である。(9〜11)。しかしながら、我々の経験において、105未 満のレセプターを発現する腫瘍は、EGFR過剰発現腫瘍細胞より、抗体処理に対し てかなり感受性が劣る(1,26)。実際に、メンデルソンら(Mendelsohn and co llegus)は、チンパンジーでの予備研究において、全部で650mg の抗体の投与で の治療は毒性を作らないことを報告している。(41)。加えて、肺がん腫を有する 被検者が300mg までのマウスの投与によ り処理されたフェイズI臨床試験において、被験者における都合の悪い効果は観 察されなかった(41,42)。 その後、mAbICR62は頭及び首(11pts)のがん又は肺(9pts)がんを有する被験者 におけるフェイズI臨床研究においてテストされた。この研究におけるほとんど の被験者は、以前に治療(即ち、外科療法、放射線療法、化学療法、及び/又は 免疫療法)を受けていた。この臨床研究の目的は、(a)毒性の全ての起こり得 る徴候について被検者を監視すること、(b)治療抗体が転移障害における腫瘍 細胞に特異的に局所化されるか否かを研究すること処理の後の循環において残っ たICR62 のレベルを決定すること、及び(d)被験者がヒト抗ラット抗体(HARA )応答を備えるか否かを研究することである。材料と方法 患者の選択及び処置 i)肺又は頭及び首の鱗状細胞ガン腫の手術可能な組織学的又は細胞学的に確実 な診断、ii)免疫細胞化学的に証明されたEGF レセプターの発現、iii)ECOCG パフォーマンス状態が0〜2であること、iv)アレルギー又はアトピーの知られ ている経歴がないこと、v)前4週間内で免疫学的治療を行っていないこと、vi )腎臓、肝臓、又は骨髄の機能の重大な異常がないこと(ヘモグロビン>10g/ dl、ホワイトカウント>3×109/l、プレートレット>120、クリアチニン< 130、肝臓酵素及びビリルビン<×2標準)を有する被験者をこの試験において 含まれるのに適すると考えた。 被験者が受けてる腫瘍の段階及び以前の治療の詳細を表1に要約する。抗体を 投与する前1時間に、被験者を皮膚テスト(10μg皮内)、して、不利な応答を する患者は発見されなかった。リン酸緩衝液の塩溶したpH7.4 の抗体を、30〜60 分間にわたり、単一巨丸注 射(single bolus injection)として静脈に与えた。3人の被検者のグループを2 ,5,10,20、又は40mgのICR62 で治療して、更に8人の被験者に100mg のこの 抗体を与えた。全ての被検者を毒性の徴候について評価した。また、循環におい てmAbICR62のレベルについて血清を監視し、ヒト抗ラット抗体(HARA)の存在につ いてテストすることができるようにICR62 での治療の前及び治療の後一定間隔で 血液サンプルをこれらの被検者から採取した。40mg又は100mg の抗体投与がなさ れたいく人かの被検者において、ICR62 での治療の後24時間に、許容される転移 障害からバイオプシーを行い、ICR62 の腫瘍細胞への局所化を検査した。 mAbICR62の調製 CRC-MRC Joint Committee により用意されたガイドラインに従って、臨床的使用 のための全ての抗体を調製した。ベラックスタイプ1バイオリアクター(Verax Type1 バイオリアクター)内、又はローラーボトル内のバルク培養としてのいず れかにおいて3%又は5%の北米産の胎児のウシ血清及び以前に記載(27)のよ うな抗生物質を含むDMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)においてハイブ リドーマ細胞を増殖させた。無菌条件下で上清を収集し、その後45%飽和の(NH4 )2SO4で沈殿させた、オートクレーブされた試薬、カラム充填剤及び容器を用い て、この沈殿を水で溶解して0.0175Mリン酸緩衝液pH6.6 に対して透析した。ベ ックマン(Beckman)45T1ローターで30,000gで遠心して不溶液材料を除去した後 、0.0175Mリン酸緩衝液pH6.6 で平衡化して溶出されるワットマン(Whatman)DE5 2 セルロースのカラムを通すことによって透析物を分画した。精製された(95 % mAb 超の)ICR62 を含む流出した画分を集めて、無菌リン酸緩衝液の塩類溶液(PB S)の5つの変化に対しても透析した。フィルター滅菌した後、この標品を分取、 連結し、使用まで−20℃ で保存した。 循環におけるICR62 のレベルの決定 血清中に存在する遊離mAb ICR62 の量を、以前に記載されるように(27)膀胱が ん腫細胞系統EJへのEGF 又はTGF の結合を阻害する能力により決定した。血清の 2倍希釈液(50μl)を等量の125I-EGF(4×104cpm)又は125I-TGF(4×104c pm)と混合した。周知の濃度のICR62 を含む標準を同様に調製した。その後、各 々の混合物の90μlの分割量を96ウェルプレート内で群集(Confluency)まで増殖 したEJ細胞の単層に移した。氷上で1時間インキュベーションした後、この細胞 を3回洗浄してその後、1%サルコシルを含む1M NaOH 中で溶菌させ。ヒドラ ガンマスペクトロメーター(Hydragamma spectrometer)(Oakfield Instrurents L td.,Oxford)において、結合放射能を決定した。 ヒト抗ラット(HARA)応答の決定 ポリビニクロライド96ウェルプレート(Dynatech Labs,Voginina)をICR62 ICR62 Fab、又はICR62scFv の保存溶液(10μg/5ml PBS)で9℃で一晩のインキュベー ションによりラット抗体で塗った。このプレードを0.5 %BSA を含むPBS で3回 洗浄して、その後残った部位をブロックするため PBS−0.5 %BSA の 200μl/ ウェルで2時間インキュベートした。0.5 %BSA を含むPBS で更に3回洗浄した 後、 PBS−0.5 %BSA で作られた被験者の血清の2倍希釈液を周囲の温度で1時 間、インキュベートした。 PBS−0.5 %BSA で3回このプレートを洗浄した後、 ICR62 又はそのフラグメントに結合したヒト抗体を125I標準ウサギ抗ヒト(ab′ )2の添加により検出した。周囲の温度で1時間インキュベーションした後、こ のプレートを PBS−0.5 %BSA で3回洗浄し、その後個々のウェルに切断してヒ ドラガンマカウンターで結合放射能を決定した。 免疫組織化学 西洋ワサビペルオキシダーゼに接合されたラット下(ab′)2に対するヒツジ抗 体(Amersham International)を用いる間接法により、免疫組織化学的研究を行っ た。 EGFRの発現を決定するために、腫瘍バオプシーを液体窒素で急速凍結した後、 OCT 培地中にマウントして5μm厚のVK5に切断した、一つの断片を、腫瘍細胞 の性質を決定するためH&E(Haematoxylin&Eosin)で染色した。第2のサンプ ルを4℃で10分間、アセトン中で固定化し、その後この断片をPBS で簡単に洗浄 した後、この断片をmAbICR62(100μl/ml)で1時間インキュベートした。PBS で5分間洗浄した後、この断片を西洋ワサビペルオキシダーゼ(Amersham)に接 合されたヒツジ抗ラットF(ab′)2の1:100 希釈液で95分間インキュベート した。0.05%ジアミノベンジジン(Sigma)0.1%過酸化水素(Merck)、及び0.07% イミダゾール(Merck)を含む溶液中にこの断片を10分間インキュベートすること によってペルオキシダーゼ染色を論証した。5分間水道水で洗浄した後、この断 片をマイヤーのヘマトキシリン(Mayer's Hamatoxyline)(HD Suppliers)で30秒間 、対比染色した。最後にこの断片を脱水、透明にてマウントした。 40mg又は100mg の抗体が投与されている被験者における腫瘍細胞へのICR62 の 局在化を監視するため、抗体を投与した後24時間に、バイオプシーを転移部位か ら取り出し、その後、凍結断片で切断してヒツジ抗ラット抗体単独で染色した。 治療抗体に結合している細胞の割合を決定するため、同じバイオプシーから取り 出した連続断片を全てのEGFR発現細胞が染色されるように最初にICR62 で、次に ペルオキシダーゼ結合ヒツジ抗ラットF(ab′)2で染色した。結 果 被験者への治療の効果 その腫瘍細胞がEGF セプターを過剰発現することが見い出されている頭及び首又 は肺の鱗状細胞がん腫を有する20の被験者にラットmAbICR62の毒性を評価するた めにこの投与エスカレーション試験を行った。(表1)。全員が広範な病気を有 しており、4日の試験を除いて(表1参照)、病気のために以前に治療、例えば 外科療法、放射能療法、及び/又は化学療法を受けていた(表1)。 被験者は抗体の投与の前の日に病院に入り、彼らの生化学的及び血液学的パラ メーターを監視した。抗体の間隔をおいた注射の後、いく人かの被験者は軽い悪 寒及び熱並びに低血圧を示した(表1)。抗体投与の量に関係いない徴候は、直 ちに調整された。いかなる激しい毒性が観察された場合もなかった。被験者は、 抗体注射後24時間に病院から解放され、一週間間隔で6週まで彼らを観察した。 監視した期間における彼らの治療のいずれも不利な効果も報告された被験者もい ない。 ICR62 の血液レベル 治療の後に一定の間隔をあけて検取された血清によるEGFRへのEGF 又はTGF の結 合の阻害を監視することによって、この抗体の異なる投与が行われた被験者の血 清中にmAbICR62が検出され得るか否かを我々は研究した。20mg以下のICR62 が投 与された被験者の、治療後4〜24時間において採種された血清においていずれの 遊離抗体も我々は検出することができなかった(図1a)。しかしながら、循環 するICR62 の重要な量が、40mg又は100mg のICR62 が投与された被験者の血液中 に検出することができた(図1b&1c)。加えて、循環中に残ったICR62 のレ ベルは100mg のICR62 を投与された被検者において最も高いことがわかった。一 人の患者において、投与された抗体の約半分は3日目における循環中にあったが 、ICR62 治療 後7日目における血液中に、遊離mAb を検出することができなかった。注射され たICR62 は腫瘍細胞メンブラン上のEGFRに結合する40mg又は100mg のICR62 での 被検者の治療後24時間に6人の被験者から転移障害のバイオプシーを取った。ペ ルオキシターゼ複合第2抗体試薬で直接染色することにより、細胞結合抗体の存 在について、凍結断片を検査した。このバイオブシーの2つは、死滅した領域か ら大部分なり、捨てられているが、4つは浸潤している腫瘍を含む産生された明 確に規定される領域を作っていた。図2の1に示される断片は、40mgのICR62 で の2人分の被検者の治療の後24時間に、この抗体は、転移部位における腫瘍細胞 のルンブランに局在化しており、この腫瘍の周囲において増殖している細胞が強 く染色されていた、ヒツジ抗ラット試薬の添加の前にこの断片をICR62 で染色し た時、EGFRを発現する腫瘍の内部における細胞は、24時間前に投与された治療抗 体に結合していなかった。(図26)。しかしながら、10mgのICR62 で治療された 2人の被験者の転移物から得られたバイオプシーの凍結断片を検査した時、mAb が転移障害内に更に浸潤していることは明らかであった(図3a&3b)再び、 腫瘍の周囲において増殖している細胞の極めて良好なメンブラン染色が観察され た。 ICR62 に対するヒト抗体の発達 異なる投与量のICR62 が投与された被験者の血清中に、ヒト抗ラット抗体(HARA )が存在するか否かを決定することにより、これらの被験者におけるmAbICR62の 免疫原性を我々は研究した。また、被験者の血清における抗体がICR62 のScFvフ ラグメントに結合するか否かを決定することにより、ヒト抗ラット応答が抗イデ ィオタイプ抗体を包含するか否かを我々は研究した。ICR62 で治療された20の被 検者におて、4人の被検者のみの血液中に、ヒト抗ラット抗体が、検出された。 (番号9,10,16及び19、表1を参照)。 20mg(9番)又は40mg(11番)が投与されたこれら2人の被検者のみが、scFv ICR62 に結合する抗イディオタイプ抗体を産生していた(表1,図4)。100mg のICR62 で治療された8人の患者のち2人が(被験者16及び19)からの血清は、 不変領域の決定基に対する抗体を含んでいた。というのは、それらはFab 及び完 全な抗体と結合するがICR62scFv とは結合しないからである(表1,図5)。1 人の被験者(12番)において、治療前に採取された血清から得られた結果は、ラ ットICR62 に結合する抗体が、ICR62 が投与される前に血清中に存在することを 示したが、結合が特異的であるか、又はリウマチ様の要因にような自己抗体の存 在のためであるか、を決定するためのテストは行わなかった。議 論 リガンドのEGF ファミリーの産生に伴うEGFRの過剰発現は、広範囲のヒト悪性 腫瘍においておこることが見い出され、この現象は、これらの患者におる不幸な 予後に関係づけられる。過去14年間ヒトEGFRの外部ドメイン上のエピトープに対 するいくつかのマウスモノクローナル抗体が見い出され、これは、成長因子レセ プター相互作用及びEGFRレセプターシステムの活性化のメカニズムを研究するば かりでなく、がんにおける診断及び治療の適用についても用いられてきた。マウ ス抗体のいくつかは、mAbEGFR 1(52,53)、mAb 225 及び528(42,54)、mAb425(E MD55900E.Merk,55〜59)、並びにmAbRG83852(60)を含む、頭及び首、肺、又は 脳がんを有する被検者におけるフェイズI及びフェイズII研究における臨床的評 価が行われた。これらの研究の目的は、本明細書に示されるように、抗EGFRmAb でのがん患者の治療が、肝臓及び皮膚を含む通常の組織により発 現されたEGFRへの結合により命を脅かす毒性を形成するか否かを決定することで ある。これらの研究の結果は、EGFRに対するマウス抗体が毒性なしに患者に安全 に与えられ得ることを示していた。例えば、デイビィジら(Divigi and colleagu es)は、4mgのインジウムIII標識225 を含む300mg までのmAb225の一日の投与量 で、肺の発達した鱗状細胞がん腫を有する患者を、いかなる毒性の徴候もなしに 治療している(42)。更に、40mg以上の投与量において、それらは、径が1cmよ り大きいか又は等しい転移物の推定される部位を想像することができた(42)。 mAbICR64は、無胸腺マウスにおいて成長した頭及び首、陰門、並びに胸のがん腫 の異種移植片の退縮を誘導することにおいて、我々がヒトEGFRに対して作製した 大量のラットmAb の中で最も効果的であるので、フェイズ臨床におて我々はmAbI CR62を選択した(39,50,51)。このフェイズI臨床研究の結果は、mAbICR62が、 生命を脅かす毒性なしにがん患者に対して 100mgまで投与量で安全に与えられ得 ることを示した。この発見は上述のEGFRに対するマウス抗体を用いた研究の結果 と一致している。更に、40又は100mg のICR62 の投与量が与えられている患者に おいて、ICR62 治療後4及び24時間におけるこれらの患者の血液において、重要 な量の治療mAb が検出された、更に、これらの患者において、処置後24時間にお いて転移障害におけるICR62 の良好な局在化が観察され、160mg のmAb で治療さ れた患者の腫瘍において抗体の浸透がより大きかった。重要なのは、最もアクセ ス可能な細胞、即ち血液の供給に最も多いものが、最も活発に分裂する細胞であ るということであり、これらは最も強く染色された。それは、束縛されているに 違いないこれらの細胞の増殖である。レセプター閉塞の維持は、抗体でのくり返 しの治療を必要とする。確かに、異種移植片モデル(35,50,51)を用いた我 々の実験は、a)EGFRの機能をブロックすること、b)腫瘍に入り、宿主でIフ ェクター細胞を活性化すること、及びc)終末分化を誘導すること、に十分な期 間、十分に高い血液レベルを維持する必要を指摘する。この研究において得られ たICR62 の血液半減期におけるデータは、100mg の週2日の投与が、治療活性に 十分のこの抗体のレベルを維持するのに十分であり得る。本研究において我々は 、一つの時間点(timepoint)のみにおいて転移部位にバイオプシーを行うことが できるので、腫瘍細胞表面における抗体の、又は宿主免疫エフェクター細胞の供 給及び一括性化への治療の効果の安定性に関する情報は我々にはない。 血清をラット免疫グロブリンに対する抗体についてテストした時、20人の被検 者のうち4人のみが、mAbICR62の一回の投与に続いて反応した。これについて、 2つのみがICR62 のイディオタイプに対するものであった。これらの結果は、mA bICR62が、臨床研究において以前に用いられた。EGFRに対するマウス抗体ほど免 疫原性でないことを示唆する。例えばディビジト(Divigiand colleagues)は、1 〜300mg のmab225の一日の投与で治療した全ての19の肺がん患者は、ヒト抗マウ ス抗体を発達させた(42)。スタシーキら(Stasiekiand colleaques)は、神経 膠腫の患者におけるmAbEMD55900 の月1回の間隔での一日の注入又は複数の注入 は、ヒト抗マウス抗体を引き出すことを見い出した。他方これらの著者は、より 短い間隔(4週間以上の間3回/週)でmAbEMD55900 の神経膠腫患者への複数日 の注入の後、ヒト抗マウス抗体を、これらの患者の血清中に検出することができ なかったと報告している(57)。しかしながら、抗EGFRmAb の疫免原性は、抗体 のキメラ型又はヒト適合型の製造のいずれかにより、又は第2及び第3の治療の ためにEGFRに対する異なる抗体を用いることにより、消滅され得る。 要約すると、このフェイズI投与エスカレーション研究は、EGFR及びTGF アン タゴニストとして作用するラットmAbICR62はa)鱗状細胞がん腫を有する患者に 安全に投与することができ、b)鱗状細胞がん腫を有する患者における移転部位 を効果的に局在化し、c)それゆえ、EGF レセプターを過剰発現する腫瘍を有す る重要な数のがん患者の治療において有用となり得る。無胸腺マウスにおける我 々の予備臨床研究の結果から、腫瘍の破壊を達成するために、EGFRmAb のくり返 しの投与が必要とされ得る。この理由から、mAbICR62の複数回の投与を用いたフ ェイズII臨床研究が計画されている。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年1月8日 【補正内容】 請求の範囲 1.腫瘍細胞における終末分化を誘導するための薬剤の調製における、EGF レ セプターに対する抗体又はそのフラグメントの使用。 2.前記抗体が、抗体ICR62,ICR64もしくは ICR16、又はそれらのフラグメン トであることを特徴とする請求項1に記載の使用。 3.前記抗体が、ヒトに適合し、ヒト抗体を基礎とする又はヒト抗体由来の骨 格領域を有し、非ヒト抗体由来の相補性決定領域(CDR)を有することを特徴とす る請求項1又は2に記載の使用。 4.前記抗体が、添付の配列表に示されるICR62VH,ICR62VK,ICR64VH,又は I CR64VK配列由来の相補性決定領域(CDR)を有することを特徴とする請求項3に記 載の使用。 5.前記細胞がEGF レセプターを過剰発現することを特徴とする先の請求項の いずれか一に記載の使用。 6.前記腫瘍細胞が、膀胱、脳、頭、首、膵臓、肺、胸、又は卵巣の腫瘍細胞 であることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の使用。 7.前記薬剤が1〜300mg の前記抗体を含むことを特徴とする先の請求項のい ずれか一に記載の使用。 8.前記抗体又は抗体のフラグメントが、細胞障害性化合物、薬剤もしくは毒 素、又は標識に接合されていることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載 の使用。 9.腫瘍細胞における終末分化を誘導する特性を有するペプチド又は非ペプチ ド化合物の設計又は合成における、EGF 抗体ICR62,ICR64もしくはICR16、又は それらのフラグメントを用いる方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 33/53 0276−2J G01N 33/53 D 33/574 0276−2J 33/574 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN (72)発明者 モジュタヘディ,ヘルマウト イギリス国,サリイ エスエム2 5エヌ ジー,サットン,コッツウォルド ロード 15,ザ ハドウ ラボラトリーズ,イン スティチュート オブ キャンサー リサ ーチ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.治療に用いるための、EGF レセプターに対する抗体又はそのフラグメント 。 2.前記抗体が、抗体ICR62,ICR64、もしくは ICR16、又はそれらのフラグメ ントであることを特徴とする請求項1に記載の抗体。 3.請求項1又は2に記載の抗体の変異体、誘導体、又は機能的同等物。 4.前記抗体が、ヒトに適合し、ヒト抗体を基礎とする又はヒト抗体由来の骨 格領域領を有し、非ヒト抗体由来の相補性決定領域(CDR)を有することを特徴と する請求項3に記載の抗体。 5.前記抗体が、添付の配列表に示されるICR62VH,ICR62VK,ICR64VH,又は I CR64VK配列由来の相補性決定領域(CDR)を有することを特徴とする請求項4に記 載の抗体。 6.腫瘍細胞における終末分化を誘導する特性を有する、EGF レセプターに対 する抗体のフラグメント。 7.前記フラグメントがFab フラグメントであることを特徴とする請求項6に 記載にフラグメント。 8.腫瘍細胞における終末分化を誘導するための薬剤の調製におれる請求項1 〜7のいずれかに記載の抗体又は抗体のフラグメントの使用。 9.前記細胞がEGF レセプターを過剰発現することを特徴とする請求項8に記 載の使用。 10.前記腫瘍細胞が、膀胱、脳、頭、首、膵臓、肺、胸、又は卵巣の腫瘍細胞 であることを特徴とする請求項8又は9に記載の使用。 11.請求項1〜7のいずれか一に記載の抗体又は抗体のフラグメ ントをコードする単離された核酸。 12.請求項11に記載のDNA を含む発現ベクターであって、前記DNA が該DNA を 発現するための調節配列に作用可能に接合されていることを特徴とする発現ベク ター。 13.請求項12に記載の発現ベクターにより形質転換された宿主細胞。 14.請求項1〜7のいずれか一に記載の1以上の抗体又は抗体のフラグメント を含む医薬的組成物。 15.1〜300mg の前記抗体を含むことを特徴とする請求項14に記載の医薬的組 成物。 16.前記抗体又は抗体のフラグメントが、細胞障害化合物、薬剤、もしくは毒 素、又は標識に接合されることを特徴とする請求項14又は15に記載の医薬的組成 物。 17.請求項1〜7のいすれか一に記載の抗体又は抗体のフラグメントの機能的 擬態物。 18.前記抗体の機能的擬態物であるペプチド又は非ペプチド化合物の設計又は 合成のための、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体又は抗体のフラグメントの 使用。
JP7519421A 1994-01-21 1995-01-23 Egfレセプターに対する抗体及びその抗腫瘍効果 Pending JPH09510605A (ja)

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