【発明の詳細な説明】
テープ・カセット・リール用のバランス型リール・ハブ技術分野
本発明は、テープ・リール用のハブに関する。より詳しくは、本発明は、ビデ
オカセットに用いられるテープ・リール用のハブに関する。発明の背景
磁気記録テープの保持(収納)や利用を行うための従前の一般的な手段は、所定
長さの磁気テープが供給側リールに保持されており、この保持されているテープ
のロールの自由端が一連のテープ・ガイドによって形成されたテープ経路に沿っ
て走行せしめられるようにした、ツー・リール・カセットである。この記録テー
プの端部は、通常、リーダーと呼ばれテープと同様の幅を有する所定長さのフィ
ルムによって、リールに取り付けられている。各リーダーの一端は磁気テープの
端部に取り付けられ、各リーダーの自由端は各リールのハブに固定されており、
これにより、磁気テープは、供給側リールから巻き出される一方で、巻き取り側
テープリール上に巻き取られることが可能である。
リーダーは、ハブに確実に把持されており、使用時に作用するであろう比較的
高い張力に対してリール・ハブから外れることなく抗することができるようにな
っている。
供給側リール、巻き取り側リール、及びテープ・ガイドは、テープの記録・再
生を行うための再生・記録装置(VCR)内に挿入されることができるカセット
・ハウジング内に収納されている。磁気テープ・カセットの例としては、家庭用
として一般的に使用されているVHSビデオ・カセットや8ミリ・ビデオ・カセ
ット、及び、専門的なスタジオでの作業でしばしば用いられるD2カセット、D
3カセット、及びベータカム・カセットがあげられる。
ビデオカセット・リールは、通常、ハブにより接続された2つの対向するフラ
ンジを備えている。一般に、下側フランジ及びハブは一体成形され、上側フラン
ジは、別個に成形されて、ハブがカセット・ハウジング内に挿入されてテープが
リールに巻かれたり接続されたりする前に、ハブに取り付けられる。このような
構成は、異なる形式の多数のビデオカセットに当てはまる。テープリールに関す
る幾つかの例が、イワハシ氏の米国特許第4,807,826号明細書、ナカガワ
氏の同第4,403,749号明細書、及び、ネルソン氏等の同第4,184,65
0号明細書に示されている。
公知のテープ・リールは、テープをリールに固定するためのクランプ(把持)装
置を有している。図1に示しているように、テープ・リールのハブ10には、開
口部12が形成されている。1つのリーダーが開口部12内に配置され、クラン
プ14などのテープ・ロック部材が開口部12内に押し込まれて、テープはハブ
10に固定される。
ハブ10の底面は、VCRの駆動スピンドルを受け入れて該スピンドルと係合
するためのリセプタクルを形成するべく開放されている。ハブ10の上面図には
、テープ巻き取り面20を形成する外側シリンダ18と、内側シリンダ22等の
内部構成とが示されている。内側シリンダ22は、閉鎖されており、駆動スピン
ドルのリセプタクルを形成している。内側シリンダ22の上面24は、上側フラ
ンジとの接続点の少なくとも一部分として用いられることができる。外側シリン
ダ18の内側には、強度を高め、成形適性を改善するべく、複数のリブ26及び
ポスト28を形成することができる。内側シリンダ22は、数本のリブ26を介
して、外側シリンダ18に接続されることができる。
カセットのノイズを高レベルにする一つの特徴は、リールの中央に下向きの軸
方向の力を作用させるべくカセットの上壁を通過する押圧ボタン(pressure but-
tons)の使用である。この型の押圧ボタンは、ベータカム・ビデオ型とデジタル
・ビデオ型の両方のカセットを示す、米国特許第5,181,153号明細書に開
示されている。
様々な原因によるカセットのノイズを低減するための手段が知られている。テ
ープが高速走行する際に、テープ・ガイド・ローラによって生じるノイズを低減
させることは、公開独国特許出願第DE 4 004 675号明細書に開示され
ている。この明細書において、ディフレクション・ローラと呼ばれる2つのガイ
ド・ローラは、凸形の内側ボアを有しており、この内側ボアの端部には、ローラ
の端面を越えて延在する突出部が設けられている。公開仏国特許出願第FR2
488 029号明細書は、製造に用いられる樹脂が、摩擦ひいてはノイズや摩
耗を低減するであろう黒鉛を含有しているテープ・カセット・リールを開示して
いる。
本願発明者は、スライド式リール押圧ボタンを有するカセットにおいて、高速
走行の際に生じるノイズの注目に値する部分はリールの不均衡(アンバランス)に
起因する振動によって生じることに想到した。
磁気テープ・カセットに用いられるリールは、本来、不均衡である。クランプ
受け開口部周囲の構成物をなすのに用いられる付加的な材料のために、また、ク
ランプ用の材料が高密度であるために、ハブは、クランプを受け入れる側が、他
方の側よりも重くなる。このハブは不均衡である。この問題は、上記特許のリー
ルが本来有しているものである。例えば、ベータカム・ラージ・SP型(Betacam
Large SP format)の場合、ハブの質量の中心は、回転軸から、クランプの方向
に、約0.025cm(0.010inch)ずれている。磁気テープの端部をハブ上に保
持するのにクランプ装置を用いないテープ・リールであれば、単純にリールの回
転が対称になって本来的にバランスが取れているかも知れないが、このようなリ
ールは、多数の磁気テープ・カセット・リールに必要な、確実なクランプ(把持)
手段を有していない。
リール・ハブ用クランプ装置の一例が、米国特許第4,807,826号の図1
に開示されている。該図において、ハブ面11は、クランプ31を挿入するため
のギャップ30を有している。米国特許第4,664,328号明細書は、ハブが
比較的薄い円筒状壁を有するハブの構成を開示している。構成部13は、上記ハ
ブのテープ・クランプ・ギャップに十分な強度を付与しており、構成部13の質
量は、リール全体を不均衡(アンバランス)にする一因となっている。
テープ・ギャップ周囲の構成に起因する不均衡に加えて、材料の必要条件に応
じて、テープ・クランプ自体の質量が増加して不均衡になる可能性もある。カセ
ット・テープ・リールの典型的な材料は、ABSや、射出成形される耐(高)衝撃
性ポリスチレン(HIPS)である。しかし、上記材料は、剛性や強度に欠けるた
め、
テープ・クランプとしては不十分であることが知見されている。テープ・クラン
プとしてより好ましい材料はアセタールであって、その例としては、イー・アイ
・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.Dupont de Nemours and
Company)より市販されているデルリン(Delrin)がある。典型的なHIPSの比
重は約1.03であるのに対し、典型的なグレードのデルリンの比重は約1.42
である。ベータカム・カセットに用いられる0.5インチ幅のテープ用ハブにお
ける一般的なテープ・クランプの重量は、約0.25グラムであって、HIPS
から作られた場合よりも0.07グラム重い。ハブの一方の側の限られた領域に
おいて重量が増加することは、リール全体を不均衡にする一因となる。
早送りモード動作や早戻しモード動作等の高速巻き取り時や、工場での巻き取
り時において、ハブの運動は、その重量や質量のアンバランスによって、その回
転軸に対して偏心的になる。これによって、振動が生じ、テープはハブに不均等
に巻き取られて、テープの縁部(エッジ)は損傷を受ける可能性がある。また、リ
ールの上中央部に圧力を作用させるべく、リール押圧ボタンを用いるように構成
されたカセットの場合には、リールのぐらつき(振動、wobble)によって、押圧ボ
タンが振動する。これらの振動は、カセットのカバーやベースにも伝わり、カセ
ットがVCR内で機能する際に、好ましくないノイズを発生させる。カセットの
壁は、カセットの幅や長さに比べて比較的薄いため、低レベルの振動からでも相
当大きなノイズ・レベルを発生させる音響ボードとして作用する傾向がある。
いずれの公知のカセット・リールも、このようなバランスの問題は、考慮され
ていない。いずれの従来技術においても、カセットが発生する音響ノイズを低減
するのに有用であると思われる磁気テープ・カセット・リールのバランスに関す
る提案はなく、また、いずれの従来技術も、満足し得る寸法公差とリールの品質
とを維持しながら、機械的にバランスのとれた磁気テープ・リールを射出成形に
よって製造する方法に関する提案はない。発明の要旨
本発明に係るビデオカセット・テープ用リールのハブは、2つのフランジ間に
設けられてリールを構成することができる。このリールは、ビデオカセットを形
成するべくハウジング内に設けられることができる。上記ハブは、テープ巻き取
り面を形成する外面を有する。その外側シリンダは、その底部側の下側フランジ
から突出しており、上側フランジに接続可能な上部を有している。上記外側シリ
ンダは、該外側シリンダの一部分としての上記外面の凹部として形成されるリセ
プタクルを有している。
内部構成は、上記底部側の下側フランジの面から延在することができかつ上記
上側フランジに接続されることができる上部を有している。上記内部構成と上記
外側シリンダの内側との間には、少なくとも1つの第1リブが延在しており、上
記内部構成と上記外側シリンダの内側との間には、少なくとも1つの第2リブが
延在している。
上記リセプタクルの略反対側に位置する上記第1リブの少なくとも1つには、
バランス塊(balancing mass)が形成される。該バランス塊は、上記第1リブの一
部分として一体成形されたり、カプセル形状にされたり、上記第1リブの中央に
設けられたりすることができる。上記バランス塊は、上記リブの主軸に対して略
垂直な主軸を有することができる。あるいは、上記バランス塊は、上記リブの主
軸と略同軸の主軸を有する上記第1リブの肉厚部分として形成されてもよい。重
要なのは、追加分の塊(質量、mass)が、質量の中心がハブの径方向に沿って移動
するように、対称に設けられるようにすることである。クランプは、テープをリ
ール・ハブに固定するべく、リセプタクル内に受け入れられることができる。図面の簡単な説明
図1は、公知のリール・ハブ及びリールの下側フランジの上面図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係るリール・ハブ及びリールの下側フランジ
の上面図である。
図3は、図2のリール・ハブ及び下側フランジの底面図である。
図4は、図2のリール・ハブを組み込んだビデオカセットの分解斜視図である
。
図5は、本発明の第2実施形態に係るリール・ハブ及び下側フランジの上面図
である。詳細な説明
本発明は、高速回転時におけるリールによって生じせしめられる振動を低減さ
せるための、磁気テープ・カセットにおいて用いられる機械的バランスがとれた
リールに関する。この機械的バランスによって、テープをいずれかの方向に高速
で巻き取るときに磁気テープ・カセットによって生じせしめられる音響ノイズの
レベルは低減する。本発明は、特に、カセットの上壁すなわちウインドを通過す
るスライド式押圧ボタンによって、リールに軸方向の力が作用せしめられるよう
にしたカセットに適用可能である。このようなカセットは、テープの高速走行時
に、耳障りなノイズが発生する可能性が高い。
本発明のバランスのとれたリール・ハブは、使用時においてリールが回転する
ときの振動を低減し最小限にする。これによって、テープが不均一に巻き取られ
たり、テープのエッジが損傷を受けたりすることが減じられる。振動の減少によ
り、カセットは、工場において、より高速で巻き取られることが可能となる。ハ
ブのバランスがとれていると、カセットがVCR内で作動するときに生じるノイ
ズは低減する。試験では、早送りモード時及び早戻しモード時におけるカセット
内部で測定されるノイズのピークは、630ヘルツにおいて、3デシベルから6
デシベルの間で低減されることが示された。この周波数(振動数)は、バランスの
とれていないハブの心振れによって生じせしめられるノイズの初期周波数(pri-m
ary frequency)である。ユーザーによって知覚されるノイズのレベルは、大幅に
低減する。
図2に示しているビデオカセット・リール・ハブは、本発明のベータカム・ラ
ージ・SP(Betacam Large SP)用の長時間用リール・ハブである。ハブ40は、
下側フランジ42と一体成形されている。(図4に示す)上側フランジ44は、別
個に成形されてハブ40に取り付けられる。ハブ40は、テープ巻き取り面48
を形成する外面を有する外側シリンダ46と、内部構成50とを備えている。こ
の内部構成は、図2及び図5に示す如く同軸の内側シリンダである。外側シリン
ダ46及び内部構成50は、下側フランジ42の底面から延在しており、上側フ
ランジ44に接続される上部を有している。外側シリンダ46の上部は開放され
ている。
内部構成50は、その上部は閉鎖されることができ、ハブ40を上側フランジ
44に接続するのを補助する突出部52を備えていてもよい。内部構成50は、
図3に示すように、VCR駆動スピンドル用のリセプタクル54を形成するべく
、下部において開放されている。内部構成50の内面56は、駆動スピンドルと
係合するスプライン58や他の突出部を有することができる。
図示しているように、内部構成50と、外側シリンダ46の内側との間には、
強度を高めるために、また、成形適性を改善するために、複数のリブ60が延在
している。内部構成50と外側シリンダ46との十分な接続を実現するものであ
れば、どのような数・形状・構成のリブ60でも用いることができる。内部構成
50と外側シリンダ46とを接続するためのリブを持たない実施形態も可能であ
る。上側フランジ44を取り付けるための突出部52を、内部構成50と外側シ
リンダ46との間に形成してもよいし、リブ60の一部分として成形してもよい
。
外側シリンダ46はさらに、テープの端部を受け入れるためのロック部を有し
ている。このロック部は、外側シリンダ46の一部分として、つまり外側シリン
ダ46の凹部として形成された開口部すなわちリセプタクル62を備えている。
このリセプタクル62は弧状である。テープの端部がリセプタクル62内に受け
入れられ、クランプ64等の部材がリセプタクル62内に押し込まれ受け入れら
れる。この部材は、リセプタクル62と相補形状をなしている。テープは、リー
ル・ハブ40に固定されることにより、ロック部が完成する。
ハブ40のバランスをとったり、リセプタクル62とクランプ64とによって
形成されるハブ40の質量の増加を補償したり、また、クランプ64に使用され
るより重い材料によってハブ40の質量が増加したりするのを補償するために、
ハブ40のテープ・クランプ64の反対側には、ハブ40の一部分として、付加
的な塊(質量、mass)が設けられている。上記付加的な塊は、ハブ40の一部分と
して一体成形されている。リブ60が用いられているところの図2に示す如く、
リブ60のうちの2つは、カプセル形のバランス塊(balancing mass)66を有し
ている。これらのバランス塊66は、リブ60の配置によって、また、バランス
塊をどこに配置したいかによって、リブ60の中央に位置決めしてもよいし、位
置決めしなくてもよい。図示しているように、バランス塊66は、リブの軸に対
して略垂直な主軸を有している。材料の量や配置は、ロック部の質量とバランス
がとれるように選択される。これによって、全体的な質量の中心と、リールの重
心とは、リールの回転軸に一致する。バランスをとる材料は、質量の中心と回転
軸との一致が達成されるのであれば、単一の塊として付加されても、複数の塊と
して付加されてもよい。
図5の実施形態では、一例として、バランス塊68がリブのうちの2つについ
て肉厚部分として形成された、ベータカム・ビデオカセットの短時間用リールハ
ブ40'を示している。このバランス塊68は、リブ60の軸と略同軸でありか
つ略同一方向に延在する主軸を有している。さらに他の実施形態において、1つ
以上のリブをバランス塊として、好ましくはリセプタクル62の径方向反対側に
形成し、それ以外のリブ60を内部構成と外側シリンダ46との接続に用いても
よい。
バランス塊付きハブの構成は、容易に成形することができるように選択され、
該構成により、余分な塊部分の厚さは、ハブと下側フランジとの交点におけるヒ
ケの問題が回避されるに十分小さく維持される。
厚いリブが交差する薄い壁を成形する際にしばしば生じる問題は、該交差部の
反対側に位置する薄い壁に、ヒケと呼ばれる凹部が形成されることである。本発
明は、リブと外側ハブとが交わる領域におけるバランス用リブを薄くすることに
よって、ヒケ(sink mark)の形成を防止している。
本発明の範囲や概念を逸脱することなく、本発明に種々の変更や修正を加える
ことが可能である。例えば、本発明を、ベータカム型ビデオカセットについて説
明したが、ハブのアンバランスは、ラージ・D2及びD3型、小型のVHS型、
及び8mm型などの他の型のビデオカセットにおいても問題であり、同様に解決す
ることができる。また、本発明を、ハブの相対位置を説明するために上面図と底
面図とを用いて説明したが、これらの記載は、例示的なものに過ぎない。
アンバランスな磁気テープ用リールは、リールの適切な位置において材料を付
加したり除去したりすることを含む様々な他の方法によって、バランスをとるこ
とができる。例えば、クランプ領域に対して径方向外側に位置するリール・フラ
ンジの部分の材料を除去することによって、バランスをとることが可能である。
これは、リール・フランジに1つ以上の穴を設けることや、リール・フランジの
一部分を薄くすることによってなされてもよい。しかし、穴をあけるなどして材
料を除去した場合、射出成形時にそり(曲がり、狂い)やその他の欠陥が生じたり
、リールの外観を見苦しくしたり、高速巻き取り時においてテープがリール上に
巻き取られるときにテープの層と層との間から空気が不均一に除去されてテープ
の巻き取りに欠陥が生じたりする恐れがある。
選択的に、ハブの一方の側にクランプ塊があることにより生じたアンバランス
を、例えば、その径方向反対側に位置する領域のハブの壁部を厚くして質量を付
加することによって、補償することも可能である。しかし、高品質のカセット・
リールを製造するのに最も経済的に実施可能な方法は、熱可塑性材料の射出成形
である。このプロセスは、所定形状の部材を製造するときには、いくばくかの制
限を受ける。特に、異なる厚さの壁は、一定厚さの壁には生じないであろう寸法
構成上の変化や欠陥を呈する傾向がある。少なくとも、テープ・リール内におけ
る如くハブの壁の寸法構成の正確さが決定的に重要である場合には、リールのバ
ランスをとる目的でハブの壁を厚くすることは望ましくない。
さらに、リールのバランスをとるための他の装置を用いてもよい。ハブの外側
シリンダの、リセプタクル及びクランプの反対側を厚くしてもよい。また、余分
の塊(質量)を有するところのリセプタクル及びクランプ側の一方又は両方のフラ
ンジは、その質量を減ずるべく、薄肉部分や穴を有するように形成してもよいし
、リセプタクル及びクランプの反対側に位置する一方又は両方のフランジを肉厚
に形成してもよい。これらの解決法は、場合によっては、フランジがゆがんだり
、テープのリールへの巻き取り時に空気が不均等に漏出(escapement)したりする
ので、巻き取りが困難になって、テープが損傷を受ける可能性がある。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年12月13日
【補正内容】
請求の範囲
1. 第1フランジと第2フランジとの間に配置されることができリールを形成
するところのビデオカセット・テープ用リールのハブであって、
上部と、底部と、テープ巻き取り面をなす外面とを有し、該底部側の第1フラ
ンジの面から延在すると共に上記上部側の第2フランジに接続可能な外側シリン
ダであって、該外側シリンダの一部分としての上記外面の凹部として形成される
リセプタクルを有し、該リセプタクルはテープの一端部をハブに係止するための
係止部材を受け入れるように構成され、係止部材がリセプタクル内に受け入れら
れたときにハブそれ自体がアンバランスになり、該ハブの形成材料の密度は係止
部材の形成材料の密度と異なっている外側シリンダと、
増量部材と減量部材のうちの一方を有しハブがアンバランスにならないように
リセプタクルと係止部材との質量及び重量を補償するための補償手段であって、
ハブの質量と重量のバランスをとって該ハブ回転時における揺れを低減するため
の補償手段とを備えてなることを特徴とする、ビデオカセット・テープ用リール
のハブ。
2. 上記補償手段は、上記外側シリンダの内側に形成され上記ハブの外側シリ
ンダの上記リセプタクルの反対側に位置するバランス塊を備えたことを特徴とす
る、請求項1記載のハブ。
3. 上記底部側の上記第1フランジの面から延在し上記外側フランジ内に設け
られた内部構成であって、上記第2フランジに接続可能な上部を有する内部構成
をさらに備えたことを特徴とする、請求項2記載のハブ。
4. 上記内部構成と上記外側シリンダの内側との間に延在する少なくとも1つ
の第1リブと、
上記内部構成と上記外側シリンダの内側との間に延在する少なくとも1つの第
2リブとをさらに備え、
上記バランス塊は、少なくとも1つの第1リブに形成されたことを特徴とする
、請求項3記載のハブ。
5. 上記内部構成と上記外側シリンダとは同軸であることを特徴とする、請求
項3記載のハブ。
6. 上記内部構成は、上記上部において閉鎖されておりかつ上記底部において
VCR駆動スピンドルを受け入れるべく開放されていることを特徴とする、請求
項3記載のハブ。
7. 上記外側シリンダは、上記内部構成の外側上部において開放されておりか
つ上記内部構成の外側底部において閉鎖されていることを特徴とする、請求項3
記載のハブ。
8. 上記バランス塊は、上記第1リブの一部分として一体成形されていること
を特徴とする、請求項4記載のハブ。
9. 上記バランス塊は、カプセル形状であることを特徴とする、請求項4記載
のハブ。
10. 上記バランス塊は、第1リブの中央に位置決めされていることを特徴と
する、請求項9記載のハブ。
11. 上記バランス塊は、上記リブの主軸に対して略垂直な主軸を有すること
を特徴とする、請求項10記載のハブ。
12. 上記バランス塊は、上記第1リブの肉厚部として形成されかつ上記リブ
の主軸と略同軸である主軸を有することを特徴とする、請求項4記載のハブ。
13. 上記リセプタクルは弧状であることを特徴とする、請求項1記載のハブ
。
14. 上記係止部材として機能し上記リセプタクルと相補形状であるクランプ
であって、テープを上記リール・ハブに固定するべく上記リセプタクルに受け入
れられることができるクランプをさらに備えていることを特徴とする、請求項1
記載のハブ。
15. 第1及び第2の端部と、第1及び第2のフランジとを有し、各フランジ
は各端部に接続された円筒形ハブを備えたビデオカセット用のテープ・リールで
あって、
上部と、底部と、テープ巻き取り面をなす外面とを有し、該底部側の第1フラ
ンジの面から延在すると共に上記上部側の第2フランジに接続可能な外側シリン
ダであって、該外側シリンダの一部分としての上記外面の凹部として形成される
ダであって、該外側シリンダの一部分としての上記外面の凹部として形成される
リセプタクルを有し、該リセプタクルはテープの一端部をハブに係止するための
係止部材を受け入れるように構成され、係止部材がリセプタクル内に受け入れら
れたときにハブそれ自体がアンバランスになり、該ハブの形成材料の密度は係止
部材の形成材料の密度と異なっている外側シリンダと、
増量部材と減量部材のうちの一方を有しハブがアンバランスにならないように
リセプタクルと係止部材との質量及び重量を補償するための補償手段であって、
ハブの質量と重量のバランスをとって該ハブ回転時における揺れを低減するため
の補償手段とを備えてなることを特徴とする、ビデオカセット・テープ用のテー
プ・リール。
16. 上記補償手段は、上記外側シリンダの内側に形成され上記ハブの外側シ
リンダの上記リセプタクルの反対側に位置するバランス塊を備えていることを特
徴とする、請求項15記載のテープ・リール。
17. 上記底部側の上記第1フランジの面から延在し上記外側フランジ内に設
けられる内部構成であって、上記第2フランジに接続可能な上部を有する内部構
成をさらに備えていることを特徴とする、請求項16記載のテープ・リール。
18. 上記内部構成と上記外側シリンダの内側との間に延在する少なくとも1
つの第1リブと、
上記内部構成と上記外側シリンダの内側との間に延在する少なくとも1つの第
2リブとをさらに備え、
上記バランス塊は、少なくとも1つの第1リブに形成されたことを特徴とする
、請求項17記載のテープ・リール。
19. ハウジングと、1対のテープ・リールと、各端部が各テープ・リールに
接続された所定長さのテープとを備えたビデオカセットであって、
少なくとも1つのテープ・リールは、第1及び第2の端部と第1及び第2のフ
ランジとを備え該各フランジは該各端部に接続された円筒形状のハブを備え、
上記ハブは、上部と、底部と、テープ巻き取り面をなす外面とを有し該底部側
の第1フランジの面から延在すると共に上記上部側の第2フランジに接続可能な
外側シリンダであって、該外側シリンダの一部分としての上記外面の凹部として
形成されたリセプタクルを有し、該リセプタクルはテープの一端部をハブに係止
するための係止部材を受け入れるように構成され、係止部材がリセプタクル内に
受け入れられたときにハブそれ自体がアンバランスになり、該ハブの形成材料の
密度は係止部材の形成材料の密度と異なっている外側シリンダと、
ハブの形成材料の密度とは異なる密度を有する材料から形成された係止部材と
、
増量部材と減量部材のうちの一方を有しハブがアンバランスにならないように
リセプタクルと係止部材との質量及び重量を補償するための補償手段であって、
ハブの質量と重量のバランスをとって該ハブ回転時における揺れを低減するため
の補償手段とを備えてなることを特徴とする、ビデオカセット。
20. 上記補償手段は、上記外側シリンダの内側に形成され上記ハブの外側シ
リンダの上記リセプタクルの反対側に位置するバランス塊を備えていることを特
徴とする、請求項19記載のビデオカセット。
21. 上記底部側の上記第1フランジの面から延在し上記外側フランジ内に設
けられる内部構成であって、上記第2フランジに接続可能な上部を有する内部構
成をさらに備えたことを特徴とする、請求項20記載のビデオカセット。
22. 上記内部構成と上記外側シリンダの内側との間に延在する少なくとも1
つの第1リブと、
上記内部構成と上記外側シリンダの内側との間に延在する少なくとも1つの第
2リブとをさらに備え、
上記バランス塊は、少なくとも1つの第1リブに形成されたことを特徴とする
、請求項21記載のビデオカセット。
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