JPH09507370A - 保護形スイッチ - Google Patents
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- H03K17/0822—Modifications for protecting switching circuit against overcurrent or overvoltage by feedback from the output to the control circuit in field-effect transistor switches
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Abstract
(57)【要約】
パワー半導体デバイス(P)は、第1及び第2電源ライン(2及び3)間に負荷(L)を結合させるための第1及び第2主電極(D)及び(S)と、制御電源ライン(4)に結合した制御電極(G)と、動作時に第1及び第2主電極(D及びS)間を流れる電流を表す電流を第1電極との間に流すセンス電極(S1)とを有する。所定の電流(I1)を通過させる第1電流経路(5a)及びこの所定の電流を反映する第2電流経路(5b)を有する電流ミラー配置(5)を設ける。制御半導体装置(M3)は、電力半導体装置(P)の制御電極(G)と第2主電極(S)との間に結合した第1及び第2主電極(d及びs)と、第2電流経路(5b)に結合した制御電極(g)とを有する。センス電極(S1)によって供給される電流が所定の電流(I1)に到達すると、制御半導体装置(M3)を導通させるために、電力半導体装置(P)のセンス電極(S1)を第2電流経路(5b)に結合し、電力半導体装置(P)の制御電極(G)と第2主電極(S)との間に導通路を設けて、制御電極の電圧を減少させ、その結果電力半導体装置(P)を流れる電流を調整する。
Description
【発明の詳細な説明】
保護形スイッチ
本発明は保護形スイッチに関するものである。
米国特許第4,893,158 号に、第1及び第2電源ライン間に負荷を結合させるた
めの第1及び第2主電極と、制御電源ラインに結合された制御電極と、動作時に
第1及び第2主電極間を流れる電流を表す電流を第1主電極との間で流すセンス
電極とを有するパワー半導体デバイスの形態の保護形スイッチが記載されている
。制御半導体デバイスは、パワー半導体デバイスの制御電極と第2主電極との間
に結合された第1及び第2主電極と、パワー半導体のセンス電極に結合した制御
電極とを有する。制御半導体デバイスの制御は、センス抵抗により与えられる電
流通路を経てパワー半導体デバイスの第2主電極に結合され、センス電極により
供給される電流が所定の電流に到達すると、この制御半導体デバイスが導通して
パワー半導体デバイスの制御電極と第2主電極との間に導電通路を与えてパワー
半導体デバイスの動作、特にこれを流れる電流を調整する。
米国特許第4,893,158 号に記載された保護形スイッチでは、制御半導体デバイ
スがパワー半導体デバイスの直列ゲート抵抗Riを有するインバータを構成し、
センス抵抗Rsを流れるセンス電流がゲートドライブを決定する。その結果とし
てパワー半導体デバイスの電流調整を不精密にするとともに外部ゲートドライブ
、ゲート直列抵抗Riの値及びプロセスパラメータに依存する低利得を生ずる。
また、低いしきい値電圧(制御半導体デバイスが導通する点に近い点)における
制御半導体デバイスの負の温度係数とセンス抵抗の代表的な正の温度係数とが回
路の出力電流の制限値に対し負の総合温度係数を生ずる。更に、米国特許第4,89
3,158 号に記載されているように、センス電極が主パワー半導体デバイスのセル
とほぼ同一の1以上のセルからなる電流ミラーMOS素子により与えられる場合
には、パワー半導体デバイスを流れる電流とセンス電極から比較的高い値のセン
ス抵抗Rsを経て供給される電流との比が、パワー半導体デバイス及び電流ミラ
ー又はセンスセルのプロセス依存電気パラメータ並びにそれらの幾何寸法比の関
数になる。その理由は、両デバイスがそれらの制御電極と第2主電極との間及び
それらの第1及び第2主電極間で相違する電圧で動作するためである。その結果
、設計の動作が予測困難になるとともに低精度になる。更に、パワー半導体デバ
イスの第1及び第2主電極間の電圧が低いとき、回路は機能し得ない。その理由
は、制御半導体デバイスの制御電極に得られる電圧が制御半導体デバイスを所要
時にターンオンさせるのに十分になり得ないためである。パワー半導体デバイス
の第1及び第2主電極間の電圧が上昇すると、回路は、インダクタのような所定
のタイプの負荷の場合には発振動作を発生しうる動作を開始すると、負抵抗領域
に入る。
本発明によれば、負荷を第1及び第2電源ライン間に結合させるための第1及
び第2主電極、制御電源ラインに結合した制御電極並びに動作時に第1及び第2
主電極間を流れる電流を表す電流を第1主電極との間に流すセンス電極を有する
パワー半導体デバイスと、所定の電流を通過させる第1電流経路及びこの所定の
電流を反映させる第2電流経路を有する電流ミラー回路と、前記パワー半導体デ
バイスの制御電極と第2主電極との間に結合した第1及び第2主電極並びに前記
第2電流経路に結合した制御電極を有する制御半導体装置とを具え、前記センス
電極によって供給される電流が前記所定の電流に到達すると、前記半導体デバイ
スを導通させるために、前記パワー半導体デバイスのセンス電極を前記第2電流
経路に結合し、前記パワー半導体デバイスの制御電極と第2主電極との間に導電
通路を設けて、前記制御電極の電圧を減少させ、その結果前記パワー半導体デバ
イスを流れる電流を調整するようにした保護形スイッチを提供する。
制御トランジスタのセンス電極及び制御電極を一般に、前記第2トランジスタ
の第1及び第2電極のうちの同一のものに結合する。
本発明による保護形スイッチは、米国特許明細書第4,893,158 号に記載された
保護形スイッチのような比較的高い値のセンス抵抗の使用を回避し、したがって
より高い利得を許容するとともに、外部ゲート駆動、ゲート直列抵抗の値及びプ
ロセスパラメータにほとんど依存しないより正確なセンス電流を許容する。さら
に、パワー半導体デバイスを流れる電流を、使用者が電流ミラー回路に対して適
切なバイアスを用いることにより選択した所望の温度係数を有するように調整す
ることができる。したがって、調整した電流は、電流ミラー回路のバイアス配置
に応じて所望のように正又は負の温度係数を有することができる。
前記電流ミラー回路の第1電流経路は第1トランジスタの第1及び第2主電極
間に電流経路を具え、前記電流ミラー回路の第2電流経路は第2トランジスタの
第1及び第2主電極間に電流経路を具え、前記第1及び第2トランジスタは、互
いに結合した制御電極を有し、前記第1及び第2トランジスタのうちの一方をダ
イオード接続することができる。
前記制御トランジスタ及び電流ミラー回路を、前記半導体本体が前記電力半導
体本体を支持することにより支持する。
パワー半導体デバイスは第1及び第2主電極間に並列に結合された第1の数の
デバイスセルと、パワー半導体デバイスのセンス電極と第1主電極との間に並列
に結合された第1の数より少数の第2の数の類似のデバイスセルを具えるものと
することができる。
パワー半導体デバイスは、例えばパワーMOSFET構造を具えるものとする
ことができる。例えば、パワー半導体デバイスはパワーMOSFETとすること
ができ、また絶縁ゲートバイポーラトランジスタ又はパワーMOSFET構造を
組み込んだ他の混合バイポーラMOSFETデバイスのようなデバイスとするこ
ともできる。パワー半導体デバイスは適切な構造のパワーバイポーラトランジス
タのようなパワーバイポーラデバイスとすることもできること勿論である。
以下、本発明の種々の実施例を図面を参照して説明する。図面において、
図1は本発明保護形スイッチの一実施例の回路図を示し、
図2は図1に示す保護形スイッチを支持する半導体本体の一部分の平面図を示
し、
図3a−3fは図1に示す保護形スイッチの種々の構成素子の可能な一例の構
造を示す半導体本体の断面図である。
各図は一定の寸法比で描いてなく、同一の部分には同一の参照番号を用いてい
る。
図面、特に図1を参照すると、パワー半導体デバイスPを具える保護形スイッ
チ1が図示されている。このパワー半導体デバイスは、第1及び第2電源ライン
2及び3間の負荷に結合させる第1及び第2主電極D及びSと、制御電源ライン
4に結合した制御電極Gと、パワー半導体デバイスの動作時に電流を発生させる
センス電極S1とを有する。第1及び第2主電極D及びS間を流れる電流を表す
この電流は、第1電極Dとセンス電極S1との間を流れる。また、保護形スイッ
チ1は、所定の電流I1を通過させる第1電流経路5a及び所定の電流I1を反映
させる第2電流経路5bを有する電流ミラー回路5と、制御半導体装置M3とを
具える。この制御半導体装置M3は、パワー半導体デバイスPの制御電極Gと第
2主電極Sとの間に結合した第1及び第2主電極s及びdと、第2電流経路5b
に結合した制御電極gとを有する。センス電極S1によって供給される電流が所
定の電流I1に到達すると、制御半導体装置M3を導通させるために、パワー半
導体デバイスのセンス電極S1を第2電流経路5bに結合し、パワー半導体デバ
イスPの制御電極Gと第2主電極Sとの間に導電通路を設けて、制御電極の電圧
を減少させ、その結果パワー半導体デバイスPを流れる電流を調整する。
したがって、本発明による保護形スイッチにより、パワー半導体デバイスを流
れる電流を、最大として予め設定された所定の電流I1に制限することができる
とともに、米国特許明細書第4,893,158 号に記載された保護形スイッチで使用さ
れるような比較的高い値センス抵抗の使用を回避することができ、その結果、高
利得、したがって、外部ゲート駆動、ゲート直列抵抗の値及びプロセスパラメー
タにほとんど依存しないより正確なセンス電流を許容することができる。さらに
、パワー半導体デバイスを流れる電流を、使用者が電流ミラー回路に対して適切
なバイアスを用いることにより選択された所望の温度係数を有するように調整す
ることができる。したがって、調整された電流は、電流ミラー回路のバイアス配
置に応じて、所望のように正又は負の温度係数を有することができる。
図1に示す例を特に参照すると、この場合、パワー半導体デバイスPは、以下
説明するように複数の並列接続したソースセルを有する電力MOSFETを具え
る。電力MOSFETは、欧州特許明細書第0139998 号又は米国特許明細書第4,
136,354 号に記載されたもの同様に、主電流搬送区分M及び副すなわちエミュレ
ーション電流搬送区分SEを有する。主電流搬送部は、第1の数の並列接続した
ソースセルを具え、それに対して、副電流搬送区分SEは、第1の数の並列接続
したソースセルより少ない第2の数の類似の一般に同一のセルを具える。主電流
搬送区分M及び副電流搬送区分SEは、共通の第1すなわちドレイン電極D及び
共通のゲートすなわち制御電極Gを共有する。しかしながら、副電流搬送区分の
ソースセルを、主電流搬送区分の第2主すなわちソース電極Sではなく、補助す
なわちセンス電極S1に結合する。当業者には理解でき、かつ、後に説明するよ
うに、これを、適切なソースメタライゼーションのパターン化によって達成する
ことができる。 電力MOSFET Pのドレイン電極を第1電源ライン2に結
合するとともに、電力MOSFET Pのソース電極Sを、負荷Lを介して第2
電源ライン3に結合する。一般に、第1電源ライン2を作動中正の電源に結合し
、同時に第2電源ライン3を、図示したようにアースすなわち地面に結合する。
負荷を、任意の適切な負荷、例えば保護形スイッチ1によって制御すべきライト
すなわち自動車用ランプ又はモータとすることができる。
電力MOSFET Pの制御すなわちゲート電極Gを制御端子4に結合する。
本例では、電流ミラー回路5を、接続ライン6によって電力MOSFET P
のゲート電極Gとソース電極Sとの間に結合する。本例では、電流ミラー回路5
は、各々が第1及び第2主電極s及びd並びに制御すなわちゲート電極gを有す
る第1及び第2トランジスタM1及びM2を具える。第1トランジスタM1をダ
イオード接続する。すなわちそれは、そのドレイン電極dに結合したゲート電極
gを有する。第1及び第2トランジスタM1及びM2の制御すなわちゲート電極
gを互いに結合する。したがって、第1トランジスタM1の第1及び第2電極s
及びd間の主電流路は第1電流経路5aを提供し、同時に第2トランジスタM2
の第1及び第2電極s及びd間の主電流路は第1電流経路5bを提供する。第1
及び第2トランジスタM1及びM2をバイポーラトランジスタとすることができ
るが、図示した配置では、これらトランジスタをnチャネル絶縁ゲート電界効果
すなわちMOSトランジスタとして形成する。第1及び第2トランジスタM1及
びM2のバックゲートbgの接続を図1に示さない。実際には、第1及び第2ト
ランジスタM1及びM2を電力MOSFET Pと同一の半導体本体に集積する
場合、これらのバックゲートを一般に、電力MOSFET Pのソース電極Sに
接続し、又は、集積構造内の寄生バイポーラ動作を回避するのに好適な任意の他
の電位に接続する。第1及び第2トランジスタM1及びM2を電力MOSFET
とともに集積しない場合、これらのバックゲートを通常の方法で各ソース電極s
に結合することができる。
当然、電流ミラー回路5の任意の他の好適形態を設けることができる。
第1及び第2トランジスタM1及びM2のソース電極Sを、パワー半導体デバ
イスのソース電極Sに結合する。第1トランジスタM1のドレイン電極dを、可
変抵抗RVを介して電力MOSFET Pの制御すなわちゲート電極Gに結合す
るとともに、第2トランジスタM2のドレイン電極dを、センス電極S1及び第
3すなわち制御トランジスタM3のゲートすなわち制御電極Gに結合する。制御
トランジスタM3は、電力MOSFET Pのゲート電極Gに結合したドレイン
電極d及び電力MOSFET Pのソース電極Sに結合したソース電極sを有す
る。図1に示すように、抵抗R1を、接続点J1とJ2との間に結合する。すな
わち、抵抗RVとトランジスタM3のドレイン電極dとの間に結合する。
電流ミラー回路5の基準側を流れる電流I1を安定させるために、チェナーダイ
オードZD1又は他の好適な分流レギュレータを、可変抵抗RVの中間タップ点
と接続ライン6との間に結合して、入力電圧が十分高い間入力電圧に依存しない
所定の電流を形成することができる。
図1に示す保護形スイッチ1の動作中、適切な電圧を、第1及び第2電源ライ
ン2及び3並びにゲートすなわち制御端末4に印加すると、電力MOSFET
Pが導通して電流I2すなわち電力を負荷Lに供給する。一般に、大まかな近似
としては、センス電極S1が電力MOSFET Pのソース電極Sと同様の電位
の場合、各ソースセルが同一電流を流すと仮定すると、電流I2とI3との間の比
は、主電流搬送区分Mの第1の数のソースと副すなわちセンス電流搬送区分SE
の第2の数のソースとの間の比を僅かに超えるが、基本的にはこれに等しい。セ
ンス電極S1がソース電極Sの電位より高い場合、電流I2とI3との間の比は、
(プロセスに依存する)デバイス特性に応じて高くなる。
電流ミラー配置5の第1電流経路5aを流れる所定の電流I1は、可変抵抗R
Vの抵抗によって少なくとも部分的に決定され、本例では、ゲートすなわち制御
端子4と接続ライン6との間の電圧からこの電流を得る。
センス電流I3が所定の電流I1より下である間、制御トランジスタM3の制御
電極の電圧はローのままであり、したがってトランジスタM3は非導通状態であ
る。しかしながら、センス電流搬送区分Sを流れる電流が所定の電流I1に到達
する必要がある場合、制御トランジスタM3のゲートの電圧を、制御トランジス
タM3を導通させるように上昇させるとともに、この電圧により電力MOSFE
T Pのゲートをそのソース電極Sに結合し、これにより、制御トランジスタM
3の継続した導通を維持するのに十分なセンス電流I3となるような平衡が確認
されるまで、ゲート駆動を低減させる。抵抗R1は、トランジスタM3が導通す
る際にトランジスタM1のドレインの電圧を安定させるのを補助する必要がある
。当然、負帰還の任意の位相遅延が180°に到達する前、すなわち帰還が正とな
って発振が生じる前に保護形スイッチの全ての利得を周波数とともにロールオフ
することは重要である。従来既知のように、これは、帰還信号に単−90°ラグの
みを有する個体に比べて少なくロールオフするように1段の単一優勢極を用いる
ことにより達成することができる。図1に示す保護形スイッチの場合、パワー半
導体デバイスPの大入力キャパシタンスは、制御電極Gに対する制限された駆動
性能とともに有効に優勢極を形成し、その結果回路は発振しない。
図1に示す保護形スイッチは、米国特許明細書第4893158 号に示した高い値の
センス抵抗の位置に電流シンクを提供することにより幾分高い利得を達成する。
この保護形スイッチが作動すると、第2トランジスタM2のドレイン電極dの電
圧は、トランジスタが比較的広い幅で比較的短い導通チャネル区域を有する場合
、Ids対Vds特性のニーより十分上になり、その結果トランジスタM2の出力電
流はそのドレイン電圧にほとんど依存しない。さらに、図1に示す保護形スイッ
チは、米国特許明細書第4893158 号に示すセンス抵抗負荷を、特に温度特性を変
更することができる電流シンクミラー回路に置き換える。これにより、パワー半
導体デバイスを流れる電流を調整して、使用者が電流ミラー回路に対して適切な
バイアスを用いることにより選択した所望の温度係数を有するようにする。した
がって、調整した電流は、電流ミラー回路のバイアス配置に応じて所望の正又は
負の温度係数を有することができる。
保護形スイッチを、電力MOSFET Pとして同一半導体本体内に形成した
一つ又はそれ以上の素子とともに集積形態とすることができ、一つ又はそれ以上
のあり得る素子を、電力MOSFET Pが形成される範囲内の半導体本体を被
覆する絶縁層の頂部上に形成する。
図2及び3は図1に示す保護形スイッチの形成に使用しうる種々の構成素子を
どの様に形成しうるかを示す半導体本体10の種々の部分の平面図及び断面図で
ある。
半導体本体10は、本例では、比較的高ドープのn導電型単結晶シリコン基板
10aを具え、その上に比較的低ドープのn導電型シリコンエピタキシャル層1
0bを設け、このエピタキシャル層がMOSFET Pの第1領域、一般にドレ
インドリフト領域を形成する。
図2はパワー半導体デバイスP(本例ではパワーMOSFET)の主電流搬送
部M及びセンス電流搬送部SEが形成された半導体本体10の一部分の上面図を
示す。パワーMOSFET Pの構造を明瞭に示すために、ソース、センス及び
ゲート電極メタライゼーションは図6から省略されている。図6から明瞭に示さ
れているように、パワーMOSFET Pは慣例のDMOS製造技術により形成
された複数のソースセル11を具える。図3aはMOSFET Pの一つのセル
11の部分の断面図を示す。セル11は半導体本体10の主表面10cに隣接し
てp導電型本体領域14を具え、この本体領域はn導電型ソース領域17を含み
、このソース領域とともにMOSFET Pの絶縁ゲート18の下部に導通チャ
ネル領域14bを規定する。図に示すように、p型本体領域14は比較的高ドー
プの中心補助領域14aを有することができ、この領域を(図に示すようにソー
ス領域17を貫通する溝により、又はソースインプラントをマスクすることによ
り)ソース電極Sに短絡させて寄生バイポーラ作用を禁止させることができる。
ソース電極S、センス電極S1(図示せず)及びゲート電極G(図示せず)を絶
縁層30の上に設けら適当なコンタクトホールを経てソース領域17及び絶縁ゲ
ート18に接触するメタライゼーションにより形成する。ドレイン電極Dを半導
体本体10の他方の主表面10d上に設ける。
パワーMOSFET Pは代表的には何百又は何千ものソースセル11からな
る。絶縁ゲート12の周縁部18aは通常の如く周辺フィールド酸化物(図示せ
ず)上まで延在させることができ、図示してないが、Kao リング及び/又はフィ
ールドプレートのような慣例のエッジ成端手段をパワーMOSFET Pの周縁
部に設けることができる。
センス電流搬送部SEは、メタライゼーション(図6に示されていない)をソ
ース電極S及びセンス電極S1を形成するように限定することにより主電流搬送
部Mから分離された複数個のソースセル11を具える。図6の破線x及びyはセ
ンス電極S1とソース電極Sのそれぞれの隣接境界を示す。図6は、センス電流
搬送部SEをパワーMOSFET Pのコーナ部の9個のソースセルからなるも
のとして示すが、センス電流搬送部SEを構成するソースセル11の実際の数及
びパワーMOSFET P内におけるセンス電流搬送部SEの位置は幾分相違さ
せることができる。従って、例えば、センス電流搬送部SEは単一の幅狭のソー
スセル行により形成し、これにセンス電極S1を、ソース領域を含まずパワーM
OSFET Pの周辺ガードリングと部分的にオーバラップしうる無接点デッド
セル又はダミーセル上を通過して接触させることができる。このような構成によ
れば、センスソースセル11aが平均すると両側で主電流搬送部Mのセルにより
囲まれ、プロセストポグラフィ及び熱環境の良好なマッチングを得ることができ
る。
図3bはエンハンスメントモード横型NMOSトランジスタを示し、このトラ
ンジスタはトランジスタM1〜M7、例えば上述したトランジスタM1を構成す
るのに使用することができる。図7bに示すように、トランジスタM1は本例で
は分離又は井戸領域21を構成するp導電型の第2領域内に拡散されたソース及
びドレイン領域19及び20と、絶縁ゲート22と、絶縁層30上に形成された
ソース、ゲート及びドレイン電極23、24及び25とを具える。
抵抗RZを、外部素子として形成することができ、又は、図3cに示すような
拡散抵抗として形成することができる。図3cに示す抵抗は、p導電井戸すなわ
ち同一領域21とすることができる分離領域内のn導電領域26から成る。電極
27は、井戸領域21を、一般には地面の基準電位に結合し、かつ、抵抗電極2
8a及び28bを領域26の各端部に設ける。他の可能性としては、抵抗RZを
、図3fに示すように、通常は井戸領域21の上全体に亘って絶縁層30の頂部
に形成した薄膜抵抗として形成することができる。このような薄膜抵抗を一般に
、開口を介して絶縁層34に接触する各電極35a及び35bを有するn導電型
のドープした多結晶シリコン領域35によって形成する。集積抵抗が可変抵抗R
Zを形成すべき場合、抵抗構体に、図3c及び3fに示すように、チェナーダイ
オードZD1に結合するタップオフポイントすなわち電極接続部Tを設ける。一
つ又はそれ以上の別のタップオフ点(図示せず)を設けて、抵抗の全体に亘る抵
抗を変えることができる。図3c及び3fに示すような抵抗構体を、二つの素子
間を結合する抵抗を調整するのが望ましい場合に使用することもできる。例えば
、このような抵抗を、各電流を調整するために、トランジスタM1,M2及びM
3に直列に配置して特定の所望な回路特性を設けることができる。当然、抵抗の
可変性が要求されない場合、任意のタップオフ点を省略することができる。
図3dは拡散ダイオード、例えばツェナーダイオードZD1を示し、このダイ
オードは比較的高ドープのp導電型領域29内にn導電型領域31を設けるとと
もに絶縁層30のコンタクトホールを経てこれらの領域に接触する適当な電極2
9a及び31aを設けて構成する。ダイオードを、図3eに図示したような薄膜
ダイオード又は直列のこのようなダイオードとして形成することもできる。図3
eは、開口を介して絶縁層34に接触する各電極32a及び33aを有する多結
晶シリコンの逆にドープした領域32及び33からなる薄膜pn接合ダイオード
を示す。
上述の導電型及び極性を逆にすることもでき、半導体本体をシリコン以外の半
導体、例えばゲルマニウム、半導体材料の組合せ又はIII−V族半導体材料で
形成することもできること勿論である。更に、パワー半導体デバイスをパワーM
OSFET以外ののもの、例えば(固有の寄生バイポーラデバイスの問題を避け
ることができること勿論であれば)図3の領域21の導電型を逆にするだけでI
GBTとして形成することもできる。また、本発明は、センス電極により供給さ
れる電流がパワー半導体デバイスの第1及び第2主電極間の電流を表す他のタイ
プのパワー半導体デバイス、例えばパワーバイポーラトランジスタのようなパワ
ーバイポーラデバイスに適用することもできる。
上述の実施例では所定の構成素子を半導体本体に拡散素子として実現するもの
としたが、パワー半導体デバイスの他の任意の構成素子をパワー半導体デバイス
上に設けられた絶縁層の上に形成することにより半導体本体に実現することがで
き、例えばアモルファス又は多結晶半導体薄膜素子として実現することができる
。種々の素子を必ずしもパワー半導体デバイス一緒に集積する必要はなく、個別
素子とすることもでき、またパワー半導体デバイスと別個に別の半導体本体又は
別の基板に集積することもできる。
以上の記載を読めば、他の変更や変形が当業者に明らかになる。このような変
更や変形は、ここに記載した特徴の代わりに使用しうる、又は加えて使用しうる
当該分野において既知の特徴を含むことができる。請求の範囲は構成要素の特定
の組合せとして明確に記載したが、請求の範囲に記載された発明に関連する、し
ないにかかわらず、また本発明が解決すべき技術的問題の一部又は全部を解決す
る、しないにかかわらず、本明細書に明示的に又は暗黙的に記載された任意の新
規な構成要素又は構成要素の組合せも本発明の範囲に含まれるものである。出願
人は、本願の審査中に又は本願からの分割出願時に新しい請求の範囲にこのよう
な構成要素及び/又はこのような構成要素の組合せを明確に記載するかもしれな
いことを予告する。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),JP
【要約の続き】
電流を調整する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.負荷を第1及び第2電源ライン間に結合させるための第1及び第2主電極、 制御電源ラインに結合した制御電極並びに動作時に第1及び第2主電極間を流れ る電流を表す電流を第1主電極との間に流すセンス電極を有するパワー半導体デ バイスと、所定の電流を通過させる第1電流経路及びこの所定の電流を反映させ る第2電流経路を有する電流ミラー回路と、前記パワー半導体デバイスの制御電 極と第2主電極との間に結合した第1及び第2主電極並びに前記第2電流経路に 結合した制御電極を有する制御半導体装置とを具え、前記センス電極によって供 給される電流が前記所定の電流に到達すると、前記半導体デバイスを導通させる ために、前記パワー半導体デバイスのセンス電極を前記第2電流経路に結合し、 前記パワー半導体デバイスの制御電極と第2主電極との間に導電通路を設けて、 前記制御電極の電圧を減少させ、その結果前記パワー半導体デバイスを流れる電 流を調整するようにしたことを特徴とする保護形スイッチ。 2.前記電流ミラー回路の第1電流経路は第1トランジスタの第1及び第2主電 極間に電流経路を具え、前記電流ミラー回路の第2電流経路は第2トランジスタ の第1及び第2主電極間に電流経路を具え、前記第1及び第2トランジスタは、 互いに結合した制御電極を有し、前記第1及び第2トランジスタのうちの一方を ダイオード接続したことを特徴とする請求の範囲1記載の保護形スイッチ。 3.前記制御トランジスタのセンス電極及び制御電極を、前記第2トランジスタ の第1及び第2電極のうちの同一のものに結合したことを特徴とする請求の範囲 2記載の保護形スイッチ。 4.前記制御トランジスタ及び電流ミラー回路を、前記半導体本体が前記電力半 導体本体を支持することにより支持したことを特徴とする請求の範囲1から3の うちのいずれかに記載の保護形スイッチ。 5.前記パワー半導体デバイスは第1及び第2主電極間に並列に結合された第1 の数のデバイスセルと、パワー半導体デバイスのセンス電極と第1主電極と の間に並列に結合された第1の数より少数の第2の数の類似のデバイスセルを具 えることを特徴とする請求の範囲1から10のうちのいずれかに記載の保護形ス イッチ。 6.前記パワー半導体デバイスはパワーMOSFETを具えることを特徴とする 請求の範囲1から11のうちのいずれかに記載の保護形スイッチ。
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