JPH09507169A - アルファ−アルミナをベースとした砥粒 - Google Patents

アルファ−アルミナをベースとした砥粒

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JPH09507169A JP7518029A JP51802994A JPH09507169A JP H09507169 A JPH09507169 A JP H09507169A JP 7518029 A JP7518029 A JP 7518029A JP 51802994 A JP51802994 A JP 51802994A JP H09507169 A JPH09507169 A JP H09507169A
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ウッド、ウィリアム・ピー
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Abstract

(57)【要約】 アルミネート小板を含むアルファ-アルミナベースの砥粒。その砥粒は、研磨物品、例えば結合研磨材(例えば、研削ホイール)、被覆研磨材、および不織研磨材に導入され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 アルファ-アルミナをベースとした砥粒 (技術分野) 本発明は、アルミネート小板を含有するアルファ-アルミナをベースとした砥 粒に関する。上記砥粒は研磨物品、例えば結合研磨材(例えば、研削ホイール) 、被覆研磨材および不織研磨材に導入され得る。 (背景技術) 研磨粒子、砥粒またはグリットが研磨物品に何世紀もの間、使用されてきた。 今世紀では、一般的または通常の研磨粒子は溶融アルミナであった。一般に溶融 アルミナは、酸化アルミニウムの原料を溶融状態まで加熱し、その溶融材料を急 速に冷却し溶融アルミナを生成することにより得られる。次いで、その溶融アル ミナを粗砕および分級し、所望の粒度分布の研磨材料を得る。この分布は、結合 研磨材工業分野ではグリットサイズ、被覆研磨材工業分野ではグレードナンバー として公知である。 1980年初期に、新種の砥粒が市販された。これら砥粒は、溶融法よりむしろ、 焼結段階を含むゾルゲル法によって生成された。そのようなゾルゲル誘導砥粒は 、例えば米国特許第4,314,827号および同4,518,397号(リーセイザー(Leitheise r)等)に開示されている。リーセイザー(Leitheiser)等により開示されたゾルゲ ル法には:(1)アルミナ一水和物および少なくとも1種の変性前駆体から成る分 散体を調製する工程;(2)その分散体をゲル化する工程;(3)ゲル化分散体を乾燥 する工程;(4)乾燥ゲル化分散体を粗砕し、粒子を形成する工程;(5)粒子を焼成 する工程;および(6)その粒子を、例えば回転キルン内で焼結し、砥粒を生成す る工程;を含む。リーセイザー(Leitheiser)等は、急速焼結が好ましいことを示 している。 回転キルンが一般にゾルゲル誘導砥粒を焼結するのに適しているが、そのよう なキルンは、非常に微細または小さいサイズの砥粒(即ち、約30μm以下のサイ ズ の粒子)を焼結するのにはあまり適していない。回転キルン内で焼結するときは 、微細砥粒前駆体は焼結前にキルン排気装置に吸い込まれる傾向にある。また、 これら小粒子の内のあるものはキルン内壁および/または発熱体に堆積し、最後 にはそれらに接着(または焼結)する。そのような粒子のキルン内壁への堆積に より、望ましくない焼結キルン内の収縮(constriction)を引き起こす。更に、発 熱体への堆積により、比較的高価な発熱体の劣化および早期破損を引き起こす。 焼結微細砥粒を提供するこの問題の解決策としては、所望の砥粒よりかなり大 きな砥粒を焼結し、次いでその焼結粒子を粗砕し、より細かいサイズの砥粒を得 る方法である。 (発明の要旨) 本発明は、規定公称グレードの砥粒を提供し、その砥粒は微粒子から粗粒まで の粒度分布およびメジアン(即ち、上下に同数が存在する上記分布の中央値)粒 径40.以下(30.、25、20.、15および10.)μmを有し、規定公称グレードの砥粒 の少なくとも1部が、外側表面(即ち、砥粒の周囲表面)、外側領域、および内 側領域(即ち、砥粒の中心に隣接する領域)を有する多数の焼結、結晶性セラミ ック、アルファ-アルミナをベースとした砥粒であり、上記外側領域が外側表面 に隣接し、上記焼結、結晶性セラミック、アルファ-アルミナをベースの砥粒が : (a)アルファ-アルミナ微結晶;および (b)アルファ-アルミナ微結晶間に分散されたアルミネート小板(好ましくは、 マグネトプランバイト小板) を含有し、外側領域が、内側領域の小板より大きな平均粒径を有する小板を含む 。 本発明の好ましい焼結砥粒の製造方法には: (a)未焼結砥粒前駆体を提供する工程; (b)焼結室の輪郭を表す内部表面を有する壁部であって、該内部表面が一般に 同一平面状に支持体面を含み、該壁部が、(i)該壁部および内部表面を貫通し、 未焼結砥粒前駆体を該焼結室内の該支持体面上に誘導する供給口、および(ii)該 壁部を貫通し、該焼結室から焼結砥粒を排出する排出口、 のそれぞれを有する壁部、 プッシング面を有するプッシャー板、 該支持体面から離れた該プッシャー板の第1位置、および該プッシャー板が該 第1位置から第2位置へ移動する間に該支持体面に沿って移動しながら該排出口 と隣接する該プッシング面の第2位置、の間の相対的移動を行う該キルン上に該 プッシャー板を搭載する手段、および 該プッシャー板を該第1位置から該第2位置へ移動する手段、 を含む非回転キルンから成る焼結装置を提供する工程; (c)該焼結室を約1000〜約1600℃(好ましくは、約1200〜約1500℃、より好ま しくは、約1350〜約1450℃)の範囲の温度に加熱すること; (d)ある量の該未焼結砥粒前駆体を、該供給口を通って該焼結室内の該支持体 面上に供給する工程; (e)該未焼結砥粒前駆体を、焼結砥粒を得るのに充分な温度および時間で、該 焼結室内で加熱する工程;および (f)該プッシャー板を該第1位置から第2位置へ移動し、該焼結砥粒を排出口 へ移動し、そして該焼結砥粒を該焼結室から排出する工程; から成る。 好ましくは、そのキルンは更に排出開口部を閉鎖するゲート、および板が排出開 口部を閉鎖する閉鎖位置とゲートが排出開口部から離れた開口位置との間で移動 するようにキルン上にゲートを搭載する手段を有する。 上記の好ましい方法は特に、30.、25、20.、15または10.μm以下の焼結砥粒を 得るのに適している。更に、焼結の間に収縮する未焼結砥粒前駆体は、焼結した 時に得られた焼結砥粒が所望の粒子サイズを有するようなサイズを有する。30. μm以下の粒子サイズを有する焼結砥粒を得るために、その未焼結砥粒前駆体は 好ましくは30.、25、20.、15または10.μm以下の粒子サイズを有する。 上記方法の(d)および(e)の間で、焼結室温度は好ましくは少なくとも±1000℃ の変動を有し(即ち、焼結室温度を±100℃の範囲内に保持する)、より好まし くは約±50℃以下、更により好ましくは約±25℃の変動を有する。更に(d)、(e) および(f)の間で、焼結室温度は好ましくは少なくとも±100℃、より好ましくは 約±50℃以下、更により好ましくは約±25℃の変動を有する。 上記好ましい方法に関して、プッシャー板を第1から第2位置に移動する前に 、その移動段階には更に連続した: (a)プッシャー板を第1位置から、第1位置および第2位置の間の第1中間位 置に移動する工程; (b)そのプッシャー板を第1中間位置から第1位置または第1位置に隣接する 第1帰還位置に戻す工程; (c)プッシャー板を第1帰還位置から、第1中間位置および第1位置の間の第 2中間位置に移動する工程; (d)プッシャー板を第2中間位置から、第1位置または第1位置に隣接する第 2帰還位置に戻す工程;を含むことが好ましい。 本発明のより好ましい方法では、プッシャー板を第1から第2位置に移動する 前に、その移動段階には更に連続した: (a)プッシャー板を第1位置から、第1位置および第2位置の間の第1中間位 置に移動する工程; (b)そのプッシャー板を第1中間位置から第1位置または第1位置に隣接する 第1帰還位置に戻す工程; (c)プッシャー板を第1帰還位置から、第1中間位置および第1位置の間の第 2中間位置に移動する工程; (d)プッシャー板を第2中間位置から、第1位置または第1位置に隣接する第 2帰還位置に戻す工程; (e)プッシャー板を第2帰還位置から、第1位置および第2中間位置の間の第 3中間位置に移動する工程; (f)プッシャー板を第3中間位置から、第1位置または第1位置に隣接する第 3帰還位置に戻す工程;を含む。 本明細書中で: 「アルファアルミナベースの砥粒」の語により、(焼結)砥粒が、元素の酸化 物をベースとして、Al23として計算して少なくとも50重量%のアルミナから 成り、アルミナ総量の少なくとも35重量%がアルファアルミナとして存在する砥 粒を表す。; 「アルミナベースの砥粒前駆体」の語により、焼結してアルファアルミナベー スの砥粒となり得る砥粒を表し; 「アルミナ原料(alumina source)」の語により、元の分散体または溶液内に存 在するアルミナタイプの出発原料(例えば、アルファアルミナまたはアルファア ルミナ前駆体(例えば、ベーマイト、転移性アルミナおよびアルミニウム塩(例え ば、蟻酸アルミニウムおよび酢酸アルミニウム)))を表し; 「砥粒前駆体」の語により、焼結されて焼結砥粒と成り得るけれども、多孔性 で含浸組成物で含浸し得る材料(好ましくは、乾燥アルミナベースの分散体また は溶液、または焼成した乾燥アルミナベースの分散体または溶液)を表し; 「未焼結砥粒前駆体」の語により、80.%以下(通常60.%以下)の理論的密度 を有し、焼結されて焼結砥粒となる、砥粒前駆体または部分的に焼結した砥粒前 駆体を表し; 「含浸組成物」の語により、砥粒前駆体内に含浸され得る、液状媒体(好まし くは、水、より好ましくは脱イオン水)および金属酸化物および/またはそれら の前駆体(通常は可溶性塩)から成る溶液または分散体(通常は溶液)を表し; 「砥粒」または「焼結砥粒」の語によって、理論的に少なくとも80%(好まし くは約90%以上、より好ましくは約93%以上、更により好ましくは約95%以上、 および、ある場合には約97%以上)の密度に焼結される未焼結砥粒前駆体を表し ; 「非回転キルン」の語により、ある軸の回りを回転する焼結室を有さないキル ンを表し; 「焼結外側表面として(as sintered outer surface)」により、その焼結法に 起因し(即ち、焼結中に露出した表面)、実質的に破壊表面のない、砥粒の外側 表面を表し; 「粒子サイズ」の語を、その最長粒子により定義し、どんな従来方法(例えば 、 サイズ約100μm以下の粒子用の粒子サイズ分析装置、例えばコウルター(Coulter )から市販の商品名「コウルター・カウンター(COULTER COUNTER)、TA3型」を用 いてもよい)によって測定してもよいことを表し; 「転移性アルミナ(transitional alumina)」の語により、アルファアルミナ( 例えば、イータ、シータ、デルタ、キー、イオータ、カッパおよびガンマ形状の アルミナおよびそのような形状のどんな中間体の組合せ)への転移前に、アルミ ナを加熱し、水和水を除去した後に存在する結晶学的形状のアルミナも表し; 「成核剤」の語により、転移性アルミナのアルファアルミナ転移を促進する材 料を表し;および 「成核材料」の語により、成核剤またはその前駆体を表す。 その他の態様において、本発明の砥粒製造用焼結装置は、 焼結室の輪郭を表す内部表面を有する壁部であって、該内部表面が一般に同一平 面状に支持体面を含み、該壁部が、(i)該壁部および内部表面を貫通し、未焼結 砥粒前駆体を該焼結室内の該支持体面上に誘導する供給口、および(ii)該壁部を 貫通し、該焼結室から焼結砥粒を排出する排出口、 のそれぞれを有する壁部、 プッシング面を有するプッシャー板、 該支持体面から離れた該プッシャー板の第1位置、および該プッシャー板が該 第1位置から第2位置へ移動する間に該支持体面に沿って移動しながら該排出口 と隣接する該プッシング面の第2位置、の間の相対的移動を行う該キルン上に該 プッシャー板を搭載する手段、 該プッシャー板を該第1位置から該第2位置へ移動する手段;および 該焼結室を約1000〜約1600℃(好ましくは約1200〜約1500℃、より好ましくは 約1350〜約1450℃)の範囲の温度に加熱する手段; を含む非回転キルンから成って、 該供給口および該焼結室が、最初に25℃(他の態様では、50℃、100℃、200℃、 300℃または400℃以下)で未焼結粒子前駆材料を該焼結室へ移動し得るように配 列され、その初期温度(他の態様では、50℃、100℃、200℃、300℃または400℃ 以下)の供給口を通って該焼結室に入る該未焼結粒子前駆材料の表面を3秒以内 (好ましくは、2秒以内、およびより好ましくは1秒以内)に該焼結室温度にす るように配列されている(即ち、該供給口および該焼結室が、該未焼結粒子前駆 材料の表面が25℃から3秒以内に焼結装置温度になるように配列されている)焼 結装置を提供する。好ましくは、その排出口は、支持体表面を貫いて開いている 。好ましくは、そのキルンは更に排出口を閉鎖するゲート、および板が排出口を 閉鎖する閉鎖位置とゲートが排出口から離れた開口位置との間で移動するように キルン上にゲートを搭載する手段を有する。 アルミナベースの砥粒前駆体のより好ましい製造方法は: (a)液状媒体、アルミナ原料、および要すればアルミネート生成原料から成る 分散体または溶液を調製する工程; (b)その分散体または溶液を砥粒前駆体に加工する工程;から成る。 アルミナベースの砥粒前駆体のより好ましい製造方法は: (a)液状媒体およびアルミナ原料、および要すればアルミネート生成原料から 成る分散体または溶液を調製すること; (b)その分散体または溶液を乾燥し、乾燥固形物を得ること; (c)要すれば、その乾燥固形物を粒子に加工すること; (d)要すれば、その粒子を焼成し、砥粒前駆体を得ること;から成る。要すれ ば、酸化物変性材料および/または他の添加剤を、分散体または溶液内に含んで いてもよい。更に、要すれば、砥粒前駆体を、液状媒体および酸化物変性材料( アルミネート生成原料を含む)および/または他の添加剤から成る含浸組成物に 含浸させてもよい。 アルミネート生成原料には、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマ リウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム 、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、酸化ユウロピウム、それらの前駆体、 およびそれらの組合せを含む。他の有用な酸化物変性材料には、酸化鉄、酸化マ グネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト、酸化チタ ン、酸化ニッケル、二酸化ケイ素、酸化クロム、酸化カルシウム、酸化ストロン チウ ム、それらの前駆体、およびそれらの組合せを含む。好ましい酸化物変性材料に は、(a)マグネシウムの前駆体塩;および(b)セリウム、プラセオジム、サマリウ ム、イッテルビウム、ネオジム、イットリウム、ランタン、ガドリニウム、ジス プロシウム、エルビウムおよびそれらの組合せから成る群から選択される金属の 前駆体塩;の組合せがある。他の酸化物材料には、酸化ジルコニウム、酸化ハフ ニウム、それらの前駆体、およびそれらの組合せを含む。 本質的に成核材料を含まない、好ましい(焼成)砥粒前駆体を、液状媒体(好 ましくは脱イオン水)、アルミナ原料(好ましくはベーマイト)、および稀土類 酸化物またはそれらの前駆体(好ましくは硝酸塩)から作製する。好ましくは、 通常、所望の高密度化を行うのに、焼結の初期に急激な温度上昇を必要とする、 この砥粒前駆体を約1350℃〜約1400℃の範囲の温度で焼結する。 本発明の好ましい砥粒製造方法、および好ましい焼結装置の使用により、未焼 結砥粒前駆体を焼結温度まで非常に急速に上昇する有効および充分な方法が得ら れる。上記化合物のため、この急温度上昇により、砥粒のより高密度砥粒または アルミナ微結晶サイズの低減を可能とする。一般に、砥粒が高密度であるほど、 より硬質となる傾向があり、より良好な性能を有する砥粒となる。 好ましい砥粒焼結方法には(非回転)焼結装置を用いる。この焼結装置により 、例えば回転キルンの使用に関する様々な有用性を示し得る。その方法および焼 結装置を使用して、未焼結砥粒前駆体を急速に焼結温度に加熱し、より微細粒子 サイズに粉砕する後焼結粗砕または粒子粉砕方法の用いずに、30.μm以下、1μ m以下までもの粒子サイズを有する焼結砥粒を有効的に作製し得る。本発明の好 ましい砥粒は、粒子サイズ約1〜25μmを有する。 更に、その方法および装置の使用により、キルンの排気装置を通過して排出す るか、またはそれら自体を発熱体および/またはキルン内壁に焼結する微粒子の 量を低減し得る。 本明細書中に記載のように製造した砥粒を、数値限界内の各公称グレードに関 して粒度分布を規定する工業認可グレード標準規格に従って等級付けしてもよい 。そのような工業認可グレード標準規格には、アメリカン・ナショナル・スタン ダー ズ・インスティチュート(American National Standards Institute)(ANSI)標準 規格、フェデレーション・オブ・ユーロピアン・プロデューサーズ・オブ・アブ レッシブ・プロダクツ(Federation of European Producers of Abrasive Produc ts)(FEPA)標準規格、およびジャパニーズ・インダストリアル・スタンダード(Ja panese Industrial Standard)(JIS)標準規格のような公知のものを含む。 好ましくは、規定公称グレードの砥粒の少なくとも30体積%(好ましくは50. 、75または100.体積%)は、メジアン粒径10μm以内である(即ち、±10μm)( または5μm)。他の態様では、各規定公称グレードは、好ましくは少なくとも1 5重量%(30.、50.、75または100.重量%)の規定アルファアルミナベースの砥 粒を含む。 規定公称グレードには更に規定アルファアルミナベースの砥粒以外の砥粒(例 えば、(褐色酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウムおよび白色酸化アルミ ニウムを含む)溶融酸化アルミニウム、ゾルゲル法により製造した他のセラミッ ク酸化アルミニウム、緑色炭化ケイ素、炭化ケイ素、酸化クロム、溶融アルミナ ジルコニア、ダイヤモンド、セリア、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、ざくろ石 、二ホウ化チタン、炭化チタン、およびそれらの組合せ)を含む。好ましくは、 その他の砥粒は、本発明の砥粒の平均粒径以下の平均粒径を有する。 (図面の簡単な説明) 図1は、本発明の砥粒製造用に有用な好ましい焼結装置の概略側面図である。 図2は、本発明の砥粒製造用に有用な焼結装置の概略断面図である。 図3は、本発明の砥粒製造用に有用な焼結装置の概略断面図である。 図4は、本発明に従って焼結した砥粒の外側表面の10,000倍の走査電子顕微鏡 写真である。 図5は、本発明の砥粒を導入した被覆研磨製品の断片の概略断面図である。 図6は、本発明の砥粒を導入した結合研磨製品の斜視図である。 図7は、本発明の砥粒を導入した不織研磨製品の断片の拡大概略図である。 図8は、本発明の砥粒製造用に有用な焼結装置の概略断面図である。 図9は、本発明の焼結装置の概略断面図である。 図10は、本発明の焼結装置の概略断面図である。 未焼結砥粒前駆材料を、当業者に公知のものを含む多数の方法により製造して もよい。砥粒前駆材料の好ましい製造方法には、分散体ベースのゾルゲル法を含 み、アルミナ原料が好ましくは酸化アルミニウム一水和物(ベーマイト)または 溶液ベースのゾルゲル法であり、好ましくは転移アルミナ前駆体が炭酸アルミニ ウムまたは窒化アルミニウムである。 (第1の好ましいアルミナベースの分散体) 砥粒前駆体が誘導される好ましい分散体は、液状媒体およびアルファアルミナ 一水和物(ベーマイト)から成る。好適なベーマイトは例えば、独国ハンブルグ (Hamburg)のコンデア・ケミー(Condea Chemie)GMBHから商品名「ディスパーラル (DISPERAL)R」およびテキサス州ヒューストン(Houston)のビスタ・ケミカル(Vis ta Chemical)社から商品名「ディスパル(DISPAL)」で市販されている。これら市 販の酸化アルミニウム一水和物はα型であり、相対的に純粋であり(一水和物以 外の水和物相は相対的にほとんど含まない)、高表面積を有する。 有機または無機の様々な液状媒体を、その分散液として用いてもよい。好適な 液体には、水、アルコール類(典型的にはC1〜C6アルコール類)、ヘキサンお よびヘプタンを含む。主に便利で低価格であるため、一般に、水(最も好ましく は、脱イオン水)が好ましく、最も広く用いられる液状媒体である。 通常、上記分散体には脱イオン水少なくとも10重量%、好ましくは30〜80重量 %を含む。 しゃく解剤(peptizing agent)を上記分散体に加えて、より安定なヒドロゾル またはコロイド分散体を生成してもよい。しゃく解剤として使用し得る一塩基酸 または酸化合物には、酢酸、塩酸、蟻酸および硝酸を含む。 脱泡剤の使用は、どちらかと言えば粉砕または撹拌の間に起こる発泡または起 泡を減少させるのに有用である。好適な脱泡剤には、くえん酸およびその塩を含 む。脱泡剤は通常、分散体または溶液内に存在する酸化アルミニウム(理論的酸 化物を基本として)の約1重量%に相当する量で用いる。 更に、その分散体には他の添加剤、例えば、有機バインダー(例えば、オハイ オ州アクロン(Akron)のユニオン・カーバイド(Union Carbide)から商品名「カル ボワックス(CARBOWAX)」で市販のポリエチレングリコール)および有機溶剤(例 えば、トルエンおよびヘキサン)を含んでいてもよい。所望の特性(例えば、加 工の容易さ、その固形分の改良した乾燥性、改良未処理強度および減少した発泡 )が得られるように、これら材料の量を選択する。 その分散体の好適な混合方法には、ボールミル、振動ミル、磨細機(attrition milling)および/または高剪断混合(コロイドミル)を含む。高剪断混合は好ま しい混合方法である。 いくつかの場合には、その分散体は乾燥前にゲル化する。その分散体のpHお よび分散体中のイオン濃度は、どれだけ速くその分散体がゲル化するかを決定す るのに重要である。通常、上記pHは約1.5〜4の範囲内である。更に、変性酸化 物材料または他の添加剤の添加により、その分散体をゲル化してもよい。 (第2の好ましいアルミナベースの分散体) 他の好ましい分散体には、アルミナ材料、例えば、アルファアルミナ粒子、転 移アルミナ粒子、またはその両方を含む。 好ましいアルファアルミナ材料は、日本のスミトモ・ケミカル(Sumitomo Chem ical)から商品名「AMP-50」で市販されている。 第2の好ましいアルミナベースの分散体を作製するのに適した様々な転移アル ミナには、それらに限定されないが、キーアルミナ、ガンマアルミナ、イータア ルミナおよびそれらの組合せを含む。キーアルミナを含む好適な転移アルミナは 、例えば、オハイオ州クリーブランド(Cleveland)のアルカン(Alcan)社から商品 名「AA100W」で市販されている。 その分散体を生成するアルミナ材料粒子は、約0.5重量%以下が約2μm以上、 好ましくは約5.0重量%以下が約1μm以上(直径または最大粒径)である粒度分 布 を有する粉末材料から成ることが好ましい。好ましくは、その粒子サイズは少な くとも約75重量%が約0.7μm以下であり、より好ましくは99重量%が0.7μm以下 である。そのような粒子材料は通常、容易に分散体を形成するだけでなく、所望 の焼結製品に有用な前駆体を提供する。その好ましい範囲内の粒子サイズを市販 の材料により入手してもよく、または例えば、アルミナ原料の粗砕またはボール ミル(湿式または乾式)によって作製してもよい。 有機または無機の様々な液状媒体を分散液として用いてもよい。好適な液体に は、水、アルコール類(典型的にはC1〜C6アルコール類)、ヘキサンおよびヘ プタンを含む。主に便利で低価格であるため、一般に、水(最も好ましくは、脱 イオン水)が好ましく、最も広く用いられる液状媒体である。 一般に、液状媒体:粉末アルミナの比は、粉末材料の表面積に関係するので、 粒度分布に依存する。水を用いるなら、一般に約1:6(即ち、液状媒体:粉末 原材料)〜15:1の範囲内の重量比が、この範囲外の比も有用であるが、用いら れてもよい。続く乾燥の程度を最小にするために過剰の液体を使用しないことが 通常好ましい。しかし、十分に混合した分散体を、例えば、流し込み(pouring) 、サイホニング(siphoning)、ポンピングまたは押出しにより、容易に取り扱い または移動するのに十分な量の液体が必要である。 アルミナが比較的高表面積、例えば、約300m2/g(例えば、アルカン(Alcan)か ら商品名「AA100W」で市販)であるなら、約5:1〜10:1の範囲の水:粉末の重 量比が好ましい(約6:1〜9:1が最も好ましい)。しかし、もしそのアルミナ が比較的低表面積、例えば、約20m2/g(例えば、アルコア(Alcoa)から商品名「A 16」で市販)であるなら、約1:6〜2:1の範囲の重量比が好ましい。 好ましくは、その分散体の固形分含量を最大とし、その固形分(即ち、粒子)は 均一に分散している。好ましくは、分散体を乾燥した材料の孔径を最小とする。 更に、孔径分布ができるだけ狭いことが好ましい。 一般に、アルミナを分散した液状媒体および他の任意の添加剤を、均質スラリ ーまたは安定分散体を形成するまで混合する。本明細書中で時には「安定スリッ プ(stable slip)」の語で表す、この混合物は、一般にスラリーの固形分が目視 で見えず、約2時間静置することにより分離または沈降する(スラリー粘度によ るものと考えられている。)ものである。液状媒体中のアルミナ、分散助剤、お よび更なるどんな原材料および添加剤を十分に混合し;得られた分散体が均一で 個々のアルミナ(粉末)粒子がサイズおよび分布とも実質的に均一となるまで、そ の分散体内の粒子のサイズを小さくし、および/または解凝集(deagglomerating) することにより;安定分散体を作製してもよい。混合に適した方法には、ボール ミル、振動ミル、エアー撹拌機(air stirrer)、コウルズ(Coules)ディゾルバー 、磨砕(attrition milling)および/または高剪断混合(コロイドミル)を含む。 ペブル(Pebble)(例えば、ボール、振動、磨砕)ミル法は、アルミナ出発原料の サイズを容易に小さくし得るので、一般に最も好ましい。 この節で記述したように作製した分散体は、典型的にチキソトロープである。 本明細書中で用いる「チキソトロープ(thixotropic)」の語により、無荷重下で 粘性を有するが剪断(例えば、混合)時に低粘度を有するスラリーを表す。それ は一般に、容易に流れまたは撹拌し得るが、固形分が2時間以内に沈降しないほ ど粘度の高い白亜色または乳白色の液体から成る。本明細書中に記載の方法によ り作製した分散体またはスリップは一般に、ラテックス塗料のそれについてのコ ンシステンシーを有する。望ましくないつぶつぶのある(lumpy)または不均一混 合物は不十分な混合による傾向がある。 更に、分散助剤を用いて、分散体またはスラリーのコンシステンシーまたは安 定性を改良してもよい。分散助剤は沈降を防止または最小にするのを補助し、大 きな凝集体をこわすのを補助することによりスラリーの均一性を改善する傾向が ある。 好ましい分散助剤には、強酸(例えば、硝酸)および塩基(水酸化アンモニウ ム)、ポリアニオンポリマー、例えば、カルボキシレート機能性ポリマー(例え ば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸コポリマーおよびポリアクリル酸塩)およ び塩基性アルミニウム塩、例えば、塩基性塩化アルミニウムおよび塩基性硝酸ア ルミニウムを含む。好適なカルボキシレート機能性ポリマーは例えば、ウィスコ ンシン州レイシン(Racine)のジョンソン・ワックス(Johnson Wax)社から商品名 「ジ ョンクリル(JONCRYL)」;オハイオ州クリーブランド(Cleveland)のグッドリッチ (Goodrich)社から商品名「カルボポール(CARBOPOL)」;マサチューセッツ州ウィ ルミントン(Wilmington)のICIレジンズ(Resins)USから商品名「ノークリル(NOEC RYL)」;およびペンシルバニア州アレンタウン(Allentown)のエアー・プロダク ツ・アンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)社から商品名「ビナック (VINAC)」;で市販されている。所望量の分散助剤は粒子の表面積に依存し、分 散すると考えられる。一般に、粒子サイズが増大すると、分散助剤の好ましい量 は増加する。 一般に、分散補助剤として強酸または塩基を用いる分散体のために、充分な分 散補助剤を用いて、それぞれ約6以下(好ましくは、約2〜3)または約8以上 (好ましくは、約8〜10)のpHとする。 最も好ましい強酸分散剤は通常、硝酸である。分散剤として硝酸を用いる分散 体には好ましくは、その分散体の総固形分の約2〜15重量%の硝酸を含有する。 そのような分散体の安定性を、その分散体を熱処理、例えばそれをオートクレー ブで処理することにより、改善してもよい。 分散剤としてのポリマーまたは塩基性アルミニウム塩材料には好ましくは、そ の分散体の総固形分の約0.1〜約4重量%のそのような分散剤を含有する。 脱泡剤の使用は、どちらかと言えば粉砕または撹拌の間に起こる発泡または起 泡を減少させるのに有用である。好適な脱泡剤には、くえん酸およびその塩を含 む。脱泡剤は通常、分散体または溶液内に存在する酸化アルミニウム(理論的酸 化物を基本として)の約1重量%に相当する量で用いる。 更に、その分散体には他の添加剤、例えば、有機バインダー(例えば、オハイ オ州アクロン(Akron)のユニオン・カーバイド(Union Carbide)から商品名「カル ボワックス(CARBOWAX)」で市販のポリエチレングリコール)および有機溶剤(例 えば、トルエンおよびヘキサン)を含んでいてもよい。所望の特性(例えば、加 工の容易さ、その固形分の改良した乾燥性、改良未処理強度および減少した発泡 )が得られるように、これら材料の量を選択する。 (好ましいアルミナ-、溶液-ベースのゾル) アルミナ-、溶液-ベースのゾルを、当業者間で公知である方法により調製して もよい。典型的な調製方法には、アルミニウムベースの塩または錯体を水に溶解 すること;またはアルミニウムベースの塩または錯体を含有する溶液を蒸留また は濃縮すること;を含む。好ましくは、溶液ベースのゾルには、約5〜約45重量 %の範囲のアルファアルミナ前駆体を含有する。好ましくは、溶液ベースのゾル -ゲルには、可溶性アルミニウム塩または他の可溶性アルミニウムベースの錯体 を含有する。より好ましくは、溶液ベースのゾル-ゲルには以下のアルファアル ミナ前駆体:塩基性カルボン酸アルミニウム、塩基性硝酸アルミニウムおよび部 分加水分解アルミニウムアルコキシド:の内の少なくとも1種を含有する。 好ましい溶液ベースのゾルには、カルボン酸または硝酸の対イオンまたはそれ らの混合物を有する塩基性アルミニウム塩を含有するものを含む。 好ましいカルボン酸アルミニウムは一般式、Al(OH)y3-yで表され、式中 、yは約1〜約2、好ましくは約1〜約1.5の範囲であってもよく;およびD(カ ルボン酸対イオン)は蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸等、およびそれらの組合 せである。カルボン酸アルミニウムを、金属アルミニウムをカルボン酸溶液に温 浸する米国特許第3,957,598号に開示の方法;および金属アルミニウムを蟻酸お よび酢酸を含有する熱水溶液に溶解する米国特許第4,798,814号;を含む当業者 間で公知の方法により調製してもよい。 好ましい塩基性硝酸アルミニウムは一般式、Al(OH)2(NO3)3-yで表され、 式中、zは約0.5〜約2.5の範囲である。塩基性硝酸アルミニウムの調製は当業者 間で公知であり、金属アルミニウムを硝酸溶液に温浸する米国特許第3,340,205 号および英国特許第1,139,258号に開示の方法を含む。塩基性硝酸アルミニウム を、硝酸アルミニウムを熱分解する米国特許第2,127,504号に開示の方法により 調製してもよい。 アルミニウム塩をアルファアルミナおよび/またはアルファアルミナ前駆体の 分散体に加えること;またはアルファアルミナおよび/またはアルファアルミナ 前駆体の分散体をアルミナ-、溶液-ベースのゾルと混合することによって;調製 した分散体から、砥粒前駆体を製造することは本発明の範囲内である。 (分散体または溶液の乾燥) 一般に、乾燥(脱液化(deliquifying))前にその分散体または溶液内に取込ん だ空気またはガスの量を最小にするまたは低減することにより、起泡の確立を減 少する傾向がある。ガスの取込みが少ないことは一般に、あまり多孔性でない微 細構造と関連し、そのことが望ましい。例えば分散体または溶液を約130cmHg(25 psi)のオーダーまで減圧することにより、脱泡を行ってもよい。 乾燥を、如何なる従来の方法、好ましくは加熱によって行ってもよい。一度ア ルミナ分散体または溶液から充分に水を除去すれば、部分乾燥したプラスチック 素材を如何なる従来の方法、例えばプレス、モールドまたは押出しによって成形 してもよく、次いで注意深く乾燥し、所望の形状、例えばロッド、ピラミッド形 、ダイヤモンド形または円錐形にする(標題「任意の分散体または溶液の成形」 の以下の節を参照)。更に、不規則な形状の砥粒前駆体を、分散体または溶液を 乾燥容器のどんな都合のよいサイズ、例えばケーキ皿の形状物にでも単に堆積し 、通常、分散体または溶液の起泡温度以下の温度で乾燥することにより、都合よ く形成する。乾燥は、分散体または溶液を減圧することを含む、単に風乾または 当業者間で公知のどんな様々な他の脱水方法によって行い、分散体または溶液の 遊離水を除去し、固形分としてもよい。 乾燥を50〜200℃、好ましくは100〜150℃の範囲の温度の強制通風炉で行って もよい。この加熱をバッチ毎または連続的に行ってもよい。この乾燥段階では一 般に、分散体または溶液から液状媒体のかなりの部分を除去するが、一般に乾燥 固形分中に存在する少量の液状媒体の部分がなお残存していてもよい。 (任意の分散体または溶液の成形) 充分に濃縮または部分的に乾燥したものであるなら、乾燥前に、その分散体ま たは溶液を従来の方法、例えばプレス、モールド、被覆、押出し、打抜き(cutti ng)またはこれらのある組合せによって、粗粒前駆体形状に成形してもよい。そ れを、例えば押出しにより部分乾燥したスラリーのプラスチック素材を最初に作 製し、次いで得られたプラスチック素材を如何なる従来方法によってでも成形し 、 最後に乾燥し所望の形状、例えばロッド、ピラミッド形、ディスク、ダイヤモン ド形、三角形または円錐形にする。 砥粒前駆体をロッド形状にするなら、そのロッドのアスペクト比は少なくとも 約0.5:1、通常1:1、好ましくは少なくとも2:1、より好ましくは少なくとも 4:1、および最も好ましくは少なくとも5:1にすべきである。そのロッドの断 面は、円、方形、三角形、六面体等であってもよい。そのロッドを、例えば米国 特許第5,090,968号(ペロー(Pellow))に開示の方法で作製してもよい。他の好 ましい形状には、三角形、方形、円または他の形態を有する薄型体がある。その ような薄型研磨剤は、表面および裏面を有し、両面は実質的に同一形態を有する 。両面は粒子の厚さにより分離されている。そのような砥粒の最短面の長さ:そ の厚さの比は、少なくとも1:1、好ましくは少なくとも2:1、より好ましくは 少なくとも5:1、および最も好ましくは少なくとも6:1である。そのような薄 型砥粒の製造方法が、米国特許第5,201,916号(バーグ(Berg)等)に開示されて いる。 (乾燥固形分の乾燥固形粒子への加工) 乾燥固形分は通常、粗砕により乾燥固形粒子に加工する。乾燥固形分を粗砕す る方法は、焼結高密度化砥粒に比較して、非常に容易であり、必要エネルギーが かなり少なくすむ。この粗砕段階を、ハンマーミル、ロール粗砕またはボールミ ルのようなどんな適する方法によって行い、乾燥固形粒子を作製してもよい。そ の固形分を粉砕するのにどんな方法を用いてもよく、「粗砕(crushing)」の語に より、そのような方法のすべてを含むことを表す。その乾燥固形分を所望の寸法 および形状に成形するなら、次に成形工程間に加工を行う。従って、成形砥粒前 駆体は乾燥後に、乾燥固形粒子を既に成形しているので、粗砕の必要ない。 (焼成) 要すれば、その乾燥固形粒子を焼成してもよい。通常、焼結前にその乾燥材料 を焼成する。焼成中に、約400〜約1200℃(好ましくは、約500〜約800℃)の範 囲の温度に加熱することにより、必ず揮発物および有機添加剤のすべてを前駆体 から除去する。遊離水および好ましくはどんな結合揮発物の90重量%を除去する まで、材料をこの温度範囲に保持する。焼成を、任意の含浸段階の前後または両 方に行ってもよい。一般に、好ましい処理には、焼結直前の、または焼結前の最 後の段階としての焼成を含む。 (酸化物変性材料、成核剤、および、分散体または溶液への他の添加剤) 酸化物変性材料、成核剤および他の添加剤を、分散体または溶液に添加しても 、および/または、砥粒前駆体(即ち、乾燥または焼成した分散体または溶液) に含浸してもよい。 酸化物変性材料を、例えばアルミナベースの分散体または溶液に導入すること により、砥粒前駆体内に含んでいてもよい。そのような導入には、その変性剤ま たは添加剤の粒子またはゾルを直接、分散体または溶液に加えることを含む。好 ましくは、そのような粒子またはそのゾルで作製した粒子は、平均粒径1μm以 下を有する。酸化物変性剤の好適な前駆体および他の酸化物添加剤には、含水体 (hydrous form)または塩を含む。硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩および塩化物類を含む 様々なそのような前駆体を用いてもよい。 好ましくは、焼結砥粒が約15重量%以下(より好ましくは、約10重量%以下、 更により好ましくは約1〜約8重量%の範囲内)の鉄、マグネシウム、マンガン 、亜鉛、コバルト、チタン、ニッケル、イットリウム、プラセオジム、サマリウ ム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウム、エ ルビウム、セリウム、ユウロピウム、カルシウム、ストロンチウム、ジルコニウ ム、ハフニウム、クロム、ケイ素、およびそれらの組合せ(それぞれFe23、 MgO、MnO、ZnO、CoO、TiO2、NiO、Y23、Pr23、Sm23、Yb23、Nd23、La23、Gd23、Dy23、Er23、Ce23、Eu23、Ca O、SrO、Zr23、HfO2、Cr23、およびSiO2としての理論的酸化物を 基礎として計算した)の内の1種以上の酸化物を有するのに充分な量の酸化物変 性材料および/または酸化物添加剤を砥粒前駆体に導入する。 分散溶液に添加するのに適するセリアゾルが、例えば国際公開第WO94/07970号 を有する国際特許出願第PCT/US93/08987に開示されている。 金属酸化物および/またはシリカをアルミナと反応して、反応生成物を生成し てもよく、またはその金属酸化物が金属酸化物のまま残留してもよい。ジルコニ アおよびハフニアはアルミナと反応しないが、例えばコバルト、ニッケル、亜鉛 およびマグネシウムの酸化物がアルミナと反応してスピネルを生成する。 更に、ジスプロシウムおよびガドリニウムとアルミナの反応生成物の酸化物は 、一般にざくろ石である。プラセオジム、イッテルビウム、エルビウムおよびサ マリウムとアルミナの反応生成物の酸化物は一般にざくろ石を含み得る灰チタン 石(perovskite)である。イットリアはアルミナと反応して、ざくろ石構造、Y3 Al512を形成する。 ある稀土類酸化物および二価金属カチオンは、焼結時に、アルミナと反応して 、式:LnMAl1119(式中、Lnはランタン系列稀土類元素、例えばLa3+、N d3+、Ce3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+またはEu3+;および、Mは二価金属カチオン 、例えばMg2+、Mn2+、Zn2+、Ni2+またはCo2+)の構造を有する六方晶稀土 類アルミネートを生成する。 そのような六方晶稀土類アルミネートは、通常、マグネトプランバイトとして 表される。マグネトプランバイトは一般に、得られた焼結材料の微細構造内の小 板として形成される。これら小板は通常、約0.5〜3μmの長さおよび約0.05〜0. 1μmの厚さを有する。そのような小板は通常、改良強靭性のような特性と関連す る。一般に、得られた焼結砥粒にマグネトプランバイトを提供する、理論量を基 礎として、少なくとも約1%(好ましくは、約3%〜約5%)の反応物の提供が 好ましい。 焼結の間に生成し得る他の六方晶稀土類アルミネートは以下の式:Ca1-xLnx Al12-x19-x(式中、Lnはランタン系列稀土類元素、例えばLa3+、Nd3+、C e3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+またはEu3+;および、xは0〜1の範囲であってもよ い。) 好ましい態様では、その砥粒の外側領域の小板のサイズは、砥粒の内側領域の 小板より平均で大きい。 アルファアルミナ前駆体を含む分散体または溶液に対して、成核材料(例えば 、アルファ酸化鉄、酸化クロム、それらの前駆体、およびアルファアルミナ)を 加えてもよい。 その分散体に加えてもよく、および/または砥粒前駆体に含浸してもよい他の 補助剤または変性剤には、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化ハフニウム、そ れらの前駆体、およびそれらの組合せが挙げられる。例えば、得られるセラミッ クの硬度を増大するため;得られるセラミックの強靭性を増大するため;得られ るセラミックの密度を増大するため;および/または結晶構造(従って、研削性 能)を改良するため;そのような材料を得られる焼結セラミック砥粒に導入して もよい。 分散体または溶液に添加するのに適するジルコニアゾルが、例えば国際公開第 WO94/07809号を有する国際特許出願第PCT/US93/08988に開示されている。 その補助剤または変性剤の好適な前駆体には、含水体(hydrous form)または塩 を含む。硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩および塩化物類を含む様々なそのような前駆体 を用いてもよい。 砥粒前駆体の作製に関する更なる詳細については、米国特許第4,314,827号( リーセイザー(Leitheiser)等)、同4,770,671号(モンロー(Monroe)等)、同4,7 44,802号(シュワベル(Schwabel))および同4,881,951号(ウッド(Wood)等)、 および国際特許出願第PCT/US93/08987(国際公開第WO94/07970号)、同PCT/US93 /08988(国際公開第WO94/07809号)および同PCT/US93/08986(国際公開第WO94/0 7969号)に開示されている。 成核材料の使用に関する更なる詳細については、米国特許第4,623,364号(コ ットリンガー(Cottringer)等)、同4,744,802号(シュワベル(Schwabel))、同4 ,964,883号(モーリス(Morris)等)、同5,139,978号(ウッド(Wood))および同5 ,219,806号(ウッド(Wood))に開示されている。 (酸化物変性材料、成核材料および任意の補助剤または変性剤を有する砥粒前駆 体の含浸および表面被覆) 酸化物変性剤および任意の補助剤または変性剤(前述のような)を乾燥後、通 常は焼成の追従段階後に、粗粒材料に導入してもよい。例えば、様々な金属酸化 物の前駆体を、砥粒前駆体への含浸により、導入してもよい。例えば、ベーマイ トから誘導した焼成材料は、通常、半径約30〜40オングストロームの気孔を含む 。この含浸を、例えば金属酸化物前駆体(例えば、塩類)を含む液状溶液を砥粒 前駆材料と混合することにより、行ってもよい。一般に、溶解した金属酸化物前 駆体を有する液状キャリアー約15ミリリットル以上を、各100gの砥粒前駆材料と 混合する。溶解した金属酸化物前駆体を有する液状キャリアーの好ましい容量は 、砥粒前駆材料の気孔容積に依存する。砥粒前駆材料100g当たりの溶解した金属 酸化物前駆体を有する液状キャリアーの好ましい比は、通常、100g当たり15〜70 ミリリットルの範囲である。好ましくは、溶解酸化物前駆材料のすべては砥粒前 駆材料に含浸する。一般に、この方法を用いて、変性剤前駆体を粗粒に導入する とき、その変性剤は砥粒の外側部に優先的に分配される。多くの場合、不溶性変 性剤または変性剤前駆体を初期に作製した分散体に混ぜ合わせることにより、よ り均一な分布となり得る。 例えば、用いる液状媒体が粗粒材料を溶解または軟化しないなら、粗砕後、含 浸物をその分散体または溶液から直接乾燥粗粒に導入してもよい。例えば、その 分散体または溶液に用いる液状媒体が水であるなら、非極性有機溶剤を乾燥粗粒 の含浸用含浸溶液の液状媒体として用いてもよい。更に、特に粗粒材料をその含 浸前に焼成するなら、水を好ましくはキャリアーとして用いる。 多孔性砥粒前駆体の含浸に関する更なる詳細について、米国特許第5,164,348 号(ウッド(Wood))に開示されている。 含浸後、その粒子が焼成機の供給管に凝集または接着しないように含浸粒子を 乾燥する。ある場合には、この乾燥段階が必要である。次いで、その粒子を焼成 し、結合揮発性材料を除去する。焼成は通常、約400〜約1200℃、好ましくは約5 00〜約800℃の範囲の温度で行う。この焼成条件は本質的に前述の標題「焼成」 の節に記載している。それは本発明の範囲内であるが、第1および第2焼成処理 条件は異なる。 更に、1つ以上の含浸段階を用いることは、本発明の範囲内である。多数の含 浸段階により、気孔構造内の含浸溶液内に運ばれる金属酸化物の濃度を増加し得 る。後の含浸溶液は、異なる固形分濃度および/または異なる材料の組合せを有 してもよい。例えば、第1の溶液はある金属塩を含有していてもよく、第2の溶 液は異なるものを含有していてもよい。含浸に関する更なる情報が、米国特許第 5,139,978号(ウッド(Wood))に開示されている。 更に、例えばベーマイトのようなアルミナ前駆体、可溶性アルミニウム塩(例 えば、塩基性炭酸アルミニウム、塩基性硝酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニ ウム、部分的に加水分解したアルミニウムアルコキシド、およびそれらの組合せ )、およびそれらの組合せをその砥粒前駆体に含浸してもよい。 無機粒子を含浸溶液に導入し、含浸分散体を提供することも本発明の範囲内で ある。そのような無機粒子は約20μm以下、通常は約10μm以下、好ましくは約5 μm以下のサイズであり、約1μm以下であってもよい。含浸の間に、大き過ぎて 焼成砥粒前駆体の気孔内に浸透できない無機粒子は、砥粒前駆体表面上に残留す る。焼成の間に、これら無機粒子は自発的に、表面積を増加する砥粒の表面に接 着する。この方法および得られた被膜は更に、米国特許第5,213,951号(セリッ カヤ(Celikkaya)等)に開示されている。 本発明に従って砥粒上に表面被膜を作製する他の方法は、より大きな無機突起 素材(通常、約25μm以下のサイズ)をより大きな乾燥砥粒前駆体粒子または焼 成砥粒前駆体粒子に接触させることである。次いで、焼結の間に、小さい無機突 起素材を自発的にその砥粒の表面に接着する。このプロセスおよび得られた砥粒 は更に、米国特許第5,011,508号(ウァルド(Wald)等)に開示されている。 (焼結装置) 本発明の砥粒製造用の好ましい焼結装置の概略図を図1に示した。焼結装置10 には、砥粒前駆体(図示せず)をキルン17内に誘導する供給装置11を含む。供給 装置11には、ホッパー12およびフィーダー13を含む。横送手段14により、砥粒前 駆材料をフィーダー13からトラフ15内およびトラフ15を通過して搬送する。砥粒 前駆体をトラフ15を通過してホッパー12に搬送し、次いで供給管16に誘導し、更 にキルン17へ誘導する。砥粒前駆体は(図2および図3に示した)焼結室19内に 収集される。好ましくは、プッシャー板18は選択した間隔で砥粒前駆体の大部分 またはマウンド(mound)を平坦に押す。焼結後、プッシャー板18により(図3に 示した)排出管21を通して、焼結砥粒をキルン17外へ押し出す。次いで、焼結砥 粒を収集ホッパー22に収集する。従来の排気装置31により、焼結装置から逃散す るキルン排気ガスおよび微粒子を除去する。 砥粒前駆体を直接または手で直接、キルンに供給してもよいが、供給装置(通 常、フィーダー、ホッパーおよび/または横送手段)が好ましい。好ましくは、 その供給装置は自動供給が可能であり、通常、未焼結砥粒前駆体のキルンまたは 焼結室への均一供給が可能である。 好適な横送手段には、そのような用途の当業者間で公知のどんな手段、例えば コンベヤー、オーガー、スクリューフィーダーまたは振動フィーダーも含む。そ の横送手段は好ましくは、砥粒前駆体の焼結室への均一な予め決めておいた流れ を補助する。更に、確実に焼結した製品を提供するのを補助するために、均一な 予め決めておいた量の砥粒前駆体を焼結室に供給することが好ましい。例えば、 スコップを用いたコンベヤーを使用して、選択した間隔で予め決めておいた量の 未焼結砥粒前駆体を供給してもよい。 供給装置11にはフィーダーおよびホッパーを含むことを示したが、フィーダー だけから成る供給装置を使用することは本発明の範囲内である。更に、砥粒前駆 体を、どんな従来の手段、例えば重力供給、振動供給、ポンプ供給、空気輸送お よびダンプ(dump)供給(即ち、ダンプ弁を用いたフィーダー)によっても、ホッ パーに連続またはバッチ供給してもよい。 好適なフィーダーまたは供給装置は市販されている。例えば、好ましい供給装 置は、ミネソタ州セントポール(St.Paul)のテクネティクス・インダストリーズ( Technetics Industries)社から商品名「テクウェイ・ボリューメトリック・フィ ーダー(TECWEIGH VOLUMETRIC FEEDER」で市販されている。最も好ましいフィー ダ ー、ホッパーまたは供給装置の特性は、例えば焼結装置の他の部品の特性、焼結 時間および温度、砥粒前駆体組成および所望の押出量に依存する。 フィーダーの選択に考えられる特徴には、テーパー付きまたは一直線のフィー ダー内壁、フィーダー容量、フィーダー流量、フィーダーに蓋が付いているかど うかが挙げられる。最後のものはフィーダー内の望ましくない汚染および細粒砥 粒前駆体の逃散を減ずる。フィーダーを通過する材料を流れ易くするために、内 壁は通常テーパー付きである。 更に、そのフィーダーは好ましくは撹拌および掻取り用の多数の可動羽根を有 し、それは連続的または一定間隔で砥粒前駆体を撹拌し、ホッパーの内壁を掻取 り、付着したどんな前駆材料も掻取り、そして材料のホッパーから横送手段への 連続的に流れるのを補助する。砥粒前駆体と接触しないように配置したモーター によって制御し得る撹拌および掻取り用の可動羽根の回転速度は、砥粒前駆体の 所望の供給速度に依存する。 ホッパーは、そのような用途の当業者間で公知の、底部および側壁またはバッ グにより限定されるホッパーを含む、どんな好適なホッパーであってもよい。 好ましいホッパーは4つのテーパー付き内壁を有し、それは吐出の出発する方 向に内側へ先細りし、砥粒前駆体のホッパーから供給管への流れを増加および容 易にする。テーパー付き内壁を用いることにより、砥粒前駆体のホッパー内壁へ の付着も低減する傾向にある。 供給装置の部品は、それらの用いられる環境に適する材料製である。例えば、 その構造部材および内壁は好ましくは、冷間圧延鋼、亜鉛メッキ鋼またはステン レス鋼のような金属である。撹拌および掻取り用の可動羽根は好ましくは鋼ステ ンレス鋼である。 更に、そのフィーダーの内壁(即ち、砥粒前駆体に露出する壁面)を好ましく は、強靭なポリマー材料(例えば、ポリウレタン、ビニルまたはポリエステル) を用いてライニングまたは被覆を施し、砥粒前駆体の流れを援助し、そして砥粒 前駆体の壁面への付着を減ずる。横送手段(例えば、オーガーまたはスクリュー フィーダー)の重要な機能は、砥粒前駆体のキルンへの均一および確実な流れを 提供することである。横送手段の長さは好ましくは、その砥粒前駆体の供給源が 枯渇するなら(即ち、砥粒前駆体なし)、供給装置への熱損失を回避するのに充 分なキルンおよび供給装置間の距離があることである。 通常、外部モーターにより動力を供給する横送手段は好ましくは、螺旋状ピッ チを押出しながら回転する中実のシリンダーロッドから成るオーガーである。そ のピッチの寸法および角度は、砥粒前駆体の流量に影響する。更に、オーガーの 寸法は通常、供給装置内に蓄積する過熱を制限または防止するように選択される 。そのオーガーは、キルンと比較的緊密であるために、耐久性のある耐熱材料、 例えばステンレス鋼製である。 供給トラフの寸法は、例えば砥粒前駆体のキルンへの供給速度および焼結室の 大きさに依存する。キルンと比較的緊密であるため、供給トラフは耐久性のある 耐熱材料、例えばステンレス鋼製である。 乾燥剤または焼成剤を出し、キルン内に直接供給するまたは供給装置に入る未 焼結砥粒前駆体を有することは本発明の範囲内である。 砥粒前駆体を好ましくは供給トラフ15からホッパー12を通って供給管16へ重力 供給する。図1では、供給管16をカラー29によりホッパー12に連結している。供 給管16をキルン内に、供給管16およびキルンの間の極小の間隙を有して(好まし くは間隙なしに)突き出す。そのような間隙の存在により、その中への砥粒前駆 体の望ましくない生成および焼結室からの熱の逃散を起こす傾向にある。 その供給管は耐熱材料、例えばムル石、アルミナ、炭化ケイ素またはシリカ製 である。砥粒前駆体の流量に影響を与えるその供給管の内径は、通常約1.5cm以 上、好ましくは約2cm以上である。更に、供給管長さは少なくとも約38cm(15イ ンチ)、より好ましくは少なくとも約45.5cm(18インチ)である。供給管を好まし くは、過剰の熱をキルンから横送手段、フィーダーまたはホッパーに伝達するの を極少にするように配置する。 1本以上の供給管を使用してもよいが、焼結室からの熱損失を最少にするため に、そして供給管内の目詰りを最少にするために、1本の供給管が一般的には好 ましい。1本以上の供給管を用いるなら、付加的供給管を通常は単一供給トラフ から供給する。 図2および3では、焼結室19には、内壁35A、35B、35Cおよび35D、天井32およ び床33を含む。天井32は供給管16が通り抜ける開口部37を有する。砥粒前駆体を 床33上の焼結室19に供給する。焼結室を形成するその内壁、天井および床は、キ ルンの使用温度に耐え得る好適な従来の耐火性材料製である。それらは好ましく は炭化ケイ素製である。 発熱体31A、31B、31Cおよび31D;および30A、30B、30Cおよび30Dをそれぞれ、 天井32上および床33下に配置する。更に、キルン17には耐火性材料41を含む。発 熱体の数および位置を選択し、迅速な均一な熱伝達を確実にするように配置する 。発熱体は電源によりパワーを供給され得る。好ましい熱源は電気である。好適 な電気的発熱体には従来のキルン用のセラミック業者間で公知のもの(例えば、 炭化ケイ素発熱体またはモリジシリサイド(molydisilicide)発熱体)が挙げられ る。更に、そのキルンを天然ガスバーナーで加熱してもよい。 好ましくは、焼結室に入る前駆材料は、少なくとも1本の発熱体付近(より好 ましくは2本の発熱体の間、更により好ましくは焼結室に入る未焼結材料の通路 (path)から等間隔の2本の発熱体の間)を通過し、迅速な加熱を補助する。 前駆材料を焼結室の天井を通過して入ることを示したが、その前駆材料を側壁 または床を通過して誘導することは本発明の範囲内である。例えば、前駆材料ピ ストンを用いて床を通過して誘導してもよい。 その発熱体は、適当な焼結温度の焼結室を提供するのに充分な温度で操作し、 それは通常1000〜1600℃(好ましくは約1200〜1500℃、より好ましくは約1350〜 1450℃)の範囲内である。焼結室を通常は壁を通過する熱損失を極少とするよう に設計する。好適なキルン耐火性材料は当業者間で公知であり、ミズーリ州メキ シコ(Mexico)のA.P.グリーン・レフラクトリーズ(Green Refractories)社から商 品名「G-20」「G-23」「R-8023」「R-8024」(それぞれ、54〜59重量%のSiO2 、33〜40重量%のAl23、1〜2重量%のFe23、1〜2重量%のNa2O/K2 Oの組成を有する)および「グリーンライト(GREENLITE)-28」で市販のものが挙 げられる。 砥粒前駆体を供給管16を通って焼結室19に供給し、それは通常、焼結温度また はその付近に加熱してある。その供給管、および従って砥粒前駆体は2本の隣接 する発熱体間を直接通過して床33上に達し、結果として、個々の砥粒前駆体粒子 の非常に迅速な加熱速度となる。砥粒前駆体の化合物に依存する得られた迅速焼 結は、非常に小さなアルファアルミナ微結晶を有する非常に緻密なセラミック体 となる。砥粒前駆体を焼結室19に供給し床33上に保持し、マウンド34を形成する 。マウンド34は一般的に望ましくない、なぜなら、それにより砥粒前駆体を不確 実または不均一な加熱となるからである。床33上の砥粒前駆体の均一性を改良す るため、プッシャー板18を動かしてマウンド34を平らにする。好ましくは、平ら にしたマウンド34の高さは、焼結後、1.4cm(0.5インチ)以下、より好ましくは1 cm(0.375インチ)および最も好ましくは0.7cm(0.25インチ)である。この比較的浅 いベッド高さにより、各未焼結砥粒前駆体への確実な熱伝達を行い、均一に焼結 した砥粒を確実に得る傾向がある。 砥粒前駆体を連続的に焼結室に供給してもよく、その結果砥粒前駆体の一部が プッシャー板18の上部に存在することになる。プッシャー板18は壁面35Dの開口 部43およびを44を通過する。プッシャー板18および開口部44間の距離は非常に小 さく、プッシャー板18の上部の残留砥粒前駆体がプッシャー板18がキルン17に出 て行く間に掻き落とす解体される。更に、砥粒前駆体を断続的に焼結室に供給し てもよい。 プッシャー板18を通常、油圧で動かす。ローラー45はプッシャー板18が弛むま たは反るのを防ぐ。焼結の間、プッシャー板18を好ましくは以下のように焼結室 19内に循環させる。そのサイクルの第1部では、プッシャー板18により砥粒前駆 体(および/または焼結砥粒)を距離xだけ押す。そのサイクルの第2部では、 プッシャー板18により砥粒前駆体(および/または焼結砥粒)を距離yだけ押し 、そして第3部では距離zだけ押す。距離x、yおよびzを点36から測定する。 選択される距離は焼結室の形状および送りおよび吐出の出発する位置に依存する 。更に、距離xは距離yより大きく、距離yは距離zより大きい。ある態様では 、例えば距離x、yおよびzはそれぞれ40.6cm、33cmおよび25cmである。 好ましくは、未焼結砥粒前駆体の供給はプッシャー板の動きと同時性を持たせ 、プッシャー板が、未焼結砥粒前駆体を供給する支持体表面の部分の上に位置す る時、前駆材料は焼結室内には供給されない。所定のサイクルのこれら個となる 部分で、秒オーダーの時間の遅れがある。そのサイクルの第3部の後、プッシャ ー板18を十分引っ込め、砥粒前駆体を、砥粒前駆体を焼結するのに充分な時間、 焼結室19内に残す。所望のレベルの焼結後、プッシャー板18を移動し、ゲート40 を開け、焼結砥粒を焼結室19から排出管21に排出する。1サイクル完了後、通常 は分オーダーの時間の遅れがあり、他のサイクルを開始する。これらサイクルに 関する時間を所定の焼結プロセスに対して決定し、およびそれは例えば、キルン の使用温度、所望の高密度化、所望の生産速度および砥粒前駆体の化合物の関数 である。95.2重量%のAl23、1.2重量%のLa23、1.2重量%のNd23、1.2 重量%のY23および1.2重量%のMgOの理論的組成を有する砥粒の焼結に関し て、好ましい焼結温度は約1415℃であり、約3.4分間焼結する。 焼結装置の操作の前記の記載には焼結サイクルの3つの部分を含むが、サイク ルのそのような部分の1、2または3つ以上を使用することは本発明の範囲内で ある。 通常、油圧で動かすゲート40は、焼結室19からの熱損失を最小にする。そのゲ ートは耐熱性、耐火性材料、例えば炭化ケイ素から製造する。 プッシャー板は、それを使用する環境に適した材料から製造する。好ましくは 、プッシャー板は2つのセグメントから構成される。図3に関して、キルン17に 入る第1セグメント46は例えば、インコネル鋼のような金属製である。第2セグ メント47は例えば、ステンレス鋼製であってもよい。その2つのセグメントを例 えば、溶接によって接合してもよい。プッシャー板の厚さは焼結装置の特定パラ メータに依存するが、好ましくは約2.5cm(1インチ)である。 プッシャー板が単一プッシング面を有することを図2に示すが、その板は、焼 結室形状に依存するが、1つ以上のプッシング面を有してもよい。例えば、「V 」字型のプッシャー板は2つのプッシング面を有する。 図8、9および10に関して、特に運搬手段100、102および110はそれぞれ、焼 結粒子を研磨剤室から除去する代替手段である。図8に関して、焼結粒子を円筒 形体100の表面104に配置する。円筒形体100は軸105の回りを回転し、焼結粒子を 吐出開口部または排出管21に落とす。図9に関して、焼結粒子を円筒形体102の 楔型キャビティー106に入れる。円筒形体100は軸105の回りを回転し、焼結粒子 を吐出開口部または排出管21に落とす。図10に関して、焼結粒子を円筒形体110 の表面111、112、113または114上に置く。回転体110は軸115の回りを回転し、焼 結粒子を吐出開口部または排出管21に落とす。そのような運搬手段は、白金およ び白金/ロジウムを含む好適な耐火性材料製であってもよい。 (焼結) 未焼結砥粒前駆体を通常、約1000〜約1600℃(好ましくは約1200〜約1500℃、 より好ましくは約1300〜約1425℃)の範囲の温度で焼結する。 材料を焼結温度にさらすべき時間の長さは、未焼結砥粒前駆体の粒子サイズ、 未焼結砥粒前駆体の組成および焼結温度のようなファクターに依存して変化する が、一般に焼結は数秒〜約120分内に完了してもよく、および完了すべきである (通常、1〜10分間)。焼結時間が短く焼結温度が低ければ、一般に過剰粒子生 長を示し、好ましい微細構造が得られることが好ましい。 焼結は通常、酸化雰囲気内(通常、空気)、大気圧で行われる。しかし、焼結 装置を改良し、中性雰囲気または還元雰囲気でも可能とすることも本発明の範囲 内である。例えば、クロム成核材料を用いるなら、焼結雰囲気は好ましくは中性 または還元雰囲気である。 (焼結砥粒) 本発明の方法による砥粒は、約0.1〜約1500μm、通常約1〜約1000の範囲内の 粒子サイズである。本発明の方法による好ましい砥粒は30μm以下(1μm以下)の 粒子サイズである。 焼結砥粒をどんな従来の方法、例えば水分級、空気分級またはスクリーニング により、ある粒度分布に分級してもよい。破砕が一般に好ましいが、要すれば、 その砥粒を破砕し所望の粒子サイズにしてもよい。 本発明の方法によるある好ましい砥粒には、アルミナ、二価の金属酸化物およ び稀土類金属酸化物を含む。二価金属酸化物は、例えばマンガン、マグネシウム または酸化亜鉛類であってもよい。アルミナ、二価の金属酸化物および稀土類金 属酸化物は反応して、マグネトプランバイト相としても公知である六方晶稀土ア ルミネート、LnMAl1119を形成し、式中、Mは二価の金属カチオンおよびL nは三価の金属イオン、例えばLa、Nd、Ce、Pr、Sm、GdまたはEuである。 この六方晶稀土アルミネートは砥粒には珍しい特性を有する。通常、過剰のアル ミナが存在するので、マグネトプランバイトおよび過剰のアルミナはアルファア ルミナを形成する。得られた微細構造にはアルファアルミナ微結晶から成り、こ れらアルファアルミナ微結晶間にはマグネトプランバイト小板(platelet)が存在 する。アルファアルミナ微結晶は典型的には1μm以下であり、一般には約0.1〜 0.4μmの範囲の大きさである。これらアルファアルミナ微結晶を集めることによ り、格子またはドメインを形成する。格子内の隣接するアルファアルミナ微結晶 は、低角度粒子境界を有する。その格子サイズは、隣接する格子間の高角度粒子 境界で約2〜5μmの範囲である。マグネトプランバイト小板は一般に、0.04〜0 .1μm、好ましくは0.04〜0.06μmの範囲の厚さを有する。 通常、砥粒の外側領域付近の小板直径は、砥粒の内側領域より大きい。中央領 域付近のそのような小板の長さが1μm以下であっても、例えば、砥粒の外側領 域付近の小板の長さは通常、約1μmより大きい。 本発明の他の好ましいアルファアルミナベースの砥粒は、焼結外側表面を有し 、および30μm以下の粒子サイズを有する。 焼結外側表面を有する砥粒の例として、10,000倍の走査電子顕微鏡写真を図4 に示す。 理論的酸化物を基準としたこの砥粒組成は、Al2395.2重量%、1.2重量%L a231.2重量%、Nd231.2重量%、Y231.2重量%およびMgO1.2重量%を 有する。図4に示す砥粒に関して、アルファアルミナ微結晶50は隣接する微結晶 に関して不規則に配向している。アルファアルミナのいくつかの間にはマグネト プランバイト小板52が存在する。小板52は、長さ:幅の比が約3:1〜1:1の不 規則な形状を有するように見える。その小板の厚さは約0.1μmである。 (焼結砥粒上に被覆する添加剤) 焼結砥粒を処理し、表面被膜を提供してもよい。表面被膜が、研磨物品の砥粒 およびバインダー間の接着性を改善することは公知である。そのような表面被膜 は例えば、米国特許第5,011,508号(ワルド(Wald)等)、同1,910,444号(ニコル ソン(Nicholson))、同3,041,156号(ロウズ(Rowse)等)、同5,009,675号(カン ツ(Kunz)等)、同4,997,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff-Matheny)等 )、同5,213,951号(セリッカヤ(Celikkaya)等)、同5,085,671号(マーチン(Ma rtin)等)および同5,042,991号(カンツ(Kunz)等)に開示されている。更に、い くつかの場合には、その被覆添加剤は砥粒の摩耗特性を改善する。 (研磨物品) 本発明の方法による砥粒を研磨剤凝集物に使用してもよい。研磨剤凝集物は、 共に接着して造形素材を形成する1種類の砥粒から成る。研磨剤凝集物は更に、 例えば米国特許第4,311,489号(クレスナー(Kressner))、同4,652,275号(ブル ーハー(Bloecher)等)および同4,799,939号(ブルーハー(Bloecher)等)に開示 されている。 本発明の方法による砥粒を研磨製品、例えば被覆研磨材、接着研磨材(研削ホ イール、カットオフホイール、研磨砥石を含む)、不織研磨材および研磨ブラシ に導入してもよい。通常、研磨製品または研磨物品および多数の砥粒には、バイ ンダー、およびバインダーにより研磨物品内に保持した砥粒を有する。更に、砥 粒を、スラリを用いるおよび化合物を研磨する(例えば、研磨)研磨材用途に使 用してもよい。 被覆研磨材は一般に、支持体、砥粒、および砥粒を支持体に保持する少なくと も1種のバインダーから成る。 被覆研磨製品の例を、図5に符号番号69で示した。それらに関して、支持体70 はメイク被膜71およびサイズ被膜78によって支持体70の主要表面に保持された砥 粒74を含有する研磨剤層72を有する。ある場合には、表示はないがスーパーサイ ズ(Supersize)被膜を用いてもよい。 支持体は、布、ポリマーフィルム、ファイバー、不織ウェブ、紙、それらの組 合せ、およびそれらを処理したものであってもよい。その支持体は、例えば米国 特許第5,316,812号(ストウト(Stout)等)に開示のように、強化熱可塑性支持体 であってもよい。そのバインダーは無機または有機バインダーであってもよい。 砥粒は被覆研磨材の1層または2層内に存在していてもよい。被覆研磨材の好ま しい製造方法が、米国特許第4,734,104号(ブロバーグ(Broberg))および同4,73 7,163号(ラーキー(Larkey))に開示されている。 その被覆研磨材支持体は裏面に取付手段を有し、得られた被覆研磨材を支持パ ッドまたはバックアップパッドに固定してもよい。この取付手段は、感圧接着剤 、またはフックおよびループ付属品用のメリヤス生地(loop fabric)であっても よい。更に、米国特許第5,201,101号(ロウザー(Rouser)等)に開示のような、 かみ合い(intermeshing)取付システムであってもよい。 研磨物品の裏面に、滑り止めまたは摩擦被膜を有していてもよい。そのような 被膜の例として、接着剤中に分散した無機粒子(例えば、炭酸カルシウムまたは 石英)が挙げられる。 接着研磨製品を通常、有機、金属製またはガラス化バインダーにより保持した 砥粒の造形素材により構成する。接着研磨材をホイール、例えばカットオフホイ ールを含む研削ホイールの形状、研削砥石の形状、または他の襲来の接着研磨材 形状としてもよい。その接着研磨材は好ましくは研削ホイールの形状である。図 6には、ホイールに成形した砥粒80から成りハブ82上に搭載した研削ホイール79 を示す。研削ホイールの製造における更なる詳細に関して、例えば米国特許第4, 997,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff-Matheny))に開示されている。 ガラス質バインダーを比較的低温(例えば、1100℃以下)または比較的高温(例え ば、1200℃以上)で燃焼してもよい。より少量が有用であるが、ガラス質バイン ダーを通常、20%フリット〜ほぼ100%フリットにより構成する。 不織研磨製品は通常、構造中に分布し、有機バインダーで接着した本発明の砥 粒を有する開口多孔性ロフティー(lofty)フィラメント構造を含む。フィラメン トの例として、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、およびポリアラミド繊維が 挙げられる。図6には、約100倍拡大の、典型的不織研磨物品の概略図を示した 。その物品には、砥粒92をバインダー94で接着した支持体としての繊維状マット 89を含む。不織研磨製品の製造における更なる詳細に関して、例えば米国特許第 2,958,593号(フーバー(Hoover)等)に開示されている。 研磨物品用バインダーは熱硬化性有機ポリマーであってもよい。2つの主な種 類の熱硬化性樹脂、縮合硬化性および付加重合樹脂がある。付加重合樹脂は、カ チオン機構またはフリーラジカル機構を通して重合し得る。用いるエネルギー源 およびバインダー前駆体化合物に依存して、硬化剤、開始剤または触媒が時には 重合を開始するのに好ましい。 典型的なバインダーの例には、フェノール樹脂、ユリアホルムアルデヒド樹脂 、メラミンホルムアルデヒド樹脂、アクリレート化ウレタン類、アクリレート化 エポキシ類、エチレン不飽和化合物、アルファ、ベータ不飽和カルボニル側基を 有するアミノプラスト誘導体、少なくとも1つのアクリレート側基を有するイソ シアヌレート誘導体少なくとも1つのアクリレート側基を有するイソシアネート 誘 導体、ビニルエーテル類、エポキシ樹脂類、およびそれらの組合せを含む。 熱的特性、入手可能性および価格により、フェノール樹脂を研磨物品バインダ ーに広く用いる。2種のフェノール樹脂、レゾールおよびノボラックがある。レ ゾールフェノール樹脂は、ホルムアルデヒド:フェノールのモル比が1:1以上で あり、通常1.5:1.0〜3.0:1.0の範囲内である。ノボラック樹脂は、ホルムアル デヒド:フェノールのモル比が1:1以下である。 研磨物品および/または研磨剤バインダースラリーには、更に光学的添加剤、 例えば充填材(研削助剤を含む)、繊維、滑剤、湿潤剤、チキソトロープ材料、 界面活性剤、顔料、染料、帯電防止剤、カップリング剤、可塑剤および沈殿防止 剤を含有していてもよい。これら材料の量を選択し、所望の特性を得る。 有用な充填材の例として、金属炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム(白亜、方解 石、泥灰岩、トラバーチン、大理石および石灰石)、炭酸カルシウムマグネシウ ム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム)、シリカ(例えば、石英、ガラスビー ズ、ガラスバブルおよびガラス繊維)、ケイ酸類(例えば、タルク、クレー、( モンモリロナイト)長石、マイカ、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、 アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム)、 金属硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ナトリウム、硫酸ア ルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウム)、石膏、ひる石、木粉、アルミニウ ム三水和物、カーボンブラック、金属酸化物(例えば、酸化カルシウム(石灰)、 酸化アルミニウム、二酸化チタン)、および金属亜硫酸塩(例えば、亜硫酸カル シウム)が挙げられる。 充填材の語には、研磨工業分野で研削助剤として公知の材料を包含する。研削 助剤は、添加することにより研磨の化学的および物理的プロセスに重要な影響を 与え、性能を改善する粒子材料として定義される。研削助剤の化合物群の例とし て、ワックス類、有機ハロゲン化物、ハロゲン化物塩、硫黄および硫黄化合物、 および金属およびその合金が挙げられる。その有機ハロゲン化物は通常、研磨の 間に分解し、ハロゲン酸または気体ハロゲン化物を放出する。そのような材料の 例として、塩素化物、例えばテトラクロロナフタレン、ペンタクロロナフタレン およびポリ塩化ビニルが挙げられる。ハロゲン化物塩の例として、塩化ナトリウ ム、カリウム氷晶石、ナトリウム氷晶石、アンモニウム氷晶石、テトラフルオロ ホウ酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、フッ化ケイ素、塩化カリウ ムおよび塩化マグネシウムが挙げられる。金属の例として、錫、鉛、ビスマス、 コバルト、アンチモン、カドミウム、鉄およびチタンが挙げられる。その他の研 削助剤として、硫黄、有機硫黄化合物、グラファイトおよび金属硫化物が挙げら れる。 帯電防止剤の例として、グラファイト、カーボンブラック、酸化バナジウムお よび保湿剤類が挙げられる。これら帯電防止剤は、米国特許第5,061,294号(ハ ーマー(Harmer)等)、同5,137,542号(ブキャナン(Buchanan)等)および同5,203 ,884号(ブキャナン(Buchanan)等)に開示されている。 カップリング剤は、バインダー前駆体および充填材粒子または砥粒の間に会合 ブリッジ(association bridge)を形成する。カップリング剤の例として、シラン 類、チタネート類およびジルコアルミネート類が挙げられる。前述の研磨物品は 、本発明の砥粒100%から成ってもよい。加えて、その研磨物品には本発明の砥 粒の従来の砥粒または希釈剤粒子の混合物を含有していてもよい。その研磨粒子 は少なくとも約8、より好ましくは約9のモース(Mohs')硬度を有することが好 ましい。 そのような研磨粒子の例として、溶融酸化アルミニウム(褐色酸化アルミニウ ム、熱処理酸化アルミニウムおよび白色酸化アルミニウム)、ゾルゲル法により 製造したセラミック酸化アルミニウム、緑色炭化ケイ素、クロミア、アルミナ、 ジルコニア、ダイヤモンド、、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、ざくろ石、、炭 化チタンおよびそれらの組合せが挙げられる。本発明の砥粒を希釈剤粒子(例え ば、大理石、石膏、石灰石、フリント、シリカ、ガラスバブル、ガラスビーズ、 酸化鉄、ケイ酸アルミニウムおよびガラス)と混合してもよい。本発明の砥粒を 研磨剤凝集体と組合せてもよい。研磨剤凝集体の例が米国特許第4,652,275号( ブローカー(Bloecher)等)に開示されている。しかし、少なくとも15重量%、お よび好ましくは50〜100重量%の研磨製品の粒子は、本明細書中に記載の種類の も のであるべきである。 本発明の範囲および意図から逸脱することなく、本発明の様々な改良および変 更が当業者間で明らかであり、本発明は本明細書中に例示した態様に不当に限定 されるものではないと解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウッド、ウィリアム・ピー アメリカ合衆国 55133−3427、ミネソタ 州、セント・ポール、ポスト・オフィス・ ボックス33427番 (番地の表示なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.微粒子から粗粒までの粒径範囲およびメジアン粒径40.μm以下を有する砥 粒の規定公称グレードであって、該規定公称グレードを有する砥粒の少なくとも 1部が、外側表面、外側領域、および内側領域を有する多数の焼結、結晶性セラ ミック、アルファ-アルミナベースの砥粒であり、該外側領域が外側表面に隣接 し、該焼結、結晶性セラミック、アルファ-アルミナベースの砥粒が: (a)アルファ-アルミナ微結晶;および (b)該アルファ-アルミナ微結晶間に分散されたアルミネート小板 を含有し、該外側領域が、内側領域内の小板より大きな平均粒径を有する小板を 含む砥粒の規定公称グレード。 2.該小板がマグネトプランバイト小板であり、該マグネトプランバイトが式 : LnMAl1119 (式中、Lnは、La3+、Nd3+、Ce3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+およびEu3+から成 る群から選択されるランタン系列稀土類元素であり;MはMg2+、Mn2+、Zn2+ 、Ni2+およびCo2+から成る群から選択される二価金属カチオンである) によって表される請求項1記載の規定公称グレード。 3.該規定公称グレードを有する砥粒少なくとも30体積%が、該メジアン粒径 10.μm以内である請求項2記載の規定公称グレード。 4.該規定公称グレードを有する砥粒少なくとも50体積%が、該メジアン粒径 5μm以内である請求項2記載の規定公称グレード。 5.該規定公称グレードを有する砥粒が、粒径30μm以下を有する請求項2記 載の規定公称グレード。 6.該規定公称グレードを有する砥粒が、粒径約1〜約25μmを有する請求項 2記載の規定公称グレード。 7.該規定公称グレードを有する砥粒が、粒径25μm以下を有する請求項2記 載の規定公称グレード。 8.該規定公称グレードを有する砥粒が、粒径20μm以下を有する請求項2記 載の規定公称グレード。 9.該規定公称グレードを有する砥粒が、粒径15μm以下を有する請求項2記 載の規定公称グレード。 10.該焼結、多結晶性セラミック、アルファ-アルミナベースの砥粒が、酸化 鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化コバルト 、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化プラセオジム、酸化サマ リウム、酸化イッテルビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム 、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、酸化ユウロピウム、二酸化ケイ素、酸 化クロム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフ ニウム、およびそれらの組合せを含む請求項2記載の規定公称グレード。 11.コアおよび該コア上の金属酸化物表面被膜から成る砥粒であって、該コア が該焼結、多結晶性セラミック、アルファ-アルミナベースの砥粒である請求項 2記載の規定公称グレード。 12.(a)バインダー;および (b)該バインダーによって研磨物品内に保持された請求項2記載の規定公称グ レードの砥粒; を含む研磨物品。 13.該研磨物品が、研削ホイール製品である請求項12記載の研磨物品。 14.該研磨物品が、不織研磨材製品である請求項12記載の研磨物品。 15.(a)主要表面を有する支持体;および (b)バインダーによって該支持体の主要表面に保持された請求項2記載の規定 公称グレードの砥粒を含有する研磨材層; を含む被覆研磨物品。 16.該砥粒少なくとも15重量%が該アルファ-アルミナベースの砥粒である請 求項2記載の規定公称グレードの砥粒。 17.該砥粒少なくとも30重量%が該アルファ-アルミナベースの砥粒である請 求項2記載の規定公称グレードの砥粒。 18.該砥粒少なくとも50重量%が該アルファ-アルミナベースの砥粒である請 求項2記載の規定公称グレードの砥粒。 19.該砥粒少なくとも75重量%が該アルファ-アルミナベースの砥粒である請 求項2記載の規定公称グレードの砥粒。 20.該焼結、多結晶性セラミック、アルファ-アルミナベースの砥粒を必須成 分として含有する請求項2記載の規定公称グレードの砥粒。 21.該アルファ-アルミナベースの砥粒以外の砥粒を更に含有し、該他の砥粒 が該アルファ-アルミナベースの砥粒の平均粒径以下の平均粒径を有する請求項 2記載の規定公称グレードの砥粒。 22.メジアン粒径が30μm以下である請求項2記載の規定公称グレード。 23.(a)バインダー;および (b)該バインダーによって該物品内に保持された請求項22記載の規定公称グレ ードの砥粒; を含む研磨物品。 24.メジアン粒径が30μm以下である請求項1記載の規定公称グレード。 25.(a)バインダー;および (b)該バインダーによって該物品内に保持された請求項24記載の規定公称グレ ードの砥粒; を含む研磨物品。 26.微粒子から粗粒までの粒径範囲およびメジアン粒径40.μm以下を有する砥 粒の規定公称グレードであって、該規定公称グレードを有する砥粒の少なくとも 1部が、外側表面、外側領域、内側領域、および粒径30μm以下を有する多数の 焼結、結晶性セラミック、アルファ-アルミナベースの砥粒であり、該外側領域 が外側表面に隣接し、該焼結、結晶性セラミック、アルファ-アルミナベースの 砥粒が: (a)アルファ-アルミナ微結晶;および (b)該アルファ-アルミナ微結晶間に分散されたアルミネート小板 を含有し、該外側領域が、内側領域内の小板より大きな平均粒径を有する小板を 含む砥粒の規定公称グレード。 27.該小板がマグネトプランバイト小板であり、該マグネトプランバイトが式 : LnMAl1119 (式中、Lnは、La3+、Nd3+、Ce3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+およびEu3+から成 る群から選択されるランタン系列稀土類元素であり;MはMg2+、Mn2+、Zn2+ 、Ni2+およびCo2+から成る群から選択される二価金属カチオンである) によって表される請求項26記載の規定公称グレード。 28.メジアン粒径が30μm以下である請求項27記載の規定公称グレード。 29.(a)バインダー;および (b)該バインダーによって該物品内に保持された請求項27記載の規定公称グレ ードの砥粒; を含む研磨物品。
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