JPH09504445A - 偏向型カテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 改良に係るステアリング可能な電気生理学的カテーテル（１１０）は、カテーテル本体を貫通して伸長する細長い巻き付けワイヤーコイル（７２）を特徴としている。該コイルは、カテーテル本体を貫通して伸長するプル・ワイヤー（５４）に張力を加える間に、カテーテルが曲がらずに反動的な圧縮荷重に耐えると共に、該カテーテルの基端の回転方向に応答して末端の先端の回転位置の忠実度を向上させ得るよう、カテーテル本体の基端からその末端までトルクを伝達し得るような構造とされている。該コイルは、曲がったときのカテーテル本体の共通の長さに略沿って、カテーテル本体の内側と摩擦トルク伝達関係にある。該カテーテルには、片手で操作可能なように作動距離を長くすることが出来る、増強スローを設けることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】 偏向型カテーテル 背景 本発明は、偏向型カテーテルに関する。 体腔（例えば、動脈）を通じてカテーテルを前進させ易くするために偏向型カ テーテルが開発されている。カテーテルの基端にトルクを付与すること、及びカ テーテルの末端を所望の方向に選択的に偏向させることが同時に可能なことによ り、例えば電気的外科手術中、外科医はカテーテルの末端の前進方向を調節する と共に、カテーテルの末端部分を位置決めすることが可能となる。 外科医は、患者の血管系を通じてカテーテルを案内すべくカテーテルの基端を 操作することが出来る。カテーテルの末端に取り付けられ、制御ハンドルまで伸 長するプル・ワイヤーにより典型的に末端の先端の偏向が行われ、該制御ハンド ルが該プル・ワイヤーに対する張力の付与程度を制御する。 電気生理学的カテーテルの設計において、カテーテルを血管を通じて前進させ るとき、カテーテルが血管壁を穴を開けずに血管の自然の湾曲に従い得るように するため、カテーテル軸部が十分な可撓性を持つことが極めて重要である。 血管系の曲がり部分を通るように操作するため、外科医は、カテーテルをＸ線 透視法により観察し、先端を選択的に偏向させ、また、カテーテル軸部の基端を 回転させる。しかしながら、カテーテルの末端の正確な位置を制御し得るか否か は、カテーテルの基端に付与された力を末端の先端まで如何に忠実に伝達し得る か否かにより決まる。 極めて忠実にトルクを伝達し得ない場合、外科医は、カテーテル先端を制御す ることが出来ず、良くて手術過程を遅らせ、最悪であれば、カテーテルの末端の 先端により患者に創傷を生じさせる虞れがある。 概要 全体として、本発明は、カテーテル内部にてプル・ワイヤーに応答してある面 にて偏向可能である末端の先端部分を備え、その基端部分にてトルクを受けて、 先端部分の回転方向を長手方向軸線を中心として変更させることの出来る型式の 軸方向に細長いステアリング可能なカテーテルに関するものである。該カテーテ ルは、細長い可撓性の外側の中空カテーテル本体と、該中空のカテーテル本体に 関して偏向可能な先端部分と、先端部分が偏向する箇所である領域の末端方向に おける偏向可能な先端部分の領域までカテーテルを貫通して伸長するプル・ワイ ヤーとを備えている。該プル・ワイヤーは、偏向可能な部分に張力を加えて先端 を偏向させ得るように配置されている。 本発明の一つの形態は、ステアリング可能なカテーテルの中空のカテーテル本 体を貫通して伸長する細長い巻付けワイヤー・コイルを特徴とする。該コイルは 、プル・ワイヤーに張力を付与する間に、曲がらずに、反動的な圧縮荷重に耐え ると共に、カテーテルの基端部分の回転方向の変化に応答して、カテーテルの基 端部分から末端の先端まで長手方向軸線に沿ってトルクを伝達して、末端の先端 の回転位置の忠実度を高めることが可能な構造及び配置とされている。コイルは 、カテーテル本体及びコイルの共通の長さに略沿って中空の軸部の内部とトルク 伝達関係にあり、このため、カテーテルを本体内で曲げて、カテーテル本体に回 転抗力が付与されて、これにより、末端の先端部分が基端部分に遅れたとき、コ イルは、中空の軸部にトルクを付与して、カテーテルの基端から末端部分まで回 転位置を極めて忠実に伝達する。 基端から末端の先端まで極めて忠実にトルクを伝達するカテーテルは、心臓組 織の写像又は切除のような心臓組織の手術中に、外科医がカテーテルを体腔を通 じて前進させる間に、カテーテル先端の位置を正確に制御することを可能にする 。カテーテルは、カテーテル軸部の可撓性を損なうことなく、トルクの良好な伝 達を可能にし、このため、カテーテルは、患者の血管に穴を開ける虞れを伴わず に、患者の血管系の自然の湾曲に容易に従うことが出来る。 本発明のこの形態の各種の実施例は、次の特徴の一つ又は複数を含む。 コイルは、中空のカテーテル本体と別個に形成される。該コイルは、きつく巻 いた細長いワイヤーを備えている。コイルの外面とカテーテル本体の内面との間 に形成される隙間と、コイルの半径方向へのワイヤーの横断面寸法との比は、ワ イヤーの横断面が矩形のとき、0.9以下であり、また、ワイヤーの横断面が円形 のとき、0.6以下である。 コイルの基端は、カテーテル本体の基端に固定状態に取り付けられる。コイル の末端は、カテーテル本体の末端に固定状態に取り付けられる。該コイルの外径 は、カテーテル本体の内径よりも最大0.254ｍｍ（0.010インチ）小さい。これら の面は露出され且つカテーテルが曲がる領域にて互いにトルク伝達状態で接触し 得るようにしてある。中空のカテーテル本体の内面とコイルの外面との間の摩擦 係数は、少なくとも0.3である。中空のカテーテル本体の内面は、ウレタン重合 体であり、また、コイルは金属製である。コイルの少なくとも末端部分は、プル ・ワイヤーに張力が加わったとき、末端部分が偏向する方向にコイルが曲がり易 くし得るような構造及び配置とされた平坦領域を備えている。 該カテーテルは、偏向可能な先端部分に取り付けられた少なくとも一つの電極 を更に備える電気生理学的カテーテルであり、該電極に固定状態に取り付けられ た絶縁した導電性ワイヤーが、カテーテルを貫通して基端まで伸長している。こ の導電性ワイヤーは、心筋組織の写像又は切除を行うため、電極に信号を供給し たり、電極から信号を伝達する。 該カテーテルは、偏向可能な先端部分に取り付けられた少なくとも一つの電極 と、該電極に固定状態に取り付けられ、カテーテルを貫通して基端まで伸長する 絶縁した導電性ワイヤーとを更に備える電気生理学的カテーテルである。該導電 性ワイヤーは、心筋組織の写像又は切除を行うため、電極に電気信号を供給した り、電極から電気信号を伝達する。 プル・ワイヤーは、細長い可撓性で中空のカテーテル本体と略同軸状である。 該カテーテル本体は、重合系被覆を有する編組金属ワイヤー軸部を備えている。 該基端の先端部分は、カテーテル本体よりも可撓性である金属で出来ている。偏 向可能な先端部分の基端は、カテーテル本体の末端に結合されている。偏向可能 な先端部分とカテーテル本体とを可撓状に取り付け得るようにその双方に安全ワ イヤーが固定状態に取り付けられている。 もう一つの形態において、本発明は、カテーテル本体に関して動き得るように 取り付けられた操作部材を特徴とする。該操作部材は、その全体が該操作部材と 共に可動であるプーリー表面を備えている。操作部材がカテーテル本体に関して 所定の距離、移動することにより、プル・ワイヤーが該所定の距離よりも著しく 長い距離を移動し、これにより、偏向可能な部分に張力を加えて、先端を偏向さ せるように、プル・ワイヤーがプーリー表面の周りで伸長している。 本発明のこの形態の好適な実施例において、プーリー表面は、操作部材に堅固 に結合された堅固な形成体により画成され、操作中、その操作部材の周りでプル ・ワイヤーが相対的に摺動する。 もう一つ別の形態において、本発明は、ステアリング可能なカテーテル、特に 、カテーテルの基端に設けられた制御ハンドルを備える、上記型式の電気生理学 的カテーテルを特徴とする。該制御ハンドルは、その内部のピストン・チャンバ と、基端及び末端、貫通する長手方向穴を有するピストンとを有するハウジング を備えている。該ピストンは、該ピストンチャンバ内に摺動可能に取り付けられ ている。ピストンの末端は、カテーテル本体の基端に固定状態に結合されている 。プル・ワイヤーの基端は、ピストン・チャンバの基端方向の位置にてハウジン グに取り付けられ、また、ピストンの穴、カテーテル本体の内部を貫通して、カ テーテル先端の末端内腔まで伸長している。ピストンがハウジングに関して長手 方向に移動する結果、カテーテル先端が偏向する。 もう一つの形態において、本発明は、プル・ワイヤーの外径と略適合する寸法 とした内径の内腔を有する潤滑性シースを備える、上記型式のカテーテルを特徴 とする。該シースは、プル・ワイヤーの周りに配置され、また、ピストン・チャ ンバの基端の基端方向の位置から末端位置まで伸長しており、この末端位置は、 ピストンがハウジングに関して長手方向に移動する最大の作動距離以下、又はこ の距離に等しい距離だけ、プル・ワイヤーの末端から基端方向に離間されている 。 本発明のその他の特徴及び利点は、以下の説明及び請求の範囲の記載から明ら かになるであろう。 図面の説明 図１は、患者の体内に配置された本発明の偏向型カテーテルの概略図、 図２は、偏向状態にあり且つその基端にトルクが加えられたときの図１の偏向 型カテーテルの側面図、 図３は、図１の偏向型カテーテルの一部切欠き側面図、 図４は、図１の偏向型カテーテルの末端部分の拡大断面側面図、 図４Ａは、図４の線４Ａ−４Ａに沿ったカテーテルの末端の先端部分を示す横 断面図、 図４Ｂは、図４の線４Ｂ−４Ｂに沿ったカテーテルの基端部分の末端を示すの 横断面図、 図５は、本発明によるワイヤー・コイルの一部の側面図、 図５Ａは、平坦領域を有する本発明のワイヤー・コイルの末端部分の側面図、 図５Ｂは、図５Ａの線５Ｂ−５Ｂに沿ったワイヤー・コイルの断面図、 図６は、図１のカテーテルのハンドル部分の拡大断面図、 図７は、図５に示したカテーテルのハンドル部分の領域の更に別の拡大断面図 、 図８は、操作ハンドルが非偏向位置にあるときの偏向型カテーテルの一部切欠 き側面図、 図９は、偏向位置にある図８の偏向型カテーテルの一部切欠き側面図、 図９Ａは、図８の線９Ａ−９Ａに沿った拡大横断面図、 図９Ｂは、点線で囲った図８の装置の部分の拡大断面図である。 図１を参照すると、電気外科手術法において、シェルジンガー（Seldinger） 技術を使用して、偏向型カテーテル１０を導入子シースを通じて患者１２の右大 腿部動脈内に導入する（これと代替的に、カテーテルはアクセスすべき心臓の領 域に対応して、左側大腿部動脈、又は右側又は左側大腿部動脈を通じて導入する ことが出来る）。カテーテルの末端の先端を偏向させると同時に、カテーテルの 基端にトルクを付与することにより、外科医は、患者の血管系を通じてＸ線透視 法の案内の下、カテーテルを前進させる。 カテーテルの末端部分に配置された電極を使用して写像し、又は切除すべき心 臓１５の領域に隣接する位置（即ち、左心室１９の僧帽弁１７の下方の位置）に カテーテルの末端の先端部分１６が配置される迄、カテーテルを進める。カテー テルの偏向可能性のため、外科医は、電極を心臓壁の所望の部分に対して正確に 位置決めすることが可能となる。 当該発明者は、次のような構造のカテーテルを発明した。即ち、カテーテル軸 部が、該カテーテル軸部の内径に略対応し得る寸法とされた内部の細長いワイヤ ー・コイルと協働し、また、該カテーテル軸部は、カテーテルの外側本体の材料 と係合し、カテーテルの基端から先端まで回転位置を極めて忠実に伝達するもの である。 カテーテルが大動脈弓１４を通じて進むとき、カテーテルは、著しく曲がって （例えば、180°）大動脈弓の自然の湾曲に従い、その場合、偏向した領域の内 側におけるカテーテルの長手方向部分は、軸方向への圧縮力を受ける一方、外側 部分には張力が加わる。該偏向した領域は、大動脈の内腔内に拘束されたカテー テルの末端の先端部分まで基端からトルクが伝達されるのに抵抗する。 カテーテル軸部の基端にトルクが加わると、該カテーテル軸部は、その偏向し た領域の全体をカテーテルの基端の軸部を中心として、トルクが加えられる方向 に回転する傾向となる。しかしながら、カテーテル軸部は、血管内腔内に拘束さ れて、内腔壁を回転させずに回転させることは出来ない。カテーテルの偏向した 領域は、十分なトルクが発生すると直ちに回転して、張力下にあるカテーテルの 長手方向部分を圧縮状態にし、また、トルクが除去されれば、圧縮力を解放する 。 図２に示すように、カテーテルの軸線を貫通し、また、偏向面に対して垂直な 面１８に沿って偏向したカテーテルを分けたとき、偏向領域の内側のカテーテル 部分２０は、軸方向に圧縮される一方、部分２２には、軸方向への張力が加わる 。トルク（円の矢印２４で図示）がカテーテルの基端に加わったとき、先端が回 転するためには、カテーテル軸部のトルク伝達は、部分２２を軸方向に圧縮し、 また、部分２０を軸方向に引っ張るのに十分でなければならない。 カテーテル軸部の捩れ強度が部分２０、２２を適正な形状にするのに十分でな い場合、カテーテル軸部は弾性的に変形し、これにより先端を回転させるのに十 分な力が発生される迄、付与された捩れエネルギを貯蔵する。これにより、基端 に関する先端の回転が遅れ、これにより、カテーテルの前進中、及び外科手術過 程中、外科医がカテーテルを正確に位置決めする可能性が妨害される。 図３を参照すると、偏向型カテーテル１０は、細長い可撓性の中空の外側カテ ーテル本体３０と、偏向可能な末端の先端部分３２と、カテーテルの基端に設け られたハンドル３４とを備えている。該ハンドルは、円筒状ハウジング３６と、 該ハウジングのキャビティ内に摺動可能に配置されたピストン３８とを備えてい る。該ハンドル及びピストンは、例えば、デルリン（DELRIN）（登録商標名）の ようなアセタールで出来たものであることが好ましい。 カテーテル本体の長さは約1219.2ｍｍ（48インチ）である一方、カテーテル先 端の長さは、典型的に38.1乃至76.2ｍｍ（1.5乃至3インチ）の範囲にある。カテ ーテル本体の外径は、典型的に約７フランスであり、また、カテーテル先端の外 径は、典型的に６フランスである。勿論、カテーテルの寸法の選択は、患者の解 剖学的形態及び実施すべき方法の種類に著しく左右される。 好適な構造において、カテーテル本体３０は、打込み数（pick counter）（即 ち、ワイヤーが管の単位長さと交差する回数）が約32乃至34回／インチである、 逆方向に巻き付いた二本のワイヤーから成るステンレス鋼編組を備えている。該 ステンレス鋼ワイヤーは、ポリウレタン管の上方に亙って編組され、その後、該 管はポリウレタン被覆が付与された状態で押出し成形されて、該被覆は編組を通 じて内側管に結合し、硬さ約Ｄ70の単一の構造体を形成する。 カテーテル先端の長さに沿って三つのリング電極４０、４２、４４が配置され ている。これらの電極は、電極の外面が先端の表面に対して連続的な表面を形成 し得るように先端に取り付けられている。円形の先端電極４６は、カテーテルの 末端に取り付けられている。 図４を参照すると、カテーテル先端３２は、非同軸状の一対の内腔４８、５０ を有する可撓性の管４７の短部分を備えている。管４７は、ポリウレタン押出し 成形体により形成され、また、カテーテル本体３０よりも可撓性であることが好 ましく、例えば、先端部分の硬さは約Ｄ60とする。 カテーテル先端３２の基端は、カテーテル本体３０の内腔内にきちっと挿入し 得る寸法とした外径の外周切欠き５２を備えている。次に、カテーテル先端３２ は、従来の接着剤を使用してカテーテル本体に接着する。 ニチノール、又は例えば、ステンレス鋼で出来たプル・ワイヤー５４は、制御 ハンドル３４から、カテーテル本体３０の内腔を通ってカテーテル先端の内腔４ ８に入り、カテーテルの末端付近の位置に達する。該プル・ワイヤー５４は、ス テンレス鋼皮下管５６に圧着されて、該皮下管は、短い長さ（例えば、5.08ｍｍ （0.2インチ））のステンレス鋼リボン５８に溶接して、「Ｔ」字形の構造体を 形成する。該リボンは、カテーテル先端３２の壁に形成された開口６０内に着座 する。該リボンは、内腔４８内に伸長する開口よりも大きい。該リボンは、生体 適合性接着剤を開口に充填することにより、カテーテル先端に接着される。 プル・ワイヤーは、テフロン製シース６２により囲繞されることが好ましい。 該シースは、ピストン・チャンバの基端付近の位置から末端位置まで伸長し、こ の末端位置は、ピストンがハウジングに関して長手方向に移動する最大の作動長 さに少なくとも等しい距離（例えば、12.7乃至19.05ｍｍ（1／2乃至3／4インチ ））だけ、プル・ワイヤーの末端の基端方向に離間されている。該シースは、プ ル・ワイヤーの移動に対する潤滑機能を果たし、また、プル・ワイヤーをカテー テル本体３０と略同軸状の関係に保つ働きをする。 電極の導線６４は、ハンドル３４からカテーテル本体を貫通してカテーテル先 端の内腔５０内まで伸長する。該導線は、従来の方法で電極にはんだ付けされる 。 基端の安全ワイヤー６６が先端電極４６に取り付けられ且つ短い長さ（例えば 、19.05ｍｍ（3／4インチ））のテフロン製管６８まで伸長している。該基端の 安全ワイヤーは、切欠き５２の外面と、カテーテル本体３０の末端の内面との間 に折り重ねられている。該基端の安全ワイヤーは、カテーテル先端の基端縁部と テフロン製管６８の末端縁部との間に更に楔止めされている。テフロン製管の外 面は、カテーテル本体の内面に接着される。 第二の安全ワイヤー７０が先端電極４６に取り付けられ且つリボン５８まで伸 長している。該第二の安全ワイヤーは、リボンの末端方向で折り重ねられて、一 つのループを形成し、該ループは開口６０内に配置され、また、上述の生体適合 性接着剤で適所に接着される。 図５に更に詳細に示したきつく巻いたばねコイル７２が、カテーテル本体３０ の内腔内に配置されている。該テフロン製管の基端は、コイル７２の末端に対し て当接する。該ばねコイル７２は、内径が約0.9652ｍｍ（0.038インチ）、外径 が約1.4732ｍｍ（0.058インチ）であり、約1.4986乃至1.5748ｍｍ（0.059乃至0. 062インチ）の軸部３０の内径内に緊密に嵌まる。該コイルは、円形断面とする ことの出来る、例えば、302ステンレス鋼ワイヤーで出来ているが、矩形の断面 のワイヤーの方が好ましい。該コイルは、カテーテル本体３０の基端の先端から テフロン製管６８付近まで末端方向に伸長している。また、該コイルは、ニチノ ールのようなその他のばね状材料で製造してもよい。 カテーテル１０を製造する間に、カテーテル本体３０は、リング電極及び先端 電極を有するカテーテル先端３２と、プル・ワイヤーと、安全ワイヤーと、電気 導線とを備える先端組立体の上方に亙って摺動する。その次に、全てのワイヤー をカテーテル本体３０を通じて引っ張る。ばねコイルは、プル・ワイヤーの基端 及び導線の上方を亙って摺動して、カテーテル本体に入る。 図６及び図７に図示するように、その内部にコイルが配置されたカテーテル本 体３０の基端は、ピストン３８内の穴７４に嵌まり、また、リップ７６に対して 当接し、該リップはピストン穴７４の径が小さくなるピストンの領域を構成する 。カテーテル本体は、例えば、シアノアクリレート接着剤７９を使用して、基端 にてピストンに取り付けられる。 該コイル構造体は、付与されたトルクの方向がコイル状に巻いたワイヤーの非 圧縮性の軸線に略対応するから、（例えば、湾曲部分の周りにおける）トルクの 伝達性が極めて良好である。 現在の好適な実施例において、該コイルは、カテーテル本体３０に取り付けら れており、このことは、カテーテル本体の曲がり領域の外側部分にてコイル部分 がある程度延伸することを可能にし、これにより、コイルの効率の良いトルク伝 達機能を実現する一方で、極めて可撓性にする。換言すれば、例えば大動脈弓に て、カテーテル本体が曲がったとき、コイルの上方部分は開いて、可撓性を保つ 一方、コイルの内側部分は、強く圧縮された状態にある。この位置にて、コイル は、カテーテル本体と共に、カテーテルの基端に加えられた捩れ力及び張力を伝 達することが出来る。 該コイルばね７２は、自己補正のトルク伝達関係にてカテーテル本体３０と協 働する。カテーテルを体腔（例えば、動脈）内に配置したとき、該体腔の自然の 湾曲により、鋼製コイルの外面は、カテーテル本体３０のポリウレタン製内面と 摩擦状態に係合する。この摩擦係合により、コイルはカテーテル本体と協働して 、トルクをカテーテルの基端からその末端まで伝達することが可能となる。 このため、カテーテル本体の内面の摩擦係数は、該カテーテルの特定の好適な 実施例にとって、極めて重要な設計上の選択事項である。カテーテル本体の内面 の摩擦係数は、コイルとカテーテル本体との間で十分なトルクが伝達され得るよ うに、少なくとも約0.3でなければならない。該コイルは、コイルの外面とカテ ーテル本体の内面とが最適に係合するのに適した寸法とする必要がある。コイル の外径は、カテーテル本体の内径が約1.6002ｍｍ（0.063インチ）の場合、その カテーテル本体の内径よりも、最大限0.254ｍｍ（0.010インチ）小さいことを要 する。 更に、コイルの外径とカテーテル本体の内径とが緊密に嵌まることは、カテー テルが曲がったときに、ばねコイルの個々のコイルが互いに関して摺動するのを 防止し、これにより、カテーテルの前進及び末端の先端部分の偏向に伴う圧縮荷 重によりコイルが坐屈するのを防止する。 この点に関し、このカテーテルの設計の好適な実施例の臨界的な特徴は、隙間 （即ち、カテーテル軸部の内径とコイルの外径との差）とワイヤー径との比であ る。この隙間とコイル・ワイヤー径との比は、矩形断面のワイヤーの場合、約0. 9以下であることが好ましい一方、円形断面のコイル・ワイヤーの場合、この隙 間対ワイヤー径の比は、約0.6以下であることが好ましい。 換言すれば、該コイルは、カテーテル本体の小さい圧縮強度を補正する一方で 、カテーテル本体は、コイルの小さいせん断強度を補正して、医者がカテーテル の末端の先端部分の位置を正確に制御することを可能にするカテーテルを提供す るものである。 現在の好適な実施例において、コイルの基端のみがカテーテル本体にしっかり と取り付けられるが、コイルの末端又は基端の何れか一方をカテーテル本体に取 り付けることも本発明のより広い形態の範囲に属する。また、コイルをカテーテ ル本体と一体に形成し、又はカテーテル本体に接着することも本発明のより広い 形態の範囲に属するものである。 特定の好適な実施例において、コイルの末端部分（例えば、末端の10ｃｍ部分 ）は、図５Ａ及び図５Ｂに図示するように、平坦な領域７５を備えている。該平 坦な部分は、コイルの末端部分に特別に弱体領域を形成し得るよう従来の手段で 研削したコイル部分から成っている。図５Ｂに図示するように、コイルのワイヤ ーの径の約半分まで研削することが出来る。コイルがカテーテル本体内にしっか りと配置され、プル・ワイヤーに加えられる張力に応答して、末端部分が偏向す る 方向を、平坦な領域の外面が向くようにする（即ち、平坦部分は、図３の下方を 向くか、又は図４の上方を向くようにする）。この平坦部分は、カテーテルが好 ましい偏向方向に曲がり易くする。 図７を参照すると、テフロン製シュリンク管の内層８１、外層８３はそれぞれ カテーテル軸部分の基端を囲繞する。内層８１は、カテーテル本体における位置 ８５まで伸長する一方、外層８３は、上記の位置８５の基端方向の位置８７まで 伸長する。 ハンドルは、基端におけるピストン・チャンバ７８と、末端における接続具チ ャンバ８０とを有する円筒状ハウジング３６を備えている。軸方向通路８２と、 ピストン及び接続具チャンバを接続するずらし通路８４とがある。該ハウジング は、その長手方向軸線を中心として略対称であり、制御の便宜性、又は制御の質 を変更することなく、ハンドルを自由に回転させることを可能にする。 ピストンは、該ピストンとピストン・チャンバの壁との間に水密シールを提供 するＯリング８８を支承する、Ｏリング用の周縁切欠き８６を備えている。 該ピストンは、Ｏリング用切欠きの基端方向でその長さの一部に沿って伸長す る上方スロット９０を備えている。止めねじ９２がハウジングの壁から該スロッ ト内まで伸長している。該止めねじは、スロットの基端及び末端に係合すること により、ピストンの長手方向への動きを制限する。 下方スロット９１が上方スロットと反対側のピストンの側部に形成されている 。ピストンがハンドルのハウジングに関して軸方向に動き易くする潤滑性表面を 提供する、隣接する短い（例えば、長さ9.525ｍｍ（3／8インチ））の二本のテ フロン製管が下方スロット内に配置されている。 ピストンの末端は、ハウジングの末端を越えて伸長し、このため、該ピストン はユーザが手で制御することが可能である。ピストンの軸方向への移動を容易に 行い得るよう、環状の親指受け９４がピストンの末端に取り付けられている。 プル・ワイヤーは、ピストンの軸穴を貫通して伸長し、また、アンカー９６に よりハウジングに取り付けられている。該アンカーは、接続具とピストンチャン バとの間にてハウジングの部分に形成された横断穴内に伸長する。該アンカーは 、軸方向通路を妨害するが、ずらし通路は妨害しない。このアンカーは、穴内で 回 転可能であるが、自由に回転しないように該穴にきちっと嵌まる。 該アンカーは、軸方向通路と整合するように回転させることの出来る横断状に 伸長する穴を備えている。プル・ワイヤーを該アンカーに固着するためには、プ ル・ワイヤーは、軸方向通路、及びアンカーに形成された横断状に伸長する穴を 通るように進めて、アンカーを、平坦なスクリュー・ドライバー用スロット９８ により回転させ、プル・ワイヤーをアンカーとハウジングの壁との間に楔止めす る。プル・ワイヤーに加わる張力は、アンカーを回転させることで調節すること が出来る。 使用時、制御ハンドルのハウジングを把持し且つピストンをピストン・チャン バの外に末端方向に動かすことにより、操縦し得るように、カテーテル先端を湾 曲させ、又は曲げることが出来る。カテーテル本体はピストンに取り付けられ、 また、プル・ワイヤーがハウジングに取り付けられているため、親指受けを末端 方向に押せば、プル・ワイヤーはカテーテル本体及び先端に関して移動し、これ によりカテーテル先端は、ハンドルに向けて基端方向に引っ張られる。プル・ワ イヤーは、カテーテル先端の一側部に取り付けられているため、該先端は、特に 取り付け方向（即ち、図３に点線で示す方向）に曲がり、該先端に加わる力に対 応する。 プル・ワイヤーをカテーテル本体に対して同軸状に保つことにより、カテーテ ル本体が湾曲部分の周りで伸長するかどうかに関係なく、プル・ワイヤーの長さ 及びカテーテル本体の軸線上の長さが等しくなる。この構成において、カテーテ ル先端を回転させるのに必要なエネルギは少なくてよい。このことは、先端がハ ンドルの回転に対してより応答性であるようにし、故に、より容易に制御可能で あるようにする。 電極の導線６４は、ピストンの軸穴及び接続具チャンバを貫通してカテーテル 本体から基端方向に伸長し、接続具チャンバに入る。テフロン製シースがピスト ン・チャンバ内で導線を囲繞し且つ該導線を保護することが好ましい。カテーテ ルを操作するときに、接続具チャンバ内で導線及び囲繞するシースは、僅かに屈 曲して弛みを持たせる。 接続具チャンバ内で、導線は回転接続具１００に接続されている。該回転接続 具は、ハンドル・ハウジングから基端方向に伸長する従来の円筒状雄型栓１０２ （例えば、ネクサス（NEXUS）（登録商標名）栓）を備えている。該栓は、その 長さに沿って一連の端末を備えており、その端末の各々が、接続具チャンバ内で 別個の導線に接続されている。これらの端末は互いに独立的に作用して、別個の 電気信号を接続具を通じて同時に伝達することを可能にする。 その他の実施例が請求の範囲に含まれる。 例えば、図８に示し且つ1993年8月19日にクレーグ・Ｒ・クライン（Craig R． Kline）により出願され、当該出願人に譲渡された米国特許出願第08／109,609号 に記載された絞断器（snare）ハンドル１１０をハンドル３４に代えて使用する ことも出来る。 図８及び図１０を参照すると、絞断器ハンドルが、ハンドル本体１１８の末端 １５０に結合されたカテーテル本体３０内でプル・ワイヤー５４を前進させ且つ 後退させる。該プル・ワイヤー５４の基端は、ハンドル本体１１８の先端１１６ に固定されている。指操作ハンドル１３７を矢印１１１で示した末端方向に向け てハンドル本体１１８に関して引くことにより、末端の先端部分３２は、図８に 示した直線状の位置から偏向して図９に示した偏向位置となる。 ハンドル本体１１８は、通路１３２を画成する脚部１３０を有する、ナイロン 又はその他の弾性材料で出来た単一の射出成形構成要素であることが好ましい。 操作者が制御し得るよう、ハンドル本体１１８の一端には、親指リング１２８が 設けられており、所望であれば、該親指リング１１８は回転可能なものとしても よい。 特に、図１０を参照すると、操作部材１２４が通路１３２内の脚部１３０の間 でハンドル本体１１８に摺動可能に配置されている。操作部材１２４は、ナイロ ン、デルリン（登録商標名）又は任意の適当な重合系射出成形材料で出来たもの であることが好ましい。操作部材１２４は、別個に射出成形し、その後、シアノ アクリレート樹脂のような接着剤を付与して溶融、スナップ嵌めし、又はハンド ル本体１１８の脚部１３０により相互にクランプ止めした上半体１３４、下半体 １３６から成るハマグリの貝状に製造することが出来る。図８及び図９に図示す るように、操作部材１２４は、操作者の指で係合し得るようにハンドル本体１１ ８の両側部に設けられた二つの指操作ループを備えることが好ましい。 プーリー表面１２６は、操作部材１２４に設けられて、また、回転可能又は固 定型とすることが出来る。好適な実施例において、プーリー表面１２６は、操作 部材１２４と一体の堅固で半円形の軌道１５６を画成し、また、プル・ワイヤー ５４よりも僅かだけ大きい断面を有し、プル・ワイヤー５４が圧縮力の下でつぶ れるのを防止する。 固定型及び回転可能なプーリー表面１２６の双方を採用する本発明の実施例に おいて、プーリー表面１２６における摩擦を少なくするため、生体適合性のシリ コン型潤滑剤を使用することが出来る。 プル・ワイヤー５４と直接接触したプーリー表面１２６のプーリー効果により 、操作者は、片手の操作で２対１の所望の操作比を実現する一方で、介在する部 品が存在しないことで、従来は、１対１の操作比のハンドルでなければ得られな い感触性を得ることが可能となる。 次に、図１１を参照すると、プル・ワイヤー５４は、操作部材２４のプーリー 表面１２６の周りでハンドル本体１１８の先端１１６を通って伸長し、先端１１ ６に戻り、ここで、プル・ワイヤー５４の端部が先端１６に固定される。プル・ ワイヤー５４は、医療装置１１０の全経路内に拘束されて、層状に坐屈するのを 防止する。カニューレ１３８、１４０は、先端１１６と操作部材１２４との間に て、プル・ワイヤー５４を拘束するために使用することが好ましい。プル・ワイ ヤー５４は、はんだ付け、又はその他の方法により、カニューレ１３８の一端に 接続される。この端部は、先端１１６における缶状部分１４４内に設けられた止 めねじ１４２により、本体１１８に取り付けられる。カニューレ１３８の他端は 、操作部材１２４内に入り子式に配置されている。同様に、カニューレ１４０は 、その一端が操作部材１２４に取り付けられ、また、その他端が先端１１６の穴 １４６内に入り子式に配置されている。 カニューレ１３８、１４０は、プル・ワイヤー５４を拘束し、管の内壁とプル ・ワイヤーとの間に約0.127ｍｍ（約5／1000インチ）の隙間を許容するステンレ ス鋼管であることが好ましい。該カニューレの肉厚は、約0.0508ｍｍ（約2／100 0インチ）であることが好ましい。カニューレ１３８、１４０の外側には、医療 装 置を操作する人間の電気的ショックを防止するため、ナイロンのような絶縁体を 被覆することが出来る。これと代替的に、図１０に図示するように、これと同一 目的のため、ガード１４１（カニューレ１３８を覆うべく脚部１３０から外方に 伸長する本体１１８の一部）を設けるようにしてもよい。 絞断器ハンドルを操作すれば、プル・ワイヤー５４は、カニューレ１４０を貫 通してプーリー表面１２６の周りで移動して、先端１１６から出る。プーリー表 面１２６のプーリー効果のため、操作部材１２４が所定の距離を動く結果、プル ・ワイヤー５４は、その所定の距離の２倍の距離を並進する。操作部材１２４の 移動に関して、ケーブルの移動距離が２倍であるため、手の小さい看護婦が片手 で絞断器を操作することが可能となる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＡ，ＪＰ (72)発明者 コブリシュ，ジョセフ・ヴイ アメリカ合衆国マサチューセッツ州02181, ウェルスリー，チャーチ・ストリート 70，ナンバー ３ (72)発明者 ハンジャン，クルバー・エス アメリカ合衆国マサチューセッツ州01760, ナティック，ビリッジ・ヒル・レーン ３，アパートメント ８ (72)発明者 クライン，クレイグ・アール アメリカ合衆国インディアナ州47460，ス ペンサー，アール―アール４，ボックス・ ダブリューエイ―３ (72)発明者 ピーターソン，トーマス・エイチ アメリカ合衆国マサチューセッツ州02762, プレインヴィル，メッセンジャー・ストリ ート 99

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．カテーテル内のプル・ワイヤーに応答して、一つの面で偏向可能な末端の 先端部分を有する型式の軸方向に細長いステアリング可能なカテーテルであって 、長手方向軸線を中心として該先端部分の回転方向を変更し得るようにその基端 部分にてトルクを受け入れ得るようにした、前記ステアリング可能なカテーテル にして、 細長い可撓性の外側の中空カテーテル本体と、 該中空のカテーテル本体に関して偏向し得る偏向可能な先端部分と、 前記先端部分が偏向する箇所である領域の末端方向における、前記偏向可能な 先端部分の領域まで前記カテーテルを貫通して伸長するプル・ワイヤーであって 、前記偏向可能な部分に張力を加えて、先端を偏向させ得るよう配置された前記 プル・ワイヤーと、 前記中空のカテーテル本体を貫通して伸長する細長い巻き付けワイヤーコイル とを備え、 該コイルが、前記プル・ワイヤーに張力が加わる間に、前記カテーテル本体が 曲がらずに反動的な圧縮荷重に耐えると共に、カテーテルの基端部分の回転方向 の変化に応答して、前記長手方向軸線に沿って前記カテーテルの基端部分から末 端の先端部分までトルクを伝達し、末端の先端部分の回転位置の忠実度を向上さ せ得るような構造及び配置とされ、 前記コイルが、前記カテーテル本体及び前記コイルの略共通の長さに沿って前 記中空の軸部の内部とトルク伝達関係にあり、前記カテーテルが前記本体内で曲 がったとき、回転抗力が前記カテーテル本体に付与されて、末端の先端部分が基 端部分に遅れるようにし、 前記コイルが、前記中空の軸部にトルクを付与して、前記カテーテルの前記基 端から前記末端部分まで回転位置を極めて忠実に伝達し得るようにしたことを特 徴とする、軸方向に細長いステアリング可能なカテーテル。 ２．請求の範囲第１項に記載のステアリング可能なカテーテルにして、前記コ イルが、前記中空のカテーテル本体と別個に形成され、 前記コイルが、きつく巻付けた細長いワイヤーを備え、 前記コイルの外面と前記カテーテル本体の内面との間の隙間と前記コイルの半 径方向への前記ワイヤーの横断面寸法との比、即ち、前記ワイヤーの径に対する 比が、0.9以下であることを特徴とするステアリング可能なカテーテル。 ３．請求の範囲第２項に記載のステアリング可能なカテーテルにして、前記き つく巻付けたワイヤーが、矩形の断面のワイヤーを備えることを特徴とするステ アリング可能なカテーテル。 ４．請求の範囲第２項に記載のステアリング可能なカテーテルにして、前記き つく巻付けたワイヤーが、円形断面のワイヤーを備え、前記隙間と前記ワイヤー の径との比が、0.6以下であることを特徴とするステアリング可能なカテーテル 。 ５．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記コイルの基端が、前記 カテーテル本体の基端に固定状態に取り付けられることを特徴とするカテーテル 。 ６．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記コイルの末端が、前記 カテーテル本体の末端に固定状態に取り付けられることを特徴とするカテーテル 。 ７．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記コイルが、前記カテー テル本体の内径よりも最大限0.254ｍｍ（0.010インチ）だけ小さい外径を有する ことを特徴とするカテーテル。 ８．請求の範囲第２項に記載のカテーテルにして、前記面が、前記カテーテル が曲がる箇所である領域に露出され且つ互いにトルク伝達接触状態となるように され、 前記中空のカテーテル本体の内面の摩擦係数が少なくとも約0.3であることを 特徴とするカテーテル。 ９．請求の範囲第８項に記載のカテーテルにして、前記中空のカテーテル本体 の内面がウレタン重合体であり、前記コイルの外面が金属であることを特徴とす るカテーテル。 １０．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記カテーテルが、前記偏 向可能な先端部分に取り付けられた少なくとも一つの電極と、前記電極に固定状 態に取り付けられ、前記カテーテルを貫通して前記基端まで伸長する絶縁した導 電性ワイヤーであって、心筋組織の写像又は切除のため、前記電極に電気信号を 供給し且つ該電極から電気信号を伝達し得る構造とされた前記導電性ワイヤーと を更に備える電気生理学的カニューレであることを特徴とするカテーテル。 １１．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記プル・ワイヤーが、前 記細長い可撓性の中空のカテーテル本体と略同軸状であることを特徴とするカテ ーテル。 １２．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記カテーテル本体が、重 合系被覆を有する編組金属ワイヤー軸部を備えることを特徴とするカテーテル。 １３．請求の範囲第１項に記載のステアリング可能なカテーテルにして、前記コ イルの少なくとも末端部分が、前記プル・ワイヤーに張力を加えたとき、前記末 端部分の偏向方向に向けて前記コイルが曲がり易くし得る構造及び配置とされた 平坦な領域を備えることを特徴とするステアリング可能なカテーテル。 １４．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、 前記カテーテルの前記基端に設けられた制御ハンドルを更に備え、該制御ハン ドルが、 内部にピストンチャンバを有するハウジングと、 基端及び末端と、貫通する長手方向穴とを有するピストンであって、該ピス トンの前記末端が前記カテーテル本体の前記基端に固定状態に結合された前記ピ ストンとを備え、 前記プル・ワイヤーの前記基端が、前記ピストンチャンバの基端方向の位置に て前記ハウジングに取り付けられ、 前記プル・ワイヤーが、ピストンにおける前記穴、前記カテーテル本体の内側 を貫通して前記カテーテル先端の末端内腔内まで伸長し、これにより、前記ピス トンがハウジングに関して長手方向に移動する結果、前記カテーテル先端が偏向 するようにしたことを特徴とするカテーテル。 １５．請求の範囲第１項に記載のステアリング可能なカテーテルにして、 前記カテーテル本体の基端部分に取り付けられ、片手で操作可能な構造とされ たハンドルを更に備え、 該ハンドルが、前記プル・ワイヤーの基端部分に取り付けられた可動部材を備 え、 該ハンドルが、前記部材が前記カテーテル本体に関して所定の距離、移動する ことにより、前記プル・ワイヤーが、該所定の距離を著しく上廻る距離だけ移動 して、前記先端の偏向範囲を拡大し得るようにしたことを特徴とするステアリン グ可能なカテーテル。 １６．請求の範囲第１５項に記載のカテーテルにして、前記操作部材が、その全 体が該操作部材と共に可動であるプーリー表面を備え、前記プル・ワイヤーが該 プーリー表面の周りで伸長するようにしたことを特徴とするカテーテル。 １７．請求の範囲第１６項に記載のカテーテルにして、前記プーリー表面が、操 作中に、前記ケーブル部分が相対的な摺動動作を行う箇所である、前記操作部材 に、堅固に接合された堅固な形成体により画成されることを特徴とするカテーテ ル。 １８．請求の範囲第１項に記載のカテーテルにして、前記基端の先端部分が、前 記カテーテル本体よりも可撓性の材料で形成され、 前記偏向可能な先端部分の基端が前記カテーテル本体の前記末端に結合され、 前記偏向可能な先端部分及び前記カテーテル本体の双方に固定状態に取り付け られて、その間に可撓性の取り付け部分を提供する安全ワイヤーを更に備えるこ とを特徴とするカテーテル。 １９．ステアリング可能なカテーテルにして、 末端及び基端を有する可撓性の細長い中空のカテーテル本体と、 該カテーテル本体の前記末端に固定状態に取り付けられ、末端の内腔を有する 可撓性のカテーテル先端と、 前記カテーテルの前記基端に設けられた制御ハンドルとを備え、該制御ハンド ルが、 内部にピストンチャンバを有するハウジングと、 基端及び末端と、貫通する長手方向穴とを有するピストンであって、該ピス トンの前記末端が前記カテーテル本体の前記基端に固定状態に結合された前記ピ ストンとを備え、 前記ピストンチャンバの基端方向の位置にて、前記ハンドルに取り付けられた 基端と、前記カテーテル先端に取り付けられた末端とを有する細長いプル・ワイ ヤーであって、前記ピストンにおける穴、前記カテーテル本体の内側を貫通して 前記カテーテル先端の末端内腔に入り、これにより、前記ピストンの前記ハウジ ングに関して長手方向に移動する結果、前記カテーテル先端が偏向するようにし た前記細長いプル・ワイヤーと、 前記プル・ワイヤーの外径に略適合する寸法とした内径の内腔を有する潤滑性 シースであって、前記プル・ワイヤーの周りに配置され且つ前記ピストンチャン バの基端の基端方向の位置から、末端の位置まで伸長する前記潤滑性シースとを 備え、該末端の位置が、前記ピストンの前記ハウジングに関する長手方向への移 動距離の最大の作動長さ以上、又はその距離に等しい距離だけ、前記プル・ワイ ヤーの末端から基端方向に離間されることを特徴とするステアリング可能なカテ ーテル。 ２０．カテーテル内のプル・ワイヤーに応答して、一つの面で偏向可能な末端の 先端部分を有する型式の、軸方向に細長いステアリング可能な電気生理学的カテ ーテルであって、長手方向軸線を中心として該先端部分の回転方向を変更し得る ようにその基端部分にてトルクを受け入れ得るようにした、前記ステアリング可 能な電気生理学的カテーテルにして、 細長い可撓性の外側の中空カテーテル本体と、 該中空のカテーテル本体に関して偏向し得る偏向可能な先端部分と、 前記先端部分が偏向する箇所である領域の末端方向における前記偏向可能な先 端部分の領域まで前記カテーテルを貫通して伸長するプル・ワイヤーであって、 前記偏向可能な部分に張力を加えて、先端を偏向させ得るよう配置された前記プ ル・ワイヤーと、 前記カテーテル本体の基端部分に取り付けられたハンドルであって、前記プル ・ワイヤーの基端部分に取り付けられた可動部材を備える前記ハンドルとを備え 、該ハンドルが、前記部材が前記カテーテル本体に関して所定の距離、移動する ことにより、前記プル・ワイヤーが、該所定の距離を著しく上廻る距離だけ移動 し、これにより、前記偏向可能な部分に張力を付与して、先端を偏向させ得るよ うにし、 前記偏向可能な先端部分に取り付けられた少なくとも一つの電極と、 前記カテーテルを貫通して前記基端まで伸長する前記電極に固定状態に取り付 けられた、絶縁した導電性ワイヤーであって、心筋組織の写像又は切除のため、 前記電極に電気信号を供給し且つ該電極から電気信号を伝達し得る構造とされた 前記導電性ワイヤーとを備えることを特徴とする、軸方向に細長いステアリング 可能な電気生理学的カテーテル。