JPH09502686A - 巻取機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 縦長に切られたウエブ、特に紙ウエブ（ＰＢ）を巻取る巻取機であって、巻取 ル（ＴＷ１及びＴＷ２）を有する。両キングロールは弾性変形可能な、但し強度の異る被覆（Ｍ１及びＭ２）を備えており、前記キングロールの一方は巻取工程中ウエブが部分的に巻付けられている。前記両キングロールのうち、巻取工程中に静力学的及び動力学的負荷により生ずる総負荷の大きい方のキングロールが両キングロールのうちより大きく弾性変形可能な被覆（Ｍ１）を備えていることによって、リール重量が大きい時でも、巻取品質の更なる最適化が達成される。かゝる巻取機は好ましくは更に、両キングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）と部分的に巻取が行われたリール（Ｒ）とで形成される空間（ＤＲ）がその端面部と下部を出来る限りシールし、この空間（ＤＲ）内にリール（Ｒ）の自重を軽減する加圧が形成されるように拡張される。これらの組合せにより、好ましくない空気の巻込みは著しく回避される。

Description

【発明の詳細な説明】 巻取機 〔技術分野〕 本発明は、縦長に切られたウエブ、特に紙ウエブを巻取る巻取機であって、請 求の範囲１の前文（プレアンブル）の特徴を有する巻取機に関する。 〔背景技術〕 巻取を行うリールの重量が増すにつれて出来る限り均一な巻取結果、即ち、出 来る限り均一なリール構造を達成し、かつ巻取の不具合を最少化ずるために、通 常２つのキングロールの少くとも一方に弾性変形可能な被覆を設けることが知ら れている。可能な構成の組合せは独国特許ＤＥ９２０４６６７Ｕに述べられてい る。この公開明細書によれば、最良の巻取結果はそのようなキングロール装置に おいて、次の特徴的組合せが実現した時に達成される； ・巻取ベッドは専ら２つのキングロールで形成されている。 ・ウエブ走行方向における第二キングロールは、ウエブ走行方向における第一 キングロールの被覆よりも実質的により大きく変形可能な被覆を有する。 ・ウエブ走行方向における第二キングロールは、ウエブ走行方向における第一 キングロールに対して下方にあり、両キングロールの軸線を通って延びる平面が 水平線とある角度を形成する。 この既知のキングロール装置は、例外的な場合を除き真に満足すべき巻取結果 を可能としないことが判明した。 従って、本発明は上記の型の巻取機を巻取重量が大きくなった時にも更に巻取 品質が最適化されるように改良することを課題とする。 〔発明の開示〕 この課題の解決のために、請求の範囲１の特徴を有する巻取機が提案される。 本発明は、キングロール表面の弾性又は剛性を決定するに際し巻取工程におけ るキングロールの動力学的負荷を考慮すべきことを初めて明らかにした。走行す るウエブが部分的に巻付けられるキングロール、即ちウエブ走行方向における第 一キングロールの動力学的及び静力学的負荷により生ずる総負荷は、あらゆる場 合に他方のキングロールの総負荷よりも大きい（請求の範囲２）。 更なる巻取結果の実質的な改良は、ウエブ走行方向における第二キングロール がそのウエブに接触する表面の範囲内で、ウエブ走行方向における第一キングロ ールの対応する表面よりも大きな摩擦係数を有することにより達成される。特に 請求の範囲１又は２の特徴の組合せにより、リールの外表面における紙ウエブの 張力の値は最適な方法で調整され、設定される。ある実施の形態では、ウエブ走 行方向における第二キングロールの荷重負荷はウエブ走行方向における第一キン グロールの荷重負荷に比べて特に小さい。 本発明の更なる実施の形態によれば、キングロールと部分的に巻取られたリー ルによって形成される空間にキングロール間の隙間を通って既知の方法によりガ ス圧を加え、それによってリールの自重を軽減する（請求の範囲４）。当然なが らこの目的のために、空間内に負荷軽減圧力が形成されるように空間の端面部は 適切な方法でシールしておく。このようないわゆるエアリフトは以前から、本出 願人の米国特許ＵＳ−Ａ−３３４６２０９、並びにＵＳ−Ａ−３４９７１５１、 独国特許ＤＥ−Ｃ−１０４７００１、ＤＥ−Ｃ−１１１１４９６、ＤＥ−Ｕ−９ ２０１７９１等により、比較的弾性のないキングロール表面をもったダブルドラ ム式巻取機において知られている。 この既知のダブルドラム式巻取機のエアリフト装置では、巻取が行われたリー ルの表面と走行するウエブが巻付けられるキングロールとの間に出来る限り均一 な隙間が達成されることが重要である。そうでないと負荷を軽減する圧力流体は 、巻取られるウエブにつれて動きウエブと巻取を行うリールの間に巻き込まれる からである。 本発明は、巻取られるウエブが巻込まれた圧力空気が透過するのに充分な多孔 性である時に、この隙間が均一に維持され得ることを明らかにした。ほとんどの 場合、ウエブが巻付けられるキングロールと接触する線上における巻取が行われ たリール表面の不規則性が、巻込まれる負荷軽減用圧力空気の量にマイナスの効 果を及ぼす。本発明の組合せによれば、走行するウエブが巻付けられるキングロ ールの被覆の弾性により、キングロール表面は巻取られたリールとの接触線に沿 ってこの接触線上のリールの波形に合致する。かくして、引張られるウエブと巻 取を行うリール間にできる空気巻込の間隙は最小化されそれによって巻込まれる 空気は許容される程度（量）に減じられる。当然ながら、本発明によるエアリフ トとウエブが巻付けられるキングロールの弾性被覆の組合せは、ウエブが巻付け られない（第二）キングロールが弾性被覆の代りに固い被覆を有している場合で も最高に有利に活用することができる。 本発明により使用される上記の構成部品は、サイズ、形状、材料選定及び技術 概念において何ら特別の例外的条件を有せず、従ってそれぞれの適用分野におい て知られた選定規準により無条件に使用することができる。 本発明の対象的の更なる詳細、特徴及び利点は、本発明による装置の最良の実 施の形態を示す付随する図面による以下の説明により明らかにされよう。 〔図面の簡単な説明〕 図１は、本発明の巻取機の前面略図である。 図２は、巻取機の別の実施の形態の同じく前面図である。 図３は、部分的に巻取を行ったリールを支える本発明のキングロールの側面図 である（前記３図とも大巾に略式化されている）。 〔発明を実施するための最良の形態〕 図１による本発明の実施の形態において、駆動される同一直径の２つのキング ロールＴＷ１及びＴＷ２が設けられ、それぞれ弾性変形可能な被覆Ｍ１，Ｍ２を 有し、被覆Ｍ１は比較的軟らかく、被覆Ｍ２は比較的固く形成されている。走行 する紙ウエブＰＢは、ほゞ１８０°の角度で第一キングロールＴＷ１に巻付けら れ、リール重量ＧをもったリールＲに巻取られる。各巻取工程の開始の時に、両 キングロールにかゝる重量負荷は、負荷ロール（ＧＢＬＷ）により既知の方法で 人工的に増加させられる。リール重量により両キングロールにかゝる通常の負荷 Ｎ１とＮ２は、この実施の形態では同じ大きさである。しかし、ウエブが巻付け られるキングロールＴＷ１の動力学的負荷、つまり、同キングロールの総負荷は 、キングロールＴＷ２の負荷よりも大きい。 符号ＡＬで示された既知のエアリフトのハウジングは、両キングロール間の下 方の楔状領域に実質的に周辺をシール状態にして下から挿入される。図示されな い方法でエアリフトハウジング内に供給された圧力空気は、軸方向に平行な出口 間隙を通り、かつ、両キングロール間の隙間を通り、その上に位置し上部をリー ルＲでシールされた空間に、負荷軽減圧力空気として流入することができる。こ の時、負荷軽減空間ＤＲの端部は既知の方法でシールされている。 図２による実施の形態は、図１のものとは異り、ウエブが巻付けられるキン グロールＴＷ１の直径がキングロールＴＷ２の直径よりも大きく、かつ、キング ロールＴＷ２の軸はキングロールＴＷ１の軸よりも高く配置されており、負荷ロ ールは垂直線に対してある角度をもって作用する。この配置により、キングロー ルＴＷ１の通常の負荷Ｎ１はキングロールＴＷ２の通常の負荷Ｎ２よりも顕著に 大きくなる。本実施の形態においては、ウエブが巻付けられないキングロールＴ Ｗ２の表面はその摩擦係数を高めるような被覆ＲＢを備えている。エアリフトは オプションとして自由であり、それ故ここでは点線で示されている。 図３は、巻取リールＲの誇張して示された波形がキングロールＴＷ１の弾性変 形可能な被覆Ｍ１によって密着され、それによって空気が巻込まれる隙間が最小 化され又は押しつけられている状態を示す。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年１０月２日 【補正内容】 請求の範囲 ングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）を有し、 前記両キングロールは弾性変形可能な、但し、強度の異る被覆（Ｍ１及びＭ２ ）を備え、かつ、 前記両キングロールの一方には巻取工程中ウエブが部分的に巻付けられる、 縦長に切られたウエブ、特に紙ウエブ（ＰＢ）を巻取る巻取機において、 前記両キングロールのうち巻取工程中に静力学的及び動力学的負荷により生ず る総負荷の大きい方のキングロールが、前記両キングロールのうちより大きく弾 性変形可能な被覆（Ｍ１）を備えてなることを特徴とする巻取機。 ２．ウエブが部分的に巻付けられる、つまり、ウエブ走行方向における第一キン グロール（ＴＷ１）が、より大きく弾性変形可能な被覆（Ｍ１）を備えてなるこ とを特徴とする請求の範囲１に記載された巻取機。 ３．ウエブ走行方向における第二キングロール（ＴＷ２）のウエブ、つまり、リ ールの外表面と接触する表面が、ウエブ走行方向における第一キングロール（Ｔ Ｗ１）のウエブと接触する表面よりも大きな摩擦係数（μ）を有してなることを 特徴とする請求の範囲１又は２に記載された巻取機。 ４．前記両キングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）と部分的に巻かれたリール（Ｒ） により形成される空間（ＤＲ）がその端面部と下部において出来る限りシールさ れ、かつ、前記空間（ＤＲ）内にリールの自重を軽減する加圧が形成可能とされ たことを特徴とする請求の範囲１乃至３のいずれかに記載された巻取機。 ングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）を有し、 前記両キングロールの少くとも一方は弾性変形可能な被覆を備え、 かつ、前記両キングロールの一方には巻取工程中ウエブが部分的に巻付けられ る、 縦長に切られたウエブ、特に紙ウエブ（ＰＢ）を巻取る巻取機において、 前記両キングロールのうち巻取工程中に静力学的及び動力学的負荷により生ず る総負荷の大きい方のキングロールが、前記両キングロールのうちより大きく弾 性変形可能な被覆を備え、 かつ、前記両キングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）と部分的に巻取られたリール （Ｒ）より形成される空間（ＤＲ）がその端部と下部において出来る限りシール され、かつ、前記空間（ＤＲ）内にリールの自重を軽減する加圧が形成可能とさ れたことを特徴とする巻取機。 ６．ウエブが部分的に巻付けられる、つまり、ウエブ走行方向における第一キン グロール（ＴＷ１）の直径が第二キングロール（ＴＷ２）の直径よりも大きいこ とを特徴とする請求の範囲１乃至５のいずれかに記載された巻取機。 ７．ウエブ走行方向における第二キングロール（ＴＷ２）の軸が第一キングロー ル（ＴＷ１）の軸よりも高い位置に配されてなることを特徴とする請求の範囲６ に記載された巻取機。 する負荷ロールを備えてなることを特徴とする請求の範囲７に記載された巻取機 。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ル（ＴＷ１及びＴＷ２）を有する。両キングロールは弾 性変形可能な、但し強度の異る被覆（Ｍ１及びＭ２）を 備えており、前記キングロールの一方は巻取工程中ウエ ブが部分的に巻付けられている。前記両キングロールの うち、巻取工程中に静力学的及び動力学的負荷により生 ずる総負荷の大きい方のキングロールが両キングロール のうちより大きく弾性変形可能な被覆（Ｍ１）を備えて いることによって、リール重量が大きい時でも、巻取品 質の更なる最適化が達成される。かゝる巻取機は好まし くは更に、両キングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）と部分 的に巻取が行われたリール（Ｒ）とで形成される空間 （ＤＲ）がその端面部と下部を出来る限りシールし、こ の空間（ＤＲ）内にリール（Ｒ）の自重を軽減する加圧 が形成されるように拡張される。これらの組合せによ り、好ましくない空気の巻込みは著しく回避される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）を有し、 前記両キングロールは弾性変形可能な、但し、強度の異る被覆（Ｍ１及びＭ２ ）を備え、かつ、 前記両キングロールの一方には巻取工程中ウエブが部分的に巻付けられる、 縦長に切られたウエブ、特に紙ウエブ（ＰＢ）を巻取る巻取機において、 前記両キングロールのうち巻取工程中に静力学的及び動力学的負荷により生ず る総負荷の大きい方のキングロールが、前記両キングロールのうちより大きく弾 性変形可能な被覆（Ｍ１）を備えてなることを特徴とする巻取機。 ２．ウエブが部分的に巻付けられる、つまり、ウエブ走行方向における第一キン グロール（ＴＷ１）が、より大きく弾性変形可能な被覆（Ｍ１）を備えてなるこ とを特徴とする請求の範囲１に記載された巻取機。 ３．ウエブ走行方向における第二キングロール（ＴＷ２）のウエブ、つまり、リ ールの外表面と接触する表面が、ウエブ走行方向における第一キングロール（Ｔ Ｗ１）のウエブと接触する表面よりも大きな摩擦係数（μ）を有してなることを 特徴とする請求の範囲１又は２に記載された巻取機。 ４．前記両キングロール（ＴＷ１及びＴＷ２）と部分的に巻かれたリール（Ｒ） により形成される空間（ＤＲ）がその端面部と下部において出来る限りシールさ れ、かつ、前記空間（ＤＲ）内にリールの自重を軽減する加圧が形成可能とされ たことを特徴とする請求の範囲１乃至３のいずれかに記載された巻取機。