JPH09501053A - TGF−β−系統群の新規成長−/分化因子 - Google Patents

TGF−β−系統群の新規成長−/分化因子

Info

Publication number
JPH09501053A
JPH09501053A JP7506226A JP50622695A JPH09501053A JP H09501053 A JPH09501053 A JP H09501053A JP 7506226 A JP7506226 A JP 7506226A JP 50622695 A JP50622695 A JP 50622695A JP H09501053 A JPH09501053 A JP H09501053A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
sequence
tgf
cells
dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7506226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3795068B2 (ja
Inventor
ヘッテン,ゲルトルート
ナイトハルト,ヘルゲ
パウリスタ,ミヒャエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Biopharm Gesellschaft zur Biotechnologischen Entwicklung von Pharmaka mbH
Original Assignee
Biopharm Gesellschaft zur Biotechnologischen Entwicklung von Pharmaka mbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from DE4420157A external-priority patent/DE4420157B4/de
Application filed by Biopharm Gesellschaft zur Biotechnologischen Entwicklung von Pharmaka mbH filed Critical Biopharm Gesellschaft zur Biotechnologischen Entwicklung von Pharmaka mbH
Publication of JPH09501053A publication Critical patent/JPH09501053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3795068B2 publication Critical patent/JP3795068B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/475Growth factors; Growth regulators
    • C07K14/51Bone morphogenetic factor; Osteogenins; Osteogenic factor; Bone-inducing factor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/02Stomatological preparations, e.g. drugs for caries, aphtae, periodontitis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P5/00Drugs for disorders of the endocrine system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、TGF−β−系統群の蛋白質、該蛋白質を暗号解読するDNAおよび該蛋白質を含有する製薬学的組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 TGF−β−系統群の新規成長−/分化因子 本発明は、TGF−β−系統群の新規成長−/分化因子および該因子を暗号解 読するDNA配列に関する。 BMP、TGFおよびインヒビンと血縁の蛋白質に属する(Roberts および S porn,Handbook of Experimental Pharmacology 95(1990),419〜472)、成長 因子のTGF−β−系統群は、特に医学的処置方法および使用の他の範囲にとっ て重要である。この因子は、創傷治癒および組織の回復に関連する方法において 適当である。更に、TGF−β−系統群の数多くのメンバは、組織成長、殊に骨 の成長を誘発し、したがって軟骨および骨の形成の誘発の際に中心的な役割を演 じる。 ウォズニイ(Wozney)(Progress in Growth Facto‐r Research 1(1989) ,267‐280)およびベイル(Vale)他(Handbook of Experimental Pharmacolog y 95(1990),211‐248)は、種々の成長因子、例えばBMP−(骨形態形成蛋 白質)およびインヒビン群と血縁関係にあるようなものを記載している。前記群 のメンバーは、重要な構造的類似性を有している。蛋白質の前駆物質は、約11 0個のアミノ酸のアミノ末端信 号配列、プロペプチド配列およびカルボキシル末端配列からなり、前記アミノ酸 は、前駆物質から分離され、かつ円熟蛋白質を表わす。更に、前記アミノ酸のメ ンバーは、アミノ酸配列の相同性によって定義されている。円熟蛋白質は、最大 で保存された配列、殊に系統群のメンバーの下で保存されている7個のシステイ ン基を含有する。TGF−β−種の蛋白質は、多官能性のホルモン活性成長因子 である。また、該蛋白質は、血族の生物学的活性、例えば細胞の走化的誘引、細 胞分化の促進および組織により誘発される能力、例えば軟骨および骨により誘発 される能力をも示す。米国特許第5013649号明細書には、BMP−2と呼 ばれる骨誘発性蛋白質を暗号解読するDNA配列が開示されており、米国特許第 179101号明細書および米国特許第170197号明細書には、BMP−蛋 白質のBMP−1およびBMP−3が開示されている。更に、数多くの細胞タイ プは、TGF−β−種の蛋白質を合成する状態にあり、実際に全ての細胞は、T GF−β−受容体を有している。 全体的に前記蛋白質は、構造の点で相違を示し、このことは、記載された生物 学的機能の点で著しい変形を示す。更に、前記蛋白質は、異なる組織の種類およ び形成段階の広い範囲内で見い出される。従って、前記蛋白質は、記載された機 能、例えば必要とされる細胞の生物学的環境、寿命、目的地、補助因子のための 必要性および分解に抗する安定性に関連する相違を有することができる。従って 、組織誘発性、殊に骨誘発性のポテンシャルを示す数多くの蛋白質は、有機体に おける天然の課題およびなお意義深い医学的重要性を詳細になおも研究されなけ ればならない。骨形成または別の組織種の分化/誘発にとって重要であるTGF −β−系統群のなお未知のメンバーの存在の確率は、大きいものと思われる。し かし、この新規のTGF−β−種の蛋白質を分離する際の著しい困難は、該蛋白 質の機能をなお十分に正確に識別力のあるバイオアッセイの展開について記載す ることができないことにある。他面、スクリーニングを古典的な核酸ハイブリッ ド化技術によって可能にするためには、系統群の公知のメンバーに対して期待さ れるヌクレオチド配列の相同性は、僅かすぎる。それにも拘わらず、全ての望ま しい医学的要求を満たす他の誘発蛋白質および分化蛋白質を調製するために、さ らに新規のTGF−β−種の蛋白質の分離および特性決定が是非とも必要とされ る。この因子は、創傷の治癒および骨および/または別の組織種、例えば腎臓ま たは肝臓の退化性疾病の治療の際に使用することができる。 国際特許出願PCT/EP93/00350には、TGF−β−蛋白質MP− 52のヌクレオチド配列およびアミン酸配列が記載されており、この場合円熟ペ プチドに相当する配列およびMP−52のペプチドに 相当する配列の大部分が記載されている。プロペプチドMP−52の完全な配列 は、開示されていない。 本発明の基礎となる課題は、分裂促進因子のポテンシャルおよび/または分化 誘発性、例えば骨誘発性のポテンシャルを有するTGF−β−蛋白質系統群の新 規メンバーを暗号解読するDNA−配列を提供することにある。殊に、本発明の 課題は、TGF−蛋白質MP−52の完全なDNA配列およびアミノ酸配列を提 供することにある。 この課題は、TGF−β−系統群の1つの蛋白質を暗号解読しかつ (a)円熟蛋白質を暗号解読する含分および場合によってはSEQ ID No .1で示されるヌクレオチド配列の他の官能性含分、 (b)遺伝子暗号の退化の範囲内で(a)からの配列に相当するヌクレオチド配 列、 (c)(a)および(b)からの配列の1つの対立遺伝子誘導体に相当するヌク レオチド配列または (d)(a)、(b)または(c)からの配列の1つでハイブリッド化される配 列を含み、この場合(d)に記載のDNA分子は少なくともTGF−β−系統群 の円熟蛋白質を暗号解読する含分を有するという前提条件下にあるDNA分子に よって解決される。 更に、本発明の実施態様は、請求項2から10までのいずれか1項に記載の対 象に関連する。本発明の別 の特徴および利点は、有利な実施態様の記載および図面から明らかである。配列 記録および図面は、今や短く記載される。 SEQ ID No.1は、TGF−β−蛋白質MP−52を暗号解読するD NAの完全なヌクレオチド配列を示す。ATG−出発遺伝暗号は、ヌクレオチド 640で開始する。円熟蛋白質の出発は、ヌクレオチド1782の後方で開始す る。 SEQ ID No.2は、SEQ ID No.1で示されるヌクレオチド 配列から導出されたTGF−β−蛋白質MP−52の完全なアミノ酸配列を示す 。 図1は、MP−52のアミノ酸配列と7個の保存されたシステイン基の第1の システイン基で開始するBMP−蛋白質系統群のメンバーとの比較を示す。*は 、アミノ酸が全ての比較蛋白質において等しいことを意味し;+は、アミノ酸が 蛋白質の少なくとも1つにおいてMP−52と比較した場合に一致していること を意味する。 図2は、本発明で使用されたオリゴヌクレオチドプライマーのヌクレオチド配 列および該配列とTGF−β−系統群の公知のメンバーとの比較を示す。MはA またはCを意味し、SはCまたはGを意味し、RはAまたはGを意味し、かつK はGまたはTを意味する。2aは、プライマーODの配列を示し、2bは、プラ イマーOIDの配列を示す。 本発明は、少なくとも円熟蛋白質を暗号解読する含分および場合によってはS EQ ID No.1に示されたヌクレオチド配列の他の官能性含分ならびに遺 伝子暗号の退化の範囲内で前記配列に相当する配列およびこのような配列の対立 遺伝子誘導体を包含する。更に、本発明は、このようなDNA分子が少なくとも TGF−β−系統群を暗号解読する含分を完全に有するという前提条件でこの種 の配列でハイブリッド化される配列をも包含している。 本発明の範囲内で“官能性含分”の概念は、例えば信号ペプチド含分、プロペ プチド含分もしくは円熟蛋白質含分として作用する、即ちMP−52の天然の蛋 白質含分の生物学的機能の少なくとも1つを満たすような状態にある蛋白質含分 を意味する。 蛋白質の円熟含分を暗号解読する範囲は、SEQID No.1で示された配 列のヌクレオチド1783〜2142によって達成される。場合によっては、D NA分子は、なおさらにSEQ ID No.1で示された配列の官能性含分、 即ち信号含分または/およびペプチド含分を暗号解読するヌクレオチド配列を包 含することができる。特に有利には、DNA分子は、信号含分およびプロペプチ ド含分ならびに円熟蛋白質の含分のための配列、即ちSEQ ID No.1で 示された配列のヌクレオチド640−2142を包 含する。他面、DNA分子は、円熟蛋白質を暗号解読する含分とともに別の蛋白 質、殊にTGF−β−系統群の別の蛋白質、例えば上記のBMP蛋白質の官能性 信号含分または/およびプロペプチド含分を包含することもできる。相応するヌ クレオチド配列は、本明細書中で参考のために開示された上記の参考文献から認 めることができる。 更に、本発明は、上記に定義されたようなDNA分子をも包含し、この分子は 、付加的にSEQ IDNo.1で示された配列のヌクレオチド1270と12 71との間に非暗号解読イントロン配列を含んでいる。このイントロン配列は、 DSMに寄託されたプラスミドSKL52(H3)MP12中に含まれており、 これは、MP−52のゲノム核酸配列を有している。 また、本発明には、MP−52蛋白質のファージλ15.1によって暗号解読 されたcDNA配列が包含されている。この配列は、SEQ ID No.1の ヌクレオチドで開始される。 本発明によって包括される、対立遺伝子の退化したハイブリッド化配列がヌク レオチド配列または/およびアミノ酸配列において僅かな変化に基づく構造的な 相違を有するとしても、このような配列によって暗号解読された蛋白質は、なお 本質的に同じ有用な性質を有し、この性質により原則的に同じ医学的使用を可能 にする。 本発明によれば、“ハイブリッド化”の用語は、通常のハイブリッド化条件、 特に0.6×SSC、62℃〜66℃でSDS0.1%での1時間の洗浄ととも に62〜66℃で6×SSCの塩濃度を用いるという条件を意味する。特に有利 には、“ハイブリッド化”の用語は、0.1×SSC、62℃〜66℃でSDS 0.1%での1時間の洗浄とともに62〜66℃で4×SSCの塩濃度を用いる という厳しいハイブリッド化条件に関連する。 本発明の有利な実施態様は、脊椎動物、特に哺乳類、例えばブタ、ウシおよび 齧歯類、例えばラットまたはマウス、および殊に霊長類、例えばヒトから得るこ とができる上記に定義されたようなDNA配列である。 本発明の1つの特に好ましい実施態様は、SEQID No.1で示されかつ MP−52と呼ばれる配列である。MP−52の転写酵素は、胎児性組織から得 られたものであり、BMP種の蛋白質の円熟部分に対して重要なアミノ酸相同性 を示す1つの蛋白質を暗号解読する(図1参照)。BMP2(=BMP2A)お よびBMP4(=BMP2B)の蛋白質配列は、ウォズニイ(Wozney)他、Scie nce 242(1988),1528‐1534に記載されている。BMP5、BMP6およびB MP7の相応する配列は、セレステ(Celeste)他、 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87(1990),9843‐9847に記載されている。MP −52の前駆物質部分の別の部分は、BMP前駆物質との著しい相違を示すが、 公知のBMP配列にとって特異的である若干の典型的な配列相同性は、MP−5 2のプロペプチド部分においても見い出された。 本発明のもう1つの対象は、本発明によるDNA分子の少なくとも1つのコピ ーを有するベクターである。このようなベクターの場合、本発明によるDNA配 列は、特に操作的に発現対象配列と結合されている。このようなベクターは、安 定細胞または過渡的に形質転換された細胞中のTGF−β−種の蛋白質の製造に 適している。種々の動物系、植物系、真菌類系および細菌類系は、形質転換およ び引き続く培養に使用することができる。特に本発明によるベクターは、ホスト 細胞の場合の複製に必要とされる配列を有し、かつ自己複製可能である。更に、 選択可能な標識遺伝子を有するベクターの使用は、有利であり、それによってホ スト細胞の形質転換は、検出可能になる。 更に、本発明の対象は、本発明によるDNAまたは本発明によるベクターで形 質転換されている1つのホスト細胞である。適当なホスト細胞の例は、種々の真 核細胞および原核細胞、例えば大腸菌、昆虫細胞、植物細胞、哺乳類細胞および 真菌類、例えば酵母菌を包含する。 更に、本発明の対象は、請求項1に記載のDNA配列によって暗号解読される TGF−β−系統群の1つの蛋白質である。特に、本発明による蛋白質は、SE Q ID No.2で示されるアミノ酸配列または場合により該アミノ酸配列の 官能性含分を有し、かつ恐らく治療的使用にとって重要である生物学的性質、例 えば組織誘発能力、殊に骨誘発能力または/および分裂促進因子能力を有する。 蛋白質の上記特徴は、ホモ二量体またはヘテロ二量体の形成に依存して変化する ことができる。このような構造は、同様に臨床的使用に適していることが判明し うる。 本発明による蛋白質の生物学的性質、殊に分裂促進因子誘発ポテンシャルおよ び骨誘発ポテンシャルは、例えばセイジン(Seyedin)他、PNAS 82(1985),22 67‐2271 またはサムパス(Sampath)およびレッディ(Reddi)、PNAS 78(1981 ),7599‐7603に記載の検定法で測定することができる。 更に、本発明の対象は、TGF−β−系統群の蛋白質を製造する方法であり、 この方法は、本発明によるDNAまたは本発明によるベクターで形質転換された ホスト細胞を培養し、TGF−β−蛋白質を細胞または/および培養上澄み液か ら取得することによって特徴付けられる。このような方法は、適当な培地中での 形質転換されたホスト細胞の培養および製造されたTGF−β−種の蛋白質の精 製を包含する。こうして、 この方法は、医学的治療の際の使用または成長因子が必要とされるような細胞培 養技術を使用しながらの用途の際に十分な量の望ましい蛋白質の製造を可能にす る。ホスト細胞は、細菌類、例えば桿菌または大腸菌。真菌類、例えば酵母菌、 植物細胞、例えばタバコ、ジャガイモもしくはアラビドプシス(Arabidopsis) または動物性細胞、殊に脊椎動物細胞系列、例えばMo−、COS−もしくはC HO−細胞系列または昆虫細胞系列であることができる。 なおさらに、本発明の対象は、作用物質としての本発明によるTGF−β−種 の蛋白質の製薬学的有効量を含有する製薬学的組成物の提供である。場合によっ ては、このような組成物は、製薬学的に認容性の担持剤、助剤、希釈剤または充 填剤を含む。このような製薬学的組成物は、創傷の治癒および組織の再生の場合 ならびに骨、軟骨、結合組織、皮膚、粘膜、上皮または歯の損傷の治癒の場合お よび歯のインプラントの場合に単独でかまたは別の作用物質、例えばTGF−β −系統群の別の蛋白質または増殖因子、例えばEGF(表皮増殖因子)またはP DGF(血小板由来増殖因子)との組合せ物で使用することができる。更に、こ のような製薬学的組成物は、疾病の予防の際に、例えば骨多孔症および関節症の 予防のために使用することができる。 本発明によるTGF−β−種の蛋白質の別の可能な 臨床的使用は、移植器官の剥脱を回避するための免疫反応のサプレッサーとして の使用または血管形成と関連した使用にある。また、本発明による製薬学的組成 物は、予防に使用することもできるし、美容整形外科において使用することもで きる。更に、この組成物の使用は、ヒトに限定されるのではなく、動物、殊に家 畜を含めることもできる。 最後に、本発明のもう1つの対象は、特異的に本発明による蛋白質に結合させ ることができる抗体またはこのような抗体断片(例えば、FabまたはFab')であ る。このような特異的抗体または抗体断片の製造法は、平均的な当業者の一般的 な知識に属する。特に、このような抗体は、モノクロナール抗体である。このよ うな抗体または抗体断片は、診断学的方法にも適している。 更に、本発明は、次の実施例によって明示されているはずである。 例1 MP−52の分離 1.1 全RNAをヒトの胎児性組織(8〜9週間の年齢)をキルグウイン(Ch irgwin)他、Biochemistry 18(1979),5294‐5299に記載の方法により分離し た。ポリ(A+)−RNAを全RNAから製造者の規定によりオリゴ(dT)ク ロマトグラフィー(Strata遺伝子ポリ(A)クイックカラム)によって分離した 。 1.2 逆転写反応のために、ポリ(A+)−RNA2.5μgを5分間65℃ に加熱し、かつ急速に氷上で冷却した。反応混合物は、ポリ(A+)RNA 1 μg当たりRNAガード(Guard)(Pharmacial社)27U、オリゴ(dT)1 2−18(Pharmacial社)2.5μg、5×緩衝液(トリス/HCl 250ミ リモル/l pH8.5、MgCl2 50ミリモル/l、DTT 50ミリモ ル/l、全てのdNTP 5ミリモル/l、KCl 600ミリモル/l)およ びAMV逆転写酵素(Boehringer Mannheim)20Uを含有していた。反応混合 物(25μl)を42℃で2時間恒温保持した。 1.3 図2に示したデオキシヌクレオチドプライマーODおよびOIDを自動 DNA合成装置(Biosearch社)上で製造した。精製を変性ポリアクリルアミド ゲル電気泳動および等速電気泳動によるゲルからの主帯域の分離によって行なっ た。オリゴヌクレオチドをTGF−β−系統群の公知のメンバーの核酸配列の比 較および最高の性質を持ち続けている領域の選択によって設計した。これらの領 域の比較は、図2に示されている。クローン化を簡易化するために、2つのヌク レオチドは、EcoRI制限位置を有し、ODは、付加的に5′末端にNcoI 制限個所を有していた。 1.4 PCR反応の場合には、ポリ(A+)RNA に相当する出発物質からのcDNA 20ngを使用した。反応を50μlの容 量で実施し、この容量には、1×PCR緩衝液((NH4)2SO4 16.6ミ リモル/l、トリス/HCl 67ミリモル/lpH8.8、MgCl2 2ミ リモル/l、EDTA 6.7μモル/l、β−メルカプトエタノール10ミリ モル/l、牛血清アルブミン(Gibco社)170μg/ml、全てのdNTP(P harmacia社)200μモル/l、全てのオリゴヌクレオチド(ODおよびOID )30ピコモル)およびTaqポリメラーゼ(AmpliTaq,Perkin Elmer Cetus) 1.5Uが含有されていた。この反応混合物をパラフィンで覆い、40回のPC R作業周期を実施した。PCR反応の生成物をフェノール/クロロホルム抽出に よって精製し、かつエタノールによる沈殿によって濃縮した。 1.5 PCR反応生成物を制限酵素SphI(Pharmacia社)およびAlwN I(Biolabs)を用いて製造者の規定に相応して分解した。 1.6 制限分解による生成物をアガロースゲル電気泳動によって分画した。臭 化エチジウムでの着色後、分解されていない増幅生成物をゲルから切断し、かつ フェノール抽出によって分離した。引続き、得られたDNAを2回フェノール/ クロロホルム抽出によって精製した。 1.7 エタノールによる沈殿後、分離されたDNA の四分の一または五分の一を再増幅させ、この場合には、作業周期の回数を13 回に減らすこと以外は、次増幅と同じ条件を使用した。再増幅生成物を精製し、 上記と同じ酵素を用いて切断し、切断されていない生成物を増幅生成物の上記説 明と同様にアガロースゲルから分離した。再増幅過程を2回繰り返した。 1.8 ゲルからの最後の分離後、増幅生成物をEcoRI(Pharmacia社)4 Uによって製造者によって推奨された条件下で分解した。制限混合物の四分の一 をEcoRIで分解されたベクターpブルースクリプトII SK+(Strata遺 伝子)中に結合させた。結合後、24個のクローンを配列決定によってさらに分 析した。AlwNIおよびSphIで分解された試料により、MP−52と呼称 される新規の配列が得られた。別のクローンは、主にBMP6−配列を有し、1 つのクローンは、BMP7−配列を有していた。 クローンを、cDNAの3′末端でフローマン(Frohmann)(Perkin‐Elmer Corp.によって刊行されたAmplifications,第5号(1990)、第11〜15頁) によって詳細に記載された方法により完成させた。MP−52の第1断片を分離 するために使用された同じ胎児性mRNAを、上記の記載と同様に逆転写した。 増幅を、MP−52配列のアダプタープライマー(AGAATTCGCATGCCATGGTCGACG) および内部プライマー(CTTGAGTACGAGGCTTTCCACTG)を使用しながら行なった。 増 幅生産物を、MP−52配列の重なり合うアダプタープライマー(ATTCGCATGCCA TGGTCGACGAAG)および重なり合う内部プライマー(GGAGCCCACGAATCATGCAGTCA) を使用しながら再増幅した。再増幅生産物を、NcoIでの制限分解後に同様に 分解されたベクター(1個のNcoI制限位置を含む変化された多重クローン化 位置を有するpUC19(Pharmacia No.27‐495101))中にクローン化し、か つ配列決定した。このクローンを、公知のMP−52配列の3′末端での配列の 重なり合いによって特性決定した。その1つを、オースベル(Ausubel)等(Cur rent Protocols in MolecularBiology,Greene Publishing Associates and Wil eyInterscience社刊(1989))によって詳細に記載された方法によりヒトのゲノ ム遺伝子バンク(Strata遺伝子No.946203)をスクリーニングするためのゾンデ として使用した。ファージ8×105λから、約20kbの挿入断片を含有する ファージ(λ2.7.4)を分離し、かつ寄託番号7387でDSMに寄託した 。このクローンは、mRNAから記載された方法によって分離された配列ととも に他の配列情報を5′末端に有している。 配列分析するために、約7.5kbのHindIII断片を、同様に切断され たベクター(ブルースクリプトSK、Strata遺伝子No.212206)中に二次クロー ン化した。SKL52(H3)MP12と呼ばれる前記 プラスミドを、同様に寄託番号7353でDSMに寄託した。SEQ ID N o.1で示される配列情報は、ファージλ2.7.4に由来する。位置640で のATGは、読み枠内での第1のATGである(位置403で終止コドンは生じ る)。これは、配列データに基づいて翻訳のための開始コドンであると推測され る。 ゲノムDNAは、SEQ ID No.1の塩基対1270と1271との間 に約2kbのイントロンを有している。イントロンの配列は示されていない。ス プライシング位置の適切さは、この領域を有するcDNAに由来する増幅生産物 の配列決定によって証明された。この配列情報は、フローマン(Frohmann)(Pe rkin‐Elmer Corp.によって刊行された Amplifications,第5号(1990)、第 11〜15頁)によって詳細に記載された容易に変えられる方法により得られた 。また、MP−52の3′末端の分離のために使用された同様の胎児性RNAを 、MP−52配列(ACAGCAGGTGGGTGGTGTGGACT)の5′方向に配向された内部プ ライマーを使用しながら逆転写した。ポリAの尾を、末端転移酵素を使用しなが ら第1のcDNA鎖の5′末端に結合した。2工程の増幅を、第1にオリゴdT およびアダプター配列からなるプライマー(AGAATTCGCATGCCATGGTCGACGAAGC(T16 ))を使用することによって実施し、第2にMP−52配列のアダプタープライ マー(A GAATTCGCATGCCATGGTCGACG)および内部プライマー(CCAGCAGCCCATCCTTCTCC)を使 用することによって実施した。増幅生産物は、同じアダプタープライマーおよび MP−52配列の重なり合う内部プライマー(TCCAGGGCACTAATGTCAAACACG)を使 用しながら再増幅された。引続き、再増幅生産物を、MP−52配列の重なり合 うアダプタープライマー(ATTCGCATGCCATGGTCGACGAAG)および重なり合う内部プ ライマー(ACTAATGTCAAACACGTACCTCTG)を使用しながら再増幅した。再増幅生産 物を、同じ末端でEcoRVが分解されている1つのベクター(ブルースクリプ トSK、Strata遺伝子No.212206)中にクローン化した。このクローンを、λ2 .7.4のDNAを用いての配列の重なり合いによって特性決定した。 更に、ヒトの繊維芽細胞のRNAから製造されかつλgt10中でクローン化 されたcDNAバンクを、スクリーニングした。この場合には、ファージ2×1 06が試験され、この場合放射性ゾンデとしてゲノムMP−52−DNAの約1 kbの大きさの断片(3−未翻訳領域内のHindIII制限位置までの2.エ キソン)が使用された。17個の混合プラークを採用し、これは、MP−52配 列の5′領域および3領域からのプライマーを使用しながらPCRを用いて試験 された。その上、8個のファージプラークを選択し、かつ個別化した。cDNA を、ファージからのE coRI部分分解により分離し、かつ同様にEcoRIで分解されたブルースク リプトベクター中にクローン化した。 生じるプラスミドSK52L15.1MP25の配列決定は、最長のファージ (15.1)がSEQ ID No.1のヌクレオチドNo.321で開始され ることを示した。更に、配列決定によってスプライシング位置(ヌクレオチド1 270)は証明された。 プラスミドSKL52(H3)MP12を、寄託番号7353で1992年1 2月10日にDSM(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkultur en,Mascheroder Weg 1b,38124 Braunschweig)に寄託した。 ファージλ2.7.4を、寄託番号7387で1993年1月13日にDSM に寄託した。 プラスミドSK52L15.1MP25を、寄託番号8421で1993年7 月16日にDSMに寄託した。 例2 MP52の発現 MP−52の発現のために、種々の系を試験した。発現系としてのワクシニア ウイルスの使用は、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubel他,Gre ene Publishing Associates and Wiley Interscience社刊,Wiley & Sons)に詳 細に記載されており、当業 者にとって修正可能なものであり、なお、これは以下、CP第16章ユニット1 6.15〜16.18と略記されている。この系は、異質DNAを一定のベクタ ーを使用しながら相同的な組換えによってワクシニアウイルスのゲノム中に組み 込むことができることに基づいている。この目的のために、使用されるベクター は、ワクシニアウイルスのゲノムからのTK(チミジンキナーゼ)遺伝子を有し ている。更に、組換えウイルスに対する選択を可能にするために、ベクターは、 大腸菌−キサンチン−グアニン−ホスホリボリボシル−転移酵素−遺伝子(gp t)(Falkner他、J.Virol.62(1988),1849‐1854)を有している。このベ クター中でMP52のための全暗号解読領域を有するcDNAをクローン化した 。cDNAはプラスミドSK52L15.1MP25(DSM、寄託番号842 1)に由来するが、しかし、このプラスミドは、5′−未翻訳領域の大部分を除 去するためにまず欠失されかつ中間クローン化された。そのために、プラスミド SK52L15.1MP25をSalIで系統化し、段階的に5′末端をExo III/ムンビーンキット(Mung Bean Kit)(Strata遺伝子No.200330)で製造 者の規定により欠失させた。BamHIでの制限後、種々の広範に欠失されたM P52cDNAsをアガロースゲル上で残存ベクターと分離し、単離し、かつ標 準法(Sambrook他、Molecular Cloning,第2版,Cold Sp ring Harbor Laboratory Press 1989)によりEcoRVおよびBamHIで制限 されたpブルースクリプトII SK−ベクター(Strata遺伝子No.212206)中 で中間クローン化した(pSK52s)。全体の制限を製造者の規定により行な った。配列決定酵素(Sequenase)(USB/Amersham No.70770)を用いての配列決 定により、特にSEQ ID No.1(開始コドンの64個の塩基対を除去し た)中のヌクレオチド576で開始される1つのクローンを生じた。このクロー ンからSalIおよびSacIの制限によりcDNA挿入断片を分離し、かつ同 様に分解されたベクター中でワクシニアウィルス中での組換えのためにクローン 化した。生じるプラスミド(pBP1MP52s)を1994年5月24日にD SM(寄託番号9217)に寄託し、かつ組換えワクシニアウイルスの製造に使 用した。このために、80%の集密的な143B細胞(HuTK‐,ATCC CRL 8303) にPBS2ml中のワクシニア野生型ウイルスを35mmの培養皿中で室温で3 0分間ときどき振盪させながら感染させた(10個の細胞に対して1つのウイル ス)。上澄み液を吸引濾過しかつ培養液(MEM,Gibco BRL No.041‐01095)2m lを添加した後、37℃で2時間恒温保持した。引続き、この培養液を除去し、 これらの細胞の形質転換をMEM 1ml中のpBP1MP52s 100ng 、担体DNA(牛の胸腺、Boehringer Mannheim No.104175 )2μgおよびリポフェクチン(Lipofektin)(Gibco BRL No.18292‐011)を 用いて37℃で15時間で達成させた。FCS(Gibco BRL No.011‐06290)2 0%を有するMEM1mlの添加後、37℃でさらに24時間恒温保持し、引続 き溶解された細胞を凍結乾燥させた。 キサンチン−グアニン−ホスホリボシル転移酵素に対するgpt選択および分 離および個々の組換えウイルスの増幅は、本質的にCPのユニット16.17の 記載と同様に行なわれたが、しかし、RK13細胞(ATCC CCL 37)を使用した 。 ウイルス−ゲノム中へのMP52 cDNAの組込みをドットブロット(dot blot)分析およびサザンブロット分析(cp ユニット16.18)によって証明した。 組換えウイルスを細胞系列143B(HuTK-,ATCC CRL 8303,ヒト)中での発現 分析のために使用した。集密的細胞を細胞数に相当する数のウイルスで37℃で 45分間感染させ、引続き相応する培養液(MEM,Gibco BRL No.041‐01095)にF CSI0%およびペニシリン/ストレプトマイシン(1:500,Gibco BRL No.043- 05140H)を添加した。37℃で6時間後、この培養液を除去し、細胞を2回、例 えばHBSS(GibcoBRL No.042‐04180M)で洗浄し、生産媒体(例えば、MEM )をFCSなしに添加した。20〜22時間の生産後、細胞の上澄み液を捕集し た。発現の分析を標準法(C P ユニット10.8)によるウェスタンブロットによって行なった。そのために、細 胞培養上澄み液100〜500μlからの蛋白質を等量のアセトンの添加および 氷上での少なくとも1時間の恒温保持によって沈殿させ、かつ遠心分離した。ペ レットを適切な緩衝液(尿素7モル、SDS 1%、燐酸二水素ナトリウム7ミ リモル、ブロムフェノールブルー0.01%および場合によってはβ−メルカプ トエタノール1%)中に再懸濁させた後、15%のポリアクリルアミドゲル中で の分離を行なった。標識蛋白質として、予め着色された蛋白質−分子量標準(Gi bco BRL No.26041‐020)を使用した。PVDF膜(Immobilon No.IPVH00010) 上での転移および膜の遮断は、標準法により行なわれた。 膜上のMP52を検出するために、MP52に抗するポリクロナール抗体をニ ワトリ中ならびにカイウサギ中に産出させた。このために、例えばホチュリ(Ho chuli)他(BIO/Technology,第6巻、1321‐1325(1988))の記載と同様に、M P52の円熟含分を大腸菌の場合のN−末端に接する6個のヒスチジンで発現さ せ、かつ精製した。2つの抗体を用いた場合には、MP52の特異的発現を検出 することができ、この場合二量体MP52は、単量体よりも殆ど効果的でないこ とが認められる。図3に示したウェスタンブロットのためには、PEG沈殿(Th alley他,BIO/Technology 第8巻,934‐938(1990))および膜に結合した抗原(6個のヒスチジンを有す る円熟MP52)(Sambrook他、Molecular Cloning,第2版,Cold Spring Harb or Laboratory Press 1989中の18.17)により特異的に精製されているニワトリ抗 体を使用した。第2の抗体として結合されたアルカリホスファターゼ(シグマA 9171)を有する抗ニワトリIgGを使用した。検出をトロピックスウエスタ ンライト蛋白質検出キット(Tropix Western‐Light Protein Detection Kit) (Serva社 No.WL10RC)を用いて製造者の記載により行なった。 図3の場合のウェスタンブロットは、組換えウィルスの場合にのみMP52の 特異的帯域を生じるが、しかし、野生型のウィルス(組み込まれた異質DNAの ない)の場合にはMP52の特異的帯域は生じないことを示している。MP52 の発現は、非還元の条件下で出現する分子量約25kDaを有する分泌された蛋 白質を導く。還元条件下で蛋白質は、ゲル中14〜15kDaで展開する。この 結果は、MP52が二量体の円熟蛋白質として発現されていることを示す。ウェ スタンブロットで生じる、60kDaを上廻る範囲内の弱い帯域は、恐らく切断 されていない前駆物質蛋白質の残基である。その上、展開挙動は、SEQ ID No.2から導出すべき理論的分子量を証明し、それによれば、円熟の単量体 MP52は、13.6kD aの大きさを有している。 MP52の発現および円熟MP52への前駆物質蛋白質の分解は、種々の細胞 系列において検出可能である。C127(ATCC CRL 1616,マウス)、BHK2 1(ATCC CCL 10,ハムスター)、MRC−5(ATCC CCL 171,ヒト)および3 T6−スイスアルビノ(swiss albino)(ATCC CCL 96,マウス)の細胞を試験 した。 また、円熟MP52に対する発現および分解は、他の真核発現系においても示 された。そのために、MP52のcDNA(ヌクレオチド576で開始する)を 発現プラスミドpSG5(Strata遺伝子No.216201)中にクローン化した。プラ スミドpSK52sをClaIおよびXbalで制限し、かつT4−ポリメラー ゼ処理によってMP52−挿入断片の上に懸吊されている末端を切り取った。E coRIで制限されかつT4−ポリメラーゼ処理によって同様に末端を切り取ら れたベクターpSG5のクローン化を標準法により行なった。全ての酵素反応は 、製造者の記載により行なわれた。MP52−挿入断片の正しい配向を制限分析 およびT7−プライマー(Strata遺伝子No.300302)での配列決定によって確実 なものにした。生じるプラスミドpSG52s(寄託番号DSM9204でDS Mに1994年5月17日に寄託した)は、安定な細胞系列を得るために、選択 可能な標識、例えばG418− 耐性のための遺伝子を暗号解読するベクターで共形質転換することができる。こ の目的のために、pSG52sをプラスミドp3616(寄託番号DSM920 3でDSMに1994年5月17日に寄託した)を用いてL929細胞(ATCC C CL1,マウス)中でリポフェクチン(Gibco BRL No.18292‐011)と一緒に製造者 の記載により共形質転換した。G418を用いての選択は、当業者に公知の方法 (Cp,ユニット9.5)により行なわれ、かつウェスタンブロットで検出可能な 円熟MP52中で生産される細胞系列を導く。 MP52のためのもう1つの発 現ベクターをドクターミヤザキ(Dr.Miyazaki)によって提供されたプラスミド pABWN(Niwa 他,Gene 108 (1991),193‐200 および図4)を使用しなが ら製造した。 そのために、SEQ ID No.1のヌクレオチド576で開始するプラス ミドpSK52sからのHindIII断片を分離し、上に懸吊されている末端 をクレノウ断片を用いての処理によって切り取った。アダプターの連結反応によ って2つの断片末端でNotIの制限切断位置を導入した。 アダプター: AGCGGCCGCT TCGCCGGCGA ベクターpABWNをXhoIで制限し、同様にクレノウ断片で処理し、かつ 牛の直腸のアルカリホスフアターゼ(Boehringer Mannheim)で脱リン酸した。 同 じ脱リン酸したアダプターを結合させ、したがって今やベクターの産生されたN otIの切断位置中へのNotIでの制限後のMP52−断片の挿入は可能にな った。生じる発現ベクターを以下HindIII−MP52/pABWNと呼称 する。クローン化のために実施される全ての反応を標準法(例えば、CPユニッ ト3.16)により行なった。HindIII−MP52/pABWN発現ベク ターの構造を配列決定および制限地図の作成によって証明した。HindIII −MP52/pABWNは、SEQ ID No.1のヌクレオチド576で開 始されかつヌクレオチド227で終結するMP52配列を有する。 HindIII−MP52/pABWNをL細胞(マウスの繊維芽細胞)中に 移入させ、それから安定な形質転換細胞を確定させた。そのために、プラスミド それぞれ4μg(HindIII‐MP52/pABWNまたはpABWN)を5×105L−細胞中に 6cmの培養皿上でLopofectAMINE試薬(Gibco BRL No.18324‐01 2)20μlを使用しながら移入した。そのために、溶液A(OPTI‐MEM I(Gibc o BRL No.31985)200μl中のそれぞれのプラスミドDNA4μg)を溶液B (OPTI‐MEM I 200μl中のLopofectAMINE 試薬20μl)と注意深く混合し 、かつ室温で45分間DNAリポソーム複合体の形成のために恒温保持した。そ の間に、細胞を1回OPTI−MEM I 2ml で洗浄した。それぞれの移入のために、OPTI−MEM I 1.6mlをD NAリポソーム複合体を有する容器に入れた。この溶液を注意深く混合し、それ によって洗浄された細胞を上に成層させた。細胞を希釈された複合体と一緒に3 7℃で5時間CO2恒温保持器中で恒温保持した。恒温保持後、DMEM(Gibco BRL,Dulbecco's Modifiziertes EagleMedium)2ml/FCS20%を添加 した。移入してから24時間後、この媒体に新しいDMEM/FCS10%を添 加した。移入を開始してから48時間後、細胞を10cmの培養皿中に移した。 移入を開始してから72時間後、800μg/mlの濃度を有するG418の選 択を開始した。安定なクローンは、1〜2週間後に現われた。 FCSを有するかまたはFCSを有しない状態調節されたDMEM5mlを集 密的な形質転換細胞から得、これを3日間10cmの培養皿中で洗浄した。形質 転換された細胞の2つの異なる細胞培養上澄み液(HindIII‐MP52/pABWNおよびp ABWN)ならびに細胞溶解物(Zellysate)をウェスタンブロットで検査した。こ の場合、円熟MP52は、状態調節された媒体中ならびにHindIII−MP 52/pABWNを移入した細胞の細胞溶解物中に見い出された。クローンをさ らにクローン化し、MP52を生産する細胞をそれぞれウェスタンブロット分析 により選択した。ウェスタン ブロット分析からの評価により1mg/lまでのMP52生産が生じた。 例3: MP52の生物学的活性 MP52の生物学的活性を検出しかつ骨の疾病の回避および/または治療の医 学的使用のための本発明の有用性を証明するために、数多くの実験を試験管内お よび生体内で実施した。 1.試験管内での検定法 1.1 TGF−β刺激後に軟骨細胞中でグリコアミノグリカン(GAG)合成が増大 することは記載されている(Hiraki他、Biochimica et Biophysica Acta 969 (1 988),91‐99)ので、MP52が同様にこの影響を発揮するのか否かを試験した 。MP52を生産するL−細胞の形質転換細胞(HindIII‐MP52/pABWNと一緒に移 入された)の細胞培養上澄み液(FCS10%を有するDMEM)を使用しなが ら、胎児性ラットの四肢からの一次培養の場合のMP52の軟骨遺伝子活性を試 験した。 そのために、年齢16日のラットの胎児の四肢を使用した。トリプシン処理後 、F−12媒体(栄養混合物 Ham's F‐12,Gibco BRL No.21700)中の取得された 細胞をFCS10%と一緒にコラーゲンの型Iで被覆された24個のウェルを備 えた、細胞3×105を有 する板上に平らに入れ、かつ集密的になるまで約2日間培養した。培養液(FCS1 0%を有するF-12媒体)500μlにHindIII−MP52/pABWN−L −細胞トランスフェクタント、pABWN−L−細胞トランスフェクタントまた は媒体(FCS10%を有する DMEM)だけの状態調節された媒体(KM)それぞれ56μ lを添加した。0、3、6および9日間の時間の亘って、FCS10%を有する F−12媒体ならびに相応する添加剤を使用した。3日間全体で、相応する添加 剤を有する媒体の交換を行なった。その後に、この培養液をさらに2日間FCS なしのF−12媒体中で相応する添加剤(状態調節された媒体もしくは対象媒体 )の存在下に培養し、次いで35S−硫酸塩を6時間添加した。多糖類中に配合さ れた35Sを、ヒラキ(Hiraki)他(Biochimica et Biophysica Acta 969 (1988) ,91‐99)の記載と同様にプロナーゼEの消化および沈殿の後に測定した。 第1表に示されているように、MP52を生産する トランスフェクタントの細胞培養上澄み液は、重要なことに純粋な培養液(FCS1 0%を有するDMEM)またはpABWN−移入されたL−細胞の細胞培養上澄み液と 比較してGAG合成を刺激する。このことは、MP52が軟骨細胞の分化を刺激 しうることを示す。 1.2 BMP系統群の若干のメンバーについて記載された効果は、骨芽細胞中のアル カリホスファターゼ(ALP)活性が上昇することにある。クローンラット細胞 系列ROB−C26(C−26)は、相対的に早期の円熟段階の骨芽細胞に数え られる(Yamaguchi他,calcif.Tissue Int.49 (1991),221‐225)。例えば、 BMP−2のような骨誘発性蛋白質について、ALP−活性を上昇させる能力を ヤマグチ(Yamaguchi)他(J.Cell Biol.113 (1991),681‐687)は記載してい る。 C26−細胞に対するMP52の影響を次のように試験した:C26−細胞を ウェル1個当たり3×104の細胞を用いて24個のウェルを備えた板中に播種 し、かつα−MEM(Gibco BRL)/FCS10%中で集密になるまで培養した 。ウェル1個当たりMP52を生産するL−細胞トランスフェクタント(HindII IMP52/pABWN)の細胞培養の上澄み液もしくはpABWN−L−細胞トランスフ ェクタントの細胞培養上澄み液またはL−細胞の細胞培養上澄み液(FCS10%を有 す るDMEM)だけ56μlをC−26細胞培養媒体500μlに添加した。相応する 添加物を有する媒体の交換は、全部で3日間で行なった。細胞抽出液中のALP −活性を0、3、6、9および12日後に、例えばタクワ(Takuwa)他(Am.J. Physiol.257 (1989),E797‐E803)が記載したように基質としてのp−ニトロフ ェニル−ホスフェートを基礎とする標準技術を用いて測定した。 第2表に示されているように、ALP活性は、MP52の添加によって重要な ことに純粋なDMEM/FCS10%媒体およびpABWNにより感染したJ− 細胞の媒体と比較して上昇する。この結果は、MP52が軟骨細胞の分化を生じ うるだけでなく、骨芽細胞の分化および円熟を生じうることを示す。 更に、タクワ(Takuwa)他(Biochem.Biophys.Res.Com.174 (1991),96‐ 101)が記載したようにBMP−2の処理によってALP活性を示す骨芽細胞細 胞系列(MC3T3‐E1,マウス)は、MP52を生産するL−細胞トランスフェク タント(HindIII‐MP52/pABWN)の状態調節された媒体またはMP52の生産後 の媒体と一緒の恒温保持後に組換えワクシニアウイルスを用いての感染によって ALP−活性の変化を全く生じない。このことは、MP52が目下、BMP−2 とは 偏倚した細胞特異性を有していることに関連する。個々のTGF−β系統群メン バーのための種々の目的場所に応じて異なる機能は、大きな医学的重要性を有す ることができる。 2.生体内実験 2.1 骨の形成について最も力強く述べることができる可能性を試すことは、生体内 での異所性骨形成に基づくものである。このことは、例えば鉱物投与されてない 骨基質の移植によって誘発されうる(Urist,Science 150 1965),893‐899)。 不活性の基質と骨を誘発する蛋白質との組合せによって、例えばサムパス(Samp ath)他(PNAS(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)78 (1981),7599‐7603)が記載 したのと同様のプロセスを誘発させることができる。この骨形成のプロセスは、 胎児性の軟骨の骨形成および成人の骨の治癒のプロセスと等しいものである。従 って、この方法は、生体内での骨誘発に対する蛋白質の能力を試みる可能性を提 供する。 このような試験のために、ワクシニアウイルス系(例2参照)中での発現によ って得られたMP52蛋白質を部分的に浄化し、かつ移植した。 そのために、143B細胞(HuTk‐,ATCC CRL 8303)をを培養皿中および細 頚瓶中で集密になるまで培養し、発現分析のための例2の記載と同様に組換えウ イ ルスを感染させ、洗浄し、かつ約20時間MP52をMEM(Gibco BRL,細胞 106当たり約1ml)中に蓄積させた。対照として、野生型のウイルスで感染 させた同じ配合物を生じさせた。全ての配合物の細胞培養上澄み液(状態調節さ れた媒体)を捕集し、かつ遠心分離した(4℃で30分間40000×g)。ウ イルスを除去するために、上澄み液を無機フィルター(孔径0.1μm、Whatma n,Anotop 25)を介して濾過した。MP52の特性決定の経過中に、この蛋白質 は、ヘパリンセファロースに結合することが示された。この挙動は、部分的浄化 に利用された。そのために、濾過されかつ遠心分離され、状態調節された媒体を トリス50ミリモル pH7.0、NaCl 100ミリモルおよび尿素6モル の最終濃度にもたらし、かつヘパリンカラムA(トリス50ミリモル pH7. 0、NaCl 100ミリモルおよび尿素6モル)中で平衡にされているヘパリ ンカラム(HiTrapTM,Pharmacia No.17-0407-01)上に負荷した。負荷されたカ ラムを緩衝液Aで洗浄し、かつ0.5ml/minの通過流速度の際に緩衝液B (トリス50ミリモル pH7.0、NaCl 600ミリモルおよび尿素6モ ル)100%による線状勾配で50分間で溶離した(分画1回当たり2.5ml )。尿素の使用は強制的なものではない。ウェスタンブロット分析(例2参照) により、MP52は再生可能であるように主に2回の分画 でNaCl約250〜400ミリモルを溶離することを検査することができた。 この画分のアリコートを同様に製造者の記載により銀で着色された15%のポリ アクリルアミドゲル(Silver Stain-II,Daiichi No.SE140000)を用いて試験し 、かつ画分をプールした。野生型のウイルスでの感染後に状態調節された媒体の 精製後に比較可能な画分を分析後に銀で着色されたゲル中に同様にプールした。 更に、MP52に対する試験から、MP52もヒドロキシアパタイトに結合し ていることが判明した。従って、ヒドロキシアパタイトによって付加的な精製を 達成すること、もしくはヘパリンカラムをヒドロキシアパタイトカラム(例えば :BIO‐RAD,Econo‐pac HTP)によって代替することは、原理的に可能である。 また、後精製のために当業者に知られた別の公知方法、例えばゲル篩カラム法、 イオン交換カラム法、アフィニテートカラム法、金属キレートカラム法または疎 水性交換作用に基づくカラム法が考えられる。 ヘパリンセファロースクロマトグラフィーにより前精製されたMP52蛋白質 もしくは野生型の感染された細胞培養上澄み液中にも存在する相応するなお汚染 されていない蛋白質をさらに逆相HPLCにより精製した。そのために、C8− カラム(Aquqpore RP300,Applied Biosystems,粒径:7μm、孔径:300オ ングストローム)を緩衝液B(緩衝液A:トリフルオ ロ酢酸0.1%;緩衝液B:アセトニトリル90%、トリフルオロ酢酸0.1% )10%で平衡にした。カラムをヘパリンカラムのMP52を含有するプールし た画分で負荷した後、緩衝液B 10%で十分に洗浄した。結合された蛋白質を 次の勾配を用いて溶離した:20分間に亘って緩衝液B 10〜50%および5 0分間に亘って緩衝液B 50〜100% 。画分を500μl捕集し、かつウ ェスタンブロットならびに銀で着色されたゲル中で分析した。MP52蛋白質は 、選択された条件下でほぼアセトニトリル55〜65%の範囲内で溶離された。 MP52を有する画分をプールした。同様のことを野生型のウイルスで感染され た細胞の細胞培養液の上澄み液を対照精製することによる相応する画分を用いて 行なった。 また、部分精製されたMP52−蛋白質は、50ナノグラム/mlのウェスタ ンブロット分析により評価される濃度で3回の恒温保持段階後にROB−C26 −細胞に対してALP活性の明らかな上昇を示した。 軟骨形成および骨形成の能力を証明するために、部分的に精製されたMP52 −蛋白質もしくは野生型のウイルスの感染後の相応する部分的に精製された細胞 培養上澄み液からの対照蛋白質を基質で再構成させ、かつラット中に移植した。 原理的には、当業者に知られた基質材料、即ち天然の基質(また、変性された )および合成により得られ た基質を使用することができるが、しかし、有利には、生物認容性の、生体内で 生物学的に分解可能な多孔質材料を使用することができる。この実験において、 本質的にサムパス(Sampath)他(PNAS 80 (1983),6391‐6595)が記載したの と同様に調製された、ラットの骨基質を使用した。ラットの骨(Femur および T ibia)をHCl 0.6モル中で24時間脱塩し、引続きなお存在する骨標識を 除去した。水での洗浄およびクロロホルム/メタノール(1/1)混合物中での 3時間の脱脂の後、骨を空気乾燥し、低温凍結させ、ミル中で粉砕し、かつ40 0〜1000μmの粒径を篩別した。引続き、基質を室温で7日間グアジニウム −HCl 4モル中でプロテアーゼ阻害剤の存在下に抽出した。水での広範囲の 洗浄の後、基質を凍結乾燥させ、かつ4℃で貯蔵した。こうして処理された基質 は、単独で骨誘発性の活性をもはや示さない。 蛋白質は、当業者に知られた種々の方法で抽出された骨基質と組み合わせるこ とができる。 ヘパリンセファロースによっても逆相HPLCによっても精製されているMP 52−蛋白質もしくは対照蛋白質をアセトニトリル/トリフルオロ酢酸溶液中で 溶離後に移植組織1個当たりそれぞれ基質25mgと合わせ、十分に混合し、低 温凍結させ、かつ凍結乾燥した。基質に結合したMP52の移植のために、体重 100g当たり0.14mlを有する麻酔剤(Ketane st 50(Park Davis)0.5mlで混合したRompun(Bayer社)0.2ml)の筋肉内注射に よって意識を失っている年齢約3ケ月の2匹のラット(Whister)を使用した。 移植組織のために、腹筋系(胸部の下方、最も下の胸骨弓の下方約0.5cmか ら開始)中の両側の袋を調製した。基質に結合したMP52(ウェスタンブロッ トでの評価後約2〜4μg)ならびに相応するマトリックスに結合した対照蛋白 質を0.9%の食塩溶液(Delta Pharma社)で湿らせ、かつ筋肉の袋中に移した 。引続き、筋肉の袋ならびに必要とされる皮膚の切断片を縫い合わせた。ラット をシクロスポリンA(Sandimmun社)で免疫抑制した。18日後もしくは26日 後に、挿入断片をラットから取り出し、かつ組織学的試験のために固定した。M P52を有する移植組織により26日後に既に巨視的に骨の形成が推測されたの で、これを薄い切片の完成のためにメチルメタクリレート中に埋設させ、別の移 植組織をパラフィン中に埋設させた。鉱物投与された軟骨組織および骨組織をコ ッサ(Kossa)による着色技術(Romeis,B;Mikroskopische Technik,Boeck,P 編;Urban und Schwarzenberg;Muenchen,Baltimore,Wien (1989))によって 黒色で際立たせる。マッソン−ゴルトナー(Masson‐Goldner)(Romeis,B;Mi kroskopische Technik,Boeck,p 編;Urban und Schwarzenberg;Muenchen,Ba ltimore,Wien (1989))によるトリクロム着色法の場合 には、鉱物投与された骨組織およびコラーゲンを光り輝くように緑に着色し、類 骨は赤であり、かつ細胞質は帯赤褐色である。双方の着色技術を2つのラットか らの移植組織上に使用した。双方の着色技術を用いた場合には、2つの試験動物 において、MP52を含有する移植組織内で明らかに軟骨形成および骨形成を検 出することができた。対照蛋白質を有する相応する移植組織は、軟骨形成または 骨形成を示さなかった。同心円内で細胞外基質の形成が開始されかつ細胞外基質 の鉱物投与が開始される軟骨細胞および軟骨面積を有する軟骨前駆物質の含量は 、26日後の場合によりも多い18日後のMP52移植組織にある。しかし、1 8日後の移植組織の場合にも、既に方向性をもった類骨形成有する円熟骨組織な らびに骨内での個々の骨細胞を検出することができる。更に、骨標識形成の開始 とともに閉鎖された小骨を認めることができる。また、26日後の移植組織の場 合には、基質の形成および石灰化の開始とともに軟骨面積を検出することができ るが、しかし、骨細胞および類骨縁部を有する緑に着色された鉱物投与された骨 組織の含量は、明らかに増大していた。また、この移植組織の場合には、個別化 された脂肪細胞の存在を有する骨標識の形成を検出することができる。明示する ために、図5には、26日後の全移植組織の骨物質の着色検出法(Kossaによる )が示されている。図6には、マッソン−ゴルトナー 着色法によるおよびなし移植組織の小さい割れ目が示されている。個々の壁面中 に固着された骨芽細胞中のクビオダール(kubiodale)の骨芽細胞および類骨から の縁部を有する活性の骨が示されている。更に、鉱物投与された骨組織(元来の 調製物中で緑に着色されている)中の個々の骨細胞を目視することができる。骨 標識形成も同様に検出可能である。 この試験は、組換え体を製造したMP52が単独で基質との組合せ物で軟骨の 骨形成を誘発する状態にあることを示す。 2.2 結果を証明するために、他の逸所症の骨形成試験をMP52 L−細胞形質転 換細胞を使用しながら実施した。MP52を生産する(HindIII-MP52/pABWN転移 された)L−細胞(1×106細胞)およびMP52を生産しない(pABWN転移 された)L−細胞(1×106細胞)をそれぞれ3匹の雄の毛の生えていないマ ウスの両側の大腿筋中に注射した。3週間後、全ての動物を死亡させ、大腿筋を 分離し、この大腿筋を低エネルギーのX線照射により検査し、ならびに組織病理 学的に検査した。 第3表に示されているように、X線照射の分析により、全てのMP52を生産 するL−細胞の筋肉組織中での注射位置で緊密な物質が示されている。組織学的 検査によれば、筋肉内で簡単な軟骨形成および石灰化 された軟骨形成を確認することができた。また、この結果は、MP52が軟骨の 骨形成を誘発することができることを証明している。 実施された実験は、、P52蛋白質が分化されていない間葉板細胞からの軟骨 の形成、ならびに骨芽細胞の分化および円熟を刺激することを証明している。こ のことは、胎児性骨形成の場合の誘発カスケードおよび骨折の際の骨の治癒に匹 敵する軟骨の骨形成を導く。 試験において記載された条件は、MP52活性の説明のためのものであり、こ れに限定されるものではない。また、本発明は、別の形で試験することもでき、 かつ特性決定することもできる。 本発明に記載された細胞系列およびプラスミドについては、添付した寄託証明 書の記載から明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 14/495 9284−4C A61K 39/395 D 16/22 9281−4B C12N 5/00 B C12N 5/10 9051−4C A61K 37/24 ABJ C12P 21/02 ADT // A61K 39/395 ACK (31)優先権主張番号 P 44 20 157.5 (32)優先日 1994年6月9日 (33)優先権主張国 ドイツ(DE) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,BY,CA,CN,C Z,HU,JP,KR,LT,NZ,RU,SI,UA ,VN (72)発明者 パウリスタ,ミヒャエル ドイツ連邦共和国 D―69181 ライメン ヴィンガートシュトラーセ 10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.TGF−β−系統群の1つの蛋白質を暗号解読しかつ (a)円熟蛋白質を暗号解読する含分および場合によってはSEQ ID No .1で示されるヌクレオチド配列の他の官能性含分、 (b)遺伝子暗号の退化の範囲内で(a)からの配列に相当するヌクレオチド配 列、 (c)(a)および(b)からの配列の1つの対立遺伝子誘導体に相当するヌク レオチド配列または (d)(a)、(b)または(c)からの配列の1つでハイブリッド化される配 列を含み、この場合(d)に記載のDNA分子は少なくともTGF−β−系統群 の円熟蛋白質を暗号解読する含分を有するという前提条件下にあるDNA分子。 2.請求項1記載のDNA分子の少なくとも1つのコピーを含有するベクター。 3.請求項1記載のDNAまたは請求項2記載のベクターで形質転換されている ホスト細胞。 4.細菌類、真菌類、植物性細胞または動物性細胞である、請求項3記載のホス ト細胞。 5.請求項1記載のDNA配列を暗号解読する、TGF−β−系統群の蛋白質。 6.SEQ ID No.2で示されるアミノ酸配列または場合によってはその 官能性含分を有する、請求項5記載の蛋白質。 7.TGF−β−系統群の蛋白質を製造する方法において、請求項3または4に 記載のホスト細胞を培養し、TGF−β−蛋白質を細胞または/および培養上澄 み液から取得することを特徴とする、TGF−β−系統群の蛋白質の製造法。 8.作用物質としての請求項5または6に記載の少なくとも1つの蛋白質を場合 によっては製薬学的に常用の担持剤、助剤、希釈剤または充填剤と一緒に含有す ることを特徴とする、製薬学的組成物。 9.骨、軟骨、結合組織、皮膚、粘膜、上皮または歯の損傷を治療するかまたは 予防するため、歯のインプラントの際の使用のため、および創傷の治癒プロセス および組織再生のプロセスへの使用のための請求項8記載の製薬学的組成物。 10.請求項5または6に記載の蛋白質に結合されている抗体または抗体断片。
JP50622695A 1993-08-10 1994-08-09 Mp52蛋白質 Expired - Fee Related JP3795068B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4326829 1993-08-10
DE4418222 1994-05-25
DE4326829.3 1994-06-09
DE4420157.5 1994-06-09
DE4420157A DE4420157B4 (de) 1993-08-10 1994-06-09 Neuer Wachstums/Differenzierungsfaktor der TGF-β-Familie
DE4418222.8 1994-06-09
PCT/EP1994/002630 WO1995004819A1 (de) 1993-08-10 1994-08-09 NEUER WACHSTUMS-/DIFFERENZIERUNGSFAKTOR DER TGF-β-FAMILIE

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005288456A Division JP4297895B2 (ja) 1993-08-10 2005-09-30 皮膚または粘膜の損傷を治療するかまたは予防するための、および創傷の治療プロセスおよび組織再生プロセス用の製薬学的組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09501053A true JPH09501053A (ja) 1997-02-04
JP3795068B2 JP3795068B2 (ja) 2006-07-12

Family

ID=27205438

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50622695A Expired - Fee Related JP3795068B2 (ja) 1993-08-10 1994-08-09 Mp52蛋白質
JP2005288456A Expired - Fee Related JP4297895B2 (ja) 1993-08-10 2005-09-30 皮膚または粘膜の損傷を治療するかまたは予防するための、および創傷の治療プロセスおよび組織再生プロセス用の製薬学的組成物

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005288456A Expired - Fee Related JP4297895B2 (ja) 1993-08-10 2005-09-30 皮膚または粘膜の損傷を治療するかまたは予防するための、および創傷の治療プロセスおよび組織再生プロセス用の製薬学的組成物

Country Status (17)

Country Link
US (1) US5994094A (ja)
EP (1) EP0713529B1 (ja)
JP (2) JP3795068B2 (ja)
CN (1) CN1185343C (ja)
AT (1) ATE189475T1 (ja)
AU (1) AU688362B2 (ja)
CA (1) CA2169171C (ja)
CZ (1) CZ288795B6 (ja)
DK (1) DK0713529T3 (ja)
ES (1) ES2142953T3 (ja)
GR (1) GR3032628T3 (ja)
HU (1) HU219504B (ja)
IL (1) IL110589A0 (ja)
NZ (1) NZ271376A (ja)
PT (1) PT713529E (ja)
TW (1) TW448183B (ja)
WO (1) WO1995004819A1 (ja)

Families Citing this family (66)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6586388B2 (en) 1988-04-08 2003-07-01 Stryker Corporation Method of using recombinant osteogenic protein to repair bone or cartilage defects
US20070166353A1 (en) * 1988-04-08 2007-07-19 Stryker Corporation Osteogenic proteins
US6171584B1 (en) 1992-02-12 2001-01-09 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka Mbh Method of treatment with growth/differentiation factors of the TGF-β family
DE19525416A1 (de) 1995-07-12 1997-01-16 Bioph Biotech Entw Pharm Gmbh Verwendung von MP52 zur Behandlung und Prävention von Erkrankungen des Nervensystems
US7025959B1 (en) 1992-02-12 2006-04-11 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka Mbh MP121, a growth/differentiation factor of the TGF-β family
US7067637B1 (en) * 1992-02-12 2006-06-27 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka Mbh Antibody or antibody fragments specific for a protein of the TGF-β family
US20080233170A1 (en) * 1992-02-21 2008-09-25 Stryker Corporation Osteogenic Proteins
US6027919A (en) * 1993-12-07 2000-02-22 Genetics Institute, Inc. BMP-12 and BMP-13 proteins and DNA encoding them
US20010011131A1 (en) * 1997-07-28 2001-08-02 Luyten Frank P. DNA molecules encoding cartilage-derived morphogenetic proteins
AU1120295A (en) 1994-11-07 1996-05-31 Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services, The Cartilage-derived morphogenetic proteins
PL186518B1 (pl) 1995-04-19 2004-01-30 Bioph Biotech Entw Pharm Gmbh Białko, kompozycja farmaceutyczna i sposób wytwarzania białka
AP856A (en) * 1995-04-19 2000-07-12 Biopharm Gmbh A novel homodimer protein used in pharmaceutical preparation for treating cartlage and bone diseases.
JPH0931098A (ja) * 1995-07-24 1997-02-04 Hoechst Japan Ltd 新規なタンパク質hmwヒトmp52
ZA966489B (en) * 1995-08-03 1997-02-26 Bioph Biotech Entw Pharm Gmbh New protein human MP52 Arg.
JPH09143093A (ja) * 1995-11-17 1997-06-03 Hoechst Japan Ltd 軟骨・骨誘導性修復用材料
JPH09295945A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Hoechst Yakuhin Kogyo Kk 成熟型骨誘導因子の製造方法
DE19647853A1 (de) 1996-11-19 1998-05-20 Bioph Biotech Entw Pharm Gmbh Verbindungen mit verbesserter knorpel- und/oder knocheninduzierender Aktivität
EP1074620A1 (en) 1999-08-06 2001-02-07 HyGene AG Monomeric protein of the TGF-beta family
JP2000004882A (ja) * 1998-06-18 2000-01-11 Hoechst Marion Roussel Kk ヒトmp52遺伝子プロモーターおよびこれを用いた有用物質の探索法
US6992066B2 (en) * 1998-10-16 2006-01-31 Zimmer Orthobiologics, Inc. Povidone-containing carriers for polypeptide growth factors
US7087577B2 (en) * 1998-10-16 2006-08-08 Zimmer Orthobiologies, Inc. Method of promoting natural bypass
DE19906096A1 (de) 1999-02-13 2000-08-17 Walter Sebald Protein mit einem Heparin-bindenden Epitop
US20030059806A1 (en) * 2001-01-05 2003-03-27 Science & Technology Corporation @ Unm Probes for the detection of human papillomavirus
US7232802B2 (en) * 2001-12-21 2007-06-19 Zimmer Orthobiologics, Inc. Compositions and methods for promoting myocardial and peripheral angiogenesis
CN1653179B (zh) * 2002-03-12 2012-07-25 组织基因股份有限公司 使用软骨细胞和TGF-β的软骨再生
US9572840B2 (en) 2003-06-27 2017-02-21 DePuy Synthes Products, Inc. Regeneration and repair of neural tissue using postpartum-derived cells
AU2004252570C1 (en) 2003-06-27 2012-03-01 Ethicon, Incorporated Soft tissue repair and regeneration using postpartum-derived cells
US7875272B2 (en) 2003-06-27 2011-01-25 Ethicon, Incorporated Treatment of stroke and other acute neuraldegenerative disorders using postpartum derived cells
US8491883B2 (en) 2003-06-27 2013-07-23 Advanced Technologies And Regenerative Medicine, Llc Treatment of amyotrophic lateral sclerosis using umbilical derived cells
US8518390B2 (en) 2003-06-27 2013-08-27 Advanced Technologies And Regenerative Medicine, Llc Treatment of stroke and other acute neural degenerative disorders via intranasal administration of umbilical cord-derived cells
US8790637B2 (en) 2003-06-27 2014-07-29 DePuy Synthes Products, LLC Repair and regeneration of ocular tissue using postpartum-derived cells
US9592258B2 (en) 2003-06-27 2017-03-14 DePuy Synthes Products, Inc. Treatment of neurological injury by administration of human umbilical cord tissue-derived cells
WO2005116052A2 (en) 2004-04-27 2005-12-08 Research Development Foundation ANTAGONISM OF TGF-β SUPERFAMILY RECEPTOR SIGNALING
US20060069008A1 (en) 2004-09-28 2006-03-30 Sanjay Mistry Treatment of neurological deficits in the striatum or substanta nigra pars compacta
PL1831356T3 (pl) 2004-12-23 2017-07-31 DePuy Synthes Products, Inc. Komórki poporodowe pochodzące z tkanki pępowinowej i sposoby ich wytwarzania i stosowania
EP1833496B1 (en) 2004-12-23 2013-07-31 Ethicon, Incorporated Treatment of stroke and other acute neural degenerative disorders using postpartum derived cells
EP1698691A1 (en) 2005-03-04 2006-09-06 Biopharm Gesellschaft zur biotechnologischen Entwicklung von Pharmaka mbH Growth factor mutants with improved biological activity
ES2382464T3 (es) 2005-11-18 2012-06-08 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka Mbh Mutantes de factor del crecimiento de actividad elevada
CN101374946B (zh) 2005-12-16 2017-07-18 伊西康公司 用于在组织相容性不匹配的移植中抑制有害的免疫反应的组合物和方法
JP5179376B2 (ja) 2005-12-19 2013-04-10 エシコン・インコーポレイテッド ローラーボトルでの分娩後取り出し細胞の体外増殖
US9125906B2 (en) 2005-12-28 2015-09-08 DePuy Synthes Products, Inc. Treatment of peripheral vascular disease using umbilical cord tissue-derived cells
CA2671437A1 (en) * 2006-10-31 2008-05-29 University Of Rochester Targeted delivery of therapeutic agents with lyophilized matrices
AU2007234612B2 (en) 2006-12-14 2013-06-27 Johnson & Johnson Regenerative Therapeutics, Llc Protein stabilization formulations
US20100047299A1 (en) * 2007-01-25 2010-02-25 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka Mbh Use of gdf-5 for the improvement or maintenance of dermal appearance
US7678764B2 (en) 2007-06-29 2010-03-16 Johnson & Johnson Regenerative Therapeutics, Llc Protein formulations for use at elevated temperatures
US8058237B2 (en) 2007-08-07 2011-11-15 Advanced Technologies & Regenerative Medicine, LLC Stable composition of GDF-5 and method of storage
AU2008308531B2 (en) 2007-10-05 2014-04-24 Ethicon, Incorporated Repair and regeneration of renal tissue using human umbilical cord tissue-derived cells
US8236538B2 (en) 2007-12-20 2012-08-07 Advanced Technologies And Regenerative Medicine, Llc Methods for sterilizing materials containing biologically active agents
CN102026619A (zh) 2008-04-14 2011-04-20 先进科技及再生医学有限责任公司 液体缓冲的gdf-5制剂
US10179900B2 (en) 2008-12-19 2019-01-15 DePuy Synthes Products, Inc. Conditioned media and methods of making a conditioned media
BRPI0923068B1 (pt) 2008-12-19 2021-05-25 Advanced Technologies And Regenerative Medicine, Llc Uso de células derivadas de tecido de cordão umbilical para tratar um paciente tendo uma doença, distúrbio ou injúria pulmonar
CN102498204B (zh) 2009-03-26 2015-02-04 德普伊新特斯产品有限责任公司 人脐带组织细胞作为用于阿尔茨海默病的疗法
US20110002897A1 (en) 2009-06-11 2011-01-06 Burnham Institute For Medical Research Directed differentiation of stem cells
DE202009017772U1 (de) 2009-12-10 2011-04-21 Orthogen Ag Kombinationspräparate mit Cytokin-Antagonist und Corticosteroid
US20130122066A1 (en) 2010-07-30 2013-05-16 Biopham Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka Mbh Drug delivery devices and growth factor formulations for accelerated wound healing
US9688735B2 (en) 2010-08-20 2017-06-27 Wyeth Llc Designer osteogenic proteins
BR112013003587B1 (pt) 2010-08-20 2022-11-08 Wyeth Llc Proteínas osteogênicas projetadas, seus usos, seu método de produção e molécula de ácido nucleico isolada
EP2537538A1 (en) 2011-06-22 2012-12-26 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka mbH Bioresorbable Wound Dressing
EP2602264A1 (en) 2011-12-05 2013-06-12 Biopharm Gesellschaft Zur Biotechnologischen Entwicklung Von Pharmaka mbH GDF-5 mutant for inducing cartilage formation
US9611513B2 (en) 2011-12-23 2017-04-04 DePuy Synthes Products, Inc. Detection of human umbilical cord tissue derived cells
UY35384A (es) 2013-03-11 2014-10-31 Genzyme Corp Anticuerpos y fragmentos de unión a antígeno diseñados para unirse al factor de crecimiento transformante ß (TGFß).
KR101800200B1 (ko) 2017-05-26 2017-11-23 (주)넥스젠바이오텍 항산화 활성 및 피부 세포 증식 효과가 증가한 성장 분화 인자 11과 상피세포 성장인자의 융합단백질 및 이를 유효성분으로 함유하는 피부 주름 개선용 화장료 조성물
US11287191B2 (en) 2019-03-19 2022-03-29 Baltimore Aircoil Company, Inc. Heat exchanger having plume abatement assembly bypass
BR112022010740A2 (pt) 2019-12-11 2022-08-23 Baltimore Aircoil Co Inc Sistema de trocador de calor com otimização baseada em aprendizagem de máquina
AU2020403846A1 (en) 2019-12-18 2022-08-11 Merck Patent Gmbh Use of the GDF-5 mutant for the treatment of pain and cartilage destruction
US11976882B2 (en) 2020-11-23 2024-05-07 Baltimore Aircoil Company, Inc. Heat rejection apparatus, plume abatement system, and method

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5266683A (en) * 1988-04-08 1993-11-30 Stryker Corporation Osteogenic proteins
EP0429570B1 (en) * 1989-03-28 1998-01-14 Genetics Institute, Inc. Osteoinductive compositions
ATE167486T1 (de) * 1989-10-17 1998-07-15 Stryker Corp Osteogene vorrichtungen
CZ287715B6 (en) * 1992-02-12 2001-01-17 Bioph Biotech Entw Pharm Gmbh DNA sequence, recombinant DNA molecule containing thereof, process for preparing protein from the group of TGF-beta substances, pharmaceutical preparation containing such protein, antibody or fragment thereof and its use
EP1439190A1 (en) * 1993-01-12 2004-07-21 The Johns Hopkins University School Of Medicine Growth differentiation factor-5

Also Published As

Publication number Publication date
CA2169171A1 (en) 1995-02-16
EP0713529B1 (de) 2000-02-02
IL110589A0 (en) 1994-11-11
DK0713529T3 (da) 2000-06-19
CZ35796A3 (en) 1996-07-17
CZ288795B6 (cs) 2001-09-12
JP4297895B2 (ja) 2009-07-15
US5994094A (en) 1999-11-30
GR3032628T3 (en) 2000-05-31
CN1129013A (zh) 1996-08-14
CN1185343C (zh) 2005-01-19
ATE189475T1 (de) 2000-02-15
AU7498694A (en) 1995-02-28
WO1995004819A1 (de) 1995-02-16
HUT74271A (en) 1996-11-28
CA2169171C (en) 2008-04-08
HU219504B (hu) 2001-04-28
MX9406061A (es) 2002-03-14
PT713529E (pt) 2000-06-30
AU688362B2 (en) 1998-03-12
ES2142953T3 (es) 2000-05-01
NZ271376A (en) 1997-04-24
TW448183B (en) 2001-08-01
JP3795068B2 (ja) 2006-07-12
HU9503853D0 (en) 1996-02-28
EP0713529A1 (de) 1996-05-29
JP2006083178A (ja) 2006-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3795068B2 (ja) Mp52蛋白質
US5411941A (en) Heterodimeric osteogenic factor
JP2729222B2 (ja) 新規骨誘導組成物
RU2208638C2 (ru) Днк (варианты), способ получения белка, белок, фармацевтическая композиция
KR100231640B1 (ko) Bmp-10 조성물
US6197550B1 (en) DNA sequences encoding growth/differentiation
CA2220010A1 (en) Bmp-15 compositions
JPH10503927A (ja) Bmp−9組成物
US7642237B2 (en) Growth/differentiation factor of the TGF-β family
WO2007057212A1 (en) High activity growth factor mutants
US7129054B2 (en) Antibodies to a growth/differentiation factor of the TGF-β family
US6171584B1 (en) Method of treatment with growth/differentiation factors of the TGF-β family
US20070031351A1 (en) DNA sequences encoding novel growth/differentiation factors
RU2157406C2 (ru) НОВЫЙ ФАКТОР РОСТА/ДИФФЕРЕНЦИАЦИИ TGF-β-СЕМЕЙСТВА
KR100261823B1 (ko) TGF-β군의 신규한 생장/분화 인자
RU2246315C2 (ru) НОВЫЙ ФАКТОР РОСТА/ДИФФЕРЕНЦИАЦИИ TGF-β-СЕМЕЙСТВА И ФАРМАЦЕВТИЧЕСКАЯ КОМПОЗИЦИЯ
JP3504259B2 (ja) 骨誘導組成物
MXPA94006061A (en) New growth/differentiation factor of the tgf- beta family

Legal Events

Date Code Title Description
A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20031212

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20040202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040312

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050425

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100421

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110421

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110421

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140421

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees