JPH094470A - 遠心式ガバナのトルクアップ装置 - Google Patents

遠心式ガバナのトルクアップ装置

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JPH094470A
JPH094470A JP14982395A JP14982395A JPH094470A JP H094470 A JPH094470 A JP H094470A JP 14982395 A JP14982395 A JP 14982395A JP 14982395 A JP14982395 A JP 14982395A JP H094470 A JPH094470 A JP H094470A
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JP
Japan
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torque
spring
pin
governor
body case
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JP14982395A
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English (en)
Inventor
Shinkichi Iwasaki
信吉 岩崎
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルクスプリングの座巻部に起因して初期バ
ネ力が不安定になるのを解消し、トルクピンの退入隙間
を必要とされるトルク特性に適合させて正確に設定し得
るようにする。 【構成】 遠心式ガバナのトルクアップ装置において、
トルクピン12のバネ受け部12bを中に挟んで主スプ
リング13aと副スプリング13bとを直列状に配列し
てトルクスプリング13を構成するとともに、上記トル
クスプリング13の後端をバネ受け具14で受け止め
る。上記バネ受け具14にあけた調量ネジ孔14aにピ
ン調量具16を進退調節自在に貫通し、このピン調量具
16の先端部を上記トルクピン12のピン後端部12c
に当該トルクピン12の退入隙間tを設けて臨ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠心式ガバナのトルクア
ップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、農用作業機等に搭載されるディ
ーゼルエンジンでは、過負荷運転状態で低速高トルク性
を発揮するために、低速域での燃料噴射料を、不完全燃
焼を起こさない程度に多くしてエンジンの粘り強さを発
揮させるとともに、それより低い不使用回転速度域で
は、不完全燃焼を起こさないように燃料噴射量を制限し
ている。このためにディーゼルエンジンの遠心式ガバナ
にトルクアップ装置を付設して低速域での燃料噴射量を
制御している。
【0003】上記トルクアップ装置を備える遠心式ガバ
ナとしては、例えば実開昭61−138843号に開示
されたものが知られている。それは図7に示すように、
遠心式ガバナGのガバナレバー1をガバナスプリング8
のスプリング力SFで燃料増量側Rに付勢し、ガバナレ
バー1の入力部4をガバナ力GFで燃料減量側Lに付勢
し、ガバナレバー1の出力部5を燃料噴射ポンプ6の燃
料調量ラック9に連動連結し、当該ガバナレバー1をガ
バナ力GFとスプリング力SFとの不釣り合い力で揺動
自在に構成し、トルクアップ装置10を遠心式ガバナG
のガバナ壁25、あるいは2本レバー式ガバナにおいて
はその一方のガバナレバー(以下、被固定部という)に
固定して構成されている。
【0004】そして上記トルクアップ装置としては、図
7に示すように、上記被固定部25に進退調節自在に固
定された本体ケース11と、その基端部が上記本体ケー
ス11内に収容され、ピン先端部12aが上記本体ケー
ス11の先端側より進退自在に突出してガバナレバー1
に形成した受け止め部37に弾圧接当可能に臨むトルク
ピン12と、上記本体ケース11内に収容され、上記ト
ルクピン12を弾発可能に付勢するトルクスプリング1
3と、上記本体ケース11内に後方より進退自在に螺合
され、上記トルクスプリング13を受け止めるととも
に、上記トルクピン12の退入隙間tを調節するピン調
量具16と、このピン調量具16を固定するロックナッ
ト21と備えている。
【0005】このトルクアップ装置10は、ガバナレバ
ー1を上記トルクピン12で全負荷位置(4/4)に揺
動規制するとともに、トルクスプリング13でガバナレ
バー1を全負荷位置(4/4)より燃料増量側(R)の
トルクアップ位置(Tu)に揺動規制する。つまり、エ
ンジンの負荷が全負荷位置(4/4)を越えた低速域に
おける燃料噴射量を、不完全燃焼を起こさない程度に多
くしてエンジンの粘り強さを発揮させるとともに、ピン
調量具16でトルクピン12の退入隙間tを設定するこ
とにより、それより低い不使用回転速度域では、燃料増
大による不完全燃焼を起こさないように燃料制限をして
いる。
【0006】ところで、つる巻き形のトルクスプリング
13の両端部には座巻部がある。この座巻部は、バネ両
端部の略1/4周を密着させ、その密着部をつる巻き軸
に対して垂直にカットしてある。しかしながら、当該密
着部には僅かに隙間ができるため、トルクスプリング1
3の初期バネ力が不安定になり、ひいてはトルクアップ
量の誤差を生ずるおそれがある。また、前記従来例(図
7)は、トルクスプリング13の後端をピン調量具16
で受け止めるとともに、ピン調量具16によりトルクピ
ン12の退入隙間tを調節する構成であるから、トルク
スプリング13の初期バネ力を設定した状態を起点とし
てピン調量具16を進退調節すると、トルクスプリング
13が伸縮して初期バネ力が狂ってしまう。
【0007】そこで、上記不都合を解消するために、本
発明に先立って図6に示すトルクアップ装置(特願平6
−137703号、以下先発明例という)を提案した。
この先発明例は、上記従来例(図7)において、トルク
ピン12のバネ受け部12bを中に挟んで主スプリング
13aと副スプリング13bとを直列状に配列してトル
クスプリング13を構成するとともに、上記トルクスプ
リング13の後端をピン調量具16で受け止め、当該ピ
ン調量具16でトルクピン12の退入隙間tを調節した
場合でも、初期バネ力が必ずゼロになるように構成され
ている。
【0008】即ち、トルクピン12のバネ受け部12b
を中に挟んで主スプリング13aと副スプリング13b
とを直列状に配列することにより、図5(A)に示すよ
うに、両スプリング13a・13bは相互に逆向きのバ
ネ力f0 で釣り合う。この釣り合い状態では、両スプリ
ング13a・13bの座巻部の隙間は解消するととも
に、初期の合成バネ力fが必ずゼロになる。この状態を
起点としてガバナレバー1でトルクピン12を押し込め
ると、その変形量dに比例した合成バネ力f(弾発力)
がトルクピン12に作用することとなる。
【0009】しかし、上記先発明例(図6)において
も、トルクスプリング13の後端をピン調量具16で受
け止めるとともに、ピン調量具16によりトルクピン1
2の退入隙間tを調節する構成であるから、以下のよう
な不都合がある。即ち、上記先発明例はトルクピン12
のバネ受け部12bを中に挟んで主スプリング13aと
副スプリング13bとを直列状に配列する構成であるか
ら、エンジン運転中に前記退入隙間tを調節するために
ピン調量具16を進退調節すると、副スプリング13b
の変形量に対応してトルクピン12が進退移動する。つ
まり、トルクピン12の退入隙間tの原点位置が微小変
化し、当該退入隙間tを必要とされるトルク特性に適合
させて正確に設定するのが困難となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情を考慮してなされたもので、 トルクスプリングの座巻部に起因して初期バネ力が
不安定になるのを解消し、トルクアップ量の誤差を無く
すること、 トルクスプリングのバネ力の設定とは無関係にトル
クピンの退入隙間を必要とされるトルク特性に適合させ
て正確に設定し得るようにすること、を技術的課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明は以下のように構成される。即ち、前記従来
の遠心式ガバナのトルクアップ装置において、上記トル
クスプリング13は、トルクピン12のバネ受け部12
bを中に挟んで主スプリング13aと副スプリング13
bとを直列状に配列して構成するとともに、上記トルク
スプリング13の後端をバネ受け具14で受け止め、こ
のバネ受け具14は、上記本体ケース11に後方よりね
じ嵌合させて当該本体ケース11の後部に固定して設
け、上記バネ受け具14の中央部にあけた調量ネジ孔1
4aにピン調量具16を進退調節自在に貫通し、このピ
ン調量具16の先端部を上記トルクピン12のピン後端
部12cに上記退入隙間tを設けて臨ませ、上記ピン調
量具16の後部を調量具固定手段21で固定して構成し
たことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の作用】本発明では、先発明例と同様に、トルク
アップ装置10の本体ケース11内にトルクピン12の
バネ受け部12bを中に挟んで主スプリング13aと副
スプリング13bとを直列状に配列するので、本体ケー
ス11内では二つのスプリング13a・13bは相互に
逆向きに弾発して釣り合い、この釣り合い状態では、両
スプリング13a・13bの座巻部の隙間は解消し、ト
ルクスプリング13全体としての初期バネ力は特に調整
なしで必ずゼロとなる。従って、前記従来技術のよう
に、スプリングの座巻部に起因して初期のバネ力が不安
定になる虞れはなくなる。
【0013】また、本発明では、上記バネ受け具14に
あけた調量ネジ孔14aにピン調量具16を進退調節自
在に貫通し、このピン調量具16の先端部を上記トルク
ピン12のピン後端部12cに上記退入隙間tを設けて
臨ませたことから、バネ受け具14とピン調量具16と
を順次個別に調節することができる。即ち、トルクスプ
リング13の後端を受け止めているバネ受け具14を当
該本体ケース11の後部に固定し、ガバナレバー1の押
し込み力に対するトルクスプリング13の弾発力を設定
する。これによりトルクピン12の退入隙間tの原点位
置が定まる。なお、両スプリング13a・13bのバネ
定数をそれぞれ適宜選択することにより、その合成バネ
力(弾発力)fは必要とされるトルク特性に適合させ得
る。
【0014】次に本体ケース11を被固定部25に対し
て進退調節し、エンジンの全負荷位置(4/4)でトルク
ピン12がガバナレバー1に接当するように調節する。
その後でピン調量具16を進退調節することにより、ト
ルクピンの原点位置を変化させないで、上記退入隙間t
を設定することができる。なお、最終的にはエンジン運
転中にピン調量具16を進退調節して最適のトルクアッ
プ位置を設定する。これにより、上記トルクピン12は
ガバナレバー1を全負荷位置(4/4)に揺動規制する
とともに、高負荷低速域でガバナレバー1によるトルク
ピン12の押し込み力が作用すると、両スプリング13
a・13bの合成バネ力(弾発力)fでトルクピン12
を受け止め、トルクピン12が上記退入隙間tまで退入
すると、ガバナレバー1を全負荷位置(4/4)より燃
料増量側(R)のトルクアップ位置(Tu)に揺動規制
する。
【0015】
【発明の効果】本発明は、上記構成により以下の効果を
奏する。 本体ケース内では二つのスプリングは相互に逆方向
に弾発して釣り合い、両スプリングの座巻部の隙間は解
消し、トルクスプリングの初期バネ力は特に調整なしで
必ずゼロとなるので、前記従来技術のように、スプリン
グの座巻部に起因して初期バネ力が不安定になる虞れは
なくなる。 初めにバネ受け具を調節することで、トルクピンの
退入隙間の原点位置が定まるので、トルクピンの退入隙
間の調節が容易になるとともに、トルクピンの退入隙間
を必要とされるトルク特性に適合させて正確に設定する
ことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて述べ
る。図1は本発明に係る第1の実施例を示すトルクアッ
プ装置の縦断面図、図3は同トルクアップ装置の適用例
を示す遠心式ガバナの斜視図である。まず、このトルク
アップ装置の配置を図3により説明する。図3に示すよ
うに、ガバナレバー1は外腕1aと内腕1bとを枢支軸
23で一体揺動可能に枢支して、これらを燃料噴射ポン
プ室(以下、ポンプ室という)の内・外に隣接配置し、
同ポンプ室の下部に遠心式ガバナGのガバナウエイト2
を配置し、このガバナウエイト2をガバナスリーブ3を
介して内腕1bの入力部に連動連結し、内腕1bのフォ
ーク状出力部5を燃料噴射ポンプの調量ラックピン9に
係合する。
【0017】上記ポンプ室の側壁で枢支軸26を中心に
調速レバー22を揺動可能に枢支し、前記ガバナレバー
1の外腕1aをガバナスプリング8を介して調速レバー
22に連結し、ガバナレバー1をガバナウエイト2のガ
バナ力GFとガバナスプリング8のスプリング力SFと
の不釣り合い力で揺動自在に構成する。図1及び図3に
示すように、前記ガバナレバー1の外腕1aに矩形平板
状の受け止め部37を形成し、上記ポンプ室の側壁(以
下、固定壁という)25にトルクアップ装置10をネジ
嵌合し、トルクピン12の先端部12aを上記受け止め
部37に後方から弾圧接当可能に臨ませ、ガバナレバー
1をトルクピン12で全負荷位置(4/4)に揺動規制
可能に構成する。なお、図1中の符号20はトルクアッ
プ装置10を上記固定壁25に位置決め保持するロック
ナットである。
【0018】図1に示すように、上記トルクアップ装置
10は、前記先発明例(図6)と同様の基本構造を具備
している。即ち、本体ケース11は被固定部である固定
壁25に進退調節自在に固定され、トルクピン12は、
そのバネ受け部12bとピン後端部12cが本体ケース
11内に収容され、ピン先端部12aが上記本体ケース
11の先端側より進退自在に突出してガバナレバー1に
形成した受け止め部37に弾圧接当可能に臨ませてあ
る。
【0019】上記トルクピン12のバネ受け部12bを
中に挟んでつる巻形の主スプリング13aと副スプリン
グ13bとを直列状に配列してトルクスプリング13を
構成する。図5(A)に示すように、両スプリング13
a・13bは相互に逆向きのバネ力f0 で釣り合い、こ
の釣り合い状態では、両スプリング13a・13bの座
巻部の隙間は解消し、トルクスプリング13の初期バネ
力は特に調整なしで必ずゼロとなる。従って、前記従来
技術のように、スプリングの座巻部に起因して初期バネ
力が不安定になる虞れはなくなる。そしてトルクアップ
時にはその合成バネ力fで上記トルクピン12を前方に
弾発付勢する。
【0020】以下、実施例1に係るトルクアップ装置1
0の特徴構成について説明する。このトルクアップ装置
10は、トルクスプリング13の後端を受け止める六角
ボルト状のバネ受け具14とピン調量具16とを具備し
ている。上記六角ボルト状のバネ受け具14は、本体ケ
ース11内に後方よりねじ込まれるねじ込み部14a
と、本体ケース11の後端面に接当する六角接当部14
bとから成り、六角ボルト状のバネ受け具14をねじ込
んで締め上げることにより、本体ケース11の後部に固
定して状態で主スプリング13aの後端を受け止めるよ
うに構成されている。
【0021】上記のように六角ボルト状のバネ受け具1
4を締め上げて固定したことから、六角接当部14bを
回すことにより当該本体ケース11を固定壁25に対し
て進退調節することができる。この場合には、先発明例
(図6)のような本体ケース11のドライバー操作溝1
4は不要になり、それだけコスト低減になる。なお、上
記構成により、ねじ込み部をカシメて固定するものより
も確実に緩み止めができる。また、上記ピン調量具16
は、上記バネ受け具14の中心部を貫通する調量ネジ孔
14aに進退調節自在に螺合され、上記トルクピン12
のピン後端部12cにトルクピン12の退入隙間tを介
して臨ませ、ピン調量具16はロックナット21により
固定される。
【0022】以下、トルクスプリング13の弾発力の設
定とトルクピン12の退入隙間tの設定手順について説
明する。まず、上記六角ボルト状のバネ受け具14を本
体ケース11に後方よりねじ込んで締め上げることによ
り、二つのトルクスプリング13a・13bの弾発力が
設定される。つまり、この状態で両スプリング13a・
13bが釣り合い、ガバナレバー1の押し込み力に対抗
する合成バネ力fが設定される。これによりトルクピン
12の退入隙間tの原点位置が定まる。なお、上記トル
クアップ装置10においては、主トルクスプリング13
aの弾発力は副トルクスプリング13bの弾発力よりも
弱く設定され、全体としての弾発力はガバナスプリング
8よりも弱い値に設定されている。
【0023】次いで、ピン調量具16を進退調節してト
ルクピン12の退入隙間tを設定するが、その際にあら
かじめトルクピン12の先端にダイヤルゲージを接当さ
せて、トルクピン12の退入隙間tの原点位置を把握す
る。そしてピン調量具16がトルクピン12の後端に接
当するまで当該ピン調量具16をねじ込み、その位置を
起点としてピン調量具16を所定回転角度だけねじ戻し
て退入隙間tを設定する。
【0024】次いで、エンジン運転中に全負荷位置(4
/4)でトルクピン12がガバナレバー1の受け止め部
37に接当するように、本体ケース11を進退調節し、
ロックナット20で固定する。最後にトルクアップ量を
確認し、ロックナット21でピン調量具16を固定す
る。このように、バネ受け具14とピン調量具16とを
順次調節することにより、トルクピン12の退入隙間t
を必要とされるトルク特性に適合させて正確に設定する
ことができる。
【0025】図2は本発明に係る第2の実施例を示すト
ルクアップ装置の縦断面図である。この実施例2では、
バネ受け具14は、本体ケース11の後部に外嵌する六
角袋ナットにより構成され、その他の点は、実施例1と
同様に構成されている。従ってこの実施例2において
も、実施例1(図1)と全く同様に機能する。
【0026】上記トルクアップ装置10によれば、高負
荷運転状態において、ガバナレバー1が全負荷位置(4
/4)に移行すると〔図1、図3及び図5(B)参
照〕、ガバナレバー1の外腕1aの受け止め部37がト
ルクピン12に接当する。過負荷運転状態でガバナ力G
Fが弱まり、ガバナレバー1が全負荷位置(4/4)よ
り燃料増量側(R)に移行すると、ガバナレバー1の受
け止め部37がトルクピン12を後方に押圧付勢するた
め、当該トルクピン12はトルクスプリング13の弾発
力に抗して本体ケース11内に押し込まれる。ガバナレ
バー1がトルクアップ位置(Tu)まで揺動すると、伝
動ピン15の後退がピン調量具16で規制され、トルク
ピン12の退入量tが規制される。これによりガバナレ
バー1がトルクアップ位置(Tu)に規制される。
【0027】つまり、過負荷運転によりエンジン回転数
が低下するに従って、ガバナレバー1が全負荷位置(4
/4)より燃料増量側(R)に揺動し、ガバナレバー1
の受け止め部37がトルクピン12に接当した後、トル
クピン12がピン調量具16で規制されるまでは、トル
クピン12をトルクスプリング13の弾発力に抗して本
体ケース11内に押し込める。全負荷位置(4/4)と
トルクアップ位置(Tu)との間では低速高トルク特性
を発揮し、エンジンは粘り強さを発揮する。一方、ガバ
ナレバー1は当該トルクアップ位置(Tu)に揺動規制
されるので、当該トルクアップ位置(Tu)を越えて燃
料が過剰に噴射されることはなくなる。
【0028】図4は本発明に係るトルクアップ装置10
を2本レバー式ガバナGに適用した別の実施例を示す。
この実施例では、上記トルクアップ装置10の本体ケー
ス11は、被固定部である第1ガバナレバー1aに進退
調節自在に固定され、トルクピン12の先端部12aが
第2ガバナレバー1bに形成した受け止め部37に弾圧
接当可能に臨ませてある。また、固定壁25よりストッ
パ32が突設され、第2ガバナレバー1bに形成した第
2受け止め部38に接当可能に臨ませてある。
【0029】図4中のトルクアップ装置10において
は、主トルクスプリング13aの弾発力は副トルクスプ
リング13bの弾発力よりも強く設定され、全体として
の弾発力はガバナスプリング8よりも弱い値に設定され
ている。そして、エンジンの無負荷運転状態(0/4)
〜全負荷運転状態(4/4)においては、第2ガバナレ
バー1bの受け止め部37がトルクピン12を目一杯押
し込んだ状態で、ガバナスプリング8及びスタートスプ
リング33の張力とガバナ力GFとの釣り合い力で第1
ガバナレバー1aと第2ガバナレバー1bとが一体にな
って揺動する。
【0030】第1ガバナレバー1aが全負荷位置(4/
4)に移行すると、第2ガバナレバー1bの第2受け止
め部38がストッパ32に接当する。エンジンが過負荷
運転状態となってガバナ力GFがさらに弱まると、燃料
トルクピン10のトルクスプリング13がトルクピン1
2を前方に押し出すため、その反作用として第1ガバナ
レバー1aが全負荷位置(4/4)よりも燃料増量側
(R)に移行し、トルクピン12が最大突出量tに達し
たとき、第1ガバナレバー1aはトルクアップ位置(T
u)まで揺動する。つまり、過負荷運転により、エンジ
ン回転数が低下するにつれて、第1ガバナレバー1aが
全負荷位置(4/4)より燃料増量側(R)に揺動し、
全負荷位置(4/4)とトルクアップ位置(Tu)の間
では低速高トルク特性を発揮し、エンジンは粘り強さを
発揮する。
【0031】なお、バネ受け具は、上記のようにねじ込
んで締め上げるものに代えて、ロックペイントやロック
ナット等の固定手段で進退位置調節可能に固定するよう
にしてもよい。また、主スプリング及び副スプリングの
バネ定数をそれぞれ選択するとともに、バネ受け具を進
退調節することにより、その合成バネ力(弾発力)を必
要とされるトルク特性に適合させて調節できるようにし
ても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示すトルクアップ装置の要部縦断
面図である。
【図2】第2実施例を示す図1相当図である。
【図3】本発明に係るトルクアップ装置の適用例を示す
遠心式ガバナの斜視図である。
【図4】本発明に係るトルクアップ装置の適用例を示す
2本レバー式ガバナの概要図である。
【図5】本トルクアップ装置の作用説明図であり、同図
(A)は主スプリングと副スプリングを用いた合成バネ
力とバネの歪みの関係を示すグラフ、同図(B)は本ト
ルクアップ装置によるエンジンの負荷と回転速度との関
係を示すグラフである。
【図6】先発明例を示す図1相当図である。
【図7】従来技術を示すトルクアップ装置の要部縦断面
図である。
【符号の説明】
1…ガバナレバー、2…ガバナウエイト、4…ガバナレ
バーの入力部、5…ガバナレバーの出力部、6…燃料噴
射ポンプ、8…ガバナスプリング、9…燃料噴射ポンプ
の燃料調量具、10…トルクアップ装置、11…本体ケ
ース、12…トルクピン、12a…トルクピンの先端
部、12b…トルクピンのバネ受け部、12c…トルク
ピンの後端部、13…トルクスプリング、13a…主ス
プリング、13b…副スプリング、14…バネ受け具、
14a…バネ受け具の調量ネジ孔、16…ピン調量具、
1a・25…遠心式ガバナの被固定部、37…ガバナレ
バーの受け止め部、t…トルクピンの退入隙間、G…遠
心式ガバナ、GF…ガバナ力、SF…スプリング力、4
/4…全負荷位置、Tu…トルクアップ位置、R…燃料
増量側、L…燃料減量側。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心式ガバナ(G)のガバナレバー
    (1)をガバナスプリング(8)のスプリング力(S
    F)で燃料増量側(R)に付勢し、ガバナレバー(1)
    の入力部(4)をガバナ力(GF)で燃料減量側(L)
    に付勢し、ガバナレバー(1)の出力部(5)を燃料噴
    射ポンプの燃料調量具(9)に連動連結し、当該ガバナ
    レバー(1)をガバナ力(GF)とスプリング力(S
    F)との不釣り合い力で揺動自在に構成し、トルクアッ
    プ装置(10)を遠心式ガバナ(G)の被固定部(25
    ・1a)に固定し、 上記トルクアップ装置(10)は、上記被固定部(25
    ・1a)に進退調節自在に固定された本体ケース(1
    1)と、 その基端部(12b)が上記本体ケース(11)内に収
    容され、そのピン先端部(12a)が上記本体ケース
    (11)の先端側より進退自在に突出してガバナレバー
    (1)に形成した受け止め部(37)に弾圧接当可能に
    臨むトルクピン(12)と、 上記本体ケース(11)内に収容され、上記トルクピン
    (12)を弾発可能に付勢するトルクスプリング(1
    3)と、 上記本体ケース(11)内に後方より進退自在に設けら
    れ、上記トルクピン(12)の退入隙間(t)を調量可
    能に規制するピン調量具(16)と、を具備して成り、 上記ガバナレバー(1)をトルクピン(12)で全負荷
    位置(4/4)に揺動規制可能に構成するとともに、上
    記トルクスプリング(13)でガバナレバー(1)を全
    負荷位置(4/4)より燃料増量側(R)のトルクアッ
    プ位置(Tu)に揺動規制可能に構成した遠心式ガバナ
    のトルクアップ装置において、 上記トルクピン(12)のバネ受け部(12b)を中に
    挟んで主スプリング(13a)と副スプリング(13
    b)とを直列状に配列してトルクスプリング(13)を
    構成し、 上記トルクスプリング(13)の後端をバネ受け具(1
    4)で受け止め、このバネ受け具(14)は、上記本体
    ケース(11)に後方よりねじ嵌合させて当該本体ケー
    ス(11)の後部に固定して設け、 上記バネ受け具(14)の中央部にあけた調量ネジ孔
    (14a)にピン調量具(16)を進退調節自在に貫通
    し、このピン調量具(16)の先端部を上記トルクピン
    (12)のピン後端部(12c)に上記退入隙間(t)
    を設けて臨ませ、 上記ピン調量具(16)の後部を調量具固定手段(2
    1)で固定し、て構成したことを特徴とする遠心式ガバ
    ナのトルクアップ装置。
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