JP2002070586A - ディーゼルエンジンの遠心式ガバナ - Google Patents

ディーゼルエンジンの遠心式ガバナ

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JP2002070586A
JP2002070586A JP2000264919A JP2000264919A JP2002070586A JP 2002070586 A JP2002070586 A JP 2002070586A JP 2000264919 A JP2000264919 A JP 2000264919A JP 2000264919 A JP2000264919 A JP 2000264919A JP 2002070586 A JP2002070586 A JP 2002070586A
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torque
lever
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movable shaft
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Osamu Yoshii
理 吉井
Hidemasa Tsuji
英将 辻
Tomoyoshi Sakano
倫祥 坂野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料の始動増量を確保しつつ、エンジンの試
運転中にトルクピンの突出量を調節可能とするトルクア
ップ調節手段を簡素な構成で安価に提供する。 【解決手段】 第1レバー1aと第2レバー1bとの間
にトルクアップ装置3を介在させ、トルクアップ調節手
段11によりトルクアップの上限を調節するように構成
する。上記トルクアップ調節手段11は、トルクピン3
aが接当する接当鍔部12aを備える可動軸12と、第
1レバー1aに付設され、上記可動軸12を相対移動可
能に保持するとともに、上記接当鍔部12aを受け止め
る軸支スリーブ13と、ガバナ機壁に設けられ、上記可
動軸12の他端を位置決め可能に受け止める受止具14
とから成り、第2レバー1bに固設したトルクアップ装
置3のピン突出量を上記可動軸12を介して受止具14
で調量規制するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ディーゼルエンジンの遠
心式ガバナに関し、特にディーゼルエンジンの始動増量
を確保しつつ、エンジン運転中にトルクアップの上限を
調節可能に規制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のエンジンの遠心式ガバナとして
は、従来より例えば本出願人の提案に係るもので、特開
平9−49439号に開示されたものが知られている。
ここで図5は上記従来例に係るディーゼルエンジンの遠
心式ガバナの概要図である。この遠心式ガバナ10は、
図5に示すように、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポン
プのラックピン5に第1レバー1aを介してスタートス
プリング2とガバナ力Gとを作用させ、第2レバー1b
にガバナスプリング8を介して図示しない調速レバーを
連結し、第2レバー1bを燃料制限具9で全負荷相当位
置(4/4)に受け止め可能に構成する。
【0003】上記ラックピン5は、第1レバー1aと第
2レバー1bとを順に介してガバナスプリング8とスタ
ートスプリング2とで燃料増量側Rへ弾圧するのに対し
て、ガバナ力Gで第1レバー1aを介して燃料減量側L
へ押圧する。上記第1レバー1aと上記第2レバー1b
との間にトルクアップ装置3を介在させ、上記第1レバ
ー1aを介してラックピン5を全負荷相当位置(4/
4)とトルクアップ位置(Tu)との間のトルクアップ
調量域内に調量するように構成されている。
【0004】また、上記第1レバー1aに臨ませてトル
クアップの上限を調節可能に規制するトルクアップ調節
手段30を設ける。このトルクアップ調節手段30は、
ガバナ機壁28に進退調節可能に設けたケース本体31
と、ケース本体31内に収容したピン基端部32aを介
して出退自在に設けられたレバー制限ピン32と、レバ
ー制限ピン32を突出側へ付勢するピン突出バネ33
と、ピン突出バネ33に抗してレバー制限ピン32を後
退させるピン駆動手段35とを備えている。
【0005】上記ピン駆動手段35は、バッテリー36
とキイスイッチ37とレバー制限ピン32をピン突出バ
ネ33に抗して退入させる電磁ソレノイド38とを備
え、エンジンの始動時にキイスイッチ37をスタート位
置STに操作して、電磁ソレノイド38をオン作動させ
て、レバー制限ピン32を実線で示す位置まで退入さ
せ、それ以外の時は、電磁ソレノイド38をオフ作動さ
せてレバー制限ピン32を仮想線で示すように突出させ
るように構成されている。そして上記ケース本体31を
進退調節してレバー制限ピン32の突出量を調節するこ
とにより、過負荷運転時におけるトルクアップの上限
〔トルクアップ位置(Tu)と同義〕を調節可能に規制
するように構成されている。
【0006】この遠心式ガバナ10は以下のように作用
する。エンジンの始動操作時には、上記ピン駆動手段3
5によりレバー制限ピン32を退入させ、上記ラックピ
ン5を第1レバー1aを介してスタートスプリング2の
張力で始動増量位置(St)に弾圧して始動を容易にす
る。エンジンの定格負荷運転状態では、上記ガバナスプ
リング8及びスタートスプリング2による燃料増量側
(R)への付勢力と、これに対抗するガバナ力Gとの釣
り合いにより、第2レバー1bと第1レバー1aとを介
してラックピン5を無負荷相当位置(0/4)と全負荷
相当位置(4/4)との間の調量域内に調量する。
【0007】エンジンが過負荷運転に移行すると、エン
ジンの回転速度が下がり、ガバナ力Gが低下してガバナ
スプリング8の張力で第1レバー1aと第2レバー1b
とを燃料増量側Rに引く。このとき第2レバー1bは燃
料制限具9で全負荷相当位置(4/4)に受け止められ
るが、トルクアップ装置3のトルクスプリング4の弾発
力がガバナ力Gに打ち勝ってトルクピン3aを押し出
す。これにより第1レバー1aを介してラックピン5を
全負荷相当位置(4/4)とトルクアップ位置(Tu)
との間のトルクアップ調量域内に調量し、エンジンはト
ルクを上げて粘り強さを発揮する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、エ
ンジン運転中にケース本体31を進退させてレバー制限
ピン32の突出量を調節することにより、過負荷運転時
におけるトルクアップの上限を調量規制することができ
る。しかしながら、燃料の始動増量を確保するための構
成として、上記トルクアップ調節手段30のレバー制限
ピン32を後退させるピン駆動手段35を必要とするた
め、その構成が複雑で高価になる。本発明は、このよう
な事情に鑑みてなされたもので、その目的は、燃料の始
動増量を確保しつつ、エンジンの運転中にトルクアップ
の上限を調節可能とするトルクアップ調節手段を、簡素
な構成で安価に提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、以下のように構成される。即ち、請求項
1に記載の発明は、例えば図1及び図2に示すように、
第1レバー1aと第2レバー1bとの間にトルクアップ
装置3を介在させるとともに、トルクアップ調節手段1
1によりトルクアップの上限を調節可能に構成する。上
記トルクアップ調節手段11は、その一端に上記トルク
アップ装置3のトルクピン3aが接当する接当鍔部12
aを有する可動軸12と、上記第1レバー1aに付設さ
れ、上記可動軸12を相対移動可能に保持するととも
に、上記接当鍔部12aをその端面で受け止める軸支ス
リーブ13と、ガバナ機壁28に設けられ、上記可動軸
12の他端を位置決め可能に受け止める受止具14とか
ら成り、上記第2レバー1bに固設したトルクアップ装
置3のピン突出量を上記可動軸12を介して上記受止具
14で調量規制するように構成した、ことを特徴とす
る。
【0010】また、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載したディーゼルエンジンの遠心式ガバナにおい
て、例えば図3に示すように、トルクアップ装置3にト
ルクアップスプリング4の初期弾発力を弱める弾発力変
更手段26を付設するとともに、上記受止具14により
過剰なトルクアップを規制するように構成した、ことを
特徴とする。
【0011】
【発明の作用・効果】本発明によれば、以下の作用・効
果を奏する。 (イ)請求項1に記載の発明では、トルクアップ調節手
段11は、可動軸12と、その可動軸12を相対移動可
能に保持する軸支スリーブ13と、上記可動軸12の他
端を受け止める受止具14とから構成されており、従来
例のようなピン駆動手段35を必要としない。また、以
下のようにして燃料の始動増量を確保しつつ、エンジン
運転中にトルクアップの上限を調節することができるの
で、トルクアップ調節手段を簡素な構成で安価に提供す
ることができる。
【0012】即ち、図1(A)に示すように、エンジン
の始動時において、第1レバー1aは燃料噴射ポンプの
調量ラツク6aに作用するスタートスプリング2(図2
参照)によりラックピン5を介して燃料増量側(R)へ
付勢される。そして第1レバー1aに付設された軸支ス
リーブ13は可動軸12を相対移動可能に保持すること
から、第1レバー1aを介してラックピン5が始動増量
位置Stに位置するのを許容する。これにより従来例の
ピン駆動手段35を必要とせずに、燃料の始動増量を確
保することができる。これにより、トルクアップ調節手
段11を簡素な構成で安価に実施できる。
【0013】エンジン始動後は、図1(B)に示すよう
に、ガバナスプリング8及び前記スタートスプリング2
による燃料増量側(R)への付勢力と、これに対抗する
ガバナ力Gとの釣り合いにより、第2レバー1bと第1
レバー1aとを介してラックピン5を無負荷相当位置
(0/4)と全負荷相当位置(4/4)との間の調量域
内に調量する。このとき、トルクアップ装置3のトルク
ピン3aは、可動軸12の接当鍔部12aに接当してケ
ース本体3b内に退入しており、上記接当鍔部12aは
軸支スリーブ13の端面に接当して、第1レバー1aと
第2レバー1bとが一体に揺動する。
【0014】エンジンが過負荷運転に移行するとエンジ
ンの回転速度が下がり、ガバナ力Gが低下してガバナス
プリング8の張力で第2レバー1bを燃料増量側Rに引
く。このとき、図1(C)に示すように、第2レバー1
bは燃料制限具9で全負荷相当位置(4/4)に受け止
められ、トルクアップ装置3のトルクスプリング4の弾
発力がガバナ力Gに打ち勝ってトルクピン3aを燃料増
量側Rへ押し出す。これにより第1レバー1aを介して
上記ラックピン5を全負荷相当位置(4/4)とトルク
アップ位置Tuとの間のトルクアップ調量域内に調量す
る。このとき、エンジン運転中に前記受止具14を進退
させてトルクアップ装置3のピン突出量を調節すること
により、過負荷運転時におけるトルクアップの上限を調
量規制することができる。
【0015】(ロ)請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載したディーゼルエンジンの遠心式ガバナにおい
て、例えば図3に示すように、トルクアップ装置3にト
ルクアップスプリング4の初期弾発力を弱める弾発力変
更手段26を付設するとともに、受止具14により過剰
なトルクアップを規制するように構成したことから、ト
ルクアップ調量域(過負荷運転域と同義)における黒煙
の発生を防止してHCやHOの減少により、排気ガスを
改善することができる。即ち、上記弾発力変更手段26
でトルクアップスプリング4の弾発力を弱めた場合、図
4に示すように、定格点(N1)からエンジンの回転速
度が低下したとき、しばらくの間はトルクピン3aが突
出せず、過剰な燃料供給を抑制する。
【0016】また、上記構成により、高地での黒煙の発
生を防止してHCやHOの減少により排気ガスを改善す
ることもできる。即ち、平地で運転されるエンジンの場
合、上記弾発力変更手段26を所定量dだけ前進させて
トルクスプリング4の初期弾発力を強め、逆に、高地で
運転されるエンジンの場合、上記弾発力変更手段26を
後部閉止栓3cに接当するまで後退させて、トルクスプ
リング4の初期弾発力を小さくするとともに、前記受止
具14により過剰なトルクアップを規制する。つまり、
平地用のエンジンでは、ラックピン5が増量側のトルク
アップ位置Tu2に調量規制され、高地用のエンジンで
は、ラックピン5が減量側のトルクアップ位置Tu1に調
量規制される。これにより、高地では空気が薄くなる分
だけトルクアップ時の燃料供給量が相対的に少なくなる
ことから、過負荷運転域において、高地での黒煙の発生
を防止してHCやHOの減少により排気ガスを改善する
こともできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係
る遠心式ガバナの要部取出図で、図1(A)はその遠心
式ガバナの始動時の動作説明図、図1(B)はその遠心
式ガバナの定格負荷運転時の動作説明図、図1(C)は
その遠心式ガバナの過負荷運転時の動作説明図、図2は
その遠心式ガバナの縦断正面図である。
【0018】この遠心式ガバナ10は、図5の従来例と
同様の基本構造を備える。即ち、図1及び図2に示すよ
うに、燃料噴射ポンプ6の調量ラック6aと一体に連動
するラックピン5に第1レバー1aを介してガバナ力G
を作用させるとともに、上記調量ラック6aの左端にス
タートスプリング2を作用させる。また、第2レバー1
bにガバナスプリング8を介して調速レバー7を連結
し、ガバナスプリング8の張力を調速レバー7で調節操
作可能に構成する。ここで図2中の符号17は上記第1
レバー1aと第2レバー1bの揺動支軸、18はエンジ
ン停止ソレノイド20の出力ロッド21に装着された衝
撃吸収スリーブであり、停止ソレノイド20で衝撃吸収
スリーブ18を押し込んで燃料噴射ポンプ6の調量ラッ
ク6aを停止位置(Sp)に移動させるように構成され
ている。
【0019】上記スタートスプリング2とガバナスプリ
ング8は、ラックピン5を燃料増量側Rへ弾圧するのに
対して、上記ガバナ力Gは第1レバー1aを介してラッ
クピン5を燃料減量側Lへ押圧する。そして第2レバー
1bに一体形成した接当片15を燃料制限具9で全負荷
相当位置(4/4)に受け止めるように構成し、トルク
アップ装置3を第1レバー1aと第2レバー1bとの間
に介在させ、トルクアップ調節手段11によりトルクア
ップの上限を調節可能に構成する。
【0020】以下、本発明の特徴構成について説明す
る。図1及び図2に示すように、上記トルクアップ調節
手段11は、上記トルクアップ装置3のトルクピン3a
が接当する接当鍔部12aを備える可動軸12と、上記
第1レバー1aに付設され、上記可動軸12を相対移動
可能に保持するとともに、上記接当鍔部12aをその端
面で受け止める軸支スリーブ13と、ガバナ機壁28に
設けられ、上記可動軸12の他端を位置決め可能に受け
止める受止具14とから成り、上記第2レバー1bに固
設したトルクアップ装置3のピン突出量を上記可動軸1
2を介して上記受止具14で調量規制するように構成さ
れている。なお、上記可動軸12の脱落を防止するた
め、当該可動軸12の後部には止め輪25が装着されて
いる。上記構成によれば、従来例のようなピン駆動手段
35を必要とせずに、燃料の始動増量を確保しつつ、エ
ンジン運転中にトルクアップの上限(トルクアップ位置
Tu)を調節することができる。
【0021】即ち、エンジンの始動時には、図1(A)
に示すように、第1レバー1aは燃料噴射ポンプ6の調
量ラツク6aに作用する前記スタートスプリング2によ
りラックピン5を介して燃料増量側(R)へ付勢され
る。そして第1レバー1aに付設された軸支スリーブ1
3は可動軸12を相対移動可能に保持することから、ス
タートスプリング2で付勢されたラックピン5は、フリ
ーに動く第1レバー1aを押圧して始動増量位置(S
t)へ移動する。これにより従来例のようなピン駆動手
段35を必要とせずに、燃料の始動増量を確保すること
ができる。
【0022】エンジンの定格運転時には、図1(B)に
示すように、上記ガバナスプリング8及びスタートスプ
リング2による燃料増量側(R)への付勢力と、これに
対抗するガバナ力Gとの釣り合いにより、第2レバー1
bと第1レバー1aとを介してラックピン5を無負荷相
当位置(0/4)と全負荷相当位置(4/4)との間の
調量域内に調量する。このとき上記トルクアップ装置3
のトルクピン3aは、可動軸12の接当鍔部12aに接
当してケース本体3b内に退入しており、上記接当鍔部
12aは軸支スリーブ13の端面に接当して、第1レバ
ー1aと第2レバー1bとが一体に揺動する。
【0023】エンジンが過3荷運転に移行すると、エン
ジンの回転速度が下がりガバナ力Gが低下する。次いで
ガバナスプリング8の張力で第2レバー1bを燃料増量
側Rに引く。そして図1(C)に示すように、第2レバ
ー1bは燃料制限具9で全負荷相当位置(4/4)に受
け止められ、トルクアップ装置3のトルクスプリング4
の弾発力がガバナ力Gに打ち勝ってトルクピン3aを燃
料増量側Rへ押し出す。これにより第1レバー1aが燃
料増量側(R)へ揺動して上記ラックピン5を全負荷相
当位置(4/4)とトルクアップ位置(Tu)との間の
トルクアップ調量域内に調量して粘り強さを発揮する。
このとき、エンジン運転中に前記受止具14を進退させ
てトルクアップ装置3のピン突出量を調節することによ
り、過負荷運転時におけるトルクアップの上限を調量規
制することができる。
【0024】図3は本発明の第2の実施形態に係る図1
(C)相当図であり、図4はこの実施形態の作用説明図
である。この実施形態では、トルクアップ装置3にトル
クアップスプリング4の初期弾発力を弱める弾発力変更
手段26を付設するとともに、上記受止具14により過
剰なトルクアップを規制するように構成されている。上
記弾発力変更手段26は、トルクスプリング4の後端を
受け止めるバネ受具26aと、ケース本体3bの後部閉
止栓3cに螺着され、上記バネ受具26aを進退させる
ネジ部26bとから構成されている。なお、トルクピン
3aのピン突出量を可動軸12を介して受止具14で調
量規制する点は第1の実施形態と同様である。
【0025】この実施形態は、例えば図4に示すよう
に、トルクスプリング4の初期荷重を小さくして、定格
点(N1)からエンジンの回転速度が低下したときに、
しばらくの間はトルクピン3aを突出させず、過剰な燃
料供給を抑制することを意図したものである。また、こ
の実施形態では、高地でエンジンを運転する場合、空気
が薄くなる分だけトルクアップ時の燃料供給量が相対的
に少なくなることから、上記受止具14により過剰なト
ルクアップを規制することにより、高地での黒煙の発生
を防止してHCやHOの減少により、排気ガスを改善す
ることもできる。
【0026】即ち、平地で運転されるエンジンの場合、
上記バネ受具26aを所定量dだけ前進させてトルクス
プリング4の弾発力を強め、逆に、高地で運転されるエ
ンジンの場合、上記バネ受具26aを後部閉止栓3cに
接当するまで後退させて、トルクスプリング4の初期荷
重を小さくするとともに、トルクピン3aのピン突出量
を可動軸12を介して受止具14で規制する。つまり、
平地用のエンジンでは、ラックピン5が増量側のトルク
アップ位置Tu2に調量規制され、高地用のエンジンで
は、ラックピン5が減量側のトルクアップ位置Tu1に調
量規制される。これにより高地用のエンジンでは、トル
クアップ調量域において過剰な燃料供給を抑制する。従
って高地での黒煙の発生を防止してHCやHOの減少に
より排気ガスを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る遠心式ガバナの
要部取出図で、図1(A)はその遠心式ガバナの始動時
の動作説明図、図1(B)はその遠心式ガバナの定格負
荷運転時の動作説明図、図1(C)はその遠心式ガバナ
の過負荷運転時の動作説明図である。
【図2】上記遠心式ガバナの縦断正面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る図1(C)相当
図である。
【図4】第2の実施形態の作用説明図である。
【図5】従来例に係る遠心式ガバナの概要図である。
【符号の説明】
1a…第1レバー、1b…第2レバー、3…トルクアッ
プ装置、3a…トルクピン、11…トルクアップ調節手
段、12…可動軸、12a…接当鍔部、13…支軸スリ
ーブ、14…受止具、26…弾発力変更手段、28…ガ
バナ機壁、Tu…トルクアップ位置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂野 倫祥 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 Fターム(参考) 3G060 AC01 BA06 CA01 CB01 CB06 CC01 CC08 DA00 3G066 AA07 AB02 BA00 BA23 DA01 DB01 DB09 DB15 DC09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1レバー(1a)と第2レバー(1
    b)との間にトルクアップ装置(3)を介在させ、トル
    クアップ調節手段(11)によりトルクアップの上限を
    調節するように構成したディーゼルエンジンの遠心式ガ
    バナにおいて、 上記トルクアップ調節手段(11)は、上記トルクアッ
    プ装置(3)のトルクピン(3a)が接当する接当鍔部
    (12a)を備える可動軸(12)と、上記第1レバー
    (1a)に付設され、上記可動軸(12)を相対移動可
    能に保持するとともに、上記接当鍔部(12a)をその
    端面で受け止める軸支スリーブ(13)と、ガバナ機壁
    (28)に設けられ、上記可動軸(12)の他端を位置
    決め可能に受け止める受止具(14)とから成り、上記
    第2レバー(1b)に固設したトルクアップ装置(3)
    のピン突出量を上記可動軸(12)を介して上記受止具
    (14)で調量規制するように構成した、ことを特徴と
    するディーゼルエンジンの遠心式ガバナ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したディーゼルエンジン
    の遠心式ガバナにおいて、前記トルクアップ装置(3)
    にトルクアップスプリング(4)の初期弾発力を弱める
    弾発力変更手段(26)を付設するとともに、上記受止
    具(14)で過剰なトルクアップを規制するように構成
    した、ことを特徴とするディーゼルエンジンの遠心式ガ
    バナ。
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