JPH0941158A - 酸化物エッチング製品の製造方法および装置 - Google Patents

酸化物エッチング製品の製造方法および装置

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JPH0941158A
JPH0941158A JP7195398A JP19539895A JPH0941158A JP H0941158 A JPH0941158 A JP H0941158A JP 7195398 A JP7195398 A JP 7195398A JP 19539895 A JP19539895 A JP 19539895A JP H0941158 A JPH0941158 A JP H0941158A
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義次 石塚
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昌利 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化物をエッチングするためのエッチング液
の組成を常に一定に、簡単に保ち、得られる酸化物エッ
チング製品の不良率を著しく改善する。 【解決手段】 酸化物エッチング製品の製造におけるエ
ッチング工程において、エッチング液の導電率が測定さ
れ、この測定結果が、予め決定しておいた導電率に対し
て変動していた場合、所定の組成の塩酸−硝酸混合水溶
液を補給し、エッチング液の導電率を、前記の予め決定
しておいた導電率に調節することにより、エッチング液
の組成が一定に保たれ、ここで導電率の測定が、絶縁体
に覆われた導電率測定電極を中空円柱状の容器20に収
容し、容器20にエッチング液を通過させて行われるこ
とを特徴とする酸化物エッチング製品の製造方法および
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物エッチング
製品の製造方法および装置に関するものであり、さらに
詳しくは本発明は、酸化物をエッチングするためのエッ
チング液の組成を常に一定に保つことにより、得られる
酸化物エッチング製品の不良率を著しく改善することの
できる製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、基材表面上に酸化物の薄膜を
形成し、この薄膜上にエッチングレジストを形成し、適
当なマスクをその上に重ねて、例えば紫外線を照射し、
その後、所望するレジスト回路パターンを現像し、酸化
物の薄膜をエッチング液を用いてエッチングすることに
よって、酸化物エッチング製品を製造することは、広く
行われている。例えば、透明導電性金属酸化物の薄膜を
用いた酸化物エッチング製品は、液晶ディスプレイなど
の表示素子、タッチパネルなどの入力装置の透明電極と
して使用されている。そして上記の透明導電性金属酸化
物としては、錫酸化物、インジウム酸化物、インジウム
錫酸化物等が使用され、またエッチング液としては、通
常塩酸−硝酸の混合水溶液が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
エッチング液として塩酸−硝酸の混合水溶液を用いた場
合、加熱により塩酸や水が蒸散したり、被エッチング物
がエッチング液を持ち出したりするため、エッチング液
の成分組成が常に変化してしまう欠点がある。この傾向
は、エッチング液をスプレーするときに顕著となり、ま
たエッチング工程におけるダクトの吸引条件も影響を与
える。この結果、エッチング液の性能が変わり、製品の
仕上がりに影響を与え、不良率の増大、信頼性の低下を
もたらしている。そこで、一般にエッチング液の成分組
成の変化を制御する方法として、個々の液成分を分析・
測定し、変化した分量に応じてその成分を補給する方法
が考えられるが、この方法では工程が複雑なだけでな
く、煩雑な補給液の交換が必要であり、また、装置が大
掛かりとなり効率の悪いものであった。
【0004】近年、上記のような表示素子や入力素子は
大型化するとともに、高密度化、微細化が行われてお
り、精度が高く効率の良い酸化物エッチング製品の製造
方法が求められている。従って本発明は、酸化物エッチ
ング製品の不良率の増大および信頼性の低下を防止し、
精度が高く効率の良い酸化物のエッチング加工を可能に
する酸化物エッチング製品の製造方法および装置を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、基材表面上に、錫酸化物、イン
ジウム酸化物またはインジウム錫酸化物の薄膜を形成す
る工程、前記酸化物の薄膜上にエッチングレジストのパ
ターンを形成する工程および前記酸化物の薄膜を塩酸−
硝酸混合水溶液からなるエッチング液を用いてエッチン
グする工程を含む酸化物エッチング製品の製造方法にお
いて、前記のエッチング液を用いてエッチングする工程
の中で、該エッチング液の導電率が測定され、この測定
結果が、予め決定しておいた導電率に対して変動してい
た場合、所定の組成の塩酸−硝酸混合水溶液を該エッチ
ング液に補給し、該エッチング液の導電率を、前記の予
め決定しておいた導電率に調節することにより、該エッ
チング液の組成が一定に保たれ、ここで前記の導電率の
測定が、絶縁体に覆われた導電率測定電極を中空円柱状
の容器に収容し、該容器に該エッチング液を通過させて
行われることを特徴とする酸化物エッチング製品の製造
方法を提供するものである。
【0006】また本発明は、エッチング液が、中空円柱
状の容器の内周面の接線方向から該容器の中に導入され
る前記の酸化物エッチング製品の製造方法を提供するも
のである。
【0007】さらに本発明は、エッチング液の塩酸−硝
酸の混合水溶液における、塩酸:硝酸の重量比率が、
1:0.05〜1:5であり、エッチング液中の全酸
が、該エッチング液100gあたり0.6〜0.9モルの
割合で含まれる前記の酸化物エッチング製品の製造方法
を提供するものである。
【0008】さらにまた本発明は、エッチング液を被エ
ッチング物に接触させるエッチャーと、該エッチャーか
ら該エッチング液をサンプリングし、その導電率を測定
し、得られた導電率の測定データに基づき、所定の組成
の塩酸−硝酸混合水溶液を適切な量でもって該エッチャ
ーに送液することができ、且つ導電率を測定する絶縁体
に覆われた電極が中空円柱状の容器に収容されている導
電率検出および制御部と、前記の所定の組成の塩酸−硝
酸混合水溶液を蓄える補給液貯槽と、を備えた酸化物エ
ッチング製品製造装置を提供するものである。
【0009】さらに本発明は、中空円柱状の容器には、
エッチング液の流入口および流出口が設けられ、該流入
口は、該エッチング液が内周面の接線方向から該容器の
中に導入されるように取り付けられている前記の酸化物
エッチング製品製造装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、エッチャー、加熱温
度、スプレー圧、ダクトの吸引条件等のエッチング条件
を固定すれば、エッチング液の成分の変動がそれぞれ一
定で、またこの変動は各成分について一方向的であるこ
と、さらにエッチング液の成分の組成の変動と、エッチ
ング液の導電率に著しい相関関係を有することを見いだ
したこと、さらにまた導電率の測定の際に導電率測定電
極を所定の容器に収容することにより、さらに良好にエ
ッチング液の組成変化を検出できることを見いだしたこ
とに基づいている。
【0011】(基材表面上に酸化物の薄膜を形成する工
程)本発明における基材および酸化物の薄膜を形成する
方法は、とくに制限されず自由に選択することができ
る。
【0012】本発明における酸化物の種類としては、錫
酸化物、インジウム酸化物またはインジウム錫酸化物が
挙げられる。
【0013】(酸化物の薄膜上にエッチングレジストを
形成する工程)本発明に用いることのできるエッチング
レジストおよびその形成方法も、とくに制限されず、自
由に選択することができる。
【0014】(エッチング液を用いてエッチングする工
程)本発明は、この工程に主な特徴を有する。本発明
は、まず、あらかじめ導電率とエッチング液の組成の変
動との関係を明らかにしておくことが必要である。この
関係は、エッチャー、加熱温度、スプレー圧、ダクトの
吸引条件等のエッチング条件を固定し、実際に酸化物エ
ッチング製品を製造し、そのときのエッチング液の各成
分の変動を調べることにより、簡単に割り出せる。この
関係が明らかになれば、補給液の各成分の濃度が算出可
能となる。エッチング液の補給液は、算出された各濃度
の塩酸−硝酸混合液を一液として調製しておき、導電率
の変動がみられたときエッチャー等に補給するのが簡便
で好ましいが、所定濃度の塩酸および硝酸を、別々に調
製しておき、エッチャー内に個別に導入されるようにし
ておいてもよい。
【0015】本発明に使用できるエッチング液は、導電
率およびエッチング液の組成の変動が良好な相関関係を
示す塩酸−硝酸混合水溶液が挙げられる。量比として
は、好ましくは、エッチング液中の塩酸:硝酸の重量比
率が1:0.05〜1:5であることがよい。塩酸に対
する硝酸の量が上記未満であると、エッチング速度が低
下する傾向にあり、逆に上記の比を超えた硝酸量では、
エッチングレジストに悪影響を与えやすくなる。
【0016】また、エッチング液中の全酸が、エッチン
グ液100gあたり0.4モルを超え0.6モル未満の割
合で含まれると、導電率の変化率が小さいのでエッチン
グ液の成分の組成の制御が難しく、場合によっては制御
精度が低下することもあるので、この範囲のエッチング
液組成を使用しないことが好ましい。さらに、エッチン
グ液中の全酸が、エッチング液100gあたり0.2モル
未満の割合で含まれるとエッチング効率が低下すること
があり、逆に全酸が0.9モルを超えるとエッチングレ
ジストに悪影響を与えやすくなるので、エッチング液中
の全酸は、エッチング液100gあたり0.2〜0.4モ
ル若しくは0.6〜0.9モルの範囲で含まれることが好
ましく、とくに0.6〜0.9モルであると後述するエッ
チング液の補給液の組成が決定しやすいので好ましい。
【0017】エッチング温度は通常の範囲でよいが、低
いとエッチング速度が小さくなり、高いとエッチング液
の成分の組成の変化が速くなり、しかもエッチングレジ
ストへの影響が大きくなるので20〜50℃が好まし
い。スプレーを用いてエッチングする場合、スプレー圧
力は通常の範囲でよいが、エッチング速度、エッチング
レジストへの物理的影響からみて1〜5kg/cm2が好まし
い。
【0018】次に、図面を用いて本発明におけるエッチ
ング工程を説明する。図1は、本発明におけるエッチン
グ工程の一例を説明するための工程図である。エッチン
グ液のオーバーフロー配管9を備えたスプレー式のエッ
チャー1により、被エッチング物に向かってエッチング
液が適用される。エッチャー1におけるエッチング液
は、送液ポンプ4により、エッチング液送液管6を通っ
て導電率検出および制御部2に送られ、ここで導電率が
測定される。導電率測定後のエッチング液は、エッチン
グ液戻り配管7を通ってエッチャーに戻される。さら
に、導電率の測定値に基づいて、エッチング液の補給量
を推定し、信号化し、制御信号配線10によりこの信号
が補給液送液ポンプ5に送られ、必要な量のエッチング
液が、補給液貯槽3から、該補給液送液ポンプ5を介し
て、補給液送液管8を通ってエッチャー1に送られる。
【0019】また、図2に示すように、補給液貯槽1
1、補給液送液ポンプ12および補給液送液管13を必
要に応じて別に設置してもよい。
【0020】補給される塩酸−硝酸混合水溶液の組成を
適宜選択し、さらにオーバーフロー配管9からの流出液
量を調整することにより、エッチング液中の金属溶解量
を一定にすることができる。この結果、繁雑な液交換が
不要になる。
【0021】また、補給液貯槽3および11は、塩酸−
硝酸混合水溶液の分解ガスの流去を抑制して、その分解
の進行を止めるために、密閉容器にするのが好ましい。
【0022】ここでエッチング液の導電率の測定は、上
記のように導電率検出および制御部2において行われる
が、本発明は、導電率検出および制御部2内に設置され
る絶縁体に覆われた導電率測定電極を中空円柱状の容器
に収容し、この容器にエッチング液を通過させることを
必須要件としている。なお導電率の測定は、通常電磁式
導電率測定用コイルが用いられ、これはフッ素樹脂等の
絶縁体によりその周囲が覆われ、円柱状の形状をしてい
る。電極を中空円柱状の容器に収容しない場合は、エッ
チング液から生じる分解ガスが気泡として絶縁体に付着
し、成長し、これによりエッチング液とコイルとの接触
が妨害され、導電率の測定精度が低下するおそれがあ
る。とくにフッ素樹脂を絶縁体に用いた場合は、この気
泡が付着し易く、著しい場合はエッチング液の導電率の
測定が不可能になってしまう。これに対し、電極を中空
円柱状の容器に収容すると、容器に流れ込むエッチング
液の線速度が大きくなり、気泡が絶縁体に付着せず、安
定且つ精度よく導電率の測定が可能となる。
【0023】図3および図4は、導電率測定電極とこれ
を収容する中空円柱状の容器の一例の透視斜視図であ
る。電磁式導電率測定用コイルが、フッ素樹脂により被
覆され、導電率測定電極21を構成し、中空円柱状の容
器20の中に収納されている。エッチング液は、この容
器の中を通過し、その導電率が測定される。容器20に
は、エッチング液の流入口22および流出口23が設け
られている。エッチング液は、この流入口22から容器
20内に導入され、電極21と接触した後、流出口23
を経てエッチャー1に戻される。ここでエッチング液の
流入口22は、容器の内周面の接線方向へ向けてエッチ
ング液が流れるように取り付けられている。このように
すると、エッチング液の流入の線速度が一層速くなり、
エッチング液の分解ガスの気泡が絶縁体に極めて付着し
にくくなり好ましい。なお、流入口22は、内周面の接
線方向へ向けてエッチング液が流れるように取り付けら
れていればよく、容器20の長さ方向に対していかなる
方向で設けられていてもよい。
【0024】エッチング液の流出口23の取り付け方向
および設置場所はとくに制限されないが、電極21とエ
ッチング液との十分な接触を考慮するべきである。なお
流出口23は、容器20の内周面の接線方向へ向けられ
ていてもよい。
【0025】中空円柱状の容器20の内周面と導電率測
定電極21とは、なるべく距離をおかず、しかも両者は
互いに接触しないことが好ましい(電極の固定部24を
除く)。例えば、図3において電極21の形状が円柱状
である場合は、容器20の長さは電極のそれの1.1〜
3.0倍程度、容器の直径は電極のそれの1.1〜3.0
倍程度がよい。容器20内の電極21の設置の向きは、
気泡の付着が最小限となるように適宜調節すればよい
が、容器20の長さ方向と電極21の長さ方向が一致す
るようにするのが好ましい。また電極21の形状も円柱
状であるのがよい。
【0026】エッチング液の容器への流入割合は、容器
の大きさ等を勘案して適宜選択することができるが、例
えば2〜20リットル/分がよい。
【0027】
【作用】本発明は、酸化物エッチング製品の製造方法に
おけるエッチング工程において、あらかじめ導電率とエ
ッチング液の成分の組成の変動との相関関係を明らかに
しておき、一方、エッチング液の導電率の変化を導電率
計で検知し、上記相関関係から、補給すべき各成分の量
を知り、これを補給することによりエッチング液の成分
の組成を一定に保つ(導電率を設定値に保つ)ことを一
つの特徴としている。また別の特徴としては、エッチン
グ液の導電率の測定が、絶縁体に覆われた導電率測定電
極を中空円柱状の容器に収容し、この容器にエッチング
液を通過させて行われることである。このようにする
と、エッチング液に由来する気泡が電極に付着せず、一
層良好に導電率を測定することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。実施例 1 図1に示すような装置を使用し、図3に示すような容器
および導電率測定電極を用いて、エッチング処理を行っ
た。導電率測定電極は絶縁体としてフッ素樹脂を備えた
ものであり、円柱状で、その長さは20mm、直径18m
m、中央部に直径5mmの孔部を有するものである。容器
の長さは40mm、直径30mmである。さらにこの容器の
エッチング液の流入口および流出口は、内径5mmのパイ
プであり、流入口は容器の内周面の接線方向へ向けてエ
ッチング液が流れるように、容器の下部に取り付けら
れ、流出口は容器の中央部に取り付けられた。
【0029】なお、本実施例においては、基材としてガ
ラス板、酸化物としてインジウム錫酸化物、エッチング
レジストとして熱硬化型インクを用いた。なお、基材へ
は、スパッタリングによりインジウム錫酸化物を形成さ
せ、またスクリーン印刷法によりエッチングレジストを
形成させた。インジウム錫酸化物膜の寸法は、厚さは5
00Å、サイズは、320mm×400mmとした。また、
エッチング条件としては、温度35℃、エッチャーとし
てスプレー式を用い、スプレー圧力1.8 kg/cm2、エ
ッチング有効距離2m、保有液量300リットル、コン
ベア速度1.8m/分とした。エッチング液の成分および
組成としては、35%塩酸および67%硝酸を用い、水
を加え、塩酸が22.0重量%(エッチング液100gあ
たり0.60モル含まれている)、硝酸が6.3重量%
(エッチング液100gあたり0.10モル含まれてい
る)となるように混合し、得られた混合液310kg を
エッチャーに仕込んだ。エッチング液の成分および組成
を一定に保つための補給液としては、塩酸28.0重量
%および硝酸6.4重量%の混合水溶液を使用した。制
御部の導電率設定値は、765ms/cmとした。なお、導
電率の測定に用いた機種は、電磁誘導型導電率計であ
る。また、導電率検出および制御部において、エッチン
グ液の容器への流入割合は、5リットル/分であった。
制御装置を稼働し補給液を自動供給しながらエッチング
を続け、被エッチング物40000枚の処理を行った
が、エッチングに起因する不良品は発生しなかった。こ
の間に使用した補給液量は420kg であった。なお、
処理枚数毎のエッチング液の分析結果を次の表1に示
す。表1から分かるように、処理枚数が増えても、エッ
チングの成分の組成は、あまり変化していないことがわ
かる。
【0030】
【表1】
【0031】実施例 2 図2に示される装置を使用して、エッチング処理を行っ
た。すなわち、この装置は、実施例1で用いた図1の装
置とほぼ同様であるが、補給液貯槽11、補給液送液ポ
ンプ12および補給液送液管13が別に設置されてい
る。なお、本実施例においては、基材としてガラス板、
酸化物としてインジウム錫酸化物、エッチングレジスト
として熱硬化型インクを用いた。なお、基材へは、スパ
ッタリングによりインジウム錫酸化物を形成させ、また
スクリーン印刷法によりエッチングレジストを形成させ
た。インジウム錫酸化物膜の寸法は、厚さは500Å、
サイズは、320mm×400mmとした。また、エッチン
グ条件としては、温度40℃、エッチャーとしてスプレ
ー式を用い、スプレー圧力1.5 kg/cm2、エッチング
有効距離2m、保有液量300リットル、コンベア速度
2.5m/分とした。エッチング液の成分および組成とし
ては、塩酸が11.6重量%(エッチング液100gあた
り0.32モル含まれている)、硝酸が22.3重量%
(エッチング液100gあたり0.35モル含まれてい
る)となるように混合し、得られた混合液300kg を
エッチャーに仕込んだ。補給液としては、67%硝酸
(補給液貯槽11)および30%塩酸(補給液貯槽3)
を使用し、所望される導電率が達成されるように、両酸
成分を、それぞれ1.0:2.4の容量比において送液ポ
ンプによりエッチャーに送った。制御部の導電率設定値
は 770ms/cmとした。なお導電率の測定装置および
条件は、実施例1と同じとした。制御装置を稼働し補給
液を自動供給しながらエッチングを続け、被エッチング
物50000枚の処理を行ったが、エッチングに起因す
る不良品は発生しなかった。
【0032】比較例 1 導電率測定電極を、中空円柱状の容器に収容せず、15
リットル容の直方体状のタンクにそのまま入れ、ここに
エッチャーからのエッチング液が5リットル/分の割合
で通過するようにしたこと以外は、実施例1と同様の処
理を行った。結果は、導電率の表示値が設定値以上とな
らず、補給液の供給が行われなかったため、6550枚
処理した時点でエッチング不足による不良品が発生し
た。エッチング液注の酸濃度低下にもかかわらず、導電
率が上昇しなかった原因は、電極に気泡が付着したため
である。気泡を除去する前の導電率表示値は742ms/
cmであったが、気泡を除去すると821ms/cmとなっ
た。また、エッチング液の分析結果は、塩酸濃度が1
4.2%、硝酸濃度が6.5%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法は、酸化物をエッチングす
るためのエッチング液の組成を常に一定に、簡単に保つ
ことができるため、得られる酸化物エッチング製品の不
良率を著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための装置の一例を示す図で
ある。
【図2】本発明を実施するための別の装置の一例を示す
図である。
【図3】本発明を実施するための装置の導電率検出およ
び制御部に格納された中空円柱状の容器と、これに収納
された導電率測定電極を示すための透視斜視図である。
【図4】本発明を実施するための装置の導電率検出およ
び制御部に格納された中空円柱状の容器と、これに収納
された導電率測定電極を示すための透視斜視図である。
【符号の説明】
1 エッチャー 2 導電率検出および制御部 3,11 補給液貯槽 4 送液ポンプ 5,12 補給液送液ポンプ 6 エッチング液送液配管 7 エッチング液戻り配管 8,13 補給液送液配管 9 オーバーフロー配管 10 制御信号配線 20 中空円柱状の容器 21 導電率測定電極 22 流入口 23 流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 吉勝 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面上に、錫酸化物、インジウム酸
    化物またはインジウム錫酸化物の薄膜を形成する工程、
    前記酸化物の薄膜上にエッチングレジストのパターンを
    形成する工程および前記酸化物の薄膜を塩酸−硝酸混合
    水溶液からなるエッチング液を用いてエッチングする工
    程を含む酸化物エッチング製品の製造方法において、 前記のエッチング液を用いてエッチングする工程の中
    で、該エッチング液の導電率が測定され、この測定結果
    が、予め決定しておいた導電率に対して変動していた場
    合、所定の組成の塩酸−硝酸混合水溶液を該エッチング
    液に補給し、該エッチング液の導電率を、前記の予め決
    定しておいた導電率に調節することにより、該エッチン
    グ液の組成が一定に保たれ、 ここで前記の導電率の測定が、絶縁体に覆われた導電率
    測定電極を中空円柱状の容器に収容し、該容器に該エッ
    チング液を通過させて行われることを特徴とする酸化物
    エッチング製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 エッチング液が、中空円柱状の容器の内
    周面の接線方向から該容器の中に導入される請求項1に
    記載の酸化物エッチング製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 エッチング液の塩酸−硝酸の混合水溶液
    における、塩酸:硝酸の重量比率が、1:0.05〜
    1:5であり、エッチング液中の全酸が、該エッチング
    液100gあたり0.6〜0.9モルの割合で含まれる請
    求項1に記載の酸化物エッチング製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 エッチング液を被エッチング物に接触さ
    せるエッチャーと、該エッチャーから該エッチング液を
    サンプリングし、その導電率を測定し、得られた導電率
    の測定データに基づき、所定の組成の塩酸−硝酸混合水
    溶液を適切な量でもって該エッチャーに送液することが
    でき、且つ導電率を測定する絶縁体に覆われた電極が中
    空円柱状の容器に収容されている導電率検出および制御
    部と、前記の所定の組成の塩酸−硝酸混合水溶液を蓄え
    る補給液貯槽と、を備えた酸化物エッチング製品製造装
    置。
  5. 【請求項5】 中空円柱状の容器には、エッチング液の
    流入口および流出口が設けられ、該流入口は、該エッチ
    ング液が内周面の接線方向から該容器の中に導入される
    ように取り付けられている請求項4に記載の酸化物エッ
    チング製品製造装置。
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