JPH0939852A - 作業車の車高と左右傾斜との統一制御方法 - Google Patents

作業車の車高と左右傾斜との統一制御方法

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JPH0939852A
JPH0939852A JP18959195A JP18959195A JPH0939852A JP H0939852 A JPH0939852 A JP H0939852A JP 18959195 A JP18959195 A JP 18959195A JP 18959195 A JP18959195 A JP 18959195A JP H0939852 A JPH0939852 A JP H0939852A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機体に対して個別に上下変位可能とした左右
走行装置と、機体の左右傾斜を検出する傾斜角センサ
と、左右走行装置の上下変位量をそれぞれ検出する左右
車高センサと、制御装置とを具備して、機体の左右傾斜
と車高とを自動的に制御すべく構成した作業車におい
て、左右傾斜制御と車高制御との矛盾のない統一的制御
を実現する。 【構成】 制御装置によって、傾斜角の偏差と上記傾斜
角の変化率とから参照値を算出し、この参照値と車高の
偏差とから左右走行装置を上下変位させるための制御信
号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業車の車高と左右傾
斜との統一制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンバイン等の作業機では、刈取
部で刈り取り、脱穀部で脱穀した穀粒を、選別部に設け
た各種シーブで選別して精穀を得るようにしているが、
機体が左右傾斜していると、選別中の穀粒が上記シーブ
の左右側のいずれか一方に偏して選別精度と能率を低下
させることがあり、これを防止するために、機体に傾斜
角センサを取り付け、同傾斜角センサの出力及び同出力
の時間に関する変化率とに基づき比例・微分制御を行
い、左右走行装置を機体に対して個別に上下変位させる
ことにより、機体を左右水平に保持する左右水平制御が
行われている。
【0003】一方、機体を地表から一定の高さに保持す
る必要があるため、同機体に地上高センサを取り付け
て、同センサの出力に基づき比例制御を行って、左右走
行装置を機体に対して上下変位させることにより、機体
の地上高を一定に保持する地上高制御が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の左右水平制御及び地上高制御では、次のような問題
がある。
【0005】 上記2つのパラメータに、それぞれリ
ニアに対応した制御出力しか得られないため、機体の左
右傾斜や車高の偏差と、上記アクチュエータへの出力と
の対応を最適に設定することが非常に困難である。
【0006】 同一機体において、前記左右水平制御
と地上高制御とを同時に行うために、各制御のプログラ
ムを単に合成したのでは、各制御からのアクチュエータ
への出力が矛盾して制御動作に異常を来すことがある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、機体に対し
て個別に上下変位可能とした左右走行装置と、機体の左
右傾斜を検出する傾斜角センサと、左右走行装置の上下
変位量をそれぞれ検出する左右車高センサと、制御装置
とを具備して、機体の左右傾斜と車高とを自動的に制御
すべく構成した作業車において、制御装置によって、傾
斜角の偏差と上記傾斜角の変化率とから参照値を算出
し、この参照値と車高の偏差とから左右走行装置を上下
変位させるための制御信号を生成することを特徴とする
作業車の車高と左右傾斜との統一制御方法を提供せんと
するものである。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0009】図1及び図2は、本発明に係る車高と左右
傾斜との統一制御方法を実施した作業車としてのコンバ
インAを示しており、同コンバインAは、走行機体1の
下方に同走行機体1に対し、個別に上下変位可能の左右
一対のクローラ式の走行装置2L,2R を配設しており、走
行機体1の機体フレーム3の前端部には、機枠4を介し
て刈取部5を昇降調節自在に装着しており、同刈取部5
には刈取前処理装置として、分草体6と、穀稈引起し装
置8と、刈取機構7とが配設されている。
【0010】なお、刈取部5には刈取部高さセンサ(図
示せず)が装着されており、前記車高と左右傾斜との統
一制御方法とは別途の制御装置で、同センサの出力に基
づき刈取部5が一定の対地高さを保持するように制御さ
れている。
【0011】機体フレーム3の上面には、走行機体1の
前方に向かって右側に、前記刈取部5から刈取穀稈を搬
入するためのフイードチエン10を具備した脱穀部11を配
設し、その下方に脱穀された穀粒を選別して精穀にする
選別部9を配設し、機体フレーム3の上面左側には、脱
穀・選別済みの穀粒を収納する穀粒タンク12を配設して
おり、穀粒タンク12の前方に運転部13を設けている。
【0012】また、前記走行機体1には、エンジン(図
示せず)からの動力をミッションケース14を介して前記
刈取部5、脱穀部11及び選別部9に伝達すると共に、ミ
ッションケース14の左右側に回動自在に軸支した駆動ス
プロケット16を介して左右履帯17,17 を駆動するように
している。
【0013】左右走行装置2L,2R は、図3〜図6で示す
ように、それぞれ前後長手の左右トラックフレーム18,1
8 の後端に設けた付勢手段19によって後方に付勢された
緊張スプロケット20,20 と、左右トラックフレーム18,1
8 の下面に適宜間隔を設けて軸支した転輪22と、前記駆
動スプロケット16とを囲繞した左右履帯17,17 とで構成
されている。
【0014】図中、23はイコライザ支持軸、24はイコラ
イザ、25はイコライザ転輪、26,27はそれぞれ第1、第
2転輪である。
【0015】かかる左右走行装置2L,2R は、機体フレー
ム3に対して個別に上下変位可能に構成されている。左
右走行装置2L,2R は対称的に構成されているので、左走
行装置2Lについて説明する。左走行装置2Lは、機体フレ
ーム3の下部に前後長手のシャシ30を設け、同シャシ30
の前後部下面にそれぞれ垂設した前後枢支部31,31 をそ
れぞれ挿通する前後支軸33,33 を介して前後ベルクラン
ク32,32 の屈折部をそれぞれ回動自在に枢着し、前後ベ
ルクランク32,32 の下端部32a をトラックフレーム18の
内側面に突設した前後枢軸39,39 に回動自在に枢着し
て、上記シャシ30、前後ベルクランク32,32 及びとラッ
クフレーム18で平行リンク機構を形成し、後ベルクラン
ク32の上端部32b と機体フレーム3に突設した油圧シリ
ンダ支持体35,35 との間に左油圧シリンダ36L を介装し
て、左油圧シリンダ36L の伸縮作動により、トラックフ
レーム18を機体フレーム3に対して上下変位可能として
いる。図中、36R は右油圧シリンダ、34は連結ロッドで
ある。
【0016】上記構成により、図6で示すように、左右
油圧シリンダ36L,36R を個別に伸縮作動させることによ
り、左右走行装置2L,2R を機体に対して個別に上下変位
できることになる。
【0017】かかるコンバインAに、本発明要旨の車高
と左右傾斜との統一制御方法を実施しており、まず、同
制御方法を実施するための制御装置50について説明す
る。
【0018】制御装置50は、図7で示すように、検出部
51と、演算部52と、メモリ53と、制御出力部54と、操作
部55とで構成されている。
【0019】検出部51は、機体に取付けられ所定のサン
プリング周期で機体の左右傾斜を電圧として検出し、こ
の傾斜検出値(本実施例では−7.5 °〜+7.5 °の傾斜
に対し2.25V 〜4.25V )を演算部52に対して出力する傾
斜角センサ56と、前記左右油圧シリンダ36L,36R のシリ
ンダ部とピストンロッドとの間に介設されて、所定のサ
ンプリング周期で各油圧シリンダ36L,36R 伸縮のストロ
ーク検出(本実施例ではフルストロークに対して1.5V〜
3.5V)を介して左右走行装置2L,2R の機体に対する上下
変位量を検出する左右車高センサ57L,57R と、各センサ
56,57L,57Rと演算部52との間にそれぞれ介設した10ビッ
トの分解能を有するA/D 変換器58,58,58と、脱
穀部11に設けた脱穀クラッチと連動した脱穀スイッチ
60と、運転部13に設けた手動左傾スイッチ61L と、手動
右傾スイッチ61R と、自動スイッチ63と、オートセット
スイッチ64とで構成されており、各センサ56,57L,57R及
び各スイッチ60,61L,61R,63,64の出力を演算部52に入力
するようにしている。
【0020】演算部52は、マイクロプロセッサMPU で構
成されており、後述する制御プログラムと、数表とを記
憶したメモリ53を接続しており、検出部51から入力した
検出値に基づき後述する制御プログラムに従い演算を行
って、その結果を制御信号として制御出力部54に出力す
るようにしている。
【0021】制御出力部54では、演算部52からの制御信
号を電力増幅して、次に述べる左右電磁弁65L,65R の左
右昇降ソレノイドSLU,SLD,SRU,SRD を駆動するためのP
WM制御出力を操作部55に入力するようにしている。
【0022】操作部55は、前記左右油圧シリンダ36L,36
R にそれぞれ連通した左右電磁弁65L,65R と、左電磁弁
65L の昇降ソレノイドSLU,SLD と、右電磁弁65R の昇降
ソレノイドSRU,SRD とで構成されており、制御出力部54
からの制御信号によって、各油圧シリンダ36L,36R に送
給される圧油の方向と、PWM制御出力のデューティ比
によって流量を制御することにより、機体左右側の昇降
とこれらの速度を制御するようにしている。
【0023】かかる構成の制御装置50の演算部52におい
て、検出部51から入力する検出値を処理して制御信号を
生成するのに、本発明要旨の車高と左右傾斜との統一制
御方法を実施しており、まず、制御モードの切換につい
て説明する。
【0024】制御モードは、自動モード、手動モード、
初期設定モードと自動OFFモードとがあり、各スイッ
チ操作と各モードとの関係を説明する。
【0025】パワーオン又はオートセットスイッチ64に
よって、自動モードによる制御のための目標値を予め設
定した(例えば、工場出荷時)デフォルト値に設定す
る。
【0026】脱穀スイッチ60と自動スイッチ63とが両方
ともONのとき自動モードになり、その他の場合は手動
モードとなる。
【0027】なお、傾斜角センサ56と左右車高センサ57
L,57R とは、手動モード中であってもセンシングと検出
値の処理を継続しており、手動モードが終了すると、各
目標値を手動操作終了時点から所定時間経過後の連続し
た5個の検出値の移動平均値(以下、移動平均値とい
う)に更新して自動モードに復帰する。
【0028】各目標値の設定には、手動左傾スイッチ61
L と手動右傾スイッチ61R とによって行われる。
【0029】手動左傾スイッチ61L と手動右傾スイッチ
61R のいずれか一方がONした場合、自動モードから手
動モードに切換わり、傾斜角の目標値を、上記スイッチ
がOFFしてから所定時間(本実施例では1sec )後の
傾斜角センサ56の検出値の移動平均値に更新して自動モ
ードに切換わる。
【0030】手動左傾スイッチ61L と手動右傾スイッチ
61R とが同時にONすると、自動モードから手動モード
に切換わり、手動操作が終了すると、車高の目標値を、
手動操作終了時点から所定時間(本実施例では1sec )
経過後の左右車高センサ57L,57R の検出値の平均値の移
動平均値に更新して自動モードに切換わる。
【0031】脱穀スイッチ60がOFF、自動スイッチ63
がON,オートセットスイッチ64が所定時間(本実施例
では10sec )以上ONであると、初期設定モードにな
り、自己診断出力が連続してランプが点灯してこの旨を
表示する。ただし、他の制御が手動モードでない場合
は、初期設定モードにならず自動OFFモードになる。
【0032】初期設定モードでは、手動左傾スイッチ61
L と手動右傾スイッチ61R とが同時に所定時間(本実施
例では10sec )以上ONし、左右車高センサ57L,57R の
検出値が両方とも所定の電圧範囲(本実施例では0.8V〜
1.2V)内であれば、後述する上限リミット値を上記検出
値に所定の値を加えた値に設定し、左右車高センサ57L,
57R の検出値が両方とも所定の電圧範囲(本実施例では
3.8V〜4.2V)内であれば、後述する下限リミット値を上
記検出値から所定の値を差引いた値に設定して、自動モ
ードに切換わる。
【0033】また、自動OFFモードでは、すべてのソ
レノイドの駆動を停止する。そして、自動スイッチ63が
ONで、脱穀スイッチ60がONからOFFに切換わる
と、車高の目標値を再下限にした制御を、車高及び傾斜
角センサからの出力が、不感帯に入るまで続行する。そ
の後、傾斜角センサの出力が不感帯を越えると左右車高
センサ57L,57R の検出値が下限リミット値になるまで左
右のソレノイドを駆動し、その後、自動モードに切換わ
る。また、上記正動作の途中で手動右傾スイッチ61R 又
は手動左傾スイッチ61L のいずれかがONするか、脱穀
スイッチ60がONすると、上記制御動作を停止する。ま
た、自動OFFモードの間、左右車高センサ57L,57R の
検出値の移動平均値を車高の目標値として記憶する。
【0034】なお、オートセットスイッチ64がONした
場合と、自動OFFモードから自動モードに移行した場
合は、傾斜角の目標値を水平状態にリセットする。
【0035】次ぎに、自動モードでの制御動作について
説明する。本実施例では、ビット数やクロック周波数が
小さいマイクロプロセッサや、小さな記憶容量のメモリ
で構成された制御装置でも、処理時間を短縮できるよう
に、ファジーテーブルを二段階にアクセスして制御出力
を得るようにしており、図8及び表1〜表4を参照して
説明する。
【0036】自動モードでの制御が開始すると、傾斜角
センサ56の検出値と、左右車高センサ57L,57R の検出値
を演算部52に逐次読込んで、連続した5個の検出値の移
動平均を算出して傾斜角検出値とし、この値と傾斜角目
標値との差を傾斜角偏差とし、この傾斜角偏差から第1
ファジーテーブルをアクセスするときの一方の値を求め
る。この一方の値は、傾斜角偏差を8で除した商が、±
7の範囲にあればその値、この商が7より大のときは
7、−7より小のときは−7とする。
【0037】更に、最近算出した傾斜角偏差から前回算
出した傾斜角偏差を差引いた値を傾斜角変化率とし、こ
の傾斜角変化率値から第1ファジーテーブルをアクセス
するときの他方の値を求める。この他方の値は、傾斜角
変化率を8で除した商が、±7の範囲にあればその値、
この商が7より大のときは7、−7より小のときは−7
とする。
【0038】表1は、表2で示すファジールールに従っ
て設定した第1ファジーテーブルを示しており、縦軸に
傾斜角偏差、横軸に傾斜角変化率をとって、上記二つの
値がクロスする交点の数値を第2ファジーテーブルをア
クセスするときの傾斜ファジー出力、すなわち、参照値
とする。
【0039】また、左右車高センサ57L,57R から逐次入
力する検出値の左右平均値をとり、連続5個の左右平均
値の移動平均を算出して車高検出値とし、この値と車高
目標値との差を車高偏差とし、この車高偏差から第2フ
ァジーテーブルをアクセスするときの一方の値を求め
る。この一方の値は、車高偏差を16で除した商が、±7
の範囲にあればその値、この商が7より大のときは7、
−7より小のときは−7とする。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表3は、表4で示すファジールールに従っ
て設定した第2ファジーテーブルを示しており、縦軸に
前記傾斜ファジー出力を取り、横軸に車高偏差をとっ
て、上記二つの値がクロスする点の数値を制御出力部54
へファジー出力、すなわち、制御信号として出力する。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】制御出力部54では、上記ファジー出力に基
づいて、左右電磁弁65L,65R の昇降ソレノイドSLU,SLD,
SRU,SRD を駆動するためのPWM制御出力を発生する。
このPWM制御出力は、所定の最小開弁時間(本実施例
では60msec)にファジー出力の絶対値に所定係数(本実
施例では3msec)を乗じて得た時間を加え、これをパル
ス周期(本実施例では200msec )で除した値をデューテ
ィ比としたパルスである。
【0046】右(左)電磁弁65R(65L)の右(左)昇降ソ
レノイドSRU,SRD(SLU,SLD)へのPWM制御出力は次の通
りである。
【0047】上記ファジー出力が正のときは右(左)上
昇ソレノイドSRU(SLU)に出力し、右(左)下降ソレノイ
ドSRD(SLD)には出力しない。
【0048】制御出力が0のときは、右(左)昇降ソレ
ノイドSRU,SRD(SLU,SLD)に出力しない。
【0049】制御出力が負のときは、右(左)上昇ソレ
ノイドSRU(SLU)には出力せず、右(左)下降ソレノイド
SRD(SLD)に出力する。
【0050】また、左右車高センサ57L,57R の検出値に
対する上限及び下限リミット値を設定しており、左右い
ずれかの車高センサの検出値が上限リミット値を逸脱し
た場合には、逸脱した側の上昇ソレノイドへの出力を禁
止すると共に、反対側の昇降ソレノイドへの出力を決定
する際の車高偏差に0とし、左右いずれかの車高センサ
の検出値が下限リミット値を逸脱した場合には、逸脱し
た側の下降ソレノイドへの出力を禁止すると共に、反対
側の昇降ソレノイドへの出力を決定する際の車高偏差に
0とする。
【0051】図9は、本実施例における制御動作の一例
を示しており、車高が目標値よりもやや高く、かつ左右
傾斜している場合の機体の姿勢及びこれに対する制御動
作の各諸元を示している。
【0052】上記のように、傾斜角センサで機体の左右
傾斜の偏差と傾斜変化率を検出して、第1ファジーテー
ブルによって第2ファジーテーブルをアクセスするため
の傾斜ファジー出力を求め、次いで、上記傾斜ファジー
出力と左右車高センサ出力の平均値とで、第2ファジー
テーブルをアクセスして最終的なファジー出力を生成す
るので、ファジー出力に、すべてのセンサの検出値が合
理的に加味されることになり、機体の左右傾斜と車高と
を統一的に制御することができる。
【0053】また、各検出値の移動平均を検出値とする
ことによって、偶発的な検出値の乱れを抑制して、正確
な車高及び左右傾斜の制御を行うことができる。
【0054】また、手動モードでの最終状態を検出し、
これを車高及び傾斜角の目標値として設定するので、別
途目標値設定のための装置と面倒な手続きとを要せず、
しかも、状況に即して感覚的に目標値の設定を行うこと
ができる。
【0055】更に、手動モード終了から所定時間経過
後、各検出値の移動平均を検出値とすることによって、
機体の姿勢が安定した状態で、しかも、偶発的な検出値
の乱れが抑制された検出値を得ることができる。
【0056】なお、本実施例では、ビット数やクロック
周波数が小さく演算速度が遅いマイクロプロセッサやメ
モリで構成された制御装置でも、高速処理ができるよう
にファジーテーブルを用いたが、ファジーテーブルを用
いることなく、ファジー演算アルゴリズムにしたがって
制御出力を算出することが可能である。
【0057】なお、前記左右電磁弁65L,65R を駆動する
油圧ポンプ70を、刈取部昇降油圧シリンダ等の他の油圧
機器72と共用している場合には、図7で示すように、左
右電磁弁65L,65R と油圧ポンプ70との間に電磁切換弁71
を介設して、左右昇降ソレノイドSLU,SLD,SRU,SRD に出
力がある時は、必ず電磁切換弁71に出力して、油圧ポン
プ70からの圧油の送給先を左右油圧シリンダ36L,36R 側
に切換えるようにすればよい。
【0058】
【発明の効果】本発明では、機体に対して個別に上下変
位可能とした左右走行装置と、機体の左右傾斜を検出す
る傾斜角センサと、左右走行装置の上下変位量をそれぞ
れ検出する左右車高センサと、制御装置とを具備して、
機体の左右傾斜と車高とを自動的に制御すべく構成した
作業車において、制御装置によって、傾斜角の偏差と上
記傾斜角の変化率とから参照値を算出し、この参照値と
車高の偏差とから左右走行装置を上下変位させるための
制御信号を生成することによって、制御信号に全てのセ
ンサの検出値が合理的に加味されることになり、機体の
左右傾斜と車高とを統一的に制御することができる。
【0059】特に、左右傾斜角の偏差と傾斜角変化率と
から参照値を算出するので、傾斜角に関するリスポンス
を良くしながらオーバーシュートやアンダーシュートを
防止して、応答性を向上することができる。
【0060】このように、まず、傾斜角に関する参照値
を求め、この参照値と車高の偏差とから制御出力を求め
るようにしたので、傾斜角制御と車高制御との間の矛盾
が発生せず、これらの制御を合理的に統一することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車高と左右傾斜との統一制御方法
を実施した作業車の側面図。
【図2】同正面図。
【図3】走行装置の側面図。
【図4】走行装置の側面図。
【図5】走行装置の平面図。
【図6】走行装置の正面図。
【図7】制御装置の構成を示す説明図。
【図8】制御動作を示すフローチャート。
【図9】制御動作の一例を示す説明図。
【符号の説明】
A 作業車(コンバイン) 2L 左走行装置 2R 右走行装置 50 制御装置 56 傾斜角センサ 57L 左車高センサ 57R 右車高センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に対して個別に上下変位可能とした
    左右走行装置と、機体の左右傾斜を検出する傾斜角セン
    サと、左右走行装置の上下変位量をそれぞれ検出する左
    右車高センサと、制御装置とを具備して、機体の左右傾
    斜と車高とを自動的に制御すべく構成した作業車におい
    て、 制御装置によって、傾斜角の偏差と上記傾斜角の変化率
    とから参照値を算出し、この参照値と車高の偏差とから
    左右走行装置を上下変位させるための制御信号を生成す
    ることを特徴とする作業車の車高と左右傾斜との統一制
    御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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